JPH08179470A - 写真フイルムパトローネ - Google Patents

写真フイルムパトローネ

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JPH08179470A
JPH08179470A JP6324482A JP32448294A JPH08179470A JP H08179470 A JPH08179470 A JP H08179470A JP 6324482 A JP6324482 A JP 6324482A JP 32448294 A JP32448294 A JP 32448294A JP H08179470 A JPH08179470 A JP H08179470A
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JP
Japan
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photographic film
film
flange
spool
cartridge
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Application number
JP6324482A
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English (en)
Inventor
Akemasa Koya
明正 香谷
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/579,199 priority patent/US5740977A/en
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    • G03C3/00Packages of films for inserting into cameras, e.g. roll-films, film-packs; Wrapping materials for light-sensitive plates, films or papers, e.g. materials characterised by the use of special dyes, printing inks, adhesives
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 写真フイルムをパトローネからいっぱいに引
き出した際に、フイルム後端がカールして係止爪33d
から離脱するのを防止する。 【構成】 写真フイルム巻回用のスプールには、写真フ
イルム後端を挿入するスリット33が形成されている。
このスリット33の内部は、フイルム後端に形成された
係止穴に係合する係止爪33dが設けられている。係止
爪33dは、写真フイルムがパトローネの外部に引き出
される方向E側とは逆側が断面V字状に切り欠かれてお
り、断面V字状の切り欠きを構成する二面81,82の
うちフイルム後端12aを離脱方向に押し上げる側の一
面82が、写真フイルムの引き出し方向Eに対して3°
〜20°の角度でスプール軸26の写真フイルム巻き込
み方向Gに向けて傾斜した斜面となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スプールの回転によっ
て写真フイルムを送り出すタイプの写真フイルムパトロ
ーネに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、米国特許第4834306号明細
書や米国特許第5,296,887号明細書、及び本出
願人による特開平3−37645号公報、特開平2−1
24564号公報等に記載されているように、フイルム
先端までパトローネの内部に巻き込んだ形態で提供さ
れ、スプールをフイルム送り出し方向に回転させること
によって写真フイルムがパトローネ外に送り出されるタ
イプの写真フイルムパトローネが公知である。また、現
像済み写真フイルムの収納や保管を容易にするために、
上記のパトローネをそのまま現像済み写真フイルムの収
納容器として用いることが提案されている。
【0003】このような写真フイルムパトローネには、
スプールの回転により写真フイルムを送り出す機能が設
けられている。この機能は、分離爪と一対のフランジと
で行われる。フランジは、パトローネの内部に回動自在
に収納されたスプールに、写真フイルムの幅方向の両側
を挟み込むように回動自在に取り付けられる。また、分
離爪は、パトローネの内部に設けられており、スプール
に巻回された写真フイルムの先端をフイルム通路に向け
て分離する作用を行う。
【0004】一対のフランジは、可撓性を有するプラス
チック材料で成形されており、断面が薄肉皿形状となっ
ており、皿形状の中央部にはスプールに係合する円形の
開口が、また皿形状の凹面側の外周縁部にリップがそれ
ぞれ一体に形成されている。これらのリップは、フラン
ジをスプールに取り付けた際に互いに向き合うようにな
り、これらの間に巻回される写真フイルムの最外周両端
を包み込む。これらのリップによって写真フイルムの巻
き緩みを防止してスプールの回転を写真フイルムの最外
周まで伝達させることができる。
【0005】写真フイルムを送り出す際には、スプール
を写真フイルム送り出し方向に回転させる。これによ
り、写真フイルムの先端は、分離爪によってフイルム通
路側に分離される。このとき、フランジは可撓性を有し
ているから、写真フイルムの両側エッジによって外側に
押し広げられ、フイルム通路の付近でリップによる写真
フイルムの包み込みが解除される。
【0006】また、この写真フイルムパトローネでは、
未露光及び露光済みの写真フイルムと現像済みの写真フ
イルムとの何れの写真フイルムに対しても同じ収納容器
として用いるようにしてる。このため、現像所では、露
光済みの写真フイルムを引き出した後に、現像処理した
現像済みの写真フイルムを再度パトローネの内部に収納
する作業が伴う。しかも、露光済みの写真フイルムを引
き出した後には、フイルム後端とスプールとが係合して
いるため、これらを切り離すことが必要である。しかし
ながら、このとき、写真フイルムを切断するとスプール
側に切断した写真フイルム片が残ってパトローネの再利
用ができないため、切断することなくフイルム後端とス
プールとの係合解除を行うようにすることが必要とな
る。
【0007】そこで、特開平6−266054号公報で
は、写真フイルムとスプールとの係止力を低下させるこ
となく、写真フイルムとスプールとの着脱を容易に行え
るように、フイルム後端が挿入される開口であるスリッ
トをスプールに設け、このスリットの上部中央を切り切
り欠いて分離し、この分離端をそれぞれ弾性自在な一対
の押さえリブとしている。スリットの下部には、押さえ
リブの外側に位置して一対の係止爪が押さえリブと対峙
して形成されている。これにより、写真フイルムは、フ
イルム後端がスリット内に挿入された際に、一対の係止
爪にフイルム後端に形成された係止穴が係合され、スプ
ールに係止される。そして、フイルム後端が浮き上がら
ないように押さえリブが押さえるから係止爪と係止穴と
の係合が維持される。
【0008】フイルム離脱作業は、特開平6−3512
3号公報に記載されているように、フイルム通路を通し
てパトローネの内部に出入り自在の円弧状のガイド板を
用い、このガイド板をフイルム通路を介してパトローネ
の内部に挿入して押さえリブを撓ませながら係止穴と係
止爪との係合を自動的に解除する。これにより、写真フ
イルムを切断することなくスプールとフイルム後端との
分離が行える。その後は、フイルムプロセサ側の搬送系
により写真フイルムがフイルムプロセッサ内部に搬送さ
れる。現像及び焼付け処理後の写真フイルムはフイルム
後端を先頭にして戻され、再びガイド板を用い、このガ
イド板の先端部に写真フイルムの後端を保持させてお
き、フイルム通路を介してパトローネの内部にガイド板
とともにフイルム後端を一緒に挿入して押さえリブを撓
ませながら係止穴と係止爪との係合を自動的に行う。そ
の後、スプールをフイルム巻き取り方向に回転させるこ
とにより写真フイルムがパトローネの内部に全部収納さ
れる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような写真フイル
ムパトローネでは、機能部品の部品点数が多いことか
ら、これらの部品の取り付け方としては確実に取り付け
ることが前提であり、しかも取り付けし易く、また、取
り付けた後には容易には外れ難い構造にするのが望まし
い。例えば、スプールと一対のフランジとの取り付けで
ある。ところが、これらのフランジは、断面薄肉皿形状
であるため、フランジの凸面側からリップに押圧作用を
受けると開口が凸部側に向けて押し広がるように弾性変
形し、フランジ係合部から外れ易い。したがって、万が
一フランジ係合部からフランジが外れてしまうと、写真
フイルムが送り出されなくなるばかりか、内側に外れる
と写真フイルムに傷を付ける恐れがある。
【0010】また、フイルム離脱作業の際にも不具合が
生じる恐れがあった。というのは、フイルムプロセサが
露光済みの写真フイルムをパトローネからいっぱいに引
き出し、このときの負荷を検知して写真フイルムの引き
出しを一旦停止する。このとき、係止されたフイルム後
端にフイルム引く出し方向に沿って大きな負荷が加わる
ため、係止爪に引っ掛かっている係止穴の後端側エッジ
が引っ張られ、ここに係る張力により、係止穴以降のフ
イルム後端部分がお辞儀するようにカールして係止爪の
下方に当接し、係止穴の部分を浮き上げるためである。
このような状態となると、係止爪から係止穴が外れてし
まい、その後のガイド板の挿入によりフイルム後端にキ
ズや損傷等を付けるとともに、フイルム後端がフリーで
あるためガイド板の挿入を邪魔したり、引っ掛けたりし
てガイド板及びこれの出入り機構等のトラブルの原因と
なる。
【0011】そこで、本発明は上記問題点を解決するた
めになされたもので、一対のフランジとスプールとの取
り付けが簡単に行え、しかも取り付けた後には容易に外
れないように工夫した写真フイルムパトローネを提供す
ることを目的とする。また、第2の目的としては、フイ
ルム離脱作業中の写真フイルムをパトローネからいっぱ
いに引き出した際にスプールからフイルム後端が離脱す
るのを確実に防止するように工夫した写真フイルムパト
ローネを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第1の目的
を達成するにあたり、請求項1に記載したように、フラ
ンジは可撓性を有するとともに、その中央部にはスプー
ルが挿通される円形の開口が形成され、スプールの周面
には、挿入方向に凹面を向けて挿入されてくるフランジ
に当接して挿入量を制限するストッパ環と、前記ストッ
パ環よりもフランジの挿入側端部に寄った位置に設けら
れ、フランジの挿入時には前記開口の縁を押圧して開口
を押し広げるようにフランジを変形させながらフランジ
の通過を許容し、通過後には開口の縁に当接してフラン
ジが前記挿入側端部に移動することを規制する係止環と
が一体に形成されており、前記係止環の外周は、ストッ
パの高さ径よりも短く、且つ少なくとも2つの異なる径
からなる太径部と細径部との段差形状としたのもであ
る。
【0013】
【作用】フランジをこれの凹面側からスプールに挿入す
ると、先ず係止環に至る。この係止環は、開口の縁を押
圧して開口を押し広げるようにフランジを変形させなが
らフランジの通過を許容する。これにより、フランジは
係止環を簡単に乗り越え、ストッパ環に至る。ストッパ
環は、フランジの開口縁に当接して挿入量を制限する。
これによりフランジはスプールに回動自在に取り付けら
れることになる。その後、フランジは凹面の側から押圧
作用を受けると、開口の縁が凸面に向けて押し広がり難
いが、係止環の外周は、ストッパの高さ径よりも短く、
且つ少なくとも2つの異なる径からなる段差形状とされ
ているので係止環のうち太径部が開口の縁に当接してフ
ランジの脱落を防止する。なお、ストッパ環及び係止環
としては、一連に繋がった環でもよいし、所定長さで切
り欠いて分離した部分をスプールの外周に連続して連ね
た構成としてもよい。また、係止環としては、長軸と短
軸とから構成される楕円形状としてもよい。太径部とし
てはフランジの開口径に対して1.04倍、細径部とし
てはフランジの開口径に対して1.02倍の径とするの
が望ましい。
【0014】また、第2の目的を達成するにあたり、請
求項2記載の発明では、写真フイルム離脱手段を、スプ
ールに設けられ、写真フイルム後端を挿入するスリット
と、スリットの内部で写真フイルム後端を係止する係止
爪と、前記係止爪に向けて写真フイルム後端を押さえ付
ける弾性自在な押さえリブとから構成した。そして、前
記係止爪は、写真フイルムがパトローネの外部に引き出
された際にこの引き出しを阻止する側が断面V字状に切
り欠かれており、前記断面V字状の切り欠きを構成する
二面のうち写真フイルムを離脱方向に押し上げる側の一
面が、パトローネの内部での写真フイルムの引き出し方
向に対して3°〜20°の角度でスプールの写真フイル
ム巻き込み方向に傾斜した斜面としたものである。
【0015】これによれば、断面V字状の切り欠きを構
成する二面のうち写真フイルムを離脱方向に押し上げる
側の一面が、パトローネの内部での写真フイルムの引き
出し方向に対して3°〜20°の角度でスプールの写真
フイルム巻き込み方向に傾斜した斜面と規制したから、
写真フイルムの係止力が従来よりも増し、係止されたフ
イルム後端にフイルム引く抜き方向に力が加わっても、
係止穴以降のフイルム後端部分のカールによる浮き上が
りで生じる離脱を防止することができる。なお、前記一
面は、写真フイルムの引き出し方向に沿った線とこれか
ら0.1〜0.7mm分だけ離した平行線との範囲内で
傾斜して形成するのが望ましい。
【0016】以下、本発明の写真フイルムパトローネ1
0の構造について説明する。図1及び図2に示すよう
に、写真フイルムパトローネ10は、パトローネ11の
内部に長尺状の写真フイルム12をスプール13に巻回
した状態でロール状に収納し、スプール13のフイルム
送り出し方向への回転によって写真フイルム12をパト
ローネ11の外部に送り出す。
【0017】パトローネ11は、プラスチック材料で形
成された二部品である上ケース14と下ケース15とか
らなり、上・下ケース14,15は、スプール13、蓋
部材22、及びスプールロック47を組み込んだ後に、
下ケース15に設けられた4つの係合爪16によって着
脱自在に取り付けられる。上・下ケース14,15の接
合面には写真フイルム12を送り出すためのフイルム通
路21が形成されている。なお、パトローネ11の外周
には、識別標識が印字されたラベル17が貼着されてい
る。
【0018】スプール13は、スプール軸26、一対の
フランジ27,28、及び回転部材29とから構成され
ている。スプール軸26には、データ円板30、一対の
フランジ係合部31,32、フイルム後端係止用のスリ
ット33、及び回転部材係合部34とがそれぞれ一体に
形成されており、両端部に形成されたキー溝35,36
に例えば、カメラ等に内蔵した駆動軸が係合し、この駆
動軸の駆動によって回動される。回転部材29には、ラ
チェット爪37を設けたストッパ円板38、ギヤ39、
及び表示板40とが一体に形成されており、これらはス
プール軸26と一体に回転するとともに、ストッパ円板
38が一方側のフランジ28の抜け止めの作用を行う。
【0019】一対のフランジ27,28は、中央に開口
27a,28aが形成されており、これらの開口27
a,28aにスプール軸26が一方向から挿通され、写
真フイルム12を両側から挟み込むようにフランジ係合
部31,32にそれぞれ回動自在に取り付けられる。
【0020】スリット33はフイルム後端12aが挿入
される開口となっており、この開口を形成する上部壁中
央を切り欠いて形成した弾性を有する一対の押さえリブ
33a,33bと、下部壁に押さえリブ33a,33b
と対峙するように形成された一対の係止爪33c,33
dとが設けられている。スプール軸26には、写真フイ
ルム12の後端12aに設けられた2つの係止孔12
b,12cが係止爪33b,33cに係合し、これらの
間のフイルム後端12aが押さえリブ33a,33bに
よって係止爪33b,33cに向けて押された状態で、
乳剤面を内側にして写真フイルム12が巻回される。な
お、図1に示す符号12dは、工場で未露光の写真フイ
ルムを挿入する時、又は現像所において現像済みの写真
フイルムを挿入するときに用いるガイド板にフイルム後
端を保持させるための穴である。
【0021】パトローネ11の内部は、情報室18、フ
イルム室19、及び表示室20の3つの部屋に仕切られ
ており、スプール13をパトローネ本体11に組み込む
と、フランジ27,28とともに写真フイルム12がフ
イルム室19に、またデータ板30が情報室18に、さ
らに回転部材19が表示室20にそれぞれ収納される。
【0022】このような写真フイルムパトローネ10に
は、フイルム送り出し、フイルム巻き緩み、内部遮光、
スプール回転ロック、蓋部材ロック、フイルム種別自動
検知、及びフイルム状態外部表示等の機能がそれぞれ備
えられている。
【0023】内部遮光機能は、未露光の写真フイルム1
2を収納した際に、フイルム通路21からパトローネ1
1の内部に外光が入射するのを防止する機能であり、こ
の機能は蓋部材22の回動によって行われる。この蓋部
材22は、フイルム通路21の内部に回動自在に設けら
れており、蓋部22aの両端に断面C型形状の軸部2
4,25が一体に形成された形状となっている。軸部2
4,25は、端面がパトローネ11の両側面に露呈され
ており、カメラ等に装填された際に蓋部材開閉用の駆動
軸が係合する。この駆動軸の回動によって、蓋部材22
は、図3に示すように蓋部22aがフイルム通路21を
塞ぐ閉じ位置と、図4に示すようにフイルム通路21を
開く開き位置との間で回動される。
【0024】フイルム送り出し機能は、分離爪23とリ
ップ27b,28bとで構成されている。分離爪23
は、下ケース15に一体に設けられており、スプール1
3がフイルム送り出し方向に回転した際に、フイルム先
端をフイルム室19からフイルム通路21側に向けて分
離する。
【0025】リップ27b,28bは、一対のフランジ
27,28の外周縁にそれぞれ対向するように一体に形
成されている。これらのリップ27b,28bは、フイ
ルム送り出し及びフイルム巻き緩み機能を行う作用を持
っており、スプール13がフイルム送り出し方向に回転
された際に写真フイルム12の最外周両端部を包み込ん
で写真フイルム12が巻き緩むことを防止してスプール
軸26の回転を写真フイルム12の最外周に伝達させ
る。
【0026】一方のフランジ28には、開口28aを取
り囲むように、所定ピッチで4個の穴28cが形成され
ている。これらの穴28cには、スプール軸26が写真
フイルム送り出し方向に回転した際に回転部材29の2
つのラチェット爪37が係合する。ラチェット爪37
は、前記穴28cに係合した際にスプール軸26の回転
をフランジ28に伝達させ、スプール軸26が写真フイ
ルム巻き取り方向に回転した際にはラチェット爪37が
前記穴28cを乗り越えてスプール軸26の回転をフラ
ンジ28に伝達させることはない。したがって、写真フ
イルム12を巻き取る際には、フランジ28が回転しな
いことからこれのリップ28bが写真フイルム12との
間で滑りを生じさせて写真フイルム12の巻き緩みを防
止する。
【0027】このように一対のフランジ27,28は、
それぞれ機能が異なっているため、逆にして取り付ける
と写真フイルム12の送り出しが行えなくなる。そこ
で、フランジ係合部31,32とフランジ27,28の
開口27a,28aとのそれぞれを大径と小径とにし
て、取り付け間違いの防止を図っている。しかも、スプ
ール軸26のフランジ係合部31の外側には、フランジ
係合部31よりも大径であるデータ円板30が一体に形
成されているため、一対のフランジ27,28はデータ
円板30と逆側のスプール軸26から挿入して取り付け
られる。
【0028】このようなフイルム送り出し及びフイルム
巻き緩み機能によって写真フイルム12は、スプール1
3がフイルム送り出し方向へ回転した際に、分離爪23
によってフイルム先端がフイルム通路21に向けて掬わ
れ、リップ27b,28bを押し広げながらパトローネ
11の外部に送り出される。なお、フイルム先端の幅方
向の片縁には、パトローネ11の内部に写真フイルム1
2が全部収納された際に、フイルム先端を分離し易いよ
うにフランジ27,28から突出させるためにリップ2
8bに引っ掛かる切り欠きが設けられている。なお、上
ケース14の内壁には、分離爪23に対峙するように内
部に向けて突出したリブ55が設けられている。このリ
ブ55は、フイルム巻き込みの際に写真フイルム12を
フランジ27のリップ27bの内部に押し込むためのも
のである。
【0029】蓋部材ロック機能は、図5に示すように、
蓋部材22が閉じ位置の際に、上ケース14に一体に形
成したロックポール部材50の先端50aが軸部24の
断面C型の隙間内に入り込んで蓋部材22の開き位置へ
の回転を阻止する機能である。カメラ等に設けられる蓋
部材開閉用の駆動軸は、軸部24に係合した際に断面C
型の隙間内から先端50aを外側に向けて押し出し、蓋
部材22の開き位置への回転ロックを解除して開閉を行
う。
【0030】フイルム種別自動検知機能は、データ円板
30に貼着される粘着ラベル41に、フイルム感度や撮
影規定枚数等のフイルム種別の情報を持ったバーコード
41aを、スプール13がフイルム送り出し方向に回転
された際に、上ケース14の側面に形成された読取り開
口42を介してカメラ等に自動的に読み取らせる機能で
ある。この粘着ラベル41には、データ円板30に精度
良く貼り付けし易いように、データ円板30から外側に
向けて僅かに突出したスプール軸26の部分に位置決め
するための開口41bが形成されている。
【0031】フイルム状態外部表示機能は、図6に示す
ように、スプール13の回転停止制御を行うことで、表
示板40を表示室20側の側面に形成した4つの表示窓
43〜46のいずれかに露呈して写真フイルム12の状
態、例えば未露光、露光済み、現像済み、及び一部露光
済みとの4つの状態を外部に表示する機能である。
【0032】スプールロック機能は、表示室18の内部
で回転する回転部材29のギヤ39とスプールロック4
7との噛み合いにより行われ、この機能は蓋部材22の
回動に連動するようにされている。スプールロック47
は、係合爪47aがギヤ39に噛み合うロック位置とギ
ヤ39から退避したロック解除位置との間で移動自在に
取り付けられており、一端部47bが上ケース14の内
壁49に押されているため、常に退避位置に向けて付勢
されている。蓋部材22が閉じ位置に回転されると、軸
部25に突設したレバー48がスプールロック47の他
端部47cを押し、一端部47bの付勢に抗してスプー
ルロック47をロック位置に向けて移動させる。蓋部材
22が開き位置に回転すると、レバー48による他端部
47cへの押圧が解除され、スプールロック47は一端
部47bの付勢によって再びロック解除位置に移動す
る。
【0033】なお、図6に示すパトローネの側面には、
上・下ケース14,15の合わせ目にカメラやフイルム
プロセサ等の装置で、収納した写真フイルム12の状態
が未露光み又は現像済みとの何れかであるかを識別する
ためのタブ54が設けられている。このタブ54は、現
像所で折り曲げ、又は切り取り作業により開口が形成さ
れ、この開口の有無によって自動的に写真フイルム12
の状態を識別させる。
【0034】図7に示すように、写真フイルム12は、
例えば24mm程の細幅な長尺フイルムとされており、
これには、ポジフイルムやネガフイルム、フイルム感度
の他に例えば、15コマ、25コマ、40コマ等の撮影
規定コマ数に応じて長さの異なる種類がある。そして、
撮影からラボ処理まで、さらには現像済フイルムの各種
利用にまで様々な写真情報を磁気記録できるように、乳
剤面とは逆側の支持面に透明な磁気記録層が施されてい
る。
【0035】写真フイルム12のフイルム先端12e
は、分離爪23に掬われ易いように、幅方向の片側寄り
が突出した形状とされている。この幅方向の片側には、
フイルム給送方向に沿ってコマ位置決め用パーフォレー
ション群が形成されている。コマ位置決め用パーフォレ
ーション群は、カメラ側で露光を行わせるフイルム中間
部に異なる2種類の間隔L1,L2でパーフォレーショ
ン51を連続して形成したものであり、フイルム先端1
2e側から短いピッチL1、長いピッチL2の順で配列
されている。カメラでは、長いピッチL2のパーフォレ
ーション51間の中心にアパーチャーの長手方向の中心
を合わせるようにフイルム給送制御を行い、同図に示す
二点鎖線で示した範囲52(予定撮影コマ)に撮影画像
を潜像として形成する。なお、符号53は、リップ28
bに引っ掛かけるための切り欠きである。
【0036】
【実施例】図8及び図9は、フランジ27を取り付ける
フランジ係合部31を示すものである。フランジ係合部
31は、スプール軸26の径よりも突出した環形状とな
っており、この周面にはフランジ27の挿入方向(同図
に示す矢印方向)から順に、係止環65、溝66、及び
ストッパ環67とが全周に形成されている。係止環65
は、フランジ係合部31の外周に沿って連なってストッ
パ環67の高さよりも低く突出した環形状となってお
り、フランジ27の挿入をスムーズにするために、フラ
ンジ27の挿入方向側が面取りされている。
【0037】係止環65の端面図を示す図10におい
て、この係止環65の外周は、径の異なる2つの細及び
太径部65a,65bとで形成されている。細径部65
aは、溝66の直径長さよりも長いφdの直径で形成さ
れており、範囲が同図に示すスプール軸26の外周に沿
った2つの範囲θ1,θ2に形成されている。これらの
範囲θ1,θ2は、それぞれが90°を越え180°未
満の範囲でスプール軸26の中心に対して垂直方向で対
向する広い範囲となっている。
【0038】他方、太径部65bは、ストッパ環67の
高さよりも低く、細径部65aの直径長さよりも長いφ
Dの直径で形成されており、範囲が同図に示すスプール
軸26の外周に沿った2つの範囲θ3,θ4に形成され
ている。これらの範囲θ3,θ4は、それぞれが90°
未満の範囲でスプール軸26の中心に対して水平方向で
対向する狭い範囲となっている。この太径部65bは、
図11に示すように、フランジ27の挿入をスムーズに
するために、フランジ27の挿入方向側の斜面65cを
大きくとり、細径部65aよりも厚みを薄くしている。
なお、細径部65aと太径部65bとの間は、緩やかに
繋げた面とされている。
【0039】フランジ27は、図12に示す凸面27c
側からフランジ係合部31に挿入される。係止環65
は、細径部65aの範囲で開口27aの縁を押圧して開
口27aを押し広げるようにフランジ27を変形させな
がら開口27aが溝66に向けて通過するのを許容する
とともに、この範囲でフランジ27が溝66に入り込ん
だ際には溝66と開口27bとの隙間の分だけ太径部6
5bの範囲で開口27aの縁を押圧して開口27aを押
し広げるようにフランジ27を変形させながら開口27
aが溝66に向けて通過するのを許容する。このとき、
太径部65bの先端厚みが薄くなっているからスムーズ
に挿入できる。
【0040】開口27aの全周が溝66に挿入される
と、係止環65の斜面65cとは逆側の垂直面65dが
フランジ23の開口37の縁に当接してフランジ23が
係止爪65を乗り越えてスプール軸61の挿入方向の逆
側端部に移動することを防止する。溝66は、径が開口
27aよりも僅かに短く、幅Wがフランジ27の厚みよ
りも僅かに幅広、例えば0.3mmで形成されており、
フランジ27を回動自在に支持する。ストッパ環67
は、フランジ27の開口27aの縁に当接してフランジ
27の挿入量を規制する。
【0041】ところで、フランジ27は、断面薄肉皿形
状で、しかも可撓性を有していることから、凸面27c
の側からリップ27bに押圧作用を受けると開口27a
が凸面27cに向けて押し広がるように弾性変形し易
く、逆に凹面27dの側からリップ27bに押圧作用を
受けると開口27aが変形し難い。したがって、他方の
フランジ28ではこれの挿入方向と逆方向の押圧作用を
受けてもこの方向に回転部材29のストッパ円板38が
位置しているから外れ難いのに対し、フランジ23はこ
れの挿入方向と逆方向の押圧作用を受けると、容易に係
止環65を乗り越えてフイルム係合部31から外れてし
まう恐れがある。しかしながら、本実施例では、係止環
65を径の異なる2つの径部65a,65bで形成し、
径の大きい太径部65bでフランジ27の脱落防止を図
っている。
【0042】なお、太径部65bの範囲は広くすると挿
入し難くくなり、狭くすると挿入し易いが外れ易くなる
ため、θ3及びθ4の範囲を5°〜45°、好ましくは
10°〜30°、特に好ましくは、15°〜20°にす
るのが望ましい。
【0043】なお、係止環65の細径部65a,65
b、及び開口27aの寸法の具体的な一列を以下に示
す。 開口27aの内径φH=12.14mm 係止環65の細径部65aの直径φd=12.4m
m 係止環65の太径部65bの直径φD=12.6m
【0044】また、本発明ではこのような数値に限定さ
れることはないが、例えば、フランジ27の開口27a
の内径φHに対して最適な細径部65aの直径φdとし
ては、12.3〜12.5mm(内径φHに対して1.
013〜1.03倍)、望ましくは12.35〜12.
45mm(内径φHに対して1.017〜1.026
倍)、特に望ましくは12.38〜12.42mm(内
径φHに対して1.02〜1.023倍)が好適であ
る。また、内径φHに対する太径部65bの直径φDと
しては、12.5〜12.7mm(内径φHに対して
1.03〜1.046倍)、望ましくは12.55〜1
2.65mm(内径φHに対して1.034〜1.04
2倍)、特に望ましくは12.58〜12.62mm
(内径φHに対して1.036〜1.04倍)が好適で
ある。また、これらの構成や寸法の関係は、他方側のフ
ランジ28の開口28a、及びフランジ係合部32にも
採用することができるのはいうまでもない。
【0045】このような寸法関係は、フランジ27,2
8の弾性力にも係わるのもであるため、以下に、フラン
ジ27,28の寸法、及び材質等の一列を記載する。
【0046】フランジ27,28は、外径が28.28
mm、最大肉厚が0.19mm以下、最小肉厚が0.0
5又は0.1mm以上、平均肉厚が0.15mmで形成
されている。
【0047】フランジ27,28に必要な特性として
は、耐熱性、強度、及び耐摩耗性である。そこで、樹脂
としては、熱変形温度が18.6kg/cm2で80°C以上、曲げ
弾性率が13,000Kg/cm2〜30,000Kg/cm2、表面硬さがロッ
クウェルRスケールで80以上の物性値を有するものが
望ましい。
【0048】またフランジ27,28の成形方法として
は、押し出し形成された薄肉のポリエチレン系樹脂シー
ト(厚み0.15m )を加熱軟化させて、真空又は圧空成形
により熱成形させ、その後に打ち抜き工程で内外形状に
打ち抜いて形成する方法と、射出成形とが好適である。
射出成形は、一般的に高速・大量・自動化生産が可能で
あり、寸法精度が高く、品質の安定した成形品が得られ
るのに対し、金型内での流動性が悪い樹脂を用いて薄肉
成形品を成形することには不向きである。そこで、射出
成形の場合には、前述した物性値を有し、しかも金型内
での流動性が良好な樹脂で形成するのが望ましい。
【0049】フランジ27,28の材質としては、例え
ば、ナイロンをPPE(ポリフェニルエーテル)にブレ
ンドしたナイロン変性PPEや、ポリオレフィンをPP
E(ポリフェニルエーテル)にブレンドしたポリオレフ
ィン変性PPE、及びポリアセタール(POM)等が前
記物性値を満たし、しかも射出成形の場合には金型内で
の流動性が良好なので好適である。また、このような樹
脂に酸化防止剤や遮光性物質、帯電防止剤、及び、滑剤
等を必要に応じて添加してもよい。
【0050】ナイロン変性PPEは、ナイロンをPPE
にブレンドしたものであり、その組成比としては、例え
ば、ナイロンを30〜70重量%、PPEを20〜60重量%、
熱可塑性エラストマーを0 〜20重量%、好ましくはナイ
ロンを40〜65重量%、PPEを25〜55重量%、熱可塑性
エラストマーを3 〜15重量%、特に好ましくはナイロン
を45〜60重量%、PPEを30〜50重量%、熱可塑性エラ
ストマーを5 〜13重量%としたものが望ましい。
【0051】ナイロン変性PPEを組成するナイロンと
しては、6ナイロン、66ナイロン、12ナイロン、4
6ナイロン、非結晶ナイロン、半芳香族ナイロン等が好
ましく、また熱可塑性エラストマーとしては、エチレン
プロピレン系ゴム、スチレンブタジエン系ゴム等が好ま
しい。
【0052】ポリオレフィン変性PPEは、ポリオレフ
ィンをPPEにブレンドしたものであり、その組成比と
しては、例えば、ポリオレフィンを30〜70重量%、PP
Eを20〜70重量%、熱可塑性エラストマーを0 〜20重量
%、好ましくはポリオレフィンを40〜65重量%、PPE
を25〜60重量%、熱可塑性エラストマーを3 〜15重量
%、特に好ましくはポリオレフィンを45〜60重量%、P
PEを30〜50重量%、熱可塑性エラストマーを5 〜13重
量%としたものが望ましい。
【0053】ポリオレフィン変性PPEを組成するポリ
オレフィンとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン等
が好ましく、また、熱可塑性エラストマーとしては、エ
チレンプロピレン系ゴム、スチレンブタジエン系ゴム等
が好ましい。
【0054】ナイロン変性PPE、及びポリオレフィン
変性PPEとともに、例えば耐熱性を高くしたい場合に
はPPEの比率を高めるとよい。また強度を高める場合
にはナイロン又はポリオレフィンの比率を高くするとよ
い。また脆さを少なくしたい場合には、ゴム分を多めに
するとよい。
【0055】また、スプール軸26の寸法としては、例
えば軸方向の全長が約36.8mm、フランジ係合部3
1,32との間の最大軸径(写真フイルム12を巻き取
る巻取り軸径)が約7〜12mm、リップ27b,28
b内との間の間隔(写真フイルム12の幅)を約24.
3mmとしている。
【0056】スプール軸26の軸径が約7〜12mmと
なっているのは、この写真フイルムパトローネ10の場
合、リップ27a,28bで写真フイルム12の最外周
両端部を包み込んで、写真フイルム12の巻き緩みを防
止していることから、撮影規定枚数の異なった写真フイ
ルム12の長さに応じて巻取り軸径を変え、巻回した写
真フイルムの最外周とリップ27a,28aとの間を一
定に保つようにする必要があるためである。そこで、軸
径の寸法の一例としては、40コマ撮影可能な長さの写
真フイルム12用のスプール軸の軸径は7mm、25コ
マ撮影可能な長さの写真フイルム12用のスプール軸の
軸径は10.7mm、15コマ撮影可能な長さの写真フ
イルム12用のスプール軸の軸径は12mmとしてい
る。
【0057】スプール軸26を射出成形する場合には、
図13及び図14に示すように、スリット33の下部中
央を一段凹ませた位置にゲート部70を配設するのが望
ましい。しかも、ゲート部70から進入する樹脂を一旦
壁71に当てた後に流動するようにスプール軸26に肉
逃げ73を複数設けることで、肉厚を均一にすることが
できる。
【0058】次に、前述したフランジ係合部31の効果
を得るためにフランジ27の挿入適正や変形、及び脱落
性をそれぞれ比較実験して評価した結果を表1に記載す
る。
【0059】
【表1】
【0060】なお、表1に記載したフランジ係合部の種
類A及びBの詳細は以下のとおりとなっている。 A:直径12.6mmの係止環を所定ピッチで切り欠い
てスプール軸26の周に沿って6つの係止爪を形成した
タイプ。 B:直径12.6mmの係止環。
【0061】表1の評価項目の詳細について、以下に記
載する。 挿入適性:フランジ27を100gfの挿入力で挿
入して係止環又は係止爪を完全に乗り越えるかどうかの
適性。 変形:フランジ27を挿入した後の開口27aの変
形の有無。 脱落性:フランジ27の外周を凸面27cから凹面
27d側に向けて50gfの力で押圧して係止環又は係
止爪から脱落するかどうか。
【0062】フランジ係合部の種類Aでは、フランジ2
7を挿入した後に、開口27aに6個の係止爪に当接し
た部分で若布状に波打ち変形が認められ、フランジ27
を回転させながらフランジ27の外周を凸面27cから
凹面27d側に向けて50gfの力で押圧すると一部の
係止爪を乗り越えて脱落してしまった。また、フランジ
係合部の種類Bでは、連なった係止環の直径が12.6
mmとされているため、フランジ27を挿入することが
できなかった。本実施例のものでは、係止環65が直径
12.6mmの太径部65bと直径12.4mmの細径
部65aとで形成されており、しかも直径12.6mm
の太径部65dの範囲を狭くしているからスムーズに挿
入でき、フランジ27を回転させながらフランジ27の
外周を凸面27cから凹面27d側に向けて50gfの
力で押圧しても脱落しなかった。したがって、表1から
も分かるように、本実施例のフランジ係合部65の形状
が最も好ましいことが確認できた。
【0063】なお、上記実施例では、係止環65の外周
を、2つの異なる径を繋げた形状としているが、本発明
ではこれに限らず、少なくとも2つ以上の異なる径を繋
げた形状としてもよいし、長軸φDと短軸φdとからな
る楕円形状としてもよい。また、太径部65bを180
°毎の位置に2つ設けているが、本発明では太径部65
bの数を限定することはない。しかしながら、実験の結
果から考慮すれば、例えば2個以上、6個未満が望まし
い。3個の場合は120°毎の位置に、4個の場合は9
0°毎の位置に、5個の場合は72°毎の位置に設ける
のが好適である。太径部65bを120°毎の3箇所に
設けた係止環65の断面形状としては、異なる3点の円
弧中心を通る短軸と長軸とを半径とする円弧をそれぞれ
向かい合う位置に配置して6個の円弧を繋げたおにぎり
形状としてもよい。また、金型成形性等を向上させるた
めに、前述したθ3及びθ4の範囲を90°以下で形成
した太径部65bに、切り欠き65cを設けた形状とし
てもよい。この場合には、フランジ27の着脱時の効果
に影響を与えないため、前述した数に含めていない。こ
の切り欠き65cとしては、図15に示すように、溝6
6と同じか、又は溝66よりも僅かに突出した位置まで
切り欠くのが好適である。
【0064】次に、フイルム離脱作業中に写真フイルム
12をパトローネからいっぱいに引き出した際に生ずる
フイルム離脱を確実に防止するようにした実施例を説明
する。
【0065】図15及び図16に示すように、係止爪3
3dは、写真フイルム12がフイルム通路21を通って
パトローネ11の外部に引き出された際に、この引き出
しを阻止する側が断面V字状に切り欠かれた切り欠き部
80となっている。この切り欠き部80は二面81,8
2で構成されている。なお、これら二面81,82の接
点部は、写真フイルム12をパトローネからいっぱいに
引き出した際にフイルム後端12aの係止穴12cのう
ち後端エッジが引っ掛かるフイルム係止点83である。
【0066】これら二面81,82のうち写真フイルム
後端12aを離脱方向に押し上げる側の一面82は、パ
トローネの内部での写真フイルムの引き出し方向Eに対
して角度θ5の分だけフイルム係止点83を中心として
スプール軸26の写真フイルム巻き込み方向Gに向けて
傾斜した斜面となっている。なお、角度θ5としては、
3°〜20°、望ましくは5°〜15°、特に望ましく
は8°〜10°が好適である。また、この一面82は、
写真フイルムの引き出し方向Eに沿った線とこれから長
さF分だけ離した平行線との範囲内で傾斜して形成され
ている。長さFとしては、0.1〜0.7mm、望まし
くは0.3〜0.6mm、特に望ましくは0.4〜0.
5mmにするのが好適である。なお、他方側の係止爪3
3cも係止爪33dと同じ形状となっているのでここで
は詳しい説明を省略する。
【0067】写真フイルムパトローネ10は、カメラで
撮影後、現像所に提出され、現像処理が行われる。この
現像処理は、フイルムプロセッサにより自動的に行われ
る。フイルムプロセッサは、蓋部材22を開き位置に回
転させた後に、スプール13を駆動して写真フイルム1
2を送り出す。全部送り出した後は、フイルム後端12
aとスプール13とが係合しているから、一旦スプール
13の回転を停止して、フイルム後端12aとスプール
13との係合を解除する写真フイルム離脱作業を行う。
【0068】この作業を行う前、すなわち、写真フイル
ム12をパトローネ11からいっぱいに引き出した際
に、係止されたフイルム後端12aに写真フイルム引く
出し方向Eに沿った力が加わるため、係止爪33c,3
3dに引っ掛かっている係止穴12b,12cの後端側
エッジに係る張力により、係止穴12b,12c以降の
フイルム後端12eの部分がカールして係止爪33c,
33dの切り欠き部80の一面82に当接して浮き上が
るが、本実施例では、一面82の傾斜角度をカールした
フイルム後端12eが当接しないようにフイルム後端1
2aを離脱方向に押し上げない最適な角度にしたから、
写真フイルムの係止力が増し、フイルム後端12aがス
プール13から離脱することはない。
【0069】フイルム離脱作業は、円弧状のガイド板を
フイルム通路21からスリット33に向けて挿入し、押
さえリブ33a,33bを撓ませてフイルム後端12a
とスプール13との係合を自動的に解除する。これによ
り、写真フイルム12を切断することなくプロセッサ内
部に搬送できる。現像及び焼付け処理後の現像済み写真
フイルム12はフイルム後端12aを先頭にして搬送さ
れ、再びガイド板を用いてフイルム後端をスプール13
に係合する写真フイルム装着作業が行われる。このとき
のガイド板は、写真フイルム離脱作業で用いたガイド板
とは異なり、先端にフイルム後端12aの穴12dに係
合するための爪が設けられたものを用いる。
【0070】写真フイルム装着作業では、ガイド板の爪
を穴12dに係合させてフイルム後端12aを保持した
ままガイド板とともにフイルム後端12aをパトローネ
11の内部に挿入し、押さえリブ33a,33bを撓ま
せながら係止穴12b,12cに係止爪33c,33b
を係合させる。その後、スプール13を回転させて写真
フイルム12をパトローネ11の内部に全部収納し、蓋
部材22を閉じ位置に回転させてフイルムプロセッサの
作業が完了する。このときのスプール回転停止制御は、
現像済みの写真フイルム12を収納した状態を表す表示
窓43〜46に表示板を露呈させる位置で行われる。フ
イルムプロセッサから取り出した写真フイルムパトロー
ネ10は、内部に現像済みの写真フイルム12をロール
状に収納した状態でユーザーに返却される。
【0071】以上、各実施例で説明したスプール軸2
6、フランジ27,28及びパトローネ11等の樹脂材
料としては、大量製造適性や価格等の点で熱可塑性樹脂
材料が好ましく、遮光性付与剤としてカーボンブラック
を0.05重量%〜3.00重量%含有するものを用いればよ
い。また、このような樹脂に必要に応じてシリコーンオ
イル等の滑剤、帯電防止剤、酸化チタン等の無機あるい
は有機顔料、ステアリン酸亜鉛等の加工助剤、酸化防止
剤、核剤、可塑剤等を含有させてもよい。
【0072】樹脂としては、ポリスチレン樹脂、耐衝撃
製ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重
合体樹脂、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共
重合体樹脂、ポリプロピレン樹脂、高密度ポリエチレン
樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレン
テレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化
ビニール樹脂あるいは、それらの変性樹脂等が好適であ
る。特に寸法精度確保、物理強度確保、超音波溶着適性
向上等を考慮した場合には、メルトフローレートが1.0
〜10.0g/10分、好ましくは2.0 〜8.0g/10 分、特に好ま
しくは2.5 〜7g/10 分の合成ゴムが0.1 〜10重量%含ま
れている耐衝撃性ポリスチレン樹脂が好ましい。この樹
脂のその他の好ましい必要特性は、変形防止の点から曲
げ弾性率15,000〜30,000kg/cm2、好ましくは1,8000〜2
8,000kg/cm2、特に好ましくは20,000〜28,000kg/cm2
あり、ビカット軟化点(15kg 荷重) は80°C 以上、好ま
しくは85°C 以上、特に好ましくは、90°C 以上であ
る。
【0073】このような樹脂に含有されるカーボンブラ
ックは、遮光性確保のために添加されるものである。カ
ーボンブラックの製造法による分類としては、ファーネ
ス法カーボンブラック、チャンネル法カーボンブラッ
ク、サーマル法カーボンブラック等があるが、写真的悪
作用(カブリの発生、感度低下または感光度の増加等)
が少ない、あるいは遮光性の点で、平均粒子径が10〜80
mμ、PH5 〜9 のファーネスカーボンブラックが好まし
く、特に15〜50 mμ、PH6 〜8 のファーネスカーボンブ
ラックが好ましい。
【0074】市販品としては、例えば三菱化成製のカー
ボンブラック#20(B),#30(B),#33(B),#40(B),#41(B),#44
(B),#45(B),#50,#55,#100,#600,#2200(B),#2400(B),MA
8,MA11,MA100 等があげられる。海外の製品としては、
例えばキャボット社のBlack Pearls 2 ,46,70,71,74,8
0,81,607 等、Regal 300,330,400,660,991,SRF-S 等、S
terling 10,SO,V,S,FT-FF,MT-FF等があげられる。さら
に、アシュランド・ケミカル社のUniteel R,BB,15,102,
3001,3004,3006,3007,3008,3009,3011,3012,XC-3016,XC
-3017,3020等があげられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0075】ファーネスカーボンブラックの粒子径が10
mμ未満であると樹脂との混練性が悪く遮光性、物理強
度が悪化する。逆に100mμを越えると分散は良くとも遮
光能力が劣り、遮光性確保のためにカーボン濃度を上げ
ると物理強度の低下、成形性の悪化を起こし実用に耐え
なかった。また、PHが5 〜9 の範囲を越えるカーボンブ
ラックの多くは、写真的悪作用を起こしやすく使用不可
であった。
【0076】写真フイルム12の写真性に悪影響を与え
ないようにするためには、上記カーボンブラック中の遊
離硫黄分は0.6%以下、好ましくは0.3%以下、特
に好ましくは0.1%以下とするのがよい。また、シア
ン化合物含有量は0.01%以下、好ましくは0.00
5%以下、特に好ましくは0.001%以下とするのが
よい。さらに、アルデヒド化合物含有量は0.1%以
下、好ましくは0.05%以下、特に好ましくは0.0
1%以下である。これらの物質は少量でも写真性に悪影
響を及ぼすので注意が必要である。
【0077】ファーネスカーボンブラックの添加量は、
遮光性確保、射出成形性、パトローネ11の物理強度確
保の点から、0.05重量% 〜3.00重量% が好ましい。カー
ボンブラックの添加量が0.05重量% 未満であると遮光性
が不十分であり、3.00重量%を越えるとパトローネ本体
の物理強度が低下し、かつ吸水率が高まるために射出成
形時ウエルドマーク、銀条等が発生し、外観不良、表面
強度の劣化を引き起こす。
【0078】遮光性物資としては、カーボンブラック以
外に酸化チタン、ベンガラ、炭酸カルシユウム等の無機
顔料、あるいは有機の染料を併用してもよい。
【0079】フランジ27,28、スプール軸26、及
びパトローネ11等に滑性を与える方法としては、それ
らを成形する樹脂に滑剤を添加して成形する方法と、成
形品に滑剤を塗布する方法とがある。滑剤としては、シ
リコーンオイル類、オレイン酸アミドやエルカ酸アミド
等の高級脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪
酸の金属塩、高級アルコールエステル、多価アルコール
のエステルの脂肪酸エステル等があるが、特に限定され
るものではない。
【0080】フランジ27,28、スプール軸26、及
びパトローネ11等に添加されるシリコーンオイルとし
ては、特開昭62−286043号公報、あるいは特開
昭62−284355号公報に記載されているジメチル
ポリシロキサンとカルボキシル変性シリコーンオイルが
好ましい。シリコーンオイルの添加量は、0.05重量%〜
5.0 重量% 、好ましくは1.0 重量% 〜3.0 重量% の間で
ある。
【0081】0.05重量% 以下では、目的の滑性効果が得
られないし、添加量が5.0 重量% を越えると射出成形機
のスクリュウ内で樹脂がスリップを起こし、成形サイク
ルが長くなるばかりでなく、成形品表面に染みだすシリ
コーン量が多くなり、染みだしたオイルがパトローネ1
1の内部で写真フイルム12に転写し、写真フイルム現
像時に現像処理液の写真フイルムへの拡散を妨げる等の
写真的悪作用が発生する。また、上・下ケース11,1
2を超音波シールする場合には上・下ケース11,12
の接着低下が起こる。
【0082】シリコーンオイルは、25°C の粘度が1000
〜60000CS であることが好ましい。25°C の粘度が1000
CS未満では、ブリードアウトが激しく、写真性能に悪影
響を及ぼす。60000CS を越えると、樹脂との混練性が悪
く使用に耐えない。また、シリコーンオイルには、上記
以外にもフッソ変性シリコーンオイル等各種変性シリコ
ーンオイルが市販されているが、その多くは写真フイル
ム12の写真性に悪影響を与えるので、厳選して使用す
ることが重要である。滑性付与が不十分、あるいは射出
成形時熱分解が激しい等の理由で写真フイルムパトロー
ネ10用には使用できなかった。
【0083】本発明の樹脂の酸化分解等を防止し、写真
感光材料の写真性に対する悪影響物質としての分解生成
物(例えばアルコール、アルデヒド、ケトン、カルボン
酸等)の生成を防止するために、酸化防止剤を添加する
ことができる。酸化防止剤の代表例を以下に示す。
【0084】(イ)フェノール系酸化防止剤 ビタミンE、ビタミンEカルボン酸エステル、6−t−
ブチル−3−メチルフェニール誘導体、2・6−ジ−t
−ブチル−Pクレゾール、2・2’−メチレンビス−
(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4・4’
−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾー
ル)、4・4’−チオビス(6−t−ブチル−m−クレ
ゾール)、4・4’−ジヒドロキシジフェニルシクロヘ
キサン、アルキル化ビスフェノール、スチレン化フェノ
ール、2・6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル、n−オクタデシル−3−(3’・5’ジ−t−ブチ
ル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2・
2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、4・4’−テオビス(3−メチル−6−t−
ブチルフェノール)、4・4’−ブチリデンビス(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、ステアリルβ
(3・5−ジ−4−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、1・1・3−トリス(2−メチル−4
ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1・3
・5−トリメチル−2・4・6−トリス(3・5−ジ−
t−ブチル−4ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラ
キス〔メチレン−3(3’・5’−ジ−t−ブチル−
4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン
等。
【0085】(ロ)ケトンアミン縮合系酸化防止剤 6−エトキシ−2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒ
ドロキノリン、2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒ
ドロキノリンの重合物、トリメチルジヒドロキノリン誘
導体等。 (ハ)アリルアミン系酸化防止剤 フェニル−α−ナフチルアミン、N−フェニル−β−ナ
フチルアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−P
−フェニレンジアミン、N・N’−ジ−フェニル−P−
フェニレンジアミン、N・N’−ジ−β−ナフチル−P
−フェニレンジアミン、N−(3'ヒドロキシブチリデ
ン)−1−ナフチルアミン等。 (ニ)イミダゾール系酸化防止剤 2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベ
ンゾイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベン
ゾイミダゾール等。
【0086】(ホ)ホスファイト系酸化防止剤 アルキル化アリルホスファイト、ジフェニルイソデシル
ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト
亜リン酸ソーダ、トリノニルフェニルホスファイト、ト
リフェニルホスファイト等。 (ヘ)チオ尿素系酸化防止剤 チオ尿素誘導体、1・3−ビス(ジメチルアミノプロピ
ル)−2−チオ尿素等。 (ト)その他空気酸化に有用な酸化防止剤 チオジプロピオン酸ジラウリル等。
【0087】(チ)ヒンダートフェノール系酸化防止剤 1・3・5−トリメチル−2・4・6−トリス(3・5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベルジル)ベ
ンゼン、テトラキス〔メチレン(3・5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナメート)〕メ
タン、オクタデシル−3・5−ジ−tert−ブチル−
4−ヒドロキシ−ヒドロシンナメート、2・2’・2’
−トリス〔(3・5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕イソシアヌレー
ト、テトラキス(2・4−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)4・4’−ビフェニレンジ亜リン酸エステル、4・
4’−チオビス−(6−tert−ブチル−O−クレゾ
ール)、2・2’−チオビス−(6−tert−ブチル
−4−メチルフェノール)、トリス−(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタ
ン、2・2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t
ert−ブチルフェノール)、4・4’−メチレン−ビ
ス−(2・6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4
・4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−tert
−ブチルフェノール)、2・6−ジ−tert−ブチル
−4−メチルフェノール、4−ヒドロキシ・メチル−2
・6−ジ−tert−ブチルフェノール、2・6−ジ−
tert−4−n−ブチルフェノール、2・6−ビス
(2'−ハイドロキシ−3’−tert−ブチル−3’−
メチルベンジル)−4−メチルフェノール、4・4’−
メチレン−ビス−(6−tert−ブチル−O−クレゾ
ール)、4・4’−ブチリデンビス−(6−tert−
ブチル−m−クレゾール)なとがあげられる。ブリード
アウトや熱分解が少なく、写真感光材料の写真性に対す
る悪影響も小さい点等から融点(Meltingpoi
nt)が100℃以上のものが好ましく、特に120℃
以上のものが好ましい。
【0088】代表的な市販酸化防止剤を以下に示す。 (1)フェノール系酸化防止剤:SUMILIZER
BHT(住友化学)、IRGANOX 1076(チバ
ガイギー)、MARK AO−50(アデカ・アーガ
ス)、SUMILIZER BP−76(住友化学)、
TOMINOX SS(吉富)、IRGANOX 56
5(チバガイギー)、NONOX WSP(ICI)、
SANTNOX(Monsanto)、SUMILIZ
ER WXR(住友化学)、ANTAGEGRYSTA
L (川口)、IRGANOX 1035(チバガイギ
ー)、ANTAGE W−400(川口)、NOCLI
ZERNS−6(大内新興)、IRGANOX 142
5WL(チバガイギー)、MARK AO−80(アデ
カ・アーガス)、SUMILIZER GA−80(住
友化学)、TOPANOL CA(ICI)、MARK
AO−30(アデカ・アーガス)、MARK AO−
20(アデカ・アーガス)、IRGANOX3114
(チバガイギー)、MARK AO−330(アデカ・
アーガス)、IRGANOX 1330(チバガイギ
ー)、CYANOX 1790(ACC)、IRGAN
OX 1010(チバガイギー)、MARK AO−6
0(アデカ・アーガス)、SUMILIZER BP−
101(住友化学)、TOMINOX TT(吉富)、
等。
【0089】(2)燐系酸化防止剤:IRGAFOS
168(チバガイギー)、MARK2112(アデカ・
アーガス)、WESTON 618(ボルグワーナ
ー)、MARK PEP−8(アデカ・アーガス)、U
LTRANOX 626(ボルグワーナー)、MARK
PEP−24G(アデカ・アーガス)、MARK P
EP−36(アデカ・アーガス)、HGA(三光)等。
【0090】(3)チオエーテル系酸化防止剤:DLT
DP”YOSHITOMI”(吉富)、SUMILIZ
ER TPL(住友化学)、ANTIOX L(日
油)、DMTD”YOSHITOMI”(吉富)、SU
MILIZER TPT(住友化学)、ANTIOX
M(日油)、DSTP”YOSHITOMI”(吉
富)、SUMILIZER TPS(住友化学)、AN
TIOX (日油)、SEENOX 412S(シプ
ロ)、MARK AO−412S(アデカ・アーガ
ス)、SUMILIZER TP−D(住友化学)、M
ARK AO−23(アデカ・アーガス)、SANDS
TABP−EPQ(サンド)、IRGAFOS P−B
PQ FF(チバガイギー)、IRGANOX 122
2(チバガイギー)、MARK 329K(アデカ・ア
ーガス)、WESTON 399(ボルグ・ワーナ
ー)、MARK 260(アデカ・アーガス)、MAR
K 529A(アデカ・アーガス)等。 (4)金属不活性化剤:NAUGARD XL−1(ユ
ニロイヤル)、MARKCDA−1(アデカ・アーガ
ス)、MARK CDA−6(アデカ・アーガス)、L
AGANOX MD−1024(チバガイギー)、CU
NOX(三井東圧)等。
【0091】好ましい酸化防止剤はフェノール系の酸化
防止剤であり、特にヒンダートフェノール系酸化防止剤
が好ましく、市販品としてはチバガイギー社のイルガノ
ックス各種と住友化学(株)のSUMILIZER B
HT、SUMILIZERBH−76、SUMILIZ
ER WX−R、SUMILIZER BP−101等
である。
【0092】また、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレ
ゾール(BHT)、低揮発性の高分子量ヒンダードフェ
ノール型酸化防止剤(商品名:Ireganox101
0,Ireganox1075,TopanolCA,
Ionox330等)、ジラウリルチオジプロピオネー
ト、ジステアリルチオプロピオネート、ジアルキルフォ
スフェート等の1種以上、特に2種以上を併用するのが
効果的である。しかし、酸化防止剤は還元物質であり、
本来は写真感光材料に悪影響を及ぼす物質であり、熱分
解を抑制する作用との効果バランスで種類,添加量を選
択する必要がある。写真感光材料にカブリや感度異常発
生等の悪影響を与えることが少ないので、フェノール系
及び燐系酸化防止剤が好ましい。フェノール系酸化防止
剤としてはヒンダードフェノール系酸化防止剤が特に好
ましい。ヒンダードフェノール系酸化防止剤の中でも融
点が100°C以上,とくに120°C以上のものが好
ましい。特にフェノール系酸化防止剤及び/又は燐系酸
化防止剤の2種以上を併用することが好ましい。
【0093】さらにカーボンブラック等と併用すると酸
化防止作用が相乗的に効果を発揮する。フェノール系酸
化防止剤と燐系酸化防止剤とカーボンブラックを併用す
ると、酸化防止効果が特に発揮されるので好ましい。
【0094】その他プラスチックデータハンドブック
(KK工業調査会発行)の794〜799ページに開示
された各種酸化防止剤や、プラスチック添加剤データー
集(KK化学工業社)の327〜329ページに開示さ
れた各種酸化防止剤や、PLASTICS AGE E
NCYCLOPEDIA進歩編1986(KKプラスチ
ック・エージ)の211〜212ページに開示された各
種酸化防止剤等を選択して用いることが可能である。
【0095】以上のような酸化防止剤が写真感光材料に
悪影響を及ぼさないようにする機構について説明する。
熱可塑性樹脂の酸化分解は、CH3 の分岐の多い樹脂ほ
ど多い。それは酸素吸収量が多いからである。
【0096】炭化水素の自動酸化は酸素の存在下で脱水
して一旦遊離基が生成すると、連鎖的に次のように進行
するものと考えられている。 RH→R・ R・+O2 →RH→ROO・ ROO・+RH→ROOH+R・ ROOH→RO・+・OH RO・+RH→ROH+R・ ・OH+RH→HOH+R・ このようにして炭化水素の酸化が加速的にはやめられて
多量のアルコール,アルデヒド,酸などを生じ、さらに
これらが相互に反応して重合物を作る。
【0097】炭化水素の酸化を防止するには、上記連鎖
反応をたちきることが必要で、そのために酸化防止剤が
用いられる。その他、以下に記載するラジカル捕獲剤を
添加することも好ましい。
【0098】本発明に使用されるラジカル捕獲剤として
は、1・1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル、1
・3・5−トリフェニルフェルダジル、2・2,6・6
−テトラメチル−4−ピペリドン−1−オキシル、N−
(3−N−オキシアニリノ−1・3−ジメチルブチリデ
ン)−アニリンオキシド、塩化第二鉄などのような高原
子価金属塩、ジフェニルピクリルヒドラジン、ジフェニ
ルアミン、ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ジ
チオベンゾイルジスルフィド、p・p’−ジトリルトリ
スルフィド、ベンゾキノン誘導体、ニトロ化合物、およ
びニトロソ化合物などを挙げることができる。こらのう
ちでも、ハイドロキノンを用いることは特に好ましい。
また、上記のラジカル捕獲剤は単独で用いてもよく、あ
るいは数種類を併用することもできる。ラジカル捕獲剤
の含有量は、1.000〜10.000ppmである。
【0099】酸化防止剤には、連鎖伝播体である遊離基
(主としてROO・)と反応してこれを不活性化する遊
離基連鎖停止剤と遊離基の主要な発生源であるヒドロペ
ルオキシドROOHを分解してこれを安定化する過酸化
物分解剤とがある。
【0100】前者としては、アルキルフェノール系酸化
防止剤と芳香族アミン系酸化防止剤がある。後者として
は、硫黄系酸化防止剤とリン系酸化防止剤がある。
【0101】各種酸化防止剤は、写真感光材料に悪影響
を与える還元剤でもあるので種類、添加量は慎重に検討
しないと写真感光材料の品質劣化が大きく問題になる。
【0102】本発明の遮光性熱可塑性樹脂には、帯電防
止剤を添加することができる。帯電防止剤の代表例を以
下に示す。 I.ノニオン系(=非イオン系) アルキルアミン誘導体:T−B103(松本油
脂)、T−B104(松本油脂) アルキルアミド型 ポリオキシエチレンアルキルアミン:アーモスタット3
10(ライオン油脂) 3級アミン(ラウリルアミン):アーモスタット400
(ライオン油脂) N,N−ビス(2−ヒドロキシエチルココアミン):ア
ーモスタット410(ライオン油脂) 3級アミン:ANTISTATIC273C、273、
273E(Fine Org.Chem) N−hydroxyhexadecyl−di−eth
anol−amine:Belg.P.654.049 N−hydroxyoctadecyl−di−eth
anol−amine:(National Dis
t.)
【0103】 脂肪酸アマイド誘導体:TB−115
(松本油脂)、エレガンP100(日本油脂)、エリー
クSM−2(吉村油化学) ヒドロキシステアリン酸アマイド シュウ酸−N,N’−ジステアリルアミドブチルエステ
ル:ヘキストポリオキシエチレンアルキルアミド
【0104】 エーテル型 ポリオキシエチレンアルキルエーテル RO(CH2 CH2 O)nH ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル 特殊非イオン型:レジスタット104,PE100,1
16〜118(第一工業製薬)、レジスタットPE13
2,139(第一工業製薬)、エレガンE115,ケミ
スタット1005(日本油脂)、エリークBM−1(吉
村油化学)、エレクトロストリッパーTS,TS2,
3,5,EA,EA2,3(花王石鹸) 多価アルコールエステル型 グリセリン脂肪酸エステル:ステアリン酸若しくはヒド
ロキシステアリン酸等のモノ,ジ,またはトリグリセラ
イド,モノグリ(日本樟脳)、TB−123(松本油
脂)、レジスタット113(第一工業製薬) ソルビタン脂肪酸エステル 特殊エステル:エリークBS−1(吉村油化学) 1−ヒドロキシエチル−2−ドデシルグリオキサゾリ
ン:ブリティッシュ・セロァン
【0105】II. アニオン系 スルホン酸類 アルキルスルホネート RSO3 Na アルキルベンゼンスルホネート アルキルサルフェート ROSO3 Na リン酸エステル型 アルキルホスフェート
【0106】III.カチオン系 アミド型カチオン:レジスタットPE300,40
1,402,406,411(第一工業製薬) 四級アンモニウム塩 第4級アンモニウムクロライド 第4級アンモニウムサルフェート 第4級アンモニウムナイトレート カチミンCSM−9(吉村油化学)、CATANAC6
09(アメリカン・ジアナミド)、デノン314C(丸
菱油化)、アーモスタット300(ライオン油脂)、1
00V(アーマー)、エレクトロストリッパーES(花
王石鹸)、ケミスタット2009A(日本油脂) Stearamido propyl−dimethy
l−β−hydroxyethyl ammonium
nitrate:CATANAC・SN(アメリカン
・ジアナミド)
【0107】IV. 両性イオン系 アルキルペタイン型 イミダゾリン型 レオスタット53,532(ライオン油脂)、AMS5
3(ライオン油脂)、AMS303,313(ライオン
油脂) アルキルイミダゾリン型 金属塩型 AMS576(ライオン油脂) レオスタット826,923(ライオン油脂) (RNR’CH2 CH2 CH2 NCH2 COO)2 Mg
R≧C,R’=Hまたは(CH2 )mCOO−(ライオ
ン油脂) R=C3 N 炭化水素、A=酸素またはイミノ基、M=
有機アミンまたは金属 アルキルアラニン型
【0108】V.導電性樹脂 ポリビニルベンジル型カチオン ポリアクリル酸型カチオン
【0109】VI. その他 レジスタット204,205(第一工業製薬)、エレガ
ン2E,100E(日本油脂)、ケミスタット100
2,1003,2010(日本油脂)、エリーク51
(吉村油化学)、ALROMINE RV−100(ガ
イギー) 以上帯電防止剤の中で写真性及び人身に与える悪影響が
小さいので、非イオン(ノニオン)系帯電防止剤が特に
好ましい。
【0110】以上のような帯電防止剤の1種以上の合計
添加量は、0.001〜5.0重量%、好ましくは0.
005〜3.0重量%である。添加量が0.001重量
%未満であると、帯電防止効果や滑性向上効果がほとん
ど発揮されず、混練経費増になるだけである。また、添
加量が5.0重量%を越えると、増量効果がほとんどな
いだけでなく、経時によるブリードアウトの増加や樹脂
の押出し量がスクリューとのスリップのために大きく変
動し、層厚のバラツキが大きくなる等の問題が発生す
る。
【0111】その他、必要特性,使用目的に応じて各種
の添加剤を写真特性に悪影響を及ぼさない種類・量を選
択して含ませることができる。その他の添加剤を表2に
示す。
【0112】
【表2】
【0113】
【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、請求項1記
載の発明によれば、係止環の外周が、ストッパの高さ径
よりも短く、且つ少なくとも2つの異なる径からなる太
径部と細径部とからなる段差形状で形成されているの
で、係止環のうち太径部ががフランジの開口の縁に当接
してフランジが乗り越えて脱落するのを確実に防止する
ことができる。
【0114】また、請求項3記載の発明によれば、写真
フイルムがパトローネの外部に引き出された際にこの引
き出しを阻止する側の断面V字状の切り欠きを構成する
二面のうち写真フイルムを離脱方向に押し上げる側の一
面が、パトローネの内部での写真フイルムの引き出し方
向に対して3°〜20°の角度でスプールの写真フイル
ム巻き込み方向に傾斜した斜面としているため、フイル
ム離脱作業中の写真フイルムをパトローネからいっぱい
に引き出した際に生ずるフイルム離脱を確実に防止する
ことができ、トラブルの防止が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真フイルムパトローネの分解斜視図である。
【図2】スプールの断面図である。
【図3】蓋部材が閉じ位置の状態を示す写真フイルムパ
トローネの断面図である。
【図4】蓋部材が開き位置の状態を示す写真フイルムパ
トローネの断面図である。
【図5】写真フイルムパトローネの左側面図であり、一
部を破断して示している。
【図6】写真フイルムパトローネの右側面図であり、一
部を破断して示している。
【図7】写真フイルムを乳剤面側とは逆面から見た平面
図である。
【図8】スプール軸の正面図である。
【図9】一方側のフイルム係合部の要部断面図であり、
図10に示すB−B線に沿って切断している。
【図10】図8に示すA−A線に沿って切断した端面図
である。
【図11】図10に示すC−C線に沿って切断した要部
断面図である。
【図12】フランジの断面図である。
【図13】スプール軸の背面図である。
【図14】図13に示したI−I線に沿って切断した断
面図である。
【図15】係止環に切り欠きを設けた別の実施例を示す
端面図である。
【図16】図8に示したD−D線に沿って切断したスプ
ール軸の断面図であり、データ板を省略している。
【図17】写真フイルムをいっぱいに引き出した状態の
写真フイルムパトローネの断面図である。
【符号の説明】
10 写真フイルムパトローネ 26 スプール軸 27,28 フランジ 31,32 フランジ係合部 33 スリット 33a,33b 押さえリブ 33c,33d 係止爪 28,29,63,64 フランジ係合部 65 係止環 65a 細径部 65b 太径部 66 溝 67 ストッパ環 82 斜面 83 フイルム係止点

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプールに巻かれた写真フイルムの最外
    周を、スプールの軸方向から嵌め込んだ少なくとも1個
    の皿状のフランジで端面側から部分的に包み込み、スプ
    ールを写真フイルムの送り出し方向に回転したときに写
    真フイルムの巻き緩みを防止して写真フイルムをパトロ
    ーネ外に送り出すようにした写真フイルムパトローネに
    おいて、 前記フランジは可撓性を有するとともに、その中央部に
    はスプールが挿通される円形の開口が形成され、前記ス
    プールの周面には、挿入方向に凹面を向けて挿入されて
    くるフランジに当接して挿入量を制限するストッパ環
    と、前記ストッパ環よりも前記フランジの挿入側端部に
    寄った位置に設けられ、フランジの挿入時には前記開口
    の縁を押圧して開口を押し広げるようにフランジを変形
    させながらフランジの通過を許容し、通過後には開口の
    縁に当接してフランジが前記挿入側端部に移動すること
    を規制する係止環とが一体に形成されており、前記係止
    環の外周は、ストッパの高さよりも低く、且つ少なくと
    も2つの異なる径からなる太径部と細径部との段差形状
    とされていることを特徴とする写真フイルムパトロー
    ネ。
  2. 【請求項2】 前記太径部はフランジの開口径に対して
    1.04倍、前記細径部はフランジの開口径に対して
    1.02倍の径で形成したことを特徴とする請求項1記
    載の写真フイルムパトローネ。
  3. 【請求項3】 スプールの回転により写真フイルムをパ
    トローネの外部に送り出すとともに、スプールに係止さ
    れた写真フイルムを切断することなく離脱できる写真フ
    イルム離脱手段を備えた写真フイルムパトローネにおい
    て、 前記写真フイルム離脱手段は、スプールに設けられ、写
    真フイルム後端を挿入するスリットと、スリットの内部
    で写真フイルム後端を係止する係止爪と、前記係止爪に
    向けて写真フイルム後端を押さえ付ける弾性自在な押さ
    えリブとから構成され、前記係止爪は、写真フイルムが
    パトローネの外部に引き出された際にこの引き出しを阻
    止する側が断面V字状に切り欠かれており、前記断面V
    字状の切り欠きを構成する二面のうち写真フイルム後端
    を離脱方向に押し上げる側の一面が、パトローネの内部
    での写真フイルムの引き出し方向に対して3°〜20°
    の角度でスプールの写真フイルム巻き込み方向に傾斜し
    た斜面となっていることを特徴とする写真フイルムパト
    ローネ。
  4. 【請求項4】 前記一面は、前記写真フイルムの引き出
    し方向に沿った線とこれから0.1〜0.7mm分だけ
    離した平行線との範囲内で傾斜して形成されていること
    を特徴とする請求項2記載の写真フイルムパトローネ。
JP6324482A 1994-12-27 1994-12-27 写真フイルムパトローネ Pending JPH08179470A (ja)

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