JPH08172750A - 動圧流体軸受を備えたモータ - Google Patents

動圧流体軸受を備えたモータ

Info

Publication number
JPH08172750A
JPH08172750A JP33404094A JP33404094A JPH08172750A JP H08172750 A JPH08172750 A JP H08172750A JP 33404094 A JP33404094 A JP 33404094A JP 33404094 A JP33404094 A JP 33404094A JP H08172750 A JPH08172750 A JP H08172750A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
thrust
thrust plate
bearing means
motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP33404094A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2641035B2 (ja
Inventor
Yoshikazu Ichiyama
義和 市山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Corp
Original Assignee
Nidec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Corp filed Critical Nidec Corp
Priority to JP33404094A priority Critical patent/JP2641035B2/ja
Priority to US08/565,688 priority patent/US5658080A/en
Publication of JPH08172750A publication Critical patent/JPH08172750A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2641035B2 publication Critical patent/JP2641035B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Motor Or Generator Frames (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オイル不足による焼き付けを防止することが
できる動圧流体軸受手段を備えたモータを提供するこ
と。 【構成】 シャフト21と、シャフト21を保持してい
るシャフト保持部材と、シャフト21に設けられている
スラストプレート23と、を有しており、スラストプレ
ート23とシャフト保持部材との間にスラスト動圧流体
軸受手段54a,54bが介在され、シャフト保持部材
とシャフト21との間にラジアル動圧流体軸受手段27
が介在されたモータ。スラストプレート23の外周面と
シャフト保持部材の内周面との間には、環状空間64が
規定され、この環状空間64の一部にオイル66が充填
されている。スラストプレート23の外周面には環状突
起68、70が設けられている。モータが高速回転して
いるときには、環状空間64内のオイル66cはシャフ
ト保持部材に保持され、このオイル66cを介して上下
面側のスラスト動圧流体軸受手段54a,54bのオイ
ル66a,66bが連続状態となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はモータに関する。より詳
細には、動圧流体軸受を備えたモータに関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、例えば、図4に示すような、
動圧流体軸受を使用しているスピンドルモータが、当業
者に知られている。図4に示されているような動圧流体
軸受を使用している公知のスピンドルモータ1では、固
定ベース部材2のボス部3にシャフト4の下端部が固着
され、更にこのボス部3の半径方向外方にはステータ5
が固着されている。シャフト4の上端部には小径部6が
設けてあり、この小径部6にスラストプレート7が嵌合
固着され、かつこのスラストプレート7の上面を、同様
に前記小径部6に嵌合しているブッシュ8が保持されて
いる。該ブッシュ8の半径方向外方であって前記スラス
トプレート7の上面にはカバープレート9が配置されて
いる。このカバープレート9の半径方向外方にはスリー
ブ部材10が設けられており、カバープレート9及びス
リーブ部材10が相互に固定され、これらはシャフト保
持部材を構成する。
【0003】更に、スリーブ部材10の一部はスラスト
プレート7を保持しかつそこから該スラストプレート7
の下方に伸長し、このスリーブ部11がシャフト4の中
間に形成されているラジアル動圧流体軸受手段12を支
承している。また、スリーブ部材10は前記ステータ5
の半径方向外方において当該ステータ5に対置する位置
にロータマグネット13を支持している。更にまた、ス
リーブ部材10はその半径方向外方にハブ14を有し、
このハブ14が磁気デイスク(図示せず)を保持してい
る。そして、スラストプレート7の上面とカバープレー
ト9の下面との間、スラストプレート7の下面とスリー
ブ部材10との間にオイルが介在されてスラスト動圧流
体軸受手段を構成し、またシャフト4とスリーブ部材1
0との間にオイルが介在されてラジアル動圧流体軸受手
段を構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかして、このような
スピンドルモータにおいては、作動時には極めて高速度
で回転するため、スラスト動圧流体軸受手段においてオ
イルが遠心力によって半径方向外方に流動し、スラスト
動圧流体軸受手段のオイルが不足する傾向にある。スラ
スト動圧流体軸受手段においてオイルが不足すると、ス
ラストプレートとスリーブ部材とが金属接触し、軸受手
段において焼き付きが発生する恐れがある。また、この
種のモータでは、オイルを余分に保持するための溜部、
即ち所謂オイル溜部が存在していなかった。このため軸
受部に介在するオイルの量を厳密に計測する必要があ
り、もしオイルの量が所定値よりも多いと余分なオイル
が軸受部から外部に漏れるという危険がある。また、こ
のように予め余分なオイルを軸受部に保持するというこ
とが出来ないため、長時間にわたって軸受を使用する
と、オイルが蒸発するが、そのような場合に、軸受部の
オイルが減少し、軸受の寿命が短くなるという恐れがあ
る。
【0005】本発明は、上述した課題を解決し、高速回
転時に生ずるオイル不足による焼き付けを防止すること
ができる動圧流体軸受手段を備えたモータを提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のモータでは、ス
ラストプレートの外周面とシャフト保持部材の内周面と
の間に環状空間が規定され、この環状空間の一部に余剰
のオイルが収容され、スラストプレートの外周面には環
状空間内に突出する環状突起が設けられ、スラストプレ
ートには環状空間を大気に連通するための連通孔が設け
られており、モータが回転していないときには、環状空
間内のオイルはその下部に溜まり、モータが高速回転し
ているときには、このオイルはシャフト保持部材の内周
面に保持され、この内周面に保持されたオイルを介し
て、スラストプレートの上面側のスラスト動圧流体軸受
手段のオイルと、スラストプレートの下面側のスラスト
動圧流体軸受手段のオイルとが、連続した状態になる。
【0007】
【作用】本発明のモータでは、スラストプレートの外周
面とシャフト保持部材の内周面との間に規定される環状
空間の一部に余剰オイルが収容される。従って、環状空
間の一部が余剰オイルの溜めとして、また環状空間の残
部が空気室として作用し、この空気室が連通孔を介して
大気に連通され、温度変化により空気室の空気が膨張し
たときには、この空気は連通孔を通して大気に排出され
る。また、スラストプレートの外周面に環状突起が設け
られているので、これら環状突起によって、モータの高
速回転時にシャフト保持部材の内周面に遠心力によって
貼り付いたオイルを介してスラストプレートの上下面側
のスラスト動圧流体軸受手段のオイルが連続した状態と
なる。従って、シャフト保持部材の内周面に保持された
オイルに作用する遠心力と、スラスト動圧流体軸受手段
のオイルに作用する遠心力の分力とが均り合い、スラス
ト動圧流体軸受手段のオイルが遠心力によって半径方向
外方へ流動することが阻止され、スラスト動圧流体軸受
手段におけるオイル不足が防止される。
【0008】
【実施例】図1は、本発明のモータの実施例の要部を示
している。図1において、図示のモータは、固定ベース
部材のボス部(図示せず)へ下端部が固定保持されてい
るシャフト21を備えている。このシャフト21の上端
部にはスラストプレート23が一体に設けられている。
シャフト21のスラストプレート23より下側の部分、
即ち第1の部分24の外径は比較的大きく、一方シャフ
ト21のスラストプレート23より上側の部分、即ち第
2の部分22の外径は比較的小さく、上記第1の部分2
4の外径の約半分程度である。シャフト21の第2の部
分22の半径方向外方であって前記スラストプレート2
3の上方にはカバープレート25が配設されている。こ
のカバープレート25には、図4に示すと同様に、スリ
ーブ部材26が取り付けてある。この例でも、カバープ
レート25とスリーブ部材26とは相互に固定されてシ
ャフト保持部材を構成している。スリーブ部材26の一
部はスラストプレート23の外周面を保持しかつそこか
らスラストプレート23の下方に伸長し、更にシャフト
21の中間に設けられているラジアル動圧流体軸受手段
27を支持している。
【0009】ラジアル動圧流体軸受手段27は、シャフ
ト21に軸方向に間隔を置いて形成された一対のラジア
ルベアリング溝28、29から構成され、シャフト21
に代えてスリーブ部材26の内周面に形成することもで
きる。前記シャフト21を保持している前記ベース部材
のボス部50には、ステータ52が固着保持されてい
る。図4に示すように、このステータ52の半径方向外
方において当該ステータ52に対向する位置に、前記ス
リーブ部材26はロータマグネット(図示せず)を支持
している。更に、スリーブ部材26は、図4に示すよう
に、その半径方向外方にハブ(図示なし)を有し、この
ハブに磁気デイスク(図示せず)が保持されている。こ
れにより、スラストプレート23と、このスラストプレ
ート23の上面、側面及び下面を取り巻いているシャフ
ト保持部材(カバープレート25及びスリーブ部材2
6)と、の間に、スラスト動圧流体軸受手段54a,5
4bが設けられ、またシャフト21とスリーブ部材26
との間に、ラジアル動圧流体軸受手段27が設けられて
いる。
【0010】実施例では、スラスト動圧流体軸受手段5
4a,54bは、スラストプレート23の上面及び下面
に形成されたベアリング溝から構成されている。このス
ラスト動圧流体軸受手段54a,54bのベアリング溝
は、スラストプレート23に代えて、カバープレート2
5及び/又はスリーブ部材26に形成することもでき
る。
【0011】ラジアル動圧流体軸受手段27及びスラス
ト動圧流体軸受手段54a,54bに関連して、更に、
次の通り構成されている。即ち、カバープレート25の
半径方向内方部分とシャフト21の第2の部分22との
間にはモータの外部、即ち大気に連通する大気通路31
が規定されている。カバープレート25の半径方向内方
部分の下面には、そこから半径方向内方に向けて上方に
所定角度(a°)で傾斜するテーパ部32が設けてあ
る。また、テーパ部32に続いてその外側には凹部56
が設けられており、この凹部56はスラストプレート2
3の上面と協働して第1のオイル溜め空間58を規定す
る。オイル溜め空間58は、余剰オイルを十分収容する
ようにその容積を比較的大きくするのが望ましい。実施
例では、シャフト21の小径部22の基部に幾分径の大
きい肩部60が設けられており、この肩部60とカバー
プレート25の内径端部との間隔が小さく設定されてい
る。従って、スラストプレート23の上面側に配設され
たスラスト動圧流体軸受手段54aの外側に、テーパ部
32から構成されたテーパシール手段が配設され、この
テーパシール手段の外側に、肩部60とカバープレート
25から構成された絞りシール手段が配設され、これら
一対のシール手段の間にオイル溜め空間58が配置され
る。尚、テーパ部32の角度aは5〜15°であるのが
好ましい。
【0012】スリーブ部材26の、前記シャフト21に
面している下方部分には、シャフト21の下方に向けて
半径方向外方に所定角度(b°)で傾斜するテーパ部3
7が設けてある。また、スリーブ部材26の下端部とボ
ス部50の上端部との間隔は小さく設定されており、か
く絞られた部位が絞りシール手段として機能する。更
に、ボス部50の内周部には環状の凹部62が設けら
れ、この凹部62を規定する内周面は下方に向けて半径
方向外方に拡がっている。この凹部62は、シャフト2
1と協働して余剰オイルを収容する第2のオイル溜め空
間として作用し、その容積を比較的大きくするのが好ま
しい。尚、テーパ部37の角度bは5〜15°であるの
が好ましい。
【0013】図1に示すように、スラスト動圧流体軸受
手段54a,54bからラジアル動圧流体軸受手段27
に渡って、即ち、スラストプレート23の上面、周側
面、下面及びシャフト21の下端部に渡ってオイルが充
填されている(スラストプレート23の周側面について
は、後に詳述する)。そして、これらの動圧流体軸受手
段27及び54a,54bからオイルが漏洩しないよう
に、実施例では、テーパ部32及び37の最大間隔が、
シャフト21とシャフト保持部材との間隔よりも大きく
設定されている。これによりテーパ部32及び37から
のオイルの流出が困難となる。
【0014】スラストプレート23に関連して、更に、
次の通り構成されている。図1と共に図2を参照して、
スラストプレート23の外周面は円形であり、このスラ
ストプレート23を受け入れるスリーブ部材26の部位
26aの内周面も円形であり、スラストプレート23と
部位26aとの間に環状空間64が規定されている。図
2をも参照して、この環状空間64には、その一部にオ
イル66が収容される。このオイル66の量は、上記環
状空間64の約半分程度であるのが望ましく、オイル6
6の量が多くなると、後述する連通孔がオイル66によ
り閉塞されるようになり、一方オイル66の量が少なく
なると、高速回転時にスラスト動圧流体軸受手段54
a,54b間を接続するオイル層が形成されなくなる。
【0015】スラストプレート23には、更に、周方向
に実質上180度の間隔を置いて一対の連通孔42が形
成されている。連通孔42の一端はスラストプレート2
3の外周面、即ち環状空間64に開口し、その他端はス
ラストプレート23の上面に開口している。実施例で
は、図1に明確に示す通り、連通孔42の一端開口はス
ラストプレート23の軸線方向中央部に開口し、その他
端開口はテーパ部32に開口し、仮に連通孔42を通し
てオイル66が送給されたとしてもテーパ部32及びこ
れに続く第1のオイル溜空間58にて空気とオイル66
とが分離され、オイル66はスラスト動圧流体軸受手段
54aに戻され、空気は大気通路31を通してモータ外
部に排出される。
【0016】スラストプレート23には、更に、その両
端部に半径方向外方に突出する環状突起68及び70が
設けられている。また、環状突起68及び70に対応し
て、スリーブ部材26の部位26aの内周面には、所定
の間隔を置いて一対の環状凹部72及び74が設けられ
ている。後述する作用効果を得るためには、例えば、ス
ラストプレート23等に関連する寸法を、次の通り設定
することができる。 スラストプレート23の上面とカバープレート25との
間隔L1:約0.01mm スラストプレート23の下面とスリーブ部材26との間
隔L2:約0.01mm スラストプレート23の厚さ(軸線方向の長さ)L3:
約1.4mm 環状突起68及び70の幅W1:約0.2mm 環状突起68及び70の高さH1:約0.1mm 環状凹部72及び74の幅W2:約0.22mm 環状凹部72及び74の深さD1:約0.1mm 環状空間64の幅W3:約0.15mm
【0017】次いで、上述したモータの作用効果につい
て説明する。モータの回転していないときには、オイル
66は、図2に示す状態に保持される。即ち、オイル6
6は自重によって環状空間64の下部に集まり、スラス
トプレート23の下面側のスラスト動圧流体軸受手段5
4bのオイル66bと環状空間64に収容されたオイル
66cとが連続した状態になるが、かかるオイル66c
とスラストプレート23の上面側のスラスト動圧流体軸
受手段54aのオイル66aとは空気室を介して分離し
た状態に保持される。また、環状突起68及び70の間
に位置する連通孔42の一端開口は、少なくともその一
部が環状空間64内のオイル66cの上方に位置し、環
状空間64の空気室と連通する。従って、温度変化等に
より上記空気室の空気が膨張しても、膨張した空気は連
通孔42、第1のオイル溜め空間58及び空気通路31
を通して外部に排出され、空気膨張による悪影響が回避
される。
【0018】一方、モータが高速回転しているときに
は、オイル66は、図3に示す状態に保持される。即
ち、スリーブ部材26の高速回転によって遠心力がスラ
スト動圧流体軸受手段54a,54bのオイル66a,
66b及び環状空間64内のオイル66cに作用し、環
状空間64内のオイル66cはスリーブ部材26の内周
面に貼り付いた状態に保持され、またスラストプレート
23の上下面側のスラスト動圧流体軸受手段54a,5
4bのオイル66a,66bは半径方向外方に流動する
傾向にある。それ故に、図3に示す通り、スラスト動圧
流体軸受手段54a,54bのオイル66a,66bは
半径方向外方に流動してスリーブ部材26の内周面に保
持されているオイル66cの層まで流れ、上面側のスラ
スト動圧流体軸受手段54aのオイル66aと下面側の
スラスト動圧流体軸受手段54bのオイル66bとが、
スリーブ部材26の内周面のオイル66cを介して連続
した状態となる。かく連続した状態においては、容易に
理解される如く、スリーブ部材26に保持されたオイル
66cは、これと一体に高速で回転するために比較的大
きい遠心力が作用する。一方、上下面側のスラスト動圧
流体軸受手段54a,54bのオイル66a,66bに
作用する遠心力はスリーブ部材26の内周面で支えら
れ、この内周面に貼り付いているオイル66cに作用す
る遠心力と均り合い、スラスト動圧流体軸受手段54
a.54bのオイル66a,66bの半径方向外方への
流動が抑えられ、高速回転時のオイル不足が防止され
る。特に、スラストプレート23の両端部に環状突起6
8及び70が設けられているので、環状突起68及び7
0の先端部がスリーブ部材26に保持されたオイル66
cの層まで延び、スラスト動圧流体軸受手段54a,5
4bのオイル66a,66bとスリーブ部材26の内周
面に保持されたオイル66cとの連続状態が保持され
る。かかる高速回転時においても、オイル66はスリー
ブ部材26の内周面に貼り付く故に、連通孔42の一端
開口は、図3に示す通り、環状空間64の空気室に連通
し、空気室とモータとの連通状態が維持される。
【0019】以上、本発明のモータの一実施例について
説明したが、本発明はかかる実施例に限定されるもので
はなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃
至修正が可能である。
【0020】例えば、図示の実施例では、スラストプレ
ート23に連通孔42を2個設けているが、これに限定
されず、例えば連通孔42を1個又は3個以上設けるよ
うにしてもよい。
【0021】また、図示の実施例では、スラストプレー
ト23の環状突起68及び70に対応して、スリーブ部
材26の内周面に一対の環状凹部72及び74を設けて
いるが、これらは、オイル注入を容易にするためにはあ
る程度の間隔を設けた方が便利であるためであり、また
回転に際して損失を少なくするためであり、これらをあ
まり考慮しなくてよいときには、この環状凹部72及び
74は省略することも可能である。
【0022】
【発明の効果】本発明のモータでは、スラストプレート
23の外周面とシャフト保持部材の内周面との間に規定
される環状空間64の一部に余剰オイル66が収容され
る。それ故に、環状空間64の一部が余剰オイル66の
溜め部として、また環状空間64の残部が空気室として
作用し、この空気室が連通孔42を介して大気に連通さ
れ、温度変化により空気室の空気が膨張したときには、
この空気は連通孔42を通して大気に排出される。ま
た、スラストプレート23の外周面に環状突起68及び
70が設けられているので、これら環状突起68及び7
0によって、モータの高速回転時にシャフト保持部材の
内周面に遠心力によって貼り付いたオイル66cを介し
てスラストプレート23の上下面側のスラスト動圧流体
軸受手段54a,54bのオイル66a,66bが連続
した状態となる。従って、シャフト保持部材の内周面に
保持されたオイル66cに作用する遠心力と、スラスト
動圧流体軸受手段54a,54bのオイル66a,66
bに作用する遠心力の分力とが均り合い、スラスト動圧
流体軸受手段54a,54bのオイル66a,66bが
遠心力によって半径方向外方へ流動することが阻止さ
れ、スラスト動圧流体軸受手段54a,54bにおける
オイル不足が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモータの第1実施例を示す要部断面
図。
【図2】図1のモータのスラストプレート及びその近傍
を示す拡大部分断面図。
【図3】図のモータを高速回転させたときのオイルの状
態を示す、図2に対応する拡大部分断面図。
【図4】公知のモータの例を示す断面図。
【符号の説明】
21 シャフト 23 スラストプレート 25 カバープレート 26 スリーブ部材 27 ラジアル動圧流体軸受手段 32及び37 テーパ部 42 連通孔 54a,54b スラスト動圧流体軸受手段 64 環状空間 66,66a,66b,66c オイル 68及び70 環状突起 72及び74 環状凹
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のモータでは、ス
ラストプレートの外周面とシャフト保持部材の内周面と
の間に環状空間が規定され、この環状空間の一部に余剰
のオイルが収容され、スラストプレートには環状空間を
大気に連通するための連通孔が設けられており、モータ
が回転していないときには、環状空間内のオイルはその
下部に溜まり、モータが高速回転しているときには、こ
のオイルはシャフト保持部材の内周面に保持され、この
内周面に保持されたオイルを介して、スラストプレート
の上面側のスラスト動圧流体軸受手段のオイルと、スラ
ストプレートの下面側のスラスト動圧流体軸受手段のオ
イルとが、連続した状態になる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【作用】本発明のモータでは、スラストプレートの外周
面とシャフト保持部材の内周面との間に規定される環状
空間の一部に余剰オイルが収容される。従って、環状空
間の一部が余剰オイルの溜めとして、また環状空間の残
部が空気室として作用し、この空気室が連通孔を介して
大気に連通され、温度変化により空気室の空気が膨張し
たときには、この空気は連通孔を通して大気に排出され
る。また、本発明のモータでは、モータの高速回転時に
シャフト保持部材の内周面に遠心力によって貼り付いた
オイルを介してスラストプレートの上下面側のスラスト
動圧流体軸受手段のオイルが連続した状態となる。従っ
て、シャフト保持部材の内周面に保持されたオイルに作
用する遠心力と、スラスト動圧流体軸受手段のオイルに
作用する遠心力の分力とが均り合い、スラスト動圧流体
軸受手段のオイルが遠心力によって半径方向外方へ流動
することが阻止され、スラスト動圧流体軸受手段におけ
るオイル不足が防止される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】
【発明の効果】本発明のモータでは、スラストプレート
23の外周面とシャフト保持部材の内周面との間に規定
される環状空間64の一部に余剰オイル66が収容され
る。それ故に、環状空間64の一部が余剰オイル66の
溜め部として、また環状空間64の残部が空気室として
作用し、この空気室が連通孔42を介して大気に連通さ
れ、温度変化により空気室の空気が膨張したときには、
この空気は連通孔42を通して大気に排出される。ま
た、本発明のモータでは、モータの高速回転時にシャフ
ト保持部材の内周面に遠心力によって貼り付いたオイル
66cを介してスラストプレート23の上下面側のスラ
スト動圧流体軸受手段54a,54bのオイル66a,
66bが連続した状態となる。従って、シャフト保持部
材の内周面に保持されたオイル66cに作用する遠心力
と、スラスト動圧流体軸受手段54a,54bのオイル
66a,66bに作用する遠心力の分力とが均り合い、
スラスト動圧流体軸受手段54a,54bのオイル66
a,66bが遠心力によって半径方向外方へ流動するこ
とが阻止され、スラスト動圧流体軸受手段54a,54
bにおけるオイル不足が防止される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフトと、該シャフトを軸受保持する
    シャフト保持部材と、該シャフトに設けられたスラスト
    プレートと、を有し、該スラストプレートの上面及び下
    面と該シャフト保持部材との間にスラスト動圧流体軸受
    手段が夫々介在され、該シャフトと該シャフト保持部材
    との間にラジアル動圧流体軸受手段が介在されたモータ
    において、 該スラストプレートの外周面と該シャフト保持部材の内
    周面との間には環状空間が規定され、該環状空間の一部
    に余剰のオイルが収容され、 該スラストプレートの外周面には、該環状空間内に突出
    する環状突起が設けられ、 該スラストプレートには、該環状空間を大気に連通する
    ための連通孔が設けられており、 モータが回転していないときには、該環状空間内の該オ
    イルはその下部に溜まり、モータが高速回転していると
    きには、該オイルは該シャフト保持部材の内周面に保持
    され、該内周面に保持された該オイルを介して、該スラ
    ストプレートの上面側の該スラスト動圧流体軸受手段の
    該オイルと、該スラストプレートの下面側の該スラスト
    動圧流体軸受手段の該オイルとが、連続した状態とな
    る、 ことを特徴とするモータ。
  2. 【請求項2】 該環状突起は該スラストプレートの両端
    部に設けられ、該シャフト保持部材には、該環状突起に
    対応して、所定の間隔を置いて一対の環状凹部が設けら
    れている請求項1記載のモータ。
  3. 【請求項3】 該連通孔の一端は、該スラストプレート
    の該環状突起間に開口しており、モータが回転していな
    いときには、該連通孔の該一端開口は該環状空間内の該
    オイルの上方を大気に連通し、モータが高速回転したと
    きには、その該一端開口は該シャフト保持部材の内周面
    に保持された該オイルの半径方向内方を大気に連通する
    請求項2記載のモータ。
  4. 【請求項4】 該環状空間のほぼ半分の部分に余剰の該
    オイルが収容される請求項1乃至3のいずれかに記載の
    モータ。
  5. 【請求項5】 該スラストプレートの該上面側の該スラ
    スト動圧流体軸受手段の外側にはスラスト側シール手段
    が設けられている請求項1乃至4のいずれかに記載のモ
    ータ。
  6. 【請求項6】 該スラスト側シール手段は、内側に配設
    されたテーパシール手段と、外側に配設された絞りシー
    ル手段とから構成され、該テーパシール手段と該絞りシ
    ール手段との間に第1のオイル溜め空間が規定されてい
    る請求項5記載のモータ。
  7. 【請求項7】 該ラジアル動圧流体軸受手段の外側には
    ラジアル側シール手段が設けられている請求項1乃至6
    のいずれかに記載のモータ。
  8. 【請求項8】 該ラジアル側シール手段は、内側に配設
    されたテーパシール手段と、外側に配設された絞りシー
    ル手段とから構成され、該テーパシール手段と該絞りシ
    ール手段との間に第2のオイル溜め空間が規定されてい
    る請求項7記載のモータ。
JP33404094A 1994-12-16 1994-12-16 動圧流体軸受を備えたモータ Expired - Fee Related JP2641035B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33404094A JP2641035B2 (ja) 1994-12-16 1994-12-16 動圧流体軸受を備えたモータ
US08/565,688 US5658080A (en) 1994-12-16 1995-12-01 Motor with a hydro-dynamic bearing

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33404094A JP2641035B2 (ja) 1994-12-16 1994-12-16 動圧流体軸受を備えたモータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08172750A true JPH08172750A (ja) 1996-07-02
JP2641035B2 JP2641035B2 (ja) 1997-08-13

Family

ID=18272840

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33404094A Expired - Fee Related JP2641035B2 (ja) 1994-12-16 1994-12-16 動圧流体軸受を備えたモータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2641035B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6219199B1 (en) 1997-09-12 2001-04-17 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Spindle device having a dynamic-pressure-fluid bearing
US6357916B2 (en) 1998-02-09 2002-03-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Hydrodynamic bearing device

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6219199B1 (en) 1997-09-12 2001-04-17 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Spindle device having a dynamic-pressure-fluid bearing
US6301074B2 (en) 1997-09-12 2001-10-09 Matsushita Electric Industrial Co. Ltd. Spindle device having a dynamic-pressure-fluid bearing
US6404586B2 (en) 1997-09-12 2002-06-11 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Spindle device having a dynamic-pressure-fluid bearing
US6357916B2 (en) 1998-02-09 2002-03-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Hydrodynamic bearing device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2641035B2 (ja) 1997-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5658080A (en) Motor with a hydro-dynamic bearing
US7568839B2 (en) Fluid dynamic pressure bearing, motor, and recording medium driving device
US6059459A (en) Hydrodynamic pressure bearing
US6404087B1 (en) Motor including hydrodynamic bearings with pair of thrust plates
US7830637B2 (en) Hydrodynamic bearing device and disk rotation apparatus
JPH09182367A (ja) 動圧流体軸受を備えたモータ
US6250808B1 (en) Motor having a plurality of dynamic pressure bearings
JP2000350408A (ja) 記録ディスク駆動用モータ
US6948852B2 (en) Hydrodynamic bearing, spindle motor and hard disk drive
KR20030070843A (ko) 유체 베어링 기구와 이 유체 베어링 기구를 구비한브러시리스 모터
US20100166346A1 (en) Dynamic bearing device
JP2000354349A (ja) モータ
JP2003184864A (ja) 動圧軸受
JPH08172750A (ja) 動圧流体軸受を備えたモータ
JPH1155897A (ja) 動圧軸受型モータ
JP3558728B2 (ja) 動圧流体軸受を備えたモータ
JPH10259820A (ja) 動圧流体軸受装置
JP3625884B2 (ja) 動圧流体軸受を備えたモータ
JP3593372B2 (ja) 動圧流体軸受手段を備えたモータ
JPH08214497A (ja) 動圧流体軸受を備えたモータ
JP3549389B2 (ja) 動圧流体軸受装置及び電動機
JP3558709B2 (ja) 動圧流体軸受手段を備えたモータ
JP4392112B2 (ja) 動圧軸受装置及びこれを備えたスピンドルモータ
US4103515A (en) Driving mechanisms
JPH09264320A (ja) 動圧軸受

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970225

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090502

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees