JPH08176261A - 有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難燃発泡体組成物とその複合建材 - Google Patents

有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難燃発泡体組成物とその複合建材

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JPH08176261A
JPH08176261A JP6321053A JP32105394A JPH08176261A JP H08176261 A JPH08176261 A JP H08176261A JP 6321053 A JP6321053 A JP 6321053A JP 32105394 A JP32105394 A JP 32105394A JP H08176261 A JPH08176261 A JP H08176261A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】嵩比重が0.65以下と軽量で、かつ十分な機
械的強度と耐水性、及び優れた防火性能を発揮する有機
−無機ハイブリッド型の熱硬化性軽量発泡硬化体とその
製造方法を提供する。 【構成】ノルボルナンカルボジグアナミンを必須原料成
分のひとつとして誘導されたアミノプラスト樹脂水溶液
と有機ポリイソシアネートと、再水和硬化可能な安価な
無機骨材粉とを、ウレタン化触媒と整泡剤と前記多価ア
ミノプラスト樹脂の媒体としても共有される水の存在下
に一括混合後、発泡硬化反応させることで、主として熱
硬化性の難燃改質ウレタン樹脂相からなる有機物硬化相
と十分な結晶水を保有する形で水和硬化してなる無機物
相とが一体化し、発泡複合相構造体を形成してなる有機
−無機ハイブリッド型の熱硬化性発泡硬化体組成物。該
発泡芯材と無機板を表面材とする複合建材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】本発明は建材用難燃材として有用な
軽量で靱性に優れた有機無機ハイブリッド型の熱硬化性
難燃発泡体組成物とその製造方法に関する。
【0002】より詳しくは、水媒体からなる特定の多価
アミノプラスト樹脂水溶液と有機ポリイソシアネートと
セメントや生石灰を除く再水和可能な無機骨材粉とウレ
タン化触媒と整泡剤とを水の存在下に一括混合後、発泡
硬化反応させることにより、主として熱硬化性の多価ア
ミノプラスト樹脂変性ウレタン硬化樹脂相からなる発泡
有機体と十分な結晶水を保有する形で水和硬化してなる
無機物とが一体となって発泡複合相構造を形成してい
る、いわゆる有機−無機ハイブリッド型発泡硬化体組成
物であって、その発泡硬化体組成物は強靭で靱性があ
り、かつ耐水性に富み、かつ難燃3級以上の高度な難燃
性と軽量性を兼備えている有機無機ハイブリッド型の熱
硬化性難燃発泡体組成物とその製法に関する。
【0003】
【従来の技術】従来より焼石膏は水で固結する素材とし
て知られ、固定用ギブスなどの形でなじみの深い材料で
ある。そしてその固結石膏は2水塩の形で安定化してお
り、耐水性を持たず硬くて脆いが不燃性を示す事がしら
れ、その性質を有効利用し実用化された工業製品として
は石膏ボードがある。
【0004】これまで石膏組成物に関する技術紹介は多
数あるが、その中でも、耐水性に劣る石膏の性質を改善
する試みが幾つかおこなわれている。
【0005】例えば特開平5−213645号には、ポ
リエーテルポリオールを5重量%以内で含んでいる事を
特徴とする石膏材料、必要に応じ更にポリウレタン及び
またはポリウレタン−尿素水性分散物である基本的に熱
可塑性の有機系添加物を併用させた石膏組成物ならびに
その製造方法が提案されており、その石膏組成物は緻密
で加工性が良好で吸水性が改善されるとされ、建築用部
材の厚板や化粧漆喰などに好ましく使用する事ができる
と記載されている。
【0006】しかし、この技術で得られる組成物は極め
て緻密性に富む事から重くて軽量建材としては向かな
い。また熱可塑性有機物添加系から成っている組成物で
あり、耐水性に欠け耐熱剛性に著しく難が見られる。
【0007】また強化石膏ボード組成物に関し特開昭6
3−40751号には、再水和可能な石膏系結合剤と水
及び随時強化用材料(セルロース粒子または木材チッ
プ)とを混合し、得られる混合物を続いて圧締めする石
膏ボードの製造方法に於いて、圧締め前に該混合物にポ
リイソシアネートを添加し及びまたは圧締め後に石膏ボ
ードの表面にポリイソシアネートを塗布する事を特徴と
する強化石膏ボード製造方法が提案されている。
【0008】この開示技術で製造された強化石膏ボード
は曲げ強度及び耐水性が改善され、添加されるポリイソ
シアネートはセルロース粒子と何等かの化学的作用効果
が発揮され、曲げ強度が著しく向上するとしている。
【0009】しかし、該技術で得た石膏ボードは基本的
には非自己発泡性の硬化体であり重く軽量建材としては
不向きな問題がある。
【0010】耐水性と同時に軽量化の改善方法として提
案されている例では、特開昭49−134722号や特
開平5−105544号が代表され、発泡石膏ボード製
造方法として知られている。
【0011】特開昭49−134722号には、焼石膏
と一般骨材との混合物に、水溶性熱硬化型樹脂としてフ
ェノール樹脂初期縮合物またはメラミン樹脂初期縮合物
の水溶液を混合し、常温下で焼石膏を凝結後、次いで8
0℃以下の雰囲気下で樹脂を半硬化させた後、80℃以
上に加温し、加熱硬化時に発生する水の気化に伴う膨張
を利用して、樹脂層及び石膏及び骨材相互間の間隔を拡
張させながら完全硬化させる事を特徴とする発泡石膏ボ
ードの製造方法であり、得られる石膏ボードは熱伝導率
や吸水率が低く出来る事が特徴的であるとしている。
【0012】特開平5−105544号には、炭酸カル
シウムに硫酸またはその塩類を加え、次いで無水石膏を
加え、上記添加によって発生する炭酸ガスにより発泡を
行ないながら水と共に混練した後、無水石膏を2水石膏
に副生させて発泡石膏硬化体を製造する石膏含有組成物
とその発泡体製造方法が開示されている。
【0013】しかしいずれの軽量発泡石膏ボード製造方
法に於いても、得られる石膏ボード体の嵩比重はおおよ
そ0.7〜0.8附近と重く、安定かつ再現性良い製造
可能な技術とは言えない。
【0014】石膏ボード以外の石膏組成物の現状をみる
と、主としてしっくいなどへの用途向けに、石膏と熱可
塑性有機物との複合化が検討報告されている。
【0015】例えば特開昭59−227919号には、
いわゆる有機−無機複合体材料の組成物及びその製造方
法として、石膏とポリウレタン熱可塑有機物とをベース
とした、主としてしっくい用途向けの組成物が示され、
石膏の持つ耐水性と脆さを改善する技術として提案され
ている。
【0016】その開示技術内容によれば、焼成石灰また
は焼無水石膏を水に分散しうるポリウレタンまたはポリ
ウレタン−尿素熱可塑性樹脂(熱可塑性の100%懸濁
樹脂水溶液)の存在下に、かつ適宜20重量%以下のア
ルコール等の有機溶媒の存在下に水を作用させて成形乾
燥固結させた複合体を製造する方法であり、特に全体の
硬化体(非発泡性)に占めるゴム弾性性の可塑性ポリウ
レタンの使用割合は1〜50重量%、好ましくは5〜4
5重量%とする事により、弾性に富む非発泡性の可塑性
石膏複合材料を与えるとしている。
【0017】しかもその該組成物は耐衝撃性と耐水性に
富む事が最も特徴的であるとされるが、最大の欠点とし
て、建材用としては見かけ空気連包体ではあるが積極的
な発泡構造体とは言えず、むしろ非自己発泡性の構造体
であり、重くて剛性に欠け、漆喰以外の分野には著しく
実用範囲に制約を受ける問題や難燃性に限界がある。特
に発泡型軽量建材部材としては不向きであり、耐水性、
耐熱性、軽量化、JIS−難燃3級以上の難燃性確保、
物理的強度と剛性保持性等まだ多くの課題を同時に解決
しないと軽量部材とならない課題がある。
【0018】この様に、難燃及び不燃の軽量建材分野で
は、嵩比重が小さくて耐水性や靱性性に富む安価な組成
物の開発課題を引続きかかえている。
【0019】近年では、主要な建材製品の一つに外壁用
サイディング製品が知られている。そのなかでも、メタ
ルサイディングが注目されており、その芯材に硬質ウレ
タンフォームや硬質イソシアヌレートフォームまたはフ
ェノールフォーム等が使用されている。
【0020】該建材は金属被覆材と該芯材が一体を成し
ており、全体として超軽量、意匠性、現場施工性、耐水
性が優れている事が注目される。
【0021】しかし、メタルサイディング材に使用され
る硬質ウレタンフォーム芯材技術ではそれぞれ以下の課
題を抱えている。
【0022】すなわち、硬質ウレタンフォーム芯材では
低コスト化、脱フロン化、ならびに難燃性付与等の主要
な課題が有る。
【0023】硬質ウレタンフォーム芯材の低コスト化と
難燃性付与化の課題に対し、特開昭57−18721号
によれば、メラミンとホルムアルデヒドを1:1.1〜
1:1.75のモル比に於いて水溶液中で付加縮合させ
ることにより得られた有効成分含有比率が40〜85重
量%に予め調製されたメラミン−ホルムアルデヒド予備
縮合体水溶液と、ポリオールと、有機ポリイソシアネー
トと、触媒及び発泡剤等の添加剤存在下に反応させて得
た硬質性のウレタン発泡体物質の製法を提案している。
【0024】しかし、この特開昭57−18721号に
開示された発泡硬化体は、可燃性有機物を多く含む為、
着火防火性はある程度認められるものの、一端着火する
と激しく燃える性質を有し、建築用パネル芯材としては
まだ不適当な課題がある。特にJISに規定される建材
製品の難燃3級以上の単体不燃または難燃特性を満足す
る素材とは言えない。
【0025】また該技術に於て所望により無機防炎性の
補助添加剤として三酸化アンチモン、燐酸アンモニウ
ム、硫酸カルシウムの一種を、メラミン予備縮合体の樹
脂分の100重量部に対し5〜50重量部を添加配合す
る事が好ましいとの提案がなされているが、その形態の
該硬質の変性されたウレタン泡状硬化体物質であっても
同様にJIS認定3級以上の難燃性を示さない課題があ
り、単純に同提案技術に基ずいてむやみに該無機防炎成
分を大量に添加しても発泡収縮がかえって顕著にかつ頻
繁に発生してしまって実質的に嵩比重が0.7以下の軽
量発泡難燃体物質を得る事ができない課題があった。
【0026】したがってこれまで報告された硬質ウレタ
ン発泡体物質単体またはその物をパネル芯材として応用
利用した場合のメタルサイディング材ではそのいずれに
おいてもJIS難燃3級以上に適合する該製品や芯材組
成物が製造された例は知られていない。
【0027】特に硬質ウレタン発泡体物質の従来技術で
は、嵩密度が0.1〜0.65の範囲で難燃3級以上の
難燃特性と同時にメタルサイディング材の芯材として応
用可能で十分な芯材強度特性を合わせ持つ該組成物やそ
の建材製品開示例はこれまでまったく見当らない。
【0028】唯一メタルサイディング材の準不燃認定化
された実績を有する芯材としては別個に調製された両面
紙貼り石膏ボードからなる芯材を切出した後、石膏ボー
ドと鋼板とを接着ラミする方法が知られているが、その
方法で得た該製品では、芯材比重が0.7前後と極めて
重く、現場施工性に難がある事、耐水性に極めて欠ける
といった課題があった。
【0029】近年では特に燃えにくくて防火性に富み、
軽量で安価に製造可能な耐水性や断熱性に富む建材製品
が強く求められている現状があり、また施工性の容易
差、高意匠性の面も同時に満足する建材用新規構造体ま
たは同複合体・メタルサイディング新規難燃軽量芯材の
出現が特に望まれている。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】前記した様に、軽量難
燃建材分野をみると石膏ボードに代表される再水和固結
可能な無機骨材をベースとする難燃建材製品が多く出回
っているが、その実用化石膏ボード製品は嵩比重的には
まだ高く、0.65以下の嵩比重を持つものは実用化さ
れた例は無い。
【0031】メタルサイディング製品に於いては、その
防火性能を犠牲にしても施工容易性と軽量断熱特性を勘
案して硬質ウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポ
リイソシアヌレートフォームが知られている事を記し
た。
【0032】すなわち、現状に於いて、嵩比重が0.6
5以下と軽量で、かつ十分な機械的強度と耐水性、弾性
性及び優れた防火性能を発揮する有機−無機ハイブリッ
ド型の熱硬化性軽量発泡硬化体が見当らず、新規な軽量
難燃芯材開発が強く望まれている。
【0033】従って解決しようとする課題とは、前記要
望に答えるべく、新規な建材用の難燃軽量発泡体とその
製造方法を提供する事にある。
【0034】より、詳しくは以下の1〜6の諸課題を同
時に満足させる事が出来る新規な熱硬化性の難燃発泡軽
量硬化体組成物を提供する事であり、その硬化発泡体
は、安価にかつ必要に応じて連続生産可能な、また更に
メタルサイディングの軽量難燃芯材として応用利用可能
な新規な有機−無機ハイブリッド型の熱硬化性軽量発泡
硬化体とその製造方法を提供する事にある。
【0035】1.硬化組成物中の有機物含有量が10〜
60重量%と高濃度に複合化されていても建材用部材と
して十分な難燃防火性能を発揮する事。
【0036】2.室温附近から85℃未満の範囲の比較
的低温下で、有機成分による自己発泡発熱硬化反応及び
無機物再水和化発熱硬化反応が同時平行的に進行し、1
時間以内の短時間で2次加工に容易に供しうる一次強度
を発現する事。
【0037】3.発泡硬化反応のみのいわゆる前記2の
項に示す複合反応で発泡複合硬化体組成物が得られ、従
来の石膏ボード製品製造例の様に大量の余剰水を乾燥機
中で乾燥放出させること無く、発泡後は非密閉系で硬化
反応を完結させた発泡硬化体は、靱性にたけ、かつ十分
な圧縮破壊強度と耐水強度特性を合わせ持つ事。
【0038】4.生成する発泡硬化体及びその複合建材
製品の難燃特性はJIS−A−1321(1975)に
規定されている難燃性試験の難燃3級以上である事。
【0039】5.発泡硬化体の耐水特性としては、48
時間室温水浸漬後の圧縮強度保持率が少なくとも80%
以上である事。
【0040】6.硬化体の嵩密度が0.01(超高発泡
体)〜0.65(高発泡体)の範囲、より好ましくは
0.25〜0.65の範囲となる様、任意に発泡倍率が
調製可能な発泡組成物であり、再現性の高い弾性に富む
複合硬化体組成物の製造方法を提供する事。
【0041】
【課題を解決する為の手段】前記課題を合わせて解決す
る為の手段として、鋭意検討した結果、予め水媒体下で
製造・調製された特定の多価アミノプラスト樹脂前駆体
水溶液と有機ポリイソシアネートと、再水和硬化可能な
無機骨材粉とを、ウレタン化触媒と整泡剤と前記多価ア
ミノプラスト樹脂前駆体の媒体としても共有される水の
存在下に混合後、発泡硬化反応させることにより、主と
して熱硬化性の難燃改質ウレタン樹脂相からなる有機物
硬化相と十分な結晶水を保有する形で水和硬化してなる
無機物相とが一体化し、発泡複合相構造体を形成してい
る、いわゆる有機−無機ハイブリッド型の熱硬化性発泡
硬化体組成物とする事により、短時間低温硬化が可能
で、かつ基本的に非常に嵩高い発泡体物質が生成する事
と共に、その物質は強靭で弾性に優れ、耐水性に富み、
かつ極めて高度な難燃性の性質と軽量建材適性を兼備え
る事を見出し、本発明を達成した。
【0042】すなわち、本発明は、有機成分として、下
記(イ)で表されるジ−ε−トリアジン型多価アミノプ
ラスト樹脂前駆体水溶液の有効樹脂成分の39.98〜
80重量%と、一分子中にイソシアネート基を少なくと
も2ケ以上含有する有機ポリイソシアネートの19.9
8〜60重量%と、3級アミン系ウレタン化触媒の0.
01〜3重量%と、シリコン系整泡剤及びまたはアニオ
ン系界面活性整泡剤の0.01〜5重量%とからなる有
機成分の100重量部に対し、無水石膏、半水石膏、α
−第3燐酸カルシウムからなる群から選ばれた1種また
は混合物からなる再水和硬化可能な無機骨材の70〜8
50重量部とを、その無機骨材を再水和硬化するに必要
な理論水の50〜200モル%に相当する水の存在下
に、一括混合し反応させて得られる有機無機ハイブリッ
ド型の熱硬化性難燃発泡体組成物である。
【0043】(イ)下記式1及びまたは式2で表される
ノルボルナンカルボジグアナミン100〜1モル%とモ
ノ−ε−トリアジン化合物及び/または尿素またはチオ
尿素0〜99モル%からなる多価アミノ化合物の1モル
に対し、ホルムアルデヒドの2〜8モルを付加してなる
単量体及びまたはその初期縮合体の10〜85重量%を
含有するジ−ε−トリアジン型多価アミノプラスト樹脂
前駆体水溶液。
【0044】
【化3】
【0045】
【化4】 またその製造方法は、前記(イ)で表されるジ−ε−ト
リアジン型多価アミノプラスト樹脂前駆体水溶液と、3
級アミンウレタン化触媒と、シリコン系整泡剤及びまた
はアニオン系界面活性整泡剤と、更に無機骨材を再水和
するに必要な理論水の50〜200モル%に相当する水
の存在下、無水石膏、半水石膏、α−第三リン酸カルシ
ウムからなる群から選ばれた少なくとも1種または2種
以上からなる再水和硬化可能な無機骨材とを含んでなる
A液、および一分子中にイソシアネート基を少なくとも
2ケ以上含有する有機ポリイソシアネートのB液からな
る2液を混合槽に定量供給すると同時に高速攪拌し、室
温から40℃の温度下で1〜40秒間混合して後、混合
槽外へ排出させ、一定の形状に発泡硬化反応させる事を
特徴とする製造方法である。
【0046】また本発明の複合建材パネルとは、表面材
が無機繊維板、鋼板、セメント板、石膏板のいずれかか
らなり、本発明の有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難
燃発泡体組成物をバックアップ芯材とする事を特徴とす
る複合建材パネルである。
【0047】また本発明のサンドイッチ建材パネルと
は、表面材が鋼板、裏面材が紙またはアルミ箔ラミネー
ト紙からなり、本発明の有機無機ハイブリッド型の熱硬
化性難燃発泡体組成物を芯材とする事を特徴とするサン
ドイッチ建材パネルである。
【0048】以下に本発明をより詳細に説明する。
【0049】本発明の有機成分とは、下記の(イ)で表
されるジ−ε−トリアジン型多価アミノプラスト樹脂前
駆体水溶液の有効樹脂成分の39.98〜80重量%
と、一分子中にイソシアネート基を少なくとも2ケ以上
含有する有機ポリイソシアネートの19.98〜60重
量%と、3級アミン系ウレタン化触媒の0.01〜3重
量%と、シリコン系整泡剤及びまたはアニオン系界面活
性整泡剤の0.01〜5重量%とからなる。
【0050】(イ)下記式1及びまたは式2で表される
ノルボルナンカルボジグアナミン100〜1モル%とモ
ノ−ε−トリアジン化合物及び/または尿素またはチオ
尿素0〜99モル%からなる多価アミノ化合物の1モル
に対し、ホルムアルデヒドの2〜8モルを付加してなる
単量体及びまたはその初期縮合体の10〜85重量%を
含有するジ−ε−トリアジン型アミノプラスト樹脂前駆
体溶液。
【0051】
【化5】
【0052】
【化6】 ここで(イ)の有効樹脂成分をジ−ε−トリアジン型ア
ミノプラスト樹脂前駆体と呼び、そのジ−ε−トリアジ
ン型アミノプラスト樹脂前駆体水溶液は、水媒体中、ア
ルカル下で、ノルボルナンカルボジグアナミンの100
〜1モル%とモノ−ε−トリアジン化合物及び/または
尿素またはチオ尿素の0〜99モル%との合計1モルに
対しホルムアルデヒドの2〜8モルを付加・縮合させて
得た物で代表される。
【0053】ここで前記ホルムアルデヒドの2〜8モル
を付加してなるとの意味は、ノルボルナンカルボジグア
ナミン1モルに対しホルムアルデヒドとして8モルを付
加してなる単量体及び/またはその初期縮合体を最大量
のホルムアルデヒド付加体として扱い、一方、1モル%
のノルボルナンカルボジグアナミンと99モル%のメラ
ミンの合計1モルに対し2モルのホルムアルデヒドが付
加してなる単量体及び/または初期縮合体を最小量のホ
ルムアルデヒド付加量体とするものである。
【0054】一般にノルボルナンカルボジグアナミンは
2,5−または2,6−ジシアノノルボルナンを出発原
料としジシアンジアミドを作用させて容易に得る事が出
来る事が知られている。
【0055】ノルボルナンカルボジグアナミンは従って
その原料構成により式2で表される2,5−型または式
1で表される2,6−型ノルボルナンジグアナミンの2
種類の異性体が存在するが、本発明記載のノルボルナン
カルボジグアナミンとはその一方または混合物として取
扱って良い。
【0056】前記(イ)の前駆体物質を構成する構成単
位中にはノルボルナンカルボジグアナミン骨格から誘導
された必須構成単位が必須成分のひとつであり、本発明
の目的の弾性に富みかつ優れた耐水性とJISに規定さ
れた建材製品の難燃3級以上の難燃性を合わせ持つ為の
本発明の前記有機成分を構成する上で(イ)の要件とし
て肝要な点である。そしてその使用量と(イ)の関係は
前記したとうりである。
【0057】また前記モノ−ε−トリアジン化合物とは
以下の物が代表的な例として挙げられ、例えば、メラミ
ン、ベンゾカルボグアナミン、アセトカルボグアナミ
ン、シクロヘキシルカルボグアナミン、ノルボルネンカ
ルボグアナミンやノルボルナンカルボグアナミン等であ
り、単独または2種以上併用する事が出来る。
【0058】好ましいモノ−ε−トリアジン化合物とは
メラミンが挙げられる。
【0059】本発明では、ジ−ε−トリアジン型アミノ
プラスト樹脂前駆体水溶液の有効樹脂分濃度として10
〜85重量%の範囲が良いとしているが、ジ−ε−トリ
アジン型アミノプラスト樹脂前駆体水溶液を得た後、氷
結真空乾燥や常温真空乾燥等の極く低温下に脱水処理
し、固体状の状態下に低温保存され、本発明を実施する
際に水溶液とする事や、再水和硬化可能な無機骨材との
複合化に必須な再水和用の水成分を加える時点で、結果
として該固体のジε−トリアジン型アミノプラスト樹脂
前駆体が水に再溶解し、その樹脂濃度が10〜85重量
%濃度の水溶液となる等の場合であっても本発明の
(イ)に包含される。
【0060】肝要な事は、ジ−ε−トリアジン型アミノ
プラスト樹脂前駆体水溶液の保存安定性と他の必須成分
との短時間一括混和性が確保出来る関係から溶液濃度範
囲が決定されるという事であり、低粘度の液状または希
薄な懸濁溶液で容易に取扱える樹脂溶液濃度として前記
範囲が好ましい。
【0061】一般に前記したメラミンで代表されるモノ
−ε−トリアジン系多価アミノ化合物や尿素やチオ尿素
等へのホルマリン付加反応は、水媒体または水/低級ア
ルコール混合媒体中、初期PH値で7以上のアルカリ性
下で行なわれる事が良く知られており、本発明の(イ)
も同様な方法で容易に得る事が出来る。
【0062】(イ)の初期縮合を進める場合にも、その
ままアルカリ性を保った状態下で加熱を継続する方法、
または初期アリカリ性−途中弱酸性域下とするなどのい
わゆる途中酸性下で脱水縮合反応を促進させた後その系
を再度アルカリ性とし急冷停止する等の方法を採用出来
る。
【0063】したがって、本発明記載の(イ)成分を得
る方法には制約は無い。また(イ)の水溶液とは主とし
て水媒体からなる溶液を意味し、一部にメタノールなど
の低級アルコール媒体を併用する等のいわゆる水−アル
コール混合媒体を包含する。
【0064】本発明の(イ)の有効成分であるジーε−
トリアジン型アミノプラスト樹脂前駆体の好ましい例を
以下順に延べる。
【0065】まずその一つに ジ−ε−トリアジン型多
価アミノプラスト樹脂前駆体が、ノルボルナンカルボジ
グアナミンの1〜100モル、好ましくは10〜100
モル%、もっとも好ましくは30〜90モル%と、メラ
ミン及び/または尿素の0〜99モル、好ましくは0〜
90モル%、もっとも好ましくは10〜70モル%で構
成された多価アミノ化合物の合計1モルに対し、ホルム
アルデヒドの2〜6モルを付加してなる単量体及びまた
はその初期縮合体であり、その際に生成するメチロール
基の1〜50モル%以内が脂肪族1〜4の脂肪族アルキ
ルエーテル化変性されているものが挙げられ、比較的安
価にかつ本発明の有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難
燃発泡硬化体に優れた弾性と難燃特性バランスを付与出
来る事から好ましい。
【0066】より好ましくは、ノルボルナンカルボジグ
アナミンの50〜95モルとメラミン及び/または尿素
の5〜50モルで構成された多価アミノ化合物の合計1
モルに対しホルムアルデヒドの2〜4.5モルを付加し
てなる単量体及びまたはその初期縮合体であり、かつそ
の生成メチロール基の2〜35モル%、より好ましくは
5〜25モル%がメチルエーテル化変性されている物が
あげられる。
【0067】また更にそのジ−ε−トリアジン型多価ア
ミノプラスト樹脂前駆体が、ノルボルナンカルボジグア
ナミンを1〜100モル%、好ましくは10〜100モ
ル%、最も好ましくは30〜90モル%と、モノ−ε−
トリアジン化合物及び/または尿素またはチオ尿素の0
〜99モル%、好ましくは0〜90モル%、最も好まし
くは10〜70モル%とからなる多価アミノ化合物の合
計1モルに対し、ホルムアルデヒドの2〜6モルを付加
してなる単量体及びまたはその初期縮合体とした後、更
に同系に亜硫酸ソーダを作用させて導入メチロール基の
0.6〜15モル%以内をスルフォン化して得た一部ア
ニオン基を導入してなる物である事はおおいに好まし
い。
【0068】アニオン性改質メチロール基を一部導入し
た(イ)を用いる事で、有機成分と水和可能な以下の無
機骨材と水からなる混合物スラリー系に於いて、減水初
期流動性の特性を付与出来る事からおおいに好ましい事
である。
【0069】また、更にはジ−ε−トリアジン型多価ア
ミノプラスト樹脂前駆体が初期縮合体であり、その縮合
度の目安としての水希釈可能性に於いて、縮合溶液:希
釈水比率で1:0.5〜1:5になるまで縮合反応を進
めた物である事が良い。
【0070】縮合度を進める事で本発明の有機無機ハイ
ブリッド型の熱硬化性難燃発泡体組成物の発泡倍率の促
進と発泡気泡の即時増膜化による安定な発泡硬化性が発
揮できるメリットがある。
【0071】また、ジ−ε−トリアジン型多価アミノプ
ラスト樹脂前駆体水溶液(イ)が初期縮合体水溶液から
なり20℃水溶液粘度が高くとも500cp以下、また
その樹脂分濃度を40〜85重量%として測定した時の
20℃水溶液粘度が高くとも450cp以下である前駆
体溶液とする事は最も好ましい。
【0072】特に本発明の(イ)の初期粘度を500c
p以下とする事で本発明の有機無機ハイブリッド型の熱
硬化性難燃発泡体組成物の各成分の高速混合時の迅速混
和性が確保でき、しいては安定かつ再現性のある本発明
の有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難燃発泡体組成物
を得る事が可能な点がその理由として挙げられる。
【0073】また更に、ジ−ε−トリアジン型多価アミ
ノプラスト樹脂前駆体(イ)が、予め別個に調製された
下記(ロ)と(ハ)または(ニ)の混合物または混合後
その初期共縮合物または導入メチロール基の0.6〜1
5モル%以内を更にスルフォン化して得た一部アニオン
基を導入してなる改質物であるとする事は最も好ましい
例である。
【0074】理由は下記の(ハ)と(ニ)は市場で安価
に容易に入手出来る事からであり、また本発明の(イ)
がそのままでは室温下での経日安定性に難が認められる
場合でも、別々に下記の(ロ)と(ハ)または(ニ)を
調製する事で配合任意性と低コスト化が達成できるから
である。
【0075】(ロ)ノルボルナンカルボジグアナミン1
モルに対しホルムアルデヒドの4〜8モルを付加してな
り、その際に生成するメチロール基の1〜50モル%以
内が炭素数1〜5の脂肪族アルキルエーテルにより変性
されている単量体及びまたはその初期縮合体。
【0076】(ハ)メラミン1モルに対しホルムアルデ
ヒドの1.1〜4モルを付加してなり、その際に生成す
るメチロール基の1〜50モル%以内が炭素数1〜5の
脂肪族アルキルエーテルにより変性されている単量体及
びまたはその初期縮合体。
【0077】(ニ)尿素1モルに対しホルムアルデヒド
の1.1〜2.5モルを付加してなり、その際に生成す
るメチロール基の1〜35モル%以内が炭素数1〜5の
脂肪族アルキルエーテルにより変性されている単量体及
びまたはその初期縮合体。
【0078】またジ−ε−トリアジン型多価アミノプラ
スト樹脂前駆体溶液(イ)が、液中にフリーに存在する
炭素数1〜5の脂肪族アルコキシ化剤の量を5重量%以
下とする事は最も好ましく、特にジ−ε−トリアジン型
多価アミノプラスト樹脂前駆体水溶液(イ)が、系中に
フリーに存在する炭素数1〜5の脂肪族アルコキシ化剤
の量を1重量%以下とし、かつまたその20℃水溶液粘
度が300cp以下とした透明ないし半懸濁状の水溶液
であるとする事を最も好ましい例である。
【0079】本発明の(イ)の経日安定性や透明に水溶
液化を実現する手法に広くアルキルエーテル化されたメ
チロール基を導入する事が有効な手段である事が知られ
ており、そのアルキルエーテル化に用いられるアルコキ
シ化剤の残存を必要以上に多くした(イ)では、経日安
定性は確保されるもののウレタン水発泡反応時の気泡に
与える影響として消泡作用が著しく顕著に発生する問題
が発生する事から前記範囲とする事が肝要である。
【0080】すなわち、系中にフリーに存在する炭素数
1〜5の脂肪族アルコキシ化剤の含有量を規定する事で
ウレタン水発泡時の泡安定性が確保でき再現性のある本
発明の有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難燃発泡体組
成物をうることが出来る。
【0081】基本的に本発明の(イ)では、ジ−ε−ト
リアジン型アミノプラスト樹脂前駆体の有効成分濃度が
10〜85重量%、好ましくは30〜80重量%、より
最も好ましくは50〜75重量%の水溶液とする事は、
本発明の有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難燃発泡体
組成物の提供する上で肝要である。
【0082】水は本発明組成物の必須成分であり、従っ
てその水成分を前記(イ)の媒体として兼用する事で
(イ)の有効成分は主として液体で取扱え、その結果、
本発明の必須成分のひとつである水和化可能な無機骨材
や有機ポリイソシアネート等の各成分の迅速分散均一化
を促し比較的均一なる反応場を構築するからである。
【0083】ここで前記(イ)の前駆体の初期縮合度を
図る尺度として表した水希釈可能性とは、反応生成水溶
液を水希釈した際に非流動性の粘調な樹脂が析出凝集し
て希釈測定用の容器面が汚染される状態、もしくはその
容器の低部または上部部分の溶液に瀘過分離できる程度
の樹脂分が凝集分離析出した事が観察されるまでの最大
水希釈量を測定する事で表した値であり、ただ単に系が
濁り懸濁した状態で全体が均一かつ安定に取扱える状態
は、まだ十分更に水希釈可能である事を意味している。
以下の記載においても同様である。
【0084】その水希釈性に於いて、本発明のジ−ε−
トリアジン型多価アミノプラスト樹脂前駆体水溶液
(イ)では、縮合溶液:希釈水比率で1:0.2以下の
縮合度で調製された例はあまり好ましくない。
【0085】その理由は、固形分換算で表される有効成
分濃度が60〜85重量%とする比較的高濃度溶液でか
つ縮合度目安としての水希釈性が1:0.2以下の縮合
度まで進めた(イ)では、無機骨材を含む未硬化状態の
スラリー状態がやや流動性に欠ける事や、各必須成分混
合配合時にしばしばダマが発生しやすく、他の成分との
混和性が顕著に欠ける傾向があるからあまり一般的では
好ましく用いられないと言うことである。
【0086】また更には発泡硬化させた際の起泡安定性
にやや欠け破泡現象が発生して最終的に嵩比重がやや重
い発泡硬化体を与える傾向が強い事等からもその事が言
える。
【0087】一方、前記縮合度が極めて高いジ−ε−ト
リアジン型多価アミノプラスト樹脂前駆体水溶液では逆
に比較的嵩低い高密度の本発明の発泡硬化体を生成させ
る手段としては好ましく採用る傾向があるが、本発明に
於いて(イ)の前駆体の初期縮合度を特に規定制約する
物では無い。
【0088】また同様に、縮合溶液:希釈水比率で1:
10以上の縮合度で調製されたジ−ε−トリアジン型多
価アミノプラスト樹脂前駆体水溶液(イ)では全く使用
出来ないと言う事では無く、本発明ではその様な前駆体
であれば多価アミノプラスト樹脂単量体として取扱う程
度の初期縮合度と判断される。
【0089】ジ−ε−トリアジン型多価アミノプラスト
樹脂前駆体(イ)が有効成分濃度60〜85重量%に製
造された物であり、かつその希釈水比率が特に1:0.
5〜1:5の範囲の縮合度である場合では、各成分の混
合時に多価アミノプラスト樹脂前駆体の水溶性が欠如す
る事により発生するダマの発生がほんんど観察されない
事からおおいに好ましい例として挙げられる。
【0090】ところで本発明の(イ)のジ−ε−トリア
ジン型アミノプラスト樹脂前駆体には、ノルボルナンカ
ルボジグアナミンの100〜1モル%とモノ−ε−トリ
アジン化合物及び/または尿素またはチオ尿素の0〜9
9モル%からなる多価アミノ化物の1モルに対しホルマ
リンの2モル以下を作用させてなる物は含まれないし、
本発明には好ましく使用されない。
【0091】その理由はその単独系に於いて、室温で十
分な水溶性を示さない(固体となり取扱が困難)から
と、かつ生成する本発明の有機無機ハイブリッド型の熱
硬化性難燃発泡体が弾性、耐熱剛性及び耐水性に欠ける
傾向にあるからである。
【0092】また更に発泡硬化中に於いてしばしば発泡
破壊現象が顕著に発生し、硬化発泡再現性が著しく欠如
する事、結果として軽量化が達成出来ない事も合わせて
その理由に挙げられる。
【0093】また本発明の(イ)ではノルボルナンカル
ボジグアナミンの1モル%以下とモノ−ε−トリアジン
化合物及び/または尿素またはチオ尿素の99モル%以
上からなる多価アミノ化物のホルムアルデヒド付加して
なる単量体やその初期縮合体水溶液は本発明から除外し
た。その理由は、原料である多価アミノ化合物中の含有
量でノルボルナンカルボジグアナミンの1モル%以下で
は、目的物である本発明の有機無機ハイブリッド型の熱
硬化性難燃発泡体が高度な弾性性に欠ける傾向にあるか
らである。
【0094】また、ノルボルナンカルボジグアナミンの
100〜1モル%とモノ−ε−トリアジン化合物及び/
または尿素またはチオ尿素の0〜99モル%からなる多
価アミノ化物の合計1モルに対しホルマリンの8モル以
上を作用させてなる前駆体物質では遊離状態のホルムア
ルデヒドが多量に系中に残存した状態であり、取扱上臭
気発生による環境汚染や人体に及ぼす影響が心配される
事から本発明の(イ)の前駆体からは除外される。
【0095】しかし、前記した条件で得た後、過剰に系
中に残存する遊離ホルムアルデヒドを公知の方法、例え
ば水蒸気蒸留によるフリーホルマリンの脱臭化除去方
法、減圧濃縮精製法、吸着剤の投入・ロ過精製方法など
で代表される方法を適宜利用して、結果として遊離ホル
ムアルデヒドを系該に除去し、精製水溶液が有効成分濃
度30〜85%のノルボルナンカルボジグアナミンの1
00〜1モル%とモノ−ε−トリアジン化合物及び/ま
たは尿素またはチオ尿素の0〜99モル%からなる多価
アミノ化物の1モルに対しホルマリンの2〜8モルが適
宜付加させてなる前駆体水溶液を得る等の例では本発明
に包含される。
【0096】次に前記(イ)を得る目的で事前に(ロ)
と(ハ)と(ニ)を別々に調製して使用直前に混合また
は混合後更に共縮化して、または混合後更に一部アニオ
ン化を行なって使用する(イ)の調製使用方法について
説明する。
【0097】前記(ロ)で示した、ノルボルナンカルボ
ジグアナミン1モルに対しホルムアルデヒドの4〜8モ
ルを付加してなり、その際に生成するメチロール基の1
〜50モル%が炭素数1〜5の脂肪族アルキルエーテル
化変性されている単量体及びまたはその初期縮合体と
は、基本的に本発明の(イ)の中の一つの同一成分であ
るが、あえて前記(ハ)と(ニ)との関係およびその配
合/反応方法によって本発明の(イ)の一つが任意に得
られるという事を明確にする意味で(ロ)を定義した。
【0098】その(ロ)は(イ)と同様にして調製可能
である。特にその(ロ)はメチロール基の2〜35モル
%、より好ましくは5〜25モル%が炭素数1〜5の脂
肪族アルキルエーテル化変性されている事が良い。
【0099】また、前記(ハ)は、メラミン1モルに対
しホルムアルデヒドの1.1〜4モルを付加してなり、
その際に生成するメチロール基の1〜50モル%が炭素
数1〜5の脂肪族アルキルエーテル化変性されている単
量体及びまたはその初期縮合体と言う事であり、
(ロ):(ハ)との重量比で10:90〜90:10の
範囲で選択配合され、かつ最終的その混合・反応体等は
多価アミノ化合物単位の原単位換算でノルボルナンカル
ボジグアナミンが5モル%以上から構成されており、そ
の平均1モルに対しホルムアルデヒドが平均2〜8モル
の範囲にある物であれば本発明の(イ)として好ましく
包含される。
【0100】また前記(ニ)においても同様に、(ニ)
である尿素1モルに対しホルムアルデヒドの1.1〜
2.5モルを付加してなり、その際に生成するメチロー
ル基の1〜35モル%が炭素数1〜5の脂肪族アルキル
エーテル化変性されている単量体及びまたはその初期縮
合体を別個に得た後、前記(ロ)と単純混合して成る系
やその混合後再加熱・初期共縮合化物等が好ましい本発
明の(イ)調製方法として挙げられる。
【0101】(ロ):(ニ)または(ロ):[(ハ)+
(ニ)]との重量比で10:90〜90:10の範囲で
選択配合され、かつ最終的その混合・反応体等は多価ア
ミノ化合物単位の原単位換算でノルボルナンカルボジグ
アナミンが5モル%以上から構成されており、その平均
1モルに対しホルムアルデヒドが平均2〜8モルの範囲
にある物であれば本発明の(イ)として好ましく包含さ
れる。
【0102】前記の(ロ)、(ハ)、(ニ)の前駆体は
予め固体であったり、水溶液であったりして良く、特に
その取扱形態に制約は無いが、好ましくは30〜85重
量%濃度の水溶液である事が好ましい。
【0103】一般にメラミンで代表される公知のモノ−
ε−トリアジン化合物の1モルに対しホルマリンの1.
1モル以下の反応モル比で生成した前駆体の場合では、
基本的に水溶性が欠如しており、(イ)との単純ブレン
ドに供する際に系全体の水溶安定性が問題となる傾向に
ある。しかし共縮合を経て併用される際にはこの限りで
ない。
【0104】次に本発明の有機成分の必須成分の一種で
ある(イ)であるジ−ε−トリアジン型多価アミノプラ
スト樹脂前駆体を前記した(ロ)を基本にその他(ハ)
及び/または(ニ)とから(イ)を得る具体的な方法と
してまとめると以下になる。 A.(ロ)と(ハ)と(ニ)の各単量体または初期縮合
体をそれぞれ別々に調製して適宜単純混合する方法。
【0105】B.(ロ)と(ハ)と(ニ)の各単量体を
それぞれ別々に調製し、適宜(イ)との混合を行なった
後初期共縮合化する方法。
【0106】C.(ロ)と(ハ)の各単量体を混合後共
縮合を進め、更に(ニ)の各単量体または初期縮合体を
ブレンドする方法。
【0107】D.(ロ)と(ニ)の各単量体を混合後共
縮合を進め、更に(ハ)の各単量体または初期縮合体を
ブレンドする方法。
【0108】E.(ロ)初期縮合体と(ハ)初期縮合体
及びまたは(ニ)初期縮合体を適宜混合後共縮化を進め
ながら、更に(ロ)単量体、(ハ)単量体、(ニ)単量
体のいずれか1種または2種以上を1段から多段で適宜
ブレンドまたは共縮化する方法。
【0109】F.(ロ)初期縮合体と(ハ)単量体及び
または(ニ)の単量体を適宜混合後、共縮化を進めなが
ら更に(ハ)初期縮合体及びまたは(ニ)初期縮合体ま
たは(ロ)単量体のいずれかを混合し、多段でブレンド
または共縮化する方法。
【0110】等の方法である。
【0111】本発明の(イ)は透明または一部懸濁水溶
液であって良く、その初期水溶液の形態に関して制約は
無い。
【0112】(イ)ではまた以下の方法で得た物も包含
する。
【0113】前記モノ−ε−グアナミン化合物及び/ま
たは尿素またはチオ尿素の1モルに対し大過剰のホルム
アルデヒドを作用させ、途中一端十分な該多価アミノ化
合物のメチロール化を推進後の適当な段階で、ノルボル
ナンジグアナミンを該初期仕込の多価アミノ化合物に対
し前アミノ化合物原量単位で表される原単位で5モル%
以上となる様に添加し、遊離ホルムアルデヒドと作用さ
せ、かつ共縮化してりする等の方法を1段または多段に
行なって、最終的に本発明の(イ)を得る事も好ましく
包含されるものである。
【0114】本発明の(イ)中の遊離ホルムアルデヒド
の量は特に制約は無いが、好ましくは1重量%以下、よ
り好ましくは0.5重量%以下、最も好ましくはO.1
重量%とすることは取扱に際して臭気による周辺への環
境汚染が軽減される事から良い。
【0115】そしてその(イ)のジ−ε−トリアジン型
多価アミノプラスト樹脂前駆体物質らは、以下の下記式
3〜式10のいずれかの基が結合していても良い。
【0116】但し、式3〜10中表示のRはメチル、エ
チル、ブチル、プロピル、フェニル等の各官能基を、M
は水素原子またはアルカリ金属原子またはアルカリ土類
金属原子、またはアミン基またはアンモニウム基をそれ
ぞれ表す。
【0117】本発明のジ−ε−トリアジン型多価アミノ
プラスト樹脂前駆体に於いてその前駆体分子の官能基と
して、前記式4〜式10で示される基をそれぞれ導入す
る方法としては、公知の方法を採用して良く、特に制約
は無い。
【0118】式4の基の導入方法では、例えば活性アミ
ノ基に対して必要量のエチレンオキサイドを作用させる
方法等が挙げられる。
【0119】また式5の基の導入方法としては、例えば
活性アミノ基に対して必要量のプロピレンオキサイドを
付加させる方法が挙げられる。
【0120】また式6で示される基を導入する方法とし
ては、例えば活性メチロール基に対し必要量の酸性亜硫
酸塩を作用させる方法が知られる。
【0121】また式7〜10で示される基を導入する方
法としてはメチロール基同士の脱水縮合反応または脱H
CHO反応を適宜進める事で達成できる。
【0122】一般的に多価アミノプラスト樹脂の分子中
の活性メチロール基の低級アルキルエーテル化の度合い
で水希釈作業性は大きく依存する傾向があり、従って同
一縮合度であってもメチロール基のアルキルエーテル化
(メチルエーテル化で代表される)の割合が大きい程水
希釈安定性が高い事がしられているので、前記水希釈比
率に規定された値は、すなわち全メチロール基の50モ
ル%以内、好ましくは35モル%以内、より好ましくは
25モル%以内が、例えばメチルエーテル化されて改質
され縮合反応を進めて前記した範囲の水希釈比率を満た
す多価アミノプラスト樹脂初期縮合体水溶液が好ましく
採用出来る事を意味している。
【0123】また本発明のジ−ε−トリアジン型多価ア
ミノプラスト樹脂前駆体では、下記の有機ポリイソシア
ネートとの配合比率が、ジ−ε−トリアジン多価アミノ
プラスト樹脂前駆体の活性メチロール基1当量に対し有
機ポリイソシアネートの活性イソシアネート基当量比で
好ましくは1:0.25〜1:3の範囲、より好ましく
は1:0.5〜1:2の範囲とする事が良い。
【0124】その理由は、本発明の有機無機ハイブリッ
ド型の熱硬化性難燃発泡体物質の耐水膨潤抵抗と圧縮強
度バランスに長けている事からであるが、特に前記配合
比は本発明を限定する物では無い。
【0125】肝要な事は、本発明の発泡硬化組成物がJ
IS−A−1321規定・難燃3級以上の難燃特性確保
の点と生産コストが低く出来る様に、前記条件が適宜選
ばれ、かつ必須成分のひとつである有機ポリイソシアネ
ートとの反応性を考慮し、選択使用される事が望まし
い。
【0126】本発明のジ−ε−トリアジン型多価アミノ
プラスト樹脂前駆体水溶液(イ)では特にPH値で8以
上で加温状態60〜130℃の温度化で、水希釈可能性
に於いて、縮合溶液:希釈水比率で1:0.2〜1:1
0、好ましくは1:0.5〜1:5、より最も好ましく
は1:1〜1:3となるまで縮合反応を進める事が良
い。
【0127】その理由としては、本発明の無機含有率が
50重量%以上とした有機無機ハイブリッド型の熱硬化
性難燃発泡体組成物の嵩密度を0.65以下の軽量化と
する上で好ましい要件であるからである。
【0128】また前記(イ)、(ロ)、(ハ)及び
(ニ)の前駆体溶液を事前に調製する際に使用されるP
H調節剤または触媒としては、公知の物を使用して良
く、例えば無機塩類として例えば可性ソーダや可性カリ
の水溶液及び/または有機塩基例えば3級アミン類、モ
ノ、ジ−及びトリエタノールアミン、N−アルキル−及
びN,N−ジアルキルアルカノールアミン類、N−アル
キルジアルカノールアミン類その他を使用出来、特に制
約は無い。
【0129】以下の記載では(イ)のジ−ε−トリアジ
ン型多価アミノプラスト樹脂前駆体水溶液を単にNDG
アミノプラスト溶液と呼ぶ。
【0130】NDGアミノプラスト溶液の貯蔵安定性を
確保する目的に公知の安定剤を併用使用して良い。
【0131】例えば反応の初期から、または縮合の経過
中に、または縮合の終了時の任意の段階で以下の公知の
例えば低級アルコール類、トルオールスルフォンアミド
とアルコールまたは庶糖との組合せ、ラクタム、カプロ
ラクタム等を加え、その添加量をNDGアミノプラスト
溶液の固形分換算有効成分100に対し25重量%以
内、好ましくは15重量%以内、より最も好ましくは
0.1〜5重量%使用される。その中でもより最も好ま
しい安定剤として低級アルコールやラクタム、カプロラ
クタムが挙げられる。
【0132】本発明ではNDGアミノプラスト溶液[ジ
−ε−トリアジン型多価アミノプラスト樹脂前駆体溶液
の略称](イ)の有効成分換算の使用量は、有機成分中
に39.98〜80重量%の範囲で使用することが特徴
的である。
【0133】NDGアミノプラスト溶液の有効成分換算
の使用量は、有機成分中に39.98重量%以下では本
発明の有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難燃発泡体組
成物の建材製品に規定される難燃性が欠如するからであ
る。
【0134】またNDGアミノプラスト溶液の有効成分
換算の使用量は、有機成分中に80重量%以上では本発
明の有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難燃発泡体組成
物の軽量化目的が達成されない傾向に有るからである。
【0135】前記したNDGアミノプラスト溶液は、場
合によりその製造直後直ちに、下記のポリイソシアネー
トを除く他の有機成分と混合する事が出来る。
【0136】詳しくは前記したNDGアミノプラスト溶
液製造直後に(発泡)整泡剤、第3級アミン系ウレタン
触媒を含有させて混合液の形で貯蔵されて良い。
【0137】また優位には、更にその混合系を使用直前
に公知の前記無機酸またはその希釈水溶液や有機酸等で
PH値を2〜6.5の酸性に調製して使用される事は特
に優位にある。
【0138】ところで前記炭素数1〜4の脂肪族アルキ
ルエーテル化とは、NDGアミノプラスト溶液中の前駆
体物質のメチロール基の一部に対し、メタノール、エタ
ノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、n
−プロピルアルコール、t−ブタノール等の低級アルコ
ール類を作用させてなるいわゆるアルコキシメチロール
基で代表される。
【0139】またその前記炭素数1〜4の脂肪族アルキ
ルエーテル化には、NDGアミノプラストのメチロール
基の一部に対し、エチレンオキサイド及びまたはプロピ
レンオキサイドを付加してなる基、またはポリエチレン
グリコールやポリプロピレングリコールを脱水縮合させ
てなる基等が含まれ、いわゆるポリアルキレングリコー
ルエーテル化改質された基や、その他、ε−カプロラク
タムで代表される環状ラクタム化合物を開環付加させて
改質して成る基もここでは包含するものである。
【0140】本発明では有機成分と水との硬化発泡時の
破泡確率をある程度たかめて最終的に比較的嵩密度の大
きい本発明の有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難燃発
泡硬化体を得る目的で、前もって透明かつ粘調なNDG
アミノプラスト溶液を加熱して縮合反応を進め、結果と
して安定な懸濁状態の前駆体樹脂水溶液とする等の選択
が可能である。
【0141】一般に透明かつ粘調なNDGアミノプラス
ト溶液を長時間加熱処理すると、当然の事ながら系が変
化し、縮合反応が進行する結果、該前駆体物質の本来の
水溶解性能が減少され懸濁状態に変化する傾向がある。
【0142】従って流動性が欠けたいわゆるゲル状態に
至っ場合のNDGアミノプラスト溶液ゲルまたはその共
縮合体ゲル化液等は本発明からは除外されるが、前記し
た手段を選定して達成して良い。
【0143】ここで前記したNDGアミノプラスト溶液
中の前駆体物質の縮合反応を進める際に使用できる縮合
触媒としては、特に限定は無く、公知の無機酸や有機酸
を少量添加使用する事で容易に目的を達成できる。
【0144】例えば無機酸としては、塩酸、硫酸、燐
酸、フッ酸、硝酸やそれらの塩類等を、また有機酸とし
ては酢酸、琥珀酸、リンゴ酸、シュウ酸、乳酸、アルキ
ルベンゼンスルフォン酸、アルキリフォスフォン酸、ア
ルキルフォスフィン酸やそれらのアルカリ金属塩類、同
アルカリ土類金属塩類、同アミン塩類、同アンモニウム
塩類等が使用できる。
【0145】本発明の有機成分のひとつとして必須な有
機ポリイソシアネートとは、分子中に活性イソシアネー
ト基が少なくとも2ケ以上含有してなる単量体及びまた
は多核体または必要に応じてそのウレタンプレポリマー
であり、公知の物を使用して良い。その有機ポリイソシ
アネートは本発明の有機成分中に19.98〜60重量
%の範囲で使用する。
【0146】その際、有機成分中19.98重量%以下
では本発明の該熱硬化性発泡体物質の機械的強度の発現
が不十分で耐水性に著しく欠ける事からであり、60重
量%以上の使用では本発明の該熱硬化性発泡体物質が着
火性に富み少炎を取り去ってもそのまま燃え続ける等、
いわゆる可燃性を示す事からである。
【0147】すなわち、必須成分である前記したNDG
アミノプラスト溶液中の前駆体物質の活性ヒドロキシル
基及びまたはアミノ基の1モルに対して有機ポリイソシ
アネートの活性イソシアネート基の0.5〜1.5モル
に相当する配合比率で、最も好ましくは0.8〜1.5
モルの範囲で使用される。
【0148】NDGアミノプラスト溶液中の前駆体物質
の有効活性基に対して理論量以上の有機ポリイソシアネ
ートを使用する事があっても問題ないとする理由は、有
機ポリイソシアネートが水と作用する事で一部が消費さ
れるからである。
【0149】最も大いに好ましくはNDGアミノプラス
トの活性ヒドロキシル基の1モルに対して有機ポリイソ
シアネートの活性イソシアネート基の0.5〜1.5モ
ルに相当する配合比率で、好ましくは0.8〜1.5モ
ルの範囲で使用される事が肝要な事である。
【0150】その有機ポリイソシアネート単量体の代表
的な例としては、脂肪属、脂環属、芳香脂肪属、複素環
属及び好ましくは芳香属の多価イソシアネート化合物単
量体が挙げられる。
【0151】脂肪属単量体ではエチレンジイソシアネー
ト、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6
−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカ
ンジイソシアネート等とその多核体が、また該脂環属単
量体ではシクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート、
シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ノルボル
ネンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネー
ト、ならびにそれらの異性体の任意の混合物等とその多
核体が代表的な例として挙げられる。
【0152】芳香脂肪属単量体では例えば1−イソシア
ネート−3,3,5−トリメチル−5−イソシアネート
メチルシクロヘキサン、2,4−ヘキサヒドロトルイレ
ンジイソシアネート、2,6−ヘキサヒドロトルイレン
ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアネートジシク
ロヘキシルメタン、2,4’−ジイソシアネートジシク
ロヘキシルメタン、テトラメチルキシリレンジイソシア
ネート等とその多核体があげられ、また芳香属単量体の
代表例としては例えば、1,3−フェニレンジイソシア
ネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4
−トリレンジイソシアネートとその多核体、2,6−ト
リレンジイソシアネートとその多核体、2,2’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネートとその多核体、、2,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネートとその多核
体、、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートと
その多核体、、ナフタレン1,5−ジイソシアネート、
4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネー
ト、2,4,6−トリイソシアネートベンゾール等が挙
げられる。
【0153】複素環属単量体の例としては、例えばカル
ボジイミド基含有ポリイソシアネート、アルファナート
基含有ポリイソシアネート、イソシアヌレート基含有ポ
リイソシアネート等が挙げられ、おおくの場合これらは
公知のジイソシアネートを二量化または三量化触媒の存
在下に於て多核化反応する事で得られるポリイソシアネ
ートが一般的に包含される。
【0154】また前記のウレタンプレポリマーとは前記
したポリイソシアネート単量体及び/または多核体らと
以下の有機ポリオールとから誘導された一分子中に少な
くとも2ケ以上の活性イソシアネート基が導入されたプ
レポリマーを云う。
【0155】その有機ポリオールとは公知のジオール
(多価アルコール)やその他既知の方法で得た以下の例
えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ル、ポリエーテルポリエステルポリオール、ポリシロキ
サンポリオール、ポリブタジエンポリオールとその水素
付加物、ポリイソプレンポリオールとその水素付加物、
アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、及
びそれらの複合または混合ポリオール、であれば好まし
く使用出来、特に制約するものでは無いが、その重量平
均分子量が200〜10,000の範囲、好ましくは2
00〜8,000、特に好ましくは250〜6,00
0、特に最も好ましくは300〜3,000とする事が
良く、また特にその中でもジオールまたはポリエーテル
ポリオール及びまたはポリエステルポリオールが良い。
【0156】前記ジオールとして代表的な例を挙げる
と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、1,2−または1,3−プロピレ
ングリコール、ジまたはトリプロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトール、1,10−デカン
ジオール等がある。
【0157】また前記した有機ポリオールを用いて調製
された線状及びまたは分岐状のウレタンプレポリマーを
本発明の有機ポリイソシアネート成分とする際は、80
℃未満の温度雰囲気下で液体または粘調な流動体である
事が取扱上容易であり、好ましい。
【0158】またそのウレタンプレポリマーのイソシア
ネート含有濃度を5重量%以上、好ましくは10重量%
以上、より好ましくは15重量%以上と可能な限り高め
のプレポリマーとする事が良い。その理由は混合時のミ
クロ分散性と反応性に優れるからである。
【0159】なお当然のことながら、本発明の有機ポリ
イソシアネートに於いては前記ウレタンプレポリマーを
使用するよりもポリイソシアネート単量体及び/または
その二・三量体で代表される多核体等を優先して使用し
た方が優位である事は明確である。ここで後者のいわゆ
る多核化してなる有機ポリイソシアネート成分の方が単
位重量当りのイソシアネート含有率が高い事から、必要
量が最少量で済む事、経済的である事、生成発泡硬化体
の可燃性が減る傾向にあ事等からである。
【0160】本発明の有機ポリイソシアネートとしては
工業的に容易に入手可能なジ−またはポリイソシアネー
ト単量体である2,2’−、2,4’−、4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート(一括した単にジフェ
ニルメタンジイソシアネートと言う)、トリレンジイソ
シアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネー
ト、イソフォロンジイソシアネート、テトラメチレンジ
イソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートから選
ばれた1種または2種以上とする事は大いに好ましい。
【0161】特に本発明では有機ポリイソシアネートの
取扱上のイソシアネート蒸気の発生による環境汚染と健
康疎外を防止できる面に於いて、トリアジン骨格を含有
する粗(クルード型の)ジフェニルメタン型ポリメリッ
クイソシアネートは大いにこのましい有機ポリイソシア
ネートと言える。クルード型の前記ジフェニルメタン型
ジイソシアネートとは一般的にジフェニルメタンジイソ
シアネートその物の他、その多核体、そのポリメリック
体を一部含有する物である。
【0162】特に本発明では有機ポリイソシアネートと
してトリレンジイソシアネートと有機ポリオールとから
誘導された遊離トリレンジイソシアネートをほとんど含
まないイソシアネート基を一分子中に2ケ以上含有して
なるプレポリマー及びその水添加物も大いに好ましい例
である。
【0163】本発明の前記多価アミノプラスト樹脂水溶
液と有機ポリイソシアネートとの硬化反応を促進する為
に使用される、いわゆるウレタン化触媒に本発明では3
級アミン系ウレタン化触媒を使用する事が特徴である。
【0164】その3級アミン系ウレタン化触媒として
は、既知の化合物を使用して良く、特に制約は無い。好
ましくは、トリエチレンジアミン、N,N,N’,
N’,N’−ペンタメチルジプロピレントリアミン、
N,N,N’,N’,N’−ペンタメチルジエチレント
リアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメ
チレンジアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテ
ル、2−(N,Nジメチルアミノ)−エチル−3−
(N,Nジメチルアミノ)プロピルエーテル、N,N’
−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジシクロヘ
キシルメチルアミン、メチレンビス(ジメチルシクロヘ
キシル)アミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチル
アセチルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、
N,N−ジメチルヘキサデシルアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N,N
−ジメチルベンジルアミン、モルホリン、N−メチルモ
ルホリン、N−エチルモルホリン、N−(2−ジメチル
アミノエチル)モルホリン、4,4’−オキシジエチレ
ンジモルホリン、N,N’−ジメチルピペラジン、N,
N’−ジエチルピペラジン、N,−メチル−N’−ジメ
チルアミノエチルピペラジン、2,4,6−トリ(ジメ
チルアミノメチル)フェノール、テトラメチルグアニジ
ン、3−ジメチルアミノ−N,N−ジメチルプロピオン
アミド、N,N,N’,N’−テトラ(3−ジメチルア
ミノプロピル)メタンジアミン、N,N−ジメチルアミ
ノエタノール、N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,3−ジアミノ−2−プロパノール、N,N,N’−
トリメチルアミノエチルエタノールアミン、1,4−ビ
ス(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルピペラジ
ン、1−(2−ヒドロキシプロピル)イミダゾール、
3,3−ジアミノ−N−メチルプロピルアミン、1,8
−ジアゾビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7、N
−メチル−N−ヒドロキシエチルピペラジン等から選ば
れた1種または2種以上とする事が良い。
【0165】その中でもトリエチレンジアミン、2,
4,6−トリ(ジメチルアミノメチル)フェノール、
1,8−ジアゾビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−
7から選ばれた1種または2種以上とする事が良く、本
発明の有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難燃発泡体組
成物の初期硬化反応が短時間に炭酸ガス発泡しつつ強固
かつ靱性の高い硬質〜半硬質のウレタン硬化相形成がな
される事から大いに好ましい。
【0166】本発明では前記第3級アミン系ウレタン化
触媒の使用割合は、本発明記載の有機成分に0.01〜
3重量%、より好ましくは0.05〜2重量%の範囲、
より最も好ましくは0.1〜1.5重量%の範囲で使用
される事が良い。3重量%以上の使用でも特に問題があ
ると言う事では無く、作用効果は増量してもあまり顕著
に変らないからであり、また0.01重量%以下ではウ
レタン発泡がスムーズに行なわれないからである。
【0167】本発明では第3級アミン系ウレタン化触媒
と合わせて、必要に応じて、更に既知の有機金属系ウレ
タン化触媒を併用して良い。有機金属系ウレタン化触媒
の併用割合に限定は無いが、好ましくは再水和可能な無
機骨材と水を除いた本発明記載の有機成分中への含有濃
度で0.001〜0.5重量%、より好ましくは0.0
1〜0.2重量%の範囲で併用されて良い。
【0168】本発明記載の第3級アミン系ウレタン化触
媒等らは使用する前に本発明の多価アミノプラスト樹脂
水溶液成分またはポリイソシアネート成分のいずれか一
方にまたは両者に事前に配合されていて良い。
【0169】前記した有機金属系ウレタン化触媒として
は有機錫系の例としてジブチルチンジアセテート、ジブ
チルチンジラウレート、ジブチルチンメルカプタイド、
ジブチルチンチオカルボキシレート、ジメチルチンメル
カプタイド、ジメチルチンジマレート、ジメチルチンカ
ルボキシレート、ジオクチルチンチオカルボキシレー
ト、ジオクチルチンメルカプタイドが、また有機鉛系で
は鉛オクトエート、鉛オレート、鉛ステアレート等が、
有機コバルト系ではコバルトステアレート等が挙げられ
る。
【0170】また前記したウレタン化触媒の他に、例え
ば「反応場の酸性」を確保する為の公知の酸性ウレタン
化触媒の併用をして良い。
【0171】その酸性ウレタン化触媒として、P−トル
エンスルフォン酸、アミドスルフォン酸、ルイス酸例え
ば三弗化ホウ素、三塩化燐、オキシ塩化燐等、また更に
有機カルボン酸クロライド類例えばベンゾイルクロライ
ド、また塩化アンモニウムや塩化マグネシウム等を本発
明記載の有機成分中への含有濃度で0.1〜3重量%、
より好ましくは0.1〜1重量%の範囲で併用されて良
い。
【0172】しかし使用直前に製造され予め使用される
多価アミノプラスト樹脂水溶液がすでに酸性下に整泡剤
とウレタン化触媒を含有させている場合等では、前記し
た酸性ウレタン化触媒をあえて併用使用しなくても良い
事は明白である。
【0173】本発明の前記多価アミノプラスト樹脂水溶
液と有機ポリイソシアネートとの硬化反応時の発泡をス
ムーズに行なう為に使用されるいわゆる整泡剤に、本発
明ではシリコン系及びまたは界面活性剤であるアニオン
及びまたはカチオン及びまたはノニオン系石鹸を使用す
る事が特徴的である。
【0174】そのシリコン系整泡剤としては、すでに既
知の物を使用して良く、特に制約は無い。
【0175】代表的には自己乳化ミセルを形成するタイ
プの液状変性シリコンオイルがあげられる。
【0176】好ましくは重量平均分子量が高くとも3万
以内の、ジメチルポリシロキサン主鎖に末端が水酸基ま
たは炭素数1から6の低級アルキルで活性封鎖されてい
ても良いポリアルキレングリコールのペンダント分岐鎖
が導入されてなる変性シリコンオイルが最も一般的であ
るが、そのジメチルシロキサン主鎖のメチル基の一部が
フェニル基で置換されているタイプの化合物であっても
良く、純水に少量添加すると低い表面張力特性を示すシ
リコン系界面活性剤化合物であれば好ましく使用でき
る。
【0177】そのシリコン系整泡剤の中でも、分子中の
活性水素にプロピレンオキサイド及びまたはエチレンオ
キサイドを作用させて最終的にポリアルキレングリコー
ルペンダント基を有した変性シリコン化合物であり、そ
の変性シリコン化合物はジメチルシロキサンとして0.
05〜0.2モル分率、エチレンオキサイドとして0.
3〜0.8モル分率、プロピレンオキサイドとして0.
3〜0.8モル分率の範囲で構成されかつその重量平均
分子量は5,000〜25,000の範囲、より最も好
ましくは7,500〜15,000の範囲である事が、
本発明の有機無機ハイブリッド型組成物中にて主成分が
炭酸ガスである発生気泡の整泡効果が特に著しく高く、
比較的少量の添加で、優れた整泡効果をうむ事から特に
最も良い例である。
【0178】本発明では前記したシリコン系整泡剤の使
用割合は本発明記載の有機成分中の含有濃度で、0.0
1〜5重量%、より好ましくは0.25〜2重量%、よ
り最も好ましくは0.5〜1重量%の範囲で使用される
事が良い。0.01重量%以下では整泡効果が得られず
生成する炭酸ガス気泡が破泡してしまうからであり、2
重量%以上ではその効果があまりかわらないからであ
る。
【0179】また本発明では整泡剤がアニオン、カチオ
ン、ノニオンのいずれかまたは複合または両性の石鹸で
ある界面活性剤を整泡剤の一種として使用または併用し
て良く、その石鹸では好ましくはアニオン性石鹸が良
い。
【0180】特に、炭素数10〜12の脂肪族モノアル
キルポリアルキレングリコールエーテルスルフォン酸の
アルカリ金属塩、炭素数8〜18のアルキルスルフォン
酸のアルカリ金属塩のいずれかのアニオン界面活性剤か
ら選ばれた一種が良い。
【0181】シリコン系整泡剤と同様、該石鹸系整泡剤
の使用割合は本発明記載の有機成分中に占める濃度で、
該石鹸単独で使用の場合は、0.01〜5重量%、より
好ましくは0.2〜3重量%の範囲、より最も好ましく
は0.5〜1.5重量%の範囲で、前記シリコン系整泡
剤と併用される場合は、0.01〜1重量%、より好ま
しくは0.25〜1重量%の範囲で使用される事が良
い。使用量の好ましい範囲に関する理由は前記シレコン
系整泡剤と同様な理由による。
【0182】本発明記載の2種類の各整泡剤らはそれぞ
れ独自でまたは併用するかたちで使用されて良く、使用
前に本発明のジ−ε−トリアジン型多価アミノプラスト
樹脂水溶液成分またはポリイソシアネート成分のいずれ
か一方にまたは両者に事前に予め配合されて貯蔵されて
良い。
【0183】但しポリイソシアネート成分に事前に配合
し保存される場合には、活性イソシアネート基に対して
未反応な物に限る事は肝要な事であり、イソシアネート
化合物に対して化学的に不活性かつ安定な整泡効果を発
揮する物を適宜選定して使用する事が肝要である。
【0184】本発明の有機無機ハイブリッド型の熱硬化
性難燃発泡体組成物とは、前記の有機成分の100重量
部に対し、無水石膏、半水石膏、α−第三リン酸カルシ
ウムから選ばれた少なくとも1種または2種以上からな
る再水和硬化可能な無機骨材の70〜850重量部と
を、その再水和可能な無機骨材を再水和するに必要な理
論水の50〜200モル%に相当する水の存在下に、混
合反応させて得られる、有機成分と無機成分が一体複合
硬化されて成る発泡硬化体組成物であり、本発明では再
水和可能な無機骨材をハイブリッド化する事が最も最も
特徴的な事として挙げられる。
【0185】そのハイブリッドとの定義は無機骨材が十
分水和した固体状態で有機相と複合化して存在すると云
う状態を表す言葉である。
【0186】本発明の再水和可能な無機骨材とは、セメ
ントや生石灰や消石灰を除く、無水石膏粉及びまたは半
水石膏粉や第3燐酸カルシウム粉から選ばれた1種また
は2種以上混合粉である。
【0187】特に事前に、天然及び/または工業的に副
生する2水石膏粒子を、予め130〜150℃で流動焼
成し乾燥粉砕して得たβ型半水石膏粉や、α型半水石膏
粉または無水石膏粉やα−第3燐酸カルシウム粉から選
ばれた1種とするは、本発明の発泡体物質に優れた建材
製品に関する規格認定に合格出来る難燃特性と機械的強
度物性と耐候性とを付与できる事から大いに好ましい。
【0188】特に好ましい再水和化可能な無機骨材とし
ては、α型及び/またはβ型の半水石膏粉が挙げられ
る。
【0189】ここで前記無水石膏とはIII型β−無水石
膏の意味であり、I型〜II型の安定で水和困難な無水石
膏は除外される。
【0190】再水和可能な無機骨材の平均粒子径には特
に制約は無いが、0.1〜50μm、好ましくは1〜3
0μmの範囲である事が良く、その結果、取扱作業性や
分散性や生成複合硬化発泡体物質の無機相複合化が均一
性に優れる傾向がある事から大いに好ましい事である。
【0191】またその再水和可能な無機骨材のブレーン
値が2,000〜7,000cm2/gであ る事は該無
機骨剤の適度な水和速度をもたらす事からまた大いに好
ましい。
【0192】再水和可能な前記無機骨剤の使用割合は、
本発明記載の有機成分の100重量部に対し、70〜8
50重量部の範囲、より好ましくは155〜480部の
範囲とする事が良い。
【0193】肝要な事は本発明の有機無機ハイブリッド
比率が無機骨剤が再水和化された状態で該ハイブリッド
硬化体中に存在する割合として45〜90重量%とする
事にある。このましくは、55〜85重量%とする事、
より最も好ましくは60〜75重量%とする前記本発明
のハイブリッド硬化体組成物が良い。
【0194】再水和化骨剤の存在量がハイブリッド硬化
体中、45重量%以下では十分なJIS−A−1321
規定の建材製品の難燃3級以上の特性を発揮出来ないか
らであり、90重量%以上では硬化物が高発泡体となり
にくい事やその他耐水時に脆く撓みやすく実用性が欠け
る事等からである。
【0195】より優位には、前記のジ−ε−トリアジン
型多価アミノプラスト樹脂溶液系をPH値で8〜12の
アルカリ性にて混合添加使用される事は無機骨材の水和
速度を特に顕著に高速化できる傾向が認められる事から
おおいに好ましく、酸性系では逆に前記水和化可能な無
機骨材の水和速度を一部に大きく遅延する事があるから
注意をはらう必要がある。
【0196】従って系のPH値の最適化は、使用するP
H調製剤と該無機骨材の水和速度に与える影響を事前に
十分知って上で、対応する事が肝要と言える。
【0197】本発明では、前記再水和可能な無機骨材に
更に公知の無機充填材を一部併用して良く、JISに規
定されている難燃3級以上の不燃特性が確保できる範囲
内で適宜併用出来る。
【0198】無機充填材としては、例えば銀、銅、鉄、
ニッケル、真鍮、アルミニウム、ステンレス、鉛等で代
表される微細な金属粉または金属メッキ粉、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化アルカリ金属
塩類、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウ
ム等の炭酸塩類、酸化珪素、酸化鉄、酸化銅、酸化アル
ミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ナ
トリウム、酸化錫、酸化銀、酸化亜鉛、酸化ニッケル、
酸化鉛、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化コバルト等
の金属酸化物類とその混合物、アパタイト成分である貝
殻粉や卵殻粉または骨粉、その他一般的な砂類、火山
灰、天然産出鉱物粉や同短繊維類、消却灰、ガラス粉や
ガラス短繊維、炭素短繊維、金属短繊維等が挙げられ
る。
【0199】無機充填材は本発明の水和可能な無機骨材
の100重量部に対し同量以内で、好ましくは50重量
部以内で併用する事が出来る。その際の最適併用比率は
本発明の発泡硬化体物質の前記難燃特性を当然満足する
事が可能な範囲であることはいうまでもなく、併用した
結果として2次的な新たな付加機能、すなわち、例えば
色相の高級感や質感や遮音/消音性または導電性等の向
上がもたらされる。
【0200】本発明の再水和可能な無機骨材としてはセ
メント粉や生石灰などは含まれないとしたが、硬化体の
嵩密度を故意に低減させる副資材として少量併用する事
はさしつかえない。
【0201】特に本発明の発泡メカニズムはすでに述べ
ている様に水とポリイソシアネートの反応で生成する炭
酸ガス(二酸化炭素ガス)である為、硬化組成物中にセ
メント粉や生石灰等のいわゆる炭酸ガスを吸収する性質
を持つ無機骨材が適宜存在すれば発泡が制御される事は
明らかであり、未発泡に至る程大量の炭酸ガス吸収骨材
を存在させる事は本発明の本意では無いので除外される
以外は、適度な嵩密度の製造方法として採用できること
からセメント粉や生石灰を再水和化可能な無機骨材とし
て併用しても差し支えない。
【0202】無機骨材成分を100とした時に最大30
重量%以内で、このましは10重量%以内、最も好まし
くは0.1〜5重量%の範囲内でセメント粉、生石灰
粉、消石灰粉から選ばれた1種または2種以上の炭酸ガ
ス吸収無機骨材を併用使用出来る。
【0203】本発明の有機無機ハイブリッド型の熱硬化
性難燃発泡体組成物中には、必要に応じてさらに公知の
顔料、チクソ性付与剤、耐候性助剤、紫外線安定剤、有
機金属系カップリング剤、溌水剤、可塑剤、高沸点溶
剤、発泡剤、粘性付与剤、分散安定剤、PH緩衝剤やP
H調節剤、セメント系減水剤等を適宜添加して良い。こ
れらの副資材成分はそれぞれ単独で、好ましくは本発明
の全組成物中に占める添加量として5重量%以内、より
好ましくは3重量%以内が良い。
【0204】顔料としてはカーボンブラックや有機体質
顔料等が、チクソ性付与剤ではコロイダルシリカ等の超
微粉体やその他多価脂肪属メルカプタン化合物、ポリア
ミン化合物等が挙げられる。耐候性助剤の例ではフェノ
チアジンやヒドロキノン誘導体やヒンダードフェノール
系酸化防止剤や亜リン酸エステル類があげられ、紫外線
安定剤ではヒンダードアミン類が、有機金属系カップリ
ング剤ではトリメトキシシラン類、ジメトキシメチルシ
ラン類等のシラン系カップリング剤またはチタネート系
カップリング剤があげられる。
【0205】また溌水剤ではパラフィンワックス、マイ
クロクリスタリンワックス、天然ワックス、合成ポリエ
チレンワックス、ポリプロピレンワックス、繊維処理用
シリコーンオイルの各エマルションやそのミクロ分散液
または塩化ビニルエマルション、塩化ビニリデンラテッ
クス液、スチレン−ブタジエン系ラテックス液、アクリ
ルエマルション液等がその例として挙げられる。
【0206】また前記可塑剤としては、塩化ビニルやポ
リスチレンを可塑化する事が可能な物が挙げられ、高沸
点溶剤としてはパラフィン系油、ナフテン系油、灯油、
軽油、重油等の鉱物油やアマニ油、桐油、菜種油、柿
油、ゴマ油等の植物油やα−ピネンやβ−ピネン等の芳
香性油その他沸点が200℃以上の各種溶剤が挙げられ
る。
【0207】また粘性付与剤としては公知の例えばポリ
アクリル酸塩類、可溶性デンプン、可溶性アルギン酸
塩、グアーガムとその誘導体、メチルセルロースやヒド
ロキシエチルセルロースまたはカルボキシメチルセルロ
ース等で代表されるセルロース誘導体等がその例として
あげられる。
【0208】発泡剤としては、熱分解して窒素ガスを放
出する有機アゾ化合物類や沸点が80℃未満の水溶解ま
たは乳化可能な低沸点溶剤類例えばジメチルエーテル、
アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、ならびに
フロン−141bで代表されるオゾン層をあまり破壊し
ない代替フロン化合物などが挙げられる。
【0209】分散安定剤としては公知の水溶性高分子が
挙げられ、例えばポリアクリルアミド系高分子、レゾー
ル型フェノール樹脂、スチレン−マレイン酸交互重合体
等がある。
【0210】またセメント系減水剤としてはナフタレン
スルフォン酸系減水剤、メラミン系減水剤、ポリアクリ
ルアミド系減水剤、ポリカルボン酸系減水剤等があげら
れる。
【0211】本発明は、有機成分としてジ−ε−トリア
ジン型多価アミノプラスト樹脂水溶液(イ)の有効樹脂
成分の39.98〜80重量%と、一分子中にイソシア
ネート基を少なくとも2ケ以上含有する有機ポリイソシ
アネートの19.98〜60重量%と、3級アミン系ウ
レタン化触媒の0.01〜3重量%及びシリコン系整泡
剤及びまたはアニオン系界面活性整泡剤の0.01〜5
重量%とを含有してなる有機成分の100重量部に対
し、無水石膏、半水石膏、α−第三リン酸カルシウムか
らなる群から選ばれた少なくとも1種または2種以上か
らなる再水和硬化可能な無機骨材の60〜850重量部
を、その無機骨材を再水和するに必要な理論水の50〜
200モル%に相当する水の存在下に、一括混合し反応
させて得た有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難燃発泡
体組成物であるとした事が最も特徴的である。
【0212】無水石膏、半水石膏、α−第三リン酸カル
シウムから選ばれた少なくとも1種または2種以上から
なる再水和硬化可能な無機骨材の再水和に必要な水は、
本発明の必須有機成分のひとつであるNDG系アミノプ
ラスト樹脂前駆体の媒体である水をそのまま当てて良
く、理論水量に対し不足する場合にはフレッシュな水を
追添加することであって良い。
【0213】本発明の水和化可能な無機骨材の再水和に
必要な水の量は理論水和要求量の50〜200モル%と
する事が良く、好ましくは80〜120モル%、最も好
ましくは90〜110モル%である。50モル%以下で
は本発明の発泡硬化体の難燃性が不足しかつ実用性の高
い強靱な複合硬化体が得られないからであり、また20
0モル%以上の使用では反応系中の骨材分離安定性が欠
如するからと大量の余剰水が低温硬化後に残存し、長時
間乾燥工程が必須となる等からである。
【0214】本発明では、その発明の主旨から、前記水
和化可能な無機骨材の再水和に必要な水はNDGアミノ
プラスト溶液の水媒体量で足りる様、予めNDGアミノ
プラスト溶液の有効成分含有濃度を適宜決定して用いら
れ、低温発泡硬化後の硬化組成物中には余剰水がほとん
ど存在しない様に配慮するとする事は肝要なことであ
る。
【0215】本発明の有機無機ハイブリッド型の熱硬化
性難燃発泡体組成物を得る際には、ウレタン硬化発泡反
応および無機骨材成分の水和硬化反応が任意に進行して
達成される。
【0216】その硬化系に於ける初期設定PH値や硬化
中のPH値等は任意に設定して良く、アルカリ性であっ
たり、中性であったり、酸性であったりして良い。
【0217】好ましくはその際の各硬化反応系は、各成
分を混合する直前または混合時等の任意の条件下に、有
機成分混合系及び/または必要に応じて加えられる添加
用水等のPH値を8以上12以下のアルカリ性とする事
が好ましい。
【0218】すなわち、アルカリ性系での方が、その同
一組成条件下に於てその混合系の初期PH値が6以上の
酸性とした場合の硬化系よりも、適度な嵩高さの発泡硬
化体を一般的に与えると同時に、更にその硬化体中の無
機骨材の水和速度が向上し、一次硬化段階の複合硬化時
間を短縮できるメリットがあるからである。
【0219】本発明の有機無機ハイブリッド型の熱硬化
性難燃発泡体の製造方法とは、前記した各有機成分を含
有してなる有機成分の100重量部に対し、無水石膏、
半水石膏、α−第三リン酸カルシウムから選ばれた少な
くとも1種または2種以上からなる再水和硬化可能な無
機骨材の60〜850重量部を、その無機骨材を再水和
するに必要な理論水の50〜200モル%に相当する水
の存在下に、配合し5〜30秒間高速混合し、5〜85
℃の温度下でウレタン化反応と無機骨材の再水和化反応
を行ない、その際にポリイソシアネートと水との反応で
発生する炭酸ガスによりその配合系を発泡させつつ硬化
させ、手触乾燥する程度まで硬化発泡を進めて、必要に
応じてその段階で切断加工処理をおこなって後、更に室
温から130℃の温度下で十分熟成反応させて得る方法
である。
【0220】特に良好な再現性と高生産性と兼ねる好ま
しい製造方法としては、再水和可能な無機骨材粉100
重量部に対し、有機成分と再水和用の水との総合計量が
40〜100重量部となる様にして製造する方法が良
く、組成物の混合時の初期流動性がスムーズに確保され
るので良い。
【0221】また更により好ましい製造方法として、混
合攪拌後は直ちに予め用意された成形用治具内または同
成形ベルト上に適宜排出させ、フリー発泡及びまたは拘
束発泡させて、任意の所定厚みの発泡成形体を得る製造
方法が挙げられる。
【0222】また、一括混合時の高速攪拌条件として、
室温から40℃の範囲の温度の保温浴と攪拌翼を配し、
その上部に各成分をそれぞれ(定量)供給可能な供給口
を複数個有し、また更に下部または横部分には吐出口ま
たは排出口を内蔵した混合攪拌機を用いて、その攪拌翼
の回転数が毎分1,000〜10,000回転下に攪拌
され、平均滞留時間が5〜40秒間となる様にして排出
され、その排出物を無攪拌状態下でかつ室温から80℃
未満の温度雰囲気下に5分から5時間程一次硬化と発泡
反応をさせる。そして更に密閉または大気開放下のいず
れかの条件下に室温/数日〜85℃/24時間程度熟成
させる。
【0223】以上の各工程をへて製造する方法は、最終
的に嵩密度が0.01〜0.65の範囲の発泡硬化体を
再現性良く、かつ連続製造可能である事から大いに好ま
しい本発明の製造方法として挙げられる。
【0224】また本発明の製造方法では、1次及び/ま
たは2次反応場の熟成条件を再水和化可能な無機骨材粒
子成分の完全水和の割合を理論完全水和化量に対して少
なくとも50モル%以上、好ましくは70モル%以上、
最も好ましくは80モル%以上となる様に、脱水乾燥工
程と完全水和反応化工程を組合せて製造する方法を採用
して良い。
【0225】また本発明の製造方法では、再水和可能な
無機骨材粒子成分を100とした時30重量%以内でセ
メント粉、生石灰粉、消石灰粉から選ばれた1種または
2種以上の炭酸ガス吸収骨材を併用使用して反応生成物
の発泡硬化倍率を制御して製造する方法は大いに好まし
い製造方法の一つである。
【0226】また更に最も簡便な本発明の製造方法とし
ては、(イ)ジ−ε−トリアジン型多価アミノプラスト
樹脂前駆体水溶液と、3級アミンウレタン化触媒と、シ
リコン系整泡剤及びまたはアニオン系界面活性整泡剤
と、更に無機骨材を再水和するに必要な理論水の50〜
200モル%に相当する水と、無水石膏、半水石膏、α
−第三リン酸カルシウムから選ばれた少なくとも1種ま
たは2種以上からなる再水和硬化可能な無機骨材とを含
んでなるA液、および一分子中にイソシアネート基を少
なくとも2ケ以上含有する有機ポリイソシアネートのB
液からなる2液を混合槽に定量供給すると同時に高速攪
拌し、室温から40℃の温度下で5〜40秒間すばやく
混合して後、混合槽外へ排出させ、一定の形状に発泡硬
化反応させる事を特徴とする製造方法が挙げられ、この
製造方法はもっとも工業的に適した方法の例である。
【0227】前記いずれかの方法を任意に組合せて最終
的に嵩密度が高くとも0.8以下、最も好ましくは0.
01〜0.65の範囲、より最も最も好ましくは0.2
5〜0.65の範囲にの有機無機ハイブリッド型の熱硬
化性難燃発泡体を得る製造方法もまた大いに最も好まし
い。
【0228】
【実施例】以下に本発明の実施例を述べるが、特に本発
明を特定または制約する物ではなく、製造例、実施例及
び比較例中の部、%とはそれぞれ重量部、重量%の意味
である。
【0229】なお、表面燃焼試験とはJIS−A−13
21に準ずる評価機器として東洋精機製作所製作のJI
S認定・建築材料燃焼性試験機にて試験を行なった。そ
の際、表面燃焼試験の判定項目は変形、溶融、残炎時
間、排気温度、発煙係数とし、その総合結果から難燃等
級を判定表示した。
【0230】硬化体の圧縮破壊強度特性評価に際して
は、インテスコ社の万能引張り圧縮試験機にて行ない、
圧縮速度は2mm/minとし、測定試料に圧縮クラッ
クや圧縮降伏値が認められた時点のその検出最大圧縮荷
重値より単位面積当りの圧縮荷重を算出し、圧縮破壊強
度値とした。また破壊に至ったまでの圧縮率も求め、弾
性の目安とした。
【0231】有機無機複合硬化体中の無機骨材の水和化
率%の測定は、硬化体を微粉砕してそのサンプル量5m
gにて空気中下でのTG・DTA測定(示差熱・熱重量
分析)を行なって110℃〜145℃の吸熱脱水曲線が
見られる領域の重量減少割合(重量減%)から下記計算
式より求めた。
【0232】水和化率%=(TG・DTA測定からの脱
水重量%/再水和に必要な理論水和重量%)×100 水浸漬体積膨張率の測定は以下の方法で行なった。
【0233】各例で得た硬化体の圧縮強度測定用サンプ
ルと同等サイズの試験体を用いて、試験前の各辺の寸法
を測定後に、20℃の市水中に投入し、試験体は落とし
蓋にて完全に水中に没する様にして48時間放置後、取
り出して直ちに浸漬後の各辺の寸法を再測定し、試験前
の体積を100として水浸漬後に変化した増減分を体積
%で算出して体積膨張率として表示した。また同時に体
積変化率測定が終了した試験体は水浸漬取り出し後の時
間で5分以内の短時間の内にそのまま20℃雰囲気下の
圧縮破壊強度測定を行なって、耐水試験前の圧縮破壊強
度を100とした時に耐水試験後の圧縮破壊強度の変化
割合を耐水強度保持率%とした。
【0234】弾性回復率の測定では前記厚み25mm、
大きさ25×50mmの角柱試験片の上下厚み方向に対
して10%の圧縮一定荷重を5時間室温で与えてす開放
し、その結果生じた歪率%をJIS法に準じて算出し表
示した。
【0235】ジ−ε−トリアジン型多価アミノプラスト
樹脂前駆体水溶液及びメラミン樹脂前駆体ならびに尿素
系樹脂前駆体の各製造例:なお、以下の例ではジ−ε−
トリアジン型多価アミノプラスト樹脂前駆体をNDG系
アミノプラスト単量体と表現した。
【0236】製造例1 反応容器中に56%ホルマリンの3245部、ノルボル
ナンカルボジグアナミンの3120部、及び水の121
0部を仕込み攪拌下に20%可性カリ溶液の20mlを
加え初期PHを8.7に調製した。
【0237】次いでその系の温度を50℃に昇温し、全
体が透明な溶液になるまで同温度で反応を継続した。更
に透明溶液になった以降20%可性カリ溶液にてPH値
8.5〜9の間になる様に適宜1.0〜1.5ml分割
添加しつつ反応温度55℃で約45分反応を続け、20
℃まで急冷させた。更に室温下で100mmHgの高真
空下で10分間処理して遊離ホルマリン除去・濃縮を
し、全体で7580部の樹脂前駆体水溶液を得た。そし
て最終溶液のPH値は最終8.6であった。
【0238】ホルマリン/NDGの反応モル比は回収ホ
ルマリン量を勘案して算出される反応モル比で6.05
であった。また溶液粘度は20℃で205cp、固形分
換算の有効NDG系アミノプラスト樹脂前駆体濃度が6
5%の樹脂水溶液NDG−1を得た。
【0239】NDG−1の水希釈倍率測定に於て1:
0.8のNDG系アミノプラスト単量体溶液であった。 製造例2 反応容器中に6%メタノール含有する低メタ37%ホル
マリン溶液の3280部とノルボルナンカルボジグアナ
ミンの3120部、及び水の3150部を仕込み、20
%可性ソーダ水溶液の28部を仕込攪拌した。
【0240】次いでその系の温度を60℃に昇温し、全
体が透明な溶液になるまで同温度で反応を継続した。更
に透明溶液になった以降酢酸の20%水溶液にてPH値
5.5〜6の間に調製し、60℃で約15分反応を行な
い、再び20%可性ソーダ溶液数mlにて系PHを9と
し、直ちに20℃まで急冷させた。
【0241】45℃で100mmHgの高真空下で30
分間処理して遊離ホルマリン除去・濃縮をし、冷却して
全体で8620部の樹脂前駆体水溶液を得た。
【0242】ホルマリン/NDGの反応モル比は回収ホ
ルマリン量を勘案して算出される反応モル比で3.97
であった。また溶液粘度は室温下で102cp、固形分
換算の有効NDG系アミノプラスト樹脂濃度が50%の
樹脂前駆体水溶液NDG−2を得た。13C−NMR測定
から算出した全生成メチロール基のほぼ3モル%がメチ
ルエーテル化メチロール基に改質され、さらに該反応生
成物はε−トリアジン骨格単位で2核体のアミノプラス
ト単量体がほぼ85%と観察され、NDG−2の水希釈
倍率測定に於て1:0.2の初期縮合体溶液であった。 製造例3 反応容器中に56%ホルマリンの1125部と8%メタ
ノール含有する高メタ系の37%ホルマリン溶液の16
22部と、メラミンの630部(5モル)、ノルボルナ
ンジグアナミンの1560部(5モル)及び水の100
0部を仕込み攪拌下に40%可性カリ溶液の15mlを
加え初期PHを9.5に調製した。
【0243】次いでその系の温度を65℃に昇温し、全
体が透明な溶液になるまで同温度で反応を継続した。更
に透明溶液になった以降40%可性カリ溶液にてPH値
9.0〜9.5の間になる様に適宜分割添加しつつ反応
温度80℃で約60分反応を続け、20℃まで急冷させ
た。更に室温〜45℃、250mmHgの真空下で20
分間処理して遊離ホルマリン除去・濃縮をし、再度20
℃に冷却して全体で5826部の樹脂水溶液を得た。そ
して最終溶液のPH値は最終9.4であった。ホルマリ
ン付加モル比は回収ホルマリン量を勘案して算出される
反応モル比で3.98であった。また溶液粘度は20℃
で105cp、固形分換算の有効NDG系アミノプラス
ト樹脂前駆体濃度が59.8%の水溶液NDG−3を得
た。
【0244】NDG−3の水希釈倍率が1:1の初期単
量体溶液であった。
【0245】製造例4 製造例1と同様、反応容器に56%ホルマリンとして2
140部とメラミンの2530部と水の2130部を仕
込、40%可性カリ水溶液にて系のPHを11とし、6
5℃に昇温して約90分反応を行い、40℃に急冷し
た。更に同温度で100mmHgの真空下で濃縮し、冷
却して6680部を得た。
【0246】その溶液粘度が55cp、固形分換算の有
効成分樹脂濃度が50.2%、ホルマリン/メラミンの
反応モル比が1.98の初期縮合体であるメラミン系ア
ミノプラスト樹脂前駆体水溶液M−1を予め得た。なお
M−1の水希釈倍率は1:2.5であった。
【0247】製造例5 製造例4で得たM−1の2000部と製造例2で得たN
DG−2の3000部を室温で単純ブレンドした結果、
混合アミノプラスト樹脂水溶液は無色透明で粘度が83
cpsで純分が50%のNDG−4とする多価フミノプ
ラスト樹脂前駆体混合溶液を得た。
【0248】製造例6 製造例4に於いて.56%ホルマリンとして3120部
とした以外は同様に反応し、40℃下での減圧濃縮を十
分行なって後5600部を得た。
【0249】その溶液粘度が79cp、固形分換算の有
効成分樹脂濃度が65%、ホルマリン/メラミンの反応
モル比が2.97の初期縮合体であるメラミン系アミノ
プラスト樹脂前駆体水溶液M−2を予め得た。なおM−
2の水希釈倍率は1:1.5であった。
【0250】製造例7 製造例6で得たM−2の2500部と製造例1で得たN
DG−1の2500部を室温で単純ブレンドした結果、
混合アミノプラスト樹脂水溶液は無色透明で粘度が14
5cpsで純分が65%のNDG−5とする多価フミノ
プラスト樹脂前駆体混合溶液を得た。
【0251】製造例8 反応容器に6%メタノール含有する低メタ37%ホルマ
リン溶液の139部と56%ホルマリンの350部とメ
ラミンの345部および20%可性ソーダ水溶液の2.
8部を仕込攪拌した。更にその系にメタノールの68部
と萠晶の1部を添加して75℃で全体が透明になるまで
反応させた。更に同温度で4時間反応を継続させて40
℃まで急冷し、そして100mmHg真空下で脱遊離メ
タノール処理と脱水濃縮を行なって最終溶液PHが10
で固形分換算の有効樹脂成分濃度が63%、溶液粘度が
20℃で105cp、水希釈倍率1:10、ホルマリン
/メラミンの反応モル比が3、プロトンNMRと13C−
NMRの測定から算出した全生成メチロール基のほぼ3
4モル%がメチルエーテル化メチロール基に改質されて
いた改質メラミン系アミノプラスト樹脂前駆体水溶液M
−3を調製した。
【0252】13C−NMR測定から算出した単量体と縮
合体の生成比率は重量比率でおおよそ82:18であっ
た。
【0253】製造例9 製造例8で得たM−3の2000部と製造例1で得たN
DG−1の3000部を室温で単純ブレンドした結果、
混合アミノプラスト樹脂水溶液は無色透明で粘度が15
5cpsで純分が64%のNDG−6とする多価フミノ
プラスト樹脂前駆体混合溶液を得た。
【0254】製造例10 反応容器に56%ホルマリン溶液の536部と粒状尿素
の273部とメタノールの5部および20%可性ソーダ
水溶液の0.28部と水の12部を仕込初期PH値を
8.7として系を攪拌した。その系を85℃に昇温して
50分間反応後、急冷し最終溶液PHが8.2、固形分
換算の有効樹脂成分濃度が70%、溶液粘度が20℃で
43cp、水希釈倍率1:3、ホルマリン/尿素の反応
モル比が2.15、プロトンNMR測定から算出した全
生成メチロール基のほぼ1.5モル%がメチルエーテル
化メチロール基に改質されていた室温で懸濁型の尿素系
アミノプラスト樹脂水溶液U−1を予め調製した。
【0255】製造例11 製造例10で得たU−1中には遊離した状態でメタノー
ルが0.5%存在する様に適宜メタノールを追加調製し
て以下の操作をおこなった。
【0256】そのU−1の1000部と製造例3で得た
NDG−3の4000部を室温で単純ブレンドした結
果、混合アミノプラスト樹脂水溶液はほとんど透明の粘
度が88cpsで純分が62%のNDG−7とする多価
フミノプラスト樹脂前駆体混合溶液を得た。
【0257】製造例12 反応容器中に製造例4のM−1の2500部と、製造例
2で得たNDG−2の2500部とを室温で一括単純ブ
レンドして投入後、パラトルエンスルフォン酸にてPH
値で5.0〜5.5とし、昇温して系の温度を65℃と
し、約30分縮合反応を進め、その後再び20%アンモ
ニア水でPH値を8に中和させた。
【0258】その結果水希釈比率が1:0.1の多価ア
ミノプラスト初期縮合体水溶液NDG−7が調製され、
有効成分濃度が48%であった。
【0259】製造例13 製造例10に於て使用した粒状尿素の1/3モル相当量
をチオ尿素に置き換えて同様に反応を行なって有効成分
濃度70%、ホルマリン/[尿素とチオ尿素の合計]で
表される反応モル比が2.18である尿素−チオ尿素複
合型アミノプラスト樹脂水溶液U−2を得た。
【0260】製造例14 そのU−1の1000部と製造例2で得たNDG−2の
4000部を室温で単純ブレンドした結果、混合アミノ
プラスト樹脂水溶液はほとんど透明の粘度が88cps
で純分が54%のNDG−9とする多価フミノプラスト
樹脂前駆体混合溶液を得た。
【0261】製造例15 製造例4と同様にして得たM−1の1000部を反応容
器中に仕込み、78℃にて重亜硫酸ナトリウムの200
部を加えPH値で10.6で2時間反応させた。 その
後急冷却して室温とし、60%燐酸水溶液でPH値が7
〜8となる様中和及び水希釈して、有効成分濃度50%
のアニオン化変性メラミン系アミノプラスト樹脂溶液K
−1を得た。K−1の13C−NMR測定から算出した単
量体と縮合体の生成比率は重量比率でおおよそ83:1
7であった。
【0262】製造例16 製造例15で得たK−1の2000部と製造例1で得た
NDG−1の3000部とを室温下で単純ブレンドして
NDG−10の多価アミノプラスト前駆体混合水溶液を
得た。
【0263】NDG−10の有効成分濃度は50%であ
った。
【0264】実施例1 カップを用意しその中に表1に示す各成分割合で、製造
例1〜3及び製造例5で得たそれぞれの多価アミノプラ
スト樹脂前駆体水溶液に整泡剤とウレタン化触媒及び必
要に応じて無機酸希釈溶液であるPH調節剤とを添加分
散後、クルードジフェニルメタンジイソシアネート(三
井東圧化学社製品:商品名/CR−200)と天然石膏
を138℃の流動焼成炉で焼成してなる平均一次粒子径
12μm、ブレーン値が約6,500cm2/gの β型
半水石膏(三東石膏ボード社製品)粉とを一括添加し、
直径70mm径のタービン羽を有する攪拌機にて100
0回転で20秒間攪拌させ、直ちに全面離型処理された
厚さ12mm、底辺300mm角の成形カップ中に移液
して成形硬化させた。移液初期のスラリー温度は表1記
載の硬化体番号(ト)は50℃とした以外の硬化体番号
(イ)〜(ヘ)は23℃で行なった。
【0265】また同一配合条件下で行なったポリカップ
中でのフリー発泡を行ない、硬化発泡挙動特性を測定
し、その際の測定結果としてクリームタイム及びライズ
タイム及び手触タックフリータイムは表1の硬化挙動結
果の項に表示した。
【0266】成形物及びフリー発泡硬化物は常温硬化3
時間後に75℃恒温槽にて密閉状態下で8時間2次養生
させて表1記載の有機無機ハイブリッド型発泡硬化体
(イ)〜(ト)を得た。
【0267】フリー発泡で得た(イ)〜(ト)からは、
それぞれ厚さ25mm、底辺50×50mmの角片に切
削加工して、その試験片にて圧縮強度試験と耐水性試験
と嵩密度と独立気泡率をそれぞれ測定し、結果を表1に
記載した。
【0268】また、厚さ12mm成形発泡体として得た
各(イ)〜(ト)は、大きさ220mm角とし、JIS
−A−1321に準ずる表面燃焼試験に供し、その結果
は表1に表示した。
【0269】実施例2 カップを用意しその中に表2に示す各成分割合で、前持
って42℃に加温した製造例7、9、11、12、1
4、16でそれぞれ得た各アミノプラスト樹脂水溶液に
整泡剤とウレタン化触媒及び必要に応じて更に無機酸水
溶液であるPH調製液を添加分散後、40℃のクルード
ジフェニルメタンジイソシアネートである三井東圧化学
製品:MDI−CR−300と、天然石膏塊を連続流動
床型焼成炉で138℃雰囲気下で半水焼成して得た平均
一次粒子径12μm、ブレーン値が約6,500cm2
/gにある40℃のβ型半水石 膏粉と更に必要に応じ
て追添加用の水とを一括添加し、直径55mm径のター
ビン羽を有する攪拌機にて850回転で20秒間攪拌さ
せ、直ちに全面離型処理された厚さ12mm、底辺30
0mm角の成形カップ中に移液して成形硬化させた。移
液初期のスラリー温度は45℃であった。
【0270】また同一配合条件下で行なったポリカップ
中でのフリー発泡を行ない、硬化発泡挙動特性を測定
し、その際の測定結果としてクリームタイム及びライズ
タイム及び手触タックフリータイムは表2の硬化挙動結
果の項に表示した。
【0271】成形物及びフリー発泡硬化物は硬化開始1
0分後に硬化試料体の水蒸発を防いだ状態下に75℃恒
温槽にて8時間2次養生させて脱型し、発泡硬化体とし
て表−2記載の各有機無機ハイブリッド型発泡硬化体
(チ)〜(カ)を得た。
【0272】フリー発泡で得た(チ)〜(カ)からは、
それぞれ厚さ25mm、底辺50×50mmの角片に切
削加工して、その試験片にて圧縮強度試験と耐水性試験
と嵩密度と独立気泡率をそれぞれ測定し、結果を表2に
記載した。
【0273】また、厚さ12mm成形発泡体として得た
各(チ)〜(カ)は、大きさ220mm角とし、JIS
−A−1321に準ずる表面燃焼試験に供し、その結果
は表2に表示した。
【0274】実施例3 カップを用意しその中に表3に示す各成分割合で、前持
って35℃に加温した製造例1、同3、同7、同16で
それぞれ得た各アミノプラスト樹脂水溶液に整泡剤とウ
レタン化触媒と20%硫酸水溶液とを一括添加した後、
その系に更に、31%NCO含有の三井東圧化学製品
「MDI−CR−200」のクルード型ジフェニルメタ
ンジイソシアネートと、平均一次粒子径17μm、ブレ
ーン値が約5,100cm2 /gにあるα型半水石膏
粉をはじめとする水和可能に表−3中記載の無機骨材と
をそれぞれ一括添加し、直径55mm径のタービン羽を
有する攪拌機にて850回転で20秒間攪拌させ、直ち
に全面離型処理された厚さ12mm、底辺300mm角
の成形カップ中に移液して成形硬化させた。移液初期の
スラリー温度は36℃であった。
【0275】また同一配合条件下で行なったポリカップ
中でのフリー発泡を行ない、硬化発泡挙動特性を測定
し、その際の測定結果としてクリームタイム及びライズ
タイム及び手触タックフリータイムは表3の硬化挙動結
果の項に表示した。
【0276】成形物及びフリー発泡硬化物は硬化中の発
泡手触乾燥後の段階から水の希散を完全に防止しつつ密
閉して、室温で24時間放置後、取り出して表3記載の
有機無機ハイブリッド型発泡硬化体(ヨ)〜(ネ)を得
た。フリー発泡で得た(ヨ)〜(ネ)からは、それぞれ
厚さ25mm、底辺50×50mmの角片に切削加工し
て、その試験片にて圧縮強度試験と耐水性試験と嵩密度
と独立気泡率をそれぞれ測定し、結果を表3に記載し
た。
【0277】また、厚さ12mm成形発泡体として得た
各(ヨ)〜(ネ)は、大きさ220mm角とし、JIS
−A−1321に準ずる表面燃焼試験に供し、その結果
は表3に表示した。
【0278】実施例4 トップコートがグレー色のポリエステル系塗料が焼きつ
け処理されまた裏面コート材として同様に防錆サービス
塗料が処理されてなる厚さ0.27mm、30cm角の
平板化粧鋼板を用意し、その鋼板をサービスコート面を
上面として設置し、かつその鋼板は厚さ12mm一辺の
長さが28cmの正方四角形の木枠で囲んでなる、発泡
硬化成形型を2組用意した。
【0279】一方、2リットルビーカーに実施例1の表
1の実験番号(ハ)で示しPH調製用硫酸溶液を使用し
ない以外は全く同様な配合割合にて、予めアミノプラス
ト樹脂NDG−2にシリコン整泡剤とウレタン化触媒X
1:トリエチレンジアミンとジメチルアミノエタノール
とN,N−ジメチルベンジルアミンの1:1:1の70
%純分からなる混合触媒液、同X2:ジブチルチンジラ
ウレートとβ型半水石膏粉(ブレーン値が5,800c
m2/g )とを予め混合してなるA液ペースト840部
を用意した。
【0280】A液調製後5分以内のA液ペーストに対
し、B液としてポリイソシアネート成分であるイソシア
ネート基含有量33%の三井東圧化学製品CR#200
の125部を加え、直径70mm径のタービン羽を有す
る攪拌機にて1000回転で20秒間攪拌させた。
【0281】そのスラリーの250部±10部を直ちに
前記2組の発泡硬化成形治具中の鋼板裏面上にそれぞれ
流し込み、アルミラミネート紙を乗せた後、更にその上
に5mm厚みの50℃加温ステンレス板を被せ、鋼板下
部にも同様の5mm厚みの50℃加温ステンレス板をあ
てた。そしてそのステンレス板間の四辺をクリップ等で
圧締結する形を取り、水平を保ちつつ内部充填スラリー
液の発泡硬化反応を進行させた。
【0282】移液初期のスラリー温度は45℃で、そし
て内部の最高発熱状態は熱電対による測定で充填時から
の時間で2分40秒後に78℃が観察された。
【0283】充填後から35分後に木枠や押え蓋を取外
した所、木枠で規制された部分全体に発泡流動して一次
硬化している事が肉眼観察された。そして厚み12m
m、幅24cm角の表面鋼板ラミネート接着された一次
発泡硬化パネル試験片2枚が得られた。
【0284】十分持運びが出来る程度に発泡芯材は硬化
が進行していた。
【0285】その一次発泡硬化パネル試験片2枚をラッ
プ材で包み水蒸気の気散を完全防止した状態下に75℃
オーブンに3時間入れて後取り出し、そのまま室温まで
冷却後、ラップ材を離脱させ、表面化粧鋼板に表1の
(ハ)に準じた組成からなる無機有機ハイブリッド型の
複合発泡硬化体がバックアップ芯材として賦形された
(ハ)鋼板ラミ体を得た。
【0286】(ハ)鋼板ラミ体の2枚を22cm角とな
る様に切削加工後の試験体にてJIS−A−1321に
準じた、鋼板面を表面とし、所定の3ケ所に25mm直
径の貫通穴を設けた難燃2級合否を判定する表面燃焼試
験を10分行なった結果、排気温度特性はJIS規定の
試験開始後3〜10分までの基準温度曲線から逸脱した
曲線の面積で表されるtdθ値で 2枚共に50程度、ま
た発煙係数であるJIS規定のCA値は56と58の結
果、残炎時 間は2枚共に1秒、その他全厚み溶融や著
しい変形異状等が全く認められず、建材製品に関する難
燃2級の基準に合格する材料と判明した。
【0287】なお、(ハ)鋼板ラミ体の総重量から鋼板
重量分を引いて求めた芯材重量とその占有容積から算出
した芯材嵩比重はそれぞれ0.29と0.31であっ
た。
【0288】また、切削断片から採取した、幅2.5×
5cm角のブロック片を用いた芯材自体の圧縮破壊強度
は2.8〜3.3Kg/cm2で、48時間水浸漬後の
強度保持率も最低でも 96%と良好な耐水強度特性を
示した。
【0289】実施例5 実施例4に於いて使用された化粧鋼板の替りに3mm厚
みの比重0.88の石膏板とした以外は同様にして得た
(ハ)石膏ラミ体は、その22cm角となる様に切削加
工後の試験体に於いて、JIS−A−1321に準じ
た、石膏板を表面とし表面燃焼試験を10分行なった結
果、排気温度特性はJIS規定の試験開始後3〜10分
までの基準温度曲線から逸脱した曲線の面積で表される
tdθ値で45程度、また発煙係数であるJIS規定の
CA値は41、残炎時間は0秒、その他全厚み溶融や著
しい変形異状等が全く認められず 、建材製品に関する
難燃2級の基準に合格する材料と判明した。
【0290】また(ハ)石膏ラミ体の無機有機ハイブリ
ッド型複合発泡硬化芯材部分から採取した粉砕試料5m
gを使ってのTG・DTA測定の結果、2水石膏ハイブ
リッド化比率が71%と判明。また同結果より求めた半
水石膏の水和化率は96%であった。
【0291】実施例6 実施例4に於いて使用された化粧鋼板の替りに3mm厚
みの石綿スレート板とした以外は同様にして得た(ハ)
石綿スレートラミ体は、、その22cm角となる様に切
削加工後の試験体に於いて、JIS−A−1321に準
じた、石綿スレートを燃焼試験表面とし所定の3ケ所に
25mm直径の貫通穴を設けた燃焼試験を10分行なっ
た結果、排気温度特性はJIS規定の試験開始後3〜1
0分までの基準温度曲線から逸脱した曲線の面積で表さ
れるtdθ値で10程度、また発煙係数であるJIS規
定のCA値は52、残炎時間は0秒、その他全厚み溶融
や著しい変形異状等が全く認められず、建材製品に関す
る難燃2級の基準に合格する材料と判明した。
【0292】また(ハ)石綿板ラミ体の無機有機ハイブ
リッド型複合発泡硬化芯材部分の嵩比重は0.30、圧
縮破壊強度は2.8Kg/cm2 、圧縮破壊時の圧縮変
位量は12.9%圧縮 の時点であった。
【0293】実施例7 トップコートがグレー色のポリエステル系塗料が焼きつ
け処理され、また裏面コート材として同様に防錆サービ
ス塗料が処理されてなる、厚さ0.27mm、30cm
角の平板化粧鋼板を用意し、その鋼板をサービスコート
面を上面として設置しかつその鋼板は、厚さ15mm一
辺の長さが28cmの正方四角形の木枠で囲んでなる、
発泡硬化成形型を2組用意した。
【0294】一方、2リットルビーカーに、実施例2の
表2の実験番号(カ)で示し、ポリイソシアネート成分
以外は同様な配合割合にて、予め製造例15で得たND
G−10の200部にシリコン整泡剤L−5305の1
部とウレタン化触媒X3:2,4,6−トリ(ジメチル
アミノメチル)フェノールの2部、同X2:ジブチルチ
ンジラウレートの1部とβ型半水石膏粉(ブレーン値が
5,800cm2 /g)の540部とポリイソシアネー
ト成分で あるイソシアネート基含有量31%の三井東
圧化学製品CR#300の265部を一括して加え、直
径70mm径のタービン羽を有する攪拌機にて600回
転で5秒間攪拌させた。
【0295】そのスラリーの350部±10部づつを直
ちに前記2組の発泡硬化成形治具中の鋼板裏面上に流し
込み、アルミラミネート紙を乗せた後、更にその上に5
mm厚みの50℃加温ステンレス板を被せ、鋼板下部に
も同様の5mm厚みの50℃加温ステンレス板をあて
た。そしてそのステンレス板間の四辺をクリップ等で圧
締結する形を取り、水平を保ちつつ内部充填スラリー液
の発泡硬化反応を進行させた。
【0296】移液初期のスラリー温度は45℃で、そし
て内部の最高発熱状態は熱電対による測定で充填時から
の時間で2分25秒後に80℃が観察された。
【0297】充填後から35分後に木枠や押え蓋を取外
した所、木枠で規制された部分全体に発泡流動して一次
硬化している事が肉眼観察された。そして厚み15m
m、幅24cm角の表面鋼板及びアルミラミネート紙と
が被覆材として接着された一次発泡硬化サンドイッチパ
ネル試験片2枚が得られた。
【0298】十分持運びが出来る程度に該試験片の発泡
芯材は硬化が進行していた。
【0299】その一次発泡硬化サンドイッチパネル試験
片2枚をラップ材で包み水蒸気の気散を完全防止した状
態下に75℃オーブンに12時間入れて後取り出し、そ
のまま室温まで冷却後、ラップ材を離脱させ、表面化粧
鋼板に表2の(カ)に準じた組成からなる無機有機ハイ
ブリッド型の複合発泡硬化体がサンドイッチ化芯材とし
て賦形された化粧鋼板/(カ)からなる有機無機ハイブ
リッド複合発泡硬化芯材/アルミラミネート紙サンドイ
ッチ体[(カ)のサンドイッチ建材と略す]を得た。
【0300】(カ)のサンドイッチ建材の2枚を22c
m角となる様に切削加工後の試験体にてJIS−A−1
321に準じた、鋼板面を表面とし、所定の3ケ所に2
5mm直径の貫通穴を設けた難燃2級合否を判定する表
面燃焼試験を10分行なった結果、排気温度特性はJI
S規定の試験開始後3〜10分までの基準温度曲線から
逸脱した曲線の面積で表されるtdθ値で2枚共に0、
また発煙係数であるJIS規定のCA値は38と40の
結果、残炎時間は2枚共に0秒、その他全厚み溶融や著
しい変形異状等が全く認められず、建材製品に関する難
燃2級の基準に合格する材料と判明した。
【0301】なお、(カ)のサンドイッチ建材の総重量
から鋼板とアルミラミネート紙の重量分を引いて求めた
芯材重量とその支配容積から算出した芯材嵩比重は0.
26と一緒であった。
【0302】また、切削断片から採取した、幅2.5×
5cm角のブロック片を用いた芯材自体の圧縮破壊強度
は1.8〜2.0Kg/cm2で、48時間水浸漬後の
強度保持率も最低でも 95%と良好な耐水強度特性を
示した。
【0303】実施例8 実施例7に於いて使用された化粧鋼板の替りに3mm厚
みの比重1.3のセメント板とした以外は同様にして得
たセメント板/(カ)からなる有機無機ハイブリッド複
合発泡硬化芯材/アルミラミネート紙サンドイッチ体
は、その22cm角となる様に切削加工後の試験体に於
いて、JIS−A−1321に準じた、芯材を表面とし
表面燃焼試験を10分行なった結果、排気温度特性はJ
IS規定の試験開始後3〜10分までの基準温度曲線か
ら逸脱した曲線の面積で表されるtdθ値で0、また発
煙係数であるJIS規定のCA値は42、残炎時間は0
秒、その他全厚み溶融や著しい変形異状等が全く認めら
れず、建材製品に関する難燃2級の基準に合格する材料
と判明した。
【0304】またセメント板/(カ)からなる有機無機
ハイブリッド複合発泡硬化芯材/アルミラミネート紙サ
ンドイッチ体の芯材部分から採取した粉砕試料5mgを
使ってのTG・DTA測定の結果、2水石膏ハイブリッ
ド化比率が70%と判明。また同結果より求めた半水石
膏の水和化率は93%であった。
【0305】実施例9 実施例7に於いて使用された化粧鋼板の替りに200μ
m厚みの半硬質塩化ビニルフィルムラミ鋼板とした以外
は同様にして得た半硬質塩化ビニルフィルムラミ鋼板/
(カ)からなる有機無機ハイブリッド複合発泡硬化芯材
/アルミラミネート紙サンドイッチ体は、その22cm
角となる様に切削加工後の試験体に於いて、JIS−A
−1321に準じた、塩化ビニル被覆鋼板材を表面とし
表面燃焼試験を6分行なった。
【0306】その結果、排気温度特性はJIS規定の試
験開始後3〜10分までの基準温度曲線から逸脱した曲
線の面積で表されるtdθ値で100程度、また発煙係
数であるJIS規定の CA値は57、残炎時間は0秒、
その他全厚み溶融や著しい変形異状等が全く認められず
、建材製品に関する難燃2級の基準に合格する材料と
判明した。
【0307】実施例10 実施例4に於いて、実施例1の表1の実験番号(ハ)で
示した組成でかつPH調製用燐酸溶液を使用せず、シリ
コン整泡剤の替りにアニオン界面活性剤としてポリオキ
シエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムである花王
〓社製品「エマールE−70C」の5部とした以外は全
く同様にして行なった得た化粧鋼板/有機無機ハイブリ
ッド発泡硬化芯材複合板は、JIS−A−1321に準
じた、鋼板面を表面とし、所定の3ケ所に25mm直径
の貫通穴を設けた難燃2級合否を判定する表面燃焼試験
を10分行なった結果、排気温度特性はJIS規定の試
験開始後3〜10分までの基準温度曲線から逸脱した曲
線の面積で表されるtdθ値で40〜45の範囲、また
発煙係数であるJIS規定のCA値は34の結果、残炎
時間1秒、その他全厚み溶融や著しい変形異状等が全く
認められず、建材製品に関する難燃2級の基準に合格と
判明した。
【0308】なお、実施例4と同様、鋼板ラミ体の総重
量から鋼板重量分を引いて求めた芯材重量とその支配容
積から算出した芯材嵩比重はそれぞれ0.31であっ
た。
【0309】また芯材自体の圧縮破壊強度は平均2.2
Kg/cm2 で、48時間水浸漬後の強度保 持率も最
低でも96%と良好な耐水強度特性を示した。
【0310】製造比較例1 40%ホルマリン溶液2390部、メラミン2590
部、水2100部、0.7%苛性カリウム溶液の130
部を混合し、反応温度85℃に昇温して、PH値を10
〜10.5に保って3時間反応させて、透明な液を得
た。
【0311】溶液粘度は室温で33cp、固形分含有量
50%の水希釈比率1:2のメラミン1モルに対しホル
ムアルデヒドが1.5モル付加してなり、C13−NMR
より求めたトリアジン骨格単位で表されるホルムアルデ
ヒド付加単量体が96%を占める低F化メラミン系アミ
ノプラスト樹脂水溶液(MF−1)であった。
【0312】前記低F化の略称は、低モル数のホルムア
ルデヒドを付加してなるとの意味である。
【0313】製造比較例2 反応容器中に56%ホルマリンの3200部とメラミン
の2520部及び水の3250部を仕込、攪拌昇温し、
40%苛性カリウム水溶液の25mlを加え、PH値で
11〜11.5をキープして80℃、1時間反応させ
た。その後45℃迄冷却後、100mmhg下で減圧・
濃縮し、20℃で58cpのメラミン樹脂前駆体溶液A
−1を得た。
【0314】固形分換算で50%のホルムアルデヒド/
メラミンの反応モル比で2.96、A−1溶液の水希釈
比率が1:4の初期単量体で構成された樹脂水溶液であ
った。
【0315】比較例1 1リットル容量のポリカップに製造比較例1で得られた
低F化メラミン系アミノプラスト樹脂(MF−1)水溶
液の200部、重量平均分子量535のポリエーテルポ
リオールとしてグリセリンを出発物質とするそのポリプ
ロピレンオキサイドを付加してなるトリオール化合物で
ある三井東圧化学社製品;MN−500の20部、ウレ
タン化触媒としてジメチルベンジルアミンの5部、同ジ
ブチルチンジラウレートの0.1部、整泡剤としてアル
キルスルフォン酸ソーダの一種であるアニオン系界面活
性剤として日本油脂製品;エマール20Cの2部、ポリ
イソシアネート成分として活性イソシアネート含有量3
3%の三井東圧化学社製品;CR#200の100部と
を秤量添加し、一括して毎分600回転のタービン羽式
攪拌機にて15秒間高速混合後、静置してクリーム温度
が23℃でポリカップ中でフリー発泡させた。
【0316】その混合組成物のクリームタイムは32
秒、ライズタイムが1分57秒でタックフリータイムが
2分であった。
【0317】1時間後に75℃のオーブンに入れて24
時間乾燥と養生を行なって比較例1のメラミン変性硬質
ウレタン発泡体を得た。該発泡体の嵩比重は0.085
であり、圧縮強度が197g/cm2を示した。
【0318】一方、新たに前記した該未硬化の高速混合
組成物を調製し、その内の100部を直ちに25cm角
厚さ12mmの離形箱に取り、その箱の上面を離形紙を
ラミネートした鋼板蓋で覆い、圧締結発泡させて1時間
後に脱型し、同様に75℃オーブン中で24時間養生と
乾燥を行なって後、嵩比重0.09の22cm角の発泡
シートを得、建材製品に対する表面燃焼試験に供した
所、排気温度曲線の0〜3分値がすでに基準温度を超え
る挙動を示し難燃3級に不合格。
【0319】また更に発煙係数CA値が6分値で120
をはるかに超える167を示し、全く建材用 の難燃材
としては不合格の物であった。
【0320】比較例2 1リットル容量のポリカップに製造比較例1で得られた
低F化メラミン系アミノプラスト樹脂(MF−1)水溶
液の200部、分子量535のポリエーテルポリオール
としてグリセリンを出発物質としてそのポリプロピレン
オキサイドを付加してなるトリオールである三井東圧化
学社製品;MN−500の20部、ウレタン化触媒とし
てジメチルベンジルアミンの5部、同ジブチルチンジラ
ウレートの0.1部、整泡剤としてアニオン界面活性剤
である日本油脂製品;エマール20Cの2部、60%燐
酸水溶液の1部、ポリイソシアネート成分として活性イ
ソシアネート含有量33%の三井東圧化学社製品;CR
#200の100部、及び平均粒子径が約35μmの2
水和石膏である天然石膏粉の100部とを秤量添加し、
一括して毎分600回転のタービン羽式攪拌機にて15
秒間高速混合後、静置してクリーム温度が23℃でポリ
カップ中でフリー発泡させた。
【0321】その混合組成物のクリームタイムは37
秒、ライズタイムが2分42秒でタックフリータイムが
2分30秒であったが、発泡途中で破泡現象が顕著に見
られ発泡破壊硬化収縮が観察された。
【0322】1時間後に75℃のオーブンに入れて24
時間乾燥と養生を行なって比較例2の天然石膏と低F化
メラミン変性硬質ウレタン発泡複合体を得た。該複合発
泡体の嵩比重は0.76であった。
【0323】一方、新たに前記した該未硬化の高速混合
組成物を調製し、その全量を直ちに25cm角厚さ12
mmの離形箱に取り、フリー発泡させて1時間後に脱型
し、同様に75℃オーブン中で24時間養生と乾燥を行
なって後、嵩比重0.81の22cm角の厚さ7mmの
発泡上面が細かく波打った粗面の30%天然石膏含有の
複合発泡シートを得た。
【0324】該シートの発泡シート下平面に対する建材
製品・表面燃焼試験を実施した所、排気温度曲線の0〜
6分値のtdθ値が120を越す325を示し難燃3級
に不合格。同じく発煙 係数CA値が6分値で120をは
るかに超える133を示し、建材用の難燃材として全く
不適格なものであった。
【0325】比較例3 比較例2に於いて天然石膏粉の替りに試薬1級の水酸化
アルミニウム微粉とした以外は全く同様にして得た水酸
化アルミニウムと低F化メラミン変性硬質ウレタン発泡
複合体は、比較例2と同様な硬化挙動を示し、その反応
1時間後の未乾燥硬化物は余剰水分が多く含まれていて
全く脆く撓みやすい性質を示した。また比較例2と同様
な条件で行なった乾燥後の嵩比重も0.84と高く軽量
発泡硬化体が生成しなかった。
【0326】同様に該水酸化アルミニウムと低F化メラ
ミン変性硬質ウレタン発泡複合体シート裏面に対するJ
IS−A−1321規定の難燃試験の結果は難燃3級以
下の特性であった。
【0327】比較例4 カップを用意しその中に表4に示す各成分割合で、製造
比較例2で得たメラミン樹脂前駆体水溶液A−1に整泡
剤とウレタン化触媒及び必要に応じて無機酸希釈溶液で
あるPH調節剤とを添加分散後、クルードジフェニルメ
タンジイソシアネート(三井東圧化学社製品:商品名/
CR−200)と必要に応じてβ型半水石膏(三東石膏
ボード社品)を大量に併用使用し、前成分を一括添加
し、直径70mm径のタービン羽を有する攪拌機にて1
000回転で20秒間攪拌後直ちに全面離型処理された
厚さ12mm、底辺300mm角の成形カップ中に移液
して成形硬化させた。
【0328】移液初期のスラリー温度は表4記載の硬化
体番号(Y1)は50℃とし、硬化体番号(Y2)は2
3℃で行なった。
【0329】また同一配合条件下で行なったポリカップ
中でのフリー発泡を行ない、硬化発泡挙動特性を測定
し、その際の測定結果としてクリームタイム及びライズ
タイム及び手触タックフリータイムは表4の硬化挙動結
果の項に表示した。
【0330】成形物及びフリー発泡硬化物は常温硬化3
時間後に75℃乾燥機にて8時間2次養生させて表−4
記載の発泡硬化体(Y1)と(Y2)を得た。フリー発
泡で得た(Y1)と(Y2)は、それぞれ厚さ25m
m、底辺50×50mmの角片に切削加工して、その試
験片で嵩密度をそれぞれ測定した後、圧縮強度試験と耐
水性試験に供しその結果を表4に記載した。
【0331】また、厚さ12mm成形発泡体として得た
各(Y1)と(Y2)は、大きさ220mm角とし、J
IS−A−1321に準ずる表面燃焼試験に供し、その
結果は合わせて表4に表示した。
【0332】比較例5 カップを用意しその中に表4に示す各成分割合で、製造
比較例2で得たメラミン樹脂前駆体水溶液A−1に整泡
剤とウレタン化触媒及び必要に応じて無機酸希釈溶液で
あるPH調節剤とを添加分散後、クルードジフェニルメ
タンジイソシアネート(三井東圧化学社製品:商品名/
CR−200)と実施例1で用いたと同様なβ型半水石
膏(三東石膏ボード社品)とを一括添加し、直径70m
m径のタービン羽を有する攪拌機にて1000回転で2
0秒間攪拌させ、直ちに全面離型処理された厚さ12m
m、底辺300mm角の成形カップ中に移液して成形硬
化させた。
【0333】移液初期のスラリー温度は表4記載の硬化
体番号(Z1)は50℃とし、硬化体番号(Z2)は2
3℃で行なった。
【0334】また同一配合条件下で行なったポリカップ
中でのフリー発泡を行ない、硬化発泡挙動特性を測定
し、その際の測定結果としてクリームタイム及びライズ
タイム及び手触タックフリータイムは表4の硬化挙動結
果の項に表示した。
【0335】成形物及びフリー発泡硬化物は常温硬化3
時間後に75℃乾燥機にて8時間2次養生させて表4記
載の発泡硬化体(Z1)と(Z2)を得た。フリー発泡
で得た(Z1)と(Z2)は、それぞれ厚さ25mm、
底辺50×50mmの角片に切削加工して、その試験片
で嵩密度をそれぞれ測定した後、圧縮強度試験、10%
圧縮5時間の永久歪率測定による弾性性観察及び耐水性
試験に供しその結果を表4に記載した。
【0336】また、厚さ12mm成形発泡体として得た
各(Z1)と(Z2)は、大きさ220mm角とし、J
IS−A−1321に準ずる表面燃焼試験に供し、その
結果は合わせて表4に表示した。
【0337】
【表1】
【0338】
【表2】
【0339】
【表3】 (比較例)
【0340】
【表4】
【0341】
【発明の効果】比較例1では、製造例15で得たメラミ
ン1モルに対し1.5モルのホルムアルデヒド付加単量
体で改質したメラミン変性硬質ウレタン発泡体は、可燃
性が強く、建築製品に関する難燃3級以上の不燃特性に
合格しない事が明確。
【0342】また同様に比較例2及び比較例3では比較
例1の組成に硬化前の段階で天然石膏粉または水酸化ア
ルミニウム粉を硬化物中に40重量%含まれる様にした
場合であるが、その非水和無機骨材との混合生成物発泡
体は硬化発泡過程で顕著な破泡現象と硬化収縮が観察さ
れ、嵩比重が高く軽量発泡体を生成しなかった。
【0343】その原因は明確では無いが、メラミン系ア
ミノプラスト樹脂の分子内へのメチロール基の導入量の
低さからもう一方の硬化主剤であるポリイソシアネート
との作用効果で生成する熱硬化性反応組成物の初期構造
粘性の立上がり不足及び無機骨材の悪影響と推定され、
いずれにしても、非水和性の公知の難炎性無機充填助剤
を硬化体組成物中に45重量%添加配合例においても、
その物は重く、かつ建材製品に関する難燃3級以上の不
燃特性は満足する物でない事が明らか。
【0344】また更に比較例4で明らかな様に本発明範
囲外の有機無機ハイブリッド複合体では、たとえ水和可
能な無機骨材と高ホルムアルデヒド付加してなるアミノ
プラスト樹脂改質硬質ウレタン樹脂との複相構造を形成
させても、例えば比較例4の実験番号Y1の結果より低
無機骨材相領域では十分満足する本発明の不燃特性を示
さない事、また比較例4の実験番号Y2の結果で明らか
なように、耐水特性や軽量化特性を満足しない事等が明
らかであるとともに10%圧縮に耐えない事から弾性に
欠ける事が判明した。
【0345】また比較例5はノルボルナンジグアンミン
を含有しないメラミン樹脂前駆体での例であるが、建材
製品に体する難燃特性や耐水性は良好な軽量発泡体を生
成する事が確認されたが、弾性に欠け、10%以内の圧
縮破壊が認められ、やや弾性に欠ける課題が判明した。
【0346】本発明の効果は、実施例1〜3に於いて示
される様に、ノルボルナンジグアンミンを含有してなる
アミノプラスト樹脂前駆体水溶液の有効樹脂成分の3
9.98〜80重量%と、一分子中にイソシアネート基
を少なくとも2ケ以上含有する有機ポリイソシアネート
の19.98〜60重量%と、3級アミン系ウレタン化
触媒の0.01〜3重量%と、シリコン系整泡剤及びま
たはアニオン系界面活性整泡剤の0.01〜5重量%と
からなる有機成分の100重量部に対し、無水石膏、半
水石膏、α−第3燐酸カルシウムから選ばれた1種また
は混合物からなる再水和硬化可能な無機骨材の70〜8
50重量部とを、その無機骨材を再水和硬化するに必要
な理論水の50〜200モル%に相当する水の存在下
に、一括混合し反応させて得た有機無機ハイブリッド型
の熱硬化性難燃発泡体組成物とする事で、その単体製品
(部材)に於いても優れた建材製品に関する難燃3級以
上の不燃特性を満足すると共に嵩比重で0.65以下と
軽量でかつ優れた圧縮強度特性と弾性性ならびに耐水性
が確認された。
【0347】特に表−2の圧縮破壊時点までの圧縮率の
高い値は、硬質でかつ優れた弾性性を兼備えるいる事が
明確。また実施例3の表3からは、10%圧縮時の永久
歪率測定結果で58〜71%と高い弾性回復性が観察さ
れ明らかに弾性に富む硬化発泡体と判明した。
【0348】また更には特に強制乾燥等の工程を経なく
とも基本的に本発明の複合体が得られる事が明らかであ
り、メタルサイディン製品の芯材部材として容易に賦形
使用できる事も明かとした。
【0349】また本発明の発泡体組成物は各種の無機表
面板に対する密着性に富み、化粧鋼板表面材に対するラ
ミネート建材製品や該サンドイッチ型建材製品が容易に
かつ安価に製造出来る事を明らかにした。
【0350】すなわち、本発明の発泡体組成物では、低
温短時間に発泡硬化し、その発泡固結後は基本的に強制
乾燥による脱水工程が不必要であって、水和可能な無機
骨剤の水和化に際してはクローズ系で取扱え、その結果
十分な強度を発現する事が本発明の長所及び特徴の一つ
と言える。
【0351】特に本発明の一成分を構成するジ−ε−ト
リアジン型多価アミノプラスト樹脂の溶液化する事がで
き、かつその媒体である水成分をほぼ100%有効に該
硬化体組成物に反映でき、きわめて省資源型の発泡組成
物と言える。
【0352】また、その効果としては、実施例4〜10
に於いて明らかな様に、本発明の有機無機ハイブリッド
型の熱硬化性発泡硬化体組成物をバックアップ芯材また
はサンドイッチ型芯材とする建材製品は本発明の目的を
十分満足させる芯材であった。
【0353】そして工業的に合理的な製造方法として実
施例4にて、本発明の有機ポリイソシアネートをB液と
し、その他の一括成分をA液とする事で容易かつ再現性
ある本発明の有機無機ハイブリッド型の熱硬化性発泡硬
化体を連続製造する事が可能である事が示唆され、工業
的に十分対応する方法であると言う事をおおいに提起し
ている。
【0354】本発明は前記した様に、工業的価値が高く
新規な軽量発泡建材製品部材としておおいに社会貢献で
きる物であると判断された。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0115
【補正方法】変更
【補正内容】
【0115】そしてその(イ)のジ−ε−トリアジン型
多価アミノプラスト樹脂前駆体物質は、以下の下記式
3〜式10のいずれかの基が結合していても良い。式3:−CH2 CH2 OR 式4:−[CH2 CH2 O]n −R 式5:−[CH2 CH(CH3 )O]n −R 式6:−CH2 SO3 式7:−CH2 −NH− 式8:−CH2 OCH2 −NH− 式9:−CH2 N(CH2 OR)− 式10:−CH2 OCH2 −N(CH2 OR)− ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項9
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項11
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】また前記モノ−ε−トリアジン化合物とは
以下の物が代表的な例として挙げられ、例えば、メラミ
ン、ベンゾカルボグアナミン、アセトカルボグアナミ
ン、シクロヘキシルカルボグアナミン、1,2−または
1,3−または1,4−シアノシクロヘキシルモノグア
ナミンまたはその異性体混合物、5−または6−ノルボ
ルネンカルボグアナミンまたはその異性体混合物、2,
5−まはた2,6−シアノノルボルネンモノカルボグア
ナミンまたはその異性体混合物、5−または6−ノルボ
ルナンカルボグアナミンまたはその異性体混合物であ
り、単独まはた2種以上併用する事が出来る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正内容】
【0095】しかし、前記した条件で得た後、過剰に系
中に残存する遊離ホルムアルデヒドを公知の方法、例え
ば水蒸気蒸留によるフリーホルマリンの脱臭化除去方
法、減圧濃縮精製法、吸着剤の投入・ロ過精製方法など
で代表される方法を適宜利用して、結果として遊離ホル
ムアルデヒドを系に除去し、精製水溶液が有効成分濃
度30〜85%のノルボルナンカルボジグアナミンの1
00〜1モル%とモノ−ε−トリアジン化合物及び/ま
たは尿素またはチオ尿素の0〜99モル%からなる多価
アミノ化物の1モルに対しホルマリンの2〜8モルが適
宜付加させてなる前駆体水溶液を得る等の例では本発明
に包含される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正内容】
【0099】また、前記(ハ)は、メラミン1モルに対
しホルムアルデヒドの1.1〜4モルを付加してなり、
その際に生成するメチロール基の1〜50モル%が炭素
数1〜5の脂肪族アルキルエーテル化変性されている単
量体及びまたはその初期縮合体と言う事であり、
(ロ):(ハ)との重量比で10:90〜90:10の
範囲で選択配合され、かつ最終的その混合・反応体等は
多価アミノ化合物単位の原単位換算でノルボルナンカル
ボジグアナミンがモル%以上から構成されており、そ
の平均1モルに対しホルムアルデヒドが平均2〜8モル
の範囲にある物であれば本発明の(イ)として好ましく
包含される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0101
【補正方法】変更
【補正内容】
【0101】(ロ):(ニ)または(ロ):[(ハ)+
(ニ)]との重量比で10:90〜90:10の範囲で
選択配合され、かつ最終的その混合・反応体等は多価ア
ミノ化合物単位の原単位換算でノルボルナンカルボジグ
アナミンがモル%以上から構成されており、その平均
1モルに対しホルムアルデヒドが平均2〜8モルの範囲
にある物であれば本発明の(イ)として好ましく包含さ
れる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0144
【補正方法】変更
【補正内容】
【0144】例えば無機酸としては、塩酸、硫酸、燐
酸、フッ酸、硝酸やそれらの塩類等を、また有機酸とし
ては酢酸、琥珀酸、リンゴ酸、シュウ酸、乳酸、アルキ
ルベンゼンスルフォン酸、アルキルフォスフォン酸、ア
ルキルフォスフィン酸やそれらのアルカリ金属塩類、同
アルカリ土類金属塩類、同アミン塩類、同アンモニウム
塩類等が使用できる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0164
【補正方法】変更
【補正内容】
【0164】その3級アミン系ウレタン化触媒として
は、既知の化合物を使用して良く、特に制約は無い。好
ましくは、トリエチレンジアミン、N,N,N’,
N’,N’−ペンタメチルジプロピレントリアミン、
N,N,N’,N’,N’−ペンタメチルジエチレント
リアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメ
チレンジアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテ
ル、2−(N,Nジメチルアミノ)−エチル−3−
(N,Nジメチルアミノ)プロピルエーテル、N,N’
−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジシクロヘ
キシルメチルアミン、メチレンビス(ジメチルシクロヘ
キシル)アミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチル
アセチルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、
N,N−ジメチルヘキサデシルアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N,N
−ジメチルベンジルアミン、モルホリン、N−メチルモ
ルホリン、N−エチルモルホリン、N−(2−ジメチル
アミノエチル)モルホリン、4,4’−オキシジエチレ
ンジモルホリン、N,N’−ジメチルピペラジン、N,
N’−ジエチルピペラジン、N,−メチル−N’−ジメ
チルアミノエチルピペラジン、2,4,6−トリス(ジ
メチルアミノメチル)フェノール、テトラメチルグアニ
ジン、3−ジメチルアミノ−N,N−ジメチルプロピオ
ンアミド、N,N,N’,N’−テトラ(3−ジメチル
アミノプロピル)メタンジアミン、N,N−ジメチルア
ミノエタノール、N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,3−ジアミノ−2−プロパノール、N,N,N’−
トリメチルアミノエチルエタノールアミン、1,4−ビ
ス(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルピペラジ
ン、1−(2−ヒドロキシプロピル)イミダゾール、
3,3−ジアミノ−N−メチルプロピルアミン、1,8
−ジアゾビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7、N
−メチル−N−ヒドロキシエチルピペラジン等から選ば
れた1種または2種以上とする事が良い。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0165
【補正方法】変更
【補正内容】
【0165】その中でもトリエチレンジアミン、2,
4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール
1,8−ジアゾビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−
7から選ばれた1種または2種以上とする事が良く、本
発明の有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難燃発泡体組
成物の初期硬化反応が短時間に炭酸ガス発泡しつつ強固
かつ靱性の高い硬質〜半硬質のウレタン硬化相形成がな
される事から大いに好ましい。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0187
【補正方法】変更
【補正内容】
【0187】特に事前に、天然及び/または工業的に副
生する2水石膏粒子を、予め130〜150℃で流動焼
成し乾燥粉砕して得たβ型半水石膏粉や、α型半水石膏
粉または無水石膏粉やα−第3燐酸カルシウム粉から選
ばれた1種とすることは、本発明の発泡体物質に優れた
建材製品に関する規格認定に合格出来る難燃特性と機械
的強度物性と耐候性とを付与できる事から大いに好まし
い。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0220
【補正方法】変更
【補正内容】
【0220】特に良好な再現性と高生産性と兼ねる好
ましい製造方法としては、再水和可能な無機骨材粉10
0重量部に対し、有機成分と再水和用の水との総合計量
が40〜100重量部となる様にして製造する方法が良
く、組成物の混合時の初期流動性がスムーズに確保され
るので良い。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0236
【補正方法】変更
【補正内容】
【0236】製造例1 反応容器中に56%ホルマリンの3425部、ノルボル
ナンカルボジグアナミン(2,5−と2,6−位の各異
性体のほぼ当量混合物であり、以下では特に断らない限
り同様)の3120部、及び水の1210部を仕込み攪
拌下に20%可性カリ溶液の20mlを加え初期PHを
8.7に調製した。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0294
【補正方法】変更
【補正内容】
【0294】一方、2リットルビーカーに、実施例2の
表2の実験番号(カ)で示し、ポリイソシアネート成分
以外は同様な配合割合にて、予め製造例15で得たND
G−10の200部にシリコン整泡剤L−5305の1
部とウレタン化触媒X3:2,4,6−トリス(ジメチ
ルアミノメチル)フェノールの2部、同X2:ジブチル
チンジラウレートの1部とβ型半水石膏粉(ブレーン値
が5,800cm2 /g)の540部とポリイソシアネ
ート成分で あるイソシアネート基含有量31%の三井
東圧化学製品CR#300の265部を一括して加え、
直径70mm径のタービン羽を有する攪拌機にて600
回転で5秒間攪拌させた。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0340
【補正方法】変更
【補正内容】
【0340】
【表4】 表−1〜4の記号及び字句の説明 シリコン整泡剤L−5302:水酸基価が約30のジメ
チルシロキサンとポリアルキレングリコールがブロック
状に結合されてなる日本ユニカ製品であるウレタンフォ
ーム用シリコン整泡剤。 シリコン整泡剤L−5305:水酸基価が375の連通
化推進整泡剤であり、日本ユニカ社製品の硬質用ウレタ
ンフォーム用シリコン整泡剤。 シリコン整泡剤YY:ジメチルシロキサンとして0.1
5モル%、エチレンオキサイドとして0.51モル%、
プロビレンオキサイドとして0.34モル%で構成さ
れ、その重量平均分子量は21,000であるジメチル
シロキサン型整泡剤。 ウレタン化触媒X1:トリエチレンジアミンとジメチル
アミノエタノールとN,N’−ジメチルベンジルアミン
との重量比で1:1:1混合してなる有効成分濃度70
%のジオクチルフタレート溶液。 ウレタン化触媒X2:ジブチルチンジラウレート ウレタン化触媒X3:2,4,6−トリス(ジメチルア
ミノメチル)フェノール ウレタン化触媒X4:1,8−ジアゾビシクロ(5,
4,0)−ウンデセン−7 CR−200:クルードジフェニルメタンジイソシアナ
ート型ポリイソシアナート、三井東圧化学株式会社製品
(20℃/180cp) CR−300:クルードジフェニルメタンジイソシアナ
ート型ポリイソシアナート、三井東圧化学株式会社製品
(20℃/245cp) β半水/無水石膏:天然石膏を175℃連続焼成して得
た複合型焼石膏粉であり、平均粒子径12μm、半水石
膏含有量78重量%で、III型無水石膏として22重量
%含む。 αTCP粉:α型第3燐酸カルシウム粉 クリータイム:発砲開始時間、そして’は分を、”は秒
を表す。 ライズタイム:発砲終了時間、そして’は分を、”は秒
を表す。 タックフリータイム:手触乾燥に至るまでの硬化時間、
そして’は分を、”は秒を表す。 20℃圧縮破壊強度・x方向:発砲方向に対し垂直真上
から圧縮応力を加えた時、破壊が認められた時点での単
位面積当りの印加応力値。 20℃圧縮破壊強度・y方向:発砲方向に対し直角真横
から圧縮応力を加えた時、破壊が認められた時点での単
位面積当りの印加応力値。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 12/40 NCH 18/08 NGN 18/18 NFV 18/22 NFW C08L 75/04 NFY //(C08G 18/54 101:00)

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機成分として、下記(イ)で表される
    ジ−ε−トリアジン型多価アミノプラスト樹脂前駆体水
    溶液の有効樹脂成分の39.98〜80重量%と、一分
    子中にイソシアネート基を少なくとも2ケ以上含有する
    有機ポリイソシアネートの19.98〜60重量%と、
    3級アミン系ウレタン化触媒の0.01〜3重量%と、
    シリコン系整泡剤及びまたはアニオン系界面活性整泡剤
    の0.01〜5重量%とからなる有機成分の100重量
    部に対し、無水石膏、半水石膏、α−第3燐酸カルシウ
    ムからなる群から選ばれた1種または混合物からなる再
    水和硬化可能な無機骨材の70〜850重量部とを、そ
    の無機骨材を再水和硬化するに必要な理論水の50〜2
    00モル%に相当する水の存在下に一括混合し反応させ
    て得られる有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難燃発泡
    体組成物。 (イ)下記式1及びまたは式2で表されるノルボルナン
    カルボジグアナミン100〜1モル%とモノ−ε−トリ
    アジン化合物及び/または尿素またはチオ尿素0〜99
    モル%からなる多価アミノ化合物の1モルに対し、ホル
    ムアルデヒドの2〜8モルを付加してなる単量体及びま
    たはその初期縮合体の10〜85重量%を含有するジ−
    ε−トリアジン型多価アミノプラスト樹脂前駆体水溶
    液。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 ジ−ε−トリアジン型多価アミノプラス
    ト樹脂前駆体が、ノルボルナンカルボジグアナミンの1
    00〜10モル%とメラミン及び/または尿素の0〜9
    0モル%で構成された多価アミノ化合物の1モルに対
    し、ホルムアルデヒドの2〜6モルを付加してなる単量
    体及びまたはその初期縮合体であり、その際に生成する
    メチロール基の1〜50モル%が炭素数1〜4の脂肪族
    アルキルエーテルにより変性されているものである事を
    特徴とする請求項1記載の熱硬化性難燃発泡体組成物。
  3. 【請求項3】 初期縮合体に、更に亜硫酸ソーダを作用
    させて導入メチロール基の0.6〜15モル%以内をス
    ルフォン化して得た物である事を特徴とする請求項2記
    載の熱硬化性難燃発泡体組成物。
  4. 【請求項4】 ジ−ε−トリアジン型多価アミノプラス
    ト樹脂前駆体が初期縮合体であり、その縮合度の目安と
    しての水希釈性に於いて、縮合溶液:希釈水比率で1:
    0.5〜1:5になるまで縮合反応を進めた物である事
    を特徴とする請求項1または3記載の熱硬化性難燃発泡
    体組成物。
  5. 【請求項5】 ジ−ε−トリアジン型多価アミノプラス
    ト樹脂前駆体水溶液(イ)が初期縮合体水溶液からなり
    20℃水溶液粘度が500cp以下である前駆体溶液と
    する事を特徴とする請求項1〜4記載のいずれかの熱硬
    化性難燃発泡体組成物。
  6. 【請求項6】 ジ−ε−トリアジン型多価アミノプラス
    ト樹脂前駆体(イ)が、別個に調製された下記(ロ)と
    (ハ)及び/または(ニ)の混合系、またはその初期共
    縮合物、またはその導入メチロール基の0.6〜15モ
    ル%を更にスルフォン化して得られる物である事を特徴
    とする請求項1〜5記載のいずれかの熱硬化性難燃発泡
    体組成物。 (ロ)ノルボルナンカルボジグアナミン1モルに対しホ
    ルムアルデヒドの4〜8モルを付加してなり、生成する
    メチロール基の1〜50モル%が炭素数1〜5の脂肪族
    アルキルエーテにより変性されている単量体及びまたは
    その初期縮合体。 (ハ)メラミン1モルに対しホルムアルデヒドの1.1
    〜4モルを付加してなり、その際に生成するメチロール
    基の1〜50モル%が炭素数1〜5の脂肪族アルキルエ
    ーテルにより変性されている単量体及びまたはその初期
    縮合体。 (ニ)尿素1モルに対しホルムアルデヒドの1.1〜
    2.5モルを付加してなり、生成するメチロール基の1
    〜35モル%が炭素数1〜5の脂肪族アルキルエーテル
    により変性されている単量体及びまたはその初期縮合
    体。
  7. 【請求項7】 ジ−ε−トリアジン型多価アミノプラス
    ト樹脂前駆体溶液(イ)が、フリーに存在する炭素数1
    〜5の脂肪族アルコキシ化剤の量を5重量%以下とする
    事を特徴とする請求項1から6記載のいずれかの熱硬化
    性難燃発泡体組成物。
  8. 【請求項8】 ジ−ε−トリアジン型多価アミノプラス
    ト樹脂前駆体水溶液(イ)が、フリーに存在する炭素数
    1〜5の脂肪族アキシ化剤の量を1重量%以下とし、そ
    の20℃水溶液粘度が300cp以下とし、かつ透明な
    いし半懸濁状の水溶液とした事を特徴とする請求項1〜
    7記載のいずれかの熱硬化性難燃発泡体組成物。
  9. 【請求項9】 有機ポリイソシアネートとして、ジフェ
    ニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
    ト、テトラメチルキシリレジイソシアネート、イソフォ
    ロンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネー
    ト、ノルボルナンジイソシアネートからなる群から選ば
    れた1種または2種以上を用いる事を特徴とする請求項
    1から8記載のいずれかの熱硬化性難燃発泡体組成物。
  10. 【請求項10】 有機ポリイソシアネートとして、ジフ
    ェニルメタンジイソシアネート及びまたはその多核体ま
    たはそのポリメリック体とする事を特徴とする請求項1
    から9記載のいずれかの熱硬化性難燃発泡体組成物。
  11. 【請求項11】 3級アミン系ウレタン化触媒として、
    トリエチレンジアミン、2,4,6−トリ(ジメチルア
    ミノメチル)フェノール、1,8−ジアゾビシクロ
    (5,4,0)−ウンデセン−7からなる群から選ばれ
    た1種または2種以上とする事を特徴とする請求項1か
    ら10記載のいずれかの熱硬化性難燃発泡体組成物。
  12. 【請求項12】 整泡剤がシリコン系整泡剤であり、そ
    のシリコン系整泡剤は、分子中の活性水素にプロピレン
    オキサイド及びまたはエチレンオキサイドを作用させて
    最終的にポリアルキレングリコールペンダント有する変
    性シリコン化合物であり、その変性シリコン化合物はジ
    メチルシロキサンとして0.05〜0.2モル分率、エ
    チレンオキサイドとして0.3〜0.8モル分率、プロ
    ピレンオキサイドとして0.3〜0.8モル分率の範囲
    で構成されかつその重量平均分子量は5,000〜2
    5,000の範囲である事を特徴とする請求項1から1
    1記載のいずれかの熱硬化性難燃発泡体組成物。
  13. 【請求項13】 整泡剤が、炭素数10〜12のアルキ
    ル基を有する脂肪族モノアルキルポリアルキレングリコ
    ールエーテルスルフォン酸のアルカリ金属塩、炭素数8
    〜18のアルキルスルフォン酸のアルカリ金属塩のいず
    れかのアニオン界面活性剤である事を特徴とする請求項
    1から12記載のいずれかの熱硬化性難燃発泡体組成
    物。
  14. 【請求項14】 無機骨材のブレーン値が2,000〜
    7,000cm2 /gの範囲のβ 型半水石膏粉及び/
    またはα型半水石膏粉とする事を特徴とする請求項1ま
    たは12、13記載のいずれかの熱硬化性難燃発泡体組
    成物。
  15. 【請求項15】 嵩密度が0.01〜0.65の範囲に
    ある事を特徴とする請求項1から14記載のいずれかの
    熱硬化性難燃発泡体組成物。
  16. 【請求項16】 発泡硬化体組成物中の半水石膏が再水
    和してなる2水石膏の含有比率が、最終的に60〜85
    重量%の範囲で含有されている事を特徴とする請求項1
    〜15記載のいずれかの熱硬化性難燃発泡体組成物。
  17. 【請求項17】 ウレタン硬化発泡反応および無機骨材
    成分の水和硬化反応に際して、多価アミノプラスト樹脂
    前駆体水溶液及び/または混合系全体を事前にPH値で
    3以上6.9以下の酸性とする事を特徴とする請求項1
    または16記載のいずれかの熱硬化性難燃発泡体組成
    物。
  18. 【請求項18】 ウレタン硬化発泡反応および無機骨材
    成分の水和硬化反応に際して、多価アミノプラスト樹脂
    前駆体水溶液及び/または混合系全体を事前にPH値で
    8以上12以下のアルカリ性とする事を特徴とする請求
    項1または16記載のいずれかの熱硬化性難燃発泡体組
    成物。
  19. 【請求項19】 有機成分100重量部に対し、ウレタ
    ン化助触媒として有機錫化合物、有機鉛化合物、有機コ
    バルト化合物からなる群から選ばれた1種を0.001
    〜1重量部添加してなる事を特徴とする請求項1〜18
    記載のいずれかの熱硬化性難燃発泡体組成物。
  20. 【請求項20】 ジ−ε−トリアジン型アミノプラスト
    樹脂前駆体水溶液と、3級アミンウレタン化触媒と、シ
    リコン系整泡剤及びまたはアニオン系界面活性整泡剤
    と、更に無機骨材を再水和するに必要な理論水の50〜
    200モル%に相当する水の存在下、無水石膏、半水石
    膏、α−第三リン酸カルシウムからなる群から選ばれた
    少なくとも1種または2種以上からなる再水和硬化可能
    な無機骨材とを含んでなるA液、および一分子中にイソ
    シアネート基を少なくとも2ケ以上含有する有機ポリイ
    ソシアネートのB液からなる2液を混合槽に定量供給す
    ると同時に高速攪拌し、室温から40℃の温度下で1〜
    40秒間混合して後、混合槽外へ排出させ、一定の形状
    に発泡硬化反応させる事を特徴とする請求項1〜19記
    載のいずれかの有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難燃
    発泡体組成物の製造方法。
  21. 【請求項21】表面材が無機繊維板、鋼板、セメント
    板、石膏板のいずれかからなり、請求項1〜19記載の
    いずれかの有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難燃発泡
    体組成物をバックアップ芯材とする事を特徴とする複合
    建材パネル。
  22. 【請求項22】表面材が鋼板、裏面材が紙またはアルミ
    箔ラミネート紙からなり、請求項1〜19記載のいずれ
    かの有機無機ハイブリッド型の熱硬化性難燃発泡体組成
    物を芯材とする事を特徴とするサンドイッチ建材パネ
    ル。
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