JPH0816513B2 - 炭酸飲料用炭酸ガス調圧弁 - Google Patents

炭酸飲料用炭酸ガス調圧弁

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JPH0816513B2
JPH0816513B2 JP1148021A JP14802189A JPH0816513B2 JP H0816513 B2 JPH0816513 B2 JP H0816513B2 JP 1148021 A JP1148021 A JP 1148021A JP 14802189 A JP14802189 A JP 14802189A JP H0816513 B2 JPH0816513 B2 JP H0816513B2
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pressure
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dioxide gas
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甲三 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、飲料タンク、例えばビアホール、飲食店
等で使用される生ビール樽内の炭酸ガスの圧力を適正な
圧力に自動的に調整して、ビールあるいは、炭酸飲料の
ガス含有量を一定に保持する炭酸飲料用炭酸ガス調圧弁
に関する。
(従来の技術) 炭酸飲料、例えば生ビール等は常時適正な圧力を加え
られることによって、炭酸ガスの分離が押さえられ、風
味や味が良好に維持にされる。すなわち、炭酸ガスボン
ベから供給される炭酸ガスの圧力が低過ぎる場合には、
ビール中から炭酸ガスが分離し、注ぎ出す時に泡立ちが
多くなり過ぎ、ジョッキからあふれてしまうことが多
い。又、炭酸ガスが分離したため、すっきりした味がな
くなってしまう。逆に、炭酸ガスの圧力が高過ぎる場合
には、炭酸ガスがビール中に多量に溶け込んでしまい、
注ぎ出す時に泡立ちが多くなり過ぎ、ピリピリした刺激
的な味となってしまう。
そこで、炭酸ガスの圧力を適正な値に調整する圧力調
整弁が必要となる。しかも、要求される炭酸ガスの圧力
は温度変化に応じて変化するため、これに対応できるも
のが必要となる。
しかるに、従来、こうした炭酸ガス調圧弁には、手動
式の炭酸ガス調圧弁がある。ところが、この手動式炭酸
ガス調圧弁によると、使用者は飲料タンクの温度変化を
監視しながら、その都度手動で設定圧力を調整しなけれ
ばならず、極めて面倒なものである。
そこで、特開昭63−44494号公報に示されるような、
自動式の炭酸ガス調圧弁が提案されている。第4図にそ
の従来の自動式の炭酸ガス調圧弁の構造を示す。
この自動式の炭酸ガス調圧弁の構造について簡単に説
明すれば、aは弁本体となるケーシングである。ケーシ
ングaには、底部に炭酸ガスボンベ(図示しない)につ
ながる流入口b、側部に飲料タンクkにつながる流出口
cが設けられ、ケーシングa内にガス流路を形成させて
いる。また、ケーシングaの内部中央にはダイヤフラム
eがガス流路を区画するように張設されている。
流入口bの流路奥には吸気弁口dが設けられ、また、
この吸気弁口dとダイヤフラムeとの間にはバルブロッ
ドfが設けられており、ダイヤフラムeの動きに連動さ
せて吸気弁口dの開口度を調整できるようにしている。
ダイヤフラムeの反対方向には、ダイヤフラムeに連
結されている押え板iと、それと反対側の押え板jとが
設けられ、さらにその間に、ドーナツ状で、予め一方向
にある程度湾曲に変形されてあるバイメタル板hが、そ
の湾曲の方向が交互になるように複数枚重ねて介設され
ている。
バイメタル板hはスプリングgにて上方側へ付勢され
ており、バイメタル板hの変形力、スプリングgの弾性
力、ガス流路を流れる炭酸ガス圧力のバランス作用によ
るダイヤフラムeの変位、すなわち、ダイヤフラムeに
連動するバルブフロッドfの変位により、吸気弁口dの
開口度を調整させ、飲料タンクkに供給される炭酸ガス
を制御できるようにしている。
具体的には、飲料タンクk内の温度がケーシングaを
通じバイメタル板hに伝達されることにより、バイメタ
ル板hが伸長あるいは短縮の変位を起こす。そして、こ
の変位がバルブロッドfに伝わり、吸気弁口dの開口度
を調整する構造となっている。
(発明が解決しようとする課題) この自動式の炭酸ガス調圧弁によると、確かに温度が
上昇すると吸気弁口dの開口度が増加して設定圧力を高
圧側に補正し、温度が下降すると吸気弁口dの開口度が
減少して設定圧力を低圧側に補正するが、これだけだ
と、飲料タンクkから炭酸飲料を良好に注ぎ出すのに必
要な最小必要圧力を維持できないという支障を生じる。
すなわち、飲食店等で営業する場合には、単位時間に
抽出できるビールの量をある程度以上確保しないと営業
に支障をきたすとされており、ディスペンサーから注出
されるビールの流量を一定値以上に確保するため注出時
に生ビール樽に加えられる圧力は一定値以上を維持させ
る必要がある。具体的には、生ビール樽が室温に置かれ
ている場合には略「1.7kg f/cm2G」が最小必要の圧力で
あることが分かっており、それ以下では生ビール樽から
注ぎ出されるビールの流速が遅くなり過ぎ、営業に支障
をきたすとされている。
ところが、上述のような単に飲料タンクk内の温度に
応じて弁開度を調整するだけの圧力調整弁では、第5図
に示すように、全域の温度変化に応じて炭酸ガスの圧力
が変化する特性を示すため、飲料タンクk内の温度が
「17℃以下」では、最小必要圧力(1.7kg f/cm2G)を割
ってしまうという不都合を生じる。
この発明はこのような事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、炭酸飲料を良好に注ぎ出
すのに必要な炭酸ガス圧力を保障することができる炭酸
飲料用炭酸ガス調圧弁を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、感知部で感知した温度に
応じてダイヤフラムを変位させる熱変位体と前記ダイヤ
フラムとの間に、飲料タンクの温度が所定の低温度以下
のとき、前記熱変位体の変位にかかわらず前記ダイヤフ
ラムの変位を規制し、弁を所定の流通面積を確保する位
置に設定する手段を設けたことにある。
(作 用) この発明の炭酸ガス調圧弁によると、飲料タンクが最
小必要圧力以下となるような低温度以下になると、それ
まで熱変位体、流路を流れる炭酸ガスの圧力で変位して
いたダイヤフラムの動きが規制され、最小必要圧力を確
保するように弁の開度が保持される。つまり、炭酸飲料
が入った飲料タンクを最小必要圧力条件を満たしつつ調
圧することができる。
(実施例) 以下、この発明を第1図ないし第3図に示す一実施例
にもとづいて説明する。
第3図に生ビールの注ぎ出し装置を示す。1は生ビー
ル樽設置用の台座、2はその台座1に設置された内部に
生ビールが入った生ビール樽(飲料タンクに相当)、3
は炭酸ガスボンベ(炭酸ガス供給部に相当)、4はその
炭酸ガスボンベ3のガス出口部に接続された減圧弁、5
はジョッキ6に生ビールを注ぐためのサーバーである。
また、7は台座1の中央部に設置された自動式の炭酸ガ
ス調圧弁(以下、単に調圧弁と称す)である。そして、
それぞれ減圧弁4と調圧弁7との間、調圧弁7と生ビー
ル樽2に接続されたガス流入口体8aとの間、生ビール樽
2に接続された液体流出口体8bとサーバー5との間は管
路9で接続され、炭酸ガスボンベ3の炭酸ガスを生ビー
ル樽2内に送り込んで、生ビール樽2内の生ビールをサ
ーバー5へ押し出すことができるようしている。
第1図にこの注ぎ出し装置の調圧弁7を示す。要部と
なる調圧弁7は流入出する炭酸ガスを制御する弁本体部
10と、その弁本体部10を駆動する駆動部11とから構成さ
れている。
弁本体部10について説明すれば、12はボデーである。
ボデー12には、側部に炭酸ガスボンベ3につながる流
入口13とガス流入口体8aにつながる流出口14とが設けら
れ、ボデー12内にガス流路12a(炭酸ガス流路に相当)
が形成されている。また、ボデー12の上面中心にはダイ
ヤフラム室15、軸中心には主弁座体用の収容孔16が形成
されている。
収容孔16の周面には流出口14の端部が開口し、底面に
は流入口13の端部が開口している。そして、収容孔16内
に主弁座体17がねじ込みにより固定されている。主弁座
体17には、軸方向に貫通する弁棒孔18と、その弁棒孔18
と流出口14を連通させる貫通孔19とが設けられている。
また、主弁座体17の下端部には円錐状の主弁座17aが形
成されている。なお、弁棒孔18は、貫通孔19を境とし
て、流入口13側の径がダイヤフラム室15側の径よりも大
きく形成されている。
弁棒孔18内に摺動自在に挿通されている弁棒20には、
流入口13側に突き出る端部に円錐状の主弁体20a(本願
の弁に相当)、ダイヤフラム室15側に突き出る端部に半
球状の逃し弁体20bが形成されている。
つまり、弁棒20が摺動されることにより、主弁座孔21
が開閉され、流入口13、主弁座孔21、弁棒20と弁棒孔18
との弁棒隙間22、流出口14を流通する炭酸ガスを制御で
きるようになっている。
なお、23は弁棒20を閉じる方向に付勢している復帰用
のバルブスプリング、24はバルブスプリング23の支持と
加工穴を盲にするためのボトムプラグである。また、流
出口14にはダイヤフラム室15に流出側の圧力を導くため
の導通孔25が窄孔されている。
一方、駆動部11は生ビール樽2内の温度に関係なく弁
本体部10を駆動する第一駆動部11aと、生ビール樽2内
の温度に応じて発生する力を第一駆動部11aに伝える第
二駆動部11bとから構成されている。
先ず、第一駆動部11aについて説明すれば、26はボデ
ー12の上面にボルト止めにより固定された筒状のスプリ
ングケース、27はスプリングケース26の下面とボデー12
の上面との間に挟み込まれた板状のダイヤフラムであ
る。
28はダイヤフラムシート、29は逃し弁座体である。こ
のノブ状の逃し弁座体29はダイヤフラム27の板面中心を
貫通して、ダイヤフラムシート28にねじ込みにより連結
されている。また、逃し弁座体29の下面中心部、すなわ
ち、逃し弁体20bと対向する部分には、円弧状の逃し弁
座29aが形成されている。さらに、逃し弁座体29の中心
部には、ダイヤフラム室15とスプリングケース26内とを
連通させる逃し弁座孔30が窄孔されている。
つまり、ダイヤフラム27が上方に変位すれば、これに
連動して主弁体20aが主弁座17aに接近する方向へ変位
し、逆にダイヤフラム27が下方に変位すれば、これに連
動して主弁体20aが主弁座17aから離反する方向へ変位す
るようになっている。
さらに、ダイヤフラム室15内に必要以上に高い圧力の
炭酸ガスが密閉されたときには、その圧力を逃し弁座孔
30、スプリングケース26内、スプリングケース26の調整
に設けらたブリード孔31を通じて外部に逃すことができ
るようにしている。
スプリングケース26の上端開口部には、アジャストス
クリュー32が進退自在に螺挿されている。このアジャス
トスクリュー32は、中心に貫通孔33を設けられた上蓋部
32aと外周にねじ部を形成された円筒部32bとから構成さ
れている。なお、34はアジャストスクリュー32を固定さ
せるための止めねじである。
アジャストスクリュー32の下側には、スプリングシー
ト35がアジャストスクリュー32と接離可能なように配設
されている。さらに、このスプリングシート35はダイヤ
フラムシート28との間に介設されているアジャストスプ
リング36により、上方に付勢されている。
そして、アジャストスクリュー32を進退させることに
より、アジャストスプリング36を伸縮させ、ダイヤフラ
ム27の変位、すなわち、主弁体20aの開口度具合を調節
できるようにしている。
つまり、ダイヤフラム27の変位量は、ダイヤフラム室
15がガス圧力とアジャストスプリング36の弾性力とのバ
ランヴにより変わる。
この特性を利用して、アジャストスクリュー32の操作
により、予め「1.7kg f/cm2G」で示される最小必要圧力
に拮抗する弾性力を発揮するようにアジャストスプリン
グ36を圧縮させておくと、調圧弁7の流出側圧力が「1.
7kg f/cm2G以上」、例えば「2kg f/cm2G」のときは、ダ
イヤフラム27の下側のガス圧力がアジャストスプリング
36の弾性力に打ち勝って、ダイヤフラム27を情報へ押し
上げていく。つまり、弁棒20は主弁座孔21を閉じる方向
に押し上げられ、流出側の圧力を下降させていく。
逆に、流出側圧力が「1.7kg f/cm2G以下」、例えば
「1.5kg f/cm2G」のときは、ダイヤフラム27の下側のガ
ス圧力がアジャストスプリング36の弾性力に負けて、ダ
イヤフラム27を下方へ押し下げていく。つまり、弁棒20
は、主弁座孔21を開く方向に押し下げられ、流出側の圧
力を上昇させていく。
次に、第二駆動部11bについて説明すれば、37はスプ
リングケース26の上端外周に進退自在に螺挿された断熱
ケースである。断熱ケース37は、熱伝導性の低い部材か
ら構成されていて、第二駆動部11bから第一駆動部11aへ
の熱移動を抑止している。なお、38は断熱ケース37を固
定させるための止めねじである。
39はベローズケースであり、上端ねじ部で断熱ケース
37と、下端ねじ部でキャップ41とそれぞれ連結されてい
る。なお、40と42はベローズケース39およびキャップ41
を固定させるための止めねじである。
キャップ41は熱伝導性の高い部材から構成されてい
て、その上面を生ビール樽2の底面に触れるようにセッ
トすることにより、生ビール樽2内の温度を感知できる
ようにしている(感知部)。
キャップ41の下側には逆凹状のベローズ室43(熟変位
体)が設けられている。このベローズ室43は、頂面をキ
ャップ41、外周面をベローズケース39、内周面を蛇腹状
筒部材44、円盤状底面を円盤状板部材45、ドーナツ状底
面をドーナツ状板部材46で構成され、アルコール等の液
体を密封された構造となっている。
そして、ベローズ室43からアルコールが漏洩しないよ
うに、円盤状板部材45は蛇腹状筒部材44の頂面内周縁と
溶接結合され、ドーナツ状板部材46はベローズケース39
の内周面および蛇腹状部材44の底面内周縁と溶接結合さ
れ、キャップ41とベローズケース39との間にはOリング
47が介設されている。なお、48はアルコールを封入する
ための密封ねじである。
つまり、ベローズ室43内のアルコールがキャップ41を
伝わってくる生ビール樽2内の熱を受けて膨張すると、
それに応じて円盤状板部材45がキャップ41から離反する
方向、すなわち、アジャストスクリュー32側に変位でき
るようにしている。
49はスラストベアリング、50はスピンドル、51はトッ
プスプリングである。スピンドル50はアジャストスクリ
ュー32の貫通孔33を軸心方向に貫通して、さらに下方の
スプリングシート35と接離できるように配設されてい
る。また、スラストベアリング49は、円盤状板部材45の
下端部に形成された台座45aとスピンドル50の上端部に
形成されたフランジ部50aとの間に介設されている。
つまり、断熱ケース37がスプリングケース26に進退自
在に螺挿されるとき、スプリングシート35と接離するス
ピンドル50に捩れを生じさせないようにしている。
フランジ部50aは、これに対向するアジャストスクリ
ュー32の上蓋部32aとの間に介設されたトップスプリン
グ51により付勢され、スラストベアリング49に押圧され
ている。すなわち、スピンドル50はトップスプリング51
によって、ベローズ室43と連結されている。
つまり、アルコールが膨張すれば、ベローズ室43の円
盤状板部材45およびスピンドル50を介してアジャストス
プリング36は圧縮され、逆にアルコールが収縮すれば、
円盤状板部材45およびスピンドル50を介してアジャスト
スプリング36が伸長されるようにしている。
そして、第二駆動部11bとダイヤフラム27との間に設
けた上記第一駆動部11aとの組合わせにより、生ビール
樽2の温度が所定の低温度以下、すなわち最小必要圧力
以下となる温度以下のとき、ダイヤフラム27の変位を規
制できるようにしている。
つぎに、作用について説明する。
炭酸ガスボンベ3から出た炭酸ガスは、減圧弁4、管
路9を通じて調圧弁の流入口13に流入されていく。そし
て、この炭酸ガスは、予め最小必要圧力(1.7kg f/cm
2G)に桔抗するアジャストスプリング36の圧縮力で押し
下げられて開いている主弁座孔21弁棒隙間22、貫通孔19
を順に通って流出口14に流れる。そして、この流出口14
から流出した炭酸ガスがガス流入口体8aから生ビール樽
2内に供給されていく。また、流出口14に達した炭酸ガ
スの一部は、導通孔25からダイヤフラム室15内に導か
れ、ダイヤフラム27を変位させる力となる。
ここで、生ビール樽2内の温度が「17℃以上」、例え
ば「30℃」になると、キャップ41から伝達された生ビー
ル樽2内の熱で、ベローズ室43内に密封されているアル
コールが膨張していく。すると、ベローズ室43の円盤状
板部材45を下方へ押し下げる力が発生し、トップスプリ
ング51で付勢されているスピンドル50を下方へ押し下げ
ていく。そして、スピンドル50の先端がスプリングシー
ト35に当接し、スプリングシート35を押圧していく。こ
れにより、生ビール樽2内の温度に見合った所定の圧力
に相当するスプリング荷重を生じさせていく。詳しく
は、第2図に示されるように「3kg f、/cm2G」の圧力に
相当するスプリング荷重を生じさせる。
そして、この荷重がダイヤフラム27を介して弁棒20に
伝達され、主弁体20aを押し下げ、主弁坐孔21を温度に
応じた分、開いていく。これにより、生ビール樽2内の
炭酸ガス圧力は温度変化に応じて調圧されていく。むろ
ん、主弁座孔21から流出した炭酸ガスの圧力が「3kg f/
cm2G」に近づくと、ダイヤフラム室15に導かれた流出側
の圧力が、ダイヤフラム27を押し上げるので、主弁座孔
21は上昇する主弁体20aで閉じられていく(所定の圧力
維持)。
また、生ビール樽2内の温度が「17℃以下」(最小必
要圧力値に相当する温度)、例えば「10℃」(従来の自
動式圧力調整弁で「1.0kg f/cm2G」に相当する温度)に
なると、キャップ41から伝達された生ビール樽2内の熱
で、ベローズ室43内に密封されているアルコールが収縮
していく。すると、ベローズ室43の円盤状板部材45を上
方に引き上げる力が発生し、トップスプリング51で付勢
されているスピンドル50を上方へ引き上げていく。ここ
で、アジャストスプリング36は、予めジャストスクリュ
ー32により「17℃」に見合った圧力(1.7kg f/cm2G)に
調整されているので、スピンドル50の先端はスプリング
シート35から離反していく。
このとき、ダイヤフラム27の上側と下側の圧力の関係
を見ると、ダイヤフラム27の下側に導かれる流出側の圧
力はアジャストスプリング36の弾性力に負ける。すなわ
ち、ダイヤフラム27は下方に押し下げられ、下降する主
弁体20aにより主弁座孔21はより大きく開いていく。こ
れにより、流出口14から流出する炭酸ガスの圧力は上昇
していく。そして、流出側の圧力が「1.7kg f/cm2G」に
近づくにしたがい、ダイヤフラム27は上方に押し上げら
れ、上昇する主弁体20aで主弁座孔21を閉じていく。
しかるに、生ビール樽2内の温度が「17℃以下」の場
合は、樽2内の温度とは無関係に樽2内の圧力が「1.7k
g f/cm2G」となるように制御していく。これを圧力と温
度との関係で示される特性図で表わせば、第2図のよう
になる。
したがって、生ビールを良好に注ぐのに必要な最小必
要圧力(1.7kg f/cm2G)を確保しつつ、生ビールに加え
る圧力を温度に応じた最適な圧力に調圧することができ
る。
さらに、ダイヤフラム27の板面中心を貫通する逃し弁
座孔30を設けて、この弁座孔30からダイヤフラム室15内
の圧力を外部に逃す構造としたので、流出口14以降およ
びダイヤフラム室15内に密閉された余剰圧力を所定の圧
力に下降させることができる利点もある。
つまり、生ビールが消費されていない状態では主弁体
20aは常に閉止の状態にあるので、生ビール樽2内の温
度が下降(例えば30℃→20℃)したときには、流出口14
以降およびダイヤフラム室15内に「30℃」に相当する圧
力(3kg f/cm2G)が密封されてしまうことが起きる。
しかし、このときのダイヤフラム27の上側と下側の圧
力の関係を見ると、ダイヤフラム27の下側の圧力は「3k
g f/cm2G」であり、ダイヤフラム27の上側の圧力、すな
わち、アジャストスプリング36の弾性力は「2kg f/cm
2G」相当である。したがって、ダイヤフラム27は上方に
押し上げられ、逃し弁体20bと逃し弁座29aとが離反さ
れ、逃し弁座孔30が開かれる。すると、流出口14以降お
よびダイヤフラム室15内に密封されていた余剰圧力は逃
し弁座孔30、スプリングケース26内、ブリード孔31を通
じて大気に放出され、必要以上に圧力が高くなるような
現象を防ぐことになる。
さらに、アジャストスクリュー32とスプリングケース
26、および断熱ケース37とスプリングケース26をそれぞ
れ進退自在に螺挿できる構造としたので、最小必要圧力
の要求値が多少変動しても、容易に対応できる利点もあ
る。すなわち、アジャストスクリュー32とスプリングケ
ース26との螺挿程度を変えてアジャストスプリング36の
圧縮度を調整し、併せて断熱ケース37とスプリングケー
ス26との螺挿程度を変えてスピンドル50の先端とスプリ
ングシート35との距離を調節することにより、所望の最
小必要圧力に制御できる。
さらに、第二駆動部の構造に外圧式ベローズを用いた
ので、第2図に示した特性と異なる特性を容易に得られ
る利点もある。すなわち、ベローズ室43の円盤状板部材
45とキャップ41との間隔を変えてベローズ室に封入する
アルコールの量を調節し、併せて断熱ケース37とスプリ
ングケース26との螺挿程度を変えてスピンドル50の先端
とスプリングシート35との距離を調節することにより、
異なる特性を得ることができる。
なお、一実施例では生ビールを例に挙げたが、むろ
ん、それ以外の炭酸飲料についても同様の効果をもたら
す。
また、一実施例では駆動部に外圧式ベローズを用い
て、弁体を温度に応じて開閉制御するようにしたが、こ
れに限らず、他の構造、例えば内圧式ベローズ、形状記
憶部材、バイメタル部材を用いて弁体を制御するように
してもよい。
また、一実施例ではベローズ室の外周壁材とその下方
周壁材とを異なる材料で構成して飲料タンクからの入熱
がベローズ室内の液に効果的に伝わるようにしたが、こ
れに限らず、他の構造、例えばベローズ室外周壁とその
下方周壁とを同一材料で構成するようにしてもよい。
また、一実施例ではベローズ室内の密封液にアルコー
ルを用いたが、これに限らず、他の液体、例えばエーテ
ルを密封液に用いるようにしてもよい。
また、一実施例ではアジャストスクリューとアジャス
トスプリングの組合せを用いて、一定温度以下のとき弁
体を所定流出圧力(最小必要圧力)となるように制御し
たが、これに限らず、他の部品ないし手段を用いて制御
するようにしてもよい。
[発明の効果] 以上説明したようにこの発明によれば、炭酸飲料を良
好に注ぎ出すのに必要な最小必要圧力を保障することが
できる。
それ故、営業に支障を与えることなく、炭酸飲料に最
適な炭酸ガスを供給することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図はこの発明の一実施例を示し、第1
図はこの発明の炭酸ガス調圧弁を示す断面図、第2図は
その炭酸ガス調圧弁の特性を示す線図、第3図は炭酸ガ
ス調圧弁を適用した生ビールの注ぎ出し装置を示す図、
第4図は従来の自動式圧力調整弁を示す断面図、第5図
はその自動式圧力調整弁の特性を示す線図である。 2……生ビール樽(飲料タンク)、3……炭酸ガスボン
ベ(炭酸ガス供給部)、7……炭酸ガス調圧弁、10……
弁本体部、12……ボデー、12a……ガス流路(炭酸ガス
流路)、13……ガス流入口、14……ガス流出口、17……
主弁座体、17a……主弁座、20……弁棒、20a……主弁
体、25……導通孔、26……スプリングケース、27……ダ
イヤフラム、32……アジャストスクリュー、36……アジ
ャストスプリング、41……キャップ(感知部)、43……
ベローズ室、50……スピンドル、51……トップスプリン
グ。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 甲三 宮城県仙台市青葉区堤町1丁目12番1号 株式会社本山製作所内 (72)発明者 清水 直剛 宮城県仙台市青葉区堤町1丁目12番1号 株式会社本山製作所内 (72)発明者 鈴木 純 宮城県仙台市青葉区堤町1丁目12番1号 株式会社本山製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁本体の外側部に飲料タンクの温度を感知
    する感知部を設け、前記弁本体内に炭酸ガス供給部から
    の炭酸ガスを流通させる流路を設け、かつ弁本体内には
    ダイヤフラムで仕切られた空間部分を設け、この仕切ら
    れた一方の空間部分には前記感知部で感知した温度に応
    じて前記ダイヤフラムを変位させる熱変位体を有し、他
    方の空間部分は前記流路を流れる炭酸ガスが導かれてお
    り、さらに前記弁本体内に前記ダイヤフラムで生じる変
    位に応じて前記流路の流通面積を変える弁を設けて構成
    される炭酸飲料用炭酸ガス調圧弁において、 前記熱変位体と前記ダイヤフラムとの間に、前記飲料タ
    ンクの温度が所定の低温度以下のとき、前記熱変位体の
    変位にかかわらず前記ダイヤフラムの変位を規制し、前
    記弁を所定の流路面積を確保する位置に設定する手段を
    設けたことを特徴とする炭酸飲料用炭酸ガス調圧弁。
JP1148021A 1989-06-09 1989-06-09 炭酸飲料用炭酸ガス調圧弁 Expired - Lifetime JPH0816513B2 (ja)

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JP2003095396A (ja) * 2001-09-17 2003-04-03 Hoshizaki Electric Co Ltd 飲料ディスペンサの調圧制御装置
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