JPH08169171A - 記録方法 - Google Patents
記録方法Info
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- JPH08169171A JPH08169171A JP7107864A JP10786495A JPH08169171A JP H08169171 A JPH08169171 A JP H08169171A JP 7107864 A JP7107864 A JP 7107864A JP 10786495 A JP10786495 A JP 10786495A JP H08169171 A JPH08169171 A JP H08169171A
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- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Abstract
体(例えば、多数の柱状体61)を形成し、記録材とこの
記録材を溶解若しくは分散させかつ加熱により体積膨張
する物質(即ち、キャリア)とを含有する記録液62を記
録液加熱部57に供給し、加熱により記録液62の状態を変
化させて液滴82を生成させ、この液滴82を記録ヘッド70
と対向配置された被記録体80へ移行させるようにした記
録方法。 【効果】 熱転写方式とインクジェット方式の双方の利
点を生かしつつ、それらの欠点を同時に解消して、高画
質と即時性を兼ね備え、装置の小型、軽量化が可能であ
り、廃棄物が発生せずに、普通紙にも転写可能であり、
低消費電力及び低ランニングコストで実施できる記録方
法を提供することができる。
Description
ば、画像情報に応じた選択的加熱により記録部から記録
液を液滴として吐出せしめ、対向する印画紙に転写する
フルカラー画像記録方法に関するものである。
ンピュータグラフィクス等の画像記録のカラー化が進む
につれ、ハードコピーのカラー化に対するニーズが急速
に高まっている。これに対応して、色々な方式のカラー
プリンタが開発され、様々な分野に展開している。これ
らの記録方式の中で、高画質の画像を簡単な装置で手軽
に出力する方法は、染料拡散熱転写方式(昇華熱転写方
式や溶融熱転写方式)とインクジェット方式に大きく分
類できる。
方式によれば、適当なバインダ樹脂中に高濃度の転写染
料の分散するインク層が塗布されいてるインクシート
と、転写された染料を受容する染着樹脂がコーティング
された印画紙等の被転写体を、一定の圧力で密着させ、
インクシート上に位置する感熱記録ヘッドから画像情報
に応じた熱が加えられ、この加えられた熱量に応じてイ
ンクシートから染料受容層に転写染料を熱転写させる。
イエロー、マゼンタ、シアンに分解された画像信号につ
いてそれぞれ繰り返すことによって、連続的な階調を持
つフルカラー画像を得ることを特徴とする、いわゆる熱
転写方式は、小型化、保守が容易で、即時性を備え、銀
塩カラー写真並の高品位な画像を得る優れた技術として
注目を集めている。
要部の概略正面図である。
呼ぶ)1とプラテンローラ3とが対向し、これらの間
に、ベースフィルム12b上にインク層12aを設けたイン
クシート12と、紙20b上に染着樹脂層20aを設けた被記
録紙(被転写体)20とが挟まれ、これらが回転するプラ
テンローラ3によってサーマルヘッド1に押し付けられ
て走行する。
に加熱されたインク層12a中のインク(転写染料)が、
被転写体20の染着樹脂層20aにドット状に転写され、熱
転写記録が遂行される。このような熱転写記録には、被
記録紙20の走行方向と直交する方向にサーマルヘッドを
走査するシリアル方式や、同被記録紙走行方向に直交し
て一本のサーマルヘッドを固定して配したライン方式と
が採用されている。
てに起因する多量の廃棄物の発生と、高いランニングコ
ストが大きな欠点であり、その普及が妨げられている。
−59911 号や特公平5−217 号公報等に示されるよう
に、画像情報に応じて、静電吸引方式、連続振動発生方
式(ピエゾ方式)、サーマル方式(バブルジェット方
式)等の方法で記録液の小滴を記録ヘッドに設けられた
ノズルから飛翔させ、記録部材に付着せしめ、記録を行
うものである。
記録方式を示すものであり、ノズル(ヘッド)21内の記
録液23を記録信号に応じて、電気−熱変換体である発熱
体(ヒータ)10によって加熱し、記録液滴23aを記録紙
11に対して放出し、記録するものである。
した染料溶液からなり、貯蔵タンク(図示せず)からパ
イプ24を経てポンプ22に供給され、このポンプからパイ
プ25及びバルブ26を経てノズル21に導入される。
的に加熱して溶媒の体積膨張によって微小液滴化し、空
隙27を飛翔によって移動させ、被記録体11上に連続的に
転写させて画像を形成する。この操作を1回行えばモノ
カラー画像が得られ、また、減法混色の三原色であるイ
エロー、マゼンタ、シアンに分解された画像信号につい
て3本のノズルを用いてそれぞれ繰り返すことで、フル
カラー化を達成できる。
クシート等を使用する場合のような廃棄物の発生はほと
んどない。最近では、特に上記の如きサーマル方式が簡
易にカラー画像を出力できることから、普及が拡大して
いる。
大図示するようにノズル21の先端開口22のサイズで液滴
23aの大きさが決まるために、画素内の濃度階調が原理
的に困難である。このために、濃淡の表現は面積階調
(転写面積の大小)に依らざるをえず、従って画像の解
像度が低下してしまう。このため、染料拡散熱転写方式
で得られるような、銀塩写真に匹敵する高品位な画像を
再現することは困難である。
記の表1のようになる。
として、銀塩写真と同等以上の解像度と階調性を持ち、
プリント時の廃棄物の発生を抑制し、普通紙に転写可能
であり、低ランニングコストで、小型、軽量で、かつ即
時性を兼ね備えた方式の実現が切望されていた。
した熱転写方式とインクジェット方式の双方の利点を生
かしつつ、それらの欠点を同時に解消して、高画質と即
時性を兼ね備え、装置の小型、軽量化が可能であり、廃
棄物が発生せずに、普通紙にも転写可能であり、低消費
電力及び低ランニングコストで実施できる記録方法を提
供することにある。
ッドの記録液飛翔部(例えば記録液加熱部)に多孔性構
造体(例えば、多数の微細な柱状体)を形成し、記録材
とこの記録材を溶解若しくは分散させかつ例えば加熱に
より体積膨張する物質(即ち、キャリア)とを含有する
記録液を前記記録液飛翔部に供給し、例えば加熱により
前記記録液の状態を変化させて液滴を生成させ、この液
滴を前記記録ヘッドと対向配置された被記録体へ移行さ
せるようにした記録方法に係るものである。
構造体を記録液飛翔部に設けることによってその表面積
が増加し、記録液を毛細管現象により記録液飛翔部へと
常時供給し、かつそこに保持することができ、この状態
で液滴化手段である例えば加熱手段(例えば、レーザ
光)により記録情報に応じた熱量を選択的に加えること
によって、記録液の一部を蒸発させて圧力上昇を起こ
し、カラービデオカメラ等で作成された電気的な画像に
対応した記録情報に応じた量の記録材を微小な液滴にし
て被記録体へ移行させ、この被記録体上に転写すること
になる。
較して、上記の多孔性構造体のもつ微細孔から、これに
対応して、従来のインクジェット方式のノズルに比べて
ずっと小さいサイズの液滴(マイクロドット)を多数形
成でき、かつ記録液飛翔部への記録情報に対応した加熱
エネルギー等の印加エネルギーに応じて液滴の生成数
(即ち、飛翔する液滴量)を自由に制御することができ
るので、本発明の記録方法は、多値濃度階調が可能にな
り、銀塩方式の画像と同等若しくはそれ以上の画質を持
つ記録(例えば、フルカラー画像)を得ることができ
る。
常に微小な記録液滴の転写が可能である独得の構造を持
つヘッドを使用して、少なくとも1色当たり1画素内で
128階調若しくはそれ以上の濃度階調表現が可能である
インクジェット方式を実現できる。
構造体の作用は非常に重要であって、特に、サイズ及び
間隔がそれぞれ 0.1〜10μm(横方向の代表的寸法が特
に 0.2〜3μm、高さ方向の代表的寸法が2〜15μm)
である柱状体等によって多孔性構造体を形成し、記録情
報に応じて記録液を加熱等によって液滴化し、生成する
液滴を記録ヘッドと10〜500 μmの間隙を置いて対向配
置された被記録体へ飛翔させることが望ましい。
らなる多孔体として、高さ1〜20μm(特に1〜15μ
m)、直径又は一辺 0.1〜5μm(特に 0.5〜3μ
m)、間隔0.1〜5μm(特に 0.5〜3μm)であっ
て、特に 300℃以上の耐熱性を持つ突起が、縦方向と横
方向においてそれぞれ2〜100 行と2〜100 列(望まし
くは3行以上、3列以上)の範囲でマトリクス状に並ん
だパターンをなしているのが望ましい。
された記録液をその供給通路から前記飛翔部に連続的に
かつ自発的に補給することができる。
の他の手段(例えば機械的手段としての連続振動発生方
式(ピエゾ方式)、静電吸引方式)によって行える。こ
れらの加熱手段又はその他の手段は、上記の多孔性構造
体の手前(即ち、記録液の飛翔側とは反対側)に配する
ことができる。
の照射によって行えるが、記録情報に応じて出力の変化
が可能なレーザと、記録ヘッドの記録液加熱部に設けら
れたレーザ光吸収性のある光熱変換体とを使用するのが
よい。或いは、記録液の加熱源は、加熱部に設けられた
発熱体を用い、抵抗加熱によって行ってもよい。
記録液を飛翔部に十分に保持しておくことが必要であ
り、このためには、非記録時において多孔性構造体の先
端を記録液面よりも0〜50μm深く位置させておくのが
よい。
て濃度変調を良好に行う上で、多孔性構造体の底部に気
泡形成用の発熱体(ヒータ)を配することによって、多
孔性構造体の小孔内で発熱体による加熱エネルギーに対
応した量の小さい気泡を発生させ、この気泡による噴出
効果により小孔サイズで所望の量の液滴を形成すること
ができる。
散染料、油溶性染料、塩基性染料、酸性染料、カチオン
染料及び直接染料からなる群より選ばれた染料、或い
は、フタロシアニン、カーボンブラック等の顔料と、こ
れらの染料又は顔料を溶解若しくは分散させる物質とを
含有するものである。こうした物質は、気化により50倍
以上の体積膨張をし、前記染料又は顔料を溶解若しくは
分散させかつ融点が 150℃以下、沸点が 150〜350 ℃の
範囲の物質からなっているのがよい(この物質には、水
又は水溶性有機溶媒等の溶媒や必要に応じて分散剤等を
使用可能)。この物質の含有量は、染料又は顔料1重量
部に対して通常は2〜100 重量部であり、3〜30重量部
がよく、8〜20重量部が更によい。
化)を達成するには、減法混色の三原色のうち1色を呈
する染料を含有する記録液と、この染料とは異なる減法
混色の三原色の色を呈する少なくとも1種類の染料を含
有する記録液とをそれぞれ選択的に加熱し、例えば、こ
の操作をイエロー、マゼンタ、シアンに分解された画像
信号についてそれぞれ繰り返すことによってフルカラー
化を達成できる。
マル型インクジェットプリンタ(例えばビデオプリン
タ:以下、同様)に適用した実施例を示すものである。
のヘッド70をレーザ光による加熱用として使用し、ま
た、レーザ光の吸収性を向上させるためには図2に示す
構造のヘッド70を使用するのがよい。
には同じ構造からなっているが、図2では記録液(染
料)加熱部又は気化部53にレーザ光吸収性のある光熱変
換体60を設けている。そして、染料とキャリアとからな
る記録液62を収容し、対向する印画紙80との間に一定の
微小空隙51を設けている。
より記録部上の液化染料(記録液)62を選択的に加熱し
て微小液滴化し、空隙51を飛翔によって移動させ、被記
録体80上に連続的な階調を持つ画像が得られる。この操
作を減法混色の三原色であるイエロー、マゼンタ、シア
ンに分解された画像信号についてそれぞれ繰り返すこと
で、フルカラー化が達成できる。
るのが好ましく、特に50〜200 μmであることが好まし
い。空隙が10μm未満であると、ヘッドの移動中にヘッ
ドが印画紙と接触する可能性が高く、画像転写の安定性
が低下し易い。空隙51が 500μmを超えると、記録液滴
が効率良く印画紙に到達せず、転写感度と画像の解像度
が低下し易い。
70に対して例えば上方側で対向させ、気化部57の上面付
近に、レーザ18から出射されてレンズ19で集光されたレ
ーザ光Lを照射して記録液滴82を上方に飛翔若しくは移
行させるのがよい。
54に染料溜め55を設け、ヘッドベース54上に固定したス
ペーサ58との間に液化染料(記録液)62を収容し、ここ
から染料通路67を経て気化部57に連続的に供給する。こ
の場合、気化部57への染料の供給効率及び気化効率の向
上のために、毛細管現象を利用して染料の供給及び保持
を行う多数の小柱体61からなる微小凹凸を気化部57に設
けている。
を有していて、高さが1〜20μm(望ましくは1〜15μ
m、更に2〜15μm、更には3〜10μm)、直径又は一
辺の長さtが 0.1〜5μm(望ましくは 0.2〜3μm、
更に 0.5〜3μm、更には1〜3μm)、柱と柱の間隔
dが 0.1〜5μm(望ましくは 0.5〜3μm、更には1
〜3μm)である断面円形、正方形又は長方形の円柱あ
るいは角柱が多数並ぶ構造を有している(図3及び図4
参照)。
毛細管現象によって記録液体を加熱部(転写部又は気化
部)に自発的に導入すると共に、転写時に転写部の中心
が局所的に加熱されても表面張力の温度依存性により記
録液体が非加熱部に移動する現象(逃げ現象)を防止す
る働きをする。これと同様の効果は、図4に示す他の板
構造、迷路構造、十字構造でも実現できる。
転写時の逃げ現象を防止し難くなり、また、20μmを超
えると記録液体が多すぎて効率よく加熱することが困難
となる。柱61の直径又は一辺の長さが 0.1μm未満では
記録のための加熱で生じる流体の波動で柱が破損し易く
なり、また、5μmを超えると記録液体の占有できる体
積が小さく、転写感度が低下し易い。柱61と柱61との間
隔が 0.1μm未満であると記録液体の占有できる体積が
小さく、転写感度が低下し易く、また、5μmを超える
と転写時の逃げ現象を防止し難い。これと同様の微小構
造のサイズ制限は図4に示す他の板構造、迷路構造、十
字構造にも適用される。
に、正方形、矩形、十字状等、種々のものを採用してよ
く、また、その集合体の平面パターンは、縦方向と横方
向においてそれぞれ2〜100 行と2〜100 列の範囲内で
特に3行以上、3列以上のマトリクス状となるように選
択可能である。
移動する印画紙80をガイドするために、スペーサ58上に
保護板59を固定している。この保護板59には、上記の液
化状態を保持するためのヒータ56が仮想線のように埋設
されてよいが、ここではヒータ56は染料収容部のベース
54の外面に固定される。或いは、上記の通路67及び染料
溜め55内に配設することができる。
してベース54はガラス、金属、シリコン、セラミック等
の耐熱性の良い無機物で構成されるか、或いは、ポリイ
ミド、アラミド等の 300℃以上の耐熱性を具備する有機
高分子で構成される。このヘッドに適当な保温装置を設
けることによって、融点が室温以上である記録液体の使
用も可能になる。
録液体を補給するための供給通路67は、50μm2以上の断
面積があり、かつ記録液体62の粘性率が 150℃以下で10
cps以下とすれば、速やかに記録液体62を転写部へ供給
でき、転写中に感度が低下することはない。
溶性染料、塩基性染料、酸性染料、カチオン染料及び直
接染料等からなる群より選ばれた染料、或いは、フタロ
シアニンやカーボンブラック等の顔料を使用できる。こ
れらの染料又は顔料は、色相や感度を調整するために2
種類以上を混合して使用してもよい。
させて圧力上昇を起こし、画像情報に応じた量の色材を
微小な液滴にして空隙51中を移動せしめ、記録紙80上に
転写するためには、気化することによって50倍以上の体
積膨張をし、前記染料又は顔料を溶解若しくは分散さ
せ、融点が 150℃以下、1気圧での沸点が 150〜350 ℃
の物質(キャリア)を添加することが好ましい。
あると、転写ヘッドの転写部上で速やかに蒸発して失わ
れてしまい、記録液体中の色材だけが残留し易く、ま
た、沸点が 350℃を超えると、記録のための加熱を行っ
ても効率よくキャリアの体積膨張が行われ難くなる。
料又は顔料類を溶解若しくは分散する性能を持つことが
好ましい。更に、沸点以下で熱分解を起こさないことが
好ましい。
リン、プロパンジオール、ブタンジオール等の多価アル
コール類、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、テトラエチレングリコール等の前記多価アルコー
ルのエーテル類、直鎖パラフィン系炭化水素類、側鎖を
持つパラフィン系炭化水素類、鎖中にエステル結合を持
つパラフィン系炭化水素類、鎖中にカルボニル基を持つ
パラフィン系炭化水素等が好ましい。
部で速やかに蒸発により失われるために、そのままでは
使用できないが、前記のキャリア中に界面活性剤を添加
して1μm以下のサイズを持つエマルジョンとして分散
させれば使用可能である。
エチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアル
キルエステル類、ポリオキシエチレンフェノールエーテ
ル類等の非イオン系界面活性剤、高級脂肪酸アミン塩
類、アルキルピリジニウム塩類等のカチオン系界面活性
剤、高級スルホン酸アルカリ塩等の両性界面活性剤、脂
肪酸アルカリ塩等のアニオン系界面活性剤、ポリジメチ
ルシロキサン等のシリコン系界面活性剤等が好ましい。
面活性剤類に熱劣化し易い不純物が含有されると、転写
部を加熱して転写を行う時に熱劣化物が転写部の柱状体
61に付着することがある。この現象は、染料又は顔料
類、キャリア類、界面活性剤類をカラムクロマトグラフ
ィー法、昇華精製法、再結晶法、再沈法等の手段で精製
することによって防止できる。
染料受容層80aを有する印画紙80であってよく、転写染
料と適当な相溶性を持ち、転写染料を容易に受容して染
料本来の発色を促進し、かつ染料を固定する作用があれ
ば、どのような印画紙でも使用可能である。
相溶性の良いポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、
アセテート樹脂等を基紙表面にコートした印画紙などが
好ましい。酸性染料、直接染料は普通紙、アート紙等が
好ましい。
あると、ワックス中に染料又は顔料が溶解若しくは分散
して発色するので、ワックスを受容できる性質を持つ材
料であれば、普通紙以外にも、ティッシュペーパーや布
類にも転写定着可能である。定着法としては、転写後の
画像を加温して印画紙表面の転写染料を受容層内部に浸
透させる方式も可能である。
分けて、熱ヘッドによる方法、レーザ光による方法、レ
ーザ光とレーザ光の波長領域を含む吸収を持ち、光エネ
ルギーを熱エネルギーに変換する材料(光熱変換体)と
を組み合わせる方法がある。
しく向上すると共に、レーザ光密度を光学系で大きくす
ることにより集中的な加熱が可能となり、到達温度が上
がり、その結果として熱効率が向上するという特徴があ
る。
個の半導体レーザ素子がライン上に並んだ構造を持つレ
ーザ)を使用することによって、1画面を転写する時間
は大幅に短縮される。但し、光熱変換体(図2中の60)
は、連続的にレーザ光の光エネルギーを吸収するため
に、耐熱性を十分に満足するものでなければならない。
は、レーザの発光波長に一致する吸収を持つ金属薄膜、
金属薄膜と高誘電率を持つセラミック薄膜との2層膜等
の薄膜系光吸収体を図2のように転写部に直接設ける他
に、カーボンブラック、金属微粒子等の微粒子系光吸収
体や、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色
素、シアニン系色素、アントラキノン系色素等の有機系
色素、有機金属系色素等、耐熱性の優れた染料又は顔料
を転写染料に均一に分散して使用しても良い。
波長を持つ3種類のガスレーザや半導体レーザ又は波長
変換素子を用いて、発光波長を変えたレーザを加熱源と
して同時に使用すれば、記録液自体がレーザ光を吸収す
るため、光熱変換層又は光熱変換体の付加は不必要であ
る。
は、図5に明示するように、例えばフルカラー用として
シアン、マゼンタ及びイエローの各染料溜め55C、55
M、55Yを共通のベース54に設けて各収容部又は供給ヘ
ッド部70C、70M、70Yを構成し(図6参照)、各色用
の液体を12〜24個の多数のドットを形成する列状の気化
部57C、57M、57Yに供給する。
に半導体レーザチップ)18を例えば24個アレイ状に配し
たマルチレーザアレイ30から出射される各レーザ光を多
数の集光レンズ19を配したマイクロレンズアレイ31によ
ってそれぞれ集光する(36はレーザ光Lを直角方向に導
くためのミラー)。
もよいが、仮想線で示す1枚の径大の集光レンズ38を使
用して良い。このレンズ38は、光入射位置に応じて光出
射位置が上記の各気化部57C、57M、57Yに相当するよ
うに屈折経路が変化するように形成されたものである。
なお、マルチレーザアレイ30は、基板33に設けたコント
ロールIC34によって駆動制御し、またヒートシンク35
によって十分に放熱できるようになっている。
すように、1次元レーザアレイ30を作製し、それぞれの
レーザ素子を独立かつ並列に動作できる構造にすること
によって、簡単にビーム数の一倍以上の印刷速度が得ら
れる(例えば24ビームのレーザアレイを用いれば24倍の
速度となる)。
において記録ドット数に対応した個数分だけ液体62をド
ット状に収容すると共に、レーザ18も記録ドット数の各
発光点18aを有するアレイ状に配したものである。
プリンタは、縦方向(X方向)の紙送りと、X方向と直
交方向のヘッドの横方向(Y方向)スキャンとによっ
て、印刷を行うものであり、これらの縦方向の紙送りと
横方向のヘッドスキャンは交互に行うように構成されて
いる。
て、例えば多色印刷用のプリンタヘッド70は、送りねじ
機構からなるヘッド送り軸92とヘッド支軸93とにより、
印画紙80の紙送り方向Xと直交するヘッド送り方向Yに
往復移動自在にしてある。
むように支持するヘッド受けローラ94が回転自在に設け
られている。そして、印画紙80は、紙送り駆動ローラ95
と従動ローラ96との間に挟持されて紙送り方向Xに移動
するようになっている。
97を介してヘッド駆動回路基板(図示せず)等に接続さ
れている。
写記録方式とインクジェット方式の双方の利点を生かし
つつ、廃棄物及び転写エネルギーを低減し、プリンタを
小型、軽量化するために、上記した非接触方式のサーマ
ル型インクジェットプリンタを使用するものである。
染料とキャリアを含む記録液62を気化部57に有する記録
ヘッド(例えばシリアル型のプリンタヘッド)40と、加
熱によって生じた記録液滴82を受容する受容層80aを持
つ被記録体(印画紙)80との間に10μm〜100 μmの範
囲の微小空隙51を設けている。
ヘッド70の気化部57の染料収容部に収容した記録液62を
その沸点近傍まで選択的に加熱して液滴化させ、この液
滴82を空隙51内で飛翔させて、気化穴53から被記録体で
ある印画紙80上に転写し、連続的な階調を持つ画像を得
る。この操作を減法混色の三原色であるイエロー、マゼ
ンタ、シアンに分解された画像信号についてそれぞれ繰
り返すことによって、フルカラー化を達成できる。
化部57において多数の小柱体61を微細に設けているの
で、レーザ光Lによる加熱で小柱体61−61間の微小な間
隙(即ち、微細孔)からこのサイズに対応して、図19及
び図20に示した従来のインクジェット方式のノズルによ
る場合に比べてずっと小さいサイズの液滴(マイクロド
ット)82を多数形成でき、しかも画像情報に対応したレ
ーザ光Lの加熱エネルギーに応じて液滴82の生成数を任
意にコントロールできる。この結果、多値濃度階調を高
解像度に得ることができる。なお、記録液62の液滴化を
良好に行うには、特に非記録時において、記録液62の液
面と小柱体61の上端との距離h(即ち、記録液面からの
小柱体62の上端の深さ)を0〜50μmとし、記録液を小
柱体上に十分に保持するのがよい。
ヘッド70に対して例えば上方側で対向させ、気化部57の
上面付近に、レーザ18から出射されてレンズ19で集光さ
れたレーザ光Lを照射して液滴82を上方に飛翔若しくは
移行させるのがよい。
54に染料溜め55を設け、ヘッドベース54上に固定した蓋
体を兼ねたスペーサ58との間に液化染料62を収容し、こ
こから染料通路67を経て気化部57に液化染料62を供給す
る。この場合、気化部57への染料の供給効率及び気化効
率の向上のために、発熱によって生じる染料の表面張力
低下による染料逃げを防止し、毛細管現象を利用して継
続的な染料の供給及び保持を行うために、図1や図2で
は小柱体61を設けたが、図10のように、小さなビーズ6
1’からなるビーズ集合体を気化部57に設けてもよい。
ェットプリンタによれば、記録に消費される染料につい
ては、その失われた分だけを染料溜めから液化状態で気
化部へ自発的若しくは強制的に流すことにより、或い
は、適当な基体上に連続的に塗布され、その基体が転写
部に移動することにより、気化部へ連続的に供給するこ
とができる。これは、染料がバインダ樹脂を殆ど含有し
ないために、可能となる。
して多数回使用できるので、既述しサーマルヘッドを用
いた熱転写方式においてはインクシートが1回限りの使
い捨てであるのに対し、省資源及び環境保護の面で有利
である。
に、染料層と被記録体(印画紙)とが接触しないで記録
を行え、従って、2回目以降のプリント時に既述したサ
ーマルヘッドを用いた熱転写方式でみられるような染料
の逆転写、混色は生じることがないと共に、加熱部分は
気化部を含むヘッドのみとなり、上述した熱転写方式に
比べて著しく消費電力が低減する。
トではなく小体積の染料溜めを使用するために、プリン
タを小型、軽量化できる。
利用したものであるために、既述のサーマルヘッドを用
いた熱転写方式のように被記録体の染料受容層を加熱す
る必要がなく、インクシートと被記録体とを高い圧力で
押し付ける必要もなく、この点でもプリンタの小型化、
軽量化に有利である。
触しないために、それらの間で熱融着が起こり得ないだ
けではなく、染料と受容層樹脂の相溶性が小さくても記
録可能である。従って、染料及び受容層樹脂の設計、選
択の幅が著しく広がる。
供給源として、光源に半導体レーザ18を用いることを基
本としているが、半導体レーザは電力から光への変換効
率が高く、その上、指向性、集光性に優れているので、
染料の熱エネルギー伝達効率も非常に高い。従って、従
来方式(上記のサーマルヘッドによる熱転写やインクジ
ェット)に比べてトータルのエネルギー利用効率が格段
に高くなり、小型化や省電力化に有利になるという特徴
も有する。
ープリンタでは、階調表現が難しいが、半導体レーザは
出力パワーやパルス幅等の制御が容易であるため、上記
の記録方式では簡単に多階調表現が実現できる。即ち、
カラービデオカメラ等で作り出された電気的な画像を半
導体レーザによって画像信号に応じた染料転写に変換
し、銀塩写真に匹敵する少なくとも1色当たり 128階調
を持つフルカラー画像を形成することができる。
マル型インクジェットプリンタに適用した他の実施例を
示すものである。
よれば、記録液を液滴化するためのエネルギー源として
上述の実施例で使用したレーザ光に代えて抵抗加熱を利
用し、記録液には赤外線吸収剤を含有させる必要はな
く、また光熱変換体60を設ける必要はない。その他は、
上述した実施例と実質的に同様である。
ては、ベース73に深さが例えば50μmの染料収容部87が
凹状に形成され、この収容部にベース73と同材質のガラ
スからなる幅が例えば1〜2μmの微細な柱状体(又は
壁状体)101 がリソグラフィ技術によって蛇行して設け
られている。
の上面に至るまでの高さに設けられ、かつ、その蛇行パ
ターン間には幅狭の空隙102 を交互に有しており、この
空隙によって全体として多孔性構造体を構成している。
空隙102 は、その毛細管作用によって収容部87内で液化
染料62を保持すると同時に、プリンタの1ドット分の時
系列的動作に必要な十分な量の液化染料62を上方へ供給
する作用をなすものである。
これと同一パターンに重なる厚さが例えば6μmの発熱
体75が蛇行状に積層されている。即ち、発熱体75の下部
に(これより深い位置に)多孔性構造体としての柱状体
101 が設けられている。この発熱体75は、収容部87内の
液化染料62の表面域において、この表面に接するか或い
はこの表面下に少なくとも部分的に浸漬されるが、後者
の状態の方が気化及び供給効率の面で望ましいと言え
る。
一パターンに空隙103 が存在しており、柱状体101 の空
隙102 の毛細管作用に加えて空隙103 の毛細管作用も発
揮されるため、染料の保持と供給を効果的に行うことが
できる。
リコン系化合物で形成されていて、このシリコン系化合
物の薄膜をエッチングによりパターニングし、薄膜抵抗
として染料収容部87上をまたぐ如くに設けられ、その両
側に被着した一対の電極(アルミニウム電極であってよ
い。)84−85間にマトリックス駆動によって画像信号に
基づく信号電圧が印加され、これによる通電で50〜500
℃の発熱を生じ、この熱で液化染料62をその表面域にて
効率良く加熱して気化させるものである。また、この熱
は、発熱体75下にはガラス製の柱状体101 が存在してい
るためにこの柱状体101 を経てベース73へ放散されるこ
とは殆どない。
等の絶縁層86が設けられ、電極84及び85を電気的に絶縁
するが、これは熱的絶縁作用も有してもよい。また、絶
縁層86上には、フッ素系又はシリコン系樹脂からなる染
料液止め層107 が設けられ、液化染料62の上方への漏れ
を防止している。更にこの液止め層107 上には、タンタ
ルやガラス等からなる保護層81が設けられている。各層
81、86、97には気化用の開口81a、86a、97aが形成さ
れている。
ド120 において実際には、図12に示すようにフルカラー
用として各色(イエローY、マゼンタM、シアンC)毎
に複数ドットが配置される。これらの各気化部77Y、77
M、77Cには、各収納槽41Y、41M、41Cから導入部64
Y、64M、64C、更には引込み路64Y’、64M’、64
C’及び各導入口64”を経て各色の液化染料が供給され
る。
熱体75の電極84、85からの配線84’、85’はそれぞれ、
ベース73上で引き廻された後、一端部側のコントロール
基板(タブ)88に導かれて高温半田等の接続部100 にお
いて接続されている。電極84、85の配線84’、85’の交
差位置112 では、SiO2 等の層間絶縁膜91を介して両
配線間が絶縁分離されている。そして、このコントロー
ル基板にマウントされたコントロールIC89によって、
マトリックス駆動による所定の駆動信号が供給されるよ
うに構成されている。
択された発熱体75がオンして発熱し、染料を気化せしめ
る一方、選択されないでオフされた発熱体75はその余熱
によって液化染料の保温又は液化に用いることができ
る。即ち、発熱体75を交互に駆動することにより、その
余熱のコントロールで染料の液化と冷却のいずれかを効
率よく行える。但し、図示は省略したが、染料液化のた
めには、図1及び図2に示したヒータ56を各気化部又は
ベース上に設けることができる。なお、このヘッド120
は、ヘッド本体 120Aに対して染料槽本体41Aが接合さ
れたものであり、その接合面を93、94で表す。
いて液化染料62の表面域に発熱体75が配されているの
で、液化染料をその表面域で迅速に温度上昇させ、発熱
による加熱効率を高め、気化による転写効率を向上させ
ることができる。しかも、レーザを使用する必要がない
ため、低コスト化が可能となる。また、発熱体75の駆動
オフ時には、染料62の表面域の温度を迅速に降下させ、
温度低下を早く行えるため、応答性が良好となる。
てこれよりも深い位置(即ち、発熱体75の下部)に、染
料22の保持及び供給のための微細な蛇行状柱状体80が多
孔性構造体として設けられているので気化部77に毛細管
構造を設けることになり、この毛細管作用で染料の逃げ
を抑制し、染料を効果的に保持及び定量供給し、発熱体
75による熱を効率良く伝えることを可能にし、気化効率
を向上させることができ、また、染料の定量供給によ
り、気化量を一定として高画質の記録が得られる。
を設けているため、熱の逃げを抑制して加熱効率を上げ
(それでも熱が逃げる場合、この余熱を染料液化に利用
したり、印画紙80の加熱に用いて染料定着用の熱源とし
ても利用でき、定着エネルギーを削減できる。)、冷却
用フィン等を小さくしてコスト低減も図ることができ
る。
1及び図2に示したと同様に、各染料収納槽41内の染料
は各収納槽41内の発熱体56により加熱されてよい。この
各液化染料62は各導入部64の毛細管現象によって各気化
部77まで導かれる。
設けているので、各気化部77の収容部には常に一定量の
液化染料が蓄えられ、保護層81へ流れることもない。ま
た、染料が発熱体75により加熱されたとき、微細加工の
柱状体101 によって染料が保持されるため、表面張力差
が生じても染料は逃げない。
各導入部64の一部を構成するスペーサ(ここでは図示せ
ず)なども加熱保温される。そして、印画紙80をカラー
印画する際に、画像信号に応じて発熱体75により熱が発
生する。この熱により、各気化部の発熱体75の周りの染
料が気化し、保護層81の穴81aを通り、印画紙80の受容
層80aにY、M、Cの順で転写される。
1及び図2に示したヘッドと同様、染料62を含む記録液
を加熱して間隙を通して印画紙80へ飛翔させる熱転写方
式のものであるから、既述した小型化、保守容易性、即
時性、画像の高品位化、高階調性等の特長を有してい
る。
ース73は、ガラスで形成したが、他の材質でも形成可能
である。例えば、ポリイミド等の高分子材で形成するこ
ともできるが、これは、プリンタヘッド120 を印画紙80
に対して押し付けない構造としているため、大きな圧力
を受けないことに依るものであり、また、発熱体75の作
動時に熱放散も少なく、熱的絶縁性が良好となる。
マル型インクジェットプリンタに適用した他の実施例を
示すものである。
施例が柱状体101 の上面に接して発熱体75が設けられて
いるのに対し、例えばガラス製の柱状体131 が上述した
ベース73の加工時にリソグラフィ技術によって微細加工
され、この柱状体131 の上方において一定の距離を隔て
て発熱体75がブリッジ式に3〜5μmの幅で設けられて
いることが異なっており、その他の構成は同様である。
ここでは、柱状体131の毛細管作用が発揮されるため、
発熱体75は直線状に設けられてよい。
1 が発熱体75から離れていたり、発熱体75が幅細の直線
形状であっても、柱状体131 の毛細管作用によって染料
62の逃げを十分に防止できると共に、染料表面より加熱
を行うために効率が良い。また、上面に発熱体75が存在
するため、上述した例と同様に印画時のみに印画紙を加
熱したり、予め加熱された印画紙へ加算して加熱を行う
ことができる。
マル型インクジェットプリンタに適用した更に他の実施
例を示すものである。
れば、記録液を液滴化するためのエネルギー源として抵
抗加熱方式のヒータ95を用い、これを小柱体61からなる
多孔性構造体の底部に設けている点以外は、図1〜図2
に示した実施例と実質的に同様である。従って、上述し
た実施例で述べたと同様の作用効果が得られる上に、次
に述べる特有の作用効果を得ることができる。
によって記録液62を加熱する際、図17に拡大図示するよ
うに、多孔質部である小柱体61の群において記録液中で
の気泡の成長過程で小柱体61−61間の微小間隙に応じて
気泡90が分割され、これによって細かい液滴82が形成さ
れる。こうした現象は、図1〜図15に示した実施例にお
いても同様に生じるものである。
微細に設けているので、ヒータ95による加熱によって気
化部の底部で小柱体61−61間の微小な間隙(即ち、微細
孔)内に微小に分割された気泡90が生成され、このサイ
ズ(小柱体間の微小間隙に対応)に対応した小さいサイ
ズの液滴82を多数形成でき、しかも画像情報に対応した
加熱エネルギーに応じて液滴82の生成数を任意にコント
ロールできる。従って、ヒータ95による気泡形成のため
の投入エネルギー量(加熱量)を制御することにより、
細かい液滴82の量を制御することができるから、ドット
内の濃度変調が可能になり、解像度も高くできる。
61の下部とするのがよい。或いは、小柱体61自体を発熱
体で形成し、これに通電することによって小柱体61の領
域全体で気泡を発生させると、液滴化の効率が更に向上
する。
は、特に非記録時において、記録液62の液面と小柱体61
の上端との距離h(即ち、記録液面からの小柱体62の上
端の深さ)を0〜50μmとし、記録液を小柱体上に十分
に保持するのがよい。
記録結果を具体例について説明する。
リアクティブイオンエッチング(RIE)により図1に
示す転写ヘッドを作成した(但し、転写部に設けた小柱
体の一辺の長さ及び間隔はそれぞれ2μm、高さは10μ
mとした)。
持つ記録液体を室温で導入し、毛細管現象により自発的
に転写部に導いた。下記のテトラエチレングリコールは
キャリアであり、NK−125(日本感光色素研究所製)は
780nmのレーザ光(赤外線)を効率よく吸収するシアニ
ン系染料である。
ドをそれぞれ図8に示すプリンタに組み込み、バブルジ
ェット用の高品位記録紙(カラーBJ用光沢紙:キャノ
ン社製)をA6サイズに裁断してプラテンローラに巻付
け、ヘッドの転写部と記録紙の間隙を 100μmとして24
ラインマルチダイオードレーザアレイ(各ダイオードレ
ーザの出力:30mW、波長:780nm : ソニー社製)によ
り、画像情報に応じた長さのレーザパルスを発光させ
た。レーザ光はレンズアレイで10μm径に集光して転写
部上の記録液体を加熱した。
り体積膨張して、小柱体の間から平均直径が 1.5μmの
液滴が初速度約2m/秒で 100μmの間隙中を飛翔し、
記録紙に付着した。転写により失われた記録液体は、毛
細管現象によって自発的にインクタンクから転写部に導
入された。この操作をイエロー、マゼンタ、シアンにつ
いて行った。
示す部分のドット径は80μmであった。これは 300DP
Iに相当する。最大の光学濃度はマクベス濃度計で測定
すると各色とも 1.8以上に達した。また、濃度の階調は
256以上であった。
設けた以外は具体例1と同様の転写ヘッドを作成した。
薄膜抵抗体の電気抵抗は 500Ωであった。
液体から赤外線吸収剤を除いた記録液体を導入し、画像
情報に応じた長さのパルス電流を薄膜抵抗体に加えた。
パルス電流の電位は4Vであった。
アの気化により体積が膨張し、小柱体の間から平均直径
が 1.5μmの液滴が初速度約2m/秒で 100μmの空隙
中を飛翔し、記録紙に付着した。転写により失われた記
録液体は、毛細管現象によって自発的にインクタンクか
ら転写部に導入された。この操作をイエロー、マゼン
タ、シアンについて行った。
示す部分のドット径は80μmであった。これは 300DP
Iに相当する。最大の光学濃度はマクベス濃度計で測定
すると各色とも 1.5以上に達した。また、濃度の階調は
256以上であった。
記録液体を導入した。下記のカルバナワックスはキャリ
アであり、NK−2911(日本感光色素研究所製)は 780
nmのレーザ光(赤外線)を効率良く吸収するシアニン系
染料である。
ドをそれぞれ図8に示すプリンタに組み込み、PPC用
紙(普通紙)をA6サイズに裁断してプラテンローラに
巻付け、ヘッドの転写部と記録紙の間隙を 100μmとし
て24ラインマルチダイオードレーザアレイ(各ダイオー
ドレーザの出力:30mW、波長:780nm : ソニー社製)に
より、画像情報に応じた長さのレーザパルスを発光させ
た。レーザ光はレンズアレイで10μm径に集光して転写
部上の記録液体を加熱した。
り体積膨張して、小柱体の間から平均直径が 1.5μmの
液滴が初速度約1m/秒で 100μmの間隙中を飛翔し、
記録紙に付着した。転写により失われた記録液体は、毛
細管現象によって自発的にインクタンクから転写部に導
入された。この操作をイエロー、マゼンタ、シアンにつ
いて行った。
示す部分のドット径は 100μmであった。これは 250D
PIに相当する。最大の光学濃度はマクベス濃度計で測
定すると各色とも 1.5以上に達した。また、濃度の階調
は 128以上であった。
記録液体を導入した。下記のBRIJ−78はポリオキシ
エチレンアルキルエステルからなる界面活性剤であり、
水はキャリアである。
熱し、融解して超音波攪拌器で十分に攪拌した。記録液
体中に分散した水の平均直径は1μm以下であった。
転写ヘッドをそれぞれ図8に示すプリンタに組み込み、
PPC用紙(普通紙)をA6サイズに裁断してプラテン
ローラに巻付け、ヘッドの転写部と記録紙の間隙を 100
μmとして24ラインマルチダイオードレーザアレイ(各
ダイオードレーザの出力:30mW、波長:780nm : ソニー
社製)により、画像情報に応じた長さのレーザパルスを
発光させた。レーザ光はレンズアレイで10μm径に集光
して転写部上の記録液体を加熱した。
り体積膨張して、小柱体の間から平均直径が 1.5μmの
液滴が初速度約2m/秒で 100μmの間隙中を飛翔し、
記録紙に付着した。転写により失われた記録液体は、毛
細管現象によって自発的にインクタンクから転写部に導
入された。この操作をイエロー、マゼンタ、シアンにつ
いて行った。
示す部分のドット径は 100μmであった。これは 250D
PIに相当する。最大の光学濃度はマクベス濃度計で測
定すると各色とも 2.0以上に達した。また、濃度の階調
は 128以上であった。
小柱体の高さを 0.5μmとして同様に転写を試みたとこ
ろ、転写部においてレーザ照射部の記録液体がレーザ非
照射部へ移動し、記録液滴が生成されないことがあっ
た。
ヘッドとの間隙を10μm未満として同様に転写を試みた
ところ、転写部と記録媒体が転写ヘッドの移動中に接触
し、転写感度に濃度むらが発生することがあった。
体を導入した。下記の水、トリエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジン、グリセリン、N−メチル−2−ピロリドンは
それぞれキャリアである。また、カッコ内の%は重量%
を表す。
転写ヘッド(但し、ヒータを形成する薄膜抵抗体の電気
抵抗は 500Ω)をそれぞれ図8に示すプリンタに組み込
み、PPC用紙(普通紙)をA6サイズに裁断してプラ
テンローラに巻付け、ヘッドの転写部と記録紙の間隙を
100μmとし、ヒータへの通電量を変えることにより発
熱量を変えて転写試験を行ったところ、下記の表2の結
果が得られた。色濃度はマクベス濃度計で測定したもの
である。
ットサイズは80μm〜100 μmの範囲にあり、濃度は投
入エネルギーに応じて変調されていた。このドットを1
つ分について顕微鏡で拡大してみると、1〜20μm程度
のマイクロドットの集合体であり、濃度が高くなるにつ
れて、単位面積当たりのマイクロドットの数密度が増大
していることがわかった。
の実施例は本発明の技術的思想に基いて更に変形が可能
である。
成すべき多孔性構造体は、上述したものに限らず、例え
ば柱体の場合はその高さ、平面又は断面形状、密度等を
変化させてよいし、また、その形成箇所も微細パターン
化又は多孔質化、或いは表面積の拡大等が要求される箇
所であれば適用可能である。多孔性構造体としては、柱
状体又は壁状体以外にも、ビーズ集合体、繊維体等で形
成したものであってもよい。
しては、レーザ光以外の加熱ビームを用いてもよいし、
或いは抵抗加熱等の他の加熱方式によってもよい。この
ためには、記録材に導電性物質を添加することができ
る。また、濃度階調性を出すために適宜の加熱方法を採
用することができる。
容部の数やドット数、及びこれに対応したレーザアレイ
のビーム数(発光点の数)は種々変更してよいし、その
配列形状やサイズ等も上述したものに限定されることは
ない。
タは、染料の加熱にレーザ又は発熱体を使用している
が、これらを組み合わせることもできる。この場合は、
各加熱手段のパワーを下げても良好に気化を実現するこ
とができる。染料の液滴化は、加熱による以外にも、ピ
エゾ素子を用いた連続振動発生方式、静電吸引方式等の
他の手段によって行うこともできる。
前記以外の適宜の構造、形状としてよく、ヘッドを構成
する各部分の材料には、他の適宜の材料を使用して良
い。記録染料についても、マゼンタ、イエロー、シアン
の3色として(更には、黒を加えた)フルカラーの記録
を行うほか、2色印刷、1色のモノカラー又は白黒の記
録を行うことができる。
滴化して記録を行う他、染料溜めに液化染料(室温にて
液状)を収容することもできる。また、上述したプリン
タとは異なり、ヘッド上方からレーザ光を照射してその
下側に位置する被記録紙に記録を行っても良い。
ッドの記録液飛翔部に多孔性構造体(例えば、多数の柱
状体)を形成し、記録材とこの記録材を溶解若しくは分
散させかつ加熱により体積膨張する物質(即ち、キャリ
ア)とを含有する記録液を前記記録液飛翔部に供給し、
加熱等により前記記録液の状態を変化させて液滴を生成
させ、この液滴を前記記録ヘッドと対向配置された被記
録体へ移行させるようにしている。
部の表面積が増加し、記録液を毛細管現象により記録液
飛翔部へ常時供給し、かつそこに保持し、この状態で加
熱手段(例えば、レーザ光)等により記録情報に応じた
エネルギー量を選択的に加えることによって記録液の一
部に圧力上昇を起こし、カラービデオカメラ等で作成さ
れた電気的な画像に対応した記録情報に応じた量の記録
材を微小な液滴にして被記録体へ移行させ、この被記録
体上に転写することができる。
較して、上記の多孔性構造体の微細孔に対応した小さい
サイズの液滴を多数形成でき、かつ記録液飛翔部への記
録情報に対応した印加エネルギーに応じて液滴の生成数
を自由に制御できるので、本発明の記録方法は、多値濃
度階調が可能になり、銀塩方式の画像と同等若しくはそ
れ以上の画質を持つ記録(例えばフルカラー画像)を得
ることができる。
した小型化、保守容易性、即時性、画像の高品位化、高
階調性等の特長を有している。
面図である。
小柱状体群の平面パターン図である。
略裏面図である。
ャン状態を示す概略裏面図である。
明するための要部の拡大断面図である。
る。
の要部の平面図である。
の要部の平面図である。
ッドの断面図である。
明するための要部の拡大断面図である。
正面図である。
概略断面図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 記録ヘッドの記録液飛翔部に多孔性構造
体を形成し、記録材とこの記録材を溶解若しくは分散さ
せる物質とを含有する記録液を前記記録液飛翔部に供給
し、前記記録液を液滴化し、この液滴を前記記録ヘッド
と対向配置された被記録体へ移行させるようにした記録
方法。 - 【請求項2】 サイズ及び間隔がそれぞれ 0.1〜10μm
である柱状体によって多孔性構造体を形成し、記録情報
に応じて記録液を液滴化し、生成する液滴を記録ヘッド
と10〜500 μmの間隙を置いて対向配置された被記録体
へ飛翔させる、請求項1に記載した記録方法。 - 【請求項3】 高さ1〜20μm、直径又は一辺 0.1〜5
μm、間隔 0.1〜5μmであって 300℃以上の耐熱性を
持つ突起が、縦方向と横方向においてそれぞれ2〜100
行と2〜100 列の範囲でマトリクス状に並んだパターン
をなし、多孔性構造体を形成している、請求項2に記載
した記録方法。 - 【請求項4】 記録ヘッドの記録液飛翔部で消費された
記録液を前記記録液飛翔部に連続的に補給する、請求項
1に記載した記録方法。 - 【請求項5】 記録液を加熱手段又はその他の手段によ
って液滴化する、請求項1に記載した記録方法。 - 【請求項6】 多孔性構造体の手前に加熱又は機械的手
段を配する、請求項5に記載した記録方法。 - 【請求項7】 非記録時において多孔性構造体の先端を
記録液面よりも0〜50μm深く位置させておく、請求項
1に記載した記録方法。 - 【請求項8】 記録液をレーザ光の照射によって加熱し
て液滴化する、請求項5に記載した記録方法。 - 【請求項9】 記録情報に応じて出力の変化が可能なレ
ーザと、記録ヘッドの記録液加熱部に設けられたレーザ
光吸収性のある光熱変換体とを使用する、請求項8に記
載した記録方法。 - 【請求項10】 記録液飛翔部に設けられた発熱体によっ
て記録液を加熱して液滴化する、請求項5に記載した記
録方法。 - 【請求項11】 多孔性構造体の底部に気泡形成用の発熱
体を配する、請求項10に記載した記録方法。 - 【請求項12】 記録液が、染料又は顔料と、気化により
50倍以上の体積膨張をし、前記染料又は顔料を溶解若し
くは分散させかつ融点が 150℃以下、沸点が150〜350
℃の範囲の物質とからなる、請求項1に記載した記録方
法。 - 【請求項13】 減法混色の三原色のうち1色を呈する染
料を含有する記録液と、この染料とは異なる減法混色の
三原色の色を呈する少なくとも1種類の染料を含有する
記録液をそれぞれ選択的に液滴化する、請求項1に記載
した記録方法。
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JP6-282730 | 1994-10-21 | ||
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Publications (2)
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-
1995
- 1995-04-07 JP JP10786495A patent/JP3637629B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2018507793A (ja) * | 2014-12-17 | 2018-03-22 | ユニヴェルシテ・ドゥ・ボルドー | レーザー印刷方法およびその方法を実施する装置 |
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JP3637629B2 (ja) | 2005-04-13 |
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