JPH08168613A - 瀘過装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】クリーン液排出管から排出されるクリーン液を
抽出して瀘過機能が正常に作用しているか否かをチェッ
クすることができる瀘過装置を提供する。 【構成】ダ−ティ液導入管２より異物が混入したダ−テ
ィ液を瀘過部１に導入し、この瀘過部１でダ−ティ液の
異物を除去し、この異物が除去されたクリーン液をクリ
ーン液排出管３から排出する瀘過装置において、上記ク
リーン液排出管３に、クリーン液を抽出して瀘過性能の
検査をするための抽出弁６を設けたことを特徴とする。 【作用】抽出弁を通じてクリーン液排出管からクリーン
液を何時でも取り出すことができ、このサンプリングに
より瀘過部の性能が正常に機能しているか否かを容易に
確認することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、上下水道、各種排水、
廃液、その他例えば工作機械の使用中の加工油などを瀘
過する瀘過装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】産業界ではあらゆる分野で瀘過（フィル
タ）装置が用いられている。例えば、工作機械の使用中
の加工油には金属切り粉等の異物が混合しており、この
加工油を再使用する場合は混入している異物を除去する
必要がある。このため瀘過装置が使用されている。

【０００３】一般に、瀘過装置は、密閉ハウジング内に
クロスフロー機構、遠心分離機構、サイクロン機構、カ
ートリッジフィルタ機構などからなる瀘過機構を形成し
た瀘過部と、この瀘過部に接続されたダ−ティ液導入管
およびクリーン液排出管を備えており、ダ−ティ液導入
管より異物の混入したダ−ティ液が導入されると、この
ダ−ティ液中の異物を瀘過部で除去し、異物が除去され
たクリーン液をクリーン液排出管より排出するようにな
っている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このような構成の従来
の瀘過装置においては、クリーン液排出管から排出され
るクリーン液のチェック機能がなく、どの程度浄化され
ているかを確認することができなかった。

【０００５】瀘過機構には、上記したように種々の構造
のものがあるが、使用時間の経過に伴い性能の低下する
ものが多く、極端な場合は、使用開始から数分で瀘過性
能が著しく低下するものも見られる。またカタログなど
に表示した通りの性能が発揮されないものもある。にも
拘らず、瀘過されたクリーン液を簡単に抽出してこれを
検査する手段がなかったため、使用者は所定性能の瀘過
が行われているものと信じ、また、カタログ表示の通り
の高い瀘過性能が維持されているものと確信して使用を
継続していることがある。

【０００６】また、瀘過機構やフィルタの寿命が末期に
達してこれらの交換時期が近づいているにも拘らずそれ
を知らずに、瀘過機構やフィルタの性能が低下したまま
で使用を続ける場合も多かった。

【０００７】したがって、使用者はクリーン液排出管か
ら排出されるクリーン液をチェックすることなく瀘過装
置を使用しており、またチェック機構を設置する格別な
規格や義務もないことからこの点が盲点となっており、
業者のなかには低性能の瀘過装置をあたかも高性能な瀘
過装置であるかのような誇大表示をして売り込むなどの
不正さえ発生しているのが現状である。

【０００８】本発明はこのような事情にもとづきなされ
たもので、その目的とするところは、クリーン液排出管
から排出されるクリーン液を容易にサンプリングして瀘
過機能が正常に作用しているか否かをチェックすること
ができる瀘過装置を提供しようとするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、瀘過部にダ−ティ液導入管およびクリーン液
排出管を接続し、ダ−ティ液導入管より異物が混入した
ダ−ティ液を瀘過部に導入し、この瀘過部でダ−ティ液
の異物を除去し、この異物が除去されたクリーン液をク
リーン液排出管から排出する瀘過装置において、上記ク
リーン液排出管に、クリーン液を抽出して瀘過性能の検
査をするための抽出手段を設けたことを特徴とする。

【００１０】

【作用】本発明の構成によれば、抽出手段を通じてクリ
ーン液排出管からクリーン液を何時でも取り出すことが
でき、このサンプリングにより瀘過部の性能が正常に機
能しているか否かを容易に確認することができる。

【００１１】

【実施例】以下本発明について図示する一実施例にもと
づき説明する。図面は、本発明を工作機械から排出され
た使用中の加工油を再生するための瀘過装置の構成を示
す図であり、図中１は瀘過部である。瀘過部１は、密閉
されたハウジング１０の内部に、クロスフロー機構、遠
心分離機構、サイクロン機構、カートリッジフィルタ機
構などのような公知の瀘過機構１１（詳細な図示を省略
する）を収容して構成されている。

【００１２】この瀘過部１のハウジング１０には、ダ−
ティ液導入管２およびクリーン液排出管３ならびにスラ
ッジ排出管４が接続されている。ダ−ティ液導入管２
は、図示しないポンプを介して、工作機械から排出され
た使用中のの加工油を貯えたタンクに接続されており、
このタンク内のダーティ液、すなわち工作機械から排出
された金属切り粉などの異物粒子の混入された液が上記
ポンプで送られてくる。一方、クリーン液排出管３は浄
化した加工油を貯えるタンクに接続されており、瀘過部
１で異物粒子が除去されたクリーン液を、浄化した加工
油を貯えるタンクに戻すようになっている。スラッジ排
出管４は瀘過部１で除去された金属切り粉などの異物粒
子が混ざった濃厚なダ−ティ液、すなわちスラッジを排
出するようになっている。

【００１３】上記クリーン液排出管３には、本発明の抽
出手段が設けられている。抽出手段は、クリーン液排出
管３から分岐された枝管５と、この枝管５に取り付けら
れた抽出弁、すなわち手動操作式のコック６とで構成さ
れている。コック６が開かれると、クリーン液排出管３
内のクリーン液の一部が枝管５を通じて取り出されるよ
うになっている。

【００１４】このような構成においては、工作機械で使
用された加工油を貯えたタンクから、金属切り粉などの
異物粒子の混入されたダ−ティ液がポンプで汲み上げら
れ、ダ−ティ液導入管２から瀘過部１に送られてくる。
瀘過部１においては瀘過機構１１により、ダ−ティ液中
の異物粒子を除去し、これにより浄化されたクリーン液
は、クリーン液排出管３より綺麗な加工油を貯えるタン
クに戻される。また、瀘過部１で除去された金属切り粉
などの異物粒子が混ざった濃厚なスラッジ液はスラッジ
排出管４から排除される。このため、連続した瀘過運転
が行われ、使用中の加工油の瀘過に有効である。

【００１５】上記瀘過装置において、クリーン液排出管
３にクリーン液のチェック用手動操作式コック６を設け
たから、使用者は何時でもコック６を開き、クリーン液
排出管３内を流れるクリーン液の一部を枝管５より取り
出すことができる。このため、瀘過性能のチェックが任
意に行える。

【００１６】この結果、チェック用手動操作式コック６
を開いてクリーン液を取り出し、これを目視や検査機器
で検査すれば、瀘過部１の瀘過性能レベルを容易に知る
ことができる。よって、瀘過性能の低下していることが
判れば、瀘過機構１１の掃除や交換などを速やかに行う
ことにより、高い瀘過レベルを維持することができる。
また、使用開始から数分で瀘過性能が著しく低下するよ
うな粗悪な瀘過装置は直ちに排除することができ、また
カタログの表示通りの性能が発揮されているか否かも容
易に知ることができる。このことから、誇大表示などに
より低性能の瀘過装置を高性能と称して売り込むなどの
不正を未然に排除することができ、使用者もカタログ表
示通りの瀘過装置を安心して使用することができる。

【００１７】

【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、クリ
ーン液排出管に瀘過性能の検査をするための抽出手段を
設けたから、この抽出手段によりクリーン液を容易にサ
ンプリングして瀘過機能が正常に作用しているか否かを
チェックすることができる。このため性能維持のための
メンテナンスが容易になり、常に高いレベルの瀘過水準
に保つことができるとともに、粗悪な瀘過装置やカタロ
グ表示通りの性能が発揮されない瀘過装置などを排除す
ることができる、などの効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明も一実施例を示す瀘過装置の正面図。

【図２】同実施例の瀘過装置の側面図。

【符号の説明】

１…瀘過部 １０…ハウジング １１…瀘過機構 ２…ダーティ液導入管 ３…クリーン液排
出管 ４…スラッジ排出管 ５…枝管（抽出手段） ６…手動操作式コック（抽出弁＝抽出手段）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 瀘過部にダ−ティ液導入管およびクリー
   ン液排出管を接続し、ダ−ティ液導入管より異物が混入
   したダ−ティ液を瀘過部に導入し、この瀘過部でダ−テ
   ィ液の異物を除去し、この異物が除去されたクリーン液
   をクリーン液排出管より排出する瀘過装置において、 上記クリーン液排出管に、クリーン液を抽出して瀘過性
   能の検査をするための抽出手段を設けたことを特徴とす
   る瀘過装置。