JPH08165149A - 製鋼排出物の処理炉とその操業方法 - Google Patents

製鋼排出物の処理炉とその操業方法

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JPH08165149A
JPH08165149A JP33156394A JP33156394A JPH08165149A JP H08165149 A JPH08165149 A JP H08165149A JP 33156394 A JP33156394 A JP 33156394A JP 33156394 A JP33156394 A JP 33156394A JP H08165149 A JPH08165149 A JP H08165149A
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JP
Japan
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slag
furnace body
dust
furnace
reducing slag
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Application number
JP33156394A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Okamoto
徹夫 岡本
Hajime Aragai
元 新貝
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies

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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】製鋼排出物としてのダストと還元スラグとを溶
融状態で反応させて還元スラグを酸化スラグに近い組成
に改質するための処理炉であって、炉体をコンパクトに
構成でき且つ還元スラグを粉末状態又は溶融状態の何れ
においても効率的に処理できる処理炉とその操業方法を
提供する。 【構成】処理炉10の炉体12を傾動可能となすととも
に、左右一方の側壁にスラグ投入口24を、また他方の
側壁に出滓口28を設ける。また炉体上部には加熱手段
としての純酸素バーナ22を設ける。そして炉体12を
前傾姿勢とした状態で純酸素バーナ22から火炎と共に
粉末状のダスト40と還元スラグ42とを噴出させ、溶
融及び反応させて反応スラグを出滓口28から排出す
る。また別の処理方法として炉体12を後傾姿勢とし、
スラグ投入口24より還元スラグを炉体内部に投入す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は製鋼排出物としてのダ
スト及び還元スラグを溶融状態で反応させるための処理
炉とその操業方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気炉等を用いた製鋼においては、大気
汚染防止のために集塵装置を設けて製鋼炉からのダスト
を集塵することが行われている。この製鋼排出物として
のダストは粒の細かい(例えば1〜5μm程度)粉末状
であって、その成分としてFeO,Fe23(約60
%)やZnO(約15%)を含んでいるものの、再利用
が困難で、従来そのまま廃却されているのが実情であ
る。
【0003】一方電気炉等を用いた製鋼においては、そ
の精錬の時期に応じて酸化スラグ,還元スラグが製鋼排
出物として排出される。このうち酸化スラグは、従来ア
スファルト道路の路盤材等道路用の材料として活用され
ているものの、還元スラグは特別の利用用途がなく、そ
のまま捨てられているのが実情である。
【0004】還元スラグは、その成分として遊離のCa
Oを多量に含んでおり、このものは水分を吸収してCa
(OH)2に転化し、そのときに体積膨張を起こすため
にこれをそのまま路盤材等として用いることができず、
従って特に利用されないまま廃却されていたのである。
而してこれらダスト及び還元スラグを廃却するに当って
は廃却のためのコストが必要で、製鋼コストを高める要
因となっていた。
【0005】そこで本出願人は先の特許願(特願平6−
11208号)において、ダストと還元スラグとを溶融
状態で反応させることにより還元スラグを酸化スラグに
近い性質を有するものに改質化する方法を提案した。
【0006】この処理方法に関する先願発明は、ダスト
と還元スラグとを反応させると、反応の具体的メカニズ
ムは明確でないものの、還元スラグが酸化スラグに近い
物理化学的性質を有するものになるとの知見を得てなさ
れたもので、この発明によれば、従来利用されることな
く捨てられていたダスト及び還元スラグの活用が可能と
なり、廃却費用が不要となるのみならず実際の有用な用
途のための材料として用い得るようになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところでこれらダスト
と還元スラグとを溶融状態で反応させるには、粉末状の
ダストと還元スラグとを所定の炉の内部に投入してそこ
で加熱溶融及び混合反応させれば良いわけであるが、そ
のために高価な設備を必要としたり、処理コストが廃却
コストに比べて著しく高いものになってしまうと、還元
スラグを改質処理することの意味が減殺されてしまう。
【0008】また、ダストの場合には元々粉末状で得ら
れ、従って粉末の状態で処理が行われることとなるが、
還元スラグの場合、製鋼炉からの排出時においては溶融
状態であり、従って還元スラグについては粉末状態,溶
融状態何れの状態においても処理が可能であることが望
まれる。
【0009】還元スラグを後者の溶融状態で処理する場
合、製鋼炉からは一度に多量の還元スラグが排出される
ことから、その処理に際して一度に多量の還元スラグの
処理が可能であること、更に必要に応じて同一の設備に
おいて、粉末状態の還元スラグ及び溶融状態の還元スラ
グの何れの処理も可能で且つその及びその切換が可能で
あることが望まれる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の発明はこのような
要請に応え得るダスト及び還元スラグの処理炉とその操
業方法を提供することを目的としてなされたものであ
る。而して本願の第一の解決手段は処理炉に関するもの
であって、その特徴は、製鋼排出物としてのダストと還
元スラグとを溶融状態で混合して反応させる製鋼排出物
の処理炉であって、(イ)傾動可能に設けられた炉体
と、(ロ)該炉体内部に突入する状態で該炉体の上部に
設けられた純酸素バーナと、(ハ)前記傾動方向におい
て対向する炉体側壁の一方に設けられた、前記還元スラ
グを前記炉体内部に投入するためのスラグ投入口と、
(ニ)前記ダストを前記炉体内部に連続的に供給可能な
ダスト供給手段と、(ホ)前記炉体の底部に設けられ
た、前記ダストと還元スラグとを溶融状態で反応させ且
つ反応スラグを所定量貯溜する貯溜部と、(ヘ)前記傾
動方向に対向する炉体側壁の他方に設けられた、前記炉
体内部の溶融状態の反応スラグを排出するための出滓口
とを備えていることにある(請求項1)。
【0011】ここで上記処理炉において、前記酸素バー
ナが先端のダスト噴出孔より火炎中にダストを噴出可能
なものとされており、該バーナが前記ダスト供給手段を
兼ねているものとすることができる(請求項2)。
【0012】また更に、請求項1又は2の処理炉におい
て、前記酸素バーナを、先端のスラグ噴出孔より火炎中
に粉末状の還元スラグを噴出可能なものとすることがで
きる(請求項3)。
【0013】本願の別の解決手段は請求項1,2又は3
の処理炉を用いた操業方法に係るものであって、前記還
元スラグを前記ダストとともに粉末状態で前記炉体内部
に連続的に供給するに際しては、前記炉体を前記出滓口
の位置が下がる方向の前傾姿勢とし、それらダスト及び
還元スラグを前記純酸素バーナからの火炎の熱によって
連続的に溶融・混合させて反応させ、炉体底部の溶融状
態の反応スラグをオーバーフローによって前記出滓口か
ら連続的に排出する一方、前記還元スラグを一度に多量
に炉体内部に投入するに際しては、該炉体を前記とは逆
の、前記出滓口の位置が高くなる方向の後傾姿勢とし、
該後傾姿勢において該還元スラグを前記スラグ投入口よ
り炉体内部に投入し、前記貯溜部において溶融状態のダ
ストと還元スラグとを混合・反応させた後、再び該炉体
を前傾ないし前倒姿勢として反応スラグを該出滓口より
排出することを特徴とする(請求項4)。
【0014】
【作用及び発明の効果】以上のように本発明は、製鋼排
出物の処理炉を傾動可能な炉体と、傾動方向に対向する
側壁の一方に設けたスラグ投入口と、他方に設けた出滓
口と、炉体上部に設けた純酸素バーナと、炉体底部の貯
溜部とを含むように構成し、そして処理すべき還元スラ
グの形態に応じてかかる炉体を前傾姿勢又は後傾姿勢に
適宜に切り換えて、ダスト及び還元スラグを処理するも
のである。
【0015】具体的には、還元スラグが粉末状であると
きには炉体を前傾姿勢となし、その前傾姿勢の下で粉末
状のダストと還元スラグとを連続的に炉体内部に供給す
るとともに、これをバーナからの火炎の熱で溶融させ、
炉体底部の貯溜部において溶融状態のダストと還元スラ
グとを十分に混合反応させた後、炉体の前傾姿勢を維持
したままオーバーフローによって反応スラグを出滓口よ
り外部に排出させる。
【0016】このようにダストと還元スラグとを粉末状
態で連続的に炉体内部に供給し、且つ火炎によって連続
的に溶融・反応させる場合、炉体底部の貯溜部の容量は
それほど多くを必要とせず、却って貯溜部の容量が多い
と(反応スラグのプール量が多いと)、そこからの熱の
放散が多くなって熱エネルギ−の損失が多くなり、操業
上不利である。
【0017】ここにおいて本発明は、ダストと還元スラ
グとを粉末状態で連続的に供給するに際しては炉体を前
傾姿勢として出滓口の位置を低くしてあるため、炉体底
部の貯溜部の容量は相対的に少なくなって、貯溜した
(プールした)反応スラグからの熱の放散量を少なく抑
えることができる。
【0018】一方、還元スラグを溶融状態のまま処理す
るに際しては、炉体を後傾姿勢とする。このとき出滓口
の位置は相対的に高くなり、これに伴って炉体底部の貯
溜部の容量は多くなる。これによりスラグ投入口より一
度に多量の溶融状態の還元スラグを炉体内部に投入する
ことが可能となり、またその貯溜部において溶融状態の
ダストと還元スラグとを十分に混合・反応させた上で、
炉体の前傾ないし前倒により反応スラグを出滓口より排
出することができる。
【0019】このように本発明では還元スラグの形態に
応じて炉体を前傾姿勢又は後傾姿勢とし、または適宜に
切り換えてダストと還元スラグとを処理するもので、本
発明によれば同一の炉体を用いつつ貯溜部の容量を少な
く又は多く変化させて、常に適正容量に保持することが
でき、従って本発明によれば炉体を可及的にコンパクト
に構成できるとともに、熱エネルギーの損失を少なくす
ることができ、設備コスト,操業コストを安価に抑える
ことができる。
【0020】加えて還元スラグが粉末状態,溶融状態何
れの場合にも適切にこれを処理することができる。特に
還元スラグを溶融状態で処理する場合には、少ない熱エ
ネルギーでダストと還元スラグとを溶融状態で反応させ
ることができる。
【0021】また本発明は、炉体をコンパクトに構成で
きることから耐火材に要する費用及びメンテナンス費用
を安価となし得るとともに、炉体からの熱放散量を少な
くでき、且つ酸素バーナの火炎の熱を有効にダスト及び
還元スラグに作用させることができる。
【0022】本発明においては、粉末状のダストを純酸
素バーナの先端のダスト噴出孔よりバーナからの火炎中
に噴出させることができる。このようにした場合、炉体
内部に供給したダストを速やかに加熱溶融させることが
でき、還元スラグとの反応を有効に行わせることができ
る利点が得られる。尤も、かかる粉末状のダストをバー
ナとは別途に設けたランスを通じて炉体内部に噴出させ
るといったことも可能である。
【0023】本発明においては、更に、還元スラグを粉
末状態で炉体内部に供給するに際して、これを純酸素バ
ーナの先端に設けたスラグ噴出孔より火炎中に噴出・供
給するようになすことができる。この場合、炉体内部に
供給した粉末状の還元スラグを速やかに加熱・溶融させ
ることができ、炉体内部においてダストと良好に反応を
行わせることができる。
【0024】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図2において、10は製鋼排出物としてのダ
スト及び還元スラグを処理するための処理炉であって、
縦型の炉体12を有している。炉体12は、上端と下端
との間の中間部において且つ炉体12内部を通る水平な
軸心14周りに傾動可能とされている。
【0025】この炉体12の底部には、溶融状態のダス
ト,還元スラグ及びそれらの反応スラグをプールするた
めの貯溜部16が設けられており、また炉底壁には、撹
拌のためのバブリングガスを噴出するバブリング孔18
が設けられている。
【0026】一方、炉体12の上端開口は蓋体20にて
閉鎖されるようになっており、この蓋体20によって炉
体上部が構成されている。而してこの炉体上部に、純酸
素バーナ22が先端を炉体底部に向けた状態で且つ炉体
12内部に突入する状態で設けられている。ここで炉体
12の大きさ及び純酸素バーナ22の先端位置は、バー
ナ22からの火炎の先端が炉体底部の貯溜部16にプー
ルされた溶湯の湯面直前の近傍位置に到達するように定
められている。
【0027】炉体12の図中右側の側壁、つまり炉体1
2の傾動方向において対向する一方の側壁には、還元ス
ラグを一度に多量に投入可能なスラグ投入口24が設け
られており、また反対側の他方の側壁には、反応スラグ
を排出するための出滓口28が設けられている。
【0028】ここでスラグ投入口24は、炉体12の上
下中間位置より斜め上方に延び出しており、上端の開口
面26が、炉体12を垂直姿勢としたときに丁度水平と
なる向きに形成されている。
【0029】一方出滓口28は、炉底壁に比較的近い位
置において且つ炉体12を垂直姿勢としたときにその軸
心がほぼ水平方向となる向きに形成されている。
【0030】図3は上記バーナ22の先端面の形状を示
したもので、図示のようにこのバーナ22の先端面の中
心部には燃料(この例では灯油)を噴出するための燃料
噴出孔30が設けられており、ここより燃料が霧状に噴
出されるようになっている。更にこれを取り巻くように
して一次酸素を噴出するための噴出孔32aがリング状
に設けられている。
【0031】一方、最も外周側には二次酸素を噴出する
ための酸素噴出孔32bが周方向に沿って所定間隔ごと
に複数設けられており、これら噴出孔32a,32bよ
り一次酸素及び二次酸素が噴出されるようになってい
る。他方、これら酸素噴出孔32aと32bとの間の位
置には、燃料噴出孔30周りに円弧状をなす長孔形状の
粉末噴出孔34が設けられている。
【0032】このバーナ22には、図2に示しているよ
うにホッパー36,38内に収容された粉末状のダスト
40及び還元スラグ42が供給されるようになってお
り、そしてそれらが上記粉末噴出孔34よりバーナ22
からの火炎中に噴出されるようになっている。
【0033】ここで粉末状のダスト40及び還元スラグ
42の供給量は、ホッパー36及び38の供給口に配設
されたバルブ又はフィーダ44,46によってコントロ
ールされるようになっている。またこれら粉末状のダス
ト40及び還元スラグ42は、搬送ガス(この例では空
気)にて搬送されるようになっている。ここでダスト4
0及び還元スラグ42の主要成分の組成は例えば表1に
示すごとくである。
【0034】
【表1】
【0035】尚、図2において48,50はスラグ投入
口24,出滓口28を閉鎖するための蓋体であり、また
52は炉体12内部の集塵のための集塵口である。集塵
口52は図2中正面の側壁に設けられている。
【0036】次に上記処理炉10を用いた粉末状態のダ
スト及び同じく粉末状態の還元スラグ又は溶融状態の還
元スラグを処理するための操業方法の例について説明す
る。先ず、図1(A)はダスト及び還元スラグを粉末状
態で処理する場合の状態を示している。具体的には、こ
の図1(A)に示す操業時においては炉体12が図中左
向き(反時計方向)に所定角度、例えば30°前傾させ
られ、そしてその状態において純酸素バーナ22の先端
から燃料と酸素とが噴き出されて火炎が生成せしめられ
る。
【0037】このとき、同時に純酸素バーナ22の先端
より粉末状態のダストと還元スラグとを火炎中に連続的
に噴出させ、その火炎によってそれらを連続的に溶融さ
せる。溶融したダスト及び還元スラグは、炉体底部の貯
溜部16に貯溜され、そこにおいて十分に混合反応せし
められる。
【0038】このように純酸素バーナ22からは、粉末
状のダストと還元スラグとが連続的に炉体12内部の火
炎中に供給されて溶融され、これにより炉体底部の貯溜
部16において反応スラグの量が連続的に増加し、溶湯
の湯面が上昇する。そしてその増加に応じて反応スラグ
が、炉体12の前傾によってその位置が下側に移動した
出滓口28からオーバーフローによって連続的に排出さ
れて行く。
【0039】つまり、図1(A)に示す状態では炉体1
2の前傾姿勢によって出滓口28の位置が下がっている
ため、貯溜部16の容量が少なくなってそこに貯溜され
る反応スラグの量が少なくなり、この結果反応スラグか
らの熱の放散が少なくなって熱エネルギーの損失が小さ
く抑えられる。
【0040】このように粉末状態のダスト40と還元ス
ラグ42とを連続的に炉体12内部に供給し且つ純酸素
バーナー22によって連続的に溶融・反応させる場合に
は、ダストと還元スラグとの反応が速やかに且つ十分に
進行するため、貯溜部16における貯溜量が少なくても
何ら支障はなく、ダスト及び還元スラグの成分が十分に
均一化された状態で出滓口28から排出される。
【0041】次に図1(B),(C),(D),(E)
は還元スラグを溶融状態で且つバッチ的に処理するとき
の操業状態を図示したものである。先ず図1(B)は、
還元スラグを投入する前の状態を示している。図に示し
ているように還元スラグを溶融状態で処理する場合に
は、炉体12を図1(A)に示すのとは逆方向に傾斜さ
せた状態、即ち炉体12を後傾姿勢状態とし、出滓口2
8の位置を、炉体12が垂直姿勢にあるときよりも上側
に位置させた状態とする。
【0042】尚、図1(B)は図1(A)に示す状態か
ら溶融状態の還元スラグを処理すべく後傾姿勢に切り換
えたときの状態を示しており、炉体底部の貯溜部16に
は溶融状態の反応スラグが一定量貯溜されている。
【0043】図1(A),図1(B)の比較から分かる
ように、前傾姿勢時に反応スラグの湯面とほぼ同じ高さ
位置にあった出滓口28が、図1(B)の後傾姿勢状態
では反応スラグの湯面よりも高い位置に位置している。
即ち炉体底部の貯溜部16の容量が炉体12の後傾姿勢
への切替えによって多くなっている。
【0044】さてこの状態において、製鋼炉から一度に
多量に排出された溶融状態の還元ホットスラグをスラグ
投入口24から炉体12内部に投入する。図1(C)は
このときの状態を示している。図1(C)に示している
ように溶融状態の還元スラグを投入した時点では、炉体
底部の貯溜部の湯は均一に混合していない。そこで純酸
素バーナ22から引続き連続してダスト40を炉体12
内部に噴出し且つ火炎によって溶融させつつ還元スラグ
と混合反応させる。この間炉体12を後傾姿勢に一定時
間保持しておく。この間に溶融ダストと溶融スラグと
は、容量が大きくなった貯溜部16内部において十分に
混合且つ反応促進される(図1(D))。
【0045】而して溶融ダストと溶融スラグとが十分に
混合及び反応したところで、図1(E)に示しているよ
うに炉体12を前傾ないし前倒姿勢とし、炉体12底部
の貯溜部16内に貯溜されていた反応スラグを出滓口2
8より外部に排出する。
【0046】このようにして得られた反応スラグの主要
成分の組成は、例えば表2に示す如くである。尚表2で
はダストと還元スラグとの比率を3段階に変えた場合の
例で示してある。
【0047】
【表2】
【0048】以上のように本例では還元スラグの形態に
応じて炉体12を前傾姿勢又は後傾姿勢に適宜に切り換
えてダスト及び還元スラグを処理するようにしており、
従って本例によれば同一の炉体12を用いて貯溜部16
の容量を少なく又は多く変化させて常に適正容量に保持
することができる。
【0049】それ故本例によれば炉体12をコンパクト
に構成することができ、またこのことから耐火材に要す
る費用及びメンテナンス費用を安価となし得るととも
に、炉体12からの熱放散量を少なくでき、且つ純酸素
バーナ22の火炎の熱を有効にダスト及び還元スラグに
作用させ得て、操業コストも安価に抑えることができ
る。
【0050】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明は他の形態・態様において
構成・実施可能である。例えば上記実施例では還元スラ
グを炉体12内部に粉末状態で連続的に供給する場合に
おいて、これを純酸素バーナ22から粉末状のダスト4
0と共に火炎中に噴出するようにしているが、炉体12
に、粉末状のダスト40及び/又は還元スラグ42を噴
出するためのランスを純酸素バーナ22とは別途に設
け、そこから粉末状のダスト40及び/又は還元スラグ
42を炉体内部に供給するようになすことも可能であ
る。
【0051】また出滓口28,スラグ投入口24の位置
や形状を適宜に変更することも可能であるなど、本発明
はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた
形態・態様で構成・実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である製鋼排出物の処理炉に
おける操業方法を説明するための図である。
【図2】図1の処理炉の構成図である。
【図3】図1の処理炉における純酸素バーナの先端面の
図である。
【符号の説明】
10 処理炉 12 炉体 16 貯溜部 22 純酸素バーナ 24 スラグ投入口 28 出滓口 34 粉末噴出孔 40 ダスト 42 還元スラグ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製鋼排出物としてのダストと還元スラグ
    とを溶融状態で混合して反応させる製鋼排出物の処理炉
    であって (イ)傾動可能に設けられた炉体と (ロ)該炉体内部に突入する状態で該炉体の上部に設け
    られた純酸素バーナと (ハ)前記傾動方向において対向する炉体側壁の一方に
    設けられた、前記還元スラグを前記炉体内部に投入する
    ためのスラグ投入口と (ニ)前記ダストを前記炉体内部に連続的に供給可能な
    ダスト供給手段と (ホ)前記炉体の底部に設けられた、前記ダストと還元
    スラグとを溶融状態で反応させ且つ反応スラグを所定量
    貯溜する貯溜部と (ヘ)前記傾動方向に対向する炉体側壁の他方に設けら
    れた、前記炉体内部の溶融状態の反応スラグを排出する
    ための出滓口とを備えていることを特徴とする製鋼排出
    物の処理炉。
  2. 【請求項2】 請求項1の処理炉において、前記純酸素
    バーナが先端のダスト噴出孔より火炎中に粉末状ダスト
    を噴出可能なものとされており、該バーナが前記ダスト
    供給手段を兼ねていることを特徴とする製鋼排出物の処
    理炉。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の処理炉において、前記
    純酸素バーナが先端のスラグ噴出孔より火炎中に粉末状
    の還元スラグを噴出可能なものとされていることを特徴
    とする製鋼排出物の処理炉。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3の処理炉を用いた操
    業方法であって、前記還元スラグを前記ダストとともに
    粉末状態で前記炉体内部に連続的に供給するに際して
    は、前記炉体を前記出滓口の位置が下がる方向の前傾姿
    勢とし、それらダスト及び還元スラグを前記純酸素バー
    ナからの火炎の熱によって連続的に溶融・混合させて反
    応させ、炉体底部の溶融状態の反応スラグをオーバーフ
    ローによって前記出滓口から連続的に排出する一方、 前記還元スラグを一度に多量に炉体内部に投入するに際
    しては、該炉体を前記とは逆の、前記出滓口の位置が高
    くなる方向の後傾姿勢とし、該後傾姿勢において該還元
    スラグを前記スラグ投入口より炉体内部に投入し、前記
    貯溜部において溶融状態のダストと還元スラグとを混合
    ・反応させた後、再び該炉体を前傾ないし前倒姿勢とし
    て反応スラグを該出滓口より排出することを特徴とする
    製鋼排出物の処理炉の操業方法。
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