JPH08181105A - 集束イオンビーム装置 - Google Patents

集束イオンビーム装置

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JPH08181105A
JPH08181105A JP32499094A JP32499094A JPH08181105A JP H08181105 A JPH08181105 A JP H08181105A JP 32499094 A JP32499094 A JP 32499094A JP 32499094 A JP32499094 A JP 32499094A JP H08181105 A JPH08181105 A JP H08181105A
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JP
Japan
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ion beam
negative
sample substrate
positive
focused
Prior art date
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Pending
Application number
JP32499094A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Nagamachi
信治 長町
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 絶縁物に対しても正確な微細加工を行うこと
ができる集束イオンビーム装置を提供する。 【構成】 イオン源1から発生した正インビームはコン
デンサレンズ2で集束力を受け平行に近い状態となって
荷電変換器3に入射し、負イオンビームに変換される。
荷電変換器3で変換された負イオンビームは、質量分離
器4とアパーチャ5により目的とする負イオンのみが選
別され、ディフレクタ6によりビーム軌道を偏向された
後、対物レンズ7により集束されて絶縁体で構成された
サンプル基板10に到達する。このとき、サンプル基板
10は負電荷にチャージアップされるが、その一部が2
次電子として放出されるため、入射する負イオンビーム
と放出される2次電子の電荷量が釣り合い、サンプル基
板10が数ボルト以上にチャージアップされることはな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板等のターゲット表
面に微細エッチングや微細パターンを直接描画する等の
微細加工を施すための集束イオンビーム装置に関する。
【0002】
【従来技術】電子デバイス産業等の分野において、基板
等のサンプル基板表面に微細なエッチングを施したり、
金属薄膜による微細パターンを直接描画するために集束
イオンビーム装置が利用されており、イオンビームとし
ては、金属イオンである正イオンが用いられている。
【0003】かかる集束イオンビーム装置は、イオン源
から引き出された正イオンを加速し、質量分離器によっ
て所望の正イオンを抽出して静電レンズによって集束す
ることにより、単一種の正イオンからなる集束イオンビ
ームを作るとともに、この集束イオンビームを偏向させ
つつサンプル基板に導くよう構成されており、サンプル
基板表面に高純度の金属薄膜パターンを直接描画した
り、微細エッチング等の加工を行うことを可能とするも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示されるように、正イオンビームを照射するサンプル基
板10が絶縁体で構成されている場合には、サンプル基
板10が正電荷にチャージアップされ、サンプル基板1
0と正イオンビーム間に斥力が働いてビームのエネルギ
ーが減少すると共にビームの軌道が曲げられ正確な微細
加工が不可能になるという問題があった。特に、低エネ
ルギービームによる蒸着を行う場合等では、ビームのエ
ネルギーまでサンプル基板10表面の電位Vが上昇し、
サンプル基板10までイオンビームが到達しないという
事態も生じていた。
【0005】また、サンプル基板10上の微細加工に際
しては、通常は正イオンビームの照射と共にサンプル基
板10から発生する2次電子e- を検出して、サンプル
基板10表面の状態をモニターすることが一般に行われ
るが、正イオンビームの照射により正電荷にチャージア
ップされるため、2次電子e- がサンプル基板10に引
き戻され、2次電子像が観察できないという問題もあっ
た。
【0006】さらに、正電荷によるチャージアップが進
むと一部の正電荷が放電し、サンプル基板10が破壊さ
れる危険性もあった。
【0007】そこで、本発明はかかる課題を解消するた
め、絶縁物に対しても、正確な微細加工を行うことがで
きる集束イオンビーム装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかる集束イオンビーム装置は、正イオン
ビームを発生するイオン源と、発生した正イオンビーム
を負イオンビームに変換する荷電変換器と、変換された
負イオンビームから必要な負イオンのみ選別する質量分
離器と、選別された負イオンビームを偏向させつつサン
プルステージに導く偏向電極と、を備えたことを特徴と
する。
【0009】また、本発明にかかる集束イオンビーム装
置は、正イオンビームを発生するイオン源と、発生した
正イオンビームを負イオンビームに変換する荷電変換器
と、変換された負イオンビームから必要な負イオンのみ
選別する質量分離器と、選別された負イオンビームを偏
向させつつサンプルステージに導く偏向電極と、サンプ
ルステージ直前で前記負イオンビームに対して逆電圧を
印加することにより前記負イオンビームをサンプルに蒸
着可能なエネルギーまで減速しうる減速電源と、を備え
たことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の作用を図1に基づいて説明すると、イ
オン源1から発生した正イオンは引き出し電極1aによ
って引き出され、コンデンサレンズ2で集束力を受け平
行に近い正イオンビームとなって荷電変換器3に入射
し、負イオンビームに変換される。荷電変換器3を出た
負イオンビームは、質量分離器4とアパーチャ5により
目的とする負イオンのみが選別され、ディフレクタ6に
よりそのビーム軌道を偏向された後、対物レンズ7によ
り集束されて絶縁体で構成されたサンプル基板10に到
達する。このとき、図3に示されるように、サンプル基
板10は負電荷にチャージアップされるが、その一部が
2次電子e- として放出されるため、入射する負イオン
ビームと放出される2次電子の電荷量が釣り合い、サン
プル基板10が数ボルト以上チャージアップすることは
ない。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図3に基づ
いて説明する。
【0012】図1は本発明にかかる集束イオンビーム装
置の概略図であり、液体金属イオン源1は加速電源20
により正の電位が与えられるとともに、ヒータ電源21
によって加熱されている。そして、液体金属イオン源1
とそのイオン取り出し口に近接配置された引き出し電極
1aとの間に液体金属イオン源1内の正イオンを引き出
すのに十分な電位差が与えられることによって、正イオ
ンビームが発生する。コンデンサレンズ2は、発生した
正イオンビームを集束させて荷電変換器3に導く。図2
に示されるように、荷電変換器3内にはリチウム等のア
ルカリ金属の蒸気が入れられており、荷電変換器3内に
入射した正イオンビームは、アルカリ金属蒸気中で荷電
変換反応(電子移動反応)を受け、負イオンビームに変
換される。
【0013】質量分離器4は、例えば、E×Bマスフィ
ルタによって構成され、所定の電界及び磁界を与えるこ
とで、荷電変換器3内で変換された負イオンビームのう
ち不要な負イオンや完全に変換しきれなかった正イオン
の軌道を偏向させ、所望とする負イオンのみを直進させ
る。これにより、アパーチャ5によって不要なイオンは
排除され、所望とする負イオンのみが選別される。
【0014】ディフレクタ6は、アパーチャ5を通して
選別された負イオンビームを偏向させサンプル基板10
上の所望の位置に負イオンビームを到達させるもので、
ディフレクタ6に印加する電圧を制御することによって
負イオンビームを走査することができ、走査された負イ
オンビームを対物レンズ7で集束させることで、サンプ
ル基板10上に微細パターンの加工を施すことが可能と
なる。
【0015】絶縁体で構成されたサンプル基板10は、
絶縁碍子9を介して絶縁状態に保持されており、この絶
縁碍子9が固定されたサンプルステージ8により3次元
方向で移動可能に構成されている。
【0016】サンプル基板10は減速電源22によっ
て、所定の負電位に保持されており、この負電位を適宜
調整することで、サンプル基板10に入射する負イオン
ビームのエネルギーを調整できる。このため、比較的高
いエネルギーの負イオンビームでサンプル基板10の表
面に微細なエッチングを施し、低エネルギーの負イオン
ビームにより金属薄膜による微細パターンを直接描画す
ることが可能となる。
【0017】真空チャンバ11内には、上述した装置が
配置されており、不図示の真空ポンプによって真空状態
に保たれている。
【0018】次に、以上のように構成された集束イオン
ビーム装置の動作を説明する。イオン源1で発生した正
イオンは引き出し電極1aによって引き出され、正イオ
ンビームとなって、コンデンサレンズ2で集束力を受
け、平行に近い状態となって荷電変換器3に入射する。
荷電変換器3に入射した正イオンビームは、その内部の
アルカリ金属蒸気中で荷電変換反応を受けて負イオンビ
ームとなり、質量分離器4とアパーチャ5によって目的
とする負イオンのみが選別される。そして、ディフレク
タ6によりビーム軌道を偏向された後、対物レンズ7に
より集束され、サンプル基板10と対物レンズ7間の逆
電圧によって減速されてサンプル基板10に到達する。
【0019】このとき、図3に示されるように、サンプ
ル基板10は負イオンビームが入射するに従って負電荷
にチャージアップされるが、その一部が2次電子e- と
して放出されるため、入射する負イオンビームと放出さ
れる2次電子e- の電荷量が釣り合い、数ボルト程度以
上、多くても10ボルト以上にチャージアップしなくな
る。
【0020】従って、この程度のチャージアップであれ
ば、低エネルギービームによる蒸着を行う場合等であっ
ても、サンプル基板10に到達する負イオンビームの軌
道に悪影響を与えることはなく、また、正イオンビーム
を用いた場合のように放電によるサンプル基板が破壊す
るという危険性もなくなる。さらに、サンプル基板10
自体が負電荷に帯電しているため、サンプル基板10か
ら非常に多くの2次電子e- が発生するので、これを利
用することで極めて良好な2次電子像が得られる。
【0021】なお、上述した実施例では、イオン源とし
て液体金属イオン源を用いたが、本発明はこれに限ら
ず、電界電離型のガスイオン源を用いることもできる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、集束イオンビーム装置
において、負イオンビームをサンプル基板等に照射する
ため、サンプル基板等が絶縁体で構成される場合であっ
ても、数ボルト以上にチャージアップされることがな
い。このため、イオンビームの軌道がチャージアップに
よる影響を受けないため正確な微細加工ができると共
に、放電によるサンプル基板等の破壊も防止できる。さ
らに、サンプル基板等は負電荷にチャージアップされる
ことから極めて良好な2次電子像が得られ、微細加工時
のモニタリングが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる集束イオンビーム装置の全体図
である。
【図2】正イオンビームが負イオンビームに変換される
様子を示す図である。
【図3】サンプル基板が負電荷にチャージアップされた
状態を示す図である。
【図4】サンプル基板が正電荷にチャージアップされた
状態を示す図である。
【符号の説明】
1・・・・・・正イオン源 1a・・・・・引き出し電極 2・・・・・・コンデンサレンズ 3・・・・・・荷電変換器 4・・・・・・質量分離器 5・・・・・・アパーチャ 6・・・・・・ディフレクタ 7・・・・・・対物レンズ 8・・・・・・サンプルステージ 9・・・・・・絶縁碍子 10・・・・・サンプル基板 11・・・・・真空チャンバ 20・・・・・加速電源 21・・・・・ヒータ電源 22・・・・・減速電源

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正イオンビームを発生するイオン源と、
    発生した正イオンビームを負イオンビームに変換する荷
    電変換器と、変換された負イオンビームから必要な負イ
    オンのみ選別する質量分離器と、選別された負イオンビ
    ームを偏向させつつサンプルステージに導く偏向電極
    と、を備えたことを特徴とする集束イオンビーム装置。
JP32499094A 1994-12-27 1994-12-27 集束イオンビーム装置 Pending JPH08181105A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32499094A JPH08181105A (ja) 1994-12-27 1994-12-27 集束イオンビーム装置

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JP32499094A JPH08181105A (ja) 1994-12-27 1994-12-27 集束イオンビーム装置

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JPH08181105A true JPH08181105A (ja) 1996-07-12

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ID=18171905

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32499094A Pending JPH08181105A (ja) 1994-12-27 1994-12-27 集束イオンビーム装置

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JP (1) JPH08181105A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100795963B1 (ko) * 2005-05-17 2008-01-21 광운대학교 산학협력단 이온유도 이차전자방출계수를 위한 전류변화현상을측정하기 위한 γ-집속이온빔장치 및 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100795963B1 (ko) * 2005-05-17 2008-01-21 광운대학교 산학협력단 이온유도 이차전자방출계수를 위한 전류변화현상을측정하기 위한 γ-집속이온빔장치 및 방법

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