JPH08171921A - 燃料電池及び燃料電池の運転方法 - Google Patents

燃料電池及び燃料電池の運転方法

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JPH08171921A
JPH08171921A JP6315010A JP31501094A JPH08171921A JP H08171921 A JPH08171921 A JP H08171921A JP 6315010 A JP6315010 A JP 6315010A JP 31501094 A JP31501094 A JP 31501094A JP H08171921 A JPH08171921 A JP H08171921A
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JP
Japan
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fuel cell
main body
voltage
battery
electric power
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JP6315010A
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English (en)
Inventor
Nobuyoshi Nishizawa
信好 西沢
Shingo Washimi
晋吾 鷲見
Koji Shindo
浩二 進藤
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 燃料電池本体2は、水素貯蔵装置6から水素
の供給を受けて発電する。設定温度算出部41は、運転
期間中、基準となる燃料電池本体2の電流−電圧特性に
基づいて、電流値と対応づけられる電圧値を算出し、燃
料電池本体2の発電電圧がその電圧値を保つことができ
るよう設定温度を算出する。ファン電圧制御部42は、
燃料電池本体2の温度が、設定温度算出部41で算出し
た設定温度と一致するように、空気供給ファン9の出力
を制御する。 【効果】 運転期間中、燃料電池本体2が出力する電流
を一定にすれば、電力51もほぼ一定に維持される。ま
た、空気供給ファン9に供給される電力53もほぼ一定
となるので、外部に出力する電力55もほぼ一定に保た
れる。従って、BOUとEOUとで設計を区別する必要
がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料電池及び燃料電池
の運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、燃料電池を搭載した小型のポータ
ブル電源として、リン酸型の発電セルが積層されてなる
電池本体と、空気供給ファンと、水素吸蔵合金タンク等
の水素供給源を備えたポータブル燃料電池が開発されて
いる。ポータブル燃料電池は数百ワット程度の発電が可
能であり、従来から利用されているエンジンによって発
電機を駆動させて発電するポータブル電源と比べて、大
気汚染物質の排出が少ない点、騒音の発生が少ない点で
優れている。
【0003】ポータブル燃料電池は、通常、ケースの中
に電池本体が配置されており、電池本体に、ファンによ
って空気が流される一方、水素吸蔵合金タンク等の水素
供給源から水素が供給されることによって発電が行われ
るようになっている。そして、電池本体で発生した電力
の一部はファンの駆動等に用い、残りの電力はコンバー
タで電圧変換して外部に出力されるようになっている。
【0004】また、ファンから送られる空気は、電池本
体の発電に伴って発生する熱による温度上昇を抑える働
きも兼ねており、ファンの風量を調節することによって
電池本体の温度を一定の設定温度に保ちながら運転され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、燃料電池を
運転するとき、電池本体が出力する電流と電圧は、設定
温度に応じた電流−電圧特性に従うようになっている
が、運転初期と運転終了時では、図5にBOUとEOU
とで示すように、設定温度が同一であっても出力電圧が
異なっている。このため、従来の運転方法では長時間運
転する間に電圧が低下し、それに伴って出力電力が低下
するという問題があった。
【0006】この電流−電圧特性の変化は、燃料電池の
長時間の運転に伴って、発電セルの電極の濡れが進行し
たり、電極の触媒が劣化したりすることが原因と考えら
れる。そこで従来は、この出力電力の低下分を補うた
め、電流を増加させるという制御を行うことによって、
電池本体の出力電力を所定の値に維持していたが、この
ように電流を増加させていくと、電池本体に供給する水
素の供給量が増加し、それに伴って発電単価が上昇する
という問題があった。
【0007】また、出力電圧の低下は、電池本体が発生
する熱量の増加に連結するので電池本体の温度を一定に
保つべくファンの風量も増加させなければならず、ま
た、電池電圧の低下に伴ってコンバータの変換効率が低
下するので、より一層発電効率が低下することとなる。
本発明は、このような課題に鑑み、運転期間中、電流を
増加させるよう制御をしなくても、電池本体の出力電力
をほぼ一定に維持することが可能で、更に外部への出力
電力をほぼ一定に維持することが可能な燃料電池及び燃
料電池の運転方法、即ち、BOUとEOUとで設計を区
別する必要のない燃料電池及び燃料電池の運転方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の燃料電池は、水素供給源から水素の
供給を受けて発電を行う電池本体と、電池本体を冷却す
る冷却手段と、電池本体の運転期間中の発電電圧を検出
する発電電圧検出手段と、検出された発電電圧が、電池
本体の基準の電流−電圧特性に基づいて電流値と対応づ
けられる電圧値を保つことができるよう、電池本体の設
定温度を算出する設定温度算出手段と、電池本体の温度
が前記設定温度算出手段で算出された設定温度と一致す
るよう冷却手段の出力を制御する冷却出力制御手段とを
備えることを特徴としている。
【0009】また、請求項2記載の燃料電池は、請求項
1記載の燃料電池に対して、冷却手段は、電力の供給を
受けて電池本体を冷却するものであって、燃料電池は、
電池本体が出力する電力の一部を冷却手段に分配すると
共に外部に電力を出力する電力供給回路を備え、冷却出
力制御手段は、電力供給回路が冷却手段に分配する電力
を制御することによって冷却手段の出力を制御するもの
であることを特徴としている。
【0010】また、請求項3記載の燃料電池の運転方法
は、水素供給源から水素の供給を受けて発電を行う電池
本体と、電池本体を冷却する冷却手段とを備える燃料電
池の運転方法であって、電池本体の運転期間中の発電電
圧を検出する発電電圧検出ステップと、検出された発電
電圧を、電池本体の基準の電流−電圧特性に基づいて電
流値と対応づけられる電圧値に保つことができるよう、
電池本体の設定温度を算出する設定温度算出ステップ
と、電池本体の温度が前記設定温度算出ステップで算出
された設定温度と一致するよう冷却手段の出力を制御す
る冷却出力制御ステップとを備えることを特徴としてい
る。
【0011】
【作用】電池本体の発電電圧は、電池本体の温度の上昇
に伴って上昇するので、電池本体の温度を制御すること
により発電電圧を制御することができる。従って、運転
期間中において、電池本体の温度を上昇させるよう制御
することによって、電池本体の電流と電圧の関係を基準
の電流−電圧特性に従うよう維持させることが可能であ
る。
【0012】ここで、電池本体の基準の電流−電圧特性
とは、あらかじめ基準として定めた電池本体の電流−電
圧特性のことであって、例えば所定の温度における運転
初期の電池本体の電流−電圧特性を基準の電流−電圧特
性として用いることができる。また、電池本体が消費す
る水素量は電池本体の電流値に比例するので、運転期間
中、基準の電流−電圧特性に従うと、電池本体で消費さ
れる水素量も電池本体の出力する電力に応じて一定に維
持される。
【0013】本発明の請求項1記載の燃料電池によれ
ば、電池本体は、水素供給源から水素の供給を受けて発
電を行いながら発熱する。設定温度算出手段は、発電電
圧検出手段で検出された電池本体の運転期間中の発電電
圧が、電池本体の基準の電流−電圧特性に基づいて電流
値と対応づけられる電圧値を保つことができるよう設定
温度を算出し、冷却出力制御手段は、電池本体の温度が
設定温度算出手段で算出した設定温度と一致するよう冷
却手段の出力を制御し、冷却手段は冷却出力制御手段の
制御のもとに電池本体を冷却する。
【0014】このような制御をされることによって、電
池本体の発電電圧は、運転期間中を通じて、電池本体の
基準の電流−電圧特性に基づいて電流値と対応づけられ
る電圧に維持される。また、水素の供給量も、運転期間
中を通じて、電池本体が出力する電力に応じてほぼ一定
に維持することができる。また、請求項2記載の燃料電
池によれば、電池本体から発生する電力の中、電力供給
回路で分配されて冷却手段に供給され、冷却手段の出力
によって電池本体が冷却される。そして、電力供給回路
が冷却手段に分配する電力は、冷却出力制御手段によっ
て制御され、分配される電力に応じた強さで電池本体が
冷却される。
【0015】ここで、電池本体の発熱量は、発電電圧と
電流が一定であるならばほぼ一定に保たれる。従って、
電池本体の電流を一定に保つよう運転すれば、電池本体
の発熱量もほぼ一定に保たれ、電力供給回路から冷却手
段に分配される電力も運転期間中ほぼ一定となり、電力
供給回路から外部に出力される電力も、運転期間中ほぼ
一定に保たれる。
【0016】また、請求項3記載の燃料電池の運転方法
によれば、設定温度算出ステップでは、発電電圧検出ス
テップで検出された電池本体の運転期間中の発電電圧
が、電池本体の基準の電流−電圧特性に基づいて電流値
と対応づけられる電圧値を保つことができるよう設定温
度を算出し、冷却出力制御ステップでは、電池本体の温
度が設定温度算出ステップで算出した設定温度と一致す
るよう冷却手段による電池本体に対する冷却出力を制御
する。
【0017】このような制御されることによって、電池
本体の発電電圧は、運転期間中を通じて、電池本体の基
準の電流−電圧特性に基づいて電流値と対応づけられる
電圧に維持される。また、水素の供給量も、運転期間中
を通じて、電池本体が出力する電力に応じてほぼ一定に
維持することができる。
【0018】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
ながら具体的に説明する。 (実施例) 〔ポータブル燃料電池の全体構成の説明〕図1は、本発
明の一実施例に係るポータブル燃料電池の斜視図であ
り、図2は、図1に示すポータブル燃料電池のX−X線
断面図である。説明上、図2において、紙面の左方向を
前方向、右方向を後方向、紙面の表裏方向を左右方向と
称する。
【0019】このポータブル燃料電池は、ポータブルサ
イズのケース1の中に、水素と空気の供給を受けて発電
を行うリン酸型の燃料電池本体2と、燃料電池本体2に
水素を供給する水素貯蔵装置6と、燃料電池本体2に空
気を供給する空気供給ファン9と、起動時に空気供給フ
ァン9によって供給される空気を加熱する起動用ヒータ
12と、燃料電池本体2から排出される未反応の水素を
処理する触媒燃焼器13と、触媒燃焼器13に空気を供
給する空気供給ファン15と、燃料電池本体2から出力
される電力を電圧変換するDC−DCコンバータ16
と、空気供給ファン9,15等を制御する制御装置17
と、燃料電池本体2からの電力を外部に出力すると共に
内部に分配する電力供給回路18(図1,2では省略)
等が収納されて構成されている。
【0020】ケース1は、アルミニウムやジュラルミン
等の軽金属製で、直方体状のケース下部1aと角錘体状
のケース上部1bとから形成されており、ケース上部1
bの傾斜面には、外部から空気を取り込む吸気孔21と
外部に排出ガスを排出する排気孔22と、外部に電力を
取り出す数個のコネクタ23が設けられている。また、
ケース上部1bの上面部分には、水素吸蔵合金タンク7
内の水素残圧を表示するランプや、水素吸蔵合金タンク
7内の水素圧力を調整する圧力スイッチや、弁の開閉を
行う弁開閉スイッチ等(いずれも図示せず)を備えた操
作パネル24が設けられている。
【0021】また、ケース上部1bは、ケース1と同様
の材料で形成された蓋体30で覆蓋することができ、蓋
体30とケース1とは、止め具31によって密閉固定で
きるようになっている。ここで、ケース1と蓋体30と
が接する部分には、ケース1の密閉性を高めるため、パ
ッキン32が取付けられている。また、蓋体30の上部
には、ポータブル燃料電池を持ち運ぶための把手33が
取付けられている。
【0022】燃料電池本体2は、リン酸型の発電セルが
積層されてなる直方体状の電池スタック3と、電池スタ
ック3の上面を覆い電池スタック3に水素を分配する上
マニホールド4と、電池スタック3の下面を覆い電池ス
タック3からの未反応水素を含む排ガスを回収する下マ
ニホールド5とから構成されており、ケース1の中央下
部に配置されている。
【0023】電池スタック3は、長方形状のリン酸型の
発電セルが左右方向に所定枚数(本実施例では30枚)
積層されて構成されている。この発電セルは、図示はし
ないが、電解質マトリックスの両面にアノードとカソー
ドが配されたものが、水素の通路と空気の通路となる溝
が形成されたバイポーラプレートに挟持されて構成され
ており、電池スタック3内には、前後方向に走る多数の
空気の通路と、上下方向に走る多数の水素の通路が形成
され、この通路を通して各発電セルに空気と水素が供給
されるようになっている。
【0024】そして、電池スタック3を後方向に通り抜
けた空気は、電池スタック3の後方側面から排出される
ようになっている。水素貯蔵装置6は、水素吸蔵合金を
充填した複数本(図示例では5本)の水素吸蔵合金タン
ク7を備えており、燃料電池本体2の後方側面に装着す
ることができるようになっている。
【0025】水素吸蔵合金タンク7は、熱伝導性を有す
る金属板で形成された円筒形状の容器の中にミッシュメ
タルが充填され、満充填状態において300リットル程度の
水素を吸蔵することができるものである。そして、水素
吸蔵合金タンク7は、燃料電池本体2から排出される高
温の排ガスの熱を効率よく受けることができるようにな
っている。
【0026】また水素貯蔵装置6の装着時には、水素吸
蔵合金タンク7から放出される水素は、水素供給弁(不
図示)で調整されながら水素導入管8を通して上マニホ
ールド4に供給されるようになっている。なお、図2に
おいて、水素貯蔵装置6から燃料電池本体2に到る水素
導入管8の途中部分は隠れている。空気供給ファン9
は、燃料電池本体2に対して水素貯蔵装置6と反対側の
上方に設置されており、上述した吸気孔21は、この空
気供給ファン9に近傍に開設されている。また、空気供
給ファン9の下方に仕切り板10が設けられることによ
って、燃料電池本体2の側面と仕切り板10との間に、
空気供給ファン9から燃料電池本体2に到る空気通路1
1が形成されている。
【0027】空気供給ファン9によって、空気通路11
を通って燃料電池本体2に空気が供給される。そして、
燃料電池本体2から排出される高温の排ガスは、水素貯
蔵装置6の周辺を経由して水素貯蔵装置6を加熱した
後、排気孔22からケース1の外に排出される。このよ
うに水素貯蔵装置6が加熱されることによって、水素吸
蔵合金タンク7が水素を放出するのに伴って奪われる熱
量を補給し、燃料電池本体2での発電に必要な水素を安
定して供給することができるようになっている。
【0028】起動用ヒータ12は、空気通路11内に設
置されており、燃料電池本体2が本運転の温度に上昇す
るまでの間、燃料電池本体2に供給される空気を加熱す
る。触媒燃焼器13には白金等の触媒が充填されてお
り、起動用ヒータ12下側の空気通路11内に設置され
ている。燃料電池本体2における未反応水素は、下マニ
ホールド5から排ガス送出管14を通って触媒燃焼器1
3に導かれ、空気供給ファン15から供給される空気で
触媒燃焼される。そして、ポータブル燃料電池の外に未
反応水素が放出されないようになっている。
【0029】図1及び図2において、矢印Aはケース1
外から吸入された空気の流れを、矢印Bは燃料電池本体
2の発電に伴って生じる排ガスの流れを示している。空
気供給ファン9の駆動によって、吸気孔21から取り込
まれた空気は、大部分が発電用として燃料電池本体2に
直接供給される一方、残余の空気は制御装置17やDC
−DCコンバータ16等の周辺を経由して、これら制御
装置17やDC−DCコンバータ16等を冷却した後、
燃料電池本体2に供給される。
【0030】図3は、制御装置17による制御や、電力
供給回路18等による電力の供給の様子を示す模式図で
ある。図中、制御のための信号は破線矢印で示され、燃
料電池本体2からDC−DCコンバータ16を経て電力
供給回路18に到る電力51,52や、電力供給回路1
8から空気供給ファン9,制御装置17及びコネクタ2
3に分配される電力53,54,55は、太線矢印で示
されている。
【0031】DC−DCコンバータ16は、燃料電池本
体2からの電力の電圧を所定電圧(例えば12V)に変
換し、電力供給回路18は、電力の一部を空気供給ファ
ン9,制御装置17及び空気供給ファン15(図3では
省略)の駆動用に分配し、残りの電力をコネクタ23か
ら外部に出力する。制御装置17は、詳しくは後述する
が、燃料電池本体2の運転期間中の発電電圧を、基準の
電流−電圧特性に基づいて定められる値に保つことがで
きるよう、空気供給ファン9の出力を制御することによ
り燃料電池本体2の温度を制御する。また、起動時にお
いては、起動用ヒータ12を駆動し、燃料電池本体2が
本運転の温度まで達した時に起動用ヒータ12を停止し
たりする。
【0032】〔制御装置17による運転期間中における
制御の説明〕図3に示されるように、制御装置17に
は、燃料電池本体2の運転期間中の電圧を、基準の電流
−電圧特性に基づいて電流値と対応づけられる電圧値に
保つことができるよう、空気供給ファン9を制御するた
めに、設定温度算出部41とファン電圧制御部42が備
えられている。また、燃料電池本体2から出力される電
力51の電流及び電圧を測定する電流センサ43及び電
圧センサ44が、DC−DCコンバータ16に取り付け
られ、燃料電池本体2の温度を測定する温度センサ45
が、燃料電池本体2内の空気通路に対して設置されてい
る。
【0033】設定温度算出部41は、電流センサ43か
らの電流信号と、電圧センサ44からの電圧信号に基づ
いて、燃料電池本体2の電圧を運転期間中一定に維持す
るための設定温度を算出する。そして、ファン電圧制御
部42は、ファン電圧制御信号を電力供給回路18に送
って、空気供給ファン9への電力53の電圧を制御する
ことにより、空気供給ファン9の出力を制御して、設定
温度算出部41で算出された設定温度に一致させる。
【0034】図4は、設定温度算出部41による設定温
度算出の内容を示すフローチャートである。このフロー
チャートに従って、運転期間中の制御について説明す
る。電流センサ43からの電流信号と電圧センサ44か
らの電圧信号を取り込んで燃料電池本体2の電流及び電
圧を測定し(S1)、燃料電池本体2の基準の電流−電
圧特性に基づいて、電流測定値から燃料電池本体2の設
定電圧を算出する(S2)。
【0035】図5には、作動圧力1ataで120℃で
の燃料電池本体2の運転初期(BOU)における電流−
電圧特性が曲線Xで示されているが、本実施例において
は、この曲線Xを基準の電流−電圧特性とする。このよ
うに基準の電流−電圧特性に基づいて設定電圧を算出す
ることにより、運転期間中における電流と設定電圧との
関係は、常に基準の電流−電圧特性(曲線X)に従って
維持されることになる。
【0036】次に、ステップS1で測定した測定電圧と
ステップS2で算出された設定電圧とを比較し、燃料電
池本体2の電圧測定値が設定電圧と一致している間(S
3でYesの間)は、設定温度は変更せずにファン電圧
制御部42に出力する(S7)。一方、電圧測定値が設
定電圧と異なる場合(S3でNoの場合)、電圧測定値
が設定電圧より大きいとき(S4でYesの場合)に
は、設定温度を微小値△Tだけ低く再設定し(S5)、
電圧測定値が設定電圧より小さいとき(S4でNoの場
合)には、設定温度を微小値△Tだけ高く設定する(S
6)。そして、再設定した設定温度をファン電圧制御部
42に出力する(S7)。
【0037】上記のステップS1〜S7が繰り返し実行
されることにより、ファン電圧制御部42に設定温度が
繰り返し出力され、ファン電圧制御部42では、この設
定温度を取り込んで、燃料電池本体2の温度を、取り込
んだ設定温度の値に一致させるよう、空気供給ファン9
の出力を制御する。なお、ファン電圧制御部42による
空気供給ファン9の制御については、周知の温度制御の
技術を用いて行うことができるので詳細な説明は省略す
る。
【0038】上記のような制御によって、運転期間中に
燃料電池本体2の電圧が設定電圧よりも下降(上昇)し
ようとすると設定温度が高く(低く)再設定され、電圧
を上昇(下降)させようとするので、燃料電池本体2の
電圧は、ステップS2で算出される設定電圧の値に保た
れ、基準の電流−電圧特性に従って維持される。なお、
上記フローチャートのサイクルの間隔及び微小値△Tの
値は、なめらかな制御を行うことができるように適値を
設定すればよいが、燃料電池本体2の運転期間中におけ
る電流−電圧特性の変化はおだやかなものであるので、
燃料電池の出力電力に変化がない期間は、サイクルの間
隔は長く設定してもよい。
【0039】〔本実施例の運転期間中の制御による動作
及び効果の説明〕このように制御することによって、運
転初期においては、燃料電池本体2の電流−電圧特性
が、基準の電流−電圧特性と一致しているので、設定温
度は120℃に設定されるが、運転初期から終了時にか
けて、燃料電池本体2における電圧低下分を補うよう燃
料電池本体2の温度が徐々に上昇していく。この温度上
昇分は、次のように概算することができる。
【0040】図5においては、作動圧力1ataで12
0℃で運転する場合の燃料電池本体2の運転初期(BO
U)における電流−電圧特性が曲線Xで示され、運転終
了時(EOU)における電流−電圧特性が曲線Yで示さ
れている。また、図中の破線で示された曲線Z1及び曲
線Z2は、電力の値がP1(W)及びP2(W)となる電
流−電圧の関係を示すものである。
【0041】本実施例では、燃料電池本体2の出力電力
はP1(W)に設定されているものとする。このとき、
基準の電流−電圧特性(曲線X)に従って、運転期間中
を通して燃料電池本体2の電流はI1(A)に維持され
るので、水素供給量もそれに合わせて設定すればよい。
仮に運転期間中の電流をI1(A)で一定とし、温度を
120℃に固定したまま運転した場合、EOU時での発
電電圧はV2(V)(点A2)となる。ここで、EOU時
のBOU時からの電圧低下(V1−V2)の値を約1.8
Vとする。
【0042】温度上昇に対する電圧の上昇率は、1セル
当り1.5mV/℃程度であるので、30セルが積層さ
れた燃料電池本体2では、45mV/℃程度の電圧上昇
率となり、本実施例による運転では、この約1.8Vの
電圧低下分を補うために、燃料電池本体2の温度を運転
終了時までに約40℃(1.8÷0.045)上昇させ
て、運転期間中の燃料電池本体2の出力電圧をほぼ一定
の値に保つことになる。
【0043】従って、運転初期においては、燃料電池本
体2の温度は120℃であるが、終了時には160℃程
度まで上昇することになる。なお、このように終了時の
温度が160℃程度に抑えられるよう条件を設定すれ
ば、燃料電池の材料(例えば燃料供給、排出マニホール
ド等)として耐熱性の樹脂を使用することも可能であ
る。
【0044】また、本実施例の制御により、燃料電池が
外部に出力する電力55もほぼ一定に維持される理由に
ついて説明する。燃料電池本体2の出力する電力51は
一定に制御されている。また、DC−DCコンバータ1
6の変換効率は、燃料電池本体2の電流がほぼ一定に保
たれているので、運転期間中の変換効率はほぼ一定に保
たれる。従って、DC−DCコンバータ16から電力供
給回路18への電力52は、ほぼ一定に保たれる。(D
C−DCコンバータ16の変換効率をα%とすると、電
力供給回路18に供給される電力52は、(P1×α)
(W)となる。) また、電力供給回路18からコネクタ23を通して外部
に出力される電力55は、DC−DCコンバータ16か
ら電力供給回路18に供給される電力52から、空気供
給ファン9,制御装置17及び空気供給ファン15に分
配した残りの電力である。
【0045】ここで、燃料電池本体2の電圧が一定であ
るので、燃料電池本体2の発熱量がほぼ一定であり、従
って、電力供給回路18から空気供給ファン9に供給さ
れる電力53もほぼ一定となる。また、制御装置17及
び空気供給ファン15に分配される電力は比較的小さい
ので、コネクタ23を通して外部に出力される電力55
もほぼ一定に保たれる。
【0046】このように、本実施例の制御によって、燃
料電池本体2の出力する電力51は一定P1(W)とな
り、燃料電池の出力する電力55も一定に維持される。
なお、ここでは、電流を運転期間中一定に設定して運転
する例を示したが、電流を途中で切り替えて運転しても
実施可能であって、同様に燃料電池本体2の温度が上昇
することによって運転期間中の燃料電池本体2の電圧
は、基準の電流−電圧特性に基づくよう制御される。
【0047】(比較例)一方、上記実施例と同じ燃料電
池を用いて、燃料電池本体2を従来のように一定の設定
温度(120℃)で運転する場合は、次のように電流を
制御することになる。即ち運転初期(点A1)において
は、同様に電流はI1(A)、発電電圧はV1(V)で、
出力電力はP1(W)であるが、運転終了時において、
この出力電力値P1(W)を維持するために、曲線Yと
曲線Z1との交点である点A3で表される約I2(A)ま
で電流を増加させるよう制御する。
【0048】また更に、運転初期から運転終了時にいた
る間における燃料電池の効率低下分(即ち空気供給ファ
ン15の電力消費増加分やDC−DCコンバータ16の
変換効率低下分等)が(P2−P1)(W)程度と見なさ
れれば、運転終了時において燃料電池本体2の出力電力
値をP2(W)程度に上げて、曲線Yと曲線Z2との交点
である点A4で示されるI3(A)程度まで電流を増加さ
せるよう制御することになる。
【0049】なお、上記実施例においては、燃料電池本
体2の基準の電流−電圧特性に基づいて、電流測定値か
ら燃料電池本体2の設定電圧を算出するステップS2
が、設定温度算出のフローのサイクル毎に繰り返し行わ
れるようになっているが、燃料電池本体2の電流が一定
にコントロールされている場合は、設定電圧も一定に保
たれるので、ステップS1の電流測定とステップS2の
繰り返しは省略してもよい。
【0050】また、上記実施例においては、ポータブル
燃料電池の例を示したが、本発明はポータブル燃料電池
に限らず、一般的に、電池本体を冷却する手段を備えた
燃料電池において同様に実施することができる。
【0051】
【発明の効果】請求項1及び請求項3の発明によれば、
燃料電池の運転期間中、電流を増加させるよう制御をし
なくても、電池本体の出力電力をほぼ一定に維持するこ
とが可能である。また、請求項2の発明によれば、電流
を増加させるよう制御をしなくても、運転期間中の電池
本体の出力電力及び外部への出力電力をほぼ一定に保つ
ことが可能となる。
【0052】従って、電池本体からの電力を利用して冷
却用のファンを駆動させるポータブル燃料電池におい
て、運転期間中、電流を増加させるよう制御をしなくて
も、出力をほぼ一定に維持することが可能である。この
ように、本発明により、BOUとEOUの設計を区別す
る必要のない燃料電池及び燃料電池の運転方法を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るポータブル燃料電池の
斜視図である。
【図2】図1に示すポータブル燃料電池のX−X線断面
図である。
【図3】図1に示すポータブル燃料電池の制御装置によ
る制御や、電力供給回路等による電力の供給の様子を示
す模式図である。
【図4】図3に示す設定温度算出部による設定温度算出
の内容を示すフローチャートである。
【図5】燃料電池本体2の運転初期における電流−電圧
特性と、運転終了時における電流−電圧特性を示すグラ
フである。
【符号の説明】
2 燃料電池本体 6 水素吸蔵装置 9 空気供給ファン 16 DC−DCコンバータ 17 制御装置 18 電力供給回路 41 設定温度算出部 42 ファン電圧制御部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素供給源から水素の供給を受けて発電
    を行う電池本体と、 電池本体を冷却する冷却手段と、 電池本体の運転期間中の発電電圧を検出する発電電圧検
    出手段と、 検出された発電電圧が、電池本体の基準の電流−電圧特
    性に基づいて電流値と対応づけられる電圧値を保つこと
    ができるよう、電池本体の設定温度を算出する設定温度
    算出手段と、 電池本体の温度が前記設定温度算出手段で算出された設
    定温度と一致するよう冷却手段の出力を制御する冷却出
    力制御手段とを備えることを特徴とする燃料電池。
  2. 【請求項2】 前記冷却手段は、電力の供給を受けて電
    池本体を冷却するものであって、 前記燃料電池は、電池本体が出力する電力の一部を冷却
    手段に分配すると共に外部に電力を出力する電力供給回
    路を備え、 冷却出力制御手段は、電力供給回路が冷却手段に分配す
    る電力を制御することによって冷却手段の出力を制御す
    るものであることを特徴とする請求項1記載の燃料電
    池。
  3. 【請求項3】 水素供給源から水素の供給を受けて発電
    を行う電池本体と、 電池本体を冷却する冷却手段とを備える燃料電池の運転
    方法であって、 電池本体の運転期間中の発電電圧を検出する発電電圧検
    出ステップと、 検出された発電電圧を、電池本体の基準の電流−電圧特
    性に基づいて電流値と対応づけられる電圧値に保つこと
    ができるよう、電池本体の設定温度を算出する設定温度
    算出ステップと、 電池本体の温度が前記設定温度算出ステップで算出され
    た設定温度と一致するよう冷却手段の出力を制御する冷
    却出力制御ステップとを備えることを特徴とする燃料電
    池の運転方法。
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