JPH08172305A - 導波管モード−ストリップラインモード変換器 - Google Patents

導波管モード−ストリップラインモード変換器

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JPH08172305A
JPH08172305A JP7262729A JP26272995A JPH08172305A JP H08172305 A JPH08172305 A JP H08172305A JP 7262729 A JP7262729 A JP 7262729A JP 26272995 A JP26272995 A JP 26272995A JP H08172305 A JPH08172305 A JP H08172305A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりも多くのジョセフソン接合を搭載可
能とする。 【解決手段】 フィン51a,51bによりフィンライ
ンアンテナ51が、フィン52a,52bによりフィン
ラインアンテナ52がそれぞれ構成され、フィン51
b,52bは互いに内側として一体に構成されてストリ
ップ線31のグランド層に接続され、アンテナ51,5
2の長さは1波長とされている。アンテナ51,52で
受信された導波管モードのミリ波は、それぞれ4分割さ
れて、多数のジョセフソン接合を直列接続したストリッ
プライン31の信号線の4分割された各部に入射伝搬さ
れる。これら4分割の各一端は終端抵抗38−コンデサ
ン39を通じて接地されている。ストリップ線31の両
端42,43間に各ジョセフソン接合が発生した電圧の
加算出力を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は例えば電圧標準、
超精密直流電圧測定器などに用いられ、導波管モードで
伝搬してくる電磁波をアンテナで受信し、その受信波を
ストリップラインモードに変換し、あるいはその逆の変
換をする伝搬モード変換器に関する。ストリップライン
としては多数のジョセフソン接合の直列接続により信号
線が形成されたものを使用でき、その場合、導波管モー
ドで伝搬して来た電磁波を、ストリップラインに伝搬さ
せ、これにより、そのストリップラインを構成する各ジ
ョセフソン接合に得られた電圧が加算されて出力され
る。
【0002】
【従来の技術】この種のモード変換器が適用されたアン
テナをもつジョセフソン接合アレー及びこれを用いた電
圧標準発生器は例えばC.Hamilton. 他“The NBS Joseph
son Array Voltage Standard”IEEE Trans., Instrum.
Meas., vol. IM-36, No.2, June 1987, pp.258〜261 に
示されている。
【0003】図1にこの従来の導波管モード−ストリッ
プラインモード変換器が適用されたジョセフソン接合ア
レーを示す。誘電体よりなるアレー基板11の一半部に
アンテナ12が他半部にジョセフソン接合アレー13が
形成されている。図2Aに示すように、方形導波管15
の一端の長辺中央より切溝16が形成され、その切溝1
6にアレー基板11が挿入されてアンテナ12が導波管
15内に位置される。
【0004】アンテナ12はフィンラインアンテナであ
って、フィン12bはシリコンでできたアレー基板の上
に形成されたグランドプレーンの一部であり、他のフィ
ン12aはグランドプレーン上に蒸着した誘電体膜上に
形成される。フィンラインアンテナ12の長さは導波管
15を伝搬してくる電磁波の2波長(導波管15及びア
レー基板11に影響されたいわゆる基板上の短縮波長)
とされている。フィン12a,12bの各外側のスロッ
トが刻まれた縁部12a1 ,12b1 は導波管15の切
溝16に位置し、縁部12a1 ,12b1 は導波管15
に対し高周波的に接地接続される。
【0005】ジョセフソン接合アレー13は、その断面
の一部を図2Bに示すようにシリコン基板18上にNb
よりなるグランド層19が全面に形成され、グランド層
19上にSiOよりなる誘電体層21が全面に形成さ
れ、誘電体層21上に線状Nb層22が断続的に形成さ
れ、その線状Nb層22上にAl23 層23が形成さ
れ、更にその上に一対のNb層24が長手方向に配列し
て形成され、線状Nb層22、Al23 層23、Nb
層24はその長手方向において等間隔SiOの分離部2
5により分離され、また各上側の一対のNb層24間に
SiOの分離部26が介在され、Nb層22−Al2
3 層23−Nb層24によりジョセフソン接合27が構
成されている。これらジョセフソン接合27はPbIn
よりなる接続導体層28により順次直列に接続される。
このジョセフソン接合27の直列接続を信号線29と
し、グランド層19と共にストリップライン31が構成
される。
【0006】アレー基板11は図に示していないが液体
ヘリウム容器内で冷却され、グランド層19は超伝導状
態とされ、ストリップライン31の損失はほぼゼロとさ
れる。このストリップライン31は図1に示すように、
ジグザグに折返されている。図2Aに示すように導波管
15内をTE10モードで伝搬してくる電磁波10に対
し、その磁界Hとフィンラインアンテナ12の面が直交
し、電界Eと平行し、ポインティングベクトルから計算
して電力密度が最大になる導波管15の横断面長辺の中
央にフィンラインアンテナ12が配置される。フィンラ
インアンテナ12で受信された電磁波10はストリップ
ライン31に供給されるが、この供給はフィンラインア
ンテナ12とストリップライン31との整合がとられて
行われるようにされている。
【0007】図1中の鎖線a、b、c、dの各断面を図
3A、B、C、Dにそれぞれ示す。鎖線a、bではフィ
ン12a,12bは誘電体層21の両側にあり、誘電体
層21と直角方向から見て互いに位置がずらされ、かつ
互いの内側が指数関数曲線的に形状が変化するダブルリ
ッジ部であり、これら間の電界を図に点線で示す。鎖線
cの位置では誘電体層21の両側でフィン12a,12
bとそれぞれ接続された導体32a,32bが同一幅で
対向する平衡伝送路32となり、鎖線dの位置では導体
32a,32bとそれぞれ接続された信号線29、グラ
ンド層19よりなるストリップライン(不平衡線路)3
1となる。このような構成により導波管15の特性イン
ピーダンス約450Ωとストリップライン31の特性イ
ンピーダンス約8Ωとの変換がなされる。
【0008】この構成によりアンテナ12で受信された
電磁波はストリップラインモードに変換され、その後、
図1に示すように分岐点33で2分岐され、更にそれぞ
れ分岐点34,35で2分岐され、更に分岐点34a,
34bまた35a,35bでそれぞれ分岐されてジョセ
フソン接合アレー13に印加される。ジョセフソン接合
アレー13よりなるストリップライン31の等価回路を
図4に示すように分岐点33と分岐点34,35との間
に直流通路を遮断する結合コンデンサ36,37が直列
に挿入され、分岐点34にて分岐された両信号はそれぞ
れストリップライン31を伝搬し、その端で終端抵抗3
8−高周波接地用コンデンサ39を通じてグランド層1
9に落とされる。同様に分岐点35で分岐されたその信
号もストリップライン31を伝搬して終端抵抗38−高
周波接地用コンデンサ39を通じてグランド層19に落
とされる。アンテナ12の受信波が図4において信号源
41からの信号として分岐点33に印加されるように示
してある。ジョセフソン接合アレイ13の各ジョセフソ
ン接合27で発生した電圧が順次加算され、ジョセフソ
ン接合27の直列接続の両端、つまりストリップライン
31の両端の端子42,43間に得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】導波管15での導波管
モードとストリップライン31でのストリップラインモ
ードとの変換がなるべく効率的に行われるように、従来
においてはフィンラインアンテナ12の長さを2波長以
上とし、かつその幅W1 を、TE10モードの導波管15
の高さh1 と等しくなるように、つまり最大限広くして
いた。
【0010】しかし、従来の導波管モード−ストリップ
ラインモード変換器はその変換が効率的に行われず、従
来では導波管という限られた大きさでなるべく大きな出
力がストリップラインから得られるには2波長以上の長
いフィンラインアンテナを用いていた。このため例えば
従来のジョセフソン接合アレーでは、アレー基板11の
大きさが制限されている状態においてはジョセフソン接
合を配置できる面積が小さく、配置できるジョセフソン
接合の数に限界があり、それだけ発生できるジョセフソ
ン電圧も低いものであった。
【0011】更に従来の導波管モード−ストリップライ
ン変換器はストリップラインの伝送効率が悪いものであ
った。この発明の目的は変換効率の高い導波管モード−
ストリップラインモード変換器を提供することにある。
この発明の他の目的は従来よりもアンテナを小形に構成
でき、しかも変換効率が高い導波管モード−ストリップ
ラインモード変換器を提供することにある。
【0012】この発明の更に他の目的は小形のアンテナ
で変換効率が高く、かつストリップラインを屈折させる
場合において、屈曲率および近接度の許容限界を明らか
にして伝送効率が高い導波管モード−ストリップライン
モード変換器を提供することにある。この発明の更に他
の目的は従来と同等の感度をもつが小形に構成でき、ア
レー基板が従来と同一の面積であれば従来よりも多くの
ジョセフソン接合を実装できる導波管モード−ストリッ
プラインモード変換器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、導波
管に挿入されるべき誘電体基板の一半部にアンテナが形
成され、このアンテナに接続されたストリップラインが
上記基板の他半部に形成された導波管モード−ストリッ
プラインモード変換器において、アンテナがn個(nは
2以上の整数)設けられ、上記ストリップラインの一端
が上記n個のアンテナとを結合する結合手段が設けられ
ている。
【0014】上記n個のアンテナはそれぞれフィンライ
ンアンテナであって、その長さが到来電磁波の1波長
(基板上の短縮波長)以下とされている。更にこのフィ
ンラインアンテナの挟み角は6.6度程度より小とされ
ている。上記ストリップラインはジョセフソン接合の直
列接続により構成され、高周波的に4n分割され、上記
結合手段はこれら分割された各4つの部分とn個のアン
テナの対応する各1個とを結合する。
【0015】またストリップラインの信号線の屈曲部の
曲げ直径Rのその信号線の幅Wに対する比R/Wが3.
5以上とされている。またストリップラインの信号線の
隣接間隔Sの信号線の幅Wに対する比S/Wが1.5以
上とされている。
【0016】
【発明の実施の形態】図5にこの発明の実施例を示し、
図1、図4と対応する部分に同一符号を付けてある。こ
の発明においては複数、この実施例では2つのアンテナ
51,52が用いられる。アンテナ51,52はそれぞ
れフィンラインアンテナとした場合でアンテナ51はフ
ィン51a,51bからなり、アンテナ52はフィン5
2a,52bからなり、これらは同一方向に向けられ、
かつフィン51b,52bは隣接して一体に形成され、
その外側にフィン51a,52aが形成され、フィン5
1a,52aとフィン51b,52bとは誘電体層21
(図2B)の一方の面と他方の面とに形成されている。
両フィンラインアンテナ51,52の幅の和W2は、こ
れが挿入されるべき導波管15(図2A)の高さh1
等しくされ、フィンラインアンテナ51,52の互いに
外側のそれぞれスロットの刻みが形成された縁部51a
1 ,52a1 は導波管15の切溝16に位置され、導波
管15と高周波的に接地接続されるべき部分である。
【0017】またフィンラインアンテナ51,52の各
長さは1波長以下とされている。これらフィンラインア
ンテナ51,52はそれぞれ図1の場合とほぼ同様にし
てストリップラインに接続されると共にインピーダンス
変換され、それぞれの受信波は図1の場合と同様にそれ
ぞれ4分岐されてジョセフソン接合アレー13に供給さ
れる。つまりこの例ではジョセフソン接合アレー13は
8つに分割され、それぞれに対して、アンテナ51,5
2からの受信波が分岐されて供給される。
【0018】図5に対する図4と同様の等価回路を図6
に示す。アンテナ51,52の各受信波はそれぞれ信号
源53,54の出力信号として、ウィルキンソンタイプ
の分岐回路の分岐点55,56でそれぞれ2分岐され、
これら各分岐された信号はそれぞれ直流阻止コンデンサ
57〜60をそれぞれ通して、ウィルキンソンタイプ分
岐回路の分岐点61〜64でそれぞれ2分岐されてそれ
ぞれストリップライン31へ供給される。これらストリ
ップライン31はそれぞれ平行に並べられた7本の線を
順次直列に接続されたものであり、これらストリップラ
イン31に供給された信号はこれをそれぞれ伝搬して終
端抵抗38−高周波接地用コンデンサ39を通じてグラ
ンド層19に落とされる。全ジョセフソン接合27の直
列接続の両端の端子42,43間に、各ジョセフソン接
合27で生じるジョセフソン電圧が加算された電圧が得
られる。図5Aに示した実施例では、ストリップライン
31は8つに分割され、その各分割された部分は、フィ
ンラインアンテナ51,52の各長手方向と平行なスト
リップラインが6回折返されて構成され、その折返しス
トリップラインがフィンラインアンテナ51,52の配
列中心線50の両側に4つづつ配され、配列中心線50
の一方側のフィンラインアンテナ51の受信信号は、こ
れと同一側の4つの折返しストリップラインに、分岐点
55,61,62で4分配されて供給され、配列中心線
50の他方側のフィンラインアンテナ52の受信信号
は、これと同一側の4つの折返しストリップラインに分
岐点56,63,64で4分配されて供給される。
【0019】二つのアンテナ51,52の受信信号によ
りストリップライン31を励振するため、ストリップラ
イン31の端子42と43との間の長さを同一長とする
と、図1に示した一つのアンテナの受信信号によりスト
リップラインを励振する従来のものと比較して励振源か
ら終端抵抗38に到達する各ストリップライン31の長
さが短かくなり、それだけストリップライン31での損
失が小さくなる。
【0020】フィンラインアンテナ51,52の各フィ
ン51a,51b,52a,52bのそれぞれ互いの内
側の縁の交点における接線が挟む角度、いわゆる挟み角
度θを、図7A乃至7Eに示すように、5.06°、
6.64°、10.92°、19.49°、44.99
°とした場合の各散乱パラメータS21(受信効率に対
応)のシミュレーション結果を図8に示す。図7はミリ
波帯域74.6〜95.6GHzの動作を、マイクロ波
帯域2.80〜3.60GHzの動作でシミュレーショ
ンした結果である。なお図7A乃至Eのフィンラインア
ンテナは何れも94GHzを動作周波数として設計され
たものである。図8から挟み角度θを6.6度以下にす
ることにより挿入損失(反射)が少なくなり、かつ広帯
域にわたり挿入損失特性の変動も少なくなることが理解
される。
【0021】図9Aに従来用いられていたフィンの長さ
が2波長のフィンラインアンテナを、図9Bにフィンの
長さが1波長のフィンラインアンテナを、図9Cに、図
5に示したフィンの長さが1波長の二つのフィンライン
アンテナ(二重フィンラインアンテナと呼ぶ)をそれぞ
れ示す。これらについて散乱パラメータS21のスケーリ
ングシミュレーションを行った結果を図10に示す。図
10から、1波長2重フィンラインアンテナは従来の2
波長単一構造フィンラインアンテナや、1波長単一構造
フィンラインアンテナと比較して同等以上の受信効率が
あり、かつ同等以上の平坦な周波数特性を示すことがわ
かる。
【0022】ストリップライン31の屈曲部の曲げ直径
R(図5B参照)とストリップライン31の信号線29
の幅Wとの比R/Wと、3.53GHzにおける散乱パ
ラメータS21との関係を求め結果を図11に示す。これ
よりR/Wが3.5より小となると、損失が急に大とな
ることがわかる。従ってR/Wを3.5程度より大とす
ると反射が少なく損失が小となるが、占有面積を小とす
る点、また限られた大きさのアレー基板11に対し、な
るべく多くのジョセフソン接合を設ける点からR/Wを
なるべく3.5に近づけるとよい。
【0023】信号線29の間隔Sと信号線29の幅Wと
の比S/Wと、3.53GHzにおける散乱パラメータ
21との関係を求めた結果を図12に示す。この図から
S/Wが1.5程度以下になると隣接信号線の信号の相
互干渉により損失が比較的急に悪化する。従ってS/W
を1.5程度以上とするが、占有面積を小とする点また
限られた大きさのアレー基板11に対しなるべく多数の
ジョセフソン接合を設ける点から1.5程度付近が好ま
しいことがわかる。
【0024】なお従来のジョセフソン接合アレーのスト
リップライン31の寸法は知らないが、従来技術に示さ
れている図面の寸法から見ると、W=50μm、R=2
00μm、S=100μm程度と思われ、この場合はR
/W=4、S/W=7となり、それぞれ前記実施例の好
ましい値より大であり、それだけジョセフソン接合の実
装密度が小さくなっている。
【0025】上述では2つのフィンラインアンテナ5
1,52を用いたが3つ以上のフィンラインアンテナを
用いてもよい。またアンテナとしてはフィンラインアン
テナに限らず、導波管モードからストリップラインモー
ドに変換する機能があれば他のアンテナを同様に複数用
いてもよい。更にこの発明による導波管モード−ストリ
ップラインモード変換器は導波管よりの電磁波をジョセ
フソン接合アレーに供給する場合に限らず、つまりスト
リップライン31は単なる、誘電体層をグランド層と導
電線とで挟んだものよりなるものでもよく、このストリ
ップラインを介して他の機器、素子へ供給してもよい。
またストリップラインを伝搬して来た電磁波を導波管へ
供給する場合にも適用できる。
【0026】つまり、導波管モードとストリップライン
モードとの単なる変換においては例えば図13に図5と
対応する部分に同一符号を付けて示すが、この実施例で
は、フィン51a、52aはほぼ平行した4分の1波長
のストリップライン71a、71b一端に接続され、こ
れらストリップライン71a、71bの各他端は4分の
1波長のストリップライン71cの一端に接続され、ス
トリップライン71cの他端はストリップライン31の
一端に接続され、ストリップライン31の他端は信号出
入力端とされる。動作帯域を広くするため、必要に応じ
てフィン51a、52aとストリップライン71a、7
1bとの各接続点間に抵抗素子72が接続する。ストリ
ップライン71a、71b、71cの各インピーダンス
をそれぞれZ1 ,Z2 ,Z3 とすると、Z3 =√(Z1
・Z2 )とされている。このストリップライン71a、
71b、71c、抵抗素子72はいわゆるWilkin
son合波・分波手段(接合手段)71を構成し、アン
テナ51、52よりの受信波はストリップライン31に
合波供給され、逆にストリップライン31よりの電磁波
はアンテナ51、52に分配される。例えばアンテナ5
1、52の各インピーダンスを50Ω、ストリップライ
ン71a、71bのインピーダンスを59.4Ω、スト
リップライン71cのインピーダンスを42.0Ω、抵
抗素子72の抵抗値を100Ω、とストリップライン3
1のインピーダンスを50Ωとするとインピーダンス接
合のとれた合波・分波が良好に行われる。
【0027】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば複数
のアンテナを用いることにより従来の2波長アンテナと
同等の感度をもつが、アンテナを小形に構成することが
でき、従来より効率よく導波管モードとストリップライ
ンモードとの変換が行える。このようにアンテナを小形
にできるから、ストリップラインをジョセフソン接合の
直列接続で構成した場合は、アレー基板11の面積が同
一であればジョセフソン接合を従来よりも多数実装する
ことができる。図5Aに示した実施例の場合は、アレー
基板11中の20%がアンテナ部分の面積、80%がジ
ョセフソン接合アレー部分の面積であるが、図1に示し
た従来のものは、アレー基板11中の36%がアンテナ
部分の面積、64%がジョセフソン接合アレー部分の面
積であり、アンテナ感度は両者ほぼ同一である。よって
この発明によればアレー基板11の面積が同一の場合、
従来のものよりも高いジョセフソン電圧を得ることがで
きる。
【0028】しかもこの発明によれば、複数のアンテナ
で、それぞれストリップライン31を分割した各部をそ
れぞれ励振することができ、長いストリップライン31
の各部を十分励振することができ、つまりストリップラ
イン31の全長が同一の場合各励振点から終端までのス
トリップラインの長さがこの発明の方が従来よりも短か
くなり、それだけストリップライン31の損失が小さく
なり、この点からも従来より高いジョセフソン電圧が得
られる。
【0029】ストリップラインの屈曲部の屈曲率直径R
の信号線29の幅Wに対する比R/Wをぼぼ3.5とす
ることにより小さい屈曲率で損失を小とすることがで
き、更にストリップラインの線間隔Sの信号線幅Wに対
する比S/Wをほぼ1.5にすることにより少ない損失
で線間隔を小とすることができる。更にフィンラインア
ンテナを用い、その挟み角θを6.6度以下とすること
により挿入損失を小とすることができる。
【0030】図5に示した実施例ではアレー基板11を
10.5×17.0mm2 とし、R/Wを3.5、S/
Wを1.5とし、25,944個のジョセフソン接合を
実装し、94GHz、13mWのミリ波を照射した時、
18.5Vのジョセフソン電圧が得られ、従来のものよ
りも37%向上した。なお図1に示した従来のもののア
レー基板は19×10.5mm2 、実装されたジョセフ
ソン接合の数は18,992個であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の導波管モード−ストリップラインモード
変換器をもつジョセフソン接合アレーを示す平面図。
【図2】Aはジョセフソン接合アレーと導波管との結合
例を示す斜視図、Bはストリップライン31の断面を示
す図である。
【図3】A乃至Dはそれぞれ図1中の鎖線a乃至dの断
面図である。
【図4】図1のジョセフソン接合アレーの等価回路図。
【図5】Aはこの発明の実施例を示す平面図、Bは図5
A中の鎖線I内の拡大図である。
【図6】図5Aに示した実施例中のジョセフソン接合ア
レーの等価回路図。
【図7】A乃至Eは各種挟み角θのフィンラインアンテ
ナパターンを示す図である。
【図8】図7A乃至図7Eに示した各種挟み角のアンテ
ナの損失特性を示す図。
【図9】Aは従来の2波長フィンラインアンテナを示す
図、Bは1波長フィンラインアンテナを示す図、Cは1
波長二重フィンラインアンテナを示す図である。
【図10】図9A乃至図9Cに示した各アンテナの損失
特性のシミュレーション結果を示す図。
【図11】信号線幅Wで規準化したストリップライン屈
曲直径Rと損失との関係のシミュレーション結果を示す
図。
【図12】信号線幅Wで規準化したストリップライン間
隔Sと損失との関係のシミュレーション結果を示す図。
【図13】この発明の他の実施例を示す平面図。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一部が導波管に挿入されるべき誘電体基
    板と、 その基板の上記導波管に挿入されるべき部分に形成され
    たn個(nは2以上の整数)のアンテナと、 上記基板の上記導波管の外部に形成され、一端を信号入
    出力端とするストリップラインと、 そのストリップラインの他端と上記各アンテナとをそれ
    ぞれ高周波的に接続する結合手段と、 を具備する導波管モード−ストリップラインモード変換
    器。
  2. 【請求項2】 請求項1のモード変換器において、 上記アンテナはフィンラインアンテナであって、その長
    さが使用電磁波の1波長(基板上の短縮波長)以下であ
    る。
  3. 【請求項3】 請求項2のモード変換器において、 上記フィンラインアンテナの挟み角が6.6度程度より
    小とされている。
  4. 【請求項4】 請求項3のモード変換器において、 上記フィンラインアンテナは2つであって、長手方向を
    同一として横に並べられ、互いに内側のフィンは一体に
    形成され、その配列方向の幅は上記導波管の管内高さと
    ほぼ等しくされている。
  5. 【請求項5】 一部が導波管に挿入されるべき誘電体基
    板と、 その基板の上記導波管に挿入されるべき部分に形成され
    たn個(nは2以上の整数)のアンテナと、 上記基板の上記導波管の外部に形成され、信号線が多数
    のジョセフソン接合を直列接続して構成され、高周波的
    に4n分割され、両端を出力端子とするストリップライ
    ンと、 そのストリップラインの分割された各4つの部分と上記
    アンテナの各1つとをそれぞれ高周波的に接続する接合
    手段と、 を具備する導波管モード−ストリップラインモード変換
    器。
  6. 【請求項6】 請求項5のモード変換器において、 上記アンテナはフィンラインアンテナであって、その長
    さが使用電磁波の1波長(基板上の短縮波長)以下であ
    る。
  7. 【請求項7】 請求項6のモード変換器において、 上記フィンラインアンテナの挟み角が6.6度程度より
    小とされている。
  8. 【請求項8】 請求項7のモード変換器において、 上記フィンラインアンテナは2つであって、長手方向を
    同一として横に並べられ、互いに内側のフィンは一体に
    形成され、その配列方向の幅は上記導波管の管内高さと
    ほぼ等しくされている。
  9. 【請求項9】 請求項8のモード変換器において、 上記ストリップラインの分割された各8つの部分は、そ
    れぞれ上記フィンラインアンテナの長手方向に延長した
    ストリップラインが複数回折返されてなり、これら8つ
    の折返しストリップラインは上記二つのフィンラインア
    ンテナの配列中心線の延長線の両側に4つづつ配され、
    各4つは平行にならんでおり、上記配列中心線の一方の
    側のアンテナが、同一側の4つの折返しストリップライ
    ンに接続され、上記配列中心線の他方の側のアンテナ
    が、これと同一側の4つの折返しストリップラインに接
    続される。
  10. 【請求項10】 請求項5乃至9のモード変換器におい
    て、 上記ストリップラインの信号線の屈曲部の曲げ直径Rの
    その信号線の幅Wに対する比R/Wが3.5程度とされ
    ている。
  11. 【請求項11】 請求項10のモード変換器において、 上記信号線の隣接間隔Sの上記信号線の幅Wに対する比
    S/Wが1.5程度とされている。
  12. 【請求項12】 請求項5乃至9のモード変換器におい
    て、 上記信号線の隣接間隔Sの上記信号線の幅Wに対する比
    S/Wが1.5程度とされている。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20010112034A (ko) * 2000-06-13 2001-12-20 권영우 도파관-마이크로스트립 변환 구조를 이용한 전력 결합기
JPWO2014174983A1 (ja) * 2013-04-22 2017-02-23 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 コネクタ装置及び無線伝送システム

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