JPH0817056A - 光学的情報記録再生方法及び装置 - Google Patents

光学的情報記録再生方法及び装置

Info

Publication number
JPH0817056A
JPH0817056A JP14810194A JP14810194A JPH0817056A JP H0817056 A JPH0817056 A JP H0817056A JP 14810194 A JP14810194 A JP 14810194A JP 14810194 A JP14810194 A JP 14810194A JP H0817056 A JPH0817056 A JP H0817056A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
signal
equalization coefficient
track
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14810194A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichiro Wakabayashi
康一郎 若林
Hisataka Sugiyama
久貴 杉山
Atsushi Saito
敦 斉藤
Takeshi Maeda
武志 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP14810194A priority Critical patent/JPH0817056A/ja
Publication of JPH0817056A publication Critical patent/JPH0817056A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マークピッチ及びトラックピッチを小さくす
ることが可能な光記録媒体および光ディスク装置を提供
する。 【構成】 半径方向に間隔Pで直線状に配置されたマー
ク151〜153が、半径方向に少なくとも3種類の位
相で配置されている光情報記録媒体を用い、光ヘッドか
らの再生信号により位相が異なる4種類以上のトラッキ
ングエラー信号を生成し、P/2以下の間隔で光スポッ
トを位置決めし、再生を目的とする格子点に対して二次
元的に最も隣接する4つの格子点からの情報の漏れ込み
量を検出するための領域を記録媒体上に設け、該領域内
の所定の格子点上にマーク群を記録し、該マーク群を予
め光スポットで走査して得られた検出値を基に情報の漏
れ込み量を学習しておき、情報再生時には学習した情報
の漏れ込み量に基づき隣接するトラックからのクロスト
ークを低減するための等化係数と、再生トラック上の符
号間干渉量を低減あるいは一定量に調整するための等化
係数を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザ光を用いて光記録
媒体に情報を記録再生する、光学的情報の記録再生方法
及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ光を用いて情報トラック上に情報
マークを記録し、この情報マークの有無に応じた光学的
な変化を検出して情報を再生する光情報記録媒体の記録
密度を向上させるためには、情報トラックの間隔(トラ
ックピッチ)を狭くし、かつ光スポット走査方向の情報
マークの配列間隔(マークピッチ)を狭くする必要があ
る。しかし、トラックピッチ及びマークピッチが光スポ
ットの径よりも小さくなると、光スポットが一つの情報
マークを照射したときに周囲の他の情報マークの一部も
同時に照射するため、再生すべき情報マークの信号に周
囲の情報マークの信号が二次元的に漏れ込むという問題
が起こる。この漏れ込みは、ノイズ成分として干渉し、
再生の精度を低下させる。
【0003】従って、トラックピッチ及びマークピッチ
の大きさは、光スポットの径によって制限されることに
なる。この光スポットの径は、波長λと絞り込みレンズ
の開口数(NA)とによって〜λ/NAという値に限定
されるため、特定の波長のレーザと絞り込みレンズを備
えた系では、二次元的な情報の漏れ込みが高密度化の大
きな支障となる。
【0004】上記の問題を解決し、トラックピッチとマ
ークピッチを小さくする手段として、上記情報の漏れ込
み成分をキャンセルするための二次元等化処理方式(特
開平2−257474号公報)がある。この従来例を図
20〜図24を用いて説明する。図20に示したように
特開平2−257474号公報記載の従来方式では、情
報は記録媒体上に予め定められた格子点上に記録され
る。光スポットのトラッキング方式には Discrete Bloc
k servo Format(以下DBFと略す)を用いている。従
来、DBFはそのトラッキング信号検出の容易性、及び
記録再生データのクロック検出の安定性において特徴が
あり、ディスク上に書き込まれたクロックピットを用い
て全てのタイミングを検出できるので、図20に示した
ような二次元的な格子点上にマークを記録することがで
きる。
【0005】情報再生時には、トラックm−1、トラッ
クm及びトラックm+1上の格子点上の再生信号に基づ
き、図21に示したような信号処理回路を用いて、目的
トラックmの再生信号から隣接するトラックからの情報
の漏れ込み(以下クロストークと呼ぶ)とトラックm上
の情報の漏れ込み(以下符号間干渉と呼ぶ)を低減す
る。この信号処理では、まずトラックm−1、トラック
m、トラックm+1において各トラック上の符号間干渉
を各トランスバーサルフィルタ89,90,138によ
り低減し、その後で各信号を加算器54,69により加
算することで二次元的な情報の漏れ込みを低減する。
【0006】光スポット形状がスポット走査方向及び隣
接トラック方向に対して対称である場合、図21に示し
た二次元等化処理を簡易化することができる。簡易化さ
れた等化処理回路(以下、簡易型等化器と呼ぶ)を図2
2に示す。これは図21に示した回路に比べて、トラン
スバーサルフィルタの数が1/3でよいので、回路規模
の縮小が実現できるという利点がある。この信号処理回
路では、まず加算器79によりトラックmの再生信号か
らトラックmー1及びトラックm+1からのクロストー
クを低減し、次にトランスバーサルフィルタ140によ
りトラックm上の符号間干渉を低減する。ところで、図
21及び図22に示した信号処理回路では、乗算器31
〜35,45〜49,60〜64,76〜78,83〜
85に与えられる等化係数を固定して与えるので、固定
型波形等化器と呼ばれている。
【0007】しかし、実際の光ディスク装置では記録時
のスポット形状、記録パワー、記録クロックタイミン
グ、フォーカス、トラッキングの変動により記録マーク
形状及び位置が変動したり、再生時の光スポット形状、
トラッキング、フォーカス、サンプリングクロックタイ
ミングの変動により上記クロストーク量や符号間干渉量
が変動する。これら変動要因が生じた場合でも効果的に
クロストークや符号間干渉を低減するためには、二次元
等化に用いる等化係数を適応的に変化させる必要があ
る。
【0008】特開平2−257474号公報では、適応
アルゴリズムとして一般的に広く用いられている最小自
乗誤差法を適用することで適応的に等化係数を求めてい
る。図23は、特開平2−257474号公報記載の適
応型波形等化器であり、誤差信号e(m,n)の最小誤
差平均を最小にするように3×5の係数行列W(k,
l)を図24の係数制御回路によって更新することによ
り、上記変動要因が生じた場合でも等化器の乗算器96
〜100,110〜114,125〜129に等化係数
を適応的に与えることができる。
【0009】一方、変動要因が生じた場合において適応
的に等化係数を求め、この等化係数を用いて再生時の信
号処理を行なうことによりトラックピッチを小さくする
手段として、隣接トラックからの情報の漏れ込み量であ
るクロストーク量を検出するための領域を記録媒体上に
設け、この領域内に予め記録されているマークを光スポ
ットで走査して得られた検出値を基に、隣接するトラッ
クからのクロストーク量を学習し、クロストークを低減
するための等化係数を求める方法(特開平5−2052
80号公報)がある。
【0010】この従来例を図25と図26に示す。図2
5は記録媒体上に設けられたクロストーク検出領域と、
この領域内に設けられたクロストーク検出用ピットを再
生した場合の再生信号を示す。クロストーク検出領域e
ではレベルLaの信号が発生するまでの信号のない状態
が通常の記録よりも長くなるように設定されており、ク
ロストーク検出用ピット抽出器では、その信号のない状
態の時間を監視することによりクロストーク検出領域の
検出がなされる。クロストーク検出領域ではスポット1
の再生信号からピークがLa,Lb’,Lz’のレベル
となる信号が読み取られ、同様に、スポット2の再生信
号からピークがLa’,Lb,Lc’のレベルとなる信
号が読み取られ、スポット1の再生信号からピークがL
d’,Lb”,Lcのレベルとなる信号が読み取られ
る。
【0011】トラックTn−1からトラックTnへのク
ロストークのキャンセル係数は、La’/Laで求めら
れ、トラックTn+1からトラックTnへのクロストー
クのキャンセル係数は、Lc’/Lcで求められる。こ
こで、トラックTn−1の再生信号をR1、トラックT
nの再生信号をR2、トラックTn+1の再生信号をR
3とし、トラックTnのクロストークの含まれない再生
信号をS2とすると、S2は、 S2=R2−(La’/La)R1−(Lc’/Lc)R3 …(1) により求められる。図26に示した信号処理では、再生
信号の周波数特性とクロストークの周波数特性が一致し
ている場合には、ほぼ完全にクロストークをキャンセル
することができる。
【0012】さらに、マークピッチを小さくして光スポ
ット走査方向の記録線密度を向上する方式として、パー
シャルレスポンス(PR)方式を光ディスクに適用した
報告(「日経エレクトロニクス」第599号(199
4.1.17)第90頁〜第97頁参照)がある。PR
方式は、情報再生時に一定量の符号間干渉を許すこと
で、効率的な伝送を行なう方式である。PR方式を実現
するためには、記録再生系全体がPR特性を持つように
等化器の特性を設定すればよい。すなわち、再生波形が
特定の符号間干渉を持つように等化器の特性を設定す
る。この場合、波長830nmの半導体レーザを用いて
トラックピッチ1.6μm、最短記録マーク長0.46μm
が記録再生可能となっていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】特開平2−25747
4号公報記載の従来方式では、(1)従来のDBFに従
う記録媒体を用いているが、DBFのトラックピッチは
1.5μmであり、従来のDBFトラッキング方式を用い
ていたのでは、1.0μm以下の狭トラックピッチの記録
再生ができないため狭トラック化による高密度化は実現
できない、(2)変動要因が生じた場合の等化係数を適
応的に求める適応アルゴリズムとして、一般的に広く用
いられている最小自乗誤差法を適用しているが、この場
合、最適な等化係数を発見するまでに数百ミリ秒もの時
間がかかるため、高速なランダムアクセスが実現でき
ず、さらにはレンズ系の非対称な収差(コマ収差)やデ
ィスクの反りなどがある場合にはその影響を排除できな
い、(3)上記簡易型等化回路では適応等化処理を実現
できないため回路規模が大きくなってしまう、という問
題があった。
【0014】また、特開平5−205280号公報記載
の従来方式では、上記(2)の問題点を解決するための
等化係数学習方式を用いているが、原理的に隣接するト
ラックからのクロストーク量は検出できるが、目的トラ
ック上の符号間干渉を検出することはできない。その結
果、トラック間隔を狭めて高密度化することはできる
が、マークピッチを小さくしてスポット走査方向へ高密
度化することはできない。
【0015】さらに、「日経エレクトロニクス」第59
9号(1994.1.17)第90頁〜第97頁記載の
従来方式では、パーシャルレスポンス方式を適用するこ
とによりマークピッチを小さくし、光スポット走査方向
への高密度化を実現することができるが、隣接トラック
からのクロストークに対処することができない。その結
果、トラック間隔を狭めて高密度化することができな
い。
【0016】本発明の目的は、上記(1)から(3)の
問題点を解決し、マークピッチとトラックピッチを小さ
くして高密度記録再生を行なう方式を提供し、同時にこ
の方式を実現するための光記録媒体と情報記録再生装置
を提供すること、さらにパーシャルレスポンス方式を加
えて適用してよりマークピッチを小さくし、超高記録密
度を可能とする方式、媒体及び情報記録再生装置を提供
することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記問題点は、光情報記
録媒体の予め定められた格子点上にレーザ光照射により
情報マークを記録し、少なくとも2つ以上の光スポット
を用いて該情報マークの有無に応じた光学的変化を検出
し、情報を再生する光学的情報記録再生方式において、
(1)半径方向に間隔Pで直線状に配置されたピットあ
るいはマークが、半径方向に少なくとも3種類の位相で
配置されている光情報記録媒体を用い、光ヘッドからの
再生信号により位相が異なる少なくとも4種類のトラッ
キングエラー信号を生成してP/2以下の間隔で光ヘッ
ドを位置決めし、(2)再生を目的とする格子点に対し
て二次元的に最も隣接する4つの格子点からの情報の漏
れ込み量を検出するための領域を記録媒体上に設け、該
領域内の格子点上にマーク群を記録し、該マーク群を予
め光スポットで走査して得られた検出値を基に、目的と
するトラックに対して隣接するトラックからのクロスト
ーク量と、目的とするトラック上の隣接する格子点間で
の符号間干渉量を学習しておき、(3)適応等化が可能
な簡易型等化器を用いて情報再生時には学習したクロス
トーク量に基づき隣接するトラックからのクロストーク
を低減し、さらに学習した符号間干渉量に基づき目的ト
ラック上の符号間干渉を低減することで、二次元的に隣
接する格子点からの情報の漏れ込みを低減することによ
り上記従来の問題点を解決することができ、さらには、
前記情報の漏れ込み量を検出するための領域内の格子点
上にマーク群を記録し、該マーク群を予め光スポットで
走査して得られた検出値を基に、目的とするトラックに
対して隣接するトラックからのクロストーク量と、目的
とするトラック上の目的とする格子点に対して格子点間
隔の略1.5倍の位置における符号間干渉量を学習してお
き、前記適応等化が可能な簡易型等化器を用いて情報再
生時には学習したクロストーク量に基づき隣接するトラ
ックからのクロストークを低減し、さらに学習した符号
間干渉量に基づき目的トラック上の符号間干渉量を一定
量に調整することで、従来よりも光スポット走査方向へ
高密度化した場合でも記録再生が可能となる。
【0018】上記解決手段を以下に詳しく述べる。ま
ず、狭トラック追跡を可能とする光スポットの位置決め
方法について説明する。本発明による光スポット位置決
め方式では、図2あるいは図4に示したように、半径方
向に間隔Pで直線状に配置されたピットあるいはマーク
が、半径方向に少なくとも3種類の位相で配置されてい
る光ディスクを用いる。サーボ信号を検出するためのサ
ーボ領域には、半径方向に間隔Pで直線状に配置された
クロックマーク153が設けられており、ウォブルマー
クA151及びウォブルマークB152は他のマークに
比べ半径方向に±P/4位相がずれて設けられている。
すなわち、サーボ領域には3種類の位相で配置されたマ
ーク列が設けられている。データを記録するためのデー
タ領域には、半径方向に間隔P/8で配置された情報ト
ラック161が設けられている。情報トラック161に
は情報マーク160により情報を記録することができ
る。
【0019】情報トラック161への追跡は、図15に
示したように光ヘッドから検出された総光量信号より、
位相が異なる8種類のトラッキングエラー信号を生成
し、それぞれのトラッキングエラー信号を切り替える回
路を設けることにより達成される。例えば、間隔P/8
で光スポットを位置決めするためには、位相がP/8異
なる8種類のトラッキングエラー信号を生成し、それら
を切り替えることにより達成される。
【0020】次に、二次元的に隣接する格子点からの情
報の漏れ込みを低減するための最適な等化係数を学習す
る方法について説明する。実際の光ディスク装置では記
録時のスポット形状、記録パワー、記録クロックタイミ
ング、フォーカス、トラッキングの変動により記録マー
ク形状及び位置が変動したり、再生時の光スポット形
状、トラッキング、フォーカス、サンプリングクロック
タイミングの変動によりクロストーク量や符号間干渉量
が変動する。これら変動要因が生じた場合でも、効果的
にクロストークや符号間干渉を低減するためには、二次
元等化に用いる等化係数も適応的に変化させる必要があ
る。
【0021】図2に示したように、本発明による情報記
録再生方式では、光ディスク装置に光記録媒体を装着し
た状態で上記等化係数を学習するために、光情報記録媒
体上に等化係数学習領域を設け、所定のマーク群を該学
習領域の所定の位置に予め記憶しておく。情報再生時に
は、等化係数学習領域に記録された学習マークを光スポ
ットで再生し、目的とするトラックに対して隣接するト
ラックからのクロストーク量と、目的とするトラック上
の符号間干渉量を学習する。隣接トラックからのクロス
トークや目的とするトラック上の符号間干渉を除去する
ためには、この学習値の結果得られた等化係数に基づき
信号処理を行う。以下では、この方式を具体的に説明す
る。
【0022】まず、隣接するトラックからのクロストー
クと再生を目的とするトラック上の符号間干渉について
説明する。光スポットが任意のトラックを走査すると
き、ある情報マークの周囲には0〜8個の隣接情報マー
クが存在することになる。具体的に、図2に示した場合
を例に取ると、i及びjを各々整数とし、i番目のトラ
ック上のj番目の格子点を(i,j)とすると、この周
りには(i−1,j−T),(i−1,j),(i−
1,j+T),(i,j−T),(i,j+T),(i
+1,j−T),(i+1,j),(i+1,j+T)
の8箇所の隣接格子点があり、これらに情報マークが有
るか無いかに応じて0〜8個の隣接情報マークが存在す
る。光スポットが(i,j)の格子点を照射するとき、
その隣接格子点上にマークがある場合には、その情報マ
ークも一部照射されるために隣接格子点からの情報の漏
れ込みが生じる。この情報の漏れ込みのうち、隣接トラ
ックからの情報の漏れ込みをクロストーク、再生を目的
とするトラック上の情報の漏れ込みを符号間干渉と呼
ぶ。さらにこれら情報の漏れ込み量を具体的に説明した
のが図3である。a〜hは前記隣接する8つの格子点か
ら目的の格子点への情報の漏れ込み量を表し、a〜hは
一般に1より小さい数となる。このとき、aからc及び
fからhがクロストーク量であり、dとeが符号間干渉
量を表す。このとき、図2に示したような(i,j)の
格子点位置で得られる隣接情報マークからの干渉を受け
た再生信号S'(i,j)を考えると、図3に示した情報
の漏れ込み量を用いて、次式(2)のように表すことが
できる。 S'(i,j)=S(i,j)+aS(i-1,j-1)+bS(i-1,j)+cS(i-1,j+1)+dS(i,j-1)+eS(i,j+1) +fS(i+1,j-1)+gS(i+1,j)+hS(i+1,j+1) …(2)
【0023】ここにS(i,j)は格子点(i,j)に
情報マークが単独で存在し、隣接情報マークが存在しな
い場合の再生信号レベルである(以下孤立信号と呼
ぶ)。格子点(i,j)に情報マークが存在する場合に
はS(i,j)は、例えば1となり、格子点(i,j)
に情報マークが存在しない場合にはS(i,j)は、例
えば0となる。本発明における信号処理では、上記再生
信号に基づき二次元的な情報の漏れ込みを低減した信号
S”(i,j)を求める。以下に、目的格子点(i,
j)において、隣接する格子点からの情報の漏れ込みを
低減する方法について示す。まず、式(2)に基づき次
の計算を行なう。 S"(i,j)=S'(i,j)-bS'(i-1,j)-gS'(i+1,j) …(3)
【0024】ここで、図3において、a=bd,c=b
e,f=gd,h=geがほぼ成り立つので、さらに、
式(3)の結果に基づき、次の計算を行なえば目的とす
るトラック上の隣接する格子点からの情報の漏れ込みを
低減できる。 S'''(i,j)=(1-de)S"(i,j)-dS"(i,j-1)-d2S"(i,j-2)-eS"(i,j+1)+e2S"(i,j+2) …(4)
【0025】このように、a=bd,c=be,f=g
d,h=geがほぼ成り立つので、式(3)及び式
(4)の計算を行なうことにより、二次元的に隣接する
格子点からの情報の漏れ込みを低減する。なお、式
(4)は、5個のS”を用いる場合の演算方法を示す
が、一般には、式(4)は(2α+1)個のS”に基づ
いて演算を行うことができる。但し、αは自然数とす
る。
【0026】図3に示した情報の漏れ込み量は、記録時
のスポット形状、記録パワー、記録クロックタイミン
グ、フォーカス、トラッキングの変動により記録マーク
形状及び位置が変動したり、再生時の光スポット形状、
トラッキング、フォーカス、サンプリングクロックタイ
ミングの変動により変化する。したがって、この情報の
漏れ込み量は実際の光ディスク装置に光記録媒体を装着
した状態で測定するのが望ましい。この目的のために、
所定のマーク列パターンを光記録媒体上の所定の位置に
予め記録しておく。情報再生前にこのマーク列パターン
を光スポットで再生し、再生信号を基に情報の漏れ込み
量を学習する。但し、上記a=bd,c=be,f=g
d,h=geが成り立つならば、式(3)及び式(4)
の計算を行なうことで二次元的な情報の漏れ込みを低減
することができ、このとき、上述した等化係数は、式
(3)における−bと−g、式(4)における(1−d
e),−d,−e,d×d,e×eである。したがっ
て、情報の漏れ込み量としてはb,d,e,gを学習す
れば十分であり、この学習値を基に上記等化係数を算出
すればよい。したがって以下では、bとgを隣接するト
ラックからのクロストーク量とよび、dとeを目的とす
るトラック上の符号間干渉とよぶ。
【0027】図3において、クロストーク量bは格子点
(i−1,p+T)で得られる再生信号S'(i−1,p
+T)と、格子点(i,p+T)で得られる再生信号
S'(i,p+T)の比、S'(i,p+T)/S'(i−
1,p+T)として求めることができる。同様に、クロ
ストーク量gは格子点(i+1,p+7T)で得られる
再生信号S'(i+1,p+7T)と、格子点(i,p+
7T)で得られる再生信号S'(i,p+7T)の比、
S'(i,p+7T)/S'(i+1,p+7T)として求
められ、符号間干渉量dは格子点(i,p+5T)で得
られる再生信号S'(i,p+5T)と、格子点(i,p
+4T)で得られる再生信号S'(i,p+4T)の比、
S'(i,p+5T)/S'(i,p+4T)として求めら
れ、符号間干渉量eは格子点(i,p+3T)で得られ
る再生信号S'(i,p+3T)と、格子点(i,p+4
T)で得られる再生信号S'(i,p+4T)の比、S'
(i,p+3T)/S'(i,p+4T)として求められ
る。
【0028】次に、上記手段にパーシャルレスポンス方
式を付加適用することによりマークピッチを小さくし、
上記手段を用いる場合よりもさらに光スポット走査方向
へ高密度化できる手段について説明する。本手段は上記
手段における等化係数を学習するための手段と、式
(4)に示した目的とするトラック上の符号間干渉を低
減する手段の内容を一部変更することにより実現でき
る。
【0029】以下に、パーシャルレスポンスを付加適用
する場合に、最適な等化係数を実際の光ディスク装置で
学習する方法について説明する。上記手段と同様に、情
報再生時には、上記手段により学習領域内に記録された
学習マークを光スポットで再生し、隣接するトラックか
らのクロストーク量と、目的とするトラック上の符号間
干渉量を学習する。但し、上記手段では、隣接する格子
点間の情報の漏れ込み量を符号間干渉量として学習した
が、本手段では、隣接する格子点間隔の1.5倍の距離か
らの情報の漏れ込み量を符号間干渉量として学習する。
具体的には、図4に示した格子点(i,j)に対して、
(i,j−1)と(i,j−2)の中間位置(i,j−
1.5)、及び(i,j+1)と(i,j+2)の中間位
置(i,j+1.5)からの符号間干渉量を学習する。
【0030】例えば、情報の漏れ込み量を図5のように
表すと、A=BD,C=DE,F=GD,H=GEがほ
ぼ成り立つので、以下のようにして本手段における二次
元等化処理を行なうことができる。まず、図4に示した
ような目的格子点(i,j)に対して(i−1,j)で
得られる再生信号S'(i−1,j)、及び(i+1,
j)で得られる再生信号S'(i+1,j)に基づき次式
(5)の計算を行なう。 S"(i,j)=S'(i,j)-BS'(i-1,j)-GS'(i+1,j) …(5)
【0031】さらに、式(5)の結果に基づき次の計算
を行なう。 S'''(i,j)=(1-DE)S"(i,j)-DS"(i,j-1.5)+D2S"(i,j-3)-ES"(i,j+1.5) +E2S"(i,j+3) …(6) このように式(5)及び式(6)の計算を行なうこと
で、記録再生系全体がPR特性を持つように等化器の特
性を設定し、さらに光スポット走査方向へ高密度化す
る。なお、式(6)は5個のS”を用いる場合の演算方
法を示すが、一般に、式(6)は(2α+1)個のS”
に基づいて演算を行うことができる。但し、αは自然数
とする。
【0032】また、図5に示した情報の漏れ込み量は、
記録時のスポット形状、記録パワー、記録クロックタイ
ミング、フォーカス、トラッキングの変動により記録マ
ーク形状及び位置が変動したり、再生時の光スポット形
状、トラッキング、フォーカス、サンプリングクロック
タイミングの変動により変化する。したがって、この情
報の漏れ込み量は実際の光ディスク装置に光記録媒体を
装着した状態で測定するのが望ましい。この目的のため
に、所定のマーク列パターンを光記録媒体上の所定の位
置に予め記録しておく。
【0033】情報再生前にこのマーク列パターンを光ス
ポットで再生し、再生信号を基に情報の漏れ込み量を学
習する。そして、上記A=BD,C=DE,F=GD,
H=GEがほぼ成り立つので、式(5)及び式(6)の
計算を行なうことで二次元的な情報の漏れ込みを低減す
ることができ、このとき、上述した等化係数は、式
(5)における−Bと−G、式(6)における(1−D
E),−D,−E,D×D,E×Eである。したがっ
て、情報の漏れ込み量B,D,E,Gを学習すれば十分
であり、この学習値を基に等化係数を算出すればよい。
したがって以下、BとGを隣接するトラックからのクロ
ストーク量とよび、DとEを目的とするトラック上の符
号間干渉とよぶ。
【0034】図5において、クロストーク量Bは格子点
(i−1,p+2T)で得られる再生信号S'(i−1,
p+2T)と、格子点(i,p+2T)で得られる再生
信号S'(i,p+2T)の比、S'(i,p+2T)/
S'(i−1,p+2T)として求めることができる。同
様に、クロストーク量Gは格子点(i+1,p+10
T)で得られる再生信号S'(i+1,p+10T)と、
格子点(i,p+10T)で得られる再生信号S'(i,
p+10T)の比、S'(i,p+10T)/S'(i+
1,p+10T)として求められ、符号間干渉量Dは格
子点(i,p+7.5T)で得られる再生信号S'(i,p
+7.5T)と、格子点(i,p+6T)で得られる再生
信号S'(i,p+6T)の比、S'(i,p+7.5T)/
S'(i,p+6T)として求められ、符号間干渉量Eは
格子点(i,p+4.5T)で得られる再生信号S'(i,
p+4.5T)と、格子点(i,p+6T)で得られる再
生信号S'(i,p+6T)の比、S'(i,p+4.5T)
/S'(i,p+6T)として求められる。
【0035】
【作用】本発明による光スポット位置決め方式では、半
径方向に間隔Pで直線状に配置されたピットあるいはマ
ークが、半径方向に少なくとも3種類の位相で配置され
ている光ディスクを用い、光ヘッドから検出された総光
量信号より、位相が異なる少なくとも8種類のトラッキ
ングエラー信号を生成する。位相が異なる少なくとも8
種類のトラッキングエラー信号を用いることにより、安
定にフィードバック制御を行うことが可能な位置は少な
くとも間隔Pで8点となる。そこで、各々のトラッキン
グエラー信号のゼロ点に対応する位置に情報トラックを
設けることにより、間隔Pで少なくとも8本の情報トラ
ックを設けることが可能となる。具体的には、8種類の
トラッキングエラー信号では半径方向に概略P/8の間
隔で情報トラックを設けることが可能である。
【0036】本発明による情報記録再生方式では、高密
度記録再生時に問題となる二次元的な情報の漏れ込みを
二次元等化処理により低減する。実際の光ディスク装置
では記録時のスポット形状、記録パワー、記録クロック
タイミング、フォーカス、トラッキングの変動により記
録マーク形状及び位置が変動したり、再生時の光スポッ
ト形状、トラッキング、フォーカス、サンプリングクロ
ックタイミングの変動によりクロストーク量や符号間干
渉量が変動する。これら変動要因が生じた場合でも効果
的にクロストークや符号間干渉を低減するためには、二
次元等化に用いる等化係数を適応的に変化させる必要が
ある。本発明による情報記録再生方式では、上記課題を
解決するための手段で述べた方法を用いて、光ディスク
装置に光記録媒体を装着した状態で最適な等化係数を学
習し、この学習の結果得られた等化係数に基づき二次元
等化処理を行なうので、上述した記録再生時の変動に対
して適応的に等化を行なうことができる。
【0037】以下、本発明による二次元等化処理を用い
た場合の効果について説明する。図6(a)は、図2に
示したデータ領域において、理想状態で記録再生した場
合に得られる再生信号をシミュレーションした結果であ
る。光源波長680nm、絞り込みレンズ開口数0.55
を用い、マークピッチを0.56μm、トラックピッチを
0.56μm、マーク径を0.47μmとした。シミュレー
ション結果は格子点を中心としたアイパターンで表示し
た。シミュレーションには、光回折と絞り込みレンズの
開口数を考慮し、光ディスク再生過程シミュレーション
を行なうジャーナル オブ オプティカル ソサエティ
ー オブ アメリカ 69、ナンバー1(1979年)
第4頁〜第24頁(J.Opt.Soc.Am.,Vol.69,No.1,(197
9),pp4-24)記載のホプキンスの回折計算を用いた。
【0038】図6(b)は図6(a)に示した再生信号
に基づき式(3)と式(4)による二次元等化処理を行
なった場合の結果を示す。等化に用いる等化係数は、上
記手段に述べた方法に基づきシミュレーションにより求
めた。この学習した等化係数を用いて二次元等化を行な
うことにより、二次元的な情報の漏れ込みを大幅に低減
でき、格子点位置におけるアイ開口が十分に大きく開く
ことがわかる。情報再生時には、この信号を格子点位置
でレベルスライスし、格子点上にマークがあるか無い
か、すなわち0であるか1であるかが判別され、これに
基づき記録されたユーザデータが再生される。図6
(c)は、球面収差が0.15λ生じた場合における二次
元等化処理の効果を示したものである。球面収差が0.1
5λ生じた場合の等化係数を学習し、二次元等化処理を
行なうことで、理想状態とほぼ同等のレベルまで二次元
的な情報の漏れ込みを低減できることがわかる。また、
式(3)及び式(4)の計算は従来の技術で述べた簡易
型等化器により実現できるので、従来の適応等化回路に
比べて回路の簡素化が可能となる。
【0039】図6(d)は、上述した密度においてさら
にマークピッチを小さくし、光スポット走査方向へ高密
度化した場合の再生信号である。但し、図6(d)は図
6(a)同様、理想状態で記録再生した場合のシミュレ
ーション結果である。光源波長680nm、絞り込みレ
ンズ開口数0.55を用い、マークピッチを0.35μm、
トラックピッチを0.57μm、マーク径を0.31μmと
した。図6(e)は図6(d)に示した再生信号に基づ
き式(3)と式(4)による二次元等化処理を行なった
場合の結果を示す。この場合、二次元的な情報の漏れ込
みが大きく、二次元等化処理を用いても隣接トラックか
らのクロストークや、目的トラック上の符号間干渉を低
減することができない。図6(f)は、図6(d)に示
した再生信号に基づき式(5)と式(6)による二次元
等化処理を行なった場合の結果を示す。等化に用いる等
化係数は、上記手段に述べた方法に基づきシミュレーシ
ョンにより求めた。この場合の二次元等化処理はPR特
性を有し、再生波形が特定の符号間干渉を持つためアイ
の開口は2つになるが、図6(e)に比べてアイの開口
が格子点間で開いているのがわかる。情報再生時にはス
ライスレベルを2つ設け、格子点間位置で3値判定し、
これに基づき格子点上のマークの有無を判別する。この
ように、本発明における二次元等化処理を用いることに
より、さらにマークピッチを小さくした場合でも二次元
的な情報の漏れ込みを大幅に低減できることがわかる。
また、式(5)及び式(6)の計算は従来の技術で述べ
た簡易型等化器により実現できるので、従来の適応等化
回路に比べて回路の簡素化が可能となる。
【0040】
【実施例】以下、本発明における情報記録再生装置及び
光情報記録媒体の実施例について説明する。本発明によ
る情報記録再生方式では、半径方向に間隔(ピッチ)P
で直線状に配置されたマークを有する光情報記録媒体を
用いて、最小1/8ピッチで光スポットを位置決めして
記録再生を行ない、情報再生前に光ディスク装置に光記
録媒体を装着した状態で最適な等化係数を学習し、この
学習の結果得られた等化係数に基づき二次元的な情報の
漏れ込みを低減するあるいは調整するための二次元等化
処理を行なう。
【0041】〔実施例1〕以下、本発明における第1の
実施例について説明する。第1の実施例では、セクタ毎
に等化係数の学習を行う場合について説明する。図1
は、光記録媒体に光磁気ディスクを用いる場合におけ
る、本発明による情報記録再生装置の概略図を示す。本
装置は、サンプルサーボを行なうために従来のウォブル
マークとクロックマークが設けられた光記録媒体10
0、情報を光記録媒体100に記録し、かつ記録された
情報を再生するためのマルチスポット101〜103、
マルチスポットを光記録媒体100上に絞り込み、かつ
光スポットの位置決め制御を行なう光ヘッド104、光
記録媒体100の回転に同期した信号を発生する同期信
号発生器111、同期信号発生器111が発生する同期
信号に基づき光記録媒体上のサーボマークを検出し、1
/8ピッチトラッキングを実現するための光スポット位
置決め回路116、情報記録時には記録すべきユーザデ
ータを変調して出力し、情報再生時には再生信号を2値
化及び復調することにより記録したデータを出力するデ
ータ制御回路119、データ制御回路から出力された変
調信号に基づき光スポットの強度を変調し、光記録媒体
100上に変調されたデータを記録するレーザ駆動回路
123、光スポット101〜103によって再生される
隣接する3本のトラックの再生信号を、アナログディジ
タル変換(以下、A/D変換と呼ぶ)し、スポット間の
タイミングずれを補正して出力する再生データ同期回路
125、再生データ同期回路の出力信号に基づき、二次
元的な情報の漏れ込みを低減する二次元等化回路12
9、情報記録再生装置に光記録媒体を装着した状態で二
次元等化回路で用いる最適な等化係数を求めるための等
化係数学習回路121で構成される。光ディスク100
はスピンドルモータによって駆動される。
【0042】図2は第1の実施例で用いられる情報記録
媒体の一例を示す。図2は、従来の1/2ピッチでスポ
ットの位置決めを行い、情報を記録する場合の例を示
す。但し、以下に詳しく説明するスポット位置決め回路
により最小1/8ピッチのスポット位置決めが可能であ
り、トラックピッチが1/2ピッチに限定されるもので
はなく、例えば3/8ピッチや1/4ピッチでも構わな
い。本情報記録媒体は従来のサンプルサーボ方式に従う
媒体と同様に、従来のセクタの概念を持つが、等化時の
最適な等化係数を求めるための学習トラック認識領域と
等化係数学習領域をセクタの先頭部に設けた所に特徴が
ある。情報記録時には、まず学習トラック認識領域に予
め用意されたプリピットの再生信号に基づき、等化係数
学習用マークを記録する位置を検出し、この検出値に基
づき等化係数学習領域の定められた格子点位置に学習用
マークを記録し、その後ユーザデータがデータ記憶領域
に記録される。情報再生時には学習トラック認識領域に
予め用意されたプリピットの再生信号に基づき、等化係
数学習用マークの記録されている位置を検出し、この検
出値に基づき学習用マークをスポットで再生して等化係
数を算出し、この算出された等化係数を用いて二次元的
な情報の漏れ込みを低減するための二次元等化処理を行
う。
【0043】以下では、半径方向に間隔Pで直線状に配
置されたマークを有する光情報記録媒体を用いて、最小
1/8ピッチのスポット位置決めを可能とする光スポッ
ト位置決め回路について説明する。まず、図2に示した
光情報記録媒体上のサーボ領域について説明する。光デ
ィスクのサーボ領域は、ANSI Doc.No.:X3B11/90-003-R1
記載のDBF(ディスクリートブロックフォーマット)
方式を用いて説明する。図2に示すようにサーボ信号を
検出するためのサーボ領域には、半径方向に間隔Pで直
線状に配置されたクロックマーク153が設けられてお
り、ウォブルマークA151及びウォブルマークB15
2は他のマークに比べ半径方向に±P/4位相がずれて
設けられている。すなわち、サーボ領域には3種類の位
相で配置されたマーク列が設けられている。なお、サー
ボ領域のマーク151〜153はピットであってもよ
い。データを記録するためのデータ領域には、半径方向
に間隔P/8で配置された情報トラック161が設けら
れている。データ記憶領域内の情報トラック161には
情報マーク160により情報を記録することができる。
具体的には、従来のDBFではP=1.5ミクロンである
ので、最小0.1875ミクロンのトラック間隔でマーク
を記録再生することができる。
【0044】図1に示した光ディスク装置のアクセス機
構に搭載された光ヘッド104からのレーザビームは光
ディスク100上に絞り込まれ、光スポット101〜1
03を結ぶ。光ディスク100からの反射光は再び光ヘ
ッド104内に導かれ、ディテクタにより電気信号へと
変換される。この電気信号は、反射光の総光量を表す総
光量信号105〜107と、光磁気信号108〜110
が作られる。但し、光スポット101で得られる総光量
信号を105、光磁気信号を108とし、光スポット1
02で得られる総光量信号を106、光磁気信号を10
9とし、光スポット103で得られる総光量信号を10
7、光磁気信号を110とする。以下に示す光スポット
位置決め回路では光スポット102で得られる総光量信
号106を用いる。
【0045】光スポット102がクロックマーク153
上を通過すると、総光量信号106が変化する。この総
光量信号106は同期信号発生器111に導かれる。同
期信号発生器111内のPLLはクロックマークに同期
し、サーボ信号検出用のクロック信号113およびサン
プルホールド信号140,142及び143を生成す
る。同期信号発生器111については後で詳しく説明す
る。光スポット位置決め回路116へは、総光量信号1
06と、同期信号発生器111で作られたサーボ信号検
出用のクロック信号113およびサンプルホールド信号
140,142及び143が入力される。光スポット位
置決め回路116では、サンプルホールド信号140,
142及び143に基づいて総光量信号106から複数
のトラッキングエラー信号と光スポットの位置を表すポ
ジション信号が作られる。光スポット位置決め回路11
6では、これらの信号と上位制御回路からの指令に基づ
きアクチュエータ制御信号117を出力し、光ヘッド1
04のトラッキング動作およびアクセス動作を行なう。
【0046】次に、間隔P/8で設けられた情報トラッ
クに光スポットの位置決めを可能とするサーボ信号検出
方式、及びアクセス方式について詳細に説明する。光ス
ポット位置決め回路116における、トラッキングエラ
ー信号検出方法について図13及び図14を用いて説明
する。図13はトラッキングエラー信号の生成回路を示
す図であり、図14はその信号波形である。光ヘッド1
04により検出された総光量信号106は3つのサンプ
ルホールド回路400〜402に入力される。クロック
信号113より生成された3つのサンプルホールド信号
140,142及び143を用いて、総光量信号中のウ
ォブルマークA151、クロックマーク153、及びウ
ォブルマークB152の総光量信号をサンプルホールド
回路400〜402によりサンプルホールドする。サン
プルホールドされたウォブルマークAとクロックマーク
の総光量信号を減算回路403により減算した信号をト
ラッキングエラー信号A、サンプルホールドされたクロ
ックマークとウォブルマークBとの総光量信号を減算回
路404により減算した信号をトラッキングエラー信号
B、サンプルホールドされたウォブルマークAとウォブ
ルマークBとの総光量信号を減算回路405により減算
した信号をトラッキングエラー信号C、トラッキングエ
ラー信号Bとトラッキングエラー信号Aを減算回路40
6により減算した信号をトラッキングエラー信号Dとす
る。それぞれのトラッキングエラー信号は、光スポット
が次のサーボ領域を通過するまでの時間ホールドされ
る。図15は上述した回路によって得られるトラッキン
グエラー信号A,B,C及びDである。
【0047】次に、光スポット位置決め回路116にお
けるポジション信号検出方法について説明する。ポジシ
ョン信号検出方法は、従来からサーボ信号検出用のクロ
ック信号113を用いて従来のアクセスマークを検出
し、それを換算することにより行われている。本実施例
においても同様の検出方式を用いる。
【0048】次に、図16を用いて目標トラックへのア
クセス動作及びトラッキング動作を説明する。図16は
サーボ制御回路を示す図である。上位制御回路420か
らアクセス命令、目標トラック、及び目標アクセスマー
クが入力されると、先ずスイッチ1が閉じる。アクセス
機構駆動回路423には、ポジション信号及び目標アク
セスマークより速度制御信号生成回路421が生成した
速度制御信号が入力され、目標アクセスマークを目標と
したアクセス動作を開始する。次に、光スポットが目標
のアクセスマーク近傍に到達すると、スイッチ1が開く
と同時にスイッチ2により、概略1/√2倍されたトラ
ッキングエラー信号Cが選択される。トラッキングエラ
ー信号Cはアクセス機構駆動回路423に位相補償回路
422を通して入力され、光スポットが目標アクセスマ
ークへ位置決めされる。もし、アクセスマークがトラッ
クN上に設けられ、かつ目標トラックがNであれば、ア
クセス動作は終了する。目標トラックがNでない場合に
は、スイッチ2のいずれか1つを閉じる。スイッチ2に
は、トラッキングエラー信号A及びBと、概略1/√2
倍されたトラッキングエラー信号C及びDと、それらを
反転回路により反転したトラッキングエラー信号A’,
B’,C’及びD’の8種類の位相が異なるトラッキン
グエラー信号が接続されている。図15に示すトラック
N+1に光スポットを位置決めするためにはスイッチ2
によりトラッキングエラー信号Bを選択し、同様にトラ
ックN+2,N+3,N+4,N+5,N+6,N+7
に光スポットを位置決めするためには、それぞれ、スイ
ッチ2によりトラッキングエラー信号D,A’,C’,
B’,D’,Aを選択する。選択された信号は位相補償
回路422を通して、アクセス機構駆動回路423へ入
力される。上述した手順により、半径方向に間隔P/8
で配置された情報トラックに光スポットを位置決めする
ことが可能となる。
【0049】最後に隣接するトラックへのジャンプ動作
について図16を用いて説明する。トラックNよりトラ
ックN+1へのジャンプ動作は、スイッチ2をトラッキ
ングエラー信号Cからトラッキングエラー信号Bへ切り
替えることにより行われる。同様に隣接するトラックへ
のジャンプ動作は、すべてスイッチ2の切り替えにより
行うことが可能である。
【0050】以上、説明したように本発明による光スポ
ット位置決め装置を用いれば、半径方向に間隔P/8で
配置された情報トラックに光スポット102を位置決め
し、情報の再生あるいは記録再生を行うことが可能であ
る。なお、上記説明では情報トラックを半径方向に間隔
P/8で最密に配置したが、例えば情報トラックを半径
方向に間隔P/4、間隔3P/8、間隔P/2、間隔5
P/8、間隔3P/4及び間隔7P/8で配置できるこ
とは自明である。光スポット102を半径方向に間隔P
/8で位置決めすることができれば、例えば、特公昭5
8−21336号公報に記載されている手段を用いるこ
とによりスポット101及びスポット103の位置決
め、スポット101〜103のオートフォーカスが実現
できる。
【0051】次に本発明による情報記録装置及び媒体に
ついて説明する。以下、図7に示した同期信号発生器1
11について説明する。同期信号発生器111は図1に
示した記録再生装置の構成要素であり、各スポットから
得られるクロックマークの再生信号に同期した信号を生
成する。同期信号発生器111は3つのPLL回路20
0〜202からなる。光スポット101から得られる総
光量信号105、光スポット102から得られる総光量
信号106、及び光スポット103から得られる総光量
信号107は、まず同期信号発生器111内にある3つ
のPLL回路200、201及び202に入力される。
各PLL回路200〜202は、総光量信号に含まれる
クロックマークの信号を検出し、光記録媒体100の回
転に同期したクロック信号112〜114、及びクロッ
クマーク用サンプルホールド信号139〜141を発生
する。クロック信号112〜114の周期は、例えば、
図2に示した光記録媒体上で光スポット走査方向への格
子点間隔Tに相当すればよい。これらクロック信号11
2〜114は同期信号発生器111の出力信号となる。
但し、PLL回路201は、上述した光スポット位置決
め回路116で用いられるウォブルマーク用サンプルホ
ールド信号142と143も出力する。これらサンプル
ホールド信号142と143も同期信号発生器111の
出力信号となる。
【0052】以下、図8に示した情報記録回路について
説明する。情報記録回路は、図1に示した記録再生装置
のうち、等化係数学習回路121と、データ変調回路及
びレーザ駆動回路からなる。情報記録時において、スポ
ット102は、図2に示したような学習アドレス領域に
記録されている学習トラック識別マーク154〜156
を再生する。この識別マーク群の再生信号を含んだ総光
量信号106は等化係数学習回路121に入力される。
等化係数学習回路121には学習トラック識別回路21
0と学習マーク記録信号発生回路212がある。総光量
信号106は、まず学習トラック識別回路210によっ
てレベルスライスされて2値化される。学習トラック識
別回路210は、この2値化信号に基づき学習マークを
記録すべき位置を決定する。
【0053】具体的には、図2に示したように識別マー
ク154〜156のスポット走査方向への記録位置は、
m+T,m+3T,m+5Tの3種類があり、学習マー
ク記録回路はクロック信号113とクロックマーク用サ
ンプルホールド信号140に基づいて2値化の結果得ら
れたパルスの位置がこれらの記録位置のどれに相当する
かを求める。パルスの位置がm+Tであると認識すると
2ビットのディジタル信号であるトラック識別結果信号
211は00と出力され、m+3Tであると認識すると
トラック識別結果信号211は01と出力され、m+5
Tであると認識するとトラック識別結果信号211は1
0と出力される。この信号は、次のトラック識別が行な
われるまで保持される。但し、学習トラック識別回路2
10はカウンタを内蔵し、カウンタはクロック信号11
3に従ってカウントし、クロックマーク用サンプルホー
ルド信号140のパルスが入力されるとリセットされ
る。学習トラック識別回路210は、このカウンタの値
が学習トラック認識領域の先頭位置に対応するカウンタ
値mで動作を開始し、末尾位置に対応するカウンタ値n
−1で動作を終了する。
【0054】学習マーク記録信号発生回路212はトラ
ック識別結果信号211、クロック信号113及びクロ
ックマーク用サンプルホールド信号140に基づき学習
マークを記録するための学習マーク記録信号122を出
力する。トラック識別結果信号211の値が00であれ
ば、p+Tの格子点位置でパルスを出力し、トラック識
別結果信号211の値が01であれば、p+4Tの位置
でパルスを出力し、トラック識別結果信号211の値が
10であれば、p+7Tの位置でパルスを出力する。こ
の学習マーク記録信号122はレーザ駆動回路123へ
入力され、レーザ駆動回路123は学習マーク記録信号
122にしたがって記録パルス124を出力し、光スポ
ット102の強度は記録パルス124にしたがって変調
される。光記録媒体上の等化係数学習領域に学習用マー
ク157あるいは学習用マーク158あるいは学習用マ
ーク159を記録する。但し、学習マーク記録信号発生
回路212はカウンタを内蔵し、該カウンタはクロック
信号113に従ってカウントし、クロックマーク用サン
プルホールド信号140のパルスが入力されるとリセッ
トされる。学習マーク記録信号発生回路212は、この
カウンタの値が等化係数学習領域の先頭位置に対応する
カウンタ値pで動作を開始し、末尾位置に対応するカウ
ンタ値q−1で動作を終了する。
【0055】上述したような回路を用いれば、図2に示
したように、等化係数学習領域内の所定の位置に等化係
数を学習するためのマークを記録することができる。学
習用マークは学習時に互いに干渉し合わないように、二
次元的な間隔を持たせて記録することが望ましい。学習
用のマーク径をW、光源波長をλ、絞り込みレンズ開口
数をNAとすると、例えば、学習用マークの中心間距離
を(W+λ/NA)以上にして配置すればよい。
【0056】記録されるべきデータは、上述した学習マ
ークの記録が終了した後で記録される。図8に示したよ
うに、記録すべきユーザデータ118はデータ制御回路
119へ入力され、ユーザデータ118はデータ制御回
路119内にある変調回路213によって変調される。
但し、データ制御回路119はカウンタを内蔵し、カウ
ンタはクロック信号113に従ってカウントし、クロッ
クマーク用サンプルホールド信号140のパルスが入力
されるとリセットされる。データ制御回路119は、こ
のカウンタの値がq以上になると動作を開始する。変調
データ120はレーザ駆動回路123に入力され、レー
ザ駆動回路123は変調データ120に基づきスポット
102の強度を変調し、光記録媒体上のデータ記憶領域
に記録マーク160を記録する。記録マーク160はデ
ータ記憶領域内の格子点q,q+T,q+2T,…上に
記録される。
【0057】次に、学習領域の等化係数学習用マークを
再生して等化係数を学習し、かつデータ記憶領域に記録
されたデータを再生する方法、及び装置について説明す
る。図2は、従来のピッチPの1/2ピッチでスポット
の位置決めを行い、情報を再生する場合の例を示す。但
し、上述したスポット位置決め手段により最小1/8ピ
ッチのスポット位置決めが可能であり、トラックピッチ
が1/2ピッチに限定されるものではなく、例えば3/
8ピッチや1/4ピッチでも構わない。
【0058】以下、図9に示したタイミングずれ補正回
路について説明する。タイミングずれ補正回路は図1に
示した本発明における情報記録再生装置の構成要素であ
り、情報再生時のスポット間のタイミングずれ補正する
ために用いられる。タイミングずれ補正回路125はA
/D変換器220〜222、オフセット量差分回路22
6〜228、ファーストイン・ファーストアウトメモリ
回路(FIFO回路)231〜232で構成される。A
/D変換器とオフセット量差分回路は、スポット101
〜103から得られる光磁気信号108〜110に1つ
ずつ設けられる。FIFO回路は、スポット102と1
03から得られる光磁気信号109と110に1つずつ
設けられる。また、各々のA/D変換器、オフセット量
差分回路、FIFO回路は、カウンタを内蔵する。カウ
ンタは各々入力されるクロック信号に従ってカウント
し、クロックマーク用サンプルホールド信号のパルスが
入力されるとリセットされる。A/D変換器、オフセッ
ト量差分回路は、このカウンタの値がオフセット検出領
域の位置に対応するカウンタ値nになると動作を開始
し、データ記憶領域の終了位置に対応するカウンタ値r
まで動作する。特に、FIFO回路231と232では
カウンタが2つ用意され、FIFO回路231ではクロ
ック113に従ってカウントするカウンタ値がnになる
と動作を開始し、クロック112に従ってカウントする
カウンタ値がrになるまで動作する。同様に、FIFO
回路232ではクロック114に従ってカウントするカ
ウンタ値がnになると動作を開始し、クロック112に
従ってカウントするカウンタ値がrになるまで動作す
る。
【0059】スポット101から入力される光磁気信号
108は、まずA/D変換器220に入力され、格子点
位置の光磁気信号がディジタル化される。ディジタル化
された光磁気信号はディジタル再生信号223としてオ
フセット量差分回路226に入力される。オフセット量
差分回路226では、信号成分に含まれるオフセット成
分を検出し、該オフセット量と入力されるディジタル再
生信号の差分値を出力する。オフセット量は図2に示し
たオフセット学習領域をスポットで再生した値を用い
る。具体的には、まずカウンタ値nで得られるディジタ
ル再生信号223をオフセット量としてホールドし、そ
れ以降は該オフセット量とディジタル再生信号223の
差分値を出力する。この差分値は同期再生信号126と
してタイミングずれ補正回路125の出力信号となる。
また、本実施例では、図2に示したようにオフセット量
検出領域が1つの格子点からなる場合を示したが、オフ
セット量検出領域内に2個以上の格子点を配置してもよ
い。オフセット量検出時において、2個以上の格子点信
号の平均値をオフセット量とすることで、オフセット量
の検出精度を向上することができる。
【0060】スポット102から入力される光磁気信号
109は、まずA/D変換器221に入力され、格子点
位置の光磁気信号がディジタル化される。ディジタル化
された光磁気信号はディジタル再生信号224としてオ
フセット量差分回路227に入力される。オフセット量
差分回路227では、信号成分に含まれるオフセット成
分を検出し、該オフセット量と入力されるディジタル再
生信号224の差分値229を出力する。オフセット量
差分回路227から出力される差分値229はFIFO
回路231に入力され、クロック信号113に基づきF
IFO回路内に記憶される。
【0061】スポット103から入力される光磁気信号
110も、上述した光磁気信号109の場合と同様の処
理が行なわれる。まずA/D変換器222に入力され、
格子点位置の光磁気信号がディジタル化される。ディジ
タル化された光磁気信号はディジタル再生信号225と
してオフセット量差分回路228に入力される。オフセ
ット量差分回路228では、信号成分に含まれるオフセ
ット成分を検出し、該オフセット量と入力されるディジ
タル再生信号225の差分値230を出力する。オフセ
ット量差分回路228から出力される差分値230はF
IFO回路232に入力され、クロック信号114に基
づきFIFO回路内に記憶される。
【0062】FIFO回路231に記憶された差分値2
29、及びFIFO回路232に記憶された差分値23
0はクロック信号112に基づき読みだされ、これら差
分値は同期再生信号127、128としてタイミングず
れ補正回路125の出力信号となる。このとき、同期再
生信号127と128は、スポット間隔に起因する光磁
気信号108〜110の隣接トラック方向に対するタイ
ミングずれが補正されるようにFIFO回路から読みだ
され、その結果、同期再生信号126〜128は互いに
隣接トラック方向に同期した信号となる。光磁気信号1
08〜110は、例えば、図6(a)に示したアイパタ
ーンの信号に相当し、格子点同期信号126〜128は
図6(a)に示したアイパターンの格子点位置における
信号に相当する。
【0063】以下、図10に示した再生時に用いる等化
係数学習回路121について説明する。等化係数学習回
路121は図1に示した記録再生装置の構成要素であ
り、二次元的な情報の漏れ込みを低減するための最適な
等化係数を求めるために用いられる。等化係数学習回路
121は情報記録時にも用いた学習トラック識別回路、
情報漏れ込み量検出回路、及び等化係数算出回路で構成
される。等化係数の求め方については課題を解決するた
めの手段で詳しく述べた。以下ではその手段を実現する
回路について述べる。
【0064】まず、図3に示した隣接するトラックから
の情報の漏れ込み量であるクロストーク量b、及びgを
求め、該クロストーク量に基づきクロストークを低減す
るための等化係数の算出手段について説明する。クロス
トーク量を算出するためには、図2に示した等化係数学
習用マーク157〜159が等化係数学習領域のどの格
子点に記録されているかを知る必要がある。これは、学
習トラック認識領域内に記録されている学習トラック識
別マーク154〜156を光スポット101〜103を
用いて再生することで等化係数学習用マークの記録位置
を検出できる。図10に示されるようにスポット101
から得られる総光量信号105は、学習トラック識別回
路250によってレベルスライスされて2値化される。
学習トラック識別回路250は、この2値化信号に基づ
き学習マークが記録されている位置を検出する。
【0065】具体的には、図2に示したように識別マー
ク154〜156のスポット走査方向への記録位置は、
m+T,m+3T,m+5Tの3種類があり、学習マー
ク記録回路250はクロック信号112とクロックマー
ク用サンプルホールド信号139に基づいて2値化の結
果得られたパルスの位置がこれらの記録位置のどれに相
当するかを求める。パルスの位置がm+Tであると認識
すると2ビットのディジタル信号であるトラック識別結
果信号253は00と出力され、m+3Tであると認識
するとトラック識別結果信号253は01と出力され、
m+5Tであると認識するとトラック識別結果信号25
3は10と出力される。この信号は、次のトラック識別
が行なわれるまで保持される。但し、学習トラック識別
回路250はカウンタを内蔵し、カウンタはクロック信
号112に従ってカウントし、クロックマーク用サンプ
ルホールド信号139のパルスが入力されるとリセット
される。学習トラック識別回路250は、このカウンタ
の値が学習トラック認識領域の先頭位置に対応するカウ
ンタ値mで動作を開始し、末尾位置に対応するカウンタ
値n−1で動作を終了する。同様にスポット103から
得られる総光量信号107は、学習トラック識別回路2
51によってレベルスライスされて2値化される。学習
トラック識別回路251は、この2値化信号に基づき学
習マークが記録されている位置を同上の手段で検出す
る。検出された結果はトラック識別結果信号254とし
て出力され、次のトラック識別が行なわれるまで保持さ
れる。但し、学習トラック識別回路251はカウンタを
内蔵し、カウンタはクロック信号114に従ってカウン
トし、クロックマーク用サンプルホールド信号141の
パルスが入力されるとリセットされる。学習トラック識
別回路251は、このカウンタの値が学習トラック認識
領域の先頭位置に対応するカウンタ値mで動作を開始
し、末尾位置に対応するカウンタ値n−1で動作を終了
する。
【0066】クロストーク量検出回路256は、タイミ
ングずれ補正回路125から得られる同期再生信号12
6と同期再生信号127、及び学習トラック識別回路2
50の出力信号であるトラック識別結果信号253に基
づき図3に示したクロストーク量bを検出する。但し、
クロストーク量検出回路256はカウンタを内蔵し、該
カウンタはクロック信号112に従ってカウントし、ク
ロックマーク用サンプルホールド信号139のパルスが
入力されるとリセットされる。クロストーク量検出回路
256は、このカウンタの値が等化係数学習領域の先頭
位置に対応するカウンタ値pで動作を開始し、末尾位置
に対応するカウンタ値q−1で動作を終了する。
【0067】以下では、具体的な説明をするために、図
2に示した例に基づき説明する。すなわち、光スポット
101はトラックi−1上を追跡し、光スポット102
はトラックi上を追跡し、光スポット103はトラック
i+1上を追跡する場合を例として述べる。この場合、
上記学習トラック認識の結果としてトラック識別結果信
号253は00となる。このときクロストーク量検出回
路256は、クロストーク量bを検出するための学習マ
ークが格子点p+T位置に記録されていることを知るの
で、同期再生信号126に基づき格子点(i−1,p+
T)位置の格子点信号S'(i−1,p+T)をサンプル
ホールドすると共に、同期再生信号127に基づき格子
点(i,p+T)で得られる格子点信号S'(i,p+
T)をサンプルホールドする。クロストーク量検出回路
256は、S'(i−1,p+T)が孤立信号振幅の半値
よりも大きい場合には、S'(i,p+T)とS'(i−
1,p+T)の比、S'(i,p+T)/S'(i−1,p
+T)を出力する。一方、S'(i−1,p+T)が孤立
信号振幅の半値よりも小さい場合には、0を出力する。
このクロストーク量出力信号260が隣接トラックから
のクロストーク量bを表す。
【0068】同様にして、図3におけるクロストーク量
gも求めることができる。クロストーク量検出回路25
7は、タイミングずれ補正回路125から得られる同期
再生信号127と同期再生信号128、及び学習トラッ
ク識別回路251の出力信号であるトラック識別結果信
号254に基づき図3に示したクロストーク量gを検出
する。但し、クロストーク量検出回路257はカウンタ
を内蔵し、該カウンタはクロック信号112に従ってカ
ウントし、クロックマーク用サンプルホールド信号13
9のパルスが入力されるとリセットされる。クロストー
ク量検出回路257は、このカウンタの値が等化係数学
習領域の先頭位置に対応するカウンタ値pで動作を開始
し、末尾位置に対応するカウンタ値q−1で動作を終了
する。
【0069】具体的な説明をするために、図2に示した
例に基づき説明する。すなわち、光スポット101はト
ラックi−1上を追跡し、光スポット102はトラック
i上を追跡し、光スポット103はトラックi+1上を
追跡する場合を例として述べる。この場合、上記学習ト
ラック認識の結果としてトラック識別結果信号254は
10となる。このときクロストーク量検出回路257
は、クロストーク量gを検出するための学習マークが格
子点p+7T位置に記録されていることを知るので、同
期再生信号128に基づき格子点(i+1,p+7T)
位置の格子点信号S'(i+1,p+7T)をサンプルホ
ールドすると共に、同期再生信号127に基づき格子点
(i,p+7T)で得られる格子点信号S'(i,p+7
T)をサンプルホールドする。クロストーク量検出回路
256は、S'(i+1,p+7T)が孤立信号振幅の半
値よりも大きい場合には、S'(i,p+7T)とS'(i
+1,p+7T)の比、S'(i,p+7T)/S'(i+
1,p+7T)を出力する。一方、S'(i+1,p+7
T)が孤立信号振幅の半値よりも小さい場合には、0を
出力する。このクロストーク量出力信号261が隣接ト
ラックからのクロストーク量gを表す。
【0070】上述したように隣接するトラックからのク
ロストーク量を求めるときには、学習マークが記録位置
において、両端のスポットから得られる格子点信号が孤
立信号の半分の値より大きいか、小さいかを判断する。
これは、目的のトラックに隣接するトラック上に既にマ
ークが記録されているか否かを判断するためである。隣
接トラック上にマークが記録されている場合には、再生
時に隣接トラックからのクロストークが問題となる。し
かし、隣接トラック上にマークがまだ記録されていない
場合、再生時のクロストークは生じない。すなわち、上
記クロストーク量は0である。隣接するトラック上にマ
ークが記録されていない場合には、等化係数学習領域に
学習用マークも記録されていない。この場合、目的のト
ラックに隣接するトラック上に既にマークが記録されて
いるか否かを判断せずに、上記クロストーク量を求める
と、両端のスポットから得られる学習記録マーク位置に
おける格子点信号が0に近くなり、クロストーク量の学
習値は発散し、最適な等化係数を算出することができな
くなる。
【0071】次に、図3に示した目的トラック上からの
情報の漏れ込み量である符号間干渉量d、及びeを求
め、該符号間干渉量に基づき符号間干渉量を低減するた
めの等化係数の算出手段について説明する。符号間干渉
量を算出するためには、上述したクロストーク量の検出
の場合と同様に、図2に示した学習マーク157〜15
9が等化係数学習領域のどの格子点に記録されているか
を知る必要がある。これは、学習トラック認識領域内に
記録されている学習トラック識別マーク154〜156
を光スポット102を用いて再生することで学習マーク
の記録位置を検出できる。スポット102から得られる
総光量信号106は、学習トラック識別回路252によ
ってレベルスライスされて2値化される。学習トラック
識別回路252は、この2値化信号に基づき学習マーク
が記録されている位置を同上の手段で検出する。検出さ
れた結果はトラック識別結果信号255として出力さ
れ、次のトラック識別が行なわれるまで保持される。但
し、学習トラック識別回路252はカウンタを内蔵し、
該カウンタはクロック信号113に従ってカウントし、
クロックマーク用サンプルホールド信号140のパルス
が入力されるとリセットされる。学習トラック識別回路
252は、学習トラック認識領域の先頭位置に対応する
カウンタ値mで動作を開始し、末尾位置に対応するカウ
ンタ値n−1で動作を終了する。
【0072】符号間干渉量検出回路258及び259
は、タイミングずれ補正回路125から得られる同期再
生信号127、及び学習トラック識別回路250の出力
信号であるトラック識別結果信号255に基づき図3に
示した符号間干渉量d及びeを検出する。但し、符号間
干渉量検出回路258及び259はカウンタを内蔵し、
該カウンタはクロック信号112に従ってカウントし、
クロックマーク用サンプルホールド信号139のパルス
が入力されるとリセットされる。符号間干渉量検出回路
258及び259は、等化係数学習領域の先頭位置に対
応するカウンタ値pで動作を開始し、末尾位置に対応す
るカウンタ値q−1で動作を終了する。
【0073】以下では、具体的な説明をするために、図
2に示した例に基づき説明する。すなわち、光スポット
101はトラックi−1上を追跡し、光スポット102
はトラックi上を追跡し、光スポット103はトラック
i+1上を追跡する場合を例として述べる。この場合、
上記学習トラック認識の結果としてトラック識別結果信
号255は01となる。このとき符号間干渉量検出回路
258は、符号間干渉量dを検出するための学習マーク
が格子点p+4T位置に記録されていることを知るの
で、同期再生信号127に基づき格子点(i,p+4
T)位置の格子点信号S'(i,p+4T)をサンプルホ
ールドすると共に、格子点(i,p+5T)で得られる
格子点信号S'(i,p+5T)をサンプルホールドす
る。符号間干渉量検出回路258は、S'(i,p+4
T)とS'(i,p+5T)の比、S'(i,p+5T)/
S'(i,p+4T)を出力する。該符号間干渉量出力信
号262が目的トラック上の符号間干渉量dを表す。
【0074】同様にして、図3における符号間干渉量e
を求めることができる。符号間干渉量検出回路259
は、上記トラック識別結果信号255が01であること
から、符号間干渉量eを検出するための学習マークが格
子点p+4T位置に記録されていることを知る。このと
き同期再生信号127に基づき格子点(i,p+3T)
位置の格子点信号S'(i,p+3T)をサンプルホール
ドすると共に、格子点(i,p+4T)で得られる格子
点信号S'(i,p+4T)をサンプルホールドする。符
号間干渉量検出回路259は、S'(i,p+3T)と
S'(i,p+4T)の比、S'(i,p+3T)/S'
(i,p+4T)を出力する。該符号間干渉量出力信号
263が目的トラック上の符号間干渉量eを表す。
【0075】以下、上記手段によって求められたクロス
トーク量b及びgと符号間干渉量d及びeに基づき等化
時に用いる等化係数を算出する回路について説明する。
等化係数算出回路264はクロストークを低減するため
の等化係数を、クロストーク量出力信号260に基づき
計算して出力する。具体的には、クロストーク出力信号
260の値がbである場合には−bを等化係数130と
して出力する。同様に等化係数算出回路266はクロス
トークを低減するための等化係数を、クロストーク量出
力信号261に基づき計算して出力する。具体的には、
クロストーク量出力信号261の値がgである場合には
−gを等化係数132として出力する。また、等化係数
算出回路265はクロストークを低減するための等化係
数131を出力するが、3つのスポットを用いて等化を
行なう場合には常に1を出力する。
【0076】等化係数算出回路267及び268は符号
間干渉を低減するための等化係数を、符号間干渉量出力
信号262に基づき計算して出力する。具体的には、符
号間干渉量出力信号262の値がdである場合には、等
化係数算出回路267はd×dを等化係数133として
出力し、等化係数算出回路268は−dを等化係数13
4として出力する。同様に等化係数算出回路270及び
及び271は符号間干渉を低減するための等化係数を、
符号間干渉量出力信号263に基づき計算して出力す
る。具体的には、符号間干渉量出力信号263の値がe
である場合には等化係数算出回路270は−eを等化係
数136として出力し、等化係数算出回路271はe×
eを等化係数137として出力する。また、等化係数算
出回路269は符号間干渉を低減するための等化係数
を、符号間干渉量出力信号262と符号間干渉量出力信
号263に基づき計算して出力する。具体的には、符号
間干渉量出力信号262の値がdで、符号間干渉量出力
信号263の値がeである場合には(1−de)を等化
係数135として出力する。これら等化係数130〜1
37が等化係数学習回路121の出力信号となり、次の
学習が行なわれるまで等化係数の値は保持される。
【0077】以下、二次元的な情報の漏れ込みを低減す
るための二次元等化処理を実現する回路について説明す
る。本発明による二次元等化処理では、課題を解決する
ための手段で述べた式(3)の計算を行なうことにより
隣接トラックからのクロストークを低減し、さらに式
(4)の計算を行なうことにより目的トラック上の符号
間干渉を低減する。図11は式(3)及び式(4)の計
算を実現するための二次元等化回路129を示す。二次
元等化回路129は上記等化係数学習回路121から出
力される等化係数130〜137と光磁気信号の格子点
位置における信号である同期再生信号126〜128に
基づき、同期再生信号127に含まれる二次元的な情報
の漏れ込みを低減する。等化後の同期再生信号は等化後
信号138として出力される。二次元等化回路129は
クロストーク低減回路340と符号間干渉低減回路34
1からなる。クロストーク低減回路340は遅延回路2
90〜292、利得調整回路297〜299、加算器3
05で構成され、符号間干渉低減回路341は遅延回路
293〜296、利得調整回路300〜304、加算器
306〜309で構成される。
【0078】以下では、式(3)を実施するクロストー
ク低減回路340について説明する。遅延回路290〜
296はクロック信号112で制御され、入力の信号を
時間T遅延させて出力する。タイミングずれ補正回路1
25から入力される同期再生信号126〜128は、ま
ず遅延回路290〜292へ入力される。利得調整回路
297〜299は、上記等化係数出力回路121から入
力されるクロストークを低減するために用いられる等化
係数130〜132と入力信号310〜312を各々掛
け合わせた信号313〜315を出力する。信号313
〜315は加算器305に入力され、加算された後、信
号316として出力される。信号316は隣接トラック
からのクロストークが低減された同期再生信号127に
相当する。
【0079】以下では、式(4)を実施する符号間干渉
低減回路341について説明する。符号間干渉低減回路
341は信号316と等化係数133〜137に基づき
符号間干渉を低減する。信号317は遅延回路293を
通過することにより信号316に対して時間T遅れた信
号となり、信号318は遅延回路293〜294を通過
することにより信号316に対して時間2T遅れた信号
となり、信号319は遅延回路293〜295を通過す
ることにより信号316に対して時間3T遅れた信号と
なり、信号320は遅延回路293〜296を通過する
ことにより信号316に対して時間4T遅れた信号とな
る。利得調整回路300〜304は信号316〜320
と等化係数133〜137を各々掛け合わせた信号32
1〜325を出力する。信号321〜325は加算器3
06〜309によって加算され、等化後信号138を生
成する。
【0080】等化後信号138は隣接トラックからのク
ロストークと目的トラック上の符号間干渉が低減された
同期再生信号127に相当し、二次元等化回路129の
出力信号となる。この等化後信号138は、例えば図6
(b)及び(c)に示したアイパターンの格子点位置に
おける信号に相当する。上記手段を用いれば、図6
(a)に示した二次元的な情報の漏れ込みを含んだ光磁
気信号を、図(b)及び図(c)に示した二次元的な情
報の漏れ込みを低減した光磁気信号に補正することがで
きる。二次元等化回路129は、従来から用いられてい
る簡易型の等化回路であるが、上記学習の結果得られた
最適な等化係数を用いて二次元的な情報の漏れ込みを低
減するところに特徴がある。上記等化係数の演算は、従
来の最小自乗誤差法を用いて等化係数を求める場合に比
べて短時間で算出できるため、ランダムアクセスにも高
速に対応することが可能となる。
【0081】以下、図12に示した再生時に用いるデー
タ制御回路119について説明する。データ制御回路1
19は二次元等化回路129から入力される等化後信号
138を2値化し、復調することでユーザデータ118
を再生し出力する。データ制御回路119内にはコンパ
レータ350と復調回路352がある。等化後信号13
8はコンパレータ350に入力され、2値化される。比
較結果信号351は復調回路352に入力されて復調さ
れる。復調回路352は復調信号を出力し、この信号が
ユーザデータ118となる。
【0082】上記実施例では、等化係数学習用マークを
等化係数学習領域内の定められた格子点で記録再生する
目的で、学習トラック認識領域を等化係数学習領域の前
に設けたが、従来からセクタの先頭部に設けられている
トラックアドレスに基づき等化係数学習用マークの記録
再生位置を検出してもよい。例えば、図2において、ス
ポット102でトラックアドレスを再生し、トラックア
ドレスの最下位2ビットが00ならばp+Tの格子点位
置に学習マークを記録し、トラックアドレスの最下位2
ビットが01ならばp+4Tの格子点位置に学習マーク
を記録し、トラックアドレスの最下位2ビットが10な
らばp+7Tの格子点位置に学習マークを記録すればよ
い。このように学習マークの記録位置がわかれば、実際
の学習マークの記録は上記実施例記載の装置を用いれば
よい。情報再生時には、例えば、図2において、スポッ
トでトラックアドレスを再生し、トラックアドレスの最
下位2ビットが00ならばp+Tが学習マークの記録位
置であることが認識でき、トラックアドレスの最下位2
ビットが01ならばp+4Tが学習マークの記録位置で
あることが認識でき、トラックアドレスの最下位2ビッ
トが10ならばp+7Tが学習マークの記録位置である
ことが認識できる。このように学習マークの記録位置が
わかれば、実際の等化係数の学習は上記実施例記載の装
置を用いればよい。
【0083】〔実施例2〕以下、本発明における第2の
実施例について説明する。第2の実施例では、セクタご
とに等化係数の学習を行なうのではなく、等化係数学習
トラックを設けて記録再生時の前に予め等化係数を求め
ておく場合について説明する。図17に示したように、
第2の実施例では、光記録媒体100上に従来のデータ
記憶領域502と、等化係数を学習するための等化係数
学習トラック501を設ける。図17は、等化係数学習
トラック501を記録媒体100の外周、中周及び内周
に設けた情報記録媒体の一例を示す。図17は、従来の
1/2ピッチでスポットの位置決めを行い、情報を記録
する場合の例を示す。上述したスポット位置決め回路に
より最小1/8ピッチのスポット位置決めが可能であ
り、トラックピッチが1/2ピッチに限定されるもので
はなく、例えば3/8ピッチや1/4ピッチでも構わな
い。また、本情報記録媒体には従来のサンプルサーボ方
式に従う媒体を用いればよい。光記録媒体が記録再生装
置に装着されると、まず、等化係数学習トラック501
の定められた格子点位置に学習用マークが記録される。
さらに学習用マークをスポットで再生して等化係数が算
出される。情報の記録再生はこの等化係数の学習が終了
した後で行なわれ、情報再生時には、この算出された等
化係数を用いて二次元的な情報の漏れ込みを低減するた
めの二次元等化処理を行う。
【0084】全体的な装置概略図は図1に示す構成と概
略一致するため、異なる要素である情報記録回路、等化
係数学習回路についてのみ以下に説明する。図18は第
2に実施例における情報記録回路、図19は第2の実施
例における等化係数学習回路を示す。以下、図17と図
18を用いて等化係数学習マークを等化係数学習トラッ
クに記録する回路について説明する。等化係数学習マー
クを記録する情報記録回路は、図1に示した記録再生装
置のうち、等化係数学習回路121と、データ変調回路
及びレーザ駆動回路からなる。第2の実施例では、情報
記録再生前に、等化係数学習トラック501a〜501
cの定められた格子点位置に学習用マークを記録する。
図17に示したような光記録媒体100が記録再生装置
に装着されると、光スポット102は、例えば等化係数
学習トラック501bへ位置決めされる。さらに図18
に示した上位制御回路からの入力である学習実行信号5
50がオンとなり、学習マーク記録信号発生回路212
が、クロック信号113及びクロックマーク用サンプル
ホールド信号140に基づき、学習マークを記録するた
めのパルス信号122を出力する。
【0085】図17に示したように、i−1番目のトラ
ックでは、s+T,s+10T,s+19T,…,s+
(9x+1)T,…の位置でパルスを出力する。また、
i番目のトラックでは、s+4T,s+13T,s+2
2T,…,s+(9x+4)T,…の位置でパルスを出
力する。さらに、i+1番目のトラックでは、s+7
T,s+16T,s+25T,…,s+(9x+7)
T,…の位置でパルスを出力する。但しxは0以上の整
数である。このパルス信号122はレーザ駆動回路12
3へ入力され、レーザ駆動回路123は光スポット10
2の強度を変調し、光記録媒体上の等化係数学習トラッ
クに学習用マーク157あるいは学習用マーク158あ
るいは学習用マーク159を記録する。但し、学習マー
ク記録信号発生回路212はカウンタを内蔵し、カウン
タはクロック信号113に従ってカウントし、クロック
マーク用サンプルホールド信号140のパルスが入力さ
れるとリセットされる。学習マーク記録信号発生回路2
12は、このカウンタの値が等化係数学習領域の先頭位
置に対応するカウンタ値sで動作を開始し、末尾位置に
対応するカウンタ値u−1で動作を終了する。
【0086】上述したような回路を用いれば、図18に
示したように等化係数学習トラック501b内の所定の
位置に等化係数を学習するためのマークを記録すること
ができる。学習用マークは学習時に互いに干渉し合わな
いように、二次元的な間隔を持たせて記録することが望
ましい。学習用のマーク径をW、光源波長をλ、絞り込
みレンズ開口数をNAとすると、例えば、学習用マーク
の中心間距離を(W+λ/NA)以上にして配置すれば
よい。なお、ユーザデータ118を記録するための回路
については以下の等化係数の学習回路を説明した後で詳
しく述べる。
【0087】上記等化係数学習用マーク157〜159
の記録が終了すると、次は、等化係数学習用マーク15
7〜159をスポット101〜103で再生することに
より等化係数の学習を行なう。等化係数の求め方につい
ては課題を解決するための手段で詳しく述べた。以下で
は、図17と図19を用いてその手段を実現する回路に
ついて述べる。まず、図3に示した隣接するトラックか
らの情報の漏れ込み量であるクロストーク量b、及びg
を求め、該クロストーク量に基づきクロストークを低減
するための等化係数の算出手段について説明する。
【0088】図19に示した等化係数学習回路121は
学習実行信号550がオンの場合、すなわち、等化係数
学習時にのみ動作する。クロストーク量検出回路256
は、タイミングずれ補正回路125から得られる同期再
生信号126と同期再生信号127に基づき図3に示し
たクロストーク量bを検出する。但し、クロストーク量
検出回路256はカウンタを内蔵し、カウンタはクロッ
ク信号112に従ってカウントし、クロックマーク用サ
ンプルホールド信号139のパルスが入力されるとリセ
ットされる。クロストーク量検出回路256は、このカ
ウンタの値が等化係数学習領域の先頭位置に対応するカ
ウンタ値sで動作を開始し、末尾位置に対応するカウン
タ値u−1で動作を終了する。
【0089】以下では、具体的な説明をするために、図
18に示した例に基づき説明する。すなわち、光スポッ
ト101はトラックi−1上を追跡し、光スポット10
2はトラックi上を追跡し、光スポット103はトラッ
クi+1上を追跡する場合を例として述べる。クロスト
ーク量検出回路256は、クロストーク量bを検出する
ための学習マークが格子点s+T,s+10T,s+1
9T,…,s+(9x+1)T,…位置に記録されてい
ることを知っているので、同期再生信号126に基づき
格子点(i−1,s+(9x+1)T)位置の格子点信
号S'(i−1,s+(9x+1)T)を順次サンプルホ
ールドして平均し、平均化格子点信号M'(i−1,s+
T)を計算すると共に、同期再生信号127に基づき格
子点(i,s+(9x+1)T)で得られる格子点信号
S'(i,s+(9x+1)T)を順次サンプルホールド
して平均化し、平均化格子点信号M'(i,s+T)を計
算する。クロストーク量検出回路256は、M'(i,s
+T)とM'(i−1,s+T)の比、M'(i,s+T)
/M'(i−1,s+T)を出力する。該クロストーク量
出力信号260が隣接トラックからのクロストーク量b
を表す。
【0090】同様にして、図3におけるクロストーク量
gも求めることができる。クロストーク量検出回路25
7は、タイミングずれ補正回路125から得られる同期
再生信号127と同期再生信号128に基づき図3に示
したクロストーク量gを検出する。但し、クロストーク
量検出回路257はカウンタを内蔵し、カウンタはクロ
ック信号112に従ってカウントし、クロックマーク用
サンプルホールド信号139のパルスが入力されるとリ
セットされる。クロストーク量検出回路257は、この
カウンタの値が等化係数学習領域の先頭位置に対応する
カウンタ値sで動作を開始し、末尾位置に対応するカウ
ンタ値u−1で動作を終了する。
【0091】具体的な説明をするために、図18に示し
た例に基づき説明する。すなわち、光スポット101は
トラックi−1上を追跡し、光スポット102はトラッ
クi上を追跡し、光スポット103はトラックi+1上
を追跡する場合を例として述べる。クロストーク量検出
回路257は、クロストーク量gを検出するための学習
マークが格子点s+7T,s+16T,s+25T,
…,s+(9x+7)T,…位置に記録されていること
を知っているので、同期再生信号128に基づき格子点
(i+1,s+(9x+7)T)位置の格子点信号S'
(i+1,s+(9x+7)T)を順次サンプルホール
ドして平均化し、平均化格子点信号M'(i+1,s+7
T)を計算すると共に、同期再生信号127に基づき格
子点(i,s+(9x+7)T)で得られる格子点信号
S'(i,s+(9x+7)T)を順次サンプルホールド
して平均化し、平均化格子点信号M'(i,s+(9x+
7)T)を計算する。クロストーク量検出回路256
は、M'(i,p+7T)とM'(i+1,p+7T)の
比、M'(i,p+7T)/M'(i+1,p+7T)を出
力する。該クロストーク量出力信号261が隣接トラッ
クからのクロストーク量gを表す。
【0092】次に、図3に示した目的トラック上からの
情報の漏れ込み量である符号間干渉量d、及びeを求
め、該符号間干渉量に基づき符号間干渉量を低減するた
めの等化係数の算出手段について説明する。符号間干渉
量検出回路258及び259は、タイミングずれ補正回
路125から得られる同期再生信号127に基づき図3
に示した符号間干渉量d及びeを検出する。但し、符号
間干渉量検出回路258及び259はカウンタを内蔵
し、カウンタはクロック信号112に従ってカウント
し、クロックマーク用サンプルホールド信号139のパ
ルスが入力されるとリセットされる。符号間干渉量検出
回路258及び259は、等化係数学習領域の先頭位置
に対応するカウンタ値sで動作を開始し、末尾位置に対
応するカウンタ値u−1で動作を終了する。
【0093】以下では、具体的な説明をするために、図
18に示した例に基づき説明する。すなわち、光スポッ
ト101はトラックi−1上を追跡し、光スポット10
2はトラックi上を追跡し、光スポット103はトラッ
クi+1上を追跡する場合を例として述べる。符号間干
渉量検出回路258は、符号間干渉量dを検出するため
の学習マークが格子点s+4T,s+13T,s+22
T,…,s+(9x+4)T,…位置に記録されている
ことを知っているので、同期再生信号127に基づき格
子点(i,s+(9x+4)T)位置の格子点信号S'
(i,s+(9x+4)T)を順次サンプルホールド
し、平均化格子点信号M'(i,s+4T)を計算すると
共に、格子点(i,s+(9x+5T))で得られる格
子点信号S'(i,s+(9x+5T))を順次サンプル
ホールドし、平均化格子点信号M'(i,s+5T)を計
算する。符号間干渉量検出回路258は、M'(i,s+
4T)とM'(i,s+5T)の比、M'(i,s+5T)
/M'(i,s+4T)を出力する。該符号間干渉量出力
信号262が目的トラック上の符号間干渉量dを表す。
【0094】同様にして、図3における符号間干渉量e
を求めることができる。符号間干渉量検出回路259
は、符号間干渉量eを検出するための学習マークが格子
点s+4T,s+13T,s+22T,…,s+(9x
+4)T,…位置に記録されていることを知っているの
で、同期再生信号127に基づき格子点(i,s+(9
x+3)T)位置の格子点信号S'(i,s+(9x+
3)T)を順次サンプルホールドし、平均化格子点信号
M'(i,s+3T)を計算すると共に、格子点(i,s
+(9x+4T))で得られる格子点信号S'(i,s+
(9x+4T))を順次サンプルホールドし、平均化格
子点信号M'(i,s+4T)を計算する。符号間干渉量
検出回路259は、M'(i,s+3T)とM'(i,s+
4T)の比、M'(i,s+3T)/M'(i,s+4T)
を出力する。該符号間干渉量出力信号263が目的トラ
ック上の符号間干渉量eを表す。
【0095】以下、上記手段によって求められたクロス
トーク量b及びgと符号間干渉量d及びeに基づき等化
時に用いる等化係数を算出する回路について説明する。
等化係数算出回路264はクロストークを低減するため
の等化係数を、クロストーク量出力信号260に基づき
計算して出力する。具体的には、クロストーク出力信号
260の値がbである場合には−bを等化係数130と
して出力する。同様に等化係数算出回路266はクロス
トークを低減するための等化係数を、クロストーク量出
力信号261に基づき計算して出力する。具体的には、
クロストーク量出力信号261の値がgである場合には
−gを等化係数132として出力する。また、等化係数
算出回路265はクロストークを低減するための等化係
数131を出力するが、3つのスポットを用いて等化を
行なう場合には常に1を出力する。
【0096】等化係数算出回路267及び268は符号
間干渉を低減するための等化係数を、符号間干渉量出力
信号262に基づき計算して出力する。具体的には、符
号間干渉量出力信号262の値がdである場合には、等
化係数算出回路267はd×dを等化係数133として
出力し、等化係数算出回路268は−dを等化係数13
4として出力する。同様に等化係数算出回路270及び
及び271は符号間干渉を低減するための等化係数を、
符号間干渉量出力信号263に基づき計算して出力す
る。具体的には、符号間干渉量出力信号263の値がe
である場合には等化係数算出回路270は−eを等化係
数136として出力し、等化係数算出回路271はe×
eを等化係数137として出力する。また、等化係数算
出回路269は符号間干渉を低減するための等化係数
を、符号間干渉量出力信号262と符号間干渉量出力信
号263に基づき計算して出力する。具体的には、符号
間干渉量出力信号262の値がdで、符号間干渉量出力
信号263の値がeである場合には(1−de)を等化
係数135として出力する。これら等化係数130〜1
37が等化係数学習回路121の出力信号となり、情報
記録再生時には等化係数の値は保持される。
【0097】上記等化係数の学習は、光記録媒体100
上に設けられた各々の等化係数学習トラック501a〜
501cで同様に行ない、各々の学習トラックで等化係
数を算出する。例えば、データ記憶領域502aを再生
する場合には、等化係数学習トラック501aで得られ
た等化係数を用い、データ記憶領域502bを再生する
場合には、等化係数学習トラック501bで得られた等
化係数を用い、データ記憶領域502cを再生する場合
には、等化係数学習トラック501cで得られた等化係
数を用いればよい。
【0098】以下、第2の実施例における情報記録再生
装置について説明する。情報の記録再生は上述した等化
係数の学習が終了した後で行なわれる。等化係数の学習
が終了すると、図18に示した情報記録回路において学
習実行信号550がオフになると共に記録再生実行信号
551がオンになり、情報の記録再生が行なわれる。
【0099】以下、図18を用いて第2の実施例におけ
る情報記録装置について説明する。記録再生実行信号5
51がオンの場合、記録時に用いるデータ制御回路11
9は、クロック信号113に基づきユーザデータ118
をデータ制御回路119内にある変調回路213によっ
て変調する。但し、データ制御回路119はカウンタを
内蔵し、カウンタはクロック信号113に従ってカウン
トし、クロックマーク用サンプルホールド信号140の
パルスが入力されるとリセットされる。データ制御回路
119は、このカウンタの値がデータ記憶領域の先頭位
置に対応するカウンタ値sで動作を開始し、末尾位置に
対応するカウンタ値u−1で動作を終了する。変調デー
タ120はレーザ駆動回路123に入力され、レーザ駆
動回路123は変調データ120に基づきスポット10
2の強度を変調し、光記録媒体上のデータ記憶領域に記
録マーク160を記録する。記録マーク160はデータ
記憶領域内の格子点s,s+T,s+2T,…上に記録
される。
【0100】情報再生時には、図7に示した同期信号発
生器111、図9に示した再生データ同期回路125、
図11に示した二次元等化回路129、図12に示した
再生時に用いるデータ制御回路119を用いればよい。
上記手段を用いれば、図6(a)に示した二次元的な情
報の漏れ込みを含んだ光磁気信号を、図(b)及び図
(c)に示した二次元的な情報の漏れ込みを低減した光
磁気信号に補正することができる。
【0101】このように少なくとも2つ以上の光スポッ
トを用いて該情報マークの有無に応じた光学的変化を検
出し、情報を再生する光学的情報記録再生方式におい
て、上述した本発明による情報記録再生方式及び装置を
用いることにより従来の、(1)DBFのトラックピッ
チは1.5μmであり、従来のDBFトラッキング方式を
用いていたのでは、1.0μm以下の狭トラックピッチの
記録再生が実現できない、(2)最適な等化係数を発見
するまでに時間がかかり、ディスク状態の変化への迅速
な対応ができず、さらにはレンズ系の非対称な収差(コ
マ収差)やディスクの反りなどがある場合にはその影響
を排除できない、(3)簡易型等化回路では適応等化処
理を実現できない、といった問題点が解決でき、高密度
記録再生を実現することができる。
【0102】さらに、上記第1の実施例及び第2の実施
例では、記録媒体に光磁気ディスクを用いる場合につい
て記載したが、本発明による記録再生方式は記録媒体を
問わず、例えば、追記媒体、相変化媒体、あるいはRO
Mでも構わない。これらの媒体では情報マークの再生信
号は総光量信号で与えられるので、上記実施例記載の光
情報記録再生装置において、光磁気信号を総光量信号で
置き換えることによって、追記媒体、相変化媒体、ある
いはROMを用いた場合でも容易に情報記録再生装置を
実現できる。
【0103】〔実施例3〕以下では、本発明による情報
記録再生方式において、上記実施例にPR(パーシャル
レスポンス)方式を加えて適用することで、超高記録密
度での記録再生を行なう第3の実施例について説明す
る。図4はセクタ毎に等化係数の学習を行う場合におけ
る情報記録媒体の一例を示す。図4は、従来のピッチP
の1/2ピッチでスポットの位置決めを行い、情報を記
録する場合の例を示す。但し、上述したスポット位置決
め回路により最小1/8ピッチのスポット位置決めが可
能であり、トラックピッチが1/2ピッチに限定される
ものではなく、例えば3/8ピッチや1/4ピッチでも
構わない。本情報記録媒体は従来のサンプルサーボ方式
に従う媒体と同様に、従来のセクタ及びセグメントの概
念を持つが、等化時の最適な等化係数を求めるための学
習アドレス領域と等化係数学習領域をセクタの先頭部に
設けた所に特徴がある。情報記録時には、まず学習トラ
ック認識領域に予め用意されたプリピットの再生信号に
基づき、等化係数学習領域の定められた格子点位置に学
習用マークを記録し、その後データがセクタのデータ記
憶領域に記録される。情報再生時には学習トラック認識
領域に予め用意されたプリピットの再生信号に基づき、
学習用マークをスポットで再生して等化係数を算出し、
この算出された等化係数を用いて二次元的な情報の漏れ
込みを低減するための二次元等化処理を行う。但し、第
3の実施例で用いる二次元等化処理は、隣接するトラッ
クからのクロストークは十分に低減されるように等化器
の特性が設定され、一方、目的とするトラック上の符号
間干渉については、再生波形が特定の符号間干渉を持つ
ように等化器の特性が設定される。
【0104】全体的な装置概略図は図1に示す構成と概
略一致し、第1の実施例で示した回路を一部変更するこ
とにより実施できる。以下に、その変更箇所について述
べる。まず、図7に示した同期信号発生器111の変更
箇所について説明する。同期信号発生器111は図1に
示した記録再生装置の構成要素であり、各スポットから
得られるクロックマークの再生信号に同期した信号を生
成する。第1の実施例では、各PLL回路200〜20
2が発生するクロック信号112〜114の周期は、例
えば、図2に示した光記録媒体上で光スポット走査方向
への格子点間隔Tに相当すればよかった。しかし、第3
の実施例では、情報記録時には格子点上にマークを記録
するのに対して、情報再生時には格子点と格子点の中間
位置で信号をサンプルし、二次元等化処理を行なうの
で、これらクロック信号112〜114の周期は、例え
ば、光スポット走査方向への格子点間隔0.5Tに相当す
ればよい。
【0105】以下、図8に示した情報記録回路の変更箇
所について説明する。情報記録回路は、図1に示した記
録再生装置のうち、等化係数学習回路121と、データ
変調回路及びレーザ駆動回路からなり、第1の実施例同
様、等化係数学習領域に等化係数学習用マーク157〜
159を記録し、データ記録領域に情報マーク160を
記録する。
【0106】以下では、まず、等化係数学習用マークの
記録における変更箇所について説明する。図2に示した
ように、第1の実施例では、学習用マークが学習時に互
いに干渉し合わないように、マーク間の光スポット走査
方向への間隔は3Tとした。一方、図4に示したよう
に、第3の実施例では、学習用マークが学習時に互いに
干渉し合わない間隔は4Tとする。したがって、図8に
示した学習マーク記録信号発生回路212は、トラック
識別結果信号211の値が00であれば、p+2Tの格
子点位置でパルスを出力し、トラック識別結果信号21
1の値が01であれば、p+6Tの位置でパルスを出力
し、トラック識別結果信号211の値が10であれば、
p+10Tの位置でパルスを出力する。このパルス信号
122はレーザ駆動回路123へ入力され、レーザ駆動
回路123は光スポット102の強度を変調し、光記録
媒体上の等化係数学習領域に学習用マーク157あるい
は学習用マーク158あるいは学習用マーク159を記
録する。
【0107】次に、情報マークを記録する時の変更箇所
について説明する。従来方式である「日経エレクトロニ
クス」第599号(1994.1.17)第90頁〜第
97頁に記載されているように、PR方式では情報を記
録する前にプリコードを行なう。本発明による第3の実
施例でも、情報を記録する前に従来と同様のプリコード
を行なう。具体的には、図8に示したように記録すべき
ユーザデータ118はデータ制御回路119へ入力さ
れ、ユーザデータ118はデータ制御回路119内にあ
る変調回路213によって変調される。第3の実施例で
は、変調回路213はこの変調されたユーザデータに基
づきプリコードを行なう。変調回路213はこのプリコ
ードされたデータ120を出力し、該プリコードデータ
120がレーザ駆動回路123に入力され、レーザ駆動
回路123は変調データ120に基づきスポット102
の強度を変調し、光記録媒体上のデータ記憶領域に記録
マーク160を記録する。記録マーク160はデータ記
憶領域内の格子点q,q+T,q+2T,…上に記録さ
れる。
【0108】以下、図9に示したタイミングずれ補正回
路の変更箇所について説明する。タイミングずれ補正回
路は、第1の実施例同様、情報再生時のスポット間のタ
イミングずれ補正するために用いられる。第1の実施例
では、同期信号発生器111から入力される周期Tのク
ロック信号112〜114に基づき、A/D変換器22
0〜222は格子点上の光磁気信号108〜110をデ
ィジタル化する。このとき、ディジタル化された格子点
上の光磁気信号はオフセット量差分回路226〜228
を通して各FIFO回路内に記録される。これに対し
て、第3の実施例では、同期信号発生器111から入力
される周期0.5Tのクロック信号112〜114に基づ
き、A/D変換器220〜222は格子点上の光磁気信
号と格子点間の光磁気信号ををディジタル化する。この
とき、ディジタル化された格子点上の光磁気信号と格子
点間の光磁気信号はオフセット量差分回路226〜22
8を通して差分値229〜231が各FIFO回路23
2〜234内に記録される。FIFO回路231に記憶
された差分値229、及びFIFO回路232に記憶さ
れた差分値230はクロック信号112に基づき読みだ
され、これら差分値は同期再生信号127,128とし
てタイミングずれ補正回路125の出力信号となる。
【0109】第3の実施例では、図4に示したようにオ
フセット量検出領域が1つの格子点からなる場合を示し
たが、オフセット量検出領域内に2個以上の格子点を配
置してもよい。オフセット量検出時において、2個以上
の格子点信号の平均値をオフセット量とすることで、オ
フセット量の検出精度を向上することができる。FIF
O回路232〜234に記憶された格子点上と格子点間
の光磁気信号の差分値229〜231はクロック信号1
12に基づき読みだされ、これら差分値は同期再生信号
127,128としてタイミングずれ補正回路125の
出力信号となる。上記タイミングずれ補正回路を用いる
ことにより、入力信号である光磁気信号108〜110
に含まれる各格子点上及び格子点間における信号を、隣
接トラック方向へ時間的に同期した同期再生信号126
〜128として得ることができる。光磁気信号108〜
110は、例えば、図6(d)に示したアイパターンの
信号に相当し、格子点同期信号126〜128は図6
(d)に示したアイパターンの格子点位置における信号
に相当する。
【0110】以下、図10に示した再生時に用いる等化
係数学習回路121の変更箇所について説明する。等化
係数学習回路121は、第1の実施例同様、二次元的な
情報の漏れ込みを低減するための最適な等化係数を求め
るために用いられる。但し、第1の実施例では最も隣接
する格子点からの符号間干渉量を求め符号間干渉を低減
するための等化係数を求めるが、第3の実施例では最も
隣接する格子点と二番目に隣接する格子点との中間位置
からの符号間干渉量を求め符号間干渉を低減するための
等化係数を求める。PRを適用する場合の等化係数の求
め方については課題を解決するための手段で詳しく述べ
た。以下ではその手段を実現するための回路の変更箇所
について述べる。
【0111】まず、PRを適用する場合のクロストーク
量算出手段について述べる。図5はPRを適用する場合
の学習すべきクロストーク量と符号間干渉量を示す。以
下では、隣接するトラックからの情報の漏れ込み量であ
るクロストーク量B、及びGを求め、該クロストーク量
に基づきクロストークを低減するための等化係数の算出
手段について説明する。学習トラック識別回路250〜
252は第1の実施例で用いたものと同様のものを用い
る。但し、等化係数学習用マークの記録位置が第1の実
施例と異なるため、格子点クロストーク量検出回路25
6及び257について変更を要する。
【0112】クロストーク量検出回路256は、タイミ
ングずれ補正回路125から得られる同期再生信号12
6と同期再生信号127、及び学習トラック識別回路2
50の出力信号であるトラック識別結果信号253に基
づき図5に示したクロストーク量Bを検出する。以下で
は、具体的な説明をするために、図4に示した例に基づ
き説明する。すなわち、光スポット101はトラックi
−1上を追跡し、光スポット102はトラックi上を追
跡し、光スポット103はトラックi+1上を追跡する
場合を例として述べる。この場合、上記学習トラック認
識の結果としてトラック識別結果信号253は00とな
る。このときクロストーク量検出回路256は、クロス
トーク量Bを検出するための学習マークが格子点p+2
T位置に記録されていることを知るので、同期再生信号
126に基づき格子点(i−1,p+2T)位置の格子
点信号S'(i−1,p+2T)をサンプルホールドする
と共に、同期再生信号127に基づき格子点(i,p+
2T)で得られる格子点信号S'(i,p+2T)をサン
プルホールドする。クロストーク量検出回路256は、
S'(i−1,p+2T)が孤立信号振幅の半値よりも大
きい場合には、S'(i,p+2T)とS'(i−1,p+
2T)の比、S'(i,p+2T)/S'(i−1,p+2
T)を出力する。一方、S'(i−1,p+2T)が孤立
信号振幅の半値よりも小さい場合には、0を出力する。
該クロストーク量出力信号260が隣接トラックからの
クロストーク量Bを表す。
【0113】同様にして、図5におけるクロストーク量
Gも求めることができる。クロストーク量検出回路25
7は、タイミングずれ補正回路125から得られる同期
再生信号127と同期再生信号128、及び学習トラッ
ク識別回路251の出力信号であるトラック識別結果信
号254に基づき図5に示したクロストーク量Gを検出
する。具体的な説明をするために、図4に示した例に基
づき説明する。すなわち、光スポット101はトラック
i−1上を追跡し、光スポット102はトラックi上を
追跡し、光スポット103はトラックi+1上を追跡す
る場合を例として述べる。この場合、上記学習トラック
認識の結果としてトラック識別結果信号254は10と
なる。このときクロストーク量検出回路257は、クロ
ストーク量Gを検出するための学習マークが格子点p+
10T位置に記録されていることを知るので、同期再生
信号128に基づき格子点(i+1,p+10T)位置
の格子点信号S'(i+1,p+10T)をサンプルホー
ルドすると共に、同期再生信号127に基づき格子点
(i,p+10T)で得られる格子点信号S'(i,p+
10T)をサンプルホールドする。クロストーク量検出
回路256は、S'(i+1,p+10T)が孤立信号振
幅の半値よりも大きい場合には、S'(i,p+10T)
とS'(i+1,p+10T)の比、S'(i,p+10
T)/S'(i+1,p+10T)を出力する。一方、
S'(i+1,p+10T)が孤立信号振幅の半値よりも
小さい場合には、0を出力する。該クロストーク量出力
信号261が隣接トラックからのクロストーク量Gを表
す。
【0114】上述したように隣接するトラックからのク
ロストーク量を求めるときには、第1の実施例にも示し
たように、学習マークが記録位置において、両端のスポ
ットから得られる格子点信号が孤立信号の半分の値より
大きいか、小さいかを判断する。これは、目的のトラッ
クに隣接するトラック上に既にマークが記録されている
か否かを判断するためである。隣接トラック上にマーク
が記録されている場合には、再生時に隣接トラックから
のクロストークが問題となる。しかし、隣接トラック上
にマークがまだ記録されていない場合、再生時のクロス
トークは生じない。すなわち、上記クロストーク量は0
である。隣接するトラック上にマークが記録されていな
い場合には、等化係数学習領域に学習用マークも記録さ
れていない。この場合、目的のトラックに隣接するトラ
ック上に既にマークが記録されているか否かを判断せず
に、上記クロストーク量を求めると、両端のスポットか
ら得られる学習記録マーク位置における格子点信号が0
に近くなり、クロストーク量の学習値は発散し、最適な
等化係数を算出することができなくなる。
【0115】次に、図4に示した目的トラック上からの
情報の漏れ込み量である符号間干渉量D、及びEを求
め、該符号間干渉量に基づき符号間干渉量を低減するた
めの等化係数の算出手段について説明する。符号間干渉
量を算出するためには、上述したクロストーク量の検出
の場合と同様に、図2に示した学習マーク157〜15
9が等化係数学習領域のどの格子点に記録されているか
を知る必要がある。これを検出する目的で、第1の実施
例で示した学習トラック識別回路252を用いる。
【0116】符号間干渉量検出回路258及び259
は、タイミングずれ補正回路125から得られる同期再
生信号127、及び学習トラック識別回路250の出力
信号であるトラック識別結果信号255に基づき図5に
示した符号間干渉量D及びEを検出する。以下では、具
体的な説明をするために、図4に示した例に基づき説明
する。すなわち、光スポット101はトラックi−1上
を追跡し、光スポット102はトラックi上を追跡し、
光スポット103はトラックi+1上を追跡する場合を
例として述べる。この場合、上記学習トラック認識の結
果としてトラック識別結果信号255は01となる。こ
のとき符号間干渉量検出回路258は、符号間干渉量D
を検出するための学習マークが格子点p+6T位置に記
録されていることを知るので、同期再生信号127に基
づき格子点(i,p+6T)位置の格子点信号S'(i,
p+6T)をサンプルホールドすると共に、格子点
(i,p+7.5T)で得られる格子点信号S'(i,p+
7.5T)をサンプルホールドする。符号間干渉量検出回
路258は、S'(i,p+6T)とS'(i,p+7.5
T)の比、S'(i,p+7.5T)/S'(i,p+6T)
を出力する。該符号間干渉量出力信号262が目的トラ
ック上の符号間干渉量Dを表す。
【0117】同様にして、図5における符号間干渉量E
を求めることができる。符号間干渉量検出回路259
は、上記トラック識別結果信号255が01であること
から、符号間干渉量Eを検出するための学習マークが格
子点p+6T位置に記録されていることを知る。このと
き同期再生信号127に基づき格子点(i,p+4.5
T)位置の格子点信号S'(i,p+4.5T)をサンプル
ホールドすると共に、格子点(i,p+6T)で得られ
る格子点信号S'(i,p+6T)をサンプルホールドす
る。符号間干渉量検出回路259は、S'(i,p+4.5
T)とS'(i,p+6T)の比、S'(i,p+4.5T)
/S'(i,p+6T)を出力する。該符号間干渉量出力
信号263が目的トラック上の符号間干渉量Eを表す。
【0118】以下、上記手段によって求められたクロス
トーク量B及びGと符号間干渉量D及びEに基づき等化
時に用いる等化係数を算出する回路について説明する。
等化係数算出回路264はクロストークを低減するため
の等化係数を、クロストーク量出力信号260に基づき
計算して出力する。具体的には、クロストーク出力信号
260の値がBである場合には−Bを等化係数130と
して出力する。同様に等化係数算出回路266はクロス
トークを低減するための等化係数を、クロストーク量出
力信号261に基づき計算して出力する。具体的には、
クロストーク量出力信号261の値がGである場合には
−Gを等化係数132として出力する。また、等化係数
算出回路265はクロストークを低減するための等化係
数131を出力するが、3つのスポットを用いて等化を
行なう場合には常に1を出力する。
【0119】等化係数算出回路267及び268は符号
間干渉を低減するための等化係数を、符号間干渉量出力
信号262に基づき計算して出力する。具体的には、符
号間干渉量出力信号262の値がDである場合には、等
化係数算出回路267はD×Dを等化係数133として
出力し、等化係数算出回路268は−Dを等化係数13
4として出力する。同様に等化係数算出回路270及び
及び271は符号間干渉を低減するための等化係数を、
符号間干渉量出力信号263に基づき計算して出力す
る。具体的には、符号間干渉量出力信号263の値がE
である場合には等化係数算出回路270は−Eを等化係
数136として出力し、等化係数算出回路271はE×
Eを等化係数137として出力する。また、等化係数算
出回路269は符号間干渉を低減するための等化係数
を、符号間干渉量出力信号262と符号間干渉量出力信
号263に基づき計算して出力する。具体的には、符号
間干渉量出力信号262の値がDで、符号間干渉量出力
信号263の値がEである場合には(1−DE)を等化
係数135として出力する。これら等化係数130〜1
37が等化係数学習回路121の出力信号となり、次の
学習が行なわれるまで等化係数の値は保持される。
【0120】以下、二次元的な情報の漏れ込みを低減す
るための二次元等化処理を実現する回路の変更箇所につ
いて説明する。本発明による第3の実施例で用いられる
二次元等化処理では、課題を解決するための手段で述べ
た式(5)の計算を行なうことにより隣接トラックから
のクロストークを低減し、さらに式(6)の計算を行な
うことにより目的トラック上の符号間干渉量をPR特性
になるように調整する。図11は式(5)及び式(6)
の計算を実現するための二次元等化回路129を示す。
【0121】以下では、式(5)を実施するクロストー
ク低減回路340について説明する。遅延回路290〜
296はクロック信号112で制御され、入力の信号を
時間1.5T遅延させて出力する。タイミングずれ補正回
路125から入力される同期再生信号126〜128
は、まず遅延回路290〜292へ入力される。利得調
整回路297〜299は、上記等化係数出力回路121
から入力されるクロストークを低減するために用いられ
る等化係数130〜132と入力信号310〜312を
各々掛け合わせた信号313〜315を出力する。信号
313〜315は加算器305に入力され、加算された
後、信号316として出力される。信号316は隣接ト
ラックからのクロストークが低減された同期再生信号1
27に相当する。
【0122】以下では、式(6)を実施する符号間干渉
低減回路341について説明する。符号間干渉低減回路
341は信号316と等化係数133〜137に基づき
符号間干渉を低減する。信号317は遅延回路293を
通過することにより信号316に対して時間1.5T遅れ
た信号となり、信号318は遅延回路293〜294を
通過することにより信号316に対して時間3T遅れた
信号となり、信号319は遅延回路293〜295を通
過することにより信号316に対して時間4.5T遅れた
信号となり、信号320は遅延回路293〜296を通
過することにより信号316に対して時間6T遅れた信
号となる。利得調整回路300〜304は信号316〜
320と等化係数133〜137を各々掛け合わせた信
号321〜325を出力する。信号321〜325は加
算器306〜309によって加算され、等化後信号13
8を生成する。等化後信号138は隣接トラックからの
クロストークと目的トラック上の符号間干渉量がPR特
性を持つように調整された同期再生信号127に相当
し、二次元等化回路129の出力信号となる。この等化
後信号138は、例えば図6(f)に示したアイパター
ンの格子点位置における信号に相当する。
【0123】上記手段を用いれば、図6(d)に示した
二次元的な情報の漏れ込みを含んだ光磁気信号を、図
(f)に示した二次元的な情報の漏れ込みを低減した光
磁気信号に補正することができる。二次元等化回路12
9は、従来から用いられている簡易型の等化回路である
が、上記学習の結果得られた最適な等化係数を用いて二
次元的な情報の漏れ込みを低減するところに特徴があ
る。上記等化係数の演算は、従来の最小自乗誤差法を用
いて等化係数を求める場合に比べて短時間で算出できる
ため、ランダムアクセスにも高速に対応することが可能
となる。
【0124】以下、図12に示した再生時に用いるデー
タ制御回路119の変更箇所について説明する。データ
制御回路119内のコンパレータ350は二次元等化回
路129から入力される等化後信号138のうち、格子
点間の等化後信号を3値化する。3値化信号351は復
調回路352に入力され、3値化された結果が0または
2の場合は2値化データの0に変換し、3値化された結
果が1の場合は2値化データの1に変換する。このよう
に3値化データを2値化し、さらに復調することでユー
ザデータ118を再生し出力する。なお、信号中の雑音
によるデータの検出誤りを減らす目的で、データ制御回
路119内で従来から用いられているビタビ復号を用い
てもよい。ビタビ復号はデータ間に相関を持たせて記録
したデータ系列を再生するときに最も確からしい系列を
検出する方法である。PR方式を使って等化した波形は
符号間干渉によってデータ間に相関を持たせているので
ビタビ復号を適用できる。
【0125】上記実施例では、等化係数学習用マークを
等化係数学習領域内の定められた格子点で記録再生する
目的で、学習トラック認識領域を等化係数学習領域の前
に設けたが、従来からセクタの先頭部に設けられている
トラックアドレスに基づき等化係数学習用マークの記録
再生位置を検出してもよい。例えば、図4において、ス
ポット102でトラックアドレスを再生し、トラックア
ドレスの最下位2ビットが00ならばp+2Tの格子点
位置に学習マークを記録し、トラックアドレスの最下位
2ビットが01ならばp+6Tの格子点位置に学習マー
クを記録し、トラックアドレスの最下位2ビットが10
ならばp+10Tの格子点位置に学習マークを記録すれ
ばよい。このように学習マークの記録位置がわかれば、
実際の学習マークの記録は上記実施例記載の装置を用い
ればよい。情報再生時には、例えば、図2において、ス
ポットでトラックアドレスを再生し、トラックアドレス
の最下位2ビットが00ならばp+2Tが学習マークの
記録位置であることが認識でき、トラックアドレスの最
下位2ビットが01ならばp+6Tが学習マークの記録
位置であることが認識でき、トラックアドレスの最下位
2ビットが10ならばp+10Tが学習マークの記録位
置であることが認識できる。このように学習マークの記
録位置がわかれば、実際の等化係数の学習は上記実施例
記載の装置を用いればよい。
【0126】このように、本発明による第1の実施例に
示した光情報記録再生装置において、従来のパーシャル
レスポンス方式を適用することでマークピッチを小さく
することができ、さらに高密度の記録再生が実現でき
る。さらに、上記第1の実施例及び第2の実施例では、
記録媒体に光磁気ディスクを用いる場合について記載し
たが、本発明による記録再生方式は記録媒体を問わず、
例えば、追記媒体、相変化媒体、あるいはROMでも構
わない。これらの媒体では情報マークの再生信号は総光
量信号で与えられるので、上記実施例記載の光情報記録
再生装置において、光磁気信号を総光量信号で置き換え
ることによって、追記媒体、相変化媒体、あるいはRO
Mを用いた場合でも容易に情報記録再生装置を実現でき
る。
【0127】また、本発明による第2の実施例に示した
光情報記録再生装置においても、パーシャルレスポンス
方式を適用することで、さらに高密度の記録再生が実現
できることは自明である。
【0128】
【発明の効果】本発明では、半径方向に間隔Pで直線状
に配置されたピットあるいはマークが、半径方向に少な
くとも3種類の位相で配置されている従来の光ディスク
を用い、光ヘッドから検出された総光量信号より、位相
が異なる少なくとも8種類のトラッキングエラー信号を
生成する。そこで、各々のトラッキングエラー信号のゼ
ロ点に対応する位置に情報トラックを設けることによ
り、間隔Pで少なくとも8本の情報トラックを設けるこ
とができる。これにより、従来の光記録媒体を用いた場
合でも狭トラック化による記録の密度化が可能となっ
た。
【0129】また、光ディスク上に予め定められた2次
元的な格子点上で等化係数学習用のマークを記録再生す
ることで、実際の装置上で等化係数を測定する具体的な
手段を考案した。また、従来は変動要因に対して適応的
に等化を行なうためには回路構成が複雑になったが、本
発明では、前記学習の結果得られた等化係数に基づき簡
単な回路構成で適応的に等化を行なうことが可能とな
る。これにより、情報再生時に問題となる二次元的な情
報の漏れ込みを低減することができ、その結果情報マー
クの有無を正確に分別することができるので、高密度化
した場合でも記録再生が可能となった。
【0130】さらに、本発明による情報記録再生装置で
は、狭トラック化による記録密度の向上と、光スポット
走査方向への密度を向上するパーシャルレスポンス方式
を併用することができる。これは、上記情報記録再生装
置の記録再生特性がパーシャルレスポンス特性を持つよ
うに設定することにより実現できる。その結果、上記手
段よりもさらに高密度の記録再生が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】情報記録再生装置の一実施例を示す概略図。
【図2】本発明による光ディスクにおける情報記録方式
の一実施例を示す図。
【図3】情報記録再生装置における情報の漏れ込み量を
説明する図。
【図4】本発明による光ディスクにおける情報記録方式
の一実施例を示す図。
【図5】光ディスク装置における情報の漏れ込み量を説
明する図。
【図6】本発明による情報記録再生方式の効果を示す
図。
【図7】情報記録再生装置を構成する同期信号発生器の
一実施例を示す図。
【図8】情報記録再生装置を構成する情報記録回路の一
実施例を示す図。
【図9】情報記録再生装置を構成する再生データ同期回
路の一実施例を示す図。
【図10】情報記録再生装置を構成する等化係数学習回
路の一実施例を示す図。
【図11】情報記録再生装置を構成する二次元等化回路
の一実施例を示す図。
【図12】情報記録再生装置を構成するデータ制御回路
の一実施例を示す図。
【図13】トラッキングエラー信号を生成する回路の一
実施例を示す図。
【図14】トラッキングエラー信号を生成する回路の信
号を示す図。
【図15】トラッキングエラー信号を示す図。
【図16】サーボ制御を行なう回路の一実施例を示す
図。
【図17】光ディスクにおける情報記録方式の一実施例
を示す図。
【図18】情報記録再生装置を構成する情報記録回路の
一実施例を示す図。
【図19】情報記録再生装置を構成する等化係数学習回
路の一実施例を示す図。
【図20】従来技術による情報マーク配置を示す図。
【図21】従来技術による固定型二次元波形等化器を示
す図。
【図22】従来技術による固定型二次元波形等化器を示
す図。
【図23】従来技術による適応型二次元波形等化器を示
す図。
【図24】従来技術による等化係数制御回路の図。
【図25】従来技術による等化係数学習手段を示す図。
【図26】従来技術によるクロストークキャンセラを示
す図。
【符号の説明】
100…光記録媒体、101〜103…光スポット、1
04…光ヘッド、105〜107…総光量信号、108
〜110…光磁気信号、111…同期信号発生器、11
2〜114…クロック信号、116…光スポット位置決
め回路、117…アクチュエータ制御信号、118…ユ
ーザデータ、119…データ制御回路、120…変調デ
ータ、121…等化係数学習回路、122…学習マーク
記録信号、123…レーザ駆動回路、124…記録パル
ス、125…再生データ同期回路、126〜128…同
期再生信号、129…二次元等化回路、130〜137
…等化係数、138…等化後信号、139〜141…ク
ロックマーク用サンプルホールド信号、142〜143
…ウォブルマーク用サンプルホールド信号、150…格
子点、151…ウォブルマークA、152…ウォブルマ
ークB、153…クロックマーク、154〜156…学
習トラック識別マーク、157〜159…等化係数学習
用マーク、160…情報マーク、161…トラック、2
00〜202…PLL回路、210…学習トラック識別
回路、211…トラック識別結果信号、212…学習マ
ーク記録信号発生回路、213…変調回路、220〜2
22…A/D変換器、223〜225…ディジタル再生
信号、226〜228…オフセット量差分回路、229
〜230…差分値、231〜232…ファーストインフ
ァーストアウト回路、250〜252…学習トラック識
別回路、253〜255…トラック識別結果信号、25
6〜257…クロストーク量検出回路、258〜259
…符号間干渉量検出回路、260〜261…クロストー
ク量、262〜263…符号間干渉量、264〜271
…等化係数算出回路、290〜296…遅延回路、29
7〜304…利得調整回路、305〜309…加算器、
310〜328…二次元等化回路内の信号、350…コ
ンパレータ、351…比較結果信号、352…復調回
路、400〜402…サンプルホールド回路、403〜
406…減算回路、420…上位制御回路、421…速
度制御信号生成回路、422…位相補償回路、423…
アクセス機構駆動回路、501a〜501c…等化係数
学習トラック、502a〜502c…データ記憶領域、
550…学習実行信号、551…記録再生実行信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 武志 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光情報記録媒体の情報トラック上の予め
    定められた格子点にレーザ光照射により情報マークを記
    録し、情報トラック上を光スポットで走査して情報マー
    クを検出し、情報を再生する光学的情報記録再生方法に
    おいて、 前記光情報記録媒体上に、情報の再生を目的とする格子
    点に対して二次元的に最も近接する4つの格子点からの
    情報の漏れ込み量を検出するための等化係数学習領域を
    設け、該等化係数学習領域内の所定の格子点上にマーク
    群を記録し、 情報再生時には、隣接する3つのトラック上を各々走査
    する3つの光スポットを用い、前記等化係数学習領域内
    に記録されたマーク群を前記3つの光スポットで走査し
    て得られた検出値を基に、情報の再生を目的とする格子
    点に対して二次元的に最も近接する4つの格子点からの
    情報の漏れ込み量を検出し、検出した情報の漏れ込み量
    に基づき、情報の再生を目的とするトラック上の符号間
    干渉及び隣接トラックからのクロストークを低減するた
    めの等化係数を算出し、該等化係数を用いて情報の再生
    を目的とする情報トラック及びその両隣に位置する2つ
    の情報トラックを各々光スポットで走査して得られる再
    生信号に演算処理を施し、前記符号間干渉及びクロスト
    ークを低減することを特徴とする光学的情報記録再生方
    法。
  2. 【請求項2】 i及びjを各々整数とし、i番目のトラ
    ック上のj番目の格子点を(i,j)と表すとき、前記
    等化係数学習領域において格子点(i−1,j)から格
    子点(i,j)への情報の漏れ込み量b、格子点(i+
    1,j)から格子点(i,j)への情報の漏れ込み量
    g、格子点(i,j−1)から格子点(i,j)への情
    報の漏れ込み量d、及び格子点(i,j+1)から格子
    点(i,j)への情報の漏れ込み量eを検出し、格子点
    (i,j)で得られた再生信号をS'(i,j)とすると
    き、下式 S"(i,j)=S'(i,j)-bS'(i-1,j)-gS'(i+1,j) に基づいてS”(i,j)を演算し、さらに下式 S'''(i,j)=(1-de)S"(i,j)-dS"(i,j-1)+d2S"(i,j-2)-eS"
    (i,j+1)+e2S"(i,j+2) に基づいて前記符号間干渉及びクロストークを低減した
    信号S'''(i,j)を求めることを特徴とする請求項1
    記載の光学的情報記録再生方法。
  3. 【請求項3】 光情報記録媒体の情報トラック上の予め
    定められた格子点にレーザ光照射により情報マークを記
    録し、情報トラック上を光スポットで走査して情報マー
    クを検出し、情報を再生する光学的情報記録再生方法に
    おいて、 前記光情報記録媒体上に、情報の再生を目的とする格子
    点に対して二次元的に最も隣接する4つの格子点からの
    情報の漏れ込み量を検出するための等化係数学習領域を
    設け、該等化係数学習領域内の所定の格子点上にマーク
    群を記録し、 情報再生時には、隣接する3つのトラック上を各々走査
    する3つの光スポットを用い、前記等化係数学習領域内
    に記録されたマーク群を前記3つの光スポットで走査し
    て得られた検出値を基に、情報の再生を目的とする格子
    点に対して二次元的に最も近接する4つの格子点からの
    情報の漏れ込み量を検出し、検出した情報の漏れ込み量
    に基づき、情報の再生を目的とする情報トラック上の符
    号間干渉量を一定量に調整するための等化係数と、隣接
    する情報トラックからのクロストークを低減するための
    等化係数とを算出し、該等化係数を用いて情報の再生を
    目的とする情報トラック及びその両隣に位置する2つの
    情報トラックを各々光スポットで走査して得られる再生
    信号に演算処理を施し、前記符号間干渉を一定量に調整
    し、かつ前記クロストークを低減することを特徴とする
    光学的情報記録再生方法。
  4. 【請求項4】 情報の再生を目的とする格子点に対して
    格子点間隔の略1.5倍の位置における符号間干渉量を検
    出することを特徴とする請求項3記載の光学的情報記録
    再生方法。
  5. 【請求項5】 i及びjを各々整数とし、i番目のトラ
    ック上のj番目の格子点を(i,j)と表すとき、前記
    等化係数学習領域において格子点(i−1,j)から格
    子点(i,j)への情報の漏れ込み量B、格子点(i+
    1,j)から格子点(i,j)への情報の漏れ込み量
    G、格子点(i,j−1.5)から格子点(i,j)への
    情報の漏れ込み量D、及び格子点(i,j+1.5)から
    格子点(i,j)への情報の漏れ込み量Eを検出し、格
    子点(i,j)で得られた再生信号をS'(i,j)とす
    るとき、下式 S"(i,j)=S'(i,j)-BS'(i-1,j)-GS'(i+1,j) に基づいてS”(i,j)を演算し、さらに下式 S'''(i,j)=(1-DE)S"(i,j)-DS"(i,j-1.5)+D2S"(i,j-3)-E
    S"(i,j+1.5)+E2S"(i,j+3) に基づいて前記符号間干渉量を一定量に調整し、かつ前
    記クロストークを低減した信号S'''(i,j)を求める
    ことを特徴とする請求項3記載の光学的情報記録再生方
    法。
  6. 【請求項6】 前記光情報記録媒体には、半径方向に間
    隔Pで直線状に配置されたピット列あるいはマーク列が
    半径方向に少なくとも3種類の位相で配置されたサーボ
    領域が設けられ、情報トラックは半径方向にP/2の間
    隔で設けられていることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれか1項記載の光学的情報記録再生方法。
  7. 【請求項7】 前記等化係数学習領域は前記光情報記録
    媒体のセクタのデータ記憶領域より前の部分に設けら
    れ、前記等化係数学習領域より更に前の部分に該等化係
    数学習領域にマークを記録あるいは再生する位置を示す
    ためのマークを設けた認識領域が設けられていることを
    特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の光学的情
    報記録再生方法。
  8. 【請求項8】 前記等化係数学習領域は専用のトラック
    に設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか1項記載の光学的情報記録再生方法。
  9. 【請求項9】 前記等化係数学習領域内で検出された隣
    接トラックからのクロストーク量に基づき該隣接トラッ
    ク上にマークが既に記録されているか否かを判定し、該
    判定結果に従ってクロストークを低減するための等化係
    数算出方法を変更することを特徴とする請求項1〜8の
    いずれか1項記載の光学的情報記録再生方法。
  10. 【請求項10】 光情報記録媒体にレーザ光スポットを
    照射して情報を記録すると共に隣接する3つのトラック
    に各々レーザ光スポットを照射して再生信号を発生する
    光ヘッドと、前記再生信号から光記録媒体の回転に同期
    した信号を発生する同期信号発生手段と、情報記録時に
    は記録すべきデータによる変調信号を出力し、情報再生
    時には再生信号を復調するデータ制御手段と、前記デー
    タ制御手段から出力された変調信号に基づき光スポット
    の強度を変調するレーザ駆動手段と、3つの光スポット
    によって再生される隣接する3つのトラックからの再生
    信号のタイミングずれを補正する再生データ同期手段
    と、光情報記録媒体の等化係数学習領域の所定の格子点
    上にマーク群を記録する手段と、前記光情報記録媒体の
    等化係数学習領域内のマーク群を3つの光スポットで走
    査して得られた再生信号を基に、再生を目的とする格子
    点に対して二次元的に最も近接する4つの格子点からの
    情報の漏れ込み量を検出し、その検出値に基づき隣接す
    るトラックからのクロストークと再生を目的とするトラ
    ック上の符号間干渉を低減するための等化係数を算出す
    る等化係数学習手段と、隣接する3本の情報トラックか
    ら得られた再生信号に前記等化係数を用いて演算処理を
    施し、前記クロストーク及び符号間干渉を低減する二次
    元等化手段とを含むことを特徴とする光学的情報記録再
    生装置。
  11. 【請求項11】 i及びjを各々整数とし、i番目のト
    ラック上のj番目の格子点を(i,j)と表すとき、前
    記等化係数学習手段は、格子点(i−1,j)から格子
    点(i,j)への情報の漏れ込み量b、格子点(i+
    1,j)から格子点(i,j)への情報の漏れ込み量
    g、格子点(i,j−1)から格子点(i,j)への情
    報の漏れ込み量d、及び格子点(i,j+1)から格子
    点(i,j)への情報の漏れ込み量eを検出し、前記二
    次元等化手段は、格子点(i,j)で得られた再生信号
    をS'(i,j)とするとき、下式 S"(i,j)=S'(i,j)-bS'(i-1,j)-gS'(i+1,j) に基づいてS”(i,j)を演算し、さらに下式 S'''(i,j)=(1-de)S"(i,j)-dS"(i,j-1)+d2S"(i,j-2)-eS"
    (i,j+1)+e2S"(i,j+2) に基づいて前記符号間干渉及びクロストークを低減した
    信号S'''(i,j)を演算する手段を有することを特徴
    とする請求項1記載の光学的情報記録再生方法。
  12. 【請求項12】 光情報記録媒体にレーザ光スポットを
    照射して情報を記録すると共に隣接する3つのトラック
    に各々レーザ光スポットを照射して再生信号を発生する
    光ヘッドと、前記再生信号から光記録媒体の回転に同期
    した信号を発生する同期信号発生手段と、情報記録時に
    は記録すべきデータによる変調信号を出力し、情報再生
    時には再生信号を復調するデータ制御手段と、前記デー
    タ制御手段から出力された変調信号に基づき光スポット
    の強度を変調するレーザ駆動手段と、3つの光スポット
    によって再生される隣接する3つのトラックからの再生
    信号のタイミングずれを補正する再生データ同期手段
    と、光情報記録媒体の等化係数学習領域の所定の格子点
    上にマーク群を記録する手段と、前記光情報記録媒体の
    等化係数学習領域内のマーク群を3つの光スポットで走
    査して得られた再生信号を基に、再生を目的とする格子
    点に対して二次元的に最も近接する4つの格子点からの
    情報の漏れ込み量を検出し、その検出値に基づき隣接す
    るトラックからのクロストークを低減するための等化係
    数と、再生を目的とするトラック上の符号間干渉量を一
    定量に調整するための等化係数を算出する等化係数学習
    手段と、隣接する3つの情報トラックから得られた再生
    信号に前記等化係数を用いて演算処理を施し、前記クロ
    ストークを低減しかつ前記符号間干渉を一定量に調整す
    る二次元等化手段とを含むことを特徴とする光学的情報
    記録再生装置。
  13. 【請求項13】 前記等化係数学習領手段は、情報の再
    生を目的とする格子点に対して格子点間隔の略1.5倍の
    位置における符号間干渉量を検出することを特徴とする
    請求項12記載の光学的情報記録再生装置。
  14. 【請求項14】 i及びjを各々整数とし、i番目のト
    ラック上のj番目の格子点を(i,j)と表すとき、前
    記等化係数学習手段は、格子点(i−1,j)から格子
    点(i,j)への情報の漏れ込み量B、格子点(i+
    1,j)から格子点(i,j)への情報の漏れ込み量
    G、格子点(i,j−1.5)から格子点(i,j)への
    情報の漏れ込み量D、及び格子点(i,j+1.5)から
    格子点(i,j)への情報の漏れ込み量Eを検出し、前
    記二次元等化手段は、格子点(i,j)で得られた再生
    信号をS'(i,j)とするとき、下式 S"(i,j)=S'(i,j)-BS'(i-1,j)-GS'(i+1,j) に基づいてS”(i,j)を演算し、さらに下式 S'''(i,j)=(1-DE)S"(i,j)-DS"(i,j-1.5)+D2S"(i,j-3)-E
    S"(i,j+1.5)+E2S"(i,j+3) に基づいて前記符号間干渉量を一定量に調整し、かつ前
    記クロストークを低減した信号S'''(i,j)を演算す
    る手段を有することを特徴とする請求項12記載の光学
    的情報記録再生装置。
  15. 【請求項15】 前記等化係数学習手段で検出された隣
    接トラックからのクロストーク量に基づき隣接トラック
    上にマークが既に記録されているか否かを判定する手段
    を更に含み、前記判定手段における判定結果に従ってク
    ロストークを低減するための等化係数算出方法を変更す
    ることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項記
    載の光学的情報記録再生装置。
  16. 【請求項16】 半径方向に間隔Pで直線状に配置され
    たピット列あるいはマーク列が半径方向に少なくとも3
    種類の位相で配置されたサーボ領域と、半径方向に間隔
    P/2で情報トラックが設けられた領域と、情報の再生
    を目的とする格子点に対して二次元的に最も近接する4
    つの格子点からの情報の漏れ込み量を検出するために所
    定の格子点上にマーク群が記録される等化係数学習領域
    とを少なくとも備えることを特徴とする光情報記録媒
    体。
  17. 【請求項17】 前記等化係数学習領域はセクタのデー
    タ記憶領域より前の部分に設けられ、前記等化係数学習
    領域より更に前の部分に該等化係数学習領域にマークを
    記録あるいは再生する位置を示すためのマークを設けた
    認識領域が設けられていることを特徴とする請求項16
    記載の光情報記録媒体。
  18. 【請求項18】 前記等化係数学習領域は専用のトラッ
    クに設けられていることを特徴とする請求項16記載の
    光情報記録媒体。
JP14810194A 1994-06-29 1994-06-29 光学的情報記録再生方法及び装置 Pending JPH0817056A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14810194A JPH0817056A (ja) 1994-06-29 1994-06-29 光学的情報記録再生方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14810194A JPH0817056A (ja) 1994-06-29 1994-06-29 光学的情報記録再生方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0817056A true JPH0817056A (ja) 1996-01-19

Family

ID=15445272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14810194A Pending JPH0817056A (ja) 1994-06-29 1994-06-29 光学的情報記録再生方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0817056A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010250867A (ja) * 2009-04-10 2010-11-04 Sony Optiarc Inc 光スポット位置制御装置、光スポット位置制御方法
JP2010250868A (ja) * 2009-04-10 2010-11-04 Sony Optiarc Inc 光スポット位置制御装置、光スポット位置制御方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010250867A (ja) * 2009-04-10 2010-11-04 Sony Optiarc Inc 光スポット位置制御装置、光スポット位置制御方法
JP2010250868A (ja) * 2009-04-10 2010-11-04 Sony Optiarc Inc 光スポット位置制御装置、光スポット位置制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7082566B2 (en) Signal quality evaluation method, information recording/reproducing system, and recording compensation method
US5557592A (en) Reproducing apparatus for reproducing information from a recording medium with pit edges shifted in a step-wise fashion
KR100547057B1 (ko) 광 디스크
JP2827855B2 (ja) 光ディスク記録装置
US5517481A (en) Optical recording and reproducing apparatus wherein data is recorded by stepwise shifting the edge position of each pit
US5617401A (en) Calibration of lasers that produce multiple power output levels of emitted radiation
WO2000028535A1 (fr) Procede et dispositif de recherche de conditions sur une impulsion d'enregistrement de disque optique
JP4351813B2 (ja) 光ディスク装置
JP3791776B2 (ja) 光記録媒体のプリピット検出装置
JPH08124167A (ja) 光学的情報記録再生方法及び装置
JP3277585B2 (ja) 情報記録媒体、その記録装置および再生装置
JP2003317256A (ja) 多値データ記録再生装置
US6928041B2 (en) Pre-pit detecting apparatus for optical recording medium
JPH0817056A (ja) 光学的情報記録再生方法及び装置
JP3846510B2 (ja) 光学的情報再生装置
JP2001256646A (ja) 光学的情報記録再生方法
JP2006502525A (ja) 再生専用情報保存媒体及びデータ再生方法
KR100201407B1 (ko) 광디스크 기록재생기 및 그의 제어방법
JPH087281A (ja) 光学的情報記録再生媒体及び装置
JP4383270B2 (ja) 再生信号評価装置、再生信号評価方法および再生信号評価用コンピュータプログラム
JP4154470B2 (ja) 情報記録再生装置および情報再生方法
KR100272542B1 (ko) 디지탈디스크의비트데이타재생방법
Maeda et al. Nonlinear components in optical disk signals: analysis and compensation
JP2720494B2 (ja) 多値化信号の記録再生方法
JP2001357531A (ja) 光ディスク装置