JPH08163737A - ケーブルの敷設方法及びケーブルの敷設装置 - Google Patents

ケーブルの敷設方法及びケーブルの敷設装置

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JPH08163737A
JPH08163737A JP32927394A JP32927394A JPH08163737A JP H08163737 A JPH08163737 A JP H08163737A JP 32927394 A JP32927394 A JP 32927394A JP 32927394 A JP32927394 A JP 32927394A JP H08163737 A JPH08163737 A JP H08163737A
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    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/46Processes or apparatus adapted for installing or repairing optical fibres or optical cables
    • G02B6/50Underground or underwater installation; Installation through tubing, conduits or ducts
    • G02B6/52Underground or underwater installation; Installation through tubing, conduits or ducts using fluid, e.g. air

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動的にケーブルの敷設を行なう。 【構成】 ケーブルの敷設予定経路に沿って間欠的に配
設してあるローラ14に対して所定の間隔を有する状態
で配管してある非磁性材料製の軌道管15内に圧搾空気
を供給して、圧搾空気による押圧力によって駆動側移動
体17が軌道管内を移動させ、それにより前記した軌道
管15の外周側に対して移動自在に装着された従動側移
動体18が、軌道管内を移動する駆動側移動体と磁気的
吸引力によって1体的に結合している状態となって移動
し、前記の従動側移動体18に対して先端が連結されて
いるケーブル22が、軌道管15内を移動する駆動側移
動体17と一体的に移動している従動側移動体18によ
って、順次のローラ14上を引きずられながらローラ上
に敷設されて行き、ローラ14上からケーブルの敷設予
定経路に沿って設けられているラック13上にケーブル
を敷設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はケーブルの敷設装置、特
に、大量の電力ケーブルや通信ケーブルなどを敷設する
必要がある発電所、プラント、工場、ビル等の建設に際
して好適なケーブルの敷設装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発電所やプラント、工場、ビル等の建設
に当っては、大量の電力ケーブルや通信ケーブルの敷設
工事が必要とされることがある。従来、前記した電力ケ
ーブルや通信ケーブルを発電所やプラント、工場、ビル
に敷設する場合には、数百メートルから2000メート
ル余の長さのケーブルが巻込んであるケーブルドラムを
敷設開始位置に設置してから、ケーブルの敷設予定経路
に沿って設られたラック上に、大勢の人達の人力でケー
ブルを引張ってケーブルを敷設していた。ところが、建
物の内部におけるケーブルの敷設経路は、障害物を回避
するために上下左右に曲りくねった状態になっている。
そして、2個所以上の曲りがある部分では大きな摩擦抵
抗のために、5〜6人でケーブルを引いても、ケーブル
を移動できない状態が起こる。
【0003】このような場合に、人数を増やして強引に
ケーブルを引けば、ケーブルを移動させることはできる
が、それではケーブルの外被を損傷させるために、通常
は、ケーブルの敷設経路における曲りの部分に、それぞ
れ人を配置して、その人が曲りの部分のケーブルを手送
りするようにしている。しかし、曲りが多く距離が長い
場合には、全員の呼吸を合わせて作業を行なうことが困
難なので、作業能率を上げることができない。それで、
ケーブルの敷設区間中に曲りが多く距離が長い場合に
は、区間を区切り、それぞれの区間毎に、以後の区間の
敷設に必要な長さのケーブルをたぐり寄せた状態にし
て、順次の区間についてケーブルの敷設を行なうように
していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、従来の
ケーブルの敷設作業は、人手によってラック上でケーブ
ルを移動させるために、非能率なものであり、また、ケ
ーブルを損傷させることも起こる他、例えば、発電所の
建物の内部は摂氏50度の室温となっていることもまれ
ではなく、その中での人力での長時間の作業は脱水症状
を起こすという問題があるために、ケーブルの敷設作業
には長期間が必要とされる。例えばケーブルの総延長が
数十万メートルの場合には、敷設作業だけに2〜3年間
もかかることがある。それで、人力によるケーブルの敷
設作業を機械化することが試みられたが、既述のよう
に、建物の内部におけるケーブルの敷設経路は、障害物
を回避するために上下左右に曲りくねった状態になって
いるために、ケーブルの敷設を機械化することは困難で
あった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はケーブルの敷設
予定経路に沿って間欠的に配設してあるローラに対して
所定の間隔を有する状態で配管してある非磁性材料製の
軌道管内に圧搾空気を供給したときに、前記した圧搾空
気による押圧力によって軌道管内を移動する駆動側移動
体と、前記した軌道管の外周側に移動自在に装着された
従動側移動体とを磁気的吸引力により1体的に結合させ
た状態で、前記したローラ上で移動する敷設の対象にさ
れているケーブルを連結させた前記の従動側移動体を、
前記した駆動側移動体と1体的に移動させてケーブルの
敷設を行なうようにしたケーブルの敷設方法、及びケー
ブルの敷設予定経路に沿って配管されるべき非磁性材料
製の軌道管と、前記の軌道管に供給する圧搾空気の供給
源と、前記の圧搾空気の供給態様の制御手段と、少なく
とも前記の軌道管の内壁面と気密な状態で摺動する摺動
部と磁気的吸引力による結合部とを含んで構成されてい
て、圧搾空気が前記の軌道管に供給されたときに前記の
軌道管内で移動する駆動側移動体と、前記の軌道管の外
周側に移動自在に装着されたときに、軌道管内に装着さ
れている駆動側移動体における磁気的吸引力による結合
部との間で発生される磁気的吸引力によって前記した駆
動側移動体と1体的に結合した状態にさせる磁気的吸引
力による結合部及び前記した軌道管の外周に突設させた
案内レール部材との係合部ならびに敷設の対象にされて
いるケーブルとの連結部とを含んで構成されている従動
移動体とを備えてなるケーブルの敷設装置を提供する。
【0006】
【作用】ケーブルの敷設予定経路に沿って間欠的に配設
してあるローラに対して所定の間隔を有する状態で配管
してある非磁性材料製の軌道管内に圧搾空気を供給する
と、圧搾空気による押圧力によって駆動側移動体が軌道
管内を移動する。前記した軌道管の外周側に対して移動
自在に装着された従動側移動体は、軌道管内を移動する
駆動側移動体と磁気的吸引力によって1体的に結合して
いる状態とされているから、従動側移動体に対して先端
が連結されているケーブルは、軌道管内を移動する駆動
側移動体と一体的に移動している従動側移動体によっ
て、前記した順次のローラ上を引きずられながら、ケー
ブルの敷設予定経路に沿って設けられている順次のロー
ラ上に敷設されて行く。ローラ上に敷設された状態のケ
ーブルは、ローラ上からラック上に移動されて、ケーブ
ルの敷設予定経路に沿って設けられているラック上にケ
ーブルが敷設された状態にされる。
【0007】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明のケーブル
の敷設装置の具体的な内容を詳細に説明する。図1は本
発明のケーブルの敷設装置の全体の概略構成を説明する
ためのブロック図であり、図において1は圧搾空気源
(エアコンプレッサ)、2は動作の制御部である。動作
の制御部2において、V1〜V5は開閉バルブ、RVは圧
力調整用バルブ、FVは流量制御用バルブ、VSは安全
バルブである。3〜9は圧搾空気の通路に使用される管
(パイプ)、10〜12はカップリング、13はケーブ
ルの敷設予定経路に沿って設けられたラック(ケーブル
載置棚)、14,14…は、ケーブルの敷設予定経路に
沿って配設されている前記のラックに対して所定の距離
を隔てているとともに、ケーブルの敷設予定経路に沿っ
て間欠的に配設してあるローラである。
【0008】ケーブルの敷設予定経路に沿って間欠的に
配設してある前記したローラ14,14…としては、ケ
ーブルの敷設予定経路に沿って敷設されるケーブルが、
ローラ上で容易に移動できるようにするためのものであ
るから、どのような構成態様のものであってもよいが、
前記のローラとして特願平4ー361872号「高圧送
電ケーブルの敷設装置」(特開平6ー197428号公
報)に開示されているように、所定の間隔を隔てて並設
された2個のコロの回転軸の両端部を回動自在に支持し
ている2枚の軸受板は、前記した2枚の軸受板における
前記の2個のコロの回転軸の支持部を結ぶ直線の垂直二
等分線上で、かつ前記した2個のコロの回転軸の支持部
を結ぶ直線よりも上方位置に突設させてある回動軸が、
台座に個別に設けた軸受板の軸受によって支持されてい
るために、牽引力されてケーブルがコロ上を移動すると
きに、平行板によって連結されて一体化されている前記
した2枚の軸受板が、前記した軸受板の軸受で支持され
ている回動軸を中心として、ケーブルの移動方向で揺動
運動を行ない、それにより、コロ上を通過するケーブル
はコロとの間に極めて小さな動摩擦しか生じない状態で
コロ上を移動できるために、小さな牽引力によってもケ
ーブルを敷設できるように構成されたものが使用される
ことは望ましい実施の態様である。
【0009】15は非磁性材料製の軌道管であり、前記
の軌道管15は、それに一体的に設けられている案内レ
ール部材16を用いてケーブルの敷設予定経路に沿って
配管される。前記の軌道管15内に対して、圧搾空気源
1から動作の制御部2を経て、圧搾空気が供給される
と、軌道管15内に挿入装着されている駆動側移動体1
7(軌道管15内に存在しているものなので図1中では
点線で示している)が、軌道管15中で移動する。軌道
管15の外周側には、軌道管15内に挿入装着されてい
る前記の駆動側移動体17に、磁気的吸引力によって一
体的に固着された状態で、軌道管15に沿って移動でき
る従動側移動体18が装着されている。それで、前記し
た軌道管15内に挿入装着されている駆動側移動体17
が、軌道管15内への圧搾空気の供給時に軌道管15内
で移動すると、軌道管15の外周側に装着されている従
動側移動体18も駆動側移動体17と一体的に移動す
る。
【0010】前記の従動側移動体18は、駆動側移動体
17と1体的に結合した状態にさせる磁気的吸引力によ
る結合部及び前記した軌道管15の外周に突設させた案
内レール部材16との係合部(後述のローラ66,6
8)ならびに敷設の対象にされているケーブル22との
連結部62とを含んで構成されている。図1において1
9,20は軌道管15の始端部と終端部とに設けられて
いる磁気センサであり、また、21は敷設の対象にされ
ているケーブル22を従動側移動体18における連結部
62と接続するためのロープである。図1中の軌道管1
5は、直線状に配管されているものとして示されている
が、実際にケーブルの敷設予定経路に沿って設けられる
軌道管15は、建物内における上下左右に曲りくねって
いるケーブルの敷設予定経路に沿って曲りくねった形状
になっている。前記の軌道管15としては耐摩耗性を有
する非磁性材料で作られた管が使用されるのであり、例
えば非磁性のステンレススチール管が軌道管15として
使用されてもよい。
【0011】前記の軌道管15としては、必要とされる
機械強度が得られるような肉厚を有するものが使用され
るべきことは当然であるが、圧搾空気による押圧力によ
って軌道管15内を移動する駆動側移動体17と、前記
した軌道管15の外周側に移動自在に装着させる従動側
移動体18とを磁気的吸引力により1体的に結合させる
状態とさせるのに、駆動側移動体17に設けられている
磁気的吸引力による結合部と、従動側移動体18に設け
られている磁気的吸引力による結合部との間隔をできる
だけ小にした方が、前記した駆動側移動体17の磁気的
吸引力による結合部と、従動側移動体18の磁気的吸引
力による結合部との構成を小型化できるために、前記し
た軌道管15の肉厚は、所定の安全係数を乗じた状態で
必要な機械強度が得られる範囲内で、できるだけ薄くさ
れるのがよい。
【0012】また、軌道管15の管内に挿入装着され
て、軌道管15内へ圧搾空気が供給されたときに、軌道
管15内で移動する駆動側移動体17は、図2の
(a),(b)の側面図によって例示されているような
構成を有する。図3は図2の(a)に側面図を示してあ
る駆動側移動体17の縦断面図を示す。図2の(a)及
び図3において、23,26は駆動側移動体の基体部で
あり、また図2の(b)における37,39も駆動側移
動体の基体部である。前記の各駆動側移動体の基体部2
3,26,37,39は、それらの外経が軌道管15の
内径よりも僅かに小さいものとして、非磁性材料(例え
ば非磁性のステンレススチール、銅亜鉛合金、等の金属
材料、あるいは合成樹脂材料)により構成されている。
そして、前記した各駆動側移動体の基体部23,26,
37,39には、それらの外周面から複数個の転子25
の一部が突出している状態となるようにして、転子保持
部材46,46…が設けられている。
【0013】前記した転子保持部材46は、それのケー
シングに設けられた球の一部の形状を有する孔中に多数
のボールベアリングによって回転自在に支持された転子
(ボール)25を備えている構成とされている。前記の
転子25は軌道管15の内面に対して点接触の状態で回
転しながら、駆動側移動体の基体部23,26,37,
39の外周面と、軌道管15の内周面との間に微小な間
隙を形成させるためのものであり、硬い材料で作られて
いる球状体のものが使用される。前記の硬い材料製の球
状体の転子25としては、それが非磁性体の材料で作ら
れていた方が望ましいが、鋼球による転子25が用いら
れても良い(なお、前記のような構成の転子保持部材4
6は、例えばフリーベアリングその他の名称等を使用し
て、国内、国外の多くのメーカによって販売されてい
る)。
【0014】図2の(a)に側面図が示されている駆動
側移動体17の縦断面図を示している図3において、そ
れぞれ複数の転子保持部材46を外周部に装着させた構
成態様を有する2個の駆動側移動体の基体部23,26
の間には、軟磁性材料による円環状の磁極板32〜34
と、円環状の永久磁石35,36とによって構成される
磁気的吸引力による結合部が設けられている。すなわ
ち、駆動側移動体17は軟磁性材料による円環状の磁極
板32〜34と、円環状の永久磁石35,36とが、駆
動側移動体の基体部26→円環状の磁極板34→円環状
の永久磁石36→円環状の磁極板33→円環状の永久磁
石35→円環状の磁極板32→駆動側移動体の基体部2
3のように配列された状態で、前記の各構成部分が非磁
性材料の結合ねじ29(両端部側だけにねじが切ってあ
り、中間部は単なる丸棒の状態である)によって連結さ
れている。
【0015】なお、駆動側移動体17における磁気的吸
引力による結合部の構成に当って使用される軟磁性材料
による円環状の磁極板の個数と、円環状の永久磁石との
個数とは、必要とされる磁気的吸引力の大きさに応じて
定められるのである。この点は図2の(b)に側面図が
示されている駆動側移動体17や、後述されている従動
側の移動体18についても同様である。前記した2個の
駆動側移動体の基体部23,26の中心部には、前記し
た結合ねじ29と螺合するねじ孔が設けられている。ま
た、前記した結合ねじ29の緩み止め用のねじ30,3
1を螺入するためのねじ孔が、前記した2個の駆動側移
動体の基体部23,26に設けられている。
【0016】図2の(a)に側面図が示されている駆動
側移動体17における図面符号27及び図2の(b)に
側面図が示されている駆動側移動体17における図面符
号40によってそれぞれ示されている構成部分は、非磁
性弾性物質(例えば合成ゴム)製の摺動子であって、前
記の摺動子27,40は、駆動側移動体17が軌道管1
5内に装着されて軌道管15内を進退移動される場合
に、摺動子27,40の外周部分と軌道管15の内周面
との間の気密性が完全に保れた状態において、良好な移
動できるような形状構造とされている。図2の(a)に
側面図を示してある駆動側移動体17の縦断面図を示し
ている図3には、非磁性弾性物質製の摺動子27が、ね
じ28によって駆動側移動体の基体部26に装着されて
いることを示している。なお、図2の(b)に側面図を
示してある駆動側移動体17における非磁性弾性物質製
の摺動子40も、図示されていないねじによって駆動側
移動体の基体部39に装着されている。
【0017】図2の(b)に側面図を示してある駆動側
移動体17においても、それぞれ複数の転子保持部材4
6を外周部に装着させた構成態様を有する2個の駆動側
移動体の基体部37,39の間には、軟磁性材料による
円環状の磁極板41〜43と、円環状の永久磁石44,
45とによって構成される磁気的吸引力による結合部が
設けられていて、駆動側移動体の基体部37→円環状の
磁極板41→円環状の永久磁石44→円環状の磁極板4
2→円環状の永久磁石45→円環状の磁極板43→駆動
側移動体の基体部39のように配列された状態で、前記
の各構成部分が図示されていない非磁性材料の結合ねじ
(両端部側だけにねじが切ってあり、中間部は単なる丸
棒の状態である)によって連結されていること、及び、
前記した2個の駆動側移動体の基体部37,39の中心
部には、前記した結合ねじと螺合するねじ孔が設けられ
ていること、前記した結合ねじの緩み止め用のねじを螺
入するためのねじ孔が、前記した2個の駆動側移動体の
基体部37,39に設けられていることなどは、図2の
(b)及び図3を参照して既述した駆動側移動体17の
場合と同様である。
【0018】ところで、本発明のケーブルの敷設方法の
実施に当って、ケーブルの敷設予定経路に沿って配管さ
れた非磁性材料製の軌道管15内に圧搾空気を供給し、
前記した圧搾空気による押圧力によって軌道管15内を
移動する駆動側移動体17と、前記した軌道管18の外
周側に移動自在に装着させた従動側移動体18とを磁気
的吸引力により1体的に結合させた状態として、敷設の
対象にされているケーブル22を連結させた前記の従動
側移動体18を駆動側移動体17と1体的に移動させて
ケーブルの敷設を行なうようにするためには、敷設の対
象にされるケーブルが負荷された状態においても圧搾空
気による押圧力によって軌道管15内を移動する駆動側
移動体17と、前記した軌道管15の外周側に移動自在
に装着させた従動側移動体18とを磁気的吸引力により
1体的に結合された状態で移動されなければならない
が、駆動側移動体17と従動側移動体18との間の磁気
的吸引力は、永久磁石の体積によって定まるとともに、
軌道管15の内径が定められている場合に、永久磁石の
体積を増加させようとした場合には、必然的に駆動側移
動体17は長さが大きなものになる。
【0019】一方、建物の内部におけるケーブルの敷設
経路は、既述もしたように障害物を回避するために上下
左右に曲りくねった状態になっているから、前記した軌
道管15も前記した建物の内部におけるケーブルの敷設
経路は、障害物を回避するために上下左右に曲りくねっ
た状態にしなければならないが、前記した軌道管15の
内部で移動する駆動側移動体17の長さが大きくなるに
従って、軌道管15は曲率が小さい曲りのものとしなけ
ればならず、それでは建物の内部におけるケーブルの敷
設経路に沿って上下左右に曲りくねった状態に軌道管1
5を配設することができないことになる。そこで、本発
明のケーブルの敷設装置では、前記の問題を解決するた
めに、建物の内部におけるケーブルの敷設経路中で最大
の曲率を示す曲りの部分の軌道管内でも通過できるよう
な長さの駆動側移動体17を単位の駆動側移動体17と
して、それを必要個数だけ連結させることにより、必要
な牽引力が得られるようにしているのである。
【0020】すなわち、図2の(a)に側面図が示され
ている駆動側移動体17における図面符号24で示して
ある凸部と、図2の(b)に側面図が示されている駆動
側移動体17における図面符号38で示してある凹部と
は、前記した2つの駆動側移動体17の連結部を示して
いる。前記の連結部における連結態様はユニバーサルジ
ョイントのような機能を有するものとされていて、軌道
管15の曲りの部分での移動についても支障が生じない
ようにさせると同時に、必要な大きな負荷にも対応でき
るようにしているのである。図2中には、2個の駆動側
移動体17の連結の状態しか示されていないが、3個以
上の駆動側移動体17を相互の連結態様がユニバーサル
ジョイントのような機能を有するものとして連結して使
用してもよいのである。なお、3個以上の駆動側移動体
17を連結する場合には、両端部に位置する駆動側移動
体17には、非磁性弾性物質製(例えば合成ゴム)の摺
動子(27,40)を備えているものを使用し、両端部
に位置する駆動側移動体17の間に配置される駆動側移
動体17には、それの両端の双方に連結部を備えてい
て、非磁性弾性物質製(例えば合成ゴム)の摺動子を備
えていない構成態様のものが使用される。
【0021】次に、図4は軌道管15の外周側に装着さ
れる従動側移動体18の側面図であり、また図5は従動
側移動体18の正面図(図4の右側から見た図)であ
る。図4において軌道管15と案内レール部材16とは
想像線によって示してある。図4には2個の従動側移動
体18が連結部材61によって一体的に連結された状態
が示されている。すなわち、この図4に示されている2
個の従動側移動体18を一体的に連結させた状態の従動
側移動体は、軌道管15内に装着させてある駆動側移動
体17が、2個の駆動側移動体17を連結した構成態様
のものと対応して使用される場合の構成例を示してい
る。また、図6の(a)は従動側移動体18の側断面図
であり、図6の(b)は図6の(a)中のA−A線位置
の正断面図である。
【0022】図4(図5〜図6)において、47,4
8,54,55は非磁性材料(例えば、非磁性のステン
レススチール、銅亜鉛合金、等の金属、または合成樹
脂)製の従動側移動体の基体部であり、前記の各従動側
移動体の基体部47,48,54,55は、それらの内
経が軌道管15の外径よりも僅かに大きい断面形状がC
形のものとして構成されている。そして、前記した各従
動側移動体の基体部47,48,54,55には、それ
ぞれの内周面から複数個の転子63の一部が突出してい
る状態となるようにして、転子保持部材64,64…が
設けられている。前記した転子保持部材64は、それの
ケーシングに設けられた球の一部の形状を有する孔中に
多数のボールベアリングによって回転自在に支持された
転子(ボール)63を備えている構成とされている。
【0023】前記の転子63は軌道管15の外周面に対
して点接触の状態で回転しながら、従動側移動体の基体
部47,48,54,55の内周面と、軌道管15の外
周面との間に微小な間隙を形成させるためのものであ
り、硬い材料で作られている球状体のものが使用され
る。前記の硬い材料製の球状体の転子63としては、そ
れが非磁性体の材料で作られていた方が望ましいが、鋼
球の転子63が用いられても良い(なお、前記のような
構成の転子保持部材64は、例えばフリーベアリングそ
の他の名称等を使用して、国内、国外の多くのメーカに
よって販売されている)。従動側移動体18の側面図を
示す図4及び縦断面図を示している図6の(a)におい
て、それぞれ複数の転子保持部材64を外周部に装着さ
せた構成態様を有する2個の非磁性材料製の従動側移動
体の基体部47,48の間には、断面形状がC形の軟磁
性材料製の磁極板49〜51と、断面形状がC形の永久
磁石52,53とによって構成されている磁気吸引力に
よる結合部が設けられている。
【0024】すなわち、従動側移動体18は、断面形状
がC形の磁極板49〜51と、断面形状がC形の永久磁
石52,53とが、従動側移動体の基体部47→断面形
状がC形の磁極板49→断面形状がC形の永久磁石52
→断面形状がC形の磁極板50→断面形状がC形の永久
磁石53→断面形状がC形の磁極板51→駆動側移動体
の基体部48のように配列された状態で、前記の各構成
部分が非磁性材料の結合ねじ65,66{図6の(b)参
照}によって連結されている。また、従動側移動体18
の側面図を示している図4において、それぞれ複数の転
子保持部材64を外周部に装着させた構成態様を有する
2個の断面形状がC形の非磁性材料製の従動側移動体の
基体部54,55の間には、断面形状がC形の軟磁性材
料製の磁極板56〜58と、断面形状がC形の永久磁石
59,60とが、従動側移動体の基体部54→断面形状
がC形の磁極板56→断面形状がC形の永久磁石59→
断面形状がC形の磁極板57→断面形状がC形の永久磁
石60→断面形状がC形の磁極板58→駆動側移動体の
基体部55のように配列された状態で、前記の各構成部
分が非磁性材料の結合ねじ65,66{図6の(b)参
照}によって連結されている。
【0025】従動側移動体18における断面形状がC形
の従動側移動体の基体部47,48,54,55の上面
部には、軌道管15の外周から突設されている案内レー
ル部材16との係合部として機能するように、前記した
軌道管15の外周から突設されている案内レール部材1
6を両側から挟むような状態にローラ66,68が回転
軸65,67に回転自在に装着されている。従って、全
体として断面形状がC形の従動側移動体18は、軌道管
15に突設された案内レール部材16を、ローラ66,
68で挟着している状態で案内レール部材16によって
案内された状態で、軌道管15内を走行する駆動側移動
体17と一体的に軌道管15の外周側を走行することに
なる。
【0026】図7は、軌道管15の管内に位置している
駆動側移動体17と、軌道管15の外周に位置されてい
る従動側移動体18とに、個別に構成されている磁気的
吸引力による結合部による結合状態を説明している図で
あり、この図7には永久磁石の着磁の極性、駆動側移動
体17における磁極板41,42,43と、従動側移動
体18における磁極板51,50,49とが、それぞれ
逆極性で対向している状態が明示されており、この状態
において駆動側移動体17と、従動側移動体18とは、
軌道管15を介在している状態で強力に結合した状態に
される。そして、軌道管15を介在させた状態で、駆動
側移動体17と従動側移動体18との磁気的吸引力をF
とした場合に、圧搾空気によって駆動側移動体17に加
えられる駆動力がFよりも小さな状態で、ケーブルの敷
設装置を動作させるようにすれば、本発明のケーブルの
敷設装置は良好な動作を行なうことになる。
【0027】既述した従動側移動体18には、それの一
方の側方に、図5,図8及び図9中に図面符号69で示
されているようなケーブル排出部が取付けられている。
前記のケーブル排出部69は、既述のようなケーブルの
敷設装置の動作によって、ケーブル敷設経路に沿って間
欠的に設置されている順次のローラ14,14…上に載
置された状態のケーブル22を、従動側移動体18の移
動々作時に、ラック13上に移動させる動作を行なうも
のである。70はケーブル排出部の基板であり、このケ
ーブル排出部の基板70は従動側移動体18の移動方向
に対して傾斜している方向で間隔を有するように設けら
れた2組のローラ取付部71,72を備えている。
【0028】前記のローラ取付部71は側方の両側に支
柱77,78を備えており、それの下方には回転自在な
下部ローラ73を支持しているとともに、支柱77の上
部には支柱77に対して回転軸81の基部が起伏自在に
支持されている上部ローラ74を設けてある。また、前
記のローラ取付部72は、側方の両側に支柱79,80
を備えており、それの下方には回転自在な下部ローラ7
5を支持しているとともに、支柱79の上部には支柱7
9に対して回転軸82の基部が起伏自在に支持されてい
る上部ローラ76を設けてある。前記の各ローラ取付部
71,72の上方に設けられている上部ローラ74,7
6の回転軸81,82の外端部の先端には、ねじが切ら
れていて、前記のねじ部には蝶ナット83,84が螺入
されている。また、前記の各ローラ取付部71,72に
おける支柱78,80の上端部には、前記した上部ロー
ラ74,76の回転軸81,82の外端部を支持する溝
85,86が設けられている。
【0029】それで、前記したケーブル排出部69のロ
ーラ取付部71,72における上部ローラ74,76の
回転軸81,82に螺入されている蝶ナット83,84
を緩めて、前記した上部ローラ74,76の回転軸8
1,82を、図8中に図示されている状態に上方に回動
させ、既にローラ14,14…上に配設され終っている
ケーブルの端部を、ケーブル排出部69のローラ取付部
71,72における下部ローラ73,75の双方上に載
置させた状態にした後に、上部ローラ74,76の回転
軸81,82の外端部を、各ローラ取付部71,72に
おける支柱78,80の上端部に設けた溝85,86に
嵌合させ、次いで蝶ナット83,84をまわして、前記
した各上部ローラ74,76を各ローラ取付部71,7
2における支柱に支持させる。
【0030】前記の状態にしてから、軌道管15内に圧
搾空気を供給して駆動側移動体17と従動側移動体18
とを移動させると、順次のローラ14,14…に載置さ
れている状態のケーブル22は、ケーブル排出部69の
ローラ取付部71が、ローラ14,14…の外端部より
も外方に位置するように設けられているために、ローラ
14,14…の外端部よりも外方の空間に変位されるた
めに、ローラ14,14…上からラック13上に移動さ
れることになる。このように、本発明のケーブルの敷設
装置においては、既述したようなケーブルの敷設動作に
よって、ケーブルの敷設予定経路に沿って配設させてお
いたローラ14,14…上に、既に敷設した状態のケー
ブルを軌道管15内に圧搾空気を供給して駆動側移動体
17と従動側移動体18との移動々作時に、自動的にラ
ック13上に移動させることができる。
【0031】前記したケーブル排出部69によるケーブ
ルの排出動作は、ケーブルの敷設予定経路の始端から終
端までの区間に配設させておいたローラ14,14…上
に、最初に1本目のケーブルを敷設する動作が終了し、
2本目のケーブルをケーブルの敷設予定経路に沿って配
設させるために、ケーブルの敷設区間の終端から始端ま
で戻すために、軌道管15内に圧搾空気を供給して駆動
側移動体17と従動側移動体18とを移動させるとき
に、ケーブルの敷設予定経路の始端から終端までの区間
に配設させておいたローラ14,14…上に敷設されて
いた1本目のケーブルをローラ14,14…上からラッ
ク13上に移動させるようにしてもよいし、あるいは、
2本目のケーブルをケーブルの敷設予定経路の始端から
終端までの区間に配設させておいたローラ14,14…
上に敷設する動作と同時に、既にケーブルの敷設予定経
路の始端から終端までの区間に配設させておいたローラ
14,14…上に敷設されていた1本目のケーブルをロ
ーラ14,14…上からラック13上に移動させるよう
にしてもよい。
【0032】既述のように、軌道管15は建物内の曲り
くねったケーブルの敷設予定経路の始端から終端までの
区間に配管させなければならないが、ケーブルの敷設予
定経路の始端から終端までの全区間にわたって連続した
1本の軌道管15で配管できれば最も好ましいが、その
ような形状の軌道管15を製作することは価格的にも無
理である。それで、直線状の軌道管、曲った軌道管、等
の各種の長さの単位の軌道管を予め用意しておき、工事
現場の状況に応じて前記の各種の単位の軌道管を組み合
わせて、ケーブルの敷設予定経路の始端から終端までの
全区間にわたって連続した1本の軌道管15として配管
できるようにすることが望ましい。次に、図8乃至図1
2を参照して、単位の軌道管の構造、各単位の軌道管の
接続手段等について説明する。図8はケーブルの敷設予
定経路の始端部、またはケーブルの敷設予定経路の終端
部に使用される単位の軌道管の構成例を示している斜視
図であり、図8中には軌道管の外周に従動側移動体18
が装着された状態が示されている。
【0033】また、図9はケーブルの敷設予定経路の始
端部、またはケーブルの敷設予定経路の終端部に使用さ
れる単位の軌道管の構成例と、それに接続される単位の
軌道管の一部と、単位の軌道管の接続時に使用される接
続用部材を例示するとともに、軌道管の内部に挿入され
る駆動側移動体17等を示している分解斜視図である。
図8及び図9において87は、軌道管15に圧搾空気を
供給したり軌道管15内の圧搾空気を排出させるための
管の接続部(エアカプラ)であり、また88は移動抑止
板であり、この移動抑止板88は従動移動体18が許容
された移動範囲囲外まで移動しないようにするためのも
のである。図9には従動側移動体18によって引張るケ
ーブル22の先端部を結合させる結合部62を、従動側
移動体18から取外した状態で示してあり、この結合部
62はねじ89,90を孔91,92を通した後に、従
動側移動体18の下面のねじ孔(図示せず)に螺入する
ことにより、従動側移動体18に固着される。
【0034】ところで、各単位の軌道管15,15…を
順次に接続して建物内の曲りくねったケーブルの敷設予
定経路の始端から終端までの区間に配管を行なう場合
に、各単位の軌道管15,15…の接続部分における軌
道管の内周面に段差があると、軌道管15内を移動する
駆動側移動体17が円滑に移動できないという問題が起
こる。そのために、各単位の軌道管15,15…の接続
に際しては、図10乃至図15に示すように、外径がD
1で内径がD2であるような軌道管15について、接続端
部として長さがLの領域を設定し、前記した接続端部の
長さLの領域の外径D3を、D1>D3>D2の関係にある
特定な外径D3としたときに、前記の接続端部の長さL
の領域における外径D1から外径D3に変化する境界の部
分に斜面Tを構成させ、また、前記した接続端部の長さ
Lの2倍弱の長さで、外径がD1で内径がD3であり、か
つ、両端部に外径D1から外径D3に変化する斜面−Tを
構成させた連結管93を用いて、順次の軌道管15を連
結させるようにする。
【0035】また、各単位の軌道管15には、既述のよ
うに非磁性材料(例えば非磁性のステンレススチール)
製の案内レール部材16が突設されているから、前記の
ように各単位の軌道管15,15…の接続部分において
は、案内レール部材16も良好な接続態様で接続されな
ければならない。それで、前記した各単位の軌道管1
5,15…の接続部分における案内レール部材16につ
いても、連結用案内レール部材94を用いて、各単位の
軌道管15,15…に設けられている案内レール部材1
6を円滑に連結させる。前記の各単位の軌道管15,1
5…に設けられている案内レール部材16の端部の上方
部には接続用のフランジ95が設けられており、前記の
各フランジには連結用ボルト97を貫通させる孔96,
96が設けられている。また連結用案内レール部材94
の両端部の上方部にはそれぞれ接続用のフランジ99が
設けられており、前記の各フランジには連結用ボルト9
7を貫通させる孔100,100が設けられている。
【0036】各単位の軌道管15,15…を接続する場
合には、まず、接続の対象にされている外径がD1で内
径がD2であるような2本の軌道管15における接続端
部の外経がD3の部分を、長さLの2倍弱の長さで、外
径がD1で内径がD3であり、かつ、両端部に外径D1か
ら外径D3に変化する斜面−Tを構成させた連結管93
の両端部から挿入し、また、前記した接続の対象にされ
ている2本の軌道管15にそれぞれ突設されている案内
レール部材16の端部の上方部に設けられている接続用
のフランジ95間に、連結用案内レール部材94の両端
部の上方部に設けられている接続用のフランジ99を置
いて、前記した接続用のフランジ95の孔96と接続用
のフランジ99の孔100とを合わせて、前記した孔9
6,100にを貫通させて、連結用ボルト97の先端に
ナット98を螺入する。
【0037】連結用ボルト97を回転させて固く締め付
けて行くと、接続の対象にされている2本の軌道管15
にそれぞれ突設されている案内レール部材16は、連結
用案内レール部材94によって強固に連結された状態に
接続される。それと同時に2本の軌道管15における接
続端部の外経がD3の部分が、連結管93の内周面を摺
動しながら連結管93内を進行し、接続の対象にされて
いる2本の軌道管15の先端部が強固に衝き当るように
される。この状態において接続の対象にされている2本
の軌道管15における接続端部の長さLの領域の外径D
1から外径D3に変化する境界の部分に設けられている斜
面Tと、連結管93の端部にそれぞれ構成されている外
径D1から外径D3に変化する斜面−Tとが強固に喰い込
んで、接続の対象にされている2本の軌道管15が完全
な気密状態で連結される。
【0038】前記のように2本の軌道管15が完全な気
密状態で連結されたときに、連結管93の端部が軌道管
15の外周面よりも僅かに外方に飛出すようなことがあ
っても、その飛出した部分の内で従動側移動体18にお
ける転子の通過部分だけを除去すれば、従動側移動体1
8の走行に対して何の支障も与えることがないようにで
きる。なお、単位の軌道管15は、色々な工事現場で繰
返し使用できるが、前記の連結管93は1度使用したら
次には使用できない消耗品として取扱われる部材と考え
てもよい。
【0039】前記のようにして、ケーブルの敷設予定経
路に沿って配設させておいたローラ14,14…上に、
順次の単位の軌道管15,15…を接続して行って軌道
管15の配管が行なわれるのである。図16において、
14はケーブルの敷設予定経路に沿って配設されている
ラック13に対して所定の距離を隔てているとともに、
ケーブルの敷設予定経路に沿って間欠的に配設してある
ローラ14であり、このローラ14,14…は、所定の
間隔を隔てて並設された2個のコロ101,102の回
転軸103,104の両端部を回動自在に支持している
2枚の軸受板105,106が、前記した2枚の軸受板
105,106における前記の2個のコロ101,10
2の回転軸103,104の支持部を結ぶ直線の垂直二
等分線上で、かつ前記した2個のコロ101,102の
回転軸103,104の支持部を結ぶ直線よりも上方位
置に突設させてある回動軸107が、台座108に個別
に設けた軸受板109の軸受によって支持されている構
造のもので、牽引力されてケーブル22がコロ101,
102上を移動するときに、連結板によって連結されて
一体化されている前記した2枚の軸受板105,106
が、前記した軸受板108の軸受で支持されている回動
軸107を中心として、ケーブル22の移動方向で揺動
運動を行ない、それにより、コロ101,102上を通
過するケーブル22が、コロ101,102との間に極
めて小さな動摩擦しか生じない状態でコロ101,10
2上を移動できるようなものとして構成されている。
【0040】前記のローラ14,14…は、それぞれの
台座108が取付部材110に固着されており、前記の
取付部材110が取付ねじ111によってラック13の
側壁に固着されることによりラック13上に設置され
る。112,113は前記したローラ14,14…の両
端部に立設された案内コロである。前記した取付部材1
10の上面にねじ114によって取付けられた軌道管の
支持体115の前端部115aには、軌道管15に突設
させてある案内レール部材16に設けられた取付孔11
6(図19参照)を用いてねじ止めされることにより、
ケーブルの敷設予定経路に沿って配設させておいたロー
ラ14,14…上に、順次の単位の軌道管15,15…
を接続して行って軌道管15の配管が行なわれることに
なる。
【0041】前記のように構成されたケーブルの敷設装
置により、ケーブルの敷設を行なう場合には、ケーブル
の敷設予定経路の始端に駆動側移動体17と、前記の駆
動側移動体17と磁気的吸引力によって一体的に結合さ
れている従動側移動体18とを位置させた後に、従動側
移動体18の結合部62とローラ14上に載置したケー
ブル22の始端部とをロープ21で接続し、圧搾空気源
(エアコンプレッサ)1を動作させた後に、圧力調整用
バルブRVによって所定の空気圧に設定する。次に開閉
バルブV3,V5を閉じた状態で開閉バルブV1,V2,V
4を開くように制御部2で制御する。次に、流量制御用
バルブFVを序々に開いて、駆動側移動体17と磁気的
吸引力によって一体的に結合されている従動側移動体1
8の速度を調節する。従動側移動体18が移動するのに
つれて、ローラ14上のケーブル22が繰り出されて行
き、それによりケーブル22の予定敷設区間の始端部の
ローラ14の回転軸に設けてあるロータリエンコーダか
らの出力が制御部2に与えられる。
【0042】制御部2では、前記したロータリエンコー
ダからの出力によって従動側移動体18の位置を知り、
従動側移動体18の位置がケーブル22の予定敷設区間
の終端部近くに達したときに、開閉バルブV1,V4を閉
じ、開閉バルブV5を開き、駆動側移動体17と磁気的
吸引力によって一体的に結合されている従動側移動体1
8とを停止させる。前記した開閉バルブV4が閉じるこ
とにより、軌道管15内を走行している駆動側移動体1
7にはブレーキが掛かり、駆動側移動体17と磁気的吸
引力によって一体的に結合されている従動側移動体18
は、ケーブル22の予定敷設区間の終端部近くで停止す
る。
【0043】次に、ケーブル22の予定敷設区間の終端
部近くで停止した駆動側移動体17と従動側移動体18
とをケーブル22の予定敷設区間の始端部近くに戻すの
には開閉バルブV1,V3,V5を開くように制御部2で
制御する。次に、流量制御用バルブFVを序々に開い
て、駆動側移動体17と磁気的吸引力によって一体的に
結合されている従動側移動体18の速度を調節する。従
動側移動体18がケーブル22の予定敷設区間の始端部
近くの磁気センサ19付近に達すると磁気センサ19か
らの出力が制御部2に与えられて、それにより制御部2
では、開閉バルブV1,V5を閉じ、また開閉バルブV4
を開いて駆動側移動体17と従動側移動体18とを停止
させる。開閉バルブV5が閉じることにより駆動側移動
体17と従動側移動体18との走行にはブレーキが掛か
る。
【0044】前記したケーブル22の予定敷設区間にお
ける往復動作時に、既に行なわれたに敷設動作によって
ローラ14,14…上に載置された状態のケーブル22
をラック13上に移動させるために、従動側移動体18
の一方の側方に設けてあるケーブル排出部69を動作さ
せる点については既述したとおりであり、ケーブルの敷
設装置の動作によって、ケーブル敷設経路に沿って間欠
的に設置されている順次のローラ14,14…上に載置
された状態のケーブル22を、従動側移動体18の移動
々作時にラック13上に移動させる動作は、図16に示
されるようにして行なわれる。
【0045】
【発明の効果】以上、詳細に記載したところから明らか
なように、本発明はケーブルの敷設予定経路に沿って間
欠的に配設してあるローラに対して所定の間隔を有する
状態で配管してある非磁性材料製の軌道管内に圧搾空気
を供給して、圧搾空気による押圧力によって駆動側移動
体が軌道管内を移動させ、それにより前記した軌道管の
外周側に対して移動自在に装着された従動側移動体が、
軌道管内を移動する駆動側移動体と磁気的吸引力によっ
て1体的に結合している状態となって移動し、前記の従
動側移動体に対して先端が連結されているケーブルが、
軌道管内を移動する駆動側移動体と一体的に移動してい
る従動側移動体によって、前記した順次のローラ上を引
きずられながら、ケーブルの敷設予定経路に沿って設け
られている順次のローラ上に敷設されて行き、ローラ上
に敷設された状態のケーブルが、ローラ上からラック上
に移動されて、ケーブルの敷設予定経路に沿って設けら
れているラック上にケーブルを敷設するものであるか
ら、本発明によれが従来のように人手を必要とせず、建
物内の曲りくねったケーブルの敷設予定経路に沿ってケ
ーブルを容易に敷設することができるのであり、本発明
により従来の問題点は良好に解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケーブルの敷設装置の全体の概略構成
を説明するためのブロック図である。
【図2】駆動側移動体の側面図である。
【図3】駆動側移動体の縦断側面図である。
【図4】従動側移動体の側面図である。
【図5】駆動側移動体と従動側移動体との組合わせたも
のの正面図である。
【図6】従動側移動体の縦断側面図と従動側移動体の縦
断正面図である。
【図7】駆動側移動体と従動側移動体との磁気的緑引力
による結合態様の説明図である。
【図8】従動側移動体の斜視図である。
【図9】駆動側移動体と従動側移動体と軌道管との組合
わせを説明するための分解斜視図である。
【図10】軌道管の組立てを説明するための分解斜視図
である。
【図11】軌道管の組立てを説明するための斜視図であ
る。
【図12】軌道管の組立てを説明するための分解縦断側
面図である。
【図13】軌道管の組立てを説明するための分解側面図
である。
【図14】軌道管の組立てを説明するための側面図であ
る。
【図15】軌道管の組立てを説明するための縦断側面図
である。
【図16】本発明のケーブルの敷設装置の一部の概略構
成を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
1…圧搾空気源(エアコンプレッサ)、2…動作の制御
部、V1〜V5…開閉バルブ、RV…圧力調整用バルブ、
FV…流量制御用バルブ、VS…安全バルブ、3〜9…
圧搾空気の通路に使用される管(パイプ)、10〜12
…カップリング、13…ケーブルの敷設予定経路に沿っ
て設けられたラック(ケーブル載置棚)、14…ロー
ラ、15…軌道管、16…案内レール部材、17…駆動
側移動体、18…従動側移動体、69…ケーブル排出
部、70…ケーブル排出部の基板、93…連結管、94
…連結用案内レール部材、

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブルの敷設予定経路に沿って配管さ
    れた非磁性材料製の軌道管内に圧搾空気を供給したとき
    に、前記した圧搾空気による押圧力によって軌道管内を
    移動する駆動側移動体と、前記した軌道管の外周側に移
    動自在に装着された従動側移動体とを磁気的吸引力によ
    り1体的に結合させた状態として、敷設の対象にされて
    いるケーブルを連結させた前記の従動側移動体を、前記
    した駆動側移動体と1体的に移動させてケーブルの敷設
    を行なうようにしたケーブルの敷設方法。
  2. 【請求項2】 ケーブルの敷設予定経路に沿って間欠的
    に配設してあるローラに対して所定の間隔を有する状態
    で配管してある非磁性材料製の軌道管内に圧搾空気を供
    給したときに、前記した圧搾空気による押圧力によって
    軌道管内を移動する駆動側移動体と、前記した軌道管の
    外周側に移動自在に装着された従動側移動体とを磁気的
    吸引力により1体的に結合させた状態で、前記したロー
    ラ上で移動する敷設の対象にされているケーブルを連結
    させた前記の従動側移動体を、前記した駆動側移動体と
    1体的に移動させてケーブルの敷設を行なうようにした
    ケーブルの敷設方法。
  3. 【請求項3】 ケーブルの敷設予定経路に沿って配管さ
    れるべき非磁性材料製の軌道管と、少なくとも前記の軌
    道管の内壁面と気密な状態で摺動する摺動部と磁気的吸
    引力による結合部とを含んで構成されていて軌道管内に
    移動自在な状態で装着される駆動側移動体と、軌道管内
    に装着されている前記の駆動側移動体における磁気的吸
    引力による結合部との間で発生される磁気的吸引力によ
    って前記した駆動側移動体と1体的な結合状態にさせる
    磁気的吸引力による結合部及び前記した軌道管の外周に
    突設させた案内レール部材との係合部ならびに敷設の対
    象にされているケーブルとの連結部とを含んで構成され
    ていて、前記の軌道管の外周側に移動自在に装着される
    従動移動体とを備えてなるケーブルの敷設装置。
  4. 【請求項4】 ケーブルの敷設予定経路に沿って配管さ
    れるべき非磁性材料製の軌道管と、前記の軌道管に供給
    する圧搾空気の供給源と、前記の圧搾空気の供給態様の
    制御手段と、少なくとも前記の軌道管の内壁面と気密な
    状態で摺動する摺動部と磁気的吸引力による結合部とを
    含んで構成されていて、圧搾空気が前記の軌道管に供給
    されたときに前記の軌道管内で移動する駆動側移動体
    と、前記の軌道管の外周側に移動自在に装着されたとき
    に、軌道管内に装着されている駆動側移動体における磁
    気的吸引力による結合部との間で発生される磁気的吸引
    力によって前記した駆動側移動体と1体的に結合した状
    態にさせる磁気的吸引力による結合部及び前記した軌道
    管の外周に突設させた案内レール部材との係合部ならび
    に敷設の対象にされているケーブルとの連結部とを含ん
    で構成されている従動移動体とを備えてなるケーブルの
    敷設装置。
  5. 【請求項5】 磁気的吸引力による結合部を、永久磁石
    と磁極板との積層構造体で構成した駆動側移動体と従動
    側移動体とを用いた請求項3または請求項4のケーブル
    の敷設装置。
  6. 【請求項6】 複数個の駆動側移動体を連結させるとと
    もに、前記の駆動側移動体の個数と同数の従動側移動体
    を連結させたものとを用いた請求項3乃至請求項5のい
    ずれかのケーブルの敷設装置。
  7. 【請求項7】 軌道管の内壁に対して、それぞれ点接触
    の状態で接触する複数個の転子を駆動側移動体の外周部
    に設けてなる駆動側移動体を用いた請求項3乃至請求項
    6のいずれかのケーブルの敷設装置。
  8. 【請求項8】 軌道管の外壁に対して、それぞれ点接触
    の状態で接触する複数個の転子を従動側移動体の内周部
    に設けてなる従動側移動体を用いた請求項3乃至請求項
    6のいずれかのケーブルの敷設装置。
  9. 【請求項9】 外径がD1で内径がD2であるような軌道
    管について、接続端部として長さがLの領域を設定し、
    前記した接続端部の長さLの領域の外径D3を、D1>D
    3>D2の関係にある特定な外径D3としたときに、前記
    の接続端部の長さLの領域における外径D1から外径D3
    に変化する境界の部分に斜面を構成させ、また、前記し
    た接続端部の長さLの2倍弱の長さで、外径がD1で内
    径がD3であり、かつ、両端部に外径D1から外径D3に
    変化する斜面を構成させた連結管により順次の軌道管を
    連結させた請求項3のケーブルの敷設装置。
  10. 【請求項10】 軌道管の外周側に移動自在に装着され
    る従動移動体に、従動側移動体の中心線の延長方向に対
    して非平行な方向に間隔を隔てた位置に、それぞれケー
    ブルを誘導する案内部材を設けて構成したケーブル排出
    部を取付けてなる請求項3のケーブルの敷設装置。
  11. 【請求項11】 軌道管の外周側に移動自在に装着され
    る従動移動体に、従動側移動体の中心線の延長方向に対
    して非平行な方向に間隔を隔てた位置に、それぞれケー
    ブルを誘導する案内部材を設けて構成したケーブル排出
    部における案内部材をローラを用いて構成した請求項3
    または請求項10のケーブルの敷設装置。
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