JPH081687A - フェノール樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

フェノール樹脂成形品の製造方法

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JPH081687A
JPH081687A JP13331394A JP13331394A JPH081687A JP H081687 A JPH081687 A JP H081687A JP 13331394 A JP13331394 A JP 13331394A JP 13331394 A JP13331394 A JP 13331394A JP H081687 A JPH081687 A JP H081687A
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JP
Japan
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aggregate
phenol resin
molded product
curing
filling space
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JP13331394A
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English (en)
Inventor
Satoshi Kamiguchi
聰 神口
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Plantec Inc
Original Assignee
Plantec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来のようなガス抜き工程が不要となり、成形
工程の簡略化が図れ生産効率が向上するとともに、大型
成形品の成形も容易に行え、フェノール樹脂成形の汎用
性を高めることができ、しかも、水分の発生に起因する
成形品表面へのアバタ等の発生を防止でき、成形品表面
を綺麗に成形することができるフェノール樹脂成形品の
製造方法を提供する。 【構成】所定の型枠に、吸水性を有する骨材7を略均一
に充満させ、フェノール樹脂8を上記型枠に注入して充
填させ、フェノール樹脂8から発生する水分等を上記骨
材7に吸収しながら硬化させ、硬化後に骨材7に吸収し
た水分等がその成形品から放出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェノール樹脂成形品
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂は、軽くて強い等の特徴を有す
るために、従来の金属もしくはセメント系等の諸材料に
替わり多分野に亘って使用されており、特にフェノール
系樹脂は、電気絶縁性及び難燃性に優れているため、電
気工事用材料等の分野で注目されている。
【0003】しかし、フェノール樹脂成形品の成形は、
適量の硬化剤を配合したフェノール樹脂を型枠内に注入
して加熱成形する手法をとるが、このフェノール樹脂の
硬化時において、該フェノール樹脂から相当量の水や蒸
気の水分及び揮発成分が発生するため、これら水分等に
より硬化後の成形品表面にいわゆる「アバタ」と称する
凹凸が発生して美観を損なうとともに、成形品内部に残
留水として残って品質の低下を招くという不具合が生じ
る。
【0004】このため、従来では、形成途中において型
枠を少し開く工程、いわゆるガス抜き工程を適数回行
い、発生する水分等の除去を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようにガス抜き工
程を適数回行うため、このガス抜き工程に時間を要し、
特に、大型成形品や、肉厚のある複雑な形状の成形品を
成形する場合には、ガス抜き工程に要する時間及び労力
が増加し、生産効率を著しく低下させるという問題があ
った。また、上記ガス抜き工程において型枠の分解・組
立や摺動・復帰により成形品の寸法が狂い易く、成形品
の寸法精度の低下を招いていた。
【0006】従って、軽量であり、難燃性に優れる等の
多くの特徴を有するにもかかわらず、前述した硬化時の
水分等の発生が障害となって、比較的容易な薄物の成形
や、引き抜きによる成形以外には、フェノール樹脂によ
る成形が行われていなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のフェノール樹脂成形品の製造方法は、所定の型枠に、
吸水性を有する所定量の骨材とともにフェノール樹脂を
充填させ、硬化させるものである。
【0008】本発明の請求項2に記載のフェノール樹脂
成形品の製造方法は、所定の型枠に、吸水性を有する骨
材を略均一に充満させ、フェノール樹脂を上記型枠に注
入して充填させ、フェノール樹脂から発生する水分等を
上記骨材に吸収しながら硬化させ、硬化後に骨材に吸収
した水分等がその成形品から放出されるものである。
【0009】
【作用】所定の型枠に、吸水性を有する骨材を略均一に
充満させ、フェノール樹脂を上記型枠に注入して充填さ
せ、フェノール樹脂から発生する水分等を上記骨材に吸
収しながら硬化させることで、硬化時に発生する水分等
による成形品の品質の低下を防止する。そして、骨材に
吸収した水分等は硬化後にその成形品から外部に放出さ
れる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0011】なお、本例では、電気ケーブル等を配設す
る際に使用される電纜用多孔管を、本発明に係るフェノ
ール樹脂成形品の製造方法によって成形する場合を例に
採って説明する。
【0012】図1は、本発明に係るフェノール樹脂成形
品の製造方法に基づき形成される電纜用多孔管の型枠を
示し、図2は図1におけるX−X断面構造を示してい
る。
【0013】図1及び図2において、1は、正方形の横
断面を有する直方体の四隅を切欠いた形の外型枠であ
り、複数(図示例では4個)の電纜用貫通孔を形成せし
める円筒型の内型枠となるマンドレル2とともに、底板
3上に設置されて、相互間に充填空間4が形成されてい
る。
【0014】前記底板3上には、外型枠1及び複数のマ
ンドレル2を定位置に誘致するための傾斜面を有する複
数の外型枠案内突起31及びマンドレル案内突起32が
ネジ締め等により固設されており、必要に応じて取り外
すことが可能である。
【0015】前記外型枠1の内面と複数のマンドレル2
の外面及び底板3の上面、即ち、成形品に接する型枠の
表面は、硬質クロムメッキ等により平滑に仕上げられて
いる。
【0016】また、外型枠1及びマンドレル2には複数
の吊金具11、21が設けられている。
【0017】次に、このように構成された型枠等を使用
して本発明に係るフェノール樹脂成形品の製造方法につ
いて説明する。
【0018】まず、底板3上に複数の外型枠案内突起3
1及びマンドレル案内突起32を定位置に配設した後、
図示しない吊上装置により、外型枠1及び複数のマンド
レル2を吊金具11及び21を介して吊上げて底板3上
に配置すれば、該外型枠1及びマンドレル2は、外型枠
案内突起31及びマンドレル案内突起32に誘導されて
定位置に配置される。
【0019】次に、図3に示すように、樹脂注入管5を
充填空間4内に挿入した後、軽石等の吸水性を有する粒
状の骨材7を充填空間4に投入し、図示しない振動装置
で加振して充填空間4内に均一に充満させてから、予め
硬化剤を配合した液状のフェノール樹脂8を樹脂注入管
5の下端から充填空間4内に注入させ、外型枠1の上端
面まで充填させた後、樹脂注入管5を型枠の外に引上げ
る。
【0020】フェノール樹脂8を充填後、数時間の初期
ゲル化待機を経て、図示しない加熱手段により緩やかに
昇温して約1時間程度保持すれば、充填されたフェノー
ル樹脂8はその表面から徐々に硬化する。
【0021】その後、引続き昇温・保温を繰返して樹脂
層の硬化を行うが、この硬化過程でフェノール樹脂8か
ら発生する水や水蒸気の水分、及び硬化剤中の揮発性物
質を含むガスは、吸水性を有する骨材7に吸収保持され
ることになる。
【0022】そして、樹脂が完全に硬化すれば、その状
態のまま大気中で放熱冷却させて常温近くまで冷却させ
た後、外型枠1及び底板3を成形品から取り外し、この
成形品内に存する複数のマンドレル2を図示しない油圧
装置で成形品から押出す。
【0023】この後、上記成形品は、後養生工程として
さらに図示しない加熱手段により40℃程度で長時間加
温し、全成形工程が完了する。上記後養生工程では、前
述した工程で骨材7中に吸収保持されていた水分等が大
気中に放出される。
【0024】なお、本説明において、骨材7として使用
した軽石の形状は粒状としたが、粉末状の物が混入して
もよく、また、骨材7は軽石に限らず、パーライト,ク
レーや焼石膏等の乾燥した無機質の物の他、吸水性の化
学物質を使用してもよい。
【0025】これにより図4に示すような複数本(本例
では4本)の貫通孔A1を有する電纜用多孔管Aが成形
され、複数個の電纜用多孔管Aを各貫通孔A1が合致す
るよう直列に連結することで、電纜用多孔管Aとして利
用される。
【0026】このように成形された電纜用多孔管Aは、
従来のようなガス抜き工程がなく、従って型枠の分解・
組立や摺動・復帰を行う必要がない。これにより、各型
枠が自動的に定位置に配置されることと相まって、成形
品の寸法が狂いにくく、寸法精度の高い成形品を成形す
ることができる。
【0027】また、この電纜用多孔管Aの断面構造は、
図5に示すように、硬化したフェノール樹脂内に骨材7
が略均一に配設された構造となり、この骨材7が前述し
たように成形時にフェノール樹脂8から発生する水分等
を吸収するとともに、成形後においては補強材としての
役割も果たすことになる。
【0028】骨材7とフェノール樹脂8との割合は、良
質の電纜用多孔管が得られるよう経験則により適宜に設
定すればよい。
【0029】そして、前記電纜用多孔管に、さらに高い
強度が必要である場合には、図6に示すように、強化用
補強材として、例えばガラス繊維からなる強化布61を
外型枠1の内面全体に貼付するとともに、マンドレル2
の外面に図7に示すようなガラス繊維からなるテープ状
強化材62を巻付け、この状態で前述したように骨材7
及びフェノールの樹脂8を充填することで、外面及び貫
通孔A1の内面がガラス繊維で補強された電纜用多孔管
Aを成形することができる。
【0030】また、本例では電纜用多孔管の成形につい
て説明したが、本発明は電纜用多孔管の成形に限らず、
フェノール樹脂成形品の成形全般に利用することができ
る。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、所
定の型枠に、吸水性を有する所定量の骨材とともにフェ
ノール樹脂を充填させ、硬化させることで、フェノール
樹脂の硬化時において、該フェノール樹脂から発生する
水分等は、骨材に一旦吸収され、硬化後において大気中
に放出されることになり、従来のようなガス抜き工程が
不要となり、成形工程の簡略化が図れ生産効率が向上す
るとともに、大型成形品の成形も容易に行え、フェノー
ル樹脂成形の汎用性を高めることができる。しかも、水
分等の発生に起因する成形品表面へのアバタ等の発生を
防止でき、成形品表面を綺麗に成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフェノール樹脂成形品の製造方法
に基づき形成される電纜用多孔管の型枠を示す縦断側面
図である。
【図2】図1におけるX−X断面図である。
【図3】本発明に係るフェノール樹脂成形品の製造方法
を説明する図である。
【図4】電纜用多孔管を示す斜視図である。
【図5】電纜用多孔管の一部を示す断面図である。
【図6】強化用補強材を使用して本発明の方法により電
纜用多孔管を成形する場合の一例を示す図である。
【図7】強化用補強材を使用して本発明の方法により電
纜用多孔管を成形する場合の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 外型枠 2 マンドレル 7 骨材 8 フェノール樹脂

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の型枠に、吸水性を有する所定量の
    骨材とともにフェノール樹脂を充填させ、硬化させるこ
    とを特徴とするフェノール樹脂成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 所定の型枠に、吸水性を有する骨材を略
    均一に充満させ、フェノール樹脂を上記型枠に注入して
    充填させ、フェノール樹脂から発生する水分等を上記骨
    材に吸収しながら硬化させ、硬化後に骨材に吸収した水
    分等がその成形品から放出されることを特徴とするフェ
    ノール樹脂成形品の製造方法。
JP13331394A 1994-06-15 1994-06-15 フェノール樹脂成形品の製造方法 Pending JPH081687A (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0418331A (ja) * 1990-11-05 1992-01-22 Sekisui Plastics Co Ltd フェノールフォーム複合体の製造法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0418331A (ja) * 1990-11-05 1992-01-22 Sekisui Plastics Co Ltd フェノールフォーム複合体の製造法

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