JPH08166124A - 工業用炉および蓄熱燃焼用バーナ並びに工業用炉の燃焼方法 - Google Patents

工業用炉および蓄熱燃焼用バーナ並びに工業用炉の燃焼方法

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JPH08166124A
JPH08166124A JP7232143A JP23214395A JPH08166124A JP H08166124 A JPH08166124 A JP H08166124A JP 7232143 A JP7232143 A JP 7232143A JP 23214395 A JP23214395 A JP 23214395A JP H08166124 A JPH08166124 A JP H08166124A
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air supply
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和久 三谷
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智彦 西山
Ryoichi Tanaka
良一 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスリークを小さく、給気流速を上げること
ができる蓄熱燃焼用バーナの提供。 【解決手段】 複数の部分に分離された蓄熱体30と、
蓄熱体30の軸方向一側に配された燃料噴射ノズル20
と給排が切り替わる通気用開口部27を有するバーナタ
イル22と、蓄熱体30の他側に配された回転ディスク
44と固定ディスク46とを有する切替機構40と、を
有する工業用100および蓄熱燃焼用バーナ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気を蓄熱体に通
して排気の熱を蓄熱体に蓄熱し給気と排気の流れを交互
に切替え排気の熱を蓄熱した蓄熱体に給気を通して給気
をあたためる蓄熱燃焼を実行する工業用炉および蓄熱燃
焼用バーナ並びに工業用炉の燃焼方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平5−256423号公報は、交互
切替式燃焼用バーナを開示している。そこでは、蓄熱体
はバーナ本体に一体に組み込まれているが、切替バルブ
はバーナ本体外に設置され配管でバーナ本体と接続され
ている。しかし、従来の蓄熱燃焼用バーナには次の問題
がある。給排気の切替バルブがバーナ本体と別体のた
め、両者を接続するための配管類が必要で、施工が必要
なこと、配管分装置が大型化すること、などの問題があ
る。また、切替バルブから燃焼ノズルまでの容積が大き
くなるため、切替時のパージ時間が長くなる。上記問題
を解決するために、本願出願人の一名は、バーナ本体に
切替機構を一体に組み込んだ蓄熱燃焼用バーナを先に提
案した。そこでは、蓄熱体を隔壁で仕切り、隔壁端面に
回転ディスクを摺接させ、回転ディスクを回転させて蓄
熱体への給気と排気の流れを切替えていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記蓄熱燃焼
用バーナには、つぎの問題があった。同じ通気孔を給排
を切替えて給気孔および排気孔として用いるので、給気
通路断面積と排気通路断面積が同じであり、炉内圧の制
限から、給気通路を絞って給気流速を上げることが難し
い。その結果、炉内排ガスの給気への巻込み、循環が少
なくNOx生成を抑えることが難しいこと、燃料の給気
への随伴性が低下し、燃焼が悪化すること、火焔が炉の
奥まで到達しにくいこと、等の問題を生じる。また、隔
壁端面と回転ディスクとの間を空気がリークし、給気が
排気にショートパスしやすい。その結果、給気流速が低
減して上記問題がさらに生じやすくなること、燃焼に供
給される空気が不足して不完全燃焼が生じ、排気中のC
Oが増えること、等の問題を生じる。本発明の目的は、
給気の流速を向上できる工業用炉および蓄熱燃焼用バー
ナ並びに工業用炉の燃焼方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。 (1) 複数の部分に分離された蓄熱体と、前記蓄熱体
の軸方向一側に配置され、燃料噴射ノズルが挿入される
穴と、給排が切替えられる複数の通気孔と、該通気孔が
開口する給排気面と、を有するバーナタイルと、前記蓄
熱体の軸方向他側に配置され、互いに摺動可能に面接触
された回転ディスクと固定ディスクとを有し、さらに給
排気の仕切壁を有し、前記固定ディスクは複数の貫通孔
を有し、前記回転ディスクは前記回転ディスクの回転に
よって連通、遮断される複数の通気用開口部を有し、該
通気用開口部は前記仕切壁の一側に連通する給気通気用
開口部と前記仕切壁の他側に連通する排気通気用開口部
を含んでいる、切替機構と、を有し、前記蓄熱体、前記
バーナタイル、前記切替機構は、互いに分離可能で、前
記蓄熱体、前記バーナタイル、前記切替機構の少なくと
も一つが炉体に固定されて炉体の一部分を構成してい
る、工業用炉。 (2) 前記バーナタイルに設けられた複数の前記通気
孔のうち前記排気通気用開口部によってカバーされる通
気孔の通路断面積の和が前記給気通路用開口部によって
カバーされる通気孔の通路断面積の和以上となるよう
に、前記回転ディスクに設けられる前記通気用開口部と
前記固定用ディスクに設けられる貫通孔の、形状および
相対位置関係が設定されている(1)記載の工業用炉。 (3) 複数の部分に分離された蓄熱体部分のうち前記
排気通路用開口部によってカバーされる蓄熱体部分の容
積の和が前記給気通気用開口部によってカバーされる蓄
熱体部分の容積の和以上となるように、前記回転ディス
クに設けられる前記通気用開口部と前記固定用ディスク
に設けられる貫通孔の、形状および相対位置関係が設定
されている(1)記載の工業用炉。 (4) 給気用ブロワを前記切替機構のうち前記給気用
通気用開口部に連通する部分に直結した(1)記載の工
業用炉。 (5) 排気用ファンを前記切替機構のうち前記排気用
通気用開口部に連通する部分に直結した(1)記載の工
業用炉。 (6) 給気用ブロワを前記切替機構のうち前記給気用
通気用開口部に連通する部分に直結するとともに、排気
用ファンを前記切替機構のうち前記排気用通気用開口部
に連通する部分に直結した(1)記載の工業用炉。 (7) 給気用ブロワを前記切替機構のうち前記給気用
通気用開口部に連通する部分に直結するとともに、排気
用ファンを前記切替機構のうち前記排気用通気用開口部
に連通する部分に直結し、給気用ブロワと排気用ファン
を同一の駆動手段で駆動せしめた(1)記載の工業用
炉。 (8) 前記蓄熱体を軸方向に複数に蓄熱体部分に分割
するとともに蓄熱体部分間に乱流場を生成する隙間をも
たせた(1)記載の工業用炉。 (9) 前記蓄熱体を分離する隔壁を有し、該隔壁は放
射状に延びており、前記切替機構の前記仕切壁は周方向
に延びている(1)記載の工業用炉。 (10) 前記回転ディスクが一方向にのみ回転される
ディスクからなる(1)記載の工業用炉。 (11) 前記回転ディスクの回転駆動手段がモータか
らなる(1)記載の工業用炉。 (12) 前記仕切壁の内外周のうち給気通気用開口部
がある通路側に、前記切替機構の回転部分を回転させる
ための駆動モータを設置した(1)記載の工業用炉。 (13) 前記切替機構の前記回転ディスクは立体ディ
スクからなり、前記回転ディスクに形成される前記給気
通気用開口部と前記排気通気用開口部のそれぞれの固定
ディスク側端部は同一円周上に設けられており、前記固
定ディスクに設けれる貫通孔は給気と排気とに共用され
るとともに同一円周上に配されている(1)記載の工業
用炉。 (14) 前記切替機構の前記回転ディスクは立体ディ
スクからなり、前記回転ディスクに形成される前記給気
通気用開口部と前記排気通気用開口部のそれぞれの固定
ディスク側端部は同一円周上に設けられており、前記給
気通気用開口部に上流側から接続する給気通路は前記切
替機構に軸方向に接続しており、前記排気通気用開口部
に下流側から接続する排気通路は前記切替機構に軸方向
と直角方向に接続している(1)記載の工業用炉。 (15) 前記排気通気用開口部の排気流れの下流側
に、空気を排気流れ下流側に向けて噴出する排気誘引機
構を設けた請求項1記載の工業用炉。 (16) 前記複数に分離された蓄熱体のそれぞれの部
分は円筒状スリーブ内に納められている(1)記載の工
業用炉。 (17) 前記複数に分離された蓄熱体のそれぞれの部
分は円筒状スリーブ内に納められており、前記バーナタ
イルの通気孔は上流側に向って拡開するロート状部を有
し前記通気孔は該ロート状部を介して前記円筒状スリー
ブに滑らかに接続している(1)記載の工業用炉。 (18) 前記回転ディスクと前記固定ディスクとは金
属面接触によりシールされており、前記回転ディスクは
前記固定ディスクにスプリング付勢により押しつけられ
ている(1)記載の工業用炉。 (19) 前記回転ディスクに設けられた通気孔は扇形
状をしており、前記固定ディスクに設けられた貫通孔も
扇形状をしている(1)記載の工業用炉。 (20) 前記回転ディスクが往復回動されるディスク
からなる(1)記載の工業用炉。 (21) 前記回転ディスクを往復回動する駆動手段が
エアシリンダである(1)記載の工業用炉。 (22) 前記切替機構が、第1の位置と第2の位置を
選択的にとり前記第1の位置と前記第2の位置との間に
往復回動される回転ディスクを含み、前記蓄熱体の分割
された複数の部分の一部に給気または排気が流れない部
分を作ることなく前記第1の位置と前記第2の位置を切
替えるシャッタである(1)記載の工業用炉。 (23) 前記回転ディスクの給気通気用開口部が前記
固定ディスクの貫通孔間部位にきて給気が絞られたとき
に燃料を絞る燃料供給量調整機構を、さらに有している
(1)記載の工業用炉。 (24) 前記回転ディスクの排気通気用開口部は、常
に、その少なくとも一部が前記固定ディスクの貫通孔間
部位によって閉塞されない位置をとる(1)記載の工業
用炉。 (25) 前記切替機構が3以上の通気用開口部を有す
る多孔式シャッタからなる(1)記載の工業用炉。 (26) 前記工業用炉が、溶解炉、焼結炉、予熱炉、
均熱炉、鍛造炉、加熱炉、焼鈍炉、容体化炉、メッキ
炉、乾燥炉、調質炉、焼入れ炉、焼もどし炉、酸化還元
炉、焼成炉、焼付炉、焙焼炉、溶解保持炉、前炉、ルツ
ボ炉、ホモジナイジング炉、エージング炉、反応炉、蒸
留炉、取鍋乾燥予熱炉、鋳型焼成予熱炉、焼準炉、ロー
付け炉、浸炭炉、塗装乾燥炉、保持炉、窒化炉、ソルト
バス炉、ガラス溶解炉、発電用ボイラを含むボイラ、ご
み焼却炉を含む焼却炉、給湯装置、のうちから選択され
た一種の炉である請求項1記載の工業用炉。 (27) 複数の部分に分離された蓄熱体と、前記蓄熱
体の軸方向一側に配置され、燃料噴射ノズルが挿入され
る穴と、給排が切替えられる複数の通気孔と、該通気孔
が開口する給排気面と、を有するバーナタイルと、前記
蓄熱体の軸方向他側に配置され、互いに摺動可能に面接
触された回転ディスクと固定ディスクとを有し、さらに
給排気の仕切壁を有し、前記固定ディスクは複数の貫通
孔を有し、前記回転ディスクは前記回転ディスクの回転
によって連通、遮断される複数の通気用開口部を有し、
該通気用開口部は前記仕切壁の一側に連通する給気通気
用開口部と前記仕切壁の他側に連通する排気通気用開口
部を含んでいる、切替機構と、からなる蓄熱燃焼用バー
ナ。 (28) 前記バーナタイルに設けられた複数の前記通
気孔のうち前記排気通気用開口部によってカバーされる
通気孔の通路断面積の和が前記給気通気用開口部によっ
てカバーされる通気孔の通路断面積の和以上となるよう
に、前記回転ディスクに設けられる前記通気用開口部と
前記固定用ディスクに設けられる貫通孔の、形状および
相対位置関係が設定されている(27)記載の蓄熱燃焼
用バーナ。 (29) 給気用ブロワを前記切替機構のうち前記給気
用通気用開口部に連通する部分に直結した(27)記載
の蓄熱燃焼用バーナ。 (30) 排気用ファンを前記切替機構のうち前記排気
用通気用開口部に連通する部分に直結した(27)記載
の蓄熱燃焼用バーナ。 (31) 給気用ブロワを前記切替機構のうち前記給気
用通気用開口部に連通する部分に直結するとともに、排
気用ファンを前記切替機構のうち前記排気用通気用開口
部に連通する部分に直結した(27)記載の蓄熱燃焼用
バーナ。 (32) 給気用ブロワを前記切替機構のうち前記給気
用通気用開口部に連通する部分に直結するとともに、排
気用ファンを前記切替機構のうち前記排気用通気用開口
部に連通する部分に直結し、給気用ブロワと排気用ファ
ンを同一の駆動手段で駆動せしめた(27)記載の蓄熱
燃焼用バーナ。 (33) 複数の部分に分離された蓄熱体部分のうち前
記排気通路用開口部によってカバーされる蓄熱体部分の
容積の和が前記給気通気用開口部によってカバーされる
蓄熱体部分の容積の和以上となるように、前記回転ディ
スクに設けられる前記通気用開口部と前記固定用ディス
クに設けられる貫通孔の、形状および相対位置関係が設
定されている(27)記載の蓄熱燃焼用バーナ。 (34) 前記蓄熱体を分離する隔壁を有し、該隔壁は
放射状に延びており、前記切替機構の前記仕切壁は周方
向に延びている(27)記載の蓄熱燃焼用バーナ。 (35) 前記蓄熱体を軸方向に複数に蓄熱体部分に分
割するとともに蓄熱体部分間に乱流場を生成する隙間を
もたせた(27)記載の蓄熱燃焼用バーナ。 (36) 前記回転ディスクが一方向にのみ回転される
ディスクからなる(27)記載の蓄熱燃焼用バーナ。 (37) 前記回転ディスクの回転駆動手段がモータか
らなる(27)記載の蓄熱燃焼用バーナ。 (38) 前記仕切壁の内外周のうち給気通気用開口部
がある通路側に、前記切替機構の回転部分を回転させる
ための駆動モータを設置した(27)記載の蓄熱燃焼用
バーナ。 (39) 前記切替機構の前記回転ディスクは立体ディ
スクからなり、前記回転ディスクに形成される前記給気
通気用開口部と前記排気通気用開口部は同一円周上に設
けられており、前記固定ディスクに設けれる貫通孔は給
気と排気とに共用されるとともに同一円周上に配されて
いる(27)記載の蓄熱燃焼用バーナ。 (40) 前記切替機構の前記回転ディスクは立体ディ
スクからなり、前記回転ディスクに形成される前記給気
通気用開口部と前記排気通気用開口部のそれぞれの固定
ディスク側端部は同一円周上に設けられており、前記給
気通気用開口部に上流側から接続する給気通路は前記切
替機構に軸方向に接続しており、前記排気通気用開口部
に下流側から接続する排気通路は前記切替機構に軸方向
と直角方向に接続している(27)記載の蓄熱燃焼用バ
ーナ。 (41) 前記排気通気用開口部の排気流れの下流側
に、空気を排気流れ下流側に向けて噴出する排気誘引機
構を設けた(27)記載の蓄熱燃焼用バーナ。 (42) 前記複数に分離された蓄熱体のそれぞれの部
分は円筒状スリーブ内に納められている(27)記載の
蓄熱燃焼用バーナ。 (43) 前記複数に分離された蓄熱体のそれぞれの部
分は円筒状スリーブ内に納められており、前記バーナタ
イルの通気孔は上流側に向って拡開するロート状部を有
し前記通気孔は該ロート状部を介して前記円筒状スリー
ブに滑らかに接続している(27)記載の蓄熱燃焼用バ
ーナ。 (44) 前記回転ディスクと前記固定ディスクとは金
属面接触によりシールされており、前記回転ディスクは
前記固定ディスクにスプリング付勢により押しつけられ
ている(27)記載の蓄熱燃焼用バーナ。 (45) 前記回転ディスクに設けられた通気孔は扇形
状をしており、前記固定ディスクに設けられた貫通孔も
扇形状をしている(27)記載の蓄熱燃焼用バーナ。 (46) 前記回転ディスクが往復回動されるディスク
からなる(27)記載の蓄熱燃焼用バーナ。 (47) 前記回転ディスクを往復回動する駆動手段が
エアシリンダである(27)記載の蓄熱燃焼用バーナ。 (48) 前記切替機構が、第1の位置と第2の位置を
選択的にとり前記第1の位置と前記第2の位置との間に
往復回動される回転ディスクを含み、前記蓄熱体の分割
された複数の部分の一部に給気または排気が流れない部
分を作ることなく前記第1の位置と前記第2の位置を切
替えるシャッタである(27)記載の蓄熱燃焼用バー
ナ。 (49) 前記回転ディスクの給気通気用開口部が前記
固定ディスクの貫通孔間部位にきて給気が絞られたとき
に燃料を絞る燃料供給量調整機構を、さらに有している
(27)記載の蓄熱燃焼用バーナ。 (50) 前記回転ディスクの排気通気用開口部は、常
に、その少なくとも一部が前記固定ディスクの貫通孔間
部位によって閉塞されない位置をとる請求項27記載の
蓄熱燃焼用バーナ。 (51) 前記切替機構が3以上の通気用開口部を有す
る多孔式シャッタからなる(27)記載の蓄熱燃焼用バ
ーナ。 (52) 給排気面に開口された給排が切替えられる複
数の通気孔のうち給気孔として働いている通気孔を通し
て炉内に給気を供給し、前記給排気面より給気流れ方向
前方で燃料と給気を混合し燃焼させ、炉内排ガスを、前
記複数の通気孔のうち排気孔として働いておりかつ通路
断面積の和が前記給気孔として働いている通気孔の通路
断面積の和以上の、通気孔を通して炉外に排出する、工
程からなる工業用炉の燃焼方法。
【0005】上記(1)の工業用炉および上記(27)
の蓄熱燃焼用バーナでは、切替機構が、互いに摺動可能
に面接触された回転ディスクと固定ディスクとを有して
いるため、回転ディスクと蓄熱体の隔壁端面との摺動接
触に比べて接触面積を大きくとれ、したがって回転ディ
スクと固定ディスクとの間のシール性が良好である。そ
のため、給気通気用開口部から回転ディスクと固定ディ
スクとの面接触の極小の隙間を通って排気通気用開口部
へと抜ける給気量が抑えられ、給気のうち実際に燃焼に
用いられる部分の割合が増え、効率が向上される。ま
た、高シール性のため給気圧力も高められ、炉内への吹
出し流速も大になる。上記(2)の工業用炉および上記
(28)の蓄熱燃焼用バーナ並びに上記(52)の工業
用炉の燃焼方法では、排気通気孔として働く通気孔の通
路断面積が給気通気孔として働く通気孔の通路断面積以
上になるため、給気通気孔として働く通気孔を通る給気
の流速を従来炉に比べて高くすることができる。給気流
速が高くなると、燃料が給気に強く随伴して流れるとと
もに、炉内排ガスも給気に巻込まれて強循環する。燃料
が給気に強く随伴して流れると、燃料の排気孔への短絡
流が抑制され、燃料の不完全燃焼、COの生成が抑制さ
れる。また、炉内排ガスが給気に巻込まれて炉内で強循
環すると、燃焼が緩慢化し(いわゆるEGR効果)、高
温時のNOx生成を抑制できる。また、燃焼の緩慢化に
よって燃焼領域が炉の奥に向って長く延びるとともに燃
焼領域の温度が平均化する。したがって、温度差の大き
い従来の燃焼領域に比べて燃焼領域全体の温度を許容温
度近く迄上げることができる。その結果、平均熱流束を
上げることができ、高効率伝熱(ふく射伝熱を大幅に向
上できる)が可能になり、同じ伝熱量を達成させる場合
には、炉体のコンパクト化、スペース効率の向上、イニ
シャルコストの低減がはかられる。また、燃焼温度の平
均化によって、炉壁が局所的に高温になることが回避さ
れ、炉体の長寿命化、メンテナンスコストの低減、イニ
シャルコストの低減がはかられる。さらに、燃焼が緩慢
になることにより、燃焼騒音も小さくなる。上記(3)
の工業用炉および上記(29)の蓄熱燃焼用バーナで
は、排気流速が低減するので、蓄熱体が排ガスの熱を奪
いやすく(排ガスの熱が蓄熱体に蓄熱されやすく)、熱
回収効率が向上する。上記(4)の工業用炉および上記
(30)の蓄熱燃焼用バーナでは、給気用ブロワを切替
機構に直結したので設備がコンパクトになる。上記
(5)の工業用炉および上記(31)の蓄熱燃焼用バー
ナでは、排気用ブロワを切替機構に直結したので設備が
コンパクトになるとともに、排気用ファンを設けたため
炉内圧力を低減できる。上記(6)の工業用炉および上
記(32)の蓄熱燃焼用バーナでは、給気用ブロワを切
替機構に直結するとともに、排気用ファンを切替機構に
直結したので、設備がコンパクトになるとともに、排気
用ファンを設けたため炉内圧力を低減できる。上記
(7)の工業用炉および上記(33)の蓄熱燃焼用バー
ナでは、給気用ブロワを切替機構に直結するとともに、
排気用ファンを切替機構に直結し、給気用ブロワと排気
用ファンを同一の駆動手段で駆動したので、駆動手段を
別々に設ける場合に比べて設備費の低減、設置スペース
の低減をはかることができる。上記(8)の工業用炉お
よび上記(34)の蓄熱燃焼用バーナでは、蓄熱体を軸
方向に複数の蓄熱体部分に分割して蓄熱体部分間に隙間
を設けたので、隙間の部分でガスの流れに乱流を生成す
ることができ、熱伝達係数を大にでき、排気から蓄熱体
へ、さらに蓄熱体から給気への伝熱を高めることができ
る。
【0006】上記(9)の工業用炉および上記(35)
の蓄熱燃焼用バーナでは、蓄熱体隔壁が放射状に延びて
いるため切替機構に回転ディスク構造をとることができ
る。また、切替機構の仕切壁が周方向に延びているの
で、装置の切替機構の内、外周の何れを比較的低温にし
たいかに対して容易に対応できる。上記(10)の工業
用炉および上記(36)の蓄熱燃焼用バーナでは、回転
ディスクが一方向に回転するので、容易に蓄熱体の周方
向全体部分に順次ガスを流すことができ、その場合、給
排気が通過する蓄熱体の部分が一方向に順次切替わる。
上記(11)の工業用炉および上記(37)の蓄熱燃焼
用バーナでは、回転ディスクをモータにて回転するの
で、一方向のみ何回転でも容易に回転できる。上記(1
2)の工業用炉および上記(38)の蓄熱燃焼用バーナ
では、低温側に切替機構の駆動モータを設置したので、
駆動系が低温雰囲気内に設置され、故障を生じにくい。
【0007】上記(13)の工業用炉および上記(3
9)の蓄熱燃焼用バーナでは、回転ディスクの給気通気
用孔と排気通気用孔とを同一円周上に配置するとともに
固定ディスクの貫通孔を給排とも同一円周上に配置した
ので、通気用孔も貫通孔も大きくでき、切替機構部分で
の流れの圧損を少なくすることができる。また、固定デ
ィスクに設けられた貫通孔を給排に共用したので、切替
機構の可動部分を小さくでき、ディスクの熱歪みが大と
なる比較的大容量のバーナにも適用できる。上記(1
4)の工業用炉および上記(40)の蓄熱燃焼用バーナ
では、給気通路と排気通路の一方を切替機構に軸方向か
ら他方を切替機構に軸方向と直交方向から接続したの
で、給気通路と排気通路を互いから離すことができ、排
気の高温の影響を大きく受けることなく、駆動機構等の
部品を切替機構に組付けることができる。上記(15)
の工業用炉および上記(41)の蓄熱燃焼用バーナで
は、排気通気用開口部の下流側に排気誘引機構が設けて
あり、ここに給気の余剰分を流すこと等により、特別に
吸引ブロワ、ファン等を設けなくて済み(ただし、設け
てもよい)、設備は小型のままで済む。また、燃焼負荷
に応じて給気を増減することによって、吸引力もリアル
タイムに増減するので、インバータやコントロールモー
タ等による給排気制御を必要としない。
【0008】上記(16)の工業用炉および上記(4
2)の蓄熱燃焼用バーナでは、蓄熱体を円筒状スリーブ
内に収納するようにしたので、放射状の隔壁に比べて製
作が容易となり、かつ蓄熱体の交換が容易となる。上記
(17)の工業用炉および上記(43)の蓄熱燃焼用バ
ーナでは、蓄熱体を円筒状スリーブ内に収納するように
するとともに、ロート状部を介して円筒状スリーブとバ
ーナタイルの通気孔とを接続したので、流れの通路に段
部が形成されず、流れの圧力損失を小さくすることがで
きるとともに、通気孔を出るときの給気の指向性を強め
ることができる。上記(18)の工業用炉および上記
(44)の蓄熱燃焼用バーナでは、回転ディスクと固定
ディスクとの間のシールをメタルタッチシールとして、
回転部にOリングを使用しないようにしたので、シール
の信頼性が高まる。上記(19)の工業用炉および上記
(45)の蓄熱燃焼用バーナでは、回転ディスクの通気
用開口部も固定ディスクの貫通孔も扇形状としたので、
開口面積を大きくとることができ、流れの圧力損失を小
さくすることができる。
【0009】上記(20)の工業用炉および上記(4
6)の蓄熱燃焼用バーナでは、回転ディスクが往復回動
されるので、駆動手段にエアシリンダを利用できる。上
記(21)の工業用炉および上記(47)の蓄熱燃焼用
バーナでは、回転ディスクの駆動手段がエアシリンダか
らなるので、切替えが瞬時に行える。上記(22)の工
業用炉および上記(48)の蓄熱燃焼用バーナでは、回
転ディスクは第1の位置と第2の位置との間に往復回動
される。この回動はシリンダを用いて行うことができる
ので、モータ等による一方向回転による切替えに比べて
切替え速度ははやく、瞬時シャッタを構成している。切
替えにおいては、複数に分離された蓄熱体の全ての部分
に常に給排気の少なくとも一方が流され、分離された蓄
熱体部分の一部に休止状態が生じないようにされてい
る。上記(23)の工業用炉および上記(49)の蓄熱
燃焼用バーナでは、回転ディスクの給気通気用開口部が
固定ディスクの貫通孔間部位にくると給気通気用開口は
通路断面積が絞られまたは閉塞されるが、その時には、
燃料供給量調整機構が燃料量を絞るので、空気と燃料の
比はほぼ一定に保たれる。なお、給気通気用開口部が貫
通孔間部位によって完全に閉塞されても、一次空気パイ
プから一次空気が供給されるようになっているので、空
気の供給が完全に停止することはなく、連続燃焼が可能
である。上記(24)の工業用炉および上記(50)の
蓄熱燃焼用バーナでは、切替えシャッタの排気通気用開
口部は、絞られても完全には閉塞されないようになって
いるので、連続燃焼が可能である。
【0010】上記(25)の工業用炉および上記(5
1)の蓄熱燃焼用バーナでは、多孔式シャッタの採用に
よって蓄熱体の全ての部分にほぼ均等に給排気が流れ、
蓄熱体が有効利用されて、実質的に蓄熱体をコンパクト
にできる。さらに、蓄熱体の熱的均一化をはかれるの
で、蓄熱体の耐熱疲労特性も向上し、寿命が延びる。上
記(26)の工業用炉では、列記された各種の工業用炉
に本発明が適用される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施例
を図面を参照して説明する。図中、図1〜図4、図5、
図6、図16、図17は本発明の第1実施例に係る工業
用炉および蓄熱燃焼用バーナ並びに工業用炉の燃焼方法
の構成を、図7、図8は本発明の第2実施例に係る工業
用炉および蓄熱燃焼用バーナの構成を、図9〜図11は
本発明の第3実施例に係る工業用炉および蓄熱燃焼用バ
ーナの構成を、図12、図13は本発明の第4実施例に
係る工業用炉および蓄熱燃焼用バーナの構成を、図1
4、図15は本発明の第5実施例に係る工業用炉および
蓄熱燃焼用バーナの構成を、示している。図18は比較
例(従来例)を示している。本発明の全実施例にわたっ
て共通かまたは類似の構成部分には、本発明の全実施例
にわたって同じ符号を付してある。
【0012】本発明は、工業用炉100および蓄熱燃焼
用バーナ1の何れにも適用可能である。本発明が工業用
炉に適用される場合は、たとえば、蓄熱燃焼用バーナが
複数の部分に分離可能な構造を有し、そのうちの一部
(たとえば、後述するバーナタイル、またはバーナタイ
ルと枠体、等)が工業用炉100の炉体5に固定されて
炉体側の部材または炉体の一部を構成している場合を含
む。また、本発明が適用される工業用炉100には、溶
解炉、焼結炉、予熱炉、均熱炉、鍛造炉、加熱炉、焼鈍
炉、容体化炉、メッキ炉、乾燥炉、調質炉、焼入れ炉、
焼もどし炉、酸化還元炉、焼成炉、焼付炉、焙焼炉、溶
解保持炉、前炉、ルツボ炉、ホモジナイジング炉、エー
ジング炉、反応炉、蒸留炉、取鍋乾燥予熱炉、鋳型焼成
予熱炉、焼準炉、ロー付け炉、浸炭炉、塗装乾燥炉、保
持炉、窒化炉、ソルトバス炉、ガラス溶解炉、発電用ボ
イラを含むボイラ、ごみ焼却炉を含む焼却炉、給湯装
置、等が含まれるものとする。
【0013】まず、本発明の全実施例にわたって共通な
構成部分を、たとえば図1〜図6、図16、図17を参
照して、説明する。図1、図2に示すように、工業用炉
100および蓄熱燃焼用バーナ1は、給気通路2を介し
て給気送風手段(たとえば、ブロワ、コンプレッサ等)
4に接続されている。排気は排気通路3を介して排気さ
れ、排気通路3には排気誘引ファン101(排気ファ
ン)が必要に応じて設けられる。給気ブロワ4は、望ま
しくはは、バーナ本体(切替機構40の部分)に直結さ
れ、また排気ファン101が設けられる場合は排気ファ
ン101もバーナ本体に直結されている。この直結構造
は装置をコンパクトにするためである。排気ファン10
1が設けられる場合は、給気ブロワ4および排気ファン
101は、部品点数低減および設置スペース低減のため
に同一の駆動モータ102により駆動される。一方、燃
料噴射ノズル20からの燃料と、パイロット空気と、給
気通気用開口部42から蓄熱体30を通って流れてきた
給気は、炉100内に送り込まれる。切替機構40は、
給気と排気の蓄熱体分割部分への流れを、所定時間間隔
毎(たとえば、数秒〜数分毎、望ましくは、6秒〜30
秒毎)に切替える。給気は蓄熱体30の上流側でたとえ
ば約20℃であったものが、蓄熱体30を通るときに温
められ、空気噴射ノズル(通気孔)26から燃焼用空気
となって流れ出るときにはたとえば約900℃となり、
排ガス流となって蓄熱体30に入るときはたとえば約1
000℃となり、蓄熱体30を通るときに蓄熱体の温度
を上げて自身はたとえば約200℃に温度が低下され
る。ついで、切替機構40が給排気を切替え、それまで
排気が流れていたところに給気を通し、それまで給気が
流れていたところに排気を通す。かくして排気の熱は蓄
熱体30に蓄熱され、給気に切替えられたときに蓄熱し
た熱で給気を温める。
【0014】図1、図2に示すように、本発明実施例の
工業用炉100および蓄熱燃焼用バーナ1は、周方向に
複数の部分に分離された蓄熱体30と、蓄熱体30の軸
方向一側に配置され燃料噴射ノズル20が挿入される穴
と給排が切り替わる通気孔27と通気孔27が開口する
給排気面23とを有するバーナタイル22と、蓄熱体3
0の軸方向他側に配置された切替機構40と、を有す
る。工業用炉100および蓄熱燃焼用バーナ1は、さら
に、燃料噴射ノズル20、蓄熱体30、および切替機構
40を内部に組みつけた枠体10を有している場合もあ
る。
【0015】図2は、工業用炉100および蓄熱燃焼用
バーナ1の一例を拡大して示している。蓄熱体30はセ
ラミックス、耐熱金属、等の耐熱材からなり、ガスとの
接触面積を大とするために、望ましくはモノリスハニカ
ム構造としてある。ただしガスとの接触面積を大とする
構造はハニカム構造に限るものではなく、たとえば線材
や細い径のパイプを束ねた構造等であってもよい。蓄熱
体30は軸方向にガスを通過させる。蓄熱体30は、温
度勾配によるクラックの発生防止上および製作容易上軸
方向にも複数の蓄熱体部分に分割されている。蓄熱体3
0が軸方向に複数の蓄熱体部分に分割される場合は、組
み立てるときに蓄熱体部分間に耐熱材からなるスペーサ
32を介在させて蓄熱体部分間に若干の(たとえば、約
3〜5mm)隙間33を形成し、乱流を生成させるよう
にすることが望ましい。乱流場33を設けることによっ
て排気から蓄熱体30への、かつ蓄熱体30から給気へ
の熱伝達が向上される。燃料噴射ノズル20は、バーナ
中心部で軸方向に延び、それと同芯状に一次空気(パイ
ロットエア)パイプ21が延びていて、燃料噴射ノズル
20の外周面と一次空気パイプ21の内周面との間の環
状通路を一次空気が流れるようになっている。燃料噴射
ノズル20は、先端部を除いて電気絶縁材、たとえば碍
子、で覆われており、電気絶縁材で覆われていない先端
部に燃料の一部をパイロット燃料として吐出するパイロ
ット燃料吐出口20aを設け、そこから吐出されるパイ
ロット燃料に、電気絶縁材で覆われていない燃料噴射ノ
ズル先端部と一次空気パイプ21との間に電気的に火花
をとばして、着火させるようになっている。図3、図4
はバーナタイル22の詳細構造を示している。バーナタ
イル22は耐火材からなり、給排気面23と、そこから
突出された突出部24と、突出部24の内側に形成され
た燃料/一次空気混合物が流出する燃料開放面25を有
している。燃料開放面25は、望ましくは、下流側にい
くにしたがい拡がる末拡がり(テーパ、R形状等)構造
とされている。ただし、燃料開放面25を先端までスト
レートに形成してもよい。給排気面23には複数の通気
孔26が開口しており、通気孔26は、切替機構40に
よる給排気の切替によってある時は給気孔となりある時
は排気孔となる。通気孔26の給排気面23への開口端
には、排気の通気孔26への流れ込みを円滑にするため
に、望ましくは、湾曲26Rが設けられている。
【0016】突出部24の外周面には軸方向に延びるエ
アガイド溝27が形成されている。ただし、エアガイド
溝27は必須のものではない。エアガイド溝27と孔2
6は軸方向に一致しており、孔26を通って流出される
給気(二次空気、メインエア)は、少なくとも一部がエ
アガイド溝27を通って指向性の強い流れ28Aとな
る。この流れ28Aに燃料/一次空気混合物の流れ28
Bが随伴され、遠くまで届く燃焼流が形成される。ま
た、エアガイド溝27の外側から燃焼排ガスを巻き込
み、酸素リーンとなって緩慢な燃焼となり、したがって
NOX の生成は少ない。排気は通気孔26に矢印28C
のように流入していくので、矢印28Bのように流れる
燃料/一次空気混合物から遠く燃料/一次空気混合物を
ほとんど巻き込まず、燃料の不完全燃焼によるCOが排
気に含まれることが少なくなる。
【0017】切替機構40は、互いに摺動可能に面接触
された回転ディスク44と固定ディスク46と、給排気
の仕切壁41を有し、回転ディスク44は回転ディスク
44の回転によって連通、遮断される複数の通気用開口
部42、43を有し、固定ディスク46は貫通孔47を
有し、通気用開口部42、43は仕切壁41の一側に連
通する給気通気用開口部42と仕切壁41の他側に連通
する排気通気用開口部43を含んでいる。
【0018】切替機構40のうち一部の部材は可動部材
である。たとえば図5の例では仕切壁41、回転ディス
ク44は可動部材である。切替機構40のうち残りの部
材は静止部材である。たとえば固定ディスク46は静止
部材である。切替機構40のうち可動部材は、駆動手段
(たとえば、モータ、シリンダ等)45によって一方向
または往復回転駆動される。回転ディスク44と固定デ
ィスク46は互いに、広い面積をもつ平面同士で面接触
されているので、すなわち回転ディスク44の軸芯と直
交する平面と固定ディスク46の軸芯と直交する平面と
の摺動面同士で面接触されているので、仕切壁端面と回
転ディスクとの接触に比べて、接触面積は大であり、シ
ール性が高くされている。また、シール性を上げるため
に、回転ディスク44はばね51、52で固定ディスク
46に押しつけられている(図9、図12、図14参
照)。蓄熱体30は静止部材である。蓄熱体30は複数
の部分に分離されており、隔壁31によって分離される
か、またはスリーブ31S(図9)に収納されて互いに
分離されている。 回転ディスク44が回転されること
により、蓄熱体30の分離された部分の給、排気の流れ
が切替わる。
【0019】複数に分離された蓄熱体部分には、それぞ
れに対して、下流側にバーナタイル22の通気孔26が
設けられる。この通気孔26のうち、排気通気用開口部
43によってカバーされる通気孔26の通路断面積の和
が給気通気用開口部42によってカバーされる通気孔2
6の通路断面積の和以上となるように、回転ディスク4
4に設けられる通気用開口部42、43と固定ディスク
46に設けられる貫通孔47の形状および相対位置関係
が設定されている。たとえば、図5、図6の例では、給
気通気用開口部42によってカバーされる通気孔26は
1個または2個であるが、排気通気用開口部43によっ
てカバーされる通気孔26は3個または2個であり、給
気通気孔は排気通気孔と同等かそれ以上に絞られる。こ
れによって、給気流速が増大する。上記において、給気
通気用開口部42によってカバーされる通気孔26と排
気通気用開口部43によってカバーされる通気孔26と
の個数比は、整数比でなくてもよい。
【0020】複数に分離された蓄熱体部分のうち排気通
気用開口部43でカバーされる部分の容積は給気通気用
開口部42でカバーされる部分の容積以上となるように
給、排気通気用開口部42、43の個数、形状が設定さ
れている。たとえば、蓄熱体30が4個に隔壁31によ
って分割された場合、排気通気用開口部43でカバーさ
れるのは3個または2個で、給気通気用開口部42でカ
バーされるのは1個または2個である。排気容積を大き
くすることによって排気流速が低減するため、蓄熱体3
0が蓄熱しやすくなる。
【0021】上記の共通構成による作用は次の通りであ
る。まず、切替機構40では、回転ディスク44と固定
ディスク46とが摺動可能に広い平面で面接触されてい
るので、回転ディスク44と固定ディスク46との接触
面積が増大し、給気が回転ディスク44と固定ディスク
46との間を通って排気にリークするのを抑制でき、炉
内への給気吹出流速も大になる。また、回転ディスク4
4が仕切壁を通過する場合に比べて、給気のカバーエリ
アの自由度が向上しており、切替時の給気量の減少が発
生しない設定が可能(図8)となるし、隔壁31の厚さ
も自由に設定できるので、蓄熱室の設計が自由になる。
また、燃料噴射ノズル20、蓄熱体30、切替機構40
が枠体10の内部に組みつけられているので、蓄熱体3
0と切替機構40とを接続する配管類が不要となり、配
管の施工が不要で、装置が小型化される。また、配管が
あるときには配管内の排気のパージが切替時に必要にな
るが、配管がないためパージが必要でなくなり、切替時
間も短い。
【0022】また、回転ディスク44の通気用開口部4
2、43と固定用ディスク46の貫通孔47の形状およ
び位置関係が、通気孔27のうち給気通気孔通路断面積
を排気通気孔通路断面積と同等以下に絞るように設定さ
れているので、給気の流速が向上する。そして、切替機
構40でのシール性の増大と合わせて、給気流速が従来
に比べて非常に大となる。図16に示すように、給気流
速が大となると、燃料が給気に強く随伴して流れるとと
もに、炉内排ガスも給気に巻込まれて強循環する。燃料
が給気に強く随伴して流れると、燃料の排気孔への短絡
流が少なくなり、燃料の不完全燃焼、COの生成が抑制
される。また、炉内排ガスが給気に巻込まれて炉内で強
循環すると、燃焼が緩慢となる。その結果、NOx生成
量が図17に示すように約20ppmに減少する。従来
の蓄熱燃焼用バーナ1´を備えた工業用炉5´(図1
8)では約200ppmのNOxが生成し、通常のバー
ナの炉では約2000ppmのNOxが生成するので、
それらに比べて、NOx生成量が大幅に減少する。ま
た、燃焼が緩慢になることによって、燃焼領域Rが従来
の燃焼領域R´に比べて炉の奥に向って延び、燃焼領域
の温度Tが図16に示すように平均化する。すなわち、
温度差ΔTが従来の炉の温度差ΔT´(図18)に比べ
て少なくなる。そのため、最高温度を炉壁許容温度Ta
以下にするという条件下で、燃焼領域Rの温度Tを従来
のT´に比べて全体的に上げることができる。その結
果、燃焼領域Rのほぼ全域にわたって平均熱流束を上げ
ることができ、高効率伝熱が可能になり、同じ伝熱を達
成する場合、炉体のコンパクト化、スペース効率向上、
イニシャルコスト低減がはかられる。また、燃焼領域温
度Tの平均化によって、炉壁が局所的に高温になること
が回避され、炉の長寿命化、メンテナンスコストの低減
がはかられる。さらに、燃焼の緩慢によって、燃焼騒音
も小さくなる。
【0023】また、蓄熱体部分のうち回転ディスク44
の排気通気用開口部43によりカバーされる部分の容積
が回転ディスク44の給気通気用開口部42によりカバ
ーされる部分の容積以上に設定されているため、蓄熱体
30を通過する排ガスの流速が低減し、蓄熱体30が排
ガスの熱を回収しやすくなり、熱回収効率、したがって
炉の熱効率が上昇する。
【0024】つぎに、本発明の各実施例に特有な構成、
作用を説明する。本発明の第1実施例では、蓄熱体30
を分割する隔壁31は、図6に示すように放射状に延び
て、蓄熱体30を周方向に複数(2以上、図6の実施例
では4)に分割している。これに対し、切替機構40の
仕切壁41は周方向に延びていて、内外周の一方に給気
通路2、他方に排気通路3を形成する。回転ディスク4
4のうち、仕切壁41の内外周の一方に給気通気用開口
部42があけられており、他方に排気通気用開口部43
があけられている。給気通気用開口部42は給気通路2
側に設けられ、排気通気用開口部43は排気通路3側に
設けられる。図5、図6に示されているように、切替機
構40は、回転ディスク44と固定ディスク46との2
枚ディスク構造となっている。回転ディスク44には、
仕切壁41の外周側で弧状に延びる給気通気用開口部4
2と仕切壁41の内周側で弧状に延びる排気通気用開口
部43とが設けられており、固定ディスク46には、蓄
熱体の隔壁31の中間部に対応する位置に、仕切壁41
の内外周のそれぞれに貫通孔47が設けられている。回
転ディスク44は、一方向のみに回転される。一方向回
転のため、回転駆動手段には駆動モータ45を使用でき
る。駆動モータ45は、排気の熱の影響を受けないよう
にするために、仕切壁41より給気通路2側(給気通気
用開口部42がある通路側)に設定されている。また、
蓄熱体30は隔壁31によって周方向に4等分に分割さ
れている。排気通気用開口部43は蓄熱体の4分割部分
のうち3つまたは2つの部分にまたがり、給気通気用開
口部42は1つの部分にまたがる。また、排気通気用開
口部43によってカバーされる蓄熱体分割部分と給気通
気用開口部42によってカバーされる分割部分とは互い
に重ならないように開口部42、43の位置関係が設定
されている。この重なり合いのない条件が満足されれ
ば、蓄熱体30の隔壁31による分割個数は、4以外で
あってもよく、任意である。
【0025】第1実施例の作用については、蓄熱体30
の隔壁31を放射状に延ばしたため、回転ディスク44
を回転させることによって容易に蓄熱体30の各部分の
給排気を切替える切替構造が得られる。回転ディスク4
4が回転されると、図6において開口部42、43が静
止の貫通孔47に対して回転していき、蓄熱体30の給
気が通過する領域および排気が通過する領域が順次移っ
ていく。これによって、連続的に給排気の切替が行われ
る。また、切替機構40の仕切壁41を周方向に延ばし
たので、回転ディスク44を回転させても、常に可動の
給気通路用開口部42と静止の吸気通路2を対応させ、
可動の排気通気用開口部43と静止の排気通路3を対応
させることが可能になる。また、給気通路2の方に駆動
モータ45を設置したので、駆動モータ45に排気の熱
が影響することが抑制される。
【0026】本発明の第2実施例は、図7、図8に示す
ように、固定ディスク46の貫通孔47を給、排気に共
用したものである。貫通孔47は同一円周上に周方向に
等間隔に配されている。回転ディスク44はディスクの
厚みを大にして立体状(三次元状)とされている。回転
ディスク44に設けられた給気通気用開口部42は仕切
壁41の一側の給気通路2に開口しており、排気通気用
開口部43は仕切壁41の他側の排気通路3に開口して
いる。排気通気用開口部43のカバーエリアは、給気通
気用開口部42のカバーエリアより大である。また、回
転ディスク44の外周と固定ディスク46との間にシー
ル材48を介装して、回転ディスク44と固定ディスク
46とをシールしている。排気通気用開口部43の排気
流れ下流側には、給気の余剰部分を排気流れ下流側に向
けて噴出する排気誘引機構49が設けられている。ま
た、一次空気パイプ21の、回転ディスク44の内側に
対応する部分に一次空気導入口50を設け、給気の一部
を一次空気として一次空気パイプ21内に導入するよう
にしてある。
【0027】第2実施例の作用については、固定ディス
ク46の貫通孔47を給排気に共用したので、切替機構
がコンパクトなわりに通気孔面積が大きくとれる。した
がっって、大きな径のディスクでは歪み等が問題となる
大容量のバーナにも適用しやすい。回転ディスク44の
外周にシール材48を設けたので、回転ディスク44外
周端部と固定ディスク46との間からリークするエアの
リークを防止できる。また、排気誘引機構49に余剰給
気を利用したので、特別な排気吸引ブロワ等を設ける必
要がなくなり、装置のコンパクト化、コストダウンがは
かられる。
【0028】本発明の第3実施例は、図9〜図11に示
すように、本発明の第2実施例をさらに改良したもので
ある。本発明の第3実施例では、複数に分離された蓄熱
体30のそれぞれの部分は円筒状スリーブ31S内に納
められている。円筒状スリーブ31Sは枠体10の端板
10aに固定されている。蓄熱体30のそれぞれの部分
は円筒状スリーブ31S内に納められ、円筒状押え10
bを介して固定ディスク46により押えられている。蓄
熱体30のそれぞれの部分を交換するときには、固定デ
ィスク46を枠体10の端板10aから外し、円筒状押
え10bを取り出した後、蓄熱体30の部分を取り出
し、新しい蓄熱体30の部分を円筒状スリーブ31Sに
挿入した後、円筒状押え10bを挿入し、固定ディスク
46を枠体10の端板10aに締結する手順により行
う。バーナタイル22の通気孔26は上流側に向って拡
開するロート状部26Aを有し,通気孔26はロート状
部26Aを介して円筒状スリーブ31Sに滑らかに接続
している。ロート状部26Aの断面は円形で、円筒状ス
リーブ31Sの断面も円形のため、両者は段部を形成せ
ずにつながることができる。その結果、給気が通気孔2
6から出る時の指向性が強まる。回転ディスク44と固
定ディスク46とはメタルタッチシールとされており、
回転ディスク44は固定ディスク46にスプリング52
による付勢により押しつけられている。したがって、回
転摺動部にOリングを設けていない。スプリング52は
周方向に複数箇所設けられており、回転ディスク44を
固定ディスク46に均一な力で押しつけている。モータ
45の回転はドライブギア45A、ドリブンギア45
B、スリーブ45C、カップリング45Dを介して回転
ディスク44に伝えられる。スプリング51はドリブン
ギア45Bが踊ることを防止している。回転ディスク4
4に設けられた給気通気用開口部42および排気用開口
部43は扇形状をしており、固定ディスク46に設けら
れた貫通孔47も扇形状をしている。そして、給気通気
用開口部42および排気用開口部43のそれぞれの固定
ディスク46側の端部は、互いに同一円周状に設けられ
ている。給気通気用開口部42と貫通孔47との重なり
面積を1とすると、排気通気用開口部43と貫通孔47
との重なり面積は2または3となるように、給気通気用
開口部42および排気通気用開口部43と貫通孔47の
位置、形状が設定されており、給気流速を高く、排気流
速を低くするようにしてある。給気通気用開口部42に
接続する給気通路2と排気用開口部43に接続する排気
通路3のうち一方は切替機構40に軸方向から接続し、
他方は切替機構40に軸方向と直角方向から接続してい
る。これによって、給気経路と排気経路を離すことがで
き、回転ディスク駆動用モータ45等の部品が切替機構
40に組付やすくなっている。
【0029】第3実施例の作用については、蓄熱体30
のそれぞれの部分を円筒状スリーブ31S内に収納する
ようにしたので、放射状の隔壁31に比べて製作が容易
となり、かつ蓄熱体30の交換が容易となる。また、蓄
熱体30の部分を円筒状スリーブ31S内に収納するよ
うにするとともに、ロート状部26Aを介して円筒状ス
リーブ31Sとバーナタイル22の通気孔26とを接続
したので、流れの通路に段部が形成されず、流れの圧力
損失を小さくすることができるとともに、通気孔26を
出るときの給気の流れの指向性を強めることができる。
また、回転ディスク44と固定ディスク46との間のシ
ールをメタルタッチシールとして、回転摺動部にOリン
グを使用しないようにしたので、シールの信頼性が高ま
る。また、回転ディスク44の通気用開口部42、43
も固定ディスク46の貫通孔47も扇形状としたので、
開口面積を大きくとることができ、流れの圧力損失を小
さくすることができる。
【0030】本発明の第4実施例では、図12、図13
に示すように、切替機構40は、第1の位置P1と第2
の位置P2を選択的にとり、隔壁31によって分離され
た蓄熱体30の複数の部分の一部に給排気の少なくとも
一方が流れない部分を作ることなく、第1の位置P1と
第2の位置P2を切替えるシャッタからなる。回転ディ
スク44は往復回転される。往復回転のため、回転ディ
スク44の駆動手段45にはたとえばエアシリンダが使
用できる。エアシリンダによる切替えは短時間で行わ
れ、瞬時シャッタとなっている。給気通気用開口部42
が固定ディスク46の貫通孔47間部位にきたときは、
給気通気用開口部42が絞られる(閉塞される)が、そ
の時には、燃料噴射ノズル20に燃料を送る配管に設け
た燃料供給量調整機構6、たとえば制御弁が燃料を絞
り、燃料と空気との比を一定にし、パイロット燃料と一
次空気による連続運転が可能である。蓄熱体30は隔壁
31(31A、31B)によって周方向に、たとえば2
分割されている。隔壁31の厚さは、給気通気用開口部
42が通過する隔壁31Aの方が排気通気用開口部43
が通過する隔壁31Bよりも大とされている。隔壁31
Aの厚さ(したがって貫通孔47間の距離)は給気通気
用開口部42の直径より大であり、隔壁31Bの厚さ
(反対側の貫通孔47間の距離)は排気通気用開口部4
3の直径より小とされている。したがって、排気通気用
開口部43は、少なくともその一部が貫通孔47間部位
によって封鎖されないようにしてある(一次燃焼排ガス
排出のため)。
【0031】第4実施例の作用については、はじめは第
1の位置P1上にあった給、排気通気用開口部42、4
3が回転ディスク44の回転につれて隔壁31A、31
Bに対応する固定ディスク46の貫通孔間部分にいた
る。給気通気用開口部42が隔壁31Aに対応する固定
ディスク46の貫通孔間部分で完全に閉塞されても(そ
の場合でも一次空気は炉体5内に供給されている)、排
気通気用開口部43を通って排気が全ての蓄熱体部分に
流れており、一次燃焼を消火することなく連続燃焼切替
えを可能とする。また、休止している蓄熱体部分がない
ため、蓄熱体30の全体を最も有効に利用でき、蓄熱体
に休止部分が存在するものに比べて、蓄熱体のコンパク
ト化、バーナの小型化がはかられている。
【0032】本発明の第5実施例は、本発明の第4実施
例を通気用開口部の孔42、43の個数が3以上の多孔
シャッタとしたものであり、図14、図15に示されて
いる。図14、図15において、切替機構40は、エア
シリンダ45によって往復回動される回転ディスク44
と、静止の固定ディスク46とを有する。固定ディスク
46にはたとえば円形の貫通孔47が穿設されており、
回転ディスク44にはたとえばほぼ四角形の給気通気用
開口部42および排気通気用開口部43が設けられてい
る。給気通気用開口部42は仕切壁41の外周側にあっ
て、個数は隔壁31の左右のそれぞれに対して2以上で
ある。また、排気通気用開口部43は仕切壁41の内周
側にあって、個数は隔壁31の左右のそれぞれに対して
2以上である。また、排気通路には給気の一部を流して
排気を誘引する排気誘引機構49が設けられている。ま
た、回転ディスク44はばね51によって固定ディスク
46に押しつけられており、シール性が高められる。
【0033】第5実施例の作用については、図15にお
いて、a位置が右給気左排気の状態であり、b位置がア
イドルの状態で、c位置が右排気左給気の状態である。
アイドルの状態では、給気通気用開口部42は完全に閉
塞されるが、排気通気用開口部43は少なくとも一部が
貫通孔47にかかって排気できる(一次燃焼排ガス排出
のため)。回転ディスク44の回動はa、b、cの順で
回動され、c、b、aの順で戻される。第5実施例で
は、全ての蓄熱体分割部分が有効利用されるので、蓄熱
体30、工業用炉100およびバーナ1がコンパクト化
される。また、第4実施例に比べて、多孔のため、蓄熱
体30の各部に、より均一に流れが流れ、蓄熱、放熱に
おいて局部加熱がなくなる。これによって、さらなる蓄
熱体30の有効利用がはかれる。
【0034】
【発明の効果】請求項1の工業用炉、請求項27の蓄熱
燃焼用バーナによれば、切替機構が回転ディスクと固定
ディスクとを広い面で摺動接触させたものからなるの
で、回転ディスクと蓄熱体隔壁端面との摺動接触に比べ
てシール面積が大になり、給気から排気へのエアリーク
が抑制できる。このため給気圧力が実質的に増大し、燃
料噴射側で給気流速が上り、CO低下、NOX 低下、火
焔距離の伸長をはかることができる。また、給気リーク
が抑制されることにより、燃料と給気との比もほぼ一定
に保て、完全燃焼に寄与できる。請求項2の工業用炉、
請求項28の蓄熱燃焼用バーナ並びに請求項52の工業
用炉の燃焼方法によれば、給気流速を向上できる。その
結果、CO低下、NOx低下、火焔距離の伸長、燃焼領
域温度の平均化、燃焼領域温度の上昇、平均熱流束の増
大、高効率伝熱の実現、炉のコンパクト化、スペース効
率の向上、イニシャルコストの低減、炉壁の局所的高温
加熱の回避、炉の長寿命化、メンテナンスコストの低
減、燃焼騒音の低減がはかられる。請求項3の工業用
炉、請求項29の蓄熱燃焼用バーナによれば、蓄熱体の
排気容積を給気容積以上としたので、蓄熱体を通る排ガ
スの流速を低減でき、熱回収効率を向上できる。請求項
4の工業用炉、請求項30の蓄熱燃焼用バーナでは、給
気用ブロワを切替機構に直結したので設備がコンパクト
になる。請求項5の工業用炉および請求項31の蓄熱燃
焼用バーナでは、排気吸引用ファンを切替機構に直結し
たので設備がコンパクトになるとともに、排気吸引用フ
ァンを設けたため炉内圧力を低減できる。請求項6の工
業用炉、請求項32の蓄熱燃焼用バーナでは、給気用ブ
ロワを切替機構に直結するとともに、排気吸引用ファン
を切替機構に直結したので、設備がコンパクトになると
ともに、排気吸引用ファンを設けたため炉内圧力を低減
できる。請求項7の工業用炉、請求項33の蓄熱燃焼用
バーナでは、給気用ブロワを切替機構に直結するととも
に、排気吸引用ファンを切替機構に直結し、給気用ブロ
ワと排気吸引用ファンを同一の駆動手段で駆動したの
で、駆動手段を別々に設ける場合に比べて設備費の低
減、設置スペースの低減をはかることができる。請求項
8の工業用炉、請求項34の蓄熱燃焼用バーナでは、蓄
熱体を軸方向に複数の蓄熱体部分に分割して蓄熱体部分
間に隙間を設けたので、隙間の部分でガスの流れに乱流
を生成することができ、熱伝達係数を大にでき、排気か
ら蓄熱体へ、さらに蓄熱体から給気への伝熱を高めるこ
とができる。請求項9の工業用炉、請求項35の蓄熱燃
焼用バーナによれば、切替機構の仕切壁を周方向に延ば
したため、回転ディスクの回転にかかわらず、常に、給
気通路と給気通気用開口部とを対応させ、排気通路と排
気通気用開口部とを対応させることができる。請求項1
0の工業用炉、請求項36の蓄熱燃焼用バーナによれ
ば、回転ディスクを一方向に回転させるようにしたた
め、給排気を蓄熱体の周方向に順次切替えていくことが
できる。請求項11の工業用炉、請求項37の蓄熱燃焼
用バーナによれば、回転ディスクをモータで回転するの
で、一方向のみに容易に回転できる。請求項12の工業
用炉、請求項38の蓄熱燃焼用バーナによれば、駆動モ
ータを仕切壁より給気通路側に配置したので、排気から
の熱影響を受けないで済む。請求項13の工業用炉、請
求項39の蓄熱燃焼用バーナによれば、固定ディスクに
設けられた貫通孔を給排に共用したので、切替機構の可
動部分を小さくでき、ディスクの熱歪みが大となる比較
的大容量のバーナにも適用できるほか、貫通孔の径を大
きくすることができるため、給気通気用開口部と排気通
気用開口部での圧損を低減できる。請求項14の工業用
炉および請求項40の蓄熱燃焼用バーナでは、給気通路
と排気通路の一方を切替機構に軸方向から他方を切替機
構に軸方向と直交方向から接続したので、給気通路と排
気通路を互いから離すことができ、排気の高温の影響を
大きく受けることなく、駆動機構等の部品を切替機構に
組付けることができる。請求項15の工業用炉および請
求項41の蓄熱燃焼用バーナによれば、排気誘引機構を
設けたので、別のファン、ブロワ等を設けて排気を誘引
する必要がなく、装置全体からみてコンパクト化がはか
れる。請求項16の工業用炉、請求項42の蓄熱燃焼用
バーナによれば、蓄熱体を円筒状スリーブ内に収納する
ようにしたので、放射状の隔壁に比べて製作が容易とな
り、かつ蓄熱体の交換が容易となる。請求項17の工業
用炉、請求項43の蓄熱燃焼用バーナによれば、蓄熱体
を円筒状スリーブ内に収納するようにするとともに、ロ
ート状部を介して円筒状スリーブとバーナタイルの通気
孔とを接続したので、流れの通路に段部が形成されず、
流れの圧力損失を小さくすることができるとともに、通
気孔を出るときの給気の指向性を強めることができる。
請求項18の工業用炉、請求項44の蓄熱燃焼用バーナ
によれば、回転ディスクと固定ディスクとの間のシール
をメタルタッチシールとして、回転部にOリングを使用
しないようにしたので、シールの信頼性が高まる。請求
項19の工業用炉、請求項45の蓄熱燃焼用バーナによ
れば、回転ディスクの通気用開口部も固定ディスクの貫
通孔も扇形状としたので、開口面積を大きくとることが
でき、流れの圧力損失を小さくすることができる。請求
項20の工業用炉および請求項46の蓄熱燃焼用バーナ
によれば、回転ディスク駆動にエアシリンダを用いるこ
とができる。請求項21の工業用炉および請求項47の
蓄熱燃焼用バーナによれば、回転ディスクの回転を瞬時
に行え瞬時シャッタを提供できる。請求項22の工業用
炉および請求項48の蓄熱燃焼用バーナによれば、蓄熱
体分割部分の全てに給、排気の流れの何れか少なくとも
一方が常に流されるので、蓄熱体の全体を有効利用で
き、実質的に蓄熱体およびバーナをコンパクト化でき
る。請求項23の工業用炉および請求項49の蓄熱燃焼
用バーナによれば、給気通気用開口部が絞られたときに
燃料を絞ることができ、燃料と空気の比をほぼ一定に保
てる。請求項24の工業用炉および請求項50の蓄熱燃
焼用バーナによれば、排気通気用開口部が完全閉塞され
ることがないので、一次燃焼排ガスを必ず排出できる。
請求項25の工業用炉および請求項51の蓄熱燃焼用バ
ーナによれば、多孔式シャッタとしたので、蓄熱体中の
給排気の流れを均一化でき、蓄熱体の有効利用がはかれ
る。請求項26の工業用炉では、各種の工業用炉に本発
明が適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る工業用炉および蓄熱
燃焼用バーナの全体概略断面図である。
【図2】図1のうち工業用炉の一部および蓄熱燃焼用バ
ーナの拡大断面図である。
【図3】図2のうちタイル部の断面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図1のうち切替機構とその近傍の拡大断面図で
ある。
【図6】図5の平面図である。
【図7】本発明の第2実施例に係る工業用炉の一部およ
び蓄熱燃焼用バーナの切替機構とその近傍の拡大断面図
である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】本発明の第3実施例に係る工業用炉の一部およ
び蓄熱燃焼用バーナの切替機構とその近傍の拡大断面図
である。
【図10】図9の切替機構側から見た平面図である。
【図11】図9のバーナタイル側から見た平面図であ
る。
【図12】本発明の第4実施例に係る工業用炉の一部お
よび蓄熱燃焼用バーナの切替機構とその近傍の拡大断面
図である。
【図13】図12の平面図である。
【図14】本発明の第5実施例に係る工業用炉の一部お
よび蓄熱燃焼用バーナの切替機構とその近傍の拡大断面
図である。
【図15】図14の平面図である。
【図16】本発明実施例の工業用炉とその炉内の熱流束
分布の概略図である。
【図17】図16の工業用炉のCO、NOx生成量と炉
温との関係を示す図である。
【図18】従来の蓄熱燃焼用バーナをもつ工業用炉とそ
の炉内の熱流束分布の概略図である。
【符号の説明】
1 蓄熱燃焼用バーナ 2 給気通路 3 排気通路 4 送風手段 5 炉体 10 枠体 20 燃料噴射ノズル 21 一次空気パイプ 22 バーナタイル 23 給排気面 24 突出部 25 燃料開放面 26 通気孔 26A ロート状部 27 エアガイド溝 30 蓄熱体 31 隔壁 31S スリーブ 40 切替機構 41 仕切壁 42 給気通気用開口部 43 排気通気用開口部 44 回転ディスク 45 駆動モータまたはシリンダ 46 固定ディスク 47 貫通孔 48 シール 49 排気誘引機構 50 一次空気導入口 51 ばね 52 スプリング 100 工業用炉 P1 第1の位置 P2 第2の位置
フロントページの続き (72)発明者 田中 良一 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目1番53号 日本ファーネス工業株式会社内

Claims (52)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の部分に分離された蓄熱体と、 前記蓄熱体の軸方向一側に配置され、燃料噴射ノズルが
    挿入される穴と、給排が切替えられる複数の通気孔と、
    該通気孔が開口する給排気面と、を有するバーナタイル
    と、 前記蓄熱体の軸方向他側に配置され、互いに摺動可能に
    面接触された回転ディスクと固定ディスクとを有し、さ
    らに給排気の仕切壁を有し、前記固定ディスクは複数の
    貫通孔を有し、前記回転ディスクは前記回転ディスクの
    回転によって連通、遮断される複数の通気用開口部を有
    し、該通気用開口部は前記仕切壁の一側に連通する給気
    通気用開口部と前記仕切壁の他側に連通する排気通気用
    開口部を含んでいる、切替機構と、を有し、 前記蓄熱体、前記バーナタイル、前記切替機構は、互い
    に分離可能で、前記蓄熱体、前記バーナタイル、前記切
    替機構の少なくとも一つが炉体に固定されて炉体の一部
    分を構成している、工業用炉。
  2. 【請求項2】 前記バーナタイルに設けられた複数の前
    記通気孔のうち前記排気通気用開口部によってカバーさ
    れる通気孔の通路断面積の和が前記給気通路用開口部に
    よってカバーされる通気孔の通路断面積の和以上となる
    ように、前記回転ディスクに設けられる前記通気用開口
    部と前記固定用ディスクに設けられる貫通孔の、形状お
    よび相対位置関係が設定されている請求項1記載の工業
    用炉。
  3. 【請求項3】 複数の部分に分離された蓄熱体部分のう
    ち前記排気通路用開口部によってカバーされる蓄熱体部
    分の容積の和が前記給気通気用開口部によってカバーさ
    れる蓄熱体部分の容積の和以上となるように、前記回転
    ディスクに設けられる前記通気用開口部と前記固定用デ
    ィスクに設けられる貫通孔の、形状および相対位置関係
    が設定されている請求項1記載の工業用炉。
  4. 【請求項4】 給気用ブロワを前記切替機構のうち前記
    給気用通気用開口部に連通する部分に直結した請求項1
    記載の工業用炉。
  5. 【請求項5】 排気用ファンを前記切替機構のうち前記
    排気用通気用開口部に連通する部分に直結した請求項1
    記載の工業用炉。
  6. 【請求項6】 給気用ブロワを前記切替機構のうち前記
    給気用通気用開口部に連通する部分に直結するととも
    に、排気用ファンを前記切替機構のうち前記排気用通気
    用開口部に連通する部分に直結した請求項1記載の工業
    用炉。
  7. 【請求項7】 給気用ブロワを前記切替機構のうち前記
    給気用通気用開口部に連通する部分に直結するととも
    に、排気用ファンを前記切替機構のうち前記排気用通気
    用開口部に連通する部分に直結し、給気用ブロワと排気
    用ファンを同一の駆動手段で駆動せしめた請求項1記載
    の工業用炉。
  8. 【請求項8】 前記蓄熱体を軸方向に複数に蓄熱体部分
    に分割するとともに蓄熱体部分間に乱流場を生成する隙
    間をもたせた請求項1記載の工業用炉。
  9. 【請求項9】 前記蓄熱体を分離する隔壁を有し、該隔
    壁は放射状に延びており、前記切替機構の前記仕切壁は
    周方向に延びている請求項1記載の工業用炉。
  10. 【請求項10】 前記回転ディスクが一方向にのみ回転
    されるディスクからなる請求項1記載の工業用炉。
  11. 【請求項11】 前記回転ディスクの回転駆動手段がモ
    ータからなる請求項1記載の工業用炉。
  12. 【請求項12】 前記仕切壁の内外周のうち給気通気用
    開口部がある通路側に、前記切替機構の回転部分を回転
    させるための駆動モータを設置した請求項1記載の工業
    用炉。
  13. 【請求項13】 前記切替機構の前記回転ディスクは立
    体ディスクからなり、前記回転ディスクに形成される前
    記給気通気用開口部と前記排気通気用開口部のそれぞれ
    の固定ディスク側端部は同一円周上に設けられており、
    前記固定ディスクに設けれる貫通孔は給気と排気とに共
    用されるとともに同一円周上に配されている請求項1記
    載の工業用炉。
  14. 【請求項14】 前記切替機構の前記回転ディスクは立
    体ディスクからなり、前記回転ディスクに形成される前
    記給気通気用開口部と前記排気通気用開口部のそれぞれ
    の固定ディスク側端部は同一円周上に設けられており、
    前記給気通気用開口部に上流側から接続する給気通路と
    前記排気通気用開口部に下流側から接続する排気通路の
    うち、一方は前記切替機構に軸方向に接続しており、他
    方は前記切替機構に軸方向と直角方向に接続している請
    求項1記載の工業用炉。
  15. 【請求項15】 前記排気通気用開口部の排気流れの下
    流側に、空気を排気流れ下流側に向けて噴出する排気誘
    引機構を設けた請求項1記載の工業用炉。
  16. 【請求項16】 前記複数に分離された蓄熱体のそれぞ
    れの部分は円筒状スリーブ内に納められている請求項1
    記載の工業用炉。
  17. 【請求項17】 前記複数に分離された蓄熱体のそれぞ
    れの部分は円筒状スリーブ内に納められており、前記バ
    ーナタイルの通気孔は上流側に向って拡開するロート状
    部を有し前記通気孔は該ロート状部を介して前記円筒状
    スリーブに滑らかに接続している請求項1記載の工業用
    炉。
  18. 【請求項18】 前記回転ディスクと前記固定ディスク
    とは金属面接触によりシールされており、前記回転ディ
    スクは前記固定ディスクにスプリング付勢により押しつ
    けられている請求項1記載の工業用炉。
  19. 【請求項19】 前記回転ディスクに設けられた通気孔
    は扇形状をしており、前記固定ディスクに設けられた貫
    通孔も扇形状をしている請求項1記載の工業用炉。
  20. 【請求項20】 前記回転ディスクが往復回動されるデ
    ィスクからなる請求項1記載の工業用炉。
  21. 【請求項21】 前記回転ディスクを往復回動する駆動
    手段がエアシリンダである請求項1記載の工業用炉。
  22. 【請求項22】 前記切替機構が、第1の位置と第2の
    位置を選択的にとり前記第1の位置と前記第2の位置と
    の間に往復回動される回転ディスクを含み、前記蓄熱体
    の分割された複数の部分の一部に給気または排気が流れ
    ない部分を作ることなく前記第1の位置と前記第2の位
    置を切替えるシャッタである請求項1記載の工業用炉。
  23. 【請求項23】 前記回転ディスクの給気通気用開口部
    が前記固定ディスクの貫通孔間部位にきて給気が絞られ
    たときに燃料を絞る燃料供給量調整機構を、さらに有し
    ている請求項1記載の工業用炉。
  24. 【請求項24】 前記回転ディスクの排気通気用開口部
    は、常に、その少なくとも一部が前記固定ディスクの貫
    通孔間部位によって閉塞されない位置をとる請求項1記
    載の工業用炉。
  25. 【請求項25】 前記切替機構が3以上の通気用開口部
    を有する多孔式シャッタからなる請求項1記載の工業用
    炉。
  26. 【請求項26】 前記工業用炉が、溶解炉、焼結炉、予
    熱炉、均熱炉、鍛造炉、加熱炉、焼鈍炉、容体化炉、メ
    ッキ炉、乾燥炉、調質炉、焼入れ炉、焼もどし炉、酸化
    還元炉、焼成炉、焼付炉、焙焼炉、溶解保持炉、前炉、
    ルツボ炉、ホモジナイジング炉、エージング炉、反応
    炉、蒸留炉、取鍋乾燥予熱炉、鋳型焼成予熱炉、焼準
    炉、ロー付け炉、浸炭炉、塗装乾燥炉、保持炉、窒化
    炉、ソルトバス炉、ガラス溶解炉、発電用ボイラを含む
    ボイラ、ごみ焼却炉を含む焼却炉、給湯装置、のうちか
    ら選択された一種の炉である請求項1記載の工業用炉。
  27. 【請求項27】 複数の部分に分離された蓄熱体と、 前記蓄熱体の軸方向一側に配置され、燃料噴射ノズルが
    挿入される穴と、給排が切替えられる複数の通気孔と、
    該通気孔が開口する給排気面と、を有するバーナタイル
    と、 前記蓄熱体の軸方向他側に配置され、互いに摺動可能に
    面接触された回転ディスクと固定ディスクとを有し、さ
    らに給排気の仕切壁を有し、前記固定ディスクは複数の
    貫通孔を有し、前記回転ディスクは前記回転ディスクの
    回転によって連通、遮断される複数の通気用開口部を有
    し、該通気用開口部は前記仕切壁の一側に連通する給気
    通気用開口部と前記仕切壁の他側に連通する排気通気用
    開口部を含んでいる、切替機構と、からなる蓄熱燃焼用
    バーナ。
  28. 【請求項28】 前記バーナタイルに設けられた複数の
    前記通気孔のうち前記排気通気用開口部によってカバー
    される通気孔の通路断面積の和が前記給気通気用開口部
    によってカバーされる通気孔の通路断面積の和以上とな
    るように、前記回転ディスクに設けられる前記通気用開
    口部と前記固定用ディスクに設けられる貫通孔の、形状
    および相対位置関係が設定されている請求項27記載の
    蓄熱燃焼用バーナ。
  29. 【請求項29】 給気用ブロワを前記切替機構のうち前
    記給気用通気用開口部に連通する部分に直結した請求項
    27記載の蓄熱燃焼用バーナ。
  30. 【請求項30】 排気用ファンを前記切替機構のうち前
    記排気用通気用開口部に連通する部分に直結した請求項
    27記載の蓄熱燃焼用バーナ。
  31. 【請求項31】 給気用ブロワを前記切替機構のうち前
    記給気用通気用開口部に連通する部分に直結するととも
    に、排気用ファンを前記切替機構のうち前記排気用通気
    用開口部に連通する部分に直結した請求項27記載の蓄
    熱燃焼用バーナ。
  32. 【請求項32】 給気用ブロワを前記切替機構のうち前
    記給気用通気用開口部に連通する部分に直結するととも
    に、排気用ファンを前記切替機構のうち前記排気用通気
    用開口部に連通する部分に直結し、給気用ブロワと排気
    用ファンを同一の駆動手段で駆動せしめた請求項27記
    載の蓄熱燃焼用バーナ。
  33. 【請求項33】 複数の部分に分離された蓄熱体部分の
    うち前記排気通路用開口部によってカバーされる蓄熱体
    部分の容積の和が前記給気通気用開口部によってカバー
    される蓄熱体部分の容積の和以上となるように、前記回
    転ディスクに設けられる前記通気用開口部と前記固定用
    ディスクに設けられる貫通孔の、形状および相対位置関
    係が設定されている請求項27記載の蓄熱燃焼用バー
    ナ。
  34. 【請求項34】 前記蓄熱体を分離する隔壁を有し、該
    隔壁は放射状に延びており、前記切替機構の前記仕切壁
    は周方向に延びている請求項27記載の蓄熱燃焼用バー
    ナ。
  35. 【請求項35】 前記蓄熱体を軸方向に複数に蓄熱体部
    分に分割するとともに蓄熱体部分間に乱流場を生成する
    隙間をもたせた請求項27記載の蓄熱燃焼用バーナ。
  36. 【請求項36】 前記回転ディスクが一方向にのみ回転
    されるディスクからなる請求項27記載の蓄熱燃焼用バ
    ーナ。
  37. 【請求項37】 前記回転ディスクの回転駆動手段がモ
    ータからなる請求項27記載の蓄熱燃焼用バーナ。
  38. 【請求項38】 前記仕切壁の内外周のうち給気通気用
    開口部がある通路側に、前記切替機構の回転部分を回転
    させるための駆動モータを設置した請求項27記載の蓄
    熱燃焼用バーナ。
  39. 【請求項39】 前記切替機構の前記回転ディスクは立
    体ディスクからなり、前記回転ディスクに形成される前
    記給気通気用開口部と前記排気通気用開口部は同一円周
    上に設けられており、前記固定ディスクに設けれる貫通
    孔は給気と排気とに共用されるとともに同一円周上に配
    されている請求項27記載の蓄熱燃焼用バーナ。
  40. 【請求項40】 前記切替機構の前記回転ディスクは立
    体ディスクからなり、前記回転ディスクに形成される前
    記給気通気用開口部と前記排気通気用開口部のそれぞれ
    の固定ディスク側端部は同一円周上に設けられており、
    前記給気通気用開口部に上流側から接続する給気通路と
    前記排気通気用開口部に下流側から接続する排気通路の
    うち、一方は前記切替機構に軸方向に接続しており、他
    方は前記切替機構に軸方向と直角方向に接続している請
    求項27記載の蓄熱燃焼用バーナ。
  41. 【請求項41】 前記排気通気用開口部の排気流れの下
    流側に、空気を排気流れ下流側に向けて噴出する排気誘
    引機構を設けた請求項27記載の蓄熱燃焼用バーナ。
  42. 【請求項42】 前記複数に分離された蓄熱体のそれぞ
    れの部分は円筒状スリーブ内に納められている請求項2
    7記載の蓄熱燃焼用バーナ。
  43. 【請求項43】 前記複数に分離された蓄熱体のそれぞ
    れの部分は円筒状スリーブ内に納められており、前記バ
    ーナタイルの通気孔は上流側に向って拡開するロート状
    部を有し前記通気孔は該ロート状部を介して前記円筒状
    スリーブに滑らかに接続している請求項27記載の蓄熱
    燃焼用バーナ。
  44. 【請求項44】 前記回転ディスクと前記固定ディスク
    とは金属面接触によりシールされており、前記回転ディ
    スクは前記固定ディスクにスプリング付勢により押しつ
    けられている請求項27記載の蓄熱燃焼用バーナ。
  45. 【請求項45】 前記回転ディスクに設けられた通気孔
    は扇形状をしており、前記固定ディスクに設けられた貫
    通孔も扇形状をしている請求項27記載の蓄熱燃焼用バ
    ーナ。
  46. 【請求項46】 前記回転ディスクが往復回動されるデ
    ィスクからなる請求項27記載の蓄熱燃焼用バーナ。
  47. 【請求項47】 前記回転ディスクを往復回動する駆動
    手段がエアシリンダである請求項27記載の蓄熱燃焼用
    バーナ。
  48. 【請求項48】 前記切替機構が、第1の位置と第2の
    位置を選択的にとり前記第1の位置と前記第2の位置と
    の間に往復回動される回転ディスクを含み、前記蓄熱体
    の分割された複数の部分の一部に給気または排気が流れ
    ない部分を作ることなく前記第1の位置と前記第2の位
    置を切替えるシャッタである請求項27記載の蓄熱燃焼
    用バーナ。
  49. 【請求項49】 前記回転ディスクの給気通気用開口部
    が前記固定ディスクの貫通孔間部位にきて給気が絞られ
    たときに燃料を絞る燃料供給量調整機構を、さらに有し
    ている請求項27記載の蓄熱燃焼用バーナ。
  50. 【請求項50】 前記回転ディスクの排気通気用開口部
    は、常に、その少なくとも一部が前記固定ディスクの貫
    通孔間部位によって閉塞されない位置をとる請求項27
    記載の蓄熱燃焼用バーナ。
  51. 【請求項51】 前記切替機構が3以上の通気用開口部
    を有する多孔式シャッタからなる請求項27記載の蓄熱
    燃焼用バーナ。
  52. 【請求項52】 給排気面に開口された給排が切替えら
    れる複数の通気孔のうち給気孔として働いている通気孔
    を通して炉内に給気を供給し、 前記給排気面より給気流れ方向前方で燃料と給気を混合
    し燃焼させ、 炉内排ガスを、前記複数の通気孔のうち排気孔として働
    いておりかつ通路断面積の和が前記給気孔として働いて
    いる通気孔の通路断面積の和以上の、通気孔を通して炉
    外に排出する、工程からなる工業用炉の燃焼方法。
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