JPH081631Y2 - 収穫機 - Google Patents

収穫機

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JPH081631Y2
JPH081631Y2 JP1989113959U JP11395989U JPH081631Y2 JP H081631 Y2 JPH081631 Y2 JP H081631Y2 JP 1989113959 U JP1989113959 U JP 1989113959U JP 11395989 U JP11395989 U JP 11395989U JP H081631 Y2 JPH081631 Y2 JP H081631Y2
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卓二 瀬川
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、左右一対の走行装置を備えるとともに、機
体前部に植立茎稈を起立姿勢に引起す引起し装置を配設
してある収穫機に関する。
〔従来の技術〕
従来の上記収穫機では、例えば実開昭59−156829号公
報に示されるように、単独の静油圧式無段変速装置の動
力をトランスミッションを介して左右の走行装置に供給
して走行駆動するよう構成するとともに、前記無段変速
装置の変速出力を引起し装置に供給するよう構成してあ
った。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記従来構造は、茎稈の引起し速度を機体の走行速度
に同調させるようにして、走行速度の変更に拘らず引起
しタイミングを常に適切な状態に維持できるよう考慮し
たものである。ところが左右走行装置の駆動源が共通で
あるために、機体旋回の際には、片側の走行装置をトラ
ンスミッション内の制動機構によって停止させて他方の
走行装置の駆動力で旋回する方法だけで対応しなければ
ならず、例えば、緩やかな回行時には上記したような片
側駆動を繰り返しながら行う必要があり、操作上の煩わ
しさがある。又、方向転換時には、旋回半径が大きくな
って、広い枕地領域を必要とする欠点があり、停止側の
走行装置が泥押しして圃場を荒らす等の欠点もあった。
本考案は、上記したような不具合を解消し、引起し速
度を走行速度に同調させるものでありながら、機体の旋
回走行性能を向上させることのできる収穫機を提供する
ことを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本考案にかかる収穫機は、左右の走行装置の駆動速度
をそれぞれ独立した値に設定する左右一対の第1制御機
構、及び、植立茎稈を起立姿勢に引起しするための引起
し装置の駆動速度を設定する第2制御機構を備えると共
に、走行停止状態を基準にして、左右の走行装置が前進
方向の所定速度に設定されるに伴って、前記両第1制御
機構に設定される値の平均値に対応する値を前記第2制
御機構の設定値とする変換手段を備えてあることを特徴
構成とする。
該構成による作用及び効果は次の通りである。
〔作用〕
第1制御機構によって左右の走行装置をそれぞれ個別
に独立に変速駆動可能であるので、それぞれ互いに逆方
向に駆動させて、所謂ピボットターンを行うことがで
き、泥押しの少ない、かつ、旋回半径の小さな旋回動作
が可能となり、又、緩やかな回行時にもスムーズな走行
を行える。
しかも、機体前進時においては、左右走行装置の駆動
速度の平均値で引起し装置が駆動されるので、走行速度
に同調した引起しを行えることになる。
〔考案の効果〕
従って、本考案によれば、茎稈引起し速度を走行速度
に同調させて、常に適正な起立姿勢で刈取りを行える利
点を有しながら、機体旋回時の走行態様を各種の旋回に
応じたパターンに変更可能となって、旋回性能の向上を
図れるものを提供できるようになった。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第7図に本考案に係る収穫機の一例である投入型コン
バインを示している。このコンバインは左右一対のクロ
ーラ走行装置(1a),(1b)を備えた機体フレーム
(2)上に前後軸芯周りで回転する扱胴(3)を内設し
た脱穀装置(4)を搭載するとともに、機体前部に植立
茎稈を起立姿勢に引起した後、穂先側部分のみを前記脱
穀装置(4)に投入搬送するよう構成した刈取前処理部
(5)を連結してある。
前記刈取前処理部(5)の構成について説明する。第
6図に示すように、前端部に機体進行方向に向けて突出
する係止爪(6a)が上方に向けて移動して倒伏の激しい
穀稈を強制分草する強制分草装置(6)を備えるととも
に、その後方に横向き突出した係止爪(7a)が上方に移
動して倒伏穀稈を起立姿勢に引起す引起し装置(7)を
配設し、更にその後方下部に引起された穀稈の株元を切
断するバリカン型の第1刈取装置(8)を設けてある。
又、株元を刈取られた穀稈を後方に向けて搬送する挾持
式の第1搬送装置(9a)及び穂先部を係止搬送する第2
搬送装置(9a)から成る搬送部(9)を第1刈取装置
(8)の上方に配設するとともに、搬送経路終端部の下
方部位には穀稈の株元側を切断して切り落とすバリカン
型の第2刈取装置(10)を設け、搬送部(9)の搬送終
端後方には穀稈の穂先部を刈幅中央部に寄せ集めるオー
ガ(11)及び寄せ集められた穀稈を脱穀装置(4)内に
掻き上げ搬送するフィードコンベア(12)を連設してあ
る。
そして、前記した強制分草装置(6)、引起し装置
(7)及び搬送部(9)等は、オーガ(11)上方に配設
した第2制御機構としての静油圧式無段変速装置(A)
により駆動するよう構成してある。つまり、前記無段変
速装置(A)の動力を伝動ベルト(13)を介してパイプ
フレーム(14)内を挿通する横向き伝動軸(15)に供給
し、この横向き伝動軸(15)から強制分草装置(6)
に、又、図示しないベベルギア機構及び縦向き伝動軸
(16)、ベベルギア機構(17)を介して引起し装置
(7)並びに搬送部(9)に夫々動力を供給するよう構
成してある。
次に、機体走行駆動系について説明する。第5図に示
すように、左右のクローラ走行装置(1a),(1b)を各
別に駆動するための第1制御機構としての一対の静油圧
式無段変速装置(18a),(18b)を備えるとともに、各
無段変速装置(18a),(18b)の油圧ポンプ(19a),
(19b)の斜板角度を各別に変更操作可能な左右一対の
操縦レバー(20a),(20b)を機体運転部(21)に配設
してある。又、各無段変速装置(18a),(18b)の油圧
モータ(22a),(22b)の出力を夫々減速ケース(23
a),(23b)を介して各クローラ走行装置(1a),(1
b)の駆動スプロケット(24a),(24b)に供給するよ
う構成してある。
そして、走行停止状態を基準にして左右のクローラ走
行装置(1a),(1b)が前進方向の所定速度に設定され
た際において、各設定速度の平均値に対応する値に、前
記刈取前処理部(5)駆動用静油圧式無段変速装置
(A)を設定制御する変換手段としての操作連係機構
(B)を設けてある。
前記操作連係機構(B)について詳述すると、第1図
に示すように、前記各操縦レバー(20a),(20b)と左
右走行用無段変速装置(18a),(18b)のトラニオン軸
操作アーム(25a),(25b)とを、リンク機構(26),
(26)を介して中立位置から正逆方向に操作可能に連動
連結してある。そして、前記リンク機構(26),(26)
における連係ロッド(27),(27)夫々に、一対の係止
ピン(28),(28)を立設するとともに、両連係ロッド
(27),(27)の中間に下方の横軸芯(P)周りで天秤
揺動する揺動連係部材(29)を設けてある。この揺動連
係部材(29)は前記軸芯(P)よりも上方側の支軸部
(29a)と、この支軸部(29a)の下部に連なるコの字形
の連係部(29b)とから成り、前記支軸部(29a)に遊転
自在に外嵌したボス部材(30)に、前記各係止ピン(2
8),(28)の間に係入する一対の係止アーム(31),
(31)を一体延設してある。又、前記連係部(29b)の
軸芯(P)よりも下方側部位と前記刈取前処理部駆動用
無段変速装置(A)のトラニオン軸操作アーム(32)と
を操作ワイヤ(33)を介して連係してある。前記操作ワ
イヤ(33)は引操作時のみ連動操作可能に操作アーム
(32)との間は逆方向に相対揺動自在に接当連係させて
ある。
このように構成すると、左右クローラ走行装置(1
a),(1b)が中立停止状態に設定されている場合に
は、刈取部用無段変速装置(A)も停止状態に設定さ
れ、操縦レバー(20a),(20b)を前進側に操作する
と、前記揺動連動部材(29)が前記軸芯(P)周りで接
当揺動して前記刈取部用無段変速装置(A)が駆動さ
れ、その速度は左右クローラ走行装置(1a),(1b)の
速度の平均値に設定される。又、左右クローラ走行装置
(1a),(1b)を互いに逆向きに駆動する、所謂ピボッ
トターン時には揺動連動部材(29)は揺動せず停止位置
を維持することになる。
〔別実施例〕 第8図に示すように、各操縦レバー(20a),(20
b)の操作揺動角度を検出するポテンショメータ(PM
a),(PMb)を設け、各ポテンショメータ(PMa),(P
Mb)の出力の平均値を演算する変換手段としての伝動式
制御装置(B)により刈取部用無段変速装置(A)を変
速操作する操作駆動装置(34)を制御するよう構成して
もよい。
前記各無段変速装置は油圧駆動式のものに代えて、
エンジンの回転出力を変速する機械式に構成してもよ
い。
尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便
利にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付
図面の構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案に係る収穫機の実施例を示し、第1図は要
部の斜視図、第2図は揺動連係部材の縦断側面図、第3
図は中立停止状態の要部平面図、第4図は旋回状態の要
部平面図、第5図は走行駆動系統図、第6図は刈取前処
理部の側面図、第7図はコンバインの全体側面図、第8
図は別実施例の走行駆動系統図である。 (1a),(1b)……走行装置、(7)……引起し装置、
(18a),(18b)……第1制御機構、(A)……第2制
御機構、(B)……変換手段。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右の走行装置(1a),(1b)の駆動速度
    をそれぞれ独立した値に設定する左右一対の第1制御機
    構(18a),(18b)、及び、植立茎稈を起立姿勢に引起
    しするための引起し装置(7)の駆動速度を設定する第
    2制御機構(A)を備えると共に、走行停止状態を基準
    にして、左右の走行装置(1a),(1b)が前進方向の所
    定速度に設定されるに伴って、前記両第1制御機構(18
    a),(18b)に設定される値の平均値に対応する値を前
    記第2制御機構(A)の設定値とする変換手段(B)を
    備えてある収穫機。
JP1989113959U 1989-09-28 1989-09-28 収穫機 Expired - Lifetime JPH081631Y2 (ja)

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JPS63230A (ja) * 1986-06-20 1988-01-05 ヤンマー農機株式会社 コンバインにおける制御装置

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