JPH08176B2 - 芳香族重合体膜 - Google Patents

芳香族重合体膜

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JPH08176B2
JPH08176B2 JP9416587A JP9416587A JPH08176B2 JP H08176 B2 JPH08176 B2 JP H08176B2 JP 9416587 A JP9416587 A JP 9416587A JP 9416587 A JP9416587 A JP 9416587A JP H08176 B2 JPH08176 B2 JP H08176B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/66Polymers having sulfur in the main chain, with or without nitrogen, oxygen or carbon only
    • B01D71/68Polysulfones; Polyethersulfones

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、親水化ポリサルホン膜に関するものであ
り、更に詳しくは、ポリエーテルサルホンの末端部位
と、スルホン化芳香族ポリサルホンとが共有結合によっ
て結合せしめられたブロックポリマーを構成の一要素と
して有し、耐熱性、耐薬品性などに優れ、透過性能が良
好な親水化ポリサルホン膜に関するものである。
(従来技術および問題点) ポリサルホン樹脂は、科学的及び熱的に耐久性の優れ
た分離膜材料として広く使用されている。ポリサルホン
樹脂として多くのポリアリールエーテサルホンポリマー
が知られ、一般にこれらの樹脂は、 で示される繰り返し範囲を含む構造によって特徴づけら
れる。この構造から予想される様に、ポリサルホン樹脂
は優れた耐久性、安定性を持つ反面、疎水的な性質を示
す。代表的なものは、インペリアルケミカルインダスト
リーズ社(ICI社と略す)よりVictrex,ユニオンカーバ
イト社(UCC社と略す)よりUdelの商品名で、それぞれ
市販されているが、吸水率は前者が0.4%、後者が0.3%
(いずれもASTM D570)であり、親水性の膜材料樹脂と
して知られている酢酸セルロース等の10の1以下の吸水
率である。この疎水的な性質のため、従来のポリサルホ
ン膜は、「一度乾燥すると水でぬれにくい」、「透水性
能が低い」、「膜面に疎水性溶質が付着して汚染されや
すい」など数多くの問題点があった。
この様な問題点を解決するため、ポリサルホン膜を改
良する方法が、種々提案されている。芳香族ポリサルホ
ンポリマーに親水基や親水性ポリマーを導入して、親水
化ポリサルホン膜を提供する方法として、例えば、特公
昭53−13679号、特開昭59−196322号などは、ポリマー
主鎖にスルホン酸基を、特開昭57−174104号はポリマー
主鎖にポリエチレンイミンポリマー類を、それぞれ導入
もしくはグラフトして親水化された芳香族ポリサルホン
ポリマーから逆浸透膜などを提供する方法を提案してい
る。これらの方法はいずれも芳香族ポリサルホンポリマ
ー主鎖の芳香環に、親水基もしくは親水性ポリマーを共
有結合によりランダムに、均一に結合させる改質手段で
あることから、改質されていないポリマーから成る膜に
比較して、耐熱性などの物性が低下することは避けられ
ない。さらに、該ポリマーに対して導入された親水基の
比率が多い場合には、得られた膜が水により膨潤してし
まうなど、著しい膜の物性変化を伴う改質法だけと言え
る。
一方、親水性のポリマーを芳香族ポリサルホンポリマ
ーにブレンドした混合ポリマーから成る親水化ポリサル
ホン膜も、種々提案されている。例えば、特開昭57−50
507号は、セルロース誘導体を、特開昭60−206404号
は、エチレン−ビニルアルコール系共重合体を、それぞ
れブレンドした混合ポリマーから成る親水化ポリサルホ
ン膜を提案している。しかし、実質的な親水化ポリサル
ホン膜を得るために、かなりの量の異種ポリマーをブレ
ンドしなければならず、芳香族ポリサルホンポリマーの
ような分子凝集力が大きいポリマーとの均一なブレンド
物を得ることは難かしかった。特に、極性有機溶剤とポ
リマーを含有する製膜用溶液を、水を主成分とするポリ
マーの非溶剤と接触させ、ポリマーを凝固成形すること
により上記の親水化ポリサルホン膜を作製しようとする
場合、均一な製膜用溶液が得にくい上に、放置中にゲル
化や相分離が発生し易いなど溶液の安定性に問題があっ
たり、非溶剤との接触によりポリマーが凝固する際に異
種ポリマーとの分離が生じて膜の構造が不均一となる可
能性もあった。この様に異種ポリマーの添加は、物性の
劣るポリマーの添加効果に加えて、不均質な膜構造の生
成によっても、膜の耐熱性、耐薬品性などの物性の劣化
を惹き起こすと考えられた。
上記の提案に対して、ポリサルホンポリマーの物性を
損わず、膜表面の親水化を行なう方法として、例えば特
開昭60−87803号は、ポリサルホン膜を形成し、次いで
膜形状のままクロロスルホン酸によりポリマーをスルホ
ン化する方法を、特開昭59−186604号は、ポリサルホン
膜を陽光柱プラズマ処理する方法をそれぞれ提案してい
る。しかし、この様な方法は、膜の形成が終了した製品
もしくは半製品のみを対象とし、特殊な方法と装置を必
要とする繁雑な方法であり、一般的ではなかった。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上記に鑑みて鋭意研究した結果、ポリ
エーテルサルホンの末端部位とスルホン化芳香族ポリサ
ルホンとを共有結合によって結合せしめたブロックポリ
マーを膜材料の一要素とすることにより、親水化ポリサ
ルホン膜が得られることを見い出し、本発明を完成する
に至った。本発明の目的とするところは、ポリサルホン
膜の持つ優れた耐熱性、耐薬品性といった物性を、ほと
んど損うことなしに物性の優れた、透過性能が良好な分
離膜として親水化ポリサルホン膜を提供することにあ
る。
すなわち本発明は、反復単位、 を有するポリエーテルサルホンの末端部位と下記の式
(II)〜(IV)から選ばれる少なくとも1種の反復単位
又はこれをスルホン化した反復単位を式(I)の反復単
位とともに有する芳香族ポリサルホンBの末端部位とが
共有結合によって結合したブロックポリマーを含有する
ことを特徴とする芳香族重合体膜 である。
ここで、(I)の反復単位は既に特開昭59−74128等
で示されているように化学的に改質されにくい。例え
ば、スルホン化においては濃硫酸によっては実質的にス
ルホン化されず、発煙硫酸やクロロスルホン酸のような
強力なスルホン化剤を用いて初めてスルホン化される。
一方、(II)〜(IV)は(I)に比べると化学的に改質
されやすく、例えば、(III)や(IV)は、スルホン化
においは濃硫酸によって急速にスルホン化されてしま
う。
また、(II)については、クロロスルホン酸のような強
力なスルホン化剤が一般に用いられるが、(I)との共
重合体では実質的にスルホン化を受けるのは反復単位
(II)であることが知られている(例えば、Journal of
Polymer Science,22,721〜737(1984))。
本発明では、化学的に安定な(I)から成るポリエー
テルサルホンAと化学的に改質されやすい(II)〜(I
V)を含む芳香族ポリサルホンBとがブロック状に結合
していることが重要である。化学的に安定な反復単位と
化学的変化を受けやすい反復単位とから成るランダム共
重合体型の芳香族ポリサルホンは特開昭59−74128等に
公知であるが、このような共重合体を、例えばスルホン
化した場合にはランダムに、かつポリマー全体に平均的
にスルホン化されてしまうため、このようなポリマーか
ら成る分離膜は全体として機械的強度や耐熱性が著しく
低下することになる。しかし、本発明のようなブロック
ポリマーであれば、スルホン化の場合でも、スルホン化
されたB成分とスルホン化さないA成分とがミクロ相分
離を起こす為、実質的に分離膜全体の機械的強度や耐熱
性はほとんど低下しない。
本発明の膜の構成要素であるブロックポリマーの合成
法としては、 (1) ポリエーテルサルホンAを従来法(例えば、特
公昭47−617や特公昭42−7799に開示されている方法)
に従って合成し、反応を停止せずにその活性末端を重合
開始点として引き続き公知の方法(例えば、カナダ特許
第847963号)により(II)〜(IV)のモノマーを(I)
のモノマーとともに共重合させる方法。
(2) 市販のポリエーテルサルホンAの末端基(−Cl
又は−OH)をそのまま用いるか、又は別の官能基に変え
て、公知の有機化学反応によって活性末端を有する芳香
族ポリサルホンBと反応させる方法。
の大きく分けて2つの方法が挙げられる。これらの方
法によって合成されたポリマーは一般式 Bl−(A−B) ……(V) 又は Al−(B−A) ……(VI) (ここでlは0又は1,m,nは1以上の整数)で表わされ
るブロックポリマーを含有している。ここでのブロック
ポリマーの純度は100%である必要はなく、未反応の芳
香族ポリサルホンBや未反応のポリエーテルサルホンA
が混在していても不都合はない。また、未反応の芳香族
ポリサルホンBは親水化反応(主としてスルホン化反
応)において選択的にほぼ完全に親水化されるため水洗
等により抽出除去することができる。
さらに、上記のブロックポリマーと従来の芳香族ポリ
サルホン(好ましくは(I)の反復単位を有するポリエ
ーテルサルホン)とを任意の割合で混合してもかまわな
い。
ただし、膜中の芳香族ポリサルホン成分Bの含有率は
2重量%以上、65重量%以下で、かつスルホン化後の膜
のイオン交換容量は0.1meq/g以上、2meq/g以下であるこ
とが特に好ましい。
芳香族ポリサルホン成分Bの含有率が2%未満でイオ
ン交換容量も0.1meq/g未満であると膜の親水性が改善さ
れにくい。一方、Bの含有率が65%を越えイオン交換容
量も2meq/gを越えるような場合は膜の機械的強度や耐熱
性が著しく損なわれる。
本発明の芳香族重合体膜は、以上のようなブロックポ
リマーを含有しており、最終的に親水化処理が施されて
いる。この親水化処理、すなわち親水基の導入はブロッ
クポリマーを合成する際に用いる芳香族ポリサルホンB
又はそのモノマーの段階で行ってもよく、またブロック
ポリマーの合成に引き続いて行ってもよい。もちろん、
分離膜に成形後、親水化処理してもよい。最も好ましい
親水化処理はスルホン化である。スルホン化反応は、例
えば濃硫酸に本発明の膜の素材である芳香族重合体を浸
漬したり、発煙硫酸やクロロスルホン酸の蒸気に接触さ
せたりする公知の方法によって実施できる。このように
してスルホン化された本発明の芳香族重合体は、ブロッ
クポリマー中の芳香族ポリサルホンBの反復単位の一
部、又は全部に−SO3H基が導入された構造を有するが、
もちろん−SO3M+基(Mはアルカリ金属、もしくはNR
4(Rはアルキル基))のような塩に転化させてもよ
い。
ところで、本発明の芳香族重合体膜は前述のブロック
ポリマーを含有する芳香族重合体を従来の芳香族ポリサ
ルポリマーの溶媒、例えばN,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピ
ロリドン、2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ス
ルホラン、テトラヒドロフラン等の水に可溶な溶媒(こ
れらを第1群の溶媒とする)や塩化メチレン、クロロホ
ルムなどの水に不溶のハロゲン系炭化水素の溶媒(これ
らを第II群の溶媒とする)に溶解して、この溶液より公
知の相転換法による製膜が可能である。すなわち、第I
群の溶媒を用いる場合は、これに前述の芳香族重合体を
溶解し、必要に応じて電解質や水溶性高分子あるいは水
溶性の貧溶媒(例えば、水又はアルコール類やケトン類
など)を同時に溶解混合した製膜用溶剤(これをドープ
と呼ぶ)を調製する。シート状、あるいは管状に分離膜
を形成させるには、シート状あるいは管状の適当な支持
体(例えばガラス板あるいは管、不織布、布など)上
に、前記ドープを厚さ数十ミクロン〜数百ミクロンの範
囲で適当な方法により流延し、必要に応じて一定時間一
定条件の雰囲気(例えば、貧溶媒の蒸気を含有する空
気)に放置後、貧溶媒(主に水)から成る凝固浴中に浸
漬してゾルゲール相変換による湿式又は乾湿式製膜を行
なう。また、公知の方法でトープを中空糸成形ノズルを
経て紡糸することにより中空糸膜の製造が可能である。
また、第II群の溶媒を用いる場合は、第I群と同様に
して調整したドープを、これまた、第I群の場合と同様
の方法でシート状、管状、あるいは中空糸状に流延、又
は吐出し、一定時間、一定条件の雰囲気にさらすことに
よって液−液相分離を起こさせ、さらに溶媒を蒸発させ
て行くことにより、最終的に比較的多孔質の分離膜を得
ることができる。これは酢酸セルロース系メンブレンフ
ィルターの乾式製膜法とほとんど同様の方法である。
(発明の効果) 本発明の芳香族重合体膜は、最終的にポリエーテルサ
ルホンとスルホン化芳香族ポリサルホンとのブロックポ
リマーを構成要素としている。
従って膜の微孔表面は親水性に富むが、膜の構造を実
質的に決定しているポリマーマトリックスは種にポリエ
ーテルサルホンから構成されているというミクロ相分離
構造を有する膜となっている。この結果、本発明の膜は
透水速度が高く、汚れも付きにくい性質を有していると
同時に、膜の機械的強度、耐熱性、耐薬品性等は従来の
芳香族ポリサルホン膜のそれにほぼ匹敵する性能を有し
ている。従って、従来の親水性ポリマーから主として成
る分離膜(例えば酢酸セルロース膜、あるいは従来法に
よる親水化ポリサルホン膜)が耐えられなかったような
過酷な条件下の膜分離操作に有効に使用することが出来
る利点を有している。
(実施例) 次に実施例により本発明を具体的に説明するが、純水
透水係数(Lp),Lpの経時低下率(β),および卵白ア
ルブミンの排除率(R0)はそれぞれ (但し過1時間後のLp値をLp1,3時間後の値をLp3とす
る。) で定義されたものである。
また、分離膜の過吸着量の測定は100ppmの卵白アル
ブミンリン酸バッファー溶液(25℃)を用いて行なっ
た。
すなわち過前の卵白アルブミン溶液の濃度をC1ppm,
容量をV1ml(約50ml)とし、これを有効膜面積Scm2(1
3.5cm2)の分離膜にて加圧3kg/cm2で容量V2ml(約10m
l)まで過、濃縮したとき、濃縮液の濃度C2ppm,透過
液の容量V3ml,濃度C3ppmを用いて、過面積当たりの吸
着量m(μg/cm2)を次式により算出することが出来
る。
実施例1 末端が水酸基である(I)式の反復単位を有するポリ
エーテルサルホン(Victrex 5003p,ICI社製、平均分子
量12,000)60gをジメチルスルホキシド(以下DMSO)400
mlと塩化ベンゼン(以下PhCl)200mlの混合溶媒に室温
で溶解し、これに0.5NのNaOH水溶液13mlを加えて室温で
2hr反応させ、末端がナトリウムフェノレート型のポリ
エーテルサルホンの溶液を得た。これにα,α′−ジク
ロロ−P−キシレン1.5gを加え、室温で1hr,70℃で2hr
反応させて、ポリマー末端に活性クロロメチル基を導入
した。この反応混合物を溶液のA液とする。
一方、公知の方法によって式(IV)、および(I)の
反復単位をモル比1:1で有し、かつ末端がカリウムフェ
ノレート型の芳香族ポリサルホンを合成した。すなわ
ち、ヒドロキノン5.5g,43%KOH水溶液13g,DMSO50ml,及
びベンゼン6mlを仕込み,N2ガスを吹き込んだ。混合物を
3〜4hrにわたって還流させ、水を連続的にベンゼンと
の共沸混合物として除去し、そして、130℃付近でベン
ゼンを充分留去した。この混合物を冷却し、4,4′−ジ
クロロジフェニルスルホン14.4g及び無水DMSO40mlをN2
雰囲気下で加えた。この混合物を130℃に加熱し、充分
撹拌しつつ130〜140℃で6hr保った。この反応混合物を
水300ml中に注ぎ白色重合体を別水洗し、減圧乾燥
し、目的の芳香族ポリサルホンを得た。
この芳香族ポリサルホン15gをDMSO50mlとPhCl20mlの
混合溶媒に溶解し、この溶液を前述のA液に加え室温で
1hr,70℃で2hr反応させた後、濃硫酸を加えて反応を停
止した。反応混合物をメタノール/水(8/2(容積
比))にて再沈後、重合体を別水洗し、次いで減圧乾
燥した。270MHzの1H−NMR分析、および有機溶媒系ゲル
パーミエーションクロマトグラフィーによる分子量分布
の測定から、この重合体は反復単位(I)を有するポリ
エーテルサルホンAに反復単位(I)及び(IV)を等モ
ルで有する芳香族ポリサルホンBがベンジルエーテル結
合を介してブロック状に結合したブロックポリマーであ
ることが確認された。また、このポリマーのB成分の含
有率は20重量%であった。
この、ブロックポリマー20gを濃硫酸100mlとともに18
hr振とうし、更に濃硫酸50mlを添加し18hr振とうし続け
た。次に、この溶液を50%W/W希硫酸中に注ぎ、白色沈
澱を別水洗し、次いで減圧乾燥した。この沈澱は実質
的に実施例1のブロックポリマー中の反復単位(IV)が
モノスルホン化されているブロックポリマーであること
が、270Mz1H−NMR分析によって確認された。
このブロックポリマー20重量部をDMSO70重量部とアセ
トン10重量部の混合溶媒に溶解し、ドープを得た。これ
をポリエステル不織布上に厚さ150μmにて流延し、30
秒後に10℃の水中に浸漬して凝固させ、分離膜を得た。
この膜のイオン交換容量は0.6meq/gであり、 Lp1=15m3/m2・日・kg/cm2,β=0%,R0=100%及び
m=10μg/cm2であり、スルホン化したことによって膜
性能が格段に向上した。しかも、この膜は80℃の熱水に
1ケ月間浸漬した後にも性能に変化がなかった。
比較例1 ブロックポリマーの代わりに、実施例1の合成で用い
たポリエーテルサルホン(Victrex5003p)を用いる以外
は実施例1と同様の方法で分離膜を作製した。この膜に
イオン交換機能はなく、Lp1=8m3/m2・日・kg/cm2,β=
10%,R0=100%,m=70μg/cm2であり、汚れの付きやす
い膜であった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反復単位 を有するポリエーテルサルホン(これをAとする)の末
    端部位と下記の式(II)〜(IV)から選ばれる少なくと
    も1種の反復単位又はこれをスルホン化した反復単位を
    式(I)の反復単位とともに有する芳香族ポリサルホン
    (これをBとする)の末端部位とが共有結合によって結
    合したブロックポリマーを含有することを特徴とする芳
    香族重合体膜。
  2. 【請求項2】式(I)の反復単位の単独重合体、又は式
    (II)ないし(IV)から選ばれる少なくとも1種の反復
    単位を式(I)の反復単位とともに有する共重合体と前
    記ブロックポリマーとの混合物から成る特許請求の範囲
    第1項記載の芳香族重合体膜。
  3. 【請求項3】芳香族重合体膜中の芳香族ポリサルホン成
    分Bの含有率が2重量%以上、65重量%以下で、かつ、
    該膜のイオン交換容量が0.1meq/g以上、2meq/g以下であ
    る特許請求の範囲第1項記載の芳香族重合体膜。
  4. 【請求項4】前記ブロックポリマーが一般式、 Bl−(A−B)m ……(V) 又は、Al−(B−A)n ……(VI) (ここでlは0又は1,m,nは1以上の整数)で表わされ
    る特許請求の範囲第1項記載の芳香族重合体膜。
  5. 【請求項5】乾式、乾湿式又は湿式による相変換製膜法
    を用いて製造される特許請求の範囲第1項記載の芳香族
    重合体膜。
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