JPH08178998A - 絶縁破壊電圧測定装置 - Google Patents
絶縁破壊電圧測定装置Info
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- JPH08178998A JPH08178998A JP32342094A JP32342094A JPH08178998A JP H08178998 A JPH08178998 A JP H08178998A JP 32342094 A JP32342094 A JP 32342094A JP 32342094 A JP32342094 A JP 32342094A JP H08178998 A JPH08178998 A JP H08178998A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高精度で絶縁破壊電圧を求めることができる
絶縁破壊電圧測定装置を提供する。 【構成】 高圧電源に接続される針状電極と、該針状電
極に対峠し、該針状電極とシート状サンプルを挟むよう
にして設けられた平板電極と、該平板電極の下面に配さ
れた底板と、前記平板電極とシート状サンプルを挟んで
該底板に取り付けられる押え板と、該押え板の上面中央
部に設けられた電極固定板とからなり、前記押え板のほ
ぼ中央部には、前記平板電極より小径の測定口が形成さ
れ、前記電極固定板のほぼ中央部に、前記針状電極が挿
入可能な電極挿入孔が設けられていることを特徴とす
る。
絶縁破壊電圧測定装置を提供する。 【構成】 高圧電源に接続される針状電極と、該針状電
極に対峠し、該針状電極とシート状サンプルを挟むよう
にして設けられた平板電極と、該平板電極の下面に配さ
れた底板と、前記平板電極とシート状サンプルを挟んで
該底板に取り付けられる押え板と、該押え板の上面中央
部に設けられた電極固定板とからなり、前記押え板のほ
ぼ中央部には、前記平板電極より小径の測定口が形成さ
れ、前記電極固定板のほぼ中央部に、前記針状電極が挿
入可能な電極挿入孔が設けられていることを特徴とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シート状サンプルの絶
縁破壊電圧測定装置に関し、高精度で絶縁破壊電圧を測
定することを図ったものである。
縁破壊電圧測定装置に関し、高精度で絶縁破壊電圧を測
定することを図ったものである。
【0002】
【従来の技術】電気ケーブルの絶縁体の絶縁破壊電圧
は、絶縁体を構成する樹脂組成物をプレス加工したり、
あるいは絶縁体そのものを削り出して得られたシート状
サンプルを二つの電極間に直接挟んで固定し、シリコン
油中でこのシート状サンプルに加わる電圧を変化させる
ことによって調べることができる。このようなシート状
サンプルの絶縁破壊電圧測定装置としては、主に以下に
示すものが用いられる。
は、絶縁体を構成する樹脂組成物をプレス加工したり、
あるいは絶縁体そのものを削り出して得られたシート状
サンプルを二つの電極間に直接挟んで固定し、シリコン
油中でこのシート状サンプルに加わる電圧を変化させる
ことによって調べることができる。このようなシート状
サンプルの絶縁破壊電圧測定装置としては、主に以下に
示すものが用いられる。
【0003】図2(a)に示す装置は、高圧電源1に電
気的に接続される高圧側電極として平板電極2aを、リ
ード線3を介して接地される低圧側電極として平板電極
4aをそれぞれ有するものである。これらの平板電極2
a、4aは円盤状であり、その径が35.5〜36.5mm程
度、厚みが7.5〜8.5mm程度のものが広く用いられる。
図2(b)に示す装置は、高圧側電極および低圧側電極
として、シート状サンプルへの接触面以外の部分がエポ
キシ樹脂で覆われたエポキシモールド平板電極2b、4
bが、それぞれ配されたものである。高圧側電極の方
が、低圧側電極に比べて平板電極部が小径であって、高
圧側電極の平板電極の径が9〜11mm、低圧側電極の平
板電極の径が29〜31mm程度とされる。
気的に接続される高圧側電極として平板電極2aを、リ
ード線3を介して接地される低圧側電極として平板電極
4aをそれぞれ有するものである。これらの平板電極2
a、4aは円盤状であり、その径が35.5〜36.5mm程
度、厚みが7.5〜8.5mm程度のものが広く用いられる。
図2(b)に示す装置は、高圧側電極および低圧側電極
として、シート状サンプルへの接触面以外の部分がエポ
キシ樹脂で覆われたエポキシモールド平板電極2b、4
bが、それぞれ配されたものである。高圧側電極の方
が、低圧側電極に比べて平板電極部が小径であって、高
圧側電極の平板電極の径が9〜11mm、低圧側電極の平
板電極の径が29〜31mm程度とされる。
【0004】図2(c)に示す装置は、高圧側電極とし
て先端が球形をした球状電極2cを備える。この球状電
極2c先端の球状部の半径は、6.5〜7.5mm程度のもの
が広く用いられる。低圧側電極としては、図2(a)で
示したものと同様の平板電極4cが用いられている。図
2(d)に示す装置は、高圧側電極として、先端が尖っ
た形状をした針状電極2dが配され、低圧側電極として
は、図2(a)で示したものと同じ平板電極4dが用い
られている。
て先端が球形をした球状電極2cを備える。この球状電
極2c先端の球状部の半径は、6.5〜7.5mm程度のもの
が広く用いられる。低圧側電極としては、図2(a)で
示したものと同様の平板電極4cが用いられている。図
2(d)に示す装置は、高圧側電極として、先端が尖っ
た形状をした針状電極2dが配され、低圧側電極として
は、図2(a)で示したものと同じ平板電極4dが用い
られている。
【0005】上記電極には、真ちゅう、銅、ステンレス
などの一般的な電極材料が用いられる。これら高圧側電
極と低圧側電極との間に、図2に示すようにシート状サ
ンプル5を挟んで固定し、低圧側電極をリード線3を介
して接地し、高圧側電極を高圧電源1に接続して、シリ
コン油中でシート状サンプル5に電圧を加えて絶縁破壊
電圧を測定していた。
などの一般的な電極材料が用いられる。これら高圧側電
極と低圧側電極との間に、図2に示すようにシート状サ
ンプル5を挟んで固定し、低圧側電極をリード線3を介
して接地し、高圧側電極を高圧電源1に接続して、シリ
コン油中でシート状サンプル5に電圧を加えて絶縁破壊
電圧を測定していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
絶縁破壊電圧測定装置は、高圧側電極と低圧側電極とで
シート状サンプル5を直接締め付けて固定する構成であ
るため、測定に有効な高圧側電極の直下にあたるシート
状サンプル5が必要以上に加圧され、外力が作用し、そ
の厚みが変化するなどして正確な絶縁破壊電圧を測定す
ることができないことがあった。また、測定ごとに電極
とシート状サンプルとの接触圧が変わってしまうため、
測定値がばらつくなどの不都合があった。さらに、より
精度のよい絶縁破壊電圧を測定するためには、高圧側電
極とシート状サンプル5との接触圧が常に一定になるよ
うに測定装置を組み立てる必要があり、装置を組み立て
る作業が容易ではなかった。本発明は、これらの事情に
鑑みてなされたものであって、高精度で絶縁破壊電圧を
求めることができる絶縁破壊電圧測定装置を提供するこ
とを目的とする。
絶縁破壊電圧測定装置は、高圧側電極と低圧側電極とで
シート状サンプル5を直接締め付けて固定する構成であ
るため、測定に有効な高圧側電極の直下にあたるシート
状サンプル5が必要以上に加圧され、外力が作用し、そ
の厚みが変化するなどして正確な絶縁破壊電圧を測定す
ることができないことがあった。また、測定ごとに電極
とシート状サンプルとの接触圧が変わってしまうため、
測定値がばらつくなどの不都合があった。さらに、より
精度のよい絶縁破壊電圧を測定するためには、高圧側電
極とシート状サンプル5との接触圧が常に一定になるよ
うに測定装置を組み立てる必要があり、装置を組み立て
る作業が容易ではなかった。本発明は、これらの事情に
鑑みてなされたものであって、高精度で絶縁破壊電圧を
求めることができる絶縁破壊電圧測定装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を解決するた
めに、本発明の絶縁破壊電圧測定装置は、高圧電源に接
続される針状電極と、該針状電極に対峠し、該針状電極
とシート状サンプルを挟むようにして設けられた平板電
極と、該平板電極の下面に配された底板と、前記平板電
極とシート状サンプルを挟んで該底板に取り付けられる
押え板と、該押え板の上面中央部に設けられた電極固定
板とからなり、前記押え板のほぼ中央部には、前記平板
電極より小径の測定口が形成され、前記電極固定板のほ
ぼ中央部に、前記針状電極が挿入可能な電極挿入孔が設
けられていることを特徴とする。
めに、本発明の絶縁破壊電圧測定装置は、高圧電源に接
続される針状電極と、該針状電極に対峠し、該針状電極
とシート状サンプルを挟むようにして設けられた平板電
極と、該平板電極の下面に配された底板と、前記平板電
極とシート状サンプルを挟んで該底板に取り付けられる
押え板と、該押え板の上面中央部に設けられた電極固定
板とからなり、前記押え板のほぼ中央部には、前記平板
電極より小径の測定口が形成され、前記電極固定板のほ
ぼ中央部に、前記針状電極が挿入可能な電極挿入孔が設
けられていることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の絶縁破壊電圧の測定装置によれば、押
え板と平板電極との間にシート状サンプルを固定し、こ
の押え板の上面に設けられた電極固定板の電極挿入孔に
針状電極を挿入して、この針状電極の自重で針状電極と
シート状サンプルとを接触させる構成としたことによ
り、シート状サンプルを必要以上に加圧してしまうこと
がない。また、針状電極とシート状サンプルとの接触圧
が、常に一定に保たれる。さらに、針状電極を用いて構
成されていることから、電極とシート状サンプルとの接
触が良好である。
え板と平板電極との間にシート状サンプルを固定し、こ
の押え板の上面に設けられた電極固定板の電極挿入孔に
針状電極を挿入して、この針状電極の自重で針状電極と
シート状サンプルとを接触させる構成としたことによ
り、シート状サンプルを必要以上に加圧してしまうこと
がない。また、針状電極とシート状サンプルとの接触圧
が、常に一定に保たれる。さらに、針状電極を用いて構
成されていることから、電極とシート状サンプルとの接
触が良好である。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。図1は、本発明にかかる絶縁破壊電圧測定装置の一
実施例を示すもので、この測定装置にシート状サンプル
10を固定したものである。この絶縁破壊電圧測定装置
は、針状電極22、平板電極24、底板25、押え板2
6および電極固定板27とから概略構成される。前記針
状電極22は、高圧電源21に接続される電極であり、
一般的な金属材料からなるものである。この針状電極2
2の胴部の径は、0.9〜1.1mm程度とされるが、この範
囲に限られるものではない。
る。図1は、本発明にかかる絶縁破壊電圧測定装置の一
実施例を示すもので、この測定装置にシート状サンプル
10を固定したものである。この絶縁破壊電圧測定装置
は、針状電極22、平板電極24、底板25、押え板2
6および電極固定板27とから概略構成される。前記針
状電極22は、高圧電源21に接続される電極であり、
一般的な金属材料からなるものである。この針状電極2
2の胴部の径は、0.9〜1.1mm程度とされるが、この範
囲に限られるものではない。
【0010】この針状電極22の高圧電源21側に位置
する後方部には、針状電極22のシート状サンプル10
に対する接触圧を調節する荷重体22aが設けられてい
る。この荷重体22aを含めた針状電極22の重さは、
10〜15g程度とされるが、針状電極22の先端部の形状
や、シート状サンプル10の材質などの条件によっては
この範囲外でもよい。
する後方部には、針状電極22のシート状サンプル10
に対する接触圧を調節する荷重体22aが設けられてい
る。この荷重体22aを含めた針状電極22の重さは、
10〜15g程度とされるが、針状電極22の先端部の形状
や、シート状サンプル10の材質などの条件によっては
この範囲外でもよい。
【0011】この針状電極22と対峠する位置には、低
圧側電極として平板電極24が配されている。この平板
電極24は、図2で説明した従来のものと同一のものを
用いることができ、一般的な電極材料からなる。この平
板電極24の下面には、棒状の突起24aが突出して設
けられている。この突起24aの先端からは、平板電極
24を接地するためのリード線23が取り出されてい
る。この平板電極24は、その下面でアクリル樹脂など
の合成樹脂からなる底板25に取り付けられる。
圧側電極として平板電極24が配されている。この平板
電極24は、図2で説明した従来のものと同一のものを
用いることができ、一般的な電極材料からなる。この平
板電極24の下面には、棒状の突起24aが突出して設
けられている。この突起24aの先端からは、平板電極
24を接地するためのリード線23が取り出されてい
る。この平板電極24は、その下面でアクリル樹脂など
の合成樹脂からなる底板25に取り付けられる。
【0012】前記底板25は、平面板状であって、前記
平板電極24より面積が広く、その四隅には締め付け用
ネジ28・・・が螺合するネジ穴が形成されている。さ
らに、この底板25の中央部には、前記平板電極24の
突起24aが嵌合し得る固定口25aが設けられてい
る。この固定口25aは、前記リード線23を取り出す
と共に、前記突起24aを嵌合させることにより、底板
25に対する平板電極24の位置を固定するためのもの
である。また、平板電極24の針状電極22側には、合
成樹脂系の材料からなり、底板25とほぼ同じ寸法の押
え板26が配され、締め付け用ネジ28・・・を用いて
底板25に固定されている。この押え板26の中央部に
は、前記平板電極24より小径の測定口26aが設けら
れている。
平板電極24より面積が広く、その四隅には締め付け用
ネジ28・・・が螺合するネジ穴が形成されている。さ
らに、この底板25の中央部には、前記平板電極24の
突起24aが嵌合し得る固定口25aが設けられてい
る。この固定口25aは、前記リード線23を取り出す
と共に、前記突起24aを嵌合させることにより、底板
25に対する平板電極24の位置を固定するためのもの
である。また、平板電極24の針状電極22側には、合
成樹脂系の材料からなり、底板25とほぼ同じ寸法の押
え板26が配され、締め付け用ネジ28・・・を用いて
底板25に固定されている。この押え板26の中央部に
は、前記平板電極24より小径の測定口26aが設けら
れている。
【0013】この測定口26aを塞ぐように、押え板2
6の上面に、アクリル樹脂などの合成樹脂からなる電極
固定板27が配設されている。この電極固定板27の中
心部には、前記針状電極22が挿入され得るよう、針状
電極22の胴部の径よりわずかに拡径した電極挿入孔2
7aが設けられている。この電極挿入孔27aは、電極
固定板27に対して垂直に貫通するものであって、前記
測定口26aに通じている。また、この電極挿入孔27
aの周りには、前記測定口26aに通じる複数の通油孔
27b・・・が形成されている。この通油孔27b・・
・は、本測定装置をシリコン油中に移した際に、測定口
26a内にシリコン油を流入させるためのものであり、
その孔径は、5mm以上であることが好ましい。尚、上
記実施例では、高圧側電極22として針状電極22が用
いられているが、これに限らず、柱状の電極などを用い
て構成してもよい。
6の上面に、アクリル樹脂などの合成樹脂からなる電極
固定板27が配設されている。この電極固定板27の中
心部には、前記針状電極22が挿入され得るよう、針状
電極22の胴部の径よりわずかに拡径した電極挿入孔2
7aが設けられている。この電極挿入孔27aは、電極
固定板27に対して垂直に貫通するものであって、前記
測定口26aに通じている。また、この電極挿入孔27
aの周りには、前記測定口26aに通じる複数の通油孔
27b・・・が形成されている。この通油孔27b・・
・は、本測定装置をシリコン油中に移した際に、測定口
26a内にシリコン油を流入させるためのものであり、
その孔径は、5mm以上であることが好ましい。尚、上
記実施例では、高圧側電極22として針状電極22が用
いられているが、これに限らず、柱状の電極などを用い
て構成してもよい。
【0014】次に、本測定装置の使用方法について説明
する。平板電極24と押え板26との間に、シート状サ
ンプル10を挟み、締め付け用ネジ28・・・を締めて
固定する。次に、押え板26の中央部上面に配置した電
極固定板27の電極挿入孔27aに針状電極22を挿入
し、針状電極22の先端を、電極挿入孔27a、測定口
26aを通過させてシート状サンプル10に接触させ
る。
する。平板電極24と押え板26との間に、シート状サ
ンプル10を挟み、締め付け用ネジ28・・・を締めて
固定する。次に、押え板26の中央部上面に配置した電
極固定板27の電極挿入孔27aに針状電極22を挿入
し、針状電極22の先端を、電極挿入孔27a、測定口
26aを通過させてシート状サンプル10に接触させ
る。
【0015】さらに、この装置をシリコン油を満たした
油槽中に移す。このとき電極固定板27の通油孔27b
・・・を通ってシリコン油が測定口26a内、および電
極挿入孔27a内に流入する。このシリコン油の流入に
より、針状電極22aと電極挿入孔27aとの間の摩擦
が失われ、針状電極22が、その自重によってシート状
サンプル10を一定の接触圧で加圧する。この状態で、
平板電極24を接地し、針状電極22を高圧電源21に
接続して、シート状サンプル10に加わる電圧を変化さ
せ、絶縁破壊が生じる電圧を調べる。
油槽中に移す。このとき電極固定板27の通油孔27b
・・・を通ってシリコン油が測定口26a内、および電
極挿入孔27a内に流入する。このシリコン油の流入に
より、針状電極22aと電極挿入孔27aとの間の摩擦
が失われ、針状電極22が、その自重によってシート状
サンプル10を一定の接触圧で加圧する。この状態で、
平板電極24を接地し、針状電極22を高圧電源21に
接続して、シート状サンプル10に加わる電圧を変化さ
せ、絶縁破壊が生じる電圧を調べる。
【0016】本発明の絶縁破壊電圧測定装置によれば、
針状電極22の自重によって、針状電極22とシート状
サンプル10とを接触させる構成としたことにより、シ
ート状サンプル10に必要以上の圧力をかけることがな
い。このため、自然な状態でシート状サンプル10の絶
縁破壊電圧を測定することができる。また、測定する度
に針状電極22とシート状サンプル10との接触圧が変
化してしまうことがないため、常に同一条件で測定する
ことができ、測定値がばらつくことがなく、絶縁破壊電
圧を高い精度で求めることができる。
針状電極22の自重によって、針状電極22とシート状
サンプル10とを接触させる構成としたことにより、シ
ート状サンプル10に必要以上の圧力をかけることがな
い。このため、自然な状態でシート状サンプル10の絶
縁破壊電圧を測定することができる。また、測定する度
に針状電極22とシート状サンプル10との接触圧が変
化してしまうことがないため、常に同一条件で測定する
ことができ、測定値がばらつくことがなく、絶縁破壊電
圧を高い精度で求めることができる。
【0017】また、特に針状電極22を用いた構成とし
たことにより、シート状サンプル10との接触が良好と
なり、より厚いシート状サンプル、あるいはより小さい
面積のシート状サンプルで測定を行っても、沿面放電の
発生を抑えることが可能である。さらに、狭い面積ごと
に測定することが可能であるため、絶縁破壊電圧の分布
を調べることによって、シート状サンプル10を評価す
ることができる。
たことにより、シート状サンプル10との接触が良好と
なり、より厚いシート状サンプル、あるいはより小さい
面積のシート状サンプルで測定を行っても、沿面放電の
発生を抑えることが可能である。さらに、狭い面積ごと
に測定することが可能であるため、絶縁破壊電圧の分布
を調べることによって、シート状サンプル10を評価す
ることができる。
【0018】(実験例)上記実施例に示した絶縁破壊電
圧測定装置および図2に示した4種の従来の測定装置を
用いて、シート状サンプルの絶縁破壊電圧を測定した。
すなわち、この実験例における比較例1、2、3、4
は、図2に示した(a)、(b)、(c)、(d)の測
定装置とそれぞれ対応するものである。測定に使用され
たシート状サンプルは、架橋ポリエチレン(XLPE)
からなるもので、厚さが1.2〜1.7mmで、縦横の
寸法が100mmX100mmであるものを使用した。
測定数は、それぞれ5回とした。測定の結果は、表1に
示す通りである。また、表1中に沿面放電と表示された
箇所は、測定の際に沿面放電が発生してシート状サンプ
ルの絶縁破壊電圧が測定できなかったことを示す。
圧測定装置および図2に示した4種の従来の測定装置を
用いて、シート状サンプルの絶縁破壊電圧を測定した。
すなわち、この実験例における比較例1、2、3、4
は、図2に示した(a)、(b)、(c)、(d)の測
定装置とそれぞれ対応するものである。測定に使用され
たシート状サンプルは、架橋ポリエチレン(XLPE)
からなるもので、厚さが1.2〜1.7mmで、縦横の
寸法が100mmX100mmであるものを使用した。
測定数は、それぞれ5回とした。測定の結果は、表1に
示す通りである。また、表1中に沿面放電と表示された
箇所は、測定の際に沿面放電が発生してシート状サンプ
ルの絶縁破壊電圧が測定できなかったことを示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1に示したように、比較例1または3の
測定装置を用いた場合には、沿面放電を生じてしまうも
のがあった。また、比較例1ないし3の測定装置を使用
した場合には、測定値にばらつきがあり、標準偏差が大
きくなってしまった。これに比べて、比較例4の測定装
置は、高電圧側の電極に針状電極を備えているため、沿
面放電が発生することがなく、また測定値にも大きなば
らつきは認められなかった。しかし、電極で直にシート
状サンプルを締め付け、固定する構成であるため、締め
付け圧を測定する度に一定に保つことは難しく、作業が
面倒であった。本実施例の測定装置は、針状電極を電極
挿入孔に挿入するだけでよく、測定作業が容易であっ
た。また、測定値の標準偏差が最も小さく、精度の高い
測定ができることが示された。
測定装置を用いた場合には、沿面放電を生じてしまうも
のがあった。また、比較例1ないし3の測定装置を使用
した場合には、測定値にばらつきがあり、標準偏差が大
きくなってしまった。これに比べて、比較例4の測定装
置は、高電圧側の電極に針状電極を備えているため、沿
面放電が発生することがなく、また測定値にも大きなば
らつきは認められなかった。しかし、電極で直にシート
状サンプルを締め付け、固定する構成であるため、締め
付け圧を測定する度に一定に保つことは難しく、作業が
面倒であった。本実施例の測定装置は、針状電極を電極
挿入孔に挿入するだけでよく、測定作業が容易であっ
た。また、測定値の標準偏差が最も小さく、精度の高い
測定ができることが示された。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の絶縁破壊
電圧測定装置は、押え板と平板電極との間にシート状サ
ンプルを固定し、押え板の上面に配設された電極固定板
の電極挿入孔に針状電極を挿入して、この針状電極の自
重で針状電極とシート状サンプルとを接触させる構成と
したことにより、シート状サンプルを必要以上に加圧す
ることがない。また、針状電極とシート状サンプルとの
接触圧を、どの測定に対しても常に一定に保つことがで
きる。従って、絶縁破壊電圧を高精度で測定することが
できる。また、特に針状電極を用いた構成としたことに
より、シート状サンプルとの接触が良好となり、より厚
いシート状サンプル、あるいはより小さい面積のシート
状サンプルで測定を行っても沿面放電の発生を抑えるこ
とが可能である。
電圧測定装置は、押え板と平板電極との間にシート状サ
ンプルを固定し、押え板の上面に配設された電極固定板
の電極挿入孔に針状電極を挿入して、この針状電極の自
重で針状電極とシート状サンプルとを接触させる構成と
したことにより、シート状サンプルを必要以上に加圧す
ることがない。また、針状電極とシート状サンプルとの
接触圧を、どの測定に対しても常に一定に保つことがで
きる。従って、絶縁破壊電圧を高精度で測定することが
できる。また、特に針状電極を用いた構成としたことに
より、シート状サンプルとの接触が良好となり、より厚
いシート状サンプル、あるいはより小さい面積のシート
状サンプルで測定を行っても沿面放電の発生を抑えるこ
とが可能である。
【図1】本発明の絶縁破壊電圧測定装置の一実施例を示
す縦断面図である。
す縦断面図である。
【図2】従来の絶縁破壊電圧測定装置の概略を示す正面
図である。
図である。
10…シート状サンプル、21…高圧電源、22…針状
電極、24…平板電極、25…底板、26…押え板、2
6a…測定口、27…電極固定板、27a…電極挿入
孔。
電極、24…平板電極、25…底板、26…押え板、2
6a…測定口、27…電極固定板、27a…電極挿入
孔。
Claims (1)
- 【請求項1】 高圧電源に接続される針状電極と、該針
状電極に対峠し、該針状電極とシート状サンプルを挟む
ようにして設けられた平板電極と、該平板電極の下面に
配された底板と、前記平板電極とシート状サンプルを挟
んで該底板に取り付けられる押え板と、該押え板の上面
中央部に設けられた電極固定板とからなり、 前記押え板のほぼ中央部には、前記平板電極より小径の
測定口が形成され、前記電極固定板のほぼ中央部に、前
記針状電極が挿入可能な電極挿入孔が設けられているこ
とを特徴とする絶縁破壊電圧測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32342094A JPH08178998A (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | 絶縁破壊電圧測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32342094A JPH08178998A (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | 絶縁破壊電圧測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08178998A true JPH08178998A (ja) | 1996-07-12 |
Family
ID=18154494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32342094A Pending JPH08178998A (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | 絶縁破壊電圧測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08178998A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104635118A (zh) * | 2013-11-08 | 2015-05-20 | 中国石油天然气股份有限公司 | 一种评定变压器油沿面击穿电压的试验方法 |
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CN110320451A (zh) * | 2019-06-11 | 2019-10-11 | 西安交通大学 | 一种电缆附件安装用涂覆硅脂/硅油的选型方法及装置 |
KR20190122959A (ko) * | 2018-04-23 | 2019-10-31 | 한국과학기술연구원 | 일축 가압형 전기화학적 물성 측정 장치 |
CN113984888A (zh) * | 2021-11-23 | 2022-01-28 | 远东电缆有限公司 | 聚丙烯高分子材料的弯曲性能试验方法及装置 |
WO2023204440A1 (ko) * | 2022-04-19 | 2023-10-26 | 주식회사 엘지에너지솔루션 | 전극 크랙 및 탈리 발생 예측 방법 |
-
1994
- 1994-12-26 JP JP32342094A patent/JPH08178998A/ja active Pending
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CN113984888B (zh) * | 2021-11-23 | 2023-12-19 | 远东电缆有限公司 | 聚丙烯高分子材料的弯曲性能试验方法及装置 |
WO2023204440A1 (ko) * | 2022-04-19 | 2023-10-26 | 주식회사 엘지에너지솔루션 | 전극 크랙 및 탈리 발생 예측 방법 |
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