JPH08169478A - マイクロ波加熱調理用発熱シート及びその製造方法 - Google Patents

マイクロ波加熱調理用発熱シート及びその製造方法

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JPH08169478A
JPH08169478A JP6317308A JP31730894A JPH08169478A JP H08169478 A JPH08169478 A JP H08169478A JP 6317308 A JP6317308 A JP 6317308A JP 31730894 A JP31730894 A JP 31730894A JP H08169478 A JPH08169478 A JP H08169478A
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heat
carbon
sheet
fibers
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Toshio Arai
敏夫 新井
Minoru Kishi
実 岸
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TAIYO CHEM KK
Lion Corp
Asahi Pretec Corp
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TAIYO CHEM KK
Lion Corp
Taiyo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 食品が水分蒸散を起こして硬くなる以前に良
好な焦げ目を付けることのできる、耐久性に優れたマイ
クロ波加熱調理用発熱シート及びその製造方法を提供す
る。 【構成】 炭素繊維、金属繊維及び表面に導電層を施し
たウィスカーから選ばれる1種若しくは2種以上の耐熱
性を有する導電性繊維とガラス繊維、セラミックス繊維
及び耐熱性合成繊維から選ばれる1種若しくは2種以上
の耐熱性繊維からなる紙状基材内に、カーボンブラッ
ク、活性炭及び黒鉛から選ばれる1種若しくは2種以上
の炭素系導電性粉体を抄き込んであるマイクロ波加熱調
理用発熱シート、及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子レンジにより食品
を加熱調理する際に、該食品に焦げ目を付けるために使
用するマイクロ波加熱調理用発熱シート及びその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子レンジによる食品の加熱原理は、マ
イクロ波による誘電加熱であって、食品中に含まれる水
の分子をマイクロ波の照射により激しく振動させ、その
とき発生する摩擦熱を利用して食品を内部から加熱する
ものである。このため調理時間が短く、エネルギー効率
が良く、栄養素の損失が少ない等の多くのメリットがあ
る。
【0003】しかしながら一方で、食品内部からの自己
加熱であるため、それに起因する欠点も合わせ持ってお
り、例えばアミノカルボニル反応により特有の香気を発
生する食品の焦げ目は、飲食時の嗜好性向上に有効であ
ることが知られているが、電子レンジによる調理品は外
側に焦げ目が付かないため、嗜好性が良くないという欠
点がある。
【0004】また、揚げ物や天ぷら等を電子レンジで再
加熱する場合には、食材内部の水分が外部に移行するた
め、衣がべたつくといった欠点も有する。
【0005】この様な問題点を解決するため、ここ数年
マイクロ波を吸収して発熱する発熱シートが各種提案さ
れており、この発熱シートに食品を接触させた状態で電
子レンジにかけることにより、該発熱シートの熱で食品
に焦げ目を付けることができるようになってきた。
【0006】しかしながら、従来この種の発熱シートは
何れも発熱温度が低いとか、耐久性に劣るとかいった問
題を有しており、食品に望み通りの焦げ目を付けるとい
う点からはほど遠いものであった。
【0007】例えば、特公昭60−15548号公報や
実開昭63−1855005号公報等には、紙やポリエ
チレンシート等からなる基材上に、金属の蒸着膜を形成
したものが開示されている。しかしながら、本来電気抵
抗が小さくジュール熱を発生しにくい金属蒸着膜をマイ
クロ波の照射により発熱させるには、その膜厚を、マイ
クロ波の限界深度以下の非常に薄い範囲内において、最
適な抵抗値と電流量とが得られるような大きさに設定す
る必要がある。
【0008】このため膜厚の制御が非常に難しいばかり
でなく、発熱温度も低いものとなるので(180℃/1
分)、食品に望み通りの焦げ目を付けることは困難であ
った。また、支持体として紙やフィルムを用いているた
め、紙の場合には燃焼し易く、フィルムの場合には収縮
し易いという問題があった。
【0009】この問題を解決すべく、実開昭64−56
193号公報には、耐熱紙にチタン酸バリウム等の強誘
電体を抄き込み、マイクロ波の照射によってこの強誘電
体を発熱させるようにしたものが開示されている。
【0010】しかし、強誘電体が高い誘電率を示すの
は、その温度がキュリー温度以下の場合だけであり、こ
こで使用されているチタン酸バリウムのキュリー温度は
120℃であるから、発熱温度が120℃を超えた時点
で、該チタン酸バリウムは実質的に常誘電体としてしか
作用しなくなってしまう。
【0011】また、食品の焦げは一般的に220〜25
0℃で発生することから、前記の如くチタン酸バリウム
が120℃を超えた時点で、常誘電体としてしか機能し
なくなると、常誘電体としての誘電率は食品中の水分の
誘電率よりも低いため、発熱体の温度上昇速度は急激に
鈍化して食品よりも遅くなり、焦げ目付け以前に食品中
の水分蒸散の方が早く進行して、食品が硬くなってしま
うという問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、食品
が水分蒸散を起こして硬くなる以前に良好な焦げ目を付
けることのできる、耐久性に優れたマイクロ波加熱調理
用発熱シート及びその製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題を
解決するために、鋭意検討を重ねた結果、特定な耐熱性
を有する導電性繊維及び特定な耐熱性繊維からなる紙状
基材内に、マイクロ波の照射により発熱する炭素系導電
性粉体を抄き込むことにより、上記問題点を解決できる
ことを見出し、この知見に基づき本発明を完成するに至
った。
【0014】すなわち、本発明は、炭素繊維、金属繊維
及び表面に導電層を施したウィスカーから選ばれる1種
若しくは2種以上の耐熱性を有する導電性繊維とガラス
繊維、セラミックス繊維及び耐熱性合成繊維から選ばれ
る1種若しくは2種以上の耐熱性繊維からなる紙状基材
内に、カーボンブラック、活性炭及び黒鉛から選ばれる
1種若しくは2種以上の炭素系導電性粉体を抄き込んで
あることを特徴とするマイクロ波加熱調理用発熱シート
を提供するものである。
【0015】以下本発明に関して、図面に基づいて詳細
に説明する。図1は本発明の一態様である発熱シートを
示すものであり、この発熱シート1は、耐熱性を有する
導電性繊維と耐熱性繊維からなる紙状基材内に、マイク
ロ波の照射により発熱する炭素系導電性粉体及び必要に
応じ金属系導電性粉体を均一且つ密に抄き込んだもので
ある。図1の場合は、発熱シートに波形の加工を施し、
幅3〜10mm、深さ0.5〜5mmの溝2が設けられ
ている。
【0016】本発明において用いられる耐熱性を有する
導電性繊維は、少なくとも融点又は軟化点が800℃以
上の耐熱性を有している必要があり、体積固有抵抗値が
10 5Ω・cm以下であることが好ましい。耐熱性が低
い場合は繊維の融解やシートの収縮が起こり、非導電性
の場合は焦げ目が付かなくなる。
【0017】この耐熱性を有する導電性繊維3として
は、ウィスカーに導電層を施したものが好適に用いられ
る。例えば、化学的蒸着法、メッキ法等を 用いてウィ
スカー表面に数10〜100nmオーダーの極めて薄い
導電性のコーティング層を付与したものが使用される。
【0018】ウィスカーの種類としては、チタン酸カリ
ウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、酸化亜
鉛、サファイア、ホウ酸アルミ等を使用すれば良く、導
電性を付与するものとしては、酸化スズ、酸化アンチモ
ン、炭素、銀等が好適に使用される。
【0019】特に好ましく用いられるものとしては、チ
タン酸カリウムウイスカーの表面に数10nmオーダー
の超薄膜炭素層を化学的蒸着法によりコーティングした
ものが好適に用いられる。
【0020】前記耐熱性繊維は補強剤として混合使用さ
れるもので、耐熱性を有する導電性繊維10重量部に対
して30〜50重量部混合される。5重量未満であると
強度た低下する。
【0021】マイクロ波の照射により発熱する炭素系導
電性粉体としては、体積固有抵抗値が105Ω・cm以
下のものを用いれば良く、このようなものとしては、フ
ァーネスカーボンブラック、アセチレンカーボンブラッ
クなどのカーボンブラック、活性炭、黒鉛が挙げられ
る。特に平均粒径5〜50μmのキッシュ黒鉛が好適に
用いられる。炭素系導電性粉体の含有量は、耐熱性を有
する導電性繊維10重量部に対して5〜30重量部とす
ることが好ましい。含有量が5重量部より少ないと発熱
性が低下する。
【0022】金属系導電性粉体5としては、体積固有抵
抗値が103Ω・cm以下のものを用いれば良く、この
様なものとしては、Ni−Cr、ステンレスが挙げられ
る。好ましい平均粒径は50〜200μmである。金属
系導電性粉体の含有量は、耐熱性を有する導電性繊維1
0重量部に対して5〜50重量部とすることが好まし
い。含有量が5重量部より少ないと発熱性が低下する。
【0023】これらの粉体においては、体積固有抵抗値
が規定値以下であっても、発熱シート1内に含まれる粉
体粒子数が少なければ発熱シート1としての表面抵抗が
高くなり、発熱性が低下するので、粒子径及び比重を適
宜調整する必要がある。
【0024】本発明のマイクロ波加熱調理用発熱シート
は、例えば耐熱性を有する導電性繊維、マイクロ波の照
射により発熱する炭素系導電性粉体及び金属系導電性粉
体の混合物を粘土粉末を水に分散溶解させた分散溶液中
に分散させ、得られたスラリーから水を除去してシート
状物とし、これを乾燥することにより製造される。
【0025】本発明において用いられる粘土粉末として
は、SiO2分40〜70重量%、Al23分4〜10
重量%、MgO分5〜20重量%及びH2O分5〜15
重量%を含有する粘土粉末、例えば中国江西省で産出さ
れる江西粘土の粉末が好適に用いられる。粘土粉末とし
てはその他にブルーサイト、アタパルジャイトの粉末も
好適に用いられる。粘土粉末は50〜300℃で乾燥し
て10〜300メッシュの粉体として使用することが好
ましい。
【0026】本発明においては先ず水100重量部に対
して好ましくは1〜10重量部の粘土粉末を水の中に投
入し十分撹拌して粘土粉末の分散溶液とする。粘土粉末
は水に完全に溶解していることが好ましいが、粘土粉末
が水中に均一に分散されていれば必ずしも全ての粘土粉
末が水に溶解している必要はない。従って、本発明にお
ける分散溶液は粘土が水に完全に溶解しているもの及び
粘土が一部溶解しないで溶液中に均一に分散されている
ものの両方を意味する。
【0027】次いで、上記導電性繊維、耐熱性繊維、炭
素系導電性粉体及び金属系導電性粉体の合計量100重
量部に対して好ましくは400〜2000重量部の上記
で得られた粘土粉末の分散溶液を加え、導電性繊維、耐
熱性繊維、炭素系導電性粉体及び金属系導電性粉体が溶
液中に均一に分散するまで撹拌を行う。このとき必要に
応じてアルミナゾル、シリカゾル、リン酸アルミ、ゼオ
ライト、マグネシア、ゾノトライト等の無機物を加える
と得られるシート状物の耐熱性が向上する。これらの添
加量は粘土粉末100重量部に対して10〜100重量
部が好ましい。粘土粉末と無機物はあらかじめ混合して
おいてスラリー状にしたものを水に添加して使用するこ
ともできる。
【0028】次いで高分子凝集剤等の凝集剤を添加する
と粘土が導電性繊維に付着して導電性繊維と炭素系導電
性粉末及び金属系導電性粉体とが凝集する。水分は自然
瀘過、減圧瀘過などの方法で適宜除去する。凝集剤の量
は好ましくは繊維100重量部に対して3〜10重量部
である。凝集された耐熱性繊維と導電性粉体と粘土を厚
さ0.2〜1mmのシート状物とし、次いで、このシー
ト状物を好ましくは40〜120℃で乾燥すると目的と
するマイクロ波加熱調理用シートが得られる。この成形
体を更に好ましくは(常温〜500℃〜1000℃)の
傾斜温度で焼成すると有機物及び粘土中に含まれた不純
物が除去され、更に粘土中の無機物が焼結し耐熱性が向
上する。この場合、有機物が除去されても形状は粘土に
より保持される。
【0029】発熱シート1がマイクロ波を受けて発熱す
るには、炭素系導電性粉体4、及び金属系導電性粉体5
の物性値以外に、シートとしての物性値も関係する。即
ち発熱シート1の表面抵抗値が、102〜105Ω・cm
2であることが好ましい。炭素系導電性粉末及び金属系
導電性粉体が前記条件に合致していても、抄紙時にこれ
らの導電性粉体の凝集や厚さのばらつきが生じると、好
ましくない現象が発生することとなる。
【0030】発熱シート1を食品の下に敷いたり、食品
を挟んだり、包んだりあるいは袋状にして食品を入れた
後、マイクロ波を照射すると炭素系導電性粉末及び金属
系導電性粉体が発熱して、発熱シート1が速やかに所定
の温度まで昇温し、食品の接触面に焦げ目が付く。
【0031】このため食品との直接接触を避けると共
に、食品の付着を防止することを目的として、表面に保
護層をコーティングすることが望ましい。保護層として
は、耐熱性を有するものを用いれば良く、この様なもの
としては、例えば、シリカ系、ケイ酸系、シリコン系化
合物が挙げられる。保護層の厚みは1〜10μmとする
ことが好ましい。
【0032】本発明のマイクロ波加熱調理用発熱シート
は前記した使用法のほか、皿状にして、ガラス製の皿状
の容器の、側部及び底部に封入して使用し、マイクロ波
加熱調理に使用することもできる。
【0033】
【実施例】以下マイクロ波加熱調理用発熱シート及びそ
の製造方法の実施例、並びにこれらの評価結果を順次説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0034】実施例1 プロペラ式撹拌機に水200重量部に対して20重量部
の江西粘土(物理的性質、化学的成分は下記に示す。)
の粉末(平均粒径100メッシュ)を投入し、数分間撹
拌し、粘土が水中に溶解したことを確認する。次いでこ
の溶液220重量部に対して炭素コーティングしたチタ
ン酸カリウムウィスカー(デントールBK300、大塚
化学(株)製商品名、繊維径0.3〜0.6μm、繊維
長10〜20μm)10重量部、セラミック繊維(SC
1400、新日鉄化学社製商品名、繊維径2.8μm、
繊維長10mm)30重量部、ガラス繊維(ユニチカ
(株)製、繊維径6μm、繊維長3mm)7重量部、ア
ラミド繊維(コーネックス、帝人製商品名、繊維径0.
1μm、繊維長30mm)3重量部、キッシュ黒鉛粉
(KNF−A15、光和精鉱(株)製商品名、平均粒径
25μm)10重量部及びSuS粉(平均粒径25.6
μm)10重量部を投入し撹拌し、繊維が水中に均一に
分散するまで撹拌を行う。次いで、この繊維分散液に高
分子凝集剤としてハイモロック(共立有機(株)製商品
名)を2重量部投入し、繊維を凝集させ、次いで繊維と
水を分離し、手抄機により厚さ 0.4mmの紙状物を
製作した。この紙の表面に珪酸系コーティング剤を5重
量部塗布して保護層を設けてマイクロ波加熱調理用発熱
シートを作製した。
【0035】 物理的性質 化学成分 (重量%) 相対密度 2.40〜2.60 SiO2 60.43 密度 300 Al23 6.38 嵩密度 525 Fe23 2.30 pH 9±0.5 MgO 14.38 表面積 259 CaO 1.28 白色度 65 K2O 0.54 CEC 26 Na2O 0.19 (陽イオン交換率) TiO2 0.22 脱色力 200 MnO 0.56 水分 (%) <15 H2O 11.83 流動粉状 焼失量(1000℃) 13.36 分子構造式 {Ca0.100.090.04} (Mg5.46Al1.11Fe3+ 0.51 Ti0.02)〔Si11.19Al0.51〕 O30(OH)4(OH248H2O 実施例2 実施例1において、表面に保護層をコーティングしなか
った以外は同様な方法でマイクロ波加熱調理用発熱シー
トを作製した。
【0036】実施例3 実施例1において、炭素系導電性粉体をカーボンブラッ
ク(三菱化成(株)製MA100 平均粒径0.1μ
m)とした以外は同様な方法でマイクロ波加熱調理用発
熱シートを作製した。
【0037】実施例4 実施例1において、炭素系導電性粉体を活性炭(キャタ
ラー工業(株)製キンノールBFG 平均粒径10μ
m)とした以外は同様な方法でマイクロ波加熱調理用発
熱シートを作製した。
【0038】実施例5 実施例1において、金属系導電性粉体をNi−Cr(日
本アトマイズ(株)製、平均粒径10μm)とした以外
は同様な方法でマイクロ波加熱調理用発熱シートを作製
した。
【0039】実施例6 実施例1において、SuS粉を除いた以外は同様な方法
でマイクロ波加熱調理用発熱シートを作製した。
【0040】比較例1 厚み12μmのポリエチレンテレフタレート延伸フィル
ムに、70オングストロームの厚さでアルミニウムを蒸
着し、更に紙を積層した。
【0041】実施例1〜6及び比較例1で得られたシー
トを以下に示すような評価法により評価した結果を表4
に示す。
【0042】(発熱シートの発熱性評価法)18×18
cmの大きさの試料を、水100g共存下において、電
子レンジ(松下住設機器(株)製:600w)で1分間
加熱後、速やかに非接触型表面温度計(オプテックス
(株)製)で測定した。
【0043】(食品の焦げ性評価法)食パン1枚(約6
5g)を試料に載せ、電子レンジで2.5分間加熱した
時の、試料との接触面の焦げ性を以下の基準で評価し
た。
【0044】
【表1】 (食品の再加熱性評価法)冷蔵庫で1日保存した海老の
天ぷら(約85g)を試料に載せ、電子レンジで1分間
加熱した時の、衣のクリスピー感を以下の基準で評価し
た。
【0045】
【表2】 (食品の付着性評価法)食品の再加熱性を評価した際
の、食品の試料への付着性を以下の基準で評価した。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【発明の効果】本発明のマイクロ波加熱調理用発熱シー
トによれば、耐熱性を有する導電性繊維からなる紙状基
材内に、マイクロ波の照射により発熱する炭素系導電性
粉体、及び必要に応じ金属系導電性粉体を抄き込むこと
により、食品に良好な焦げ目を付けることができるもの
である。
【0049】すなわち、本発明のマイクロ波加熱調理用
発熱シートは、マイクロ波を照射すると導電性繊維、炭
素系導電性粉体、及び金属系導電性粉体の効果により、
速やかに所定の温度に昇温するので、食品が水分蒸発を
起こして硬くなる以前に焦げ目を付けることが可能とな
る。
【0050】また、耐熱性を有する導電性繊維を使用し
ているので、燃焼や収縮といった問題を生じることはな
く、導電性繊維中に炭素系導電性粉体と金属系導電性粉
体を抄き込んでいることから、シートとしての電気抵抗
が高くなるので、発生する電流は効率よくジュール熱に
変換され、スパークが発生しにくくなる。
【0051】更に本発明のマイクロ波加熱調理用発熱シ
ートは、フレキシビリティーを有することからハニカム
加工、コルゲート加工等の二次加工が可能であるばかり
でなく、皿やコップ等の形状に成形することも可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマイクロ波加熱調理用発熱シートの斜
視図
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年1月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】 前記耐熱性繊維は補強剤として混合使
用されるもので、耐熱性を有する導電性繊維10重量部
に対して30〜50重量部混合される。5重量未満で
あると強度低下する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04H 3/00 A B D21H 17/67 21/14 H05B 6/64 J 6908−3K // F24C 7/02 H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素繊維、金属繊維及び表面に導電層を
    施したウィスカーから選ばれる1種若しくは2種以上の
    耐熱性を有する導電性繊維とガラス繊維、セラミックス
    繊維及び耐熱性合成繊維から選ばれる1種若しくは2種
    以上の耐熱性繊維からなる紙状基材内に、カーボンブラ
    ック、活性炭及び黒鉛から選ばれる1種若しくは2種以
    上の炭素系導電性粉体を抄き込んであることを特徴とす
    るマイクロ波加熱調理用発熱シート。
  2. 【請求項2】 炭素繊維、金属繊維及び表面に導電層を
    施したウィスカーから選ばれる1種若しくは2種以上の
    耐熱性を有する導電性繊維とガラス繊維、セラミックス
    繊維及び耐熱性合成繊維から選ばれる1種若しくは2種
    以上の耐熱性繊維からなる紙状基材内に、カーボンブラ
    ック、活性炭及び黒鉛から選ばれる1種若しくは2種以
    上の炭素系導電性粉体とNi−Cr及びステンレスから
    選ばれる1種若しくは2種以上の金属系導電性粉体を抄
    き込んであることを特徴とするマイクロ波加熱調理用発
    熱シート。
  3. 【請求項3】 食品との直接接触を避けると共に食品の
    付着を防ぐため、表面に保護層をコーティングしてある
    請求項1または2記載のマイクロ波加熱調理用発熱シー
    ト。
  4. 【請求項4】 炭素繊維、金属繊維及び表面に導電層を
    施したウィスカーから選ばれる1種若しくは2種以上の
    耐熱性を有する導電性繊維とガラス繊維、セラミックス
    繊維及び耐熱性合成繊維から選ばれる1種若しくは2種
    以上の耐熱性繊維とカーボンブラック、活性炭及び黒鉛
    から選ばれる1種若しくは2種以上の炭素系導電性粉体
    と必要に応じ混合したNi−Cr及びステンレスから選
    ばれる1種若しくは2種以上の金属系導電性粉体との混
    合物を江西粘土、ブルーサイト及びアタパルジャイトか
    ら選ばれる1種若しくは2種以上の粘土が水に分散溶解
    している分散溶液中に分散させ、得られたスラリーから
    水を除去してシート状物とし、これを乾燥することを特
    徴とするマイクロ波加熱調理用発熱シートの製造方法。
JP6317308A 1994-12-20 1994-12-20 マイクロ波加熱調理用発熱シート及びその製造方法 Pending JPH08169478A (ja)

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US5885728A (en) * 1997-04-04 1999-03-23 Ucar Carbon Technology Corporation Flexible graphite composite
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