JPH08166985A - 基板実装設計装置 - Google Patents

基板実装設計装置

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Publication number
JPH08166985A
JPH08166985A JP7061402A JP6140295A JPH08166985A JP H08166985 A JPH08166985 A JP H08166985A JP 7061402 A JP7061402 A JP 7061402A JP 6140295 A JP6140295 A JP 6140295A JP H08166985 A JPH08166985 A JP H08166985A
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JP
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board
child
wiring
component
terminal
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JP7061402A
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English (en)
Inventor
Masayuki Tsuchida
雅之 土田
Hiroichi Uemura
博一 植村
Yukinobu Nishikawa
幸伸 西川
Shinji Miura
伸治 三浦
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリント基板上に高密度基板を配置する構造
の回路基板に対する部品配置や配線の設計において、プ
リント基板と高密度基板とを区別することなく両基板に
対する実装設計を並行して進行させていくことができる
作業効率の高い基板実装設計装置を提供する。 【構成】 親基板を設定する親基板設定部121Aと、
親基板上に子基板を配置する子基板配置部121Bと、
各基板上に部品を配置する部品配置部122と、各基板
上に配線経路を設ける配線部123等からなり、作成さ
れた実装設計データは、実装データ表示制御部150A
によって、表示装置160に送られ、各基板、部品及び
配線経路の相互の形状及び位置関係が、設計された通り
に表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータを用いて
回路基板上への部品の配置と部品端子間の配線の設計を
支援する基板実装設計装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プリント基板(以下「親基板」と
いう)に実装する部品の高密度化にともない、マルチチ
ップモジュール(MCM)やチップサイズパッケージ
(CSP)を用いた実装設計が盛んに行なわれてきてい
る。その実装設計は、高密度基板(以下「子基板」とい
う)上に部品を実装し、部品が実装された子基板の全体
をさらに1つの部品とみなして、親基板上に実装すると
いう設計技術を用いている。
【0003】MCMとは、子基板上に複数個のベアチッ
プを実装してパッケージングすることによって、1つの
LSIと同様の形状構造にしたものである。広義では、
従来からあるハイブリッドIC(1つの基板上にディス
クリート部品やIC部品などを実装したもので、実装さ
れた基板の全体を通常の1個のIC部品と同様の扱いが
できるようにしたもの)もMCMに含まれる。
【0004】一方、CSPは、子基板上にベアチップを
1つだけ搭載する点においてMCMと相違するが、その
他の点においてはMCMと本質的には異ならない。一般
に基板の実装設計とは、回路設計によって作成された回
路図に基づき、必要な部品を基板上のどの位置に配置す
るか、あるいは部品間の配線経路をどのように施すかを
決定する作業である。
【0005】ここで、基板とは、親基板と子基板を含め
た回路基板のことをいう。実装設計を効率良く行なうた
めに、現在では盛んにCAD(Computer Aided Desgin)
システムが利用されている。親基板に対応した実装設計
を支援するCADは従来から既に開発され一般に利用さ
れているが、高密度基板である子基板に対応した実装設
計を支援できるCADは、まだ多くは開発されていな
い。子基板の実装設計で作成した設計データを次段の親
基板の実装設計時に利用できるように対応させたCAD
等は、既に開発されている。
【0006】CADを利用した基板の実装設計の従来技
術の詳細は、例えば、(株)情報調査会発行の”エレク
トロニクス実装技術”1993年7月号の特集「高機能
実装対応CAD/CAEシステム」pp.13〜36に
紹介されている。また、MCM上のチップの実装効率を
あげる発明として、"EFFICIENT METHODFOR MULTICHIP M
ODULE INTERCONNECT"(US Patent 5,295,082)がある。
【0007】しかしながら、これらの設計技術は、親基
板と子基板という異なる設計ルールを有する基板の実装
設計を効率よく同時に進めていくものではない。以下、
従来技術について具体的に説明する。従来の実装設計に
おいては、設計者は、コストや大きさなどの要素を考慮
し、どの部品を1つのグループとして子基板に実装する
かを決定した後、その決定に従って子基板の実装設計を
行ない、最後に設計を終えた子基板を一つの部品のよう
に扱って親基板の実装設計を行なっていた。
【0008】従来の設計の流れを図48で説明する。M
CM化検討、部品の分類ステップS4801では、どの
部品を1つの子基板に実装するかを決定する。通常、複
数の部品(ベアチップ)を1つの子基板に実装すれば、
小型化や電気特性の改善などの長所がある反面、製造コ
ストが高くなるという短所がある。この検討は、さまざ
まな要因を考慮しなければならず、通常は、コンピュー
タCADを使用せずに、設計者が自分の経験等に基づい
て行う。
【0009】その検討結果に基づいて、必要な全ての子
基板の設計を行う(ステップS4810)。個々の子基
板の設計の手順は、従来の親基板の設計の手順とほぼ同
様である。まず、準備段階として、回路図CAD等で得
られた部品リストや部品端子間の接続情報などのデータ
を入力する(ステップS4811)。子基板の設計ルー
ルを設定し(ステップS4812)、その子基板上での
部品形状を設定する(ステップS4813)。
【0010】配置(ステップS4814)では、部品を
子基板上のどの位置に置くかを決定し、配線(ステップ
S4815)では、設定された設計ルールを守りながら
端子間の配線接続を行なう。最後に部品の配置座標や配
置角度、配線経路の座標などの設計データを出力させる
(ステップS4816)。以上のステップによって、全
ての子基板の設計を終えたら(ステップS4817)、
次に親基板の設計(ステップS4820)に移る。
【0011】親基板の設計においては、既に設計が終了
した子基板を他の一般の部品と同等に扱うことができ
る。即ち、親基板上に子基板を実装していく設計作業
は、他の一般の部品を実装していく作業と全く異なると
ころがない。従って、親基板における最初の作業とし
て、子基板を含めた親基板上に実装する一般の部品につ
いての部品リストや端子間の接続情報のデータを入力し
た(ステップS4811)後は、基本的には子基板の設
計における作業と同様であるので、その説明は省略す
る。
【0012】親基板の実装設計(ステップS4821〜
S4826)を一通り終えると、最後に、それまでの設
計によって得られた基板の大きさ、高さ、コストなどの
評価を行なう(ステップS4831)。評価結果が満足
できるものでない場合は、そのことがMCM化検討時に
おける部品の分類(ステップS4801)に起因するも
のであると判断したときは、ステップS4801に戻り
再設計を行なう必要がある。また、このフローチャート
には図示していないが、親基板の設計における配置の作
業において(ステップS4824)、同様に、仮評価を
行った結果、ステップS4801に戻る必要が生じる場
合もある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来の基板の実装設計
の流れは、以上の説明の通りであるが、このような設計
の作業は、子基板の実装設計を伴う基板の実装設計とし
ては、決して効率の良いものではない。従来の実装設計
では、必要な全ての子基板の実装設計を終えた後、親基
板の実装設計を行うという流れである。そのために、親
基板の実装設計をある程度進めなければ、それまでに終
了した子基板の実装設計についての評価ができない。従
って、親基板の実装設計時において、初めて、既に終了
した子基板の実装設計に起因する不具合が発見される。
その際には、改めて子基板の実装設計の最初の段階に遡
って設計作業をやり直し、子基板の設計を終えると、再
びその新たな子基板の設計結果に基づいて、親基板の実
装設計をやり直す必要が生じる。
【0014】例えば、親基板上への部品配置の作業にお
いて初めて、もっと多くの部品を子基板に実装しておか
なければ、必要な全ての部品が、限られた大きさの親基
板に実装できないと判明する場合がある。この場合に
は、子基板に配置すべき部品グループを再検討し、変更
しなければならい。かといって、このような手戻り作業
の発生を回避するために過度に数多くの部品をMCM化
しておいたのでは、そのために製造コストが高くなって
しまう。
【0015】また、親基板上の配線経路を施す作業にお
いて初めて、子基板を配置する位置や子基板の端子の割
り付け等が不適当であるということが分かる場合もあ
り、同様な手戻り作業が発生する。本発明は、かかる問
題点に鑑みてなされたものであり、親基板の実装設計と
子基板の実装設計とを連携させながら同時に進行させて
いくことができる作業効率の高い基板実装設計装置を提
供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の基板実装設計装置は、複数の基板につ
いての部品配置及び配線のための設計を支援する基板実
装設計装置であって、親基板及び親基板上に配置された
子基板や部品の位置、形状及び大きさ、各基板上に配線
された配線経路に関するデータを記憶する領域を有して
いる実装データ記憶手段と、前記実装データ記憶手段の
データを編集する指示を与える操作をする操作手段と、
前記操作手段の指示に従って、所定形状の親基板に関す
るデータを作成し、前記実装データ記憶手段に格納する
親基板設定手段と、前記操作手段の指示に従って、所定
形状の子基板を親基板上の所定位置に配置するよう、前
記実装データ記憶手段のデータを編集する子基板配置手
段と、前記操作手段の指示に従って、所定形状の部品を
各基板上の所定位置に配置するよう、前記実装データ記
憶手段のデータを編集する部品配置手段と、前記操作手
段の指示に従って、所定の配線経路を各基板上に設ける
よう、前記実装データ記憶手段のデータを編集する配線
手段と、表示手段と、前記実装データ記憶手段に記憶さ
れたデータを前記表示手段に送り、各基板、部品及び配
線経路を相互の形状及び位置関係を編集された通りに表
示するよう制御する実装データ表示制御手段とを備える
ことを特徴とする。
【0017】請求項2記載の基板実装設計装置は、請求
項1記載の基板実装設計装置において、前記部品配置手
段は、各部品について、それが親基板上に配置された場
合と子基板上に配置された場合の形状及び大きさを記憶
する部品形状データ記憶部と、前記操作手段によって部
品が親基板上に配置されたか子基板上に配置されたかを
判定する基板判定部と、前記基板判定部の判定結果に応
じて定まる部品の形状及び大きさを前記部品形状データ
記憶部から読出し、その形状及び大きさの部品を指示さ
れた基板上の位置に配置するよう、前記実装データ記憶
手段のデータを編集する配置処理部とからなることを特
徴とする。
【0018】請求項3記載の基板実装設計装置は、請求
項1記載の基板実装設計装置にさらに、各部品につい
て、部品の種類、形状、大きさ及びそれらの組合せに対
応する評価値を記憶する評価値記憶手段と、配置された
部品について、前記評価値記憶手段に記憶されている対
応する評価値を読み出して合計することにより、総合評
価値を算出する総合評価値算出手段と、前記総合評価値
算出手段により算出された総合評価値を、前記表示手段
上で親基板表示領域の一側方に表示するよう制御する総
合評価値表示制御手段とを備えることを特徴とする。
【0019】請求項4記載の基板実装設計装置は、請求
項3記載の基板実装設計装置において、前記総合評価値
算出手段は、各基板に配置された部品についての対応す
る評価値を合計し、基板ごとの総合評価値を算出するこ
とを特徴とする。請求項5記載の基板実装設計装置は、
請求項1記載の基板実装設計装置において、前記配線手
段は、前記操作手段による指示に従って、親基板上に配
置された部品の端子及び子基板の端子の中から選択され
た2つの端子間を結ぶ配線経路を親基板上に設けるよ
う、前記実装データ記憶手段のデータを編集する親基板
配線部と、前記操作手段による指示に従って、子基板上
の部品の端子及び子基板の端子の中から選択された2つ
の端子間を結ぶ配線経路を子基板上に設けるよう、前記
実装データ記憶手段のデータを編集する子基板配線部と
からなることを特徴とする。
【0020】請求項6記載の基板実装設計装置は、請求
項5記載の基板実装設計装置において、前記配線手段は
さらに、前記操作手段によって指示された子基板の端子
が既に配線済みの子基板の端子であるかどうかを判定す
る配線判定部と、前記配線判定部により既に配線済みの
子基板の端子であると判定された場合にのみ、その配線
経路を消去するよう、前記実装データ記憶手段のデータ
を編集する配線消去部とを備えることを特徴とする。
【0021】請求項7記載の基板実装設計装置は、請求
項1記載の基板実装設計装置にさらに、同等属性を有す
る子基板を識別する情報を記憶する領域を有している同
等基板記憶手段と、親基板に配置された複数の子基板の
中から、所望の2以上の同等属性を有する子基板を指定
するための操作をする同等基板指定操作手段と、前記同
等基板指定操作手段により指定された同等属性を有する
子基板を識別する情報を前記同等基板記憶手段に格納し
ておく同等基板設定手段と、前記操作手段による指示に
従って部品が配置されたり配線が施された対象となった
基板が、前記同等基板記憶手段に記憶された同等基板の
1つであるかどうかを判定する同等基板判定手段と、前
記同等基板判定手段による判定の結果、同等基板の1つ
に部品が配置されたと判定された場合には同等である全
ての基板上の指定された同一の位置に、一方、そのよう
に判定されなかった場合にはその基板上の指定された位
置に、指示された部品を配置するよう、前記実装データ
記憶手段のデータを編集する同等部品配置手段と、前記
同等基板判定手段による判定の結果、同等基板の1つに
配線が施されたと判定された場合には同等である全ての
基板上の指定された同一の領域に、一方、そのように判
定されなかった場合にはその基板上の指定された領域
に、指示された配線経路を設けるよう、前記実装データ
記憶手段のデータを編集する同等配線経路配線手段とを
備えることを特徴とする。
【0022】請求項8記載の基板実装設計装置は、請求
項1記載の基板実装設計装置にさらに、接続する対象と
なった2つの部品の端子の名前の組を1つのネットとす
る複数のネットを記憶するネット記憶手段と、前記ネッ
ト記憶手段に記憶されたネットを前記表示手段に送り、
前記実装データ表示制御手段によって表示されている図
形に上書きする状態で部品の端子間を結ぶ直線を表示す
るよう制御するネット表示制御手段とを備えることを特
徴とする。
【0023】請求項9記載の基板実装設計装置は、請求
項8記載の基板実装設計装置において、前記ネット表示
制御手段は、前記操作手段によって指示されたネットに
対応する直線が、前記操作手段によって指示された子基
板の端子を経由する折れ線となって表示されるよう制御
することを特徴とする。請求項10記載の基板実装設計
装置は、請求項8記載の基板実装設計装置において、前
記配線手段はさらに、前記ネット記憶手段に記憶された
ネットの中から、子基板上の部品の端子と親基板上の部
品の端子との接続に関するネットで、自動配線の対象に
しようとする1つのネットを選択するための操作をする
ネット選択操作部と、自動配線に使用することができる
子基板の端子を識別する情報を記憶する領域を有してい
る子基板端子記憶部と、前記実装データ記憶手段のデー
タに基づいて、前記ネット選択部によって選択されたネ
ットについての子基板の全ての端子について、それらの
子基板の端子を識別する情報を前記子基板端子記憶部に
格納する子基板端子抽出部と、前記子基板端子記憶部に
記憶されている子基板の端子の中から任意の1つの子基
板の端子を選択し、その子基板の端子と前記ネット選択
部によって選択されたネットについての子基板上の部品
の端子とを結ぶ配線をその子基板上に施すことが可能か
どうかを判定する子基板配線判定部と、前記子基板配線
判定部が選択した子基板の端子と前記ネットについての
親基板上の部品の端子とを結ぶ配線をその親基板上に施
すことが可能かどうかを判定する親基板配線判定部と、
前記子基板配線判定部により不可能であると判定され、
又は前記親基板配線判定部により不可能であると判定さ
れた場合には、前記子基板端子記憶部に記憶されている
子基板の端子からその子基板の端子を消去し、再び子基
板配線判定部及び親基板配線判定部の処理を繰り返すよ
う制御する配線繰返し制御部と、前記子基板配線判定部
により可能であると判定され、且つ前記親基板配線判定
部により可能であると判定された場合には、判定された
際のそれぞれの配線経路を対応する基板に設けるよう、
前記実装データ記憶手段のデータを編集する配線処理部
とを備えることを特徴とする。
【0024】請求項11記載の基板実装設計装置は、請
求項1記載の基板実装設計装置にさらに、各部品につい
て、部品の種類、形状、大きさ及びそれらの組合せに対
応する評価値を記憶する評価値記憶手段と、部品を分類
するための判断基準となる上限評価値を獲得する上限評
価値獲得手段と、前記操作手段により指示された全ての
未配置部品を、子基板上に配置すべき部品と親基板上に
配置すべき部品に分類する部品分類手段と、分類された
各部品について、前記評価値記憶手段に記憶されている
対応する評価値を読み出して合計することにより、総合
評価値を算出する総合評価値算出手段と、前記総合評価
値が前記上限評価値の範囲内であるかどうかを判断する
評価値判定手段と、前記評価値判定手段による判定の結
果、総合評価値が上限評価値の範囲内でないと判断され
た場合に、前記評価値記憶手段の評価値に基づいて、総
合評価値が上限評価値の範囲に近づくよう、前記未配置
部品を再分類する部品再分類手段と、前記部品分類手段
及び前記部品再分類手段により分類された情報を、前記
表示手段上に表示するよう制御する分類情報表示制御手
段とを備えることを特徴とする。
【0025】請求項12記載の基板実装設計装置は、請
求項1記載の基板実装設計装置にさらに、各部品につい
て、それが親基板上に配置された場合と子基板上に配置
された場合の形状を記憶する部品形状データ記憶手段
と、1つの子基板に配置しようとする全ての部品を獲得
する部品獲得手段と、前記部品形状データに基づき、前
記部品を所定の規則に従って配置した場合の占有する合
計の形状を算出し、その形状よりも大きく且つ最も近い
形状の子基板を所定の規則に従って決定し、親基板上に
配置するよう、前記実装データ記憶手段のデータを編集
する子基板形状決定手段とを備えることを特徴とする。
【0026】請求項13記載の基板実装設計装置は、請
求項1記載の基板実装設計装置にさらに、配置すべき部
品が決定された1つの子基板を、1つの部品とみなすこ
とによって、所定の規則に従って親基板上に配置するよ
う、前記実装データ記憶手段のデータを編集する親基板
用自動部品配置手段を備えることを特徴とする。請求項
14記載の基板実装設計装置は、請求項1記載の基板実
装設計装置にさらに、既に配置された他の基板上の部品
との接続を考慮することによって、前記操作手段により
指示された部品を所定の規則に従って子基板に配置する
よう、前記実装データ記憶手段のデータを編集する子基
板用自動部品配置手段を備えることを特徴とする。
【0027】
【作用】上記のように構成された請求項1記載の基板実
装設計装置によれば、設計者は、操作手段を用いて、実
装する親基板を設定したり、親基板上に子基板を配置し
たり、親基板や子基板上に部品を配置したり配線経路を
設けたりする指示を行うことができる。その指示に従っ
て、実装データが編集される。編集された実装データ
は、実装データ表示制御手段によって表示手段に送ら
れ、各基板、部品及び配線経路の相互の形状及び位置関
係が編集された通りに表示される。
【0028】請求項2記載の基板実装設計装置によれ
ば、配置すべき各部品について、それが親基板上に配置
された場合と子基板上に配置された場合の形状及び大き
さが、予め部品形状データ記憶部に記憶されている。設
計者が部品を配置した場合には、その部品が親基板上に
配置されたか子基板上に配置されたかが判定され、その
判定結果に応じて定まる部品の形状及び大きさが部品形
状データ記憶部から読み出される。読み出された形状及
び大きさを有する部品が、指示された基板上の位置に配
置される。
【0029】請求項3記載の基板実装設計装置によれ
ば、配置すべき各部品について、部品の種類、形状、大
きさ及びそれらの組合せに対応する評価値が、予め評価
値記憶手段に記憶されている。部品が配置されると、総
合評価値算出手段によって、それらの部品に対応する評
価値が評価値記憶手段から読み出されて合計される。合
計された値は、総合評価値として表示手段に表示され
る。
【0030】請求項4記載の基板実装設計装置によれ
ば、配置された個々の部品の評価値が基板単位で合計さ
れて、総合評価値として表示手段に表示される。請求項
5記載の基板実装設計装置によれば、親基板上に配置さ
れた部品の端子及び子基板の端子の中から、設計者によ
って選択された2つの端子間を結ぶ配線経路が、親基板
配線部によって親基板上に設けられる。また、子基板上
の部品の端子及び子基板の端子の中から、設計者によっ
て選択された2つの端子間を結ぶ配線経路が、子基板配
線部によって子基板上に設けられる。
【0031】請求項6記載の基板実装設計装置によれ
ば、配線に使用する子基板の端子が設計者によって指定
されると、その子基板の端子が既に配線済みの子基板の
端子であるかどうかが、配線判定部によって判定され
る。その結果、既に配線済みの子基板の端子であると判
定された場合には、配線消去部によって既に施されてい
た配線経路が消去される。
【0032】請求項7記載の基板実装設計装置によれ
ば、部品が配置された場合には、配置された基板と同等
属性の他の基板に対しても同一部品が自動的に配置され
る。また、配線が施された場合には、配線された基板と
同等属性の他の基板に対しても同一の配線が自動的に施
される。請求項8記載の基板実装設計装置によれば、ネ
ット記憶手段に記憶されたネット情報が表示手段に送ら
れ、表示されている実装設計データの図形に上書きする
状態で、ネット情報が直線で表示される。
【0033】請求項9記載の基板実装設計装置によれ
ば、親基板と子基板とに跨るネット情報は、子基板の端
子を経由する折れ線として表示手段に表示される。請求
項10記載の基板実装設計装置によれば、設計者が子基
板上の部品の端子と親基板上の部品の端子とを接続する
1つのネットを指定すると、そのネットに対応する子基
板及び親基板上の配線経路と経由すべき子基板の端子と
が自動的に決定される。
【0034】請求項11記載の基板実装設計装置によれ
ば、指示された全ての未配置部品が、部品分類手段によ
って子基板上に配置すべき部品と親基板上に配置すべき
部品に分類される。続いて、分類された各部品について
の種類、形状、大きさ及びそれらの組合せに対応する評
価値が合計されて総合評価値が算出される。さらに、算
出された総合評価値が予め与えられた上限評価値の範囲
内であるかどうかが判断される。その結果、総合評価値
が上限評価値の範囲内でないと判断された場合には、総
合評価値が上限評価値の範囲に近づくようにそれら未配
置部品が再分類される。分類の結果は、表示手段上に表
示される。
【0035】請求項12記載の基板実装設計装置によれ
ば、1つの子基板に配置しようとする全ての部品を指示
すると、それら全ての部品についての形状が部品形状デ
ータ記憶手段から読み出され、所定の規則に従って配置
された場合に占有する合計の形状が算出される。続い
て、その合計の形状よりも大きく且つ最も近い形状の子
基板が決定され、指示された親基板上の位置に配置され
る。
【0036】請求項13記載の基板実装設計装置によれ
ば、配置すべき部品が決定された1つの子基板は、1つ
の部品とみなされて親基板上に自動配置される。請求項
14記載の基板実装設計装置によれば、子基板に配置す
べき部品を指示すると、既に配置された他の基板上の部
品との接続が考慮されて、その部品が子基板上に自動配
置される。
【0037】
【実施例】以下、本発明の基板実装設計装置の実施例を
図面を用いて説明する。 (実施例1)本発明の基板実装設計装置において、基板
に各種部品を配置したり配線を施したりする場合の例を
示す。
【0038】なお、特にことわらない限り、「部品を配
置する」とか、「配線を施す」と記載した場合は、実際
にそれらの作業を行うことを意味するのではなく、本装
置を用いて設計作業を行うことを意味する。 <構成>図1は、本発明の実施例1による基板実装設計
装置の構成を示すブロック図である。
【0039】本装置は、処理装置120を中心にして、
入力装置110、外部記憶装置130、記憶装置14
0、表示制御装置150及び表示装置160から構成さ
れる。入力装置110は、キーボードやマウスなどから
なる。設計者は、入力装置110を操作することによっ
て本設計装置による実装設計を対話的に進めていくこと
ができる。
【0040】表示装置160は、CRTなどからなる。
外部記憶装置130は、磁気ディスクなどからなり、記
憶している情報の内容に対応して、さらに設計データ記
憶部130A、設計ルール記憶部130B、部品形状デ
ータ記憶部130C及び評価値記憶部130Dから構成
される。これらの情報は、本設計装置とは別個のシステ
ム、即ち、上流側の回路設計CADシステム等によって
生成された設計データを取り込んだり、入力装置110
を用いて設計者が編集したものである。
【0041】設計データ記憶部130Aは、実装設計す
る対象となる設計データ、即ち、部品リストとその部品
間の接続関係を示すネットとを記憶している。図2に例
示されるように、部品リストは、使用される部品番号と
その部品名とを組とするデータからなる。ここで、部品
番号とは、回路設計者が入力した部品を回路中で一意に
識別するため付与したものである。また、部品名とは、
部品の名称のことで、例えばTTL ICにおいて、”
7415”、”7416”などのICの名称をいう。同
じ部品名の部品は同じ機能をもっているが、基板上で実
際に配置される部品においては、パッケージの形状(例
えばDIP形やQFP形など)が異なることがある。
【0042】ネットは、図3に例示されるように、識別
のためのネット名と接続すべき各部品の端子名とを組と
するデータからなる。例えば、図3において、net1
は部品CN1の端子P1と部品IC1の端子P1との接
続を示している。同様に、net6は、部品IC1の端
子P6、部品IC2の端子P3、部品IC5の端子P1
間との接続を示している。
【0043】設計ルール記憶部130Bは、基板ごとの
設計ルールを記憶している。設計ルールとは、部品間隔
がいくら以上必要かとか、配線の巾はいくらで行なうか
とか、表面と裏面や層間の配線を接続するためのビアの
直径をいくらにするかといった基板を製造するために守
らなくてはならないルールのことである。なお、設計ル
ールは主に基板の製造方法に関わってくるので、基板が
異なれば設計ルールが異なることが多い。本実施例で入
力された設計ルールの例が図4に示されている。
【0044】部品形状データ記憶部130Cは、部品の
形状に関するデータを格納する。部品の形状とは、基板
上に実際に配置される部品パッケージの形状である。通
常は、1部品が1パッケージに封入されている。ただ
し、同じ機能を有する部品でも異なる形状のパッケージ
に封入されることもある。1つの部品について複数の種
類のパッケージからの選択が可能な場合、設計者は、大
きさ、価格、製造法などを考慮してどのパッケージの部
品を用いるかを決定する。また、MCMでは、複数のベ
アチップが1つのパッケージに封入されるので、子基板
上に配置される部品の形状は必ずベアチップとなる。M
CMを実現する高密度基板、即ち、子基板は、親基板上
では1つのパッケージとして扱われるので、この形状も
入力する。また、コネクタも部品のひとつとして扱われ
る。
【0045】図5は入力された部品形状データの一例を
示している。ここでは、理解しやすいように形状を摸式
図で表わしているが、実際は部品基準点からの相対的な
縦、横、高さの座標をもちいた線分、円など図形のデー
タとして記憶されている。例えば、部品名MN10につ
いては、DIP形とQFP形のパッケージを利用するこ
とができる。この部品は、ベアチップによるMCM化も
可能であることが判る。一方、部品名AB80の部品
は、QFP形パッケージのみ使用できる。この部品は、
ベアチップは入手できないためMCM化は不可能である
ことが判る。部品名がMCMと記載されている欄には子
基板を親基板に実装する際に用いられるパッケージの候
補が格納されている。設計者は、設計の途中においても
必要に応じてこれら部品形状データを入力したり編集し
たりできる。
【0046】評価値記憶部130Dは、既に行った設計
作業の妥当性を判断するための指標となる評価値を記憶
している。評価値を、例えば部品のコストとした場合の
データの一例が図6に示されている。部品はパッケージ
により価格が異なるので、形状に応じた部品コストが格
納されている。特に、MCM化が可能な部品はベアチッ
プのコストも格納し、更にMCMの子基板を含むパッケ
ージのコストも格納している。なお、部品コストとして
は製造に要する価格のみならず、評価したい別の尺度、
例えば、信頼性や納期などの値を部品コストとして格納
してもよい。
【0047】記憶装置140は、ROMやRAMなどか
らなる情報の一時的な記憶場所であり、記憶している情
報の内容に対応して、さらに実装データ記憶部140
A、総合評価値記憶部140B及びネット記憶部140
Cから構成される。実装データ記憶部140Aは、本設
計装置による実装設計の作業の進捗に応じて構築されて
いく実装データ、即ち、親基板及び親基板上に配置され
た子基板や部品の位置、形状及び大きさ、各基板上に配
線された配線経路に関するデータを記憶する領域を有し
ている。
【0048】総合評価値記憶部140Bは、評価値記憶
部130Dに記憶された各部品の評価値を一定の規則に
基づいて合計した値である総合評価値を記憶している。
ネット記憶部140Cは、実装データ記憶部140Aに
格納されたネットを編集したり表示装置160に表示さ
せたりするための一時的なネットを記憶している。
【0049】なお、記憶装置140に記憶されたデータ
を「編集する」とは、そのデータを新規に作成したり、
変更したり、削除したりすることをいう。処理装置12
0は、CPUなどからなり、さらに基板設定部121、
部品配置部122、配線部123、総合評価値算出部1
24及び出力部125から構成される。
【0050】基板設定部121は、さらに、親基板設定
部121A及び子基板配置部121Bから構成される。
親基板設定部121Aは、入力装置110の指示に従っ
て、所定形状の親基板に関するデータを作成し、そのデ
ータを実装データ記憶部140Aに格納する。子基板配
置部121Bは、入力装置110の指示に従って、所定
形状の子基板を親基板上の所定位置に配置するように、
実装データ記憶部140Aの実装データを編集する。
【0051】部品配置部122は、入力装置110の指
示に従って、所定形状の部品を各基板上の所定位置に配
置するように、実装データ記憶部140Aの実装データ
を編集する。この部品配置部122は、さらに、基板判
定部122A及び配置処理部122Bから構成される
が、これらの機能の詳細は後述する。配線部123は、
入力装置110の指示に従って、所定の基板に所定の配
線を配線経路を各基板に設けるように、実装データ記憶
部140Aの実装データを編集する。この配線部123
は、さらに、親基板配線部123A及び子基板配線部1
23Bから構成されるが、これらの機能の詳細は後述す
る。
【0052】総合評価値算出部124は、総合評価値を
算出するものであり、この機能の詳細は後述する。出力
部125は、処理装置120での各処理によって編集さ
れた記憶装置140の実装データ等を、外部記憶装置1
30に格納したり、本設計装置とは別個の基板製造のた
めのCAM装置やシミュレーションのためのシミュレー
タに出力する。
【0053】なお、処理装置120は、以上の処理の他
に、入力装置110、外部記憶装置130及び記憶装置
140とのデータの入出力なども行っている。表示制御
装置150は、記憶装置140に一時的に格納されてい
るデータを表示装置160に送り、それぞれの内容を図
形等で表示させるように制御する。表示制御装置150
は、さらに、実装データ表示制御部150A、総合評価
値表示制御部150B及びネット表示制御部150Cか
ら構成されるが、これらの詳細は後述する。 <動作>次に、本設計装置を構成する各装置の動作を説
明する。
【0054】本設計装置を用いて基板を設計する場合の
作業の流れは、図7に示されるフローチャートの通りに
なる。まず、実装設計のために必要となるデータを外部
記憶装置130に準備する(ステップS701)。次
に、設計者は、1つの親基板とその親基板上に配置する
複数の子基板を設定する(ステップS702)。
【0055】続いて、設計者は、子基板及び親基板に必
要な部品を配置していく(ステップS703)。一通り
の部品の配置を終えると、それまでの部品の配置の作業
が適切であったかどうかを確認し(ステップS704〜
S705)、必要であれば再び上記作業(ステップS7
02〜S704)を繰り返す。
【0056】部品の配置を終えると、設計者は、子基板
及び親基板の配線を行う(ステップS706)。配線を
終えたら、それまでの実装設計によって作成された実装
データを外部に出力する(ステップS707)。以上の
作業の流れについて、具体例に基づいて説明する。その
ために、図8に示される回路図に基づいて親基板上にい
くつかの子基板を搭載する実装設計を行う場合を想定す
る。なお、図8において、長方形は部品を表しており、
部品に付与されている文字列の上列IC1、IC2など
は部品番号を、文字列の下列MN10、MN20などは
部品名を示している。 <データ入力>まず、設計者は、これから行う実装設計
のために必要となるデータを準備し、外部記憶装置13
0に格納しておく(ステップS701)。必要なデータ
は、設計データ、設計ルール、部品形状データ及び評価
値である。
【0057】設計データは、通常、本設計装置とは別個
の回路設計CAD等から出力されたものを利用する。図
2及び図3は、設計データを構成するデータである部品
リスト及びネットの例を示しており、各データは図8の
回路図の内容を示している。準備した設計ルール、部品
形状データ及び評価値の一例をそれぞれ図4、図5及び
図6に示す。 <基板設定>次に、設計者は、入力装置110を用いて
1つの親基板とその親基板上に配置する複数の子基板の
位置、形状及び大きさを入力する(ステップS70
2)。なお、この段階では子基板の形状として暫定的な
ものを入力しておいてもよい。最終的な形状は、後に決
定することもできるからである。図9は、入力された親
基板、子基板1及び子基板2の形状や位置を示してい
る。ここで入力された座標情報は、親基板設定部121
A及び子基板配置部121Bによって、実装データとし
て実装データ記憶部140Aに格納される。この実装デ
ータ記憶部140Aの実装データは、常時、実装データ
表示制御部150Aによって表示装置160に送られ、
図9に示されるように図形で表示される。 <部品の配置>続いて、設計者は、部品の配置をする
(ステップS703)。ステップS703における本設
計装置の動作を、図10のフローチャートに示す。
【0058】先ず、設計者は、入力装置110を用い
て、配置しようとする部品、基板、基板上の位置を指示
する(ステップS1001)。その際に、設計者は、既
に準備した設計ルール及びネットを参照しながら、例え
ば既に配置した部品との接続の関連性が強い部品から順
々に配置していく。ここで、配置しようとする部品は、
未配置部品には限られず、既に配置した部品であっても
かまわない。既に配置された部品を、その部品が配置さ
れている基板と同一の基板又は異なる基板の他の位置に
変更することができる。
【0059】部品を配置する指示がなされると、基板判
定部122Aは、指示された基板が親基板であるか子基
板であるかを判断する(ステップS1002)。そし
て、配置処理部122Bは、基板判定部122Aの判定
結果に応じて定まる部品の形状と大きさを、部品形状デ
ータ記憶部130Cから読み出す(ステップS1002
〜S1005)。その際に、指示された部品に対して2
つ以上の部品形状が登録されている場合には(ステップ
S1003)、設計者にそれらの中から1つの部品形状
を選択させることによって(ステップS1004)、1
つの部品形状を決定する(ステップS1005)。そし
て、配置処理部122Bは、その形状の部品を、指示さ
れた基板上の位置に配置するように、実装データ記憶部
140Aの実装データを編集する(ステップS100
6)。なお、編集された実装データは、実装データ表示
制御部150Aによって表示装置160に送られ、各基
板や部品はそれらの形状、大きさ及び位置関係を保持し
た状態で表示される。
【0060】例えば、図11に示される未配置部品IC
1を配置する場合について、説明する。未配置部品IC
1(部品名MN10)については、図5の部品形状デー
タに示されるように、親基板上に配置される場合であれ
ば2つの部品形状が、子基板上に配置される場合であれ
ば1つのベアチップ形状が予め登録されている。従っ
て、図12に示されるように、この未配置部品IC1の
配置位置が子基板1の上であると指示された場合には、
部品形状データの中からベアチップ形状1201が選択
される。一方、図13に示されるように、IC1の配置
位置が親基板の上であると指示された場合には、部品形
状データの中から2つの部品形状(DIPパッケージ、
QFPパッケージ)1301が表示装置160を通じて
設計者に提示される。設計者は、この内のいずれかを選
択する。図示の例ではQFP形が指示されたので、親基
板上にQFP形パッケージ1302のIC1が配置され
ている。
【0061】なお、この例は、未配置部品を基板上に配
置する場合であったが、既に配置されている部品を他の
基板に移動したときも同様に移動先の基板に対応する形
状に変更される。また、1つの基板に対して複数の部品
形状が登録されている場合には、その部品を異なる基板
へ移動させた場合だけでなく、同じ基板上で移動させた
場合であっても、上記の例と同様に部品形状を選択する
ことができる。さらに、部品が配置されている位置を変
更せずに、その形状のみを変更することもできる。
【0062】また、親基板上に子基板を配置する場合の
子基板の最終的なパッケージ形状もここで決定する。す
なわち、部品形状データに登録されたMCMパッケージ
の形状データの中から適切な形状を選択する。なお、部
品を配置する方法としては、先ず、既に知られた重心法
やミニカット法等による自動配置によって仮配置を終
え、次に、手動配置によって配置を変更していく順序で
あってもよい。
【0063】以上のステップS703の説明から明らか
なように、本設計装置によれば、部品を配置するにあた
り、設計者が最適と考える所望の基板に配置したり変更
したりすることができ、親基板と子基板を区別すること
なく配置の作業を進めていくことができる。また、従来
の設計装置と異なり、配置された基板や部品は、配置の
対象となっている基板の種類に関係なく、設計者が指示
した通りの位置、形状及び大きさのままで表示されるの
で、各部品の相互の位置関係を的確に把握しながら設計
を進めることができる。 <配置評価>次に、部品を適当に配置し終えた設計者
は、それまでに行った配置の設計作業が適切であったか
どうかを判断することができる(ステップS704〜S
705)。総合評価値算出部124は、既に配置された
部品について、評価値記憶部130Dでの評価値を読み
出して合計することにより、基板ごとの総合評価値を算
出し、総合評価値記憶部140Bに格納する。格納され
た総合評価値は、総合評価値表示制御部150Bによっ
て、表示装置160上で親基板表示領域の一側方に表示
される。
【0064】ここでは、図6に示す部品コストリストを
参照することによって部品コストが積算されて表示され
る。設計者は、積算されたコストを参照してそれまでの
部品配置が適切だった否かを判断することができる。例
えば、積算コストが許容額内であれば適切だったと判断
し、高ければMCM化の再検討あるいは部品形状選択の
再検討が必要と判断する。判断の結果、子基板の大きさ
を変更したり、部品を配置する位置を変更する場合も発
生するが、本設計装置においては、変更が必要となった
部分だけを修正すればよい。なお、評価を行なう値とし
ては、上記のコストの他、親基板の面積、親基板の空き
領域の面積の合計、実装された基板全体の高さなど様々
なものを用いてもよい。
【0065】このように、設計者は、部品配置の設計を
進めながら、それまでの設計作業の妥当性を逐一に評価
することができるので、無駄な手戻り作業の発生を回避
し易くなる。 <配線>以上の作業により、全ての部品の配置を終える
と、次に、配線を行う(ステップS706)。ここで、
「配線する」とは、基板上に施す配線経路を決定するこ
とをいう。配線の作業の流れをさらに詳細に示すと図1
4のフローチャートになる。以下、このフローチャート
に従って、説明していく。
【0066】<ネット表示>設計者は、配線に先立ち、
配線の対象となる設計データ記憶部130Aに取り込ん
だネットを表示装置160に表示させる(ステップS1
401)。表示の対象となるネットは、処理装置120
によって設計データ記憶部130Aから取り出されてネ
ット記憶部140Cに一時的に置かれ、そのネットは、
ネット表示制御部150Cにより表示装置160に表示
されている基板上に上書きするように表示される。
【0067】図15は、基板上に配置された部品と親基
板上に配置された部品とを接続するネットが表示されて
いる例を表している。図中の点線がネットであり、例え
ば、net1は部品CN1の端子P1と部品IC1の端
子P1との接続を表している。同様にnet2、net
4、net5、net7、net8は図示されている2
端子間の接続を表している。net6は、部品IC1の
端子P6、部品IC2の端子P3、部品IC5の端子P
1の3端子の接続を表している。
【0068】図15に示されるように、これらのネット
は1本の直線で表示される。そして、ネットと一緒に表
示されている基板や部品は、実際に実装される基板や部
品の位置、形状及び大きさと同じ寸法比率で表示されて
いる。ところが、従来の設計装置では、親基板と子基板
とはそれぞれ別の表示装置や異なる表示位置に表示され
るために、親基板上の部品と子基板上の部品を接続する
1つのネットは1本のつながった直線で表示されること
はなかった。従って、本設計装置を用いることにより、
設計者は各ネットに対応する配線経路を決定していくに
あたり、最適と思われる配線経路を的確にしかも短時間
に発見することができる。 <子基板の端子の割付>ここで、子基板上の部品と親基
板上の部品を接続する場合には、それら両基板を接続す
る端子(以下、「子基板の端子」という。)を経由する
配線経路を決定する必要がある。そのために、設計者
は、それらの各ネットについて、経由させるための子基
板の端子を割り付けていく(ステップS1502)。通
常、設計者は、これら子基板の端子の割り付けにあたっ
ては、既に配置されている親基板上の部品の端子と子基
板上の部品を結ぶ配線経路の長さが最も短くなるように
子基板の端子を決定する。
【0069】具体的には、設計者は、入力装置110を
用いて1つのネットとそのネットの配線に最適と思われ
る1つの子基板の端子とを指定する。すると、ネット表
示制御部150Cは、指示されたネットに対応する直線
が、指示された子基板の端子を経由する折れ線となって
表示されるように制御する。子基板の端子が割り付けら
れたネットが表示装置160に表示されている状態を図
16に示す。 <子基板配線>子基板の端子の割付が終わると、次に、
子基板上の配線を行う(ステップS1403)。具体的
には、入力装置110を用いて配線しようとする1つの
ネットとその配線経路を示す座標を指示する。すると、
子基板配線部123Bは、それらの指示に従って、子基
板上に配線経路を設けるように実装データ記憶部140
Aの実装データを編集する。編集された実装データは、
実装データ表示制御部150Aによって、表示装置16
0に表示される。子基板での配線を終えた状態での表示
装置160での表示例を図17に示す。
【0070】なお、配線の手法としては、ラインサーチ
法やメーズ法等の自動配線の手法を用いてもよい。1つ
の基板上での自動配線の手法自体は、本発明の主題では
ないので、ここでは詳細な説明を省略する。 <親基板配線>子基板での配線を終えると、次に、設計
者は親基板の配線を行う(ステップS1404)。ここ
での配線においては、子基板を1つの部品とみなして他
の一般の部品と同等に扱う。具体的な配線作業の内容
は、子基板での配線と同様であるので説明は省略する。
但し、実装データ記憶部140Aの実装データは親基板
配線部123Aによって編集される点だけが異なる。親
基板での配線を終えた状態での表示装置160での表示
例を図18に示す。 <配線評価>子基板と親基板の配線を一通り終えると、
次に、設計者はそれまでの配線の妥当性を評価する(ス
テップS1405)。例えば、図18に示される配線に
おいては、IC5の端子P1に接続する配線経路180
1の経路長がかなり長くなっていることがわかる。この
ため、設計者は、この配線の変更を行うべきと判断する
(ステップS1406)。その際には、ステップS14
02に戻り、子基板の端子の割付を変更する。即ち、親
基板での配線経路の長さが短くなるように一旦作成した
子基板での配線を変更する。
【0071】具体的には、図18における配線経路18
01を変更するために、先ず、子基板中のIC1からコ
ネクタ端子に接続された配線経路を他のコネクタ端子に
変更する。次に、対応する親基板における配線経路も変
更する。変更後の配線経路が図19に示されている。図
示されるように、親基板での配線経路1801が配線経
路1901に変更され、その経路長が短くなっているこ
とが判る。
【0072】このような配線の変更作業は、設計者が入
力装置110を用いることによって、表示装置160を
通して本設計装置と対話的に進めていく。既に実装した
各基板、部品及び配線経路は、実際に実装された状態と
同じ寸法比率で同じ位置になるように、実装データ表示
制御部150Aが実装データ記憶部140Aの実装デー
タを表示装置160に表示している。従って、設計者
は、変更すべき配線はどれであるか、又、その配線をど
のように変更すべきなのかという問題に対して、的確で
迅速に解決策を得ることができる <データ出力>実装設計を終了すると、設計者は、それ
までに編集した実装データを、外部記憶装置130に格
納したり、本設計装置とは別個の基板製造のためのCA
M装置やシミュレーションのためのシミュレータに出力
しておく(ステップS707)。具体的には、出力部1
25は、設計者の指示に従って、作成された各基板上で
の部品配置位置、配置面、配置角度、配線位置、配線
面、スルーホール位置などを示す実装データ記憶部14
0Aの実装データを出力する。 <表示制御装置150の詳細な動作>以上の本設計装置
の動作の説明から明らかなように、本設計装置において
は、実装データ表示制御部150Aやネット表示制御部
150Cが重要な役割を果たしている。即ち、これらの
表示制御部によって、基板、部品、配線経路、端子及び
ネットが、実際に実装される状態に近い状態で表示装置
160に表示されるために、設計者は効率的に実装設計
の作業を進めていくことができる。
【0073】そこで、これらの表示制御部の動きについ
て、さらに詳細に説明する。 <実装データ表示制御部150Aの詳細な動作>図20
は、実装データ表示制御部150Aの動作を示すフロー
チャートである。図21は、部品形状データ記憶部13
0Cの部品形状データ2101、実装データ記憶部14
0Aの実装データ2102及び表示装置160の表示内
容を絵画的に表したものである。この図は、実装データ
表示制御部150Aが実装データ2102の内容を表示
装置160に表示させるにあたり、部品形状データ21
01を参照しているということを示している。
【0074】以下、図20のフローチャートに従って、
実装データ表示制御部150Aの動作を説明する。先
ず、実装データ表示制御部150Aは、実装データ21
02に基づいて親基板の形状を表示する(ステップS2
001)。次に、実装されている部品を順次表示するた
めに、まだ表示されていない1つの部品を選択し(ステ
ップS2002)、その部品の親基板上での角度や面を
含んだ位置情報を得て、その位置をAとする(ステップ
S2003)。
【0075】次に、その部品が子基板か否かを判断する
(ステップS2004)。その結果、その部品が子基板
であると判断された場合には、該当する実装データ21
02に基づいて、部品形状データ2101の子基板用の
データ2101Bの中から子基板や子基板上の部品の形
状に関する情報を獲得し(ステップS2005)、その
情報に基づいて位置Aにその子基板や子基板上の部品を
表示装置160に表示し(S2006)、さらに、子基
板上の配線経路を表示する(S2007)。
【0076】一方、子基板でない部品であると判断され
た場合は、部品形状データ2101の親基板用のデータ
2101Aの中からその部品の形状に関する情報を獲得
し(S2008)、その部品を位置Aに表示する(ステ
ップS2009)。以上の処理を、全ての部品について
繰り返す(ステップS2010)。全部品が表示されて
いれば、最後に親基板上の配線を表示する(ステップS
2011)。
【0077】以上の実装データ表示制御部150Aの説
明から明らかなように、各子基板は親基板上の指示され
た位置に表示され、さらに子基板上の部品は、その子基
板上の指示された位置に表示されるので、設計者は、実
際に実装された状態を把握することができ、最適な部品
の配置位置や最適な配線を決定し易くなる。また、実装
データ記憶部140Aの実装データ2102と部品形状
データ記憶部130Cの部品形状データ2101は独立
しており、表示時においては、常に最新の部品形状デー
タ2101が参照されるので、直前に部品形状データ2
101が編集されて更新された場合には、その更新され
た最新の部品形状データ2101に基づいた部品の形状
が表示される。従って、既に行った実装設計とは独立に
部品形状データ2101の変更を行うことができる。 <ネット表示制御部150Cの詳細な動作>図22は、
ネット表示制御部150Cの動作を示すフローチャート
で、図23〜図27は、その説明のための図である。
【0078】先ず、設計者が、入力装置110を用い
て、表示すべきネットを指定する(ステップS220
1)。ネット表示制御部150Cは、ネット記憶部14
0Cのデータを参照することによって、そのネットに属
する端子を得る(ステップS2202)。次に、それら
の端子の中から一般部品の端子を得、その端子の親基板
上での位置をPとする(ステップS2203)。ただ
し、複数のときはP1、P2、…とする。ここで、一般
部品とは、親基板上に配置された部品の中で、子基板を
除く部品のことをいう。
【0079】次に、入力されたネットに属する端子中に
ベアチップの端子があるか否かを調べ(ステップS22
04)、ベアチップの端子があれば、そのベアチップが
実装されている子基板の親基板上での角度や面を含む位
置を得て、それをAとする(ステップS2205)。た
だし、複数のときはA1,A2,…とする。次に、子基
板の設計データから、その子基板上でのベアチップの端
子の相対位置を得て、それをBとする(ステップS22
06)。ただし、複数のときはB1,B2,…とする。
【0080】次に、AおよびBから、角度や面も考慮し
て親基板上でのベアチップの端子の絶対位置を算出し、
それをABとする(ステップS2207)。ただし、複
数のときはA1B1,A1B2,…,A2B1,…とす
る。次に、ネットに、子基板の端子が含まれるか否かを
調べ(ステップS2208)、含まれる場合には、子基
板の設計データから、その子基板上でのその端子の相対
位置を得て、それをGとする(ステップS2209)。
ただし、複数のときはG1,G2,…とする。そして、
AおよびGから、角度や面も考慮して親基板上でのベア
チップの端子の絶対位置を算出し、それをAGとする
(ステップS2210)。ただし、複数のときはA1G
1,A1G2,…,A2G1,…とする。
【0081】以上の判断により、ネットに一般部品の端
子のみが含まれる場合、すなわちステップS2204に
おいて入力されたネットに属する端子中にベアチップの
端子がないと判断された場合は、そのネットを表示する
(ステップS2211)。一般部品の端子のみを含んだ
ネットの表示は、そのネットに属する各端子を接続する
線分を表示する。ただし、表示が繁雑になるのを避ける
ため、表示時には接続する線分が短いものから表示し、
既に表示されている線分で接続されている端子間の線分
は新たに表示しない。例えば図23に示すように、P
1,P2,P3の端子がこの順に並んでいるときは、P
1〜P2(P1とP2とを接続するという意味)とP2
〜P3の線分は表示するが、P1〜P3の線分は表示し
ない。
【0082】また、ネットが、一般部品の端子と子基板
の端子を除くベアチップの端子とを含む場合、すなわち
ステップS2208においてネットに属する端子に子基
板の端子が属しないと判断された場合は、そのネットを
表示する(ステップS2212)。ネットの表示は、図
24に示すように、ベアチップの端子の位置を一般部品
の端子の位置と同様に扱い、接続する線分を表示する。
【0083】さらに、ネットが、一般部品の端子とベア
チップの端子と子基板の端子とを含む場合は、ステップ
S2210の後に、そのネットを表示する(ステップS
2213)。ネットの表示は、図25に示すように、ベ
アチップの端子と子基板の端子との接続の表示ネットの
算出と、子基板の端子と一般部品の端子間との接続の表
示ネットの算出を別々に行ない、ベアチップの端子と一
般部品の端子を直接接続する表示ネットがないようにす
る。これは、ベアチップと一般部品の端子との配線接続
は必ず子基板の端子を介して行なわれるため、ネットも
子基板の端子を介して表示すべきだからである。なお、
ベアチップの端子と子基板の端子との接続のネット表示
と、子基板の端子と一般部品の端子との接続のネット表
示とを区別するため、それぞれの表示の線種や色を変え
てもよい。
【0084】上記接続データの例を図26に示す。ネッ
トAは、ベアチップの端子と一般部品の端子との接続を
表す。子基板の端子はまだ決定されていない。ネットB
は、ベアチップの端子から子基板の端子を介して一般部
品までの接続を表す。ネットCのように、各項目毎の端
子数は、1つでなくてもよい。ネットDは、一般部品の
端子間のみの接続を表している。これらのネットはネッ
ト表示制御部150Cによって、表示装置160に図2
7に示すように表示される。
【0085】このように、ネット表示制御部150Cに
よれば、従来の設計装置と異なり、親基板と子基板とに
跨るネット情報が1本の直線で表示されたり、子基板の
端子を経由する折れ線で表示されたりする。従って、親
基板上に配置された部品の端子と子基板上に配置された
部品の端子とを接続する配線経路を施す際に、配線すべ
き2つの端子が一見して判明する。
【0086】以上の本実施例の説明から明らかなよう
に、本設計装置によれば、従来の設計装置と異なり、親
基板と子基板とを区別することなく、いずれの基板に対
しても、同時並行して部品を配置していったり配線を施
していったりすることができる。さらに、そのように実
装された基板、部品、配線経路、端子及びネットは、親
基板と子基板とに区別されて別々に表示されるのではな
く、設計者が指示した位置に、且つそれらの形状や大き
さの寸法比率を保った状態で表示されるので、効率的な
設計ができる。 (実施例2)複数の子基板に対して、同等である旨の属
性を与えることができる基板実装設計装置の例を実施例
2に示す。 <構成>図28は、本実施例における基板実装設計装置
の構成を示すブロック図である。実施例1における基板
実装設計装置との構成上の相違点は、処理装置120に
同等基板処理部126が付加され、記憶装置140に同
等基板記憶部140Dが付加されていることである。
【0087】同等基板記憶部140Dは、設計者により
同等であると指示された子基板を識別する情報を記憶す
る領域を有している。同等基板処理部126は、さらに
同等基板設定部126A、同等基板判定部126B、同
等部品配置部126C及び同等配線経路配線部126D
から構成される。
【0088】同等基板設定部126Aは、入力装置11
0により指定された同等属性を有する子基板を識別する
情報を前記同等基板記憶手段に格納しておく。同等基板
判定部126Bは、実装設計において部品が配置された
り配線が行われたりした場合に、その対象となった基板
が同等基板記憶部140Dに記憶された同等基板の1つ
であるかどうかを判定する。
【0089】同等部品配置部126Cは、同等基板判定
部126Bによる判定の結果、同等基板の1つに部品が
配置されたと判定された場合には同等である全ての基板
上の指定された同一の位置に、一方、そのように判定さ
れなかった場合にはその基板上の指定された位置に、指
示された部品を配置するよう、実装データ記憶部140
Aのデータを編集する。
【0090】同等配線経路配線部126Dは、同等基板
判定部126Bによる判定の結果、同等基板の1つに配
線が施されたと判定された場合には同等である全ての基
板上の指定された同一の領域に、一方、そのように判定
されなかった場合にはその基板上の指定された領域に、
指示された配線経路を設けるよう、実装データ記憶部1
40Aのデータを編集する。 <具体例>具体例を、図29と図30に基づいて説明す
る。
【0091】先ず、設計者は、入力装置110を用いて
子基板1と子基板2とが同等の属性を有するものである
ことを指定する。同等基板設定部126Aは、指定され
た子基板が子基板1と子基板2であるという情報を、同
等基板記憶部140Dに格納しておく。次に、実装設計
において、図30に示されるように、設計者が子基板1
に部品を配置すると、同等基板判定部126Bは、同等
基板記憶部140Dのデータを参照することによって子
基板1と同等の属性を有する他の子基板2が存在すると
判断する。すると、同等部品配置部126Cは、自動的
にその部品を子基板2の対応する位置にも配置する。そ
の結果を、図30に示す。
【0092】以上の本実施例の説明から明らかなよう
に、本設計装置によれば、同等の属性を有する子基板を
予め設定しておくことによって、複数の子基板に同一の
部品を配置する作業が1回で済むことになる。なお、配
置した部品の位置を変更する場合であっても同様の効果
が得られる。以上、同等の属性を有する子基板に部品を
配置する場合の例を説明したが、同等の属性を有する子
基板を配線する場合にも全く同様の効果を得ることがで
きる。その場合には、同等部品配置部126Cに代わっ
て同等配線経路配線部126Dが同様の機能を果たす。 (実施例3)不要な配線経路が自動的に消去される機能
を有する基板実装設計装置の例を実施例3に示す。 <構成>図31は、本実施例における基板実装設計装置
の構成を示すブロック図である。実施例1における基板
実装設計装置との構成上の相違点は、配線部123に配
線判定部123C及び配線消去部123Dが付加されて
いることである。
【0093】配線判定部123Cは、設計者が配線に使
用しようとする子基板の端子を入力装置110によって
指定した場合に、その端子が既に配線済みの端子である
かどうかを判定する。配線消去部123Dは、配線判定
部123Cにより既に配線済みの子基板の端子であると
判定された場合にのみ、その配線経路を消去するよう、
前記実装データ記憶手段のデータを編集する。 <具体例>具体例を、図32と図33を用いて説明す
る。図32は、配線判定部123Cと配線消去部123
Dの動作を説明するフローチャートである。図33は、
配線経路を変更する前の状態(図33A)と配線経路を
変更した後の状態(図33B)を示している。
【0094】図33Aから判るように、既に、子基板上
のあるベアチップの端子3306から子基板の端子Fを
経て親基板上のある部品の端子3307までの配線経路
(この配線経路はネットNに対応するものとする)が施
されている。この配線経路を変更して、子基板上のベア
チップの端子3306から子基板の端子Gを経て親基板
上のある部品の端子3307に接続されるように、使用
する子基板の端子を端子Fから端子Gに変更する場合を
考える。
【0095】そのために、設計者は、入力装置110を
用いてネットNに使用されている端子Fを端子Gに変更
したい旨を本設計装置に指示する(ステップS320
1)。すると、端子Gが属するネットが調べられる(ス
テップS3202)。その結果、端子Gが既にネットN
に属している場合は、本来接続されるべき子基板の端子
なので特別な処理は行なわれない(ステップS3202
から左方向へのフロー)。
【0096】端子Gがいずれのネットにも属さない場
合、即ち、その子基板の端子が配線用に使用されていな
い場合は、端子GをネットNに所属させ(ステップS3
203)、処理を終了する。端子GがネットN以外の他
のネット、例えばネットXに属する場合は、端子Gが属
するネットを、ネットXからネットNに変更する(ステ
ップS3204)。
【0097】以上の処理は、子基板配線部123Bによ
って行われる。続いて、配線判定部123Cは、端子G
にネットN以外の配線が既に行われているかどうかを判
定する(ステップS3205)。この場合には、端子G
は、ネットXに属するので、ネットXに対応する配線が
すでに行われている可能性が高い。
【0098】判定の結果、端子GにネットN以外の配線
が行われていない場合には、この処理を終了する。一
方、端子GにネットN以外の配線が行われている場合に
は、配線消去部123Dは、それらの配線を消去するよ
うに、実装データ記憶部140Aの実装データを編集す
る(ステップS3206)。その結果、図33Bに示さ
れるように、子基板の配線3303と親基板の配線33
04とが削除され、端子Fが未接続状態となる。
【0099】なおここでは、1つの子基板の端子につい
てのネットを変更する場合について説明したが、子基板
の端子のネットを交換するコマンド処理などにより、同
時に2つ以上の子基板の端子についてのネットであって
も、同様の処理によって、一括で変更することもでき
る。また、従来例で示した自動配線処理を、子基板上の
ベアチップの端子と子基板の端子との間、または、親基
板上の子基板の端子と一般部品の端子との間での配線処
理に適用し、本実施例では未接続にした端子間の配線接
続を自動的に求めることもできる。
【0100】以上の本実施例の説明から明らかなよう
に、本設計装置によれば、配線のために使用しようとす
る子基板の端子を指定した場合に、その端子が既に配線
されていたときには、その配線が消去される。従って、
1つの子基板の端子が異なる2以上のネットの配線に用
いられるという誤った設計を回避することができる。 (実施例4)子基板上の部品の端子と親基板上の部品の
端子を接続する配線を自動的に行う基板実装設計装置の
例を実施例4に示す。 <構成>図34は、本実施例における基板実装設計装置
の構成を示すブロック図である。実施例1における基板
実装設計装置との構成上の相違点は、処理装置120に
自動配線部127が付加され、記憶装置140に子基板
端子記憶部140Eが付加されていることである。
【0101】子基板端子記憶部140Eは、自動配線に
使用することができる子基板の端子を識別する情報を記
憶する領域を有している。自動配線部127は、さらに
子基板端子抽出部127A、親基板配線判定部127
B、子基板配線判定部127C、配線繰返し制御部12
7D及び配線処理部127Eから構成される。
【0102】子基板端子抽出部127Aは、実装データ
記憶部140Aのデータに基づき、設計者が入力装置1
10を用いて指定した自動配線の対象となるネットにつ
いての子基板の全ての端子について、それらの子基板の
端子を識別する情報を前記子基板端子記憶部に格納す
る。子基板配線判定部127Cは、子基板端子記憶部1
40Eに記憶されている子基板の端子の中から任意の1
つの子基板の端子を選択し、その子基板の端子とそのネ
ットについての子基板上の部品の端子とを結ぶ配線をそ
の子基板上に施すことが可能かどうかを判定する。
【0103】親基板配線判定部127Bは、子基板配線
判定部127Cが選択した子基板の端子とそのネットに
ついての親基板上の部品の端子とを結ぶ配線をその親基
板上に施すことが可能かどうかを判定する。配線繰返し
制御部127Dは、子基板配線判定部127Cにより不
可能であると判定され、又は親基板配線判定部127B
により不可能であると判定された場合には、子基板端子
記憶部140Eに記憶されている子基板の端子からその
子基板の端子を消去し、再び子基板配線判定部127C
及び親基板配線判定部127Bの処理を繰り返すよう制
御する。
【0104】配線処理部127Eは、子基板配線判定部
127Cにより可能であると判定され、且つ親基板配線
判定部127Bにより可能であると判定された場合に
は、判定された際のそれぞれの配線経路を対応する基板
に設けるよう、実装データ記憶部140Aのデータを編
集する。 <動作>図35は自動配線部127の動作を説明するフ
ローチャートである。
【0105】先ず、設計者は、入力装置110を用い
て、ネット記憶部140Cのネットの中から子基板上の
部品と親基板上の部品とを接続するネットで、自動配線
の対象にしようとする1つのネットを指定する(ステッ
プS3501)。子基板端子抽出部127Aは、指定さ
れたネットについての子基板の全ての端子について、そ
れらを識別する情報を子基板端子記憶部140Eに格納
する(ステップS3502)。
【0106】子基板配線判定部127Cは、子基板端子
記憶部140Eに記憶されている子基板の端子の中から
任意の1つの子基板の端子を選択する(ステップS35
03)。ここで、1つの子基板の端子を選択する際に
は、より短い配線経路を求めるために、ネットを表す直
線に最も近い子基板の端子から順々に選択させることも
できる。
【0107】続いて、子基板配線判定部127Cは、そ
の子基板の端子と子基板上の部品の端子とを結ぶ配線を
その子基板上に施すことが可能かどうかを判定する(ス
テップS3505)。この判定は、それらの端子を結ぶ
配線経路のための領域をその基板上に確保し、既に施さ
れた他の配線経路と交差することがないかどうかを、実
装データ記憶部140Aに格納された実装データを参照
することによって行われる。具体的には、既に知られた
自動配線処理のためのメーズ法やラインサーチ法を用い
ればよい。
【0108】同様に、親基板配線判定部127Bは、そ
の親基板の端子と親基板上の部品の端子とを結ぶ配線を
その親基板上に施すことが可能かどうかを判定する(ス
テップS3506)。判定の結果、子基板配線判定部1
27Cにより不可能であると判定され、又は親基板配線
判定部127Bにより不可能であると判定された場合に
は、配線繰返し制御部127Dは、その子基板の端子を
使用不可能とし、その子基板の端子を除く他の子基板の
端子を対象として再びステップS3503〜S3506
の処理が繰り返されるように制御する(ステップS35
04)。このようにして、使用可能な子基板の端子が発
見されるまで同様の処理が繰り返される。なお、フロー
チャートには示されていないが、自動配線に使用できる
子基板の端子が発見されなかった場合は、その旨を設計
者に報告して本処理を終了する。
【0109】一方、子基板配線判定部127Cにより可
能であると判定され、且つ親基板配線判定部127Bに
より可能であると判定された場合には、配線処理部12
7Eは、判定された際のそれぞれの配線経路を対応する
基板に設けるよう、前記実装データ記憶手段のデータを
編集する(ステップS3507)。このようにして、子
基板上の部品と親基板上の部品を接続するための子基板
の端子が発見され、その端子を経由する配線が自動的に
施される。
【0110】なお、自動配線を行う前の段階において、
既に配線が施された子基板の端子が存在する場合には、
一旦、その配線を引き剥し、その端子を用いて上記の配
線の試行を行って判定することもできる。その際には、
引き剥された配線経路に関する情報は別に記憶装置14
0に記憶されるので、設計者は、後に改めてその配線を
施すことができるようになっている。
【0111】また、本実施例では1つのネットについて
自動配線が行われたが、予め複数のネットが指定され
て、それらのネットについて一括で順次に自動配線が行
われるようにしてもよい。 <具体例>上記の自動配線の処理を、表示装置160で
の表示例を図36を用いて説明する。
【0112】先ず、設計者は、自動配線させようとする
ネットとして、子基板上の部品の端子3602と親基板
上の部品の端子3603とを接続するネット3601を
指定する(ステップS3501)。すると、使用可能な
子基板の端子中から1つの端子、例えば端子3604が
選択される(ステップS3502〜S3503)。とこ
ろが、図36から明らかなように、端子3602から端
子3604への配線経路を求めることができないことが
判明するので(ステップS3503)、次に別の端子3
605が選択される(ステップS3504、S350
3)。この場合も、配線経路を求めることができない。
【0113】以上のように、順次、子基板の端子を選択
していき、今、図37のように端子3607が選ばれた
とする(ステップS3503)。この場合には、図37
から明らかなように、子基板配線判定部127Cは、端
子3602と端子3607とを配線することが可能であ
ると判定する(ステップS3505)。
【0114】同様に、親基板配線判定部127Bは、端
子3607と端子3610とを配線することが可能であ
ると判定する(ステップS3506)。その結果、子基
板上には、図38に示されるように、配線経路3609
が施され、親基板上には、図39に示されるように、配
線経路3612が施される(ステップS3507)。
【0115】以上の本実施例の説明から明らかなよう
に、本設計装置によれば、子基板上の部品と親基板上の
部品を接続する最適な配線が自動的に施される。従っ
て、子基板と親基板に跨る配線の作業時間が大幅に短縮
される。 (実施例5)配置すべき基板の種類による部品の分類、
最適な子基板の形状の決定、親基板上への子基板の配
置、子基板上への部品の配置を自動的に行う基板実装設
計装置の例を実施例5に示す。 <構成>図40は、本実施例における基板実装設計装置
の構成を示すブロック図である。実施例1における基板
実装設計装置との構成上の相違点は、処理装置120に
自動基板設定部128、自動部品配置部129が付加さ
れていることである。
【0116】自動基板設定部128はさらに、自動部品
分類部128A及び自動子基板形状決定部128Bから
構成される。自動部品分類部128Aは、配置しようと
する全ての部品を子基板上に配置すべき部品と親基板上
に配置すべき部品とに分類する。自動子基板形状決定部
128Bは、指示された全ての部品を配置できる最適な
子基板の形状を決定したり必要な子基板の端子の割付を
行ったりする。
【0117】自動部品配置部129はさらに、親基板用
自動部品配置部129A及び子基板用自動部品配置部1
29Bから構成される。親基板用自動部品配置部129
Aは、設計データ記憶部130Aや実装データ記憶部1
40Aのデータに基づき、指定された子基板を1つの部
品とみなすことによって、親基板上への自動配置を行
う。自動配置の手法自体は、既に知られた重心法等を用
いている。
【0118】子基板用自動部品配置部129Bは、設計
データ記憶部130Aや実装データ記憶部140Aのデ
ータに基づき、子基板上への部品の自動配置を行う。一
般に、重心法などの既に知られた自動配置の手法におい
ては、自動配置しようとする部品と、その部品と接続さ
れる他の部品や基板の端子との位置関係が考慮されるて
最適な位置が決定されるが、ここでの自動配置において
は、子基板上の部品のみならず親基板上の部品との位置
関係も考慮される。もっとも、子基板の端子の割付が既
に確定している場合は、子基板上の部品と子基板の端子
のみが考慮される。このとき、同等基板処理部126に
よって複数の子基板が同等である旨の指定がなされてい
る場合には、同等である他の子基板での配置位置の最適
性をも含めて総合的に考慮されて、自動配置が行われ
る。 <動作>図41は、自動基板設定部128と自動部品配
置部129の動作を説明するための、2種類の典型的な
実装設計の作業の流れを示すフローチャートである。
【0119】図41Aは、親基板上に子基板だけを配置
した後に、その子基板上に部品を配置する方法による場
合のフローチャートである。一方、図41Bは、子基板
上に部品を配置し終えてから、その子基板を親基板上に
配置する方法による場合のフローチャートである。ま
ず、図41Aに示されたフローチャートについて説明す
る。
【0120】設計者は、部品の配置に先立ち、自動部品
分類部128Aによって、配置しようとする全ての部品
を、子基板上に配置すべき部品と親基板上に配置すべき
部品とに分類させることができる(ステップS410
1)。ここで、子基板の数は1個に限られず、複数の種
類の子基板も含めて部品を分類させることができる。次
に、ステップS4101において子基板上に配置すべき
部品として分類された部品について、子基板ごとに、自
動子基板形状決定部128Bによって、必要な部品を配
置できる大きさを有する最適な形状の子基板を決定させ
ることができる(ステップS4102)。これによっ
て、必要な全ての部品を配置するための各子基板の形状
や大きさが判明する。
【0121】次に、子基板の端子の仮割付を行う(ステ
ップS4103)。子基板の端子の仮割付とは、その子
基板自体を親基板上に自動配置させるために、子基板上
の部品と親基板上の部品とを接続する各ネットについ
て、経由すべき子基板の端子を暫定的に決定しておくこ
とをいう。ここで、割り付けられる子基板の端子が設け
られている位置は、子基板上の周辺ではなく、その子基
板の中心の一点に集中しているとすることもできる。そ
の場合には、子基板と親基板とに跨る全てのネットの一
端が、子基板の中心の一点に接続されていることにな
る。
【0122】以上の作業を全ての子基板について行う
(ステップS4104)。次に、設計者は、親基板用自
動部品配置部129Aによって、各子基板を親基板上に
自動配置させることができる(ステップS4105)。
親基板用自動部品配置部129Aは、各子基板を他の一
般部品と同様に扱うことによって、従来から知られた重
心法等の自動配置手法を適用する。
【0123】次に、設計者は、子基板用自動部品配置部
129Bによって、子基板上への部品を自動配置させる
ことができる(ステップS4106)。その自動配置に
おいては、配置しようとする部品と接続される既に配置
された子基板上の他の部品だけでなく、既に配置された
親基板上の他の部品との位置関係をも考慮されて、最適
な子基板上の配置位置が決定される。
【0124】次に、設計者は、ステップS4103にお
いて暫定的に行っていた端子割付を、自動子基板形状決
定部128Bによって厳密に決定する(ステップS41
07)。但し、ここでの作業は後の配線時に行ってもよ
い。複数の子基板を配置する場合は、全ての子基板につ
いて同様の作業を行う(ステップS4108)。
【0125】次に、図41Bに示されたフローチャート
について説明する。部品の分類及び子基板の形状の決定
の作業については、図41Aと同様である(ステップS
4111、S4112)。子基板の形状を決定し終える
と、設計者は、次に子基板用自動部品配置部129Bに
よって、子基板上への部品の配置を自動的に行わせるこ
とができる(ステップS4113)。
【0126】次に、設計者は、子基板の端子を仮割付す
る(ステップS4114)。ここでの仮割付は、特に親
基板上の部品との位置関係等を考慮せずに行う。例え
ば、子基板上の部品の端子と子基板の端子との距離が短
くなるように割り付ける。以上の作業を全ての子基板に
対して行う(ステップS4115)。次に、設計者は、
部品の配置を終えた各子基板を親基板上に自動配置させ
る(ステップS4116)。
【0127】続いて、設計者は、ステップS4114で
暫定的に決定していた端子割付を、自動子基板形状決定
部128Bによって厳密に決定する(ステップS411
7)。この際には、後の配線作業が容易になるように考
慮しながら、ネット長やネットの交差が少なくなるよう
仮割付した端子の変更や交換を行う。以上の作業を全て
の子基板について行う(ステップS4118)。
【0128】なお、この設計手法(図41B)は、全て
の子基板についての部品配置を完了してから親基板につ
いての部品配置を行う点において従来の設計手法に類似
しているが、ステップS4117において、親基板上に
配置されている他の部品との接続の関連性を考慮しなが
ら子基板の端子の割付を進めていくことができる点にお
いて、従来の設計手法よりも勝る。 <自動部品分類部128Aの詳細な動作>図42は、自
動部品分類部128Aの動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【0129】先ず、設計者は、入力装置110によっ
て、評価基準値を入力する(ステップS4201)。こ
こで、評価基準値とは、部品を分類するにあたっての指
針となる値のことで、例えば、「コストを100以下に
せよ」、「子基板の最大部品数は6以下にせよ」、「部
品の配置に要する面積は50以下にせよ」などである。
評価基準値は、1種類に限られない。
【0130】自動部品分類部128Aは、入力された評
価基準値に基づいて、配置しようとする全ての部品を子
基板上に配置すべき部品と親基板上に配置すべき部品と
に分類する(ステップS4202)。続いて、自動部品
分類部128Aは、ステップS4202でなされた分類
に対して総合評価値算出部124によって得られる値と
ステップS4201で入力された評価基準値とを比較す
ることによって、その分類がその評価基準値を満足する
かどうかの評価を行う(ステップS4203)。
【0131】一般に、子基板上に配置する部品が多けれ
ば多い程コストは増し、一方、親基板上に配置する部品
が多ければ多い程大きな配置面積が必要とされる。評価
の結果、評価基準値を満足する場合には、その分類の結
果が表示装置160に表示される。満足しなければ、原
因となる部品を再分類することによって、以上の処理を
繰り返す(ステップS4204)。
【0132】ここで、再分類の手法としては、不満足の
原因となった部品だけを別の基板の分類に変更させてい
く方法が採られる。また、考えられる全ての組合せを順
々に評価していく方法であってもよい。以上の処理によ
って、配置しようとする全ての部品は、指示された評価
基準値を満足するように、子基板上に配置すべき部品と
親基板上に配置すべき部品とに分類される。 <自動子基板形状決定部128Bの詳細な動作>図43
は、自動子基板形状決定部128Bの動作を説明するた
めのフローチャートである。
【0133】自動子基板形状決定部128Bは、先ず、
初期値として任意の子基板形状を決定する(ステップS
4301)。この初期値は、予め用意されている複数の
形状の中から任意の一つの形状が選択されたり、設計者
が予め与える条件をもとに新たに作成されたものが採用
される。次に、子基板上に配置すべき部品間のみの接続
を考慮し、既に知られた手法に基づく自動配置を行う
(ステップS4302)。自動配置においては、配線領
域なども考慮される。即ち、各部品の間隔をある程度以
上確保し、各部品の配置位置が近づきすぎないように、
部品が自動配置されていく。
【0134】次に、その部品配置についての評価をする
(ステップS4303)。即ち、部品がすべて配置でき
たか、部品間の配線領域が確保できているか、基板形状
が大きすぎないか、などの評価を行う。評価の結果が不
満足ならば(ステップS4304)、再び子基板の形状
を変更し(ステップS4305)、部品の配置をやりな
おす(ステップS4304)。
【0135】なお、ステップS4301〜S4305で
は、配置する領域を決定し、その後にその領域内への部
品配置を試みる方法が採られたが、その順序とは逆に、
先に部品の配置を行い、その後にそれら部品を囲む領域
を子基板の形状として採用する方法を採ることもでき
る。最後に、子基板の端子の割付を行う(ステップS4
306)。即ち、自動子基板形状決定部128Bは、そ
の子基板と親基板とに跨るネットを設計データ記憶部1
30Aから読み出し、各ネットの長さが短くなるよう、
また交差が少なくなるよう各ネットについて経由すべき
子基板の端子を決定していく。
【0136】尚、最適な端子割付を行うのに十分な情報
がない場合には、単純に子基板の端子の並びの順番に割
り当てたり、全ての仮端子を子基板の中心におくような
割付も考えられるが、その場合には、後に端子割付に十
分な情報が得られた後で、端子を再度確定する必要があ
る。また、ここで行う端子割付を後の配線の際に行うよ
うにしてもよい。
【0137】このようにして、自動子基板形状決定部1
28Bによって、指示された全ての部品を配置できる最
適な子基板の形状が決定され、さらに必要な子基板の端
子の割付が行われる。 <親基板用自動部品配置部129Aの詳細な動作>図4
4は、親基板用自動部品配置部129Aの動作を説明す
るためのフローチャートである。親基板用自動部品配置
部129Aは、子基板の端子の割り付けが行われた各子
基板を1つの部品とみなす(ステップS4401)こと
によって、一般部品に適用していた従来の自動配置手法
をそのまま利用している(ステップS4402)。
【0138】これによって、子基板を含めた必要な全て
の部品について、親基板上への自動配置が可能となる。 <子基板用自動部品配置部129Bの詳細な動作>図4
5は、子基板用自動部品配置部129Bの動作を説明す
るためのフローチャートである。
【0139】先ず、子基板用自動部品配置部129B
は、子基板の端子が既に確定しているかどうかを判断す
る(ステップS4501)。判断の結果、それらが既に
確定している場合には、配置しようとする部品に関連す
るその子基板上の全てのネットを特定する(ステップS
4502)。一方、判断の結果、それらが確定していな
い場合には、配置しようとする部品に関連するその子基
板上の全てのネットだけでなく、その子基板と親基板又
は他の子基板に跨る全てのネットをも特定する(ステッ
プS4503)。
【0140】以上のようにして特定したネットを考慮し
て従来の自動配置手法を適用することにより、子基板上
での最適な位置に部品を配置する(ステップS450
4)。このようにして、子基板用自動部品配置部129
Bは、同一の子基板上に配置された部品だけでなく、親
基板や他の子基板上に配置された部品との位置関係を考
慮しながら、子基板上の最適な位置に、部品を自動配置
する。 <具体例>図46は、親基板上への自動部品配置(ステ
ップS4105)が行われた場合の図である。子基板M
MC1は、端子の割付がまだ確定していないために、子
基板MMC1と接続される全てのネットがMMC1の中
心に仮割付がなされている。即ち、子基板MMC1内の
部品IC1、IC2の各端子と接続される子基板の端子
が未定であるので、それらの全ての端子が子基板MMC
1の中心にあるものとして、親基板上への自動配置が実
行されている。
【0141】ここでは、子基板MMC1を1つの部品と
みなし、他の部品IC3、IC4、IC5、IC6と同
様に扱うことで、自動配置を行っている。なお、CN1
及びCN2はコネクタであり、その位置が固定されてい
る。この図から判るように、設計者は、子基板の端子の
割付を終えていない段階においても、その子基板を親基
板に自動配置させることができる。
【0142】図47は、子基板上への自動部品配置(ス
テップS4107)が行われた場合の図である。ここで
は、子基板MMC1の端子の割付はまだ行われていない
が、一般部品の端子の割付は既に決まっているので、図
の点線で示された一般部品のネットを参照しながら子基
板内の部品IC1、IC2が自動配置されている。例え
ば、子基板の部品IC2は、親基板上の部品IC3、I
C5と子基板上の部品IC1との接続を考慮して自動配
置が行われたものである。
【0143】以上の本実施例から明らかなように、本設
計装置によれば、子基板上に配置すべき部品と親基板上
に配置すべき部品の分類が自動的に行われる。また、子
基板の形状及び端子割付が自動的に行われる。さらに、
子基板及び親基板への部品の配置が自動的に行われる。
従って、部品の分類や評価、子基板領域の設定、部品配
置の設計作業に要する時間が大幅に短縮される。 (補足説明)以上、本発明に係る基板実装設計装置につ
いて、実施例1〜5に基づいて説明したが、本発明はこ
れらの実施例に限られないことは勿論である。即ち、 (1)一般に、基板ごとに異なる設計ルールを設ける
が、1つの基板上に異なる設計ルールの領域を複数個設
けてもよい。
【0144】これは、親基板上に設定する子基板を、子
基板とみなすのではなく、親基板上に設けられた同一の
設計ルールを有する1つの領域とみなすことによって実
現することができる。これにより、例えば、親基板上に
アナログ領域とデジタル領域を設け、それら異なる領域
に対して同時に実装設計を進めていくことができる。 (2)実施例1においては、配線の設計をするときにネ
ットを表示させたが、ネットを表示させるのはこのよう
な場合に限られるものではない。例えば、部品を配置す
る場合にも、同様にネット表示をさせておくことができ
る。即ち、既に基板に配置された部品だけでなく、親基
板の外に表示されている未配置部品も含めてネット表示
をすることができるので、相互の部品の接続の関連性を
考慮しながら部品の配置を進めていくことができる。
【0145】
【発明の効果】請求項1記載の基板実装設計装置によれ
ば、各基板、部品、配線経路等の形状や位置関係が表示
装置に編集された通りに表示される。従って、設計者は
その表示内容を目視しながら迅速に実装設計を進めてい
くことができる。また、設計者は、親基板と子基板とを
区別することなく、いずれの基板に対しても、部品を配
置していったり配線を施していったりできる。従って、
親基板の実装設計と子基板の実装設計とを並行して同時
に進めることによって、大きな手戻り作業の発生を回避
し、効率的な設計作業を行うことができるという効果が
ある。
【0146】請求項2記載の基板実装設計装置によれ
ば、部品を親基板又は子基板上に配置した場合に、配置
された基板に応じて予め登録された部品の形状が自動的
に決定される。従って、設計者は、親基板と子基板とを
意識することなく、いずれの基板に対しても適切な形状
の部品を配置していくことができ、より短時間で最適な
部品の配置作業が完了するという効果がある。
【0147】請求項3及び請求項4記載の基板実装設計
装置によれば、配置された個々の部品の評価値が、配置
された全ての部品について合計されたり、基板ごとに合
計されてその結果が表示装置に表示される。従って、設
計者は、部品配置の設計を進めながら、それまでの設計
作業の妥当性を逐一に評価でき、設計の手戻り作業を回
避することができる。
【0148】請求項5記載の基板実装設計装置によれ
ば、設計者は、操作手段を用いて親基板上に配線経路を
設けたり子基板上に配線経路を設けたりすることができ
る。従って、設計者は、親基板と子基板とを意識するこ
となく、いずれの基板に対しても必要な設計を進めてい
くことができ、より短時間で最適な配線経路の設計作業
が完了するという効果がある。
【0149】請求項6記載の基板実装設計装置によれ
ば、配線のために使用しようとする子基板の端子を指定
した場合に、その端子が既に配線されていたときには、
その配線が消去される。従って、1つの子基板の端子が
異なる2以上のネットの配線に用いられるという誤った
設計を回避することができる。即ち、配線経路の変更に
伴って生じる必要な他の配線経路の変更が自動的に行わ
れ、配線作業に要する時間が短縮される。
【0150】請求項7記載の基板実装設計装置によれ
ば、部品が配置された場合には、配置された基板と同等
属性の他の基板に対しても同一部品が自動的に配置され
る。また、配線が施された場合には、配線された基板と
同等属性の他の基板に対しても同一の配線が自動的に施
される。従って、予め同等の属性を有する子基板を指定
しておくことによって、複数の子基板に同一の部品を配
置したり同一の配線経路を施したりする作業が1回で済
むことになり、子基板の実装設計に要する作業時間が短
縮されるという効果がある。
【0151】請求項8及び請求項9記載の基板実装設計
装置によれば、親基板と子基板とに跨るネット情報が1
本の直線で表示されたり、子基板の端子を経由する折れ
線で表示されたりする。従って、親基板上に配置された
部品の端子と子基板上に配置された部品の端子とを接続
する配線経路を施す作業が容易になる。請求項10記載
の基板実装設計装置によれば、設計者が親基板と子基板
とに跨る1本のネットを指定すると、経由すべき子基板
の端子が自動的に決定され、そのネットに対応する配線
経路が自動的に施される。従って、親基板と子基板とに
跨る配線の作業時間が大幅に短縮される。
【0152】請求項11記載の基板実装設計装置によれ
ば、所定の基準値を満足するように、未配置部品が、子
基板上に配置すべき部品と親基板上に配置すべき部品と
に自動的に分類される。従って、部品の配置に関する計
画が短時間で完了するという効果がある。請求項12記
載の基板実装設計装置によれば、1つの子基板に配置し
ようとする全ての部品を指示すると、それら全ての部品
を配置するのに必要な大きさを有する最適な形状の子基
板が自動的に決定される。従って、子基板の最適な形状
を決定する時間が短縮される。
【0153】請求項13記載の基板実装設計装置によれ
ば、配置すべき部品が決定された1つの子基板は、1つ
の部品とみなされて親基板上に自動配置される。従っ
て、親基板上への部品配置に要する作業時間が大幅に短
縮される。請求項14記載の基板実装設計装置によれ
ば、子基板に配置すべき部品を指示すると、その子基板
に既に配置された部品だけでなく他の基板上の部品との
接続も考慮されて、その部品が子基板上の最適な位置に
自動配置される。従って、子基板上への部品配置に要す
る作業時間が大幅に短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における基板実装設計装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】設計データ記憶部130Aに格納された設計デ
ータの一構成要素である部品リストの一例である。
【図3】設計データ記憶部130Aに格納された設計デ
ータの一構成要素であるネットの内容を示す表の一例で
ある。
【図4】設計ルール記憶部130Bに格納された設計ル
ールの内容を示す表の一例である。
【図5】部品形状データ記憶部130Cに格納された部
品形状データの内容を示す表の一例である。
【図6】評価値記憶部130Dに格納された評価値の内
容を示す表の一例である。
【図7】本発明の実施例1における基板実装設計装置を
用いた実装設計の作業の流れを示すフローチャートであ
る。
【図8】実装対象となる回路図の一例を示す回路図であ
る。
【図9】親基板と子基板とを設定した直後における実装
データの表示例である。
【図10】基板実装設計装置の部品配置に関する詳細な
動作を示すフローチャートである。
【図11】1つの未配置部品を基板に配置しようとする
場合における実装データの表示例である。
【図12】1つの未配置部品を子基板上に配置した直後
における実装データの表示例である。
【図13】1つの未配置部品を親基板上に配置する場合
における実装データの表示例である。図13Aは、1つ
の未配置部品を親基板上に配置するように指示した場合
における実装データの表示例である。図13Bは、複数
の部品形状の中から1つの部品形状を選択した直後にお
ける実装データの表示例である。
【図14】基板実装設計装置の配線に関する詳細な動作
を示すフローチャートである。
【図15】子基板の端子を経由しないネットの表示例で
ある。
【図16】子基板の端子を経由するネットの表示例であ
る。
【図17】子基板上の配線を終えた直後における実装デ
ータの表示例である。
【図18】親基板上の配線を終えた直後における実装デ
ータの表示例である。
【図19】親基板上の配線を変更した場合における実装
データの表示例である。
【図20】実装データ表示制御部150Aの動作を示す
フローチャートである。
【図21】実装データ表示制御部150Aの動作を説明
するための図である。
【図22】ネット表示制御部150Cの動作を示すフロ
ーチャートである。
【図23】一般部品の端子を接続するネットの表示例で
ある。
【図24】ベアチップの端子と一般部品の端子を接続す
るネットの表示例である。
【図25】子基板の端子を経由するネットの表示例であ
る。
【図26】ネット記憶部140Cのネットの内容を示す
表の一例である。
【図27】各種のネットの表示例である。
【図28】本発明の実施例2における基板実装設計装置
の構成を示すブロック図である。
【図29】1つの未配置部品を子基板上に配置しようと
する場合における実装データの表示例である。
【図30】1つの未配置部品を子基板上に配置した直後
における実装データの表示例である。
【図31】本発明の実施例3における基板実装設計装置
の構成を示すブロック図である。
【図32】本発明の実施例3における基板実装設計装置
の動作を示すフローチャートである。
【図33】子基板の端子を変更する場合における実装デ
ータの表示例である。図33Aは、既に配線された子基
板の端子を変更する前の実装データの表示例である。図
33Bは、子基板の端子を変更した直後における実装デ
ータの表示例である。
【図34】本発明の実施例4における基板実装設計装置
の構成を示すブロック図である。
【図35】本発明の実施例4における基板実装設計装置
の動作を示すフローチャートである。
【図36】自動配線を行う前の実装データの表示例であ
る。
【図37】1つの子基板の端子が選択された場合におけ
る実装データの表示例である。
【図38】子基板上での自動配線が行われた直後におけ
る実装データの表示例である。
【図39】親基板上での自動配線が行われた直後におけ
る実装データの表示例である。
【図40】本発明の実施例5における基板実装設計装置
の構成を示すブロック図である。
【図41】本発明の実施例5における基板実装設計装置
を用いた実装設計の作業の流れを示すフローチャートで
ある。図41Aは、親基板上への部品配置の後で子基板
上への部品配置を行う場合の例である。図41Bは、子
基板上への部品配置の後で親基板上への部品配置を行う
場合の例である。
【図42】自動部品分類部128Aの動作を示すフロー
チャートである。
【図43】自動子基板形状決定部128Bの動作を示す
フローチャートである。
【図44】親基板用自動部品配置部129Aの動作を示
すフローチャートである。
【図45】子基板用自動部品配置部129Bの動作を示
すフローチャートである。
【図46】親基板上への自動部品配置が行われた場合に
おける実装データの表示例である。
【図47】子基板上への自動部品配置が行われた場合に
おける実装データの表示例である。
【図48】従来の実装設計の処理の流れを示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
110 入力装置 121A 親基板設定部 121B 子基板配置部 122A 基板判定部 122B 配置処理部 123A 親基板配線部 123B 子基板配線部 123C 配線判定部 123D 配線消去部 124 総合評価値算出部 125 出力部 126A 同等基板設定部 126B 同等基板判定部 126C 同等部品配置部 126D 同等配線経路配線部 127A 子基板端子抽出部 127B 親基板配線判定部 127C 子基板配線判定部 127D 配線繰返し制御部 127E 配線処理部 128A 自動部品分類部 128B 自動子基板形状決定部 129A 親基板用自動部品配置部 129B 子基板用自動部品配置部 130A 設計データ記憶部 130B 設計ルール記憶部 130C 部品形状データ記憶部 130D 評価値記憶部 140A 実装データ記憶部 140B 総合評価値記憶部 140C ネット記憶部 140D 同等基板記憶部 140E 子基板端子記憶部 150A 実装データ表示制御部 150B 総合評価値表示制御部 150C ネット表示制御部 160 表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 伸治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の基板についての部品配置及び配線
    のための設計を支援する基板実装設計装置であって、 親基板及び親基板上に配置された子基板や部品の位置、
    形状及び大きさ、各基板上に配線された配線経路に関す
    るデータを記憶する領域を有する実装データ記憶手段
    と、 前記実装データ記憶手段のデータを編集する指示を与え
    る操作をする操作手段と、 前記操作手段の指示に従って、所定形状の親基板に関す
    るデータを作成し、前記実装データ記憶手段に格納する
    親基板設定手段と、 前記操作手段の指示に従って、所定形状の子基板を親基
    板上の所定位置に配置するよう、前記実装データ記憶手
    段のデータを編集する子基板配置手段と、 前記操作手段の指示に従って、所定形状の部品を各基板
    上の所定位置に配置するよう、前記実装データ記憶手段
    のデータを編集する部品配置手段と、 前記操作手段の指示に従って、所定の配線経路を各基板
    上に設けるよう、前記実装データ記憶手段のデータを編
    集する配線手段と、 表示手段と、 前記実装データ記憶手段に記憶されたデータを前記表示
    手段に送り、各基板、部品及び配線経路を相互の形状及
    び位置関係を編集された通りに表示するよう制御する実
    装データ表示制御手段とを備えることを特徴とする基板
    実装設計装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の基板実装設計装置におい
    て、 前記部品配置手段は、 各部品について、それが親基板上に配置された場合と子
    基板上に配置された場合の形状及び大きさを記憶する部
    品形状データ記憶部と、 前記操作手段によって部品が親基板上に配置されたか子
    基板上に配置されたかを判定する基板判定部と、 前記基板判定部の判定結果に応じて定まる部品の形状及
    び大きさを前記部品形状データ記憶部から読出し、その
    形状及び大きさの部品を指示された基板上の位置に配置
    するよう、前記実装データ記憶手段のデータを編集する
    配置処理部とからなることを特徴とする基板実装設計装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の基板実装設計装置はさら
    に、 各部品について、部品の種類、形状、大きさ及びそれら
    の組合せに対応する評価値を記憶する評価値記憶手段
    と、 配置された部品について、前記評価値記憶手段に記憶さ
    れている対応する評価値を読み出して合計することによ
    り、総合評価値を算出する総合評価値算出手段と、 前記総合評価値算出手段により算出された総合評価値
    を、前記表示手段上で親基板表示領域の一側方に表示す
    るよう制御する総合評価値表示制御手段とを備えること
    を特徴とする基板実装設計装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の基板実装設計装置におい
    て、 前記総合評価値算出手段は、各基板に配置された部品に
    ついての対応する評価値を合計し、基板ごとの総合評価
    値を算出することを特徴とする基板実装設計装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の基板実装設計装置におい
    て、 前記配線手段は、 前記操作手段による指示に従って、親基板上に配置され
    た部品の端子及び子基板の端子の中から選択された2つ
    の端子間を結ぶ配線経路を親基板上に設けるよう、前記
    実装データ記憶手段のデータを編集する親基板配線部
    と、 前記操作手段による指示に従って、子基板上の部品の端
    子及び子基板の端子の中から選択された2つの端子間を
    結ぶ配線経路を子基板上に設けるよう、前記実装データ
    記憶手段のデータを編集する子基板配線部とからなるこ
    とを特徴とする基板実装設計装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の基板実装設計装置におい
    て、 前記配線手段はさらに、 前記操作手段によって指示された子基板の端子が既に配
    線済みの子基板の端子であるかどうかを判定する配線判
    定部と、 前記配線判定部により既に配線済みの子基板の端子であ
    ると判定された場合にのみ、その配線経路を消去するよ
    う、前記実装データ記憶手段のデータを編集する配線消
    去部とを備えることを特徴とする基板実装設計装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の基板実装設計装置はさら
    に、 同等属性を有する子基板を識別する情報を記憶する領域
    を有している同等基板記憶手段と、 親基板に配置された複数の子基板の中から、所望の2以
    上の同等属性を有する子基板を指定するための操作をす
    る同等基板指定操作手段と、 前記同等基板指定操作手段により指定された同等属性を
    有する子基板を識別する情報を前記同等基板記憶手段に
    格納しておく同等基板設定手段と、 前記操作手段による指示に従って部品が配置されたり配
    線が施された対象となった基板が、前記同等基板記憶手
    段に記憶された同等基板の1つであるかどうかを判定す
    る同等基板判定手段と、 前記同等基板判定手段による判定の結果、同等基板の1
    つに部品が配置されたと判定された場合には同等である
    全ての基板上の指定された同一の位置に、一方、そのよ
    うに判定されなかった場合にはその基板上の指定された
    位置に、指示された部品を配置するよう、前記実装デー
    タ記憶手段のデータを編集する同等部品配置手段と、 前記同等基板判定手段による判定の結果、同等基板の1
    つに配線が施されたと判定された場合には同等である全
    ての基板上の指定された同一の領域に、一方、そのよう
    に判定されなかった場合にはその基板上の指定された領
    域に、指示された配線経路を設けるよう、前記実装デー
    タ記憶手段のデータを編集する同等配線経路配線手段と
    を備えることを特徴とする基板実装設計装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の基板実装設計装置はさら
    に、 接続する対象となった2つの部品の端子の名前の組を1
    つのネットとする複数のネットを記憶するネット記憶手
    段と、 前記ネット記憶手段に記憶されたネットを前記表示手段
    に送り、前記実装データ表示制御手段によって表示され
    ている図形に上書きする状態で部品の端子間を結ぶ直線
    を表示するよう制御するネット表示制御手段とを備える
    ことを特徴とする基板実装設計装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の基板実装設計装置におい
    て、 前記ネット表示制御手段は、前記操作手段によって指示
    されたネットに対応する直線が、前記操作手段によって
    指示された子基板の端子を経由する折れ線となって表示
    されるよう制御することを特徴とする基板実装設計装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の基板実装設計装置にお
    いて、 前記配線手段はさらに、 前記ネット記憶手段に記憶されたネットの中から、子基
    板上の部品の端子と親基板上の部品の端子との接続に関
    するネットで、自動配線の対象にしようとする1つのネ
    ットを選択するための操作をするネット選択操作部と、 自動配線に使用することができる子基板の端子を識別す
    る情報を記憶する領域を有している子基板端子記憶部
    と、 前記実装データ記憶手段のデータに基づいて、前記ネッ
    ト選択部によって選択されたネットについての子基板の
    全ての端子について、それらの子基板の端子を識別する
    情報を前記子基板端子記憶部に格納する子基板端子抽出
    部と、 前記子基板端子記憶部に記憶されている子基板の端子の
    中から任意の1つの子基板の端子を選択し、その子基板
    の端子と前記ネット選択部によって選択されたネットに
    ついての子基板上の部品の端子とを結ぶ配線をその子基
    板上に施すことが可能かどうかを判定する子基板配線判
    定部と、 前記子基板配線判定部が選択した子基板の端子と前記ネ
    ットについての親基板上の部品の端子とを結ぶ配線をそ
    の親基板上に施すことが可能かどうかを判定する親基板
    配線判定部と、 前記子基板配線判定部により不可能であると判定され、
    又は前記親基板配線判定部により不可能であると判定さ
    れた場合には、前記子基板端子記憶部に記憶されている
    子基板の端子からその子基板の端子を消去し、再び子基
    板配線判定部及び親基板配線判定部の処理を繰り返すよ
    う制御する配線繰返し制御部と、 前記子基板配線判定部により可能であると判定され、且
    つ前記親基板配線判定部により可能であると判定された
    場合には、判定された際のそれぞれの配線経路を対応す
    る基板に設けるよう、前記実装データ記憶手段のデータ
    を編集する配線処理部とを備えることを特徴とする基板
    実装設計装置。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の基板実装設計装置はさ
    らに、 各部品について、部品の種類、形状、大きさ及びそれら
    の組合せに対応する評価値を記憶する評価値記憶手段
    と、 部品を分類するための判断基準となる上限評価値を獲得
    する上限評価値獲得手段と、 前記操作手段により指示された全ての未配置部品を、子
    基板上に配置すべき部品と親基板上に配置すべき部品に
    分類する部品分類手段と、 分類された各部品について、前記評価値記憶手段に記憶
    されている対応する評価値を読み出して合計することに
    より、総合評価値を算出する総合評価値算出手段と、 前記総合評価値が前記上限評価値の範囲内であるかどう
    かを判断する評価値判定手段と、 前記評価値判定手段による判定の結果、総合評価値が上
    限評価値の範囲内でないと判断された場合に、前記評価
    値記憶手段の評価値に基づいて、総合評価値が上限評価
    値の範囲に近づくよう、前記未配置部品を再分類する部
    品再分類手段と、 前記部品分類手段及び前記部品再分類手段により分類さ
    れた情報を、前記表示手段上に表示するよう制御する分
    類情報表示制御手段とを備えることを特徴とする基板実
    装設計装置。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の基板実装設計装置はさ
    らに、 各部品について、それが親基板上に配置された場合と子
    基板上に配置された場合の形状を記憶する部品形状デー
    タ記憶手段と、 1つの子基板に配置しようとする全ての部品を獲得する
    部品獲得手段と、 前記部品形状データに基づき、前記部品を所定の規則に
    従って配置した場合の占有する合計の形状を算出し、そ
    の形状よりも大きく且つ最も近い形状の子基板を所定の
    規則に従って決定し、親基板上に配置するよう、前記実
    装データ記憶手段のデータを編集する子基板形状決定手
    段とを備えることを特徴とする基板実装設計装置。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の基板実装設計装置はさ
    らに、 配置すべき部品が決定された1つの子基板を、1つの部
    品とみなすことによって、所定の規則に従って親基板上
    に配置するよう、前記実装データ記憶手段のデータを編
    集する親基板用自動部品配置手段を備えることを特徴と
    する基板実装設計装置。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の基板実装設計装置はさ
    らに、 既に配置された他の基板上の部品との接続を考慮するこ
    とによって、前記操作手段により指示された部品を所定
    の規則に従って子基板に配置するよう、前記実装データ
    記憶手段のデータを編集する子基板用自動部品配置手段
    を備えることを特徴とする基板実装設計装置。
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