JPH08162899A - 弾性表面波装置及びその製造方法 - Google Patents

弾性表面波装置及びその製造方法

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JPH08162899A
JPH08162899A JP33099194A JP33099194A JPH08162899A JP H08162899 A JPH08162899 A JP H08162899A JP 33099194 A JP33099194 A JP 33099194A JP 33099194 A JP33099194 A JP 33099194A JP H08162899 A JPH08162899 A JP H08162899A
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JP
Japan
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electrode
acoustic wave
surrounding
surface acoustic
layer
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JP33099194A
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English (en)
Inventor
Naoya Yamasumi
直也 山角
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Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】弾性表面波装置のパッケージによる小形化の限
界をとり除くとともに、原価の低減を図る。 【構成】ウェハ状の圧電基板1上に、IDT電極2と、
IDTによる弾性表面波励振部分をとり囲む包囲電極4
とを同時に形成する。その上からウェハ全面に酸化シリ
コンなどの犠牲層5と、シールド用金属層7と、補強用
の樹脂層8を順次積層形成し、IDTの端子電極3に対
応する位置に端子電極3と同じ面積の窓穴9をエッチン
グにより設けた後、バッファードふっ酸に浸漬して犠牲
層5を窓穴9から溶出することにより、包囲電極4と金
属層7の内側に中空部分10を形成させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、電気通信機器に高周波機能素子
として用いられる弾性表面波装置およびその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】高周波帯の共振子,フィルタ等に用いら
れる弾性表面波装置(SAW共振子)は、弾性表面波が
励振される電極面近傍に中空部を設け、かつ、気密にす
るため、セラミック等のパッケージを用いて溶接により
封止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、セラミックパ
ッケージ等は高価なため部品としてのコストの大きな割
合を占め、又、パッケージングは一枚の圧電基板ウェハ
に作り込んだ多数のSAW素子を切断分離してチップ状
になった状態で行われるため、個々のチップのパッケー
ジングに大きな工数が必要となる。又、弾性表面波素子
1チップが1パッケージに収容されるため、小形化を考
えた場合、パッケージの大きさによって装置としての大
きさが決定されている。又、ボンディングワイヤとキャ
ップとが接触しないように、充分な高さのキャップが必
要であり、部品の薄型化にも制約がある。さらに、弾性
表面波素子をパッケージに収容しないでチップのまま他
のIC回路等と回路基板に取り付けて同時に樹脂封止す
ると、樹脂が励振する電極表面に触れる場合があり、所
望の電気的特性を満足することはできないという問題が
ある。
【0004】本発明の目的は、上記従来技術のパッケー
ジ使用に伴う小形化,経済化の限界をとり除くととも
に、パッケージングの工数を大幅に簡略化した弾性表面
波装置及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の弾性表面波装置は、圧電基板と、該圧電基板
上に形成されたIDT電極と該IDT電極に連接された
端子電極と該IDT電極による弾性表面波励振部分を囲
む包囲電極と、前記包囲電極の電極面を周辺部としその
内側の中空部分を覆うように形成された金属層と、該金
属層の上に密接して覆う樹脂層とを備え、前記金属層と
樹脂層の前記端子電極に対応する部分に窓穴が設けられ
たことを特徴とするものである。
【0006】さらに、上記弾性表面波装置の製造方法
は、ウエハ状の圧電基板上に、多数のIDT電極と該I
DT電極に連接された端子電極と該IDT電極による弾
性表面波励振部分を囲む包囲電極とを形成する電極形成
工程と、前記電極が形成された圧電基板上の全面に緩衝
液で溶融することのできる材質の犠牲層を堆積させる犠
牲層形成工程と、前記犠牲層の前記包囲電極に対応する
部分を緩衝液で取り除き該包囲電極の電極面のみを露出
させる第1のエッチング工程と、次に前記電極と同じ材
質の金属膜を全面に形成させる金属層形成工程と、前記
金属層上の全面に樹脂層を形成させる樹脂層形成工程
と、前記樹脂層と前記金属層の前記端子電極に対応する
部分に窓穴を設ける第2のエッチング工程と、次に緩衝
液に浸漬して前記窓穴から前記犠牲層を溶出させる第3
のエッチング工程と、前記包囲電極の外側を切断して多
数のチップ状弾性表面波装置を得る切断工程とを備えた
ことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】上記のように、弾性表面波の励振電極面に、ス
ペーサあるいは犠牲層となる酸化シリコン(SiO2
膜と、電磁シールドの効果を果たす金属層と、補強のた
めのポリイミド樹脂層とを順次設けた後、端子電極部分
に穴をあけて内層の酸化シリコンを溶出することにより
励振電極面の励振部分に中空部分を有する弾性表面波装
置が得られる。
【0008】
【実施例】以下、実施例を示す図によって本発明の詳細
について具体的に説明する。図1及び図2は本発明の製
造方法を説明する工程順の説明図である。図1は本発明
の製造方法の第1の工程である電極形成工程を示す平面
図(A)と中央横切断部端面図(B)である。図におい
て、1は、例えばニオブ酸リチウム(LiNbO3 )な
どの圧電基板、2はすだれ状交叉指電極(IDT)、3
はその端子電極である。4はIDT2によって励振され
る弾性表面波励振部分を囲む圧電基板上の包囲電極であ
る。IDT2,端子電極3,包囲電極4は、例えば、金
(Au)を真空蒸着により圧電基板1の全面に厚さ30
00Åに成膜した後、ポジ型フォトレジストを用い、フ
ォトリソグラフィによりパターニングを行い、イオンミ
リング等でエッチングすることにより同時に形成され
る。図1,図2は、すべて1つの弾性表面波素子につい
て示してあるが、例えば、3インチの圧電基板材料ウェ
ハ内に約700個の弾性表面波素子が同時に作り込まれ
る。従って、図1の工程及び次に述べる図2の工程はす
べて上記ウェハの状態で同時に加工処理が行われる。
【0009】図2は、図1に続く本発明の製造過程を順
次示す説明図であり、(A)〜(E)はすべて図1
(B)同様の中央横切断部端面図である。図2(A)は
犠牲層形成工程を示し、5は、例えば酸化シリコン(S
iO2 )膜などの犠牲層である。図1(B)の電極形成
工程の次に、図2(A)に示したようにウェハ全面にス
パッタリングにより厚さ3μmのSiO2 膜を堆積させ
る。次に、図2(B)は第1のエッチング工程を示す。
この工程では、ネガ型フォトレジストを用い、フォトリ
ソグラフィにより包囲電極4の上面の部分のSiO2
をバッファードふっ酸によってエッチングを行い包囲電
極4の電極面が露出するような溝6を形成させる。バッ
ファードふっ酸はふっ化アンモニウムとふっ化水素によ
って作られる緩衝液である。
【0010】次の図2(C)は金属層形成工程を示し、
7は金属層である。この工程では、包囲電極4と同じ材
質の金(Au)を1000Åの膜厚になるように真空蒸
着することにより金属層7を形成する。溝6にも金が充
填されるので、包囲電極4の周囲電極面を周辺部とし包
囲電極4の内側を覆う金属層7がSiO2 膜の上に形成
される。この金属層7は電磁シールドの効果を果たす。
次に、図2(D)は樹脂層形成工程と第2のエッチング
工程を示し、8は、例えば感光性ポリイミドなどの樹脂
層である。まず、前工程で形成された金属層7の上か
ら、金属層7の補強として感光性ポリイミドなどの樹脂
を10μmの厚さで回転塗布して樹脂層8を形成する。
次に、第2のエッチング工程としてフォトリソグラフィ
により端子電極3に対応する位置に端子電極3(ボンデ
ィングパッド)の面積とほぼ同じ面積の窓穴9が形成さ
れるように金エッチャントに浸漬してエッチングを行
う。
【0011】次の図2(E)は第3のエッチング工程を
示し、10は中空部分である。この工程では、前工程終
了後バッファードふっ酸液中に30分間浸漬して、包囲
電極4と金属層7の内側に充填されている犠牲層(Si
2 )を窓穴9から溶出(エッチング)させることによ
り中空部分10が形成される。この中空部分10は外か
ら観察できないので、例えば、3インチウェハ面内に作
り込まれている700チップのうち70チップを抽出し
てプローブによる特性検査を行ったところ、図1の状態
のときと全く同じ電気的特性が得られ、中空部分10が
確実に得られていると判断された。
【0012】図3は上記製造方法によって作られた本発
明の弾性表面波装置の外観を示す斜視図である。図2
(E)の第3のエッチング工程の後、洗浄,乾燥などが
行われ、包囲電極4の外側を切断して多数の弾性表面波
装置がチップ状で得られる。図3はその1つのチップの
外観を示すものであり、圧電基板1がポリイミド樹脂層
8で覆われ、窓穴9からボンディングパッドとなる端子
電極3が見える。
【0013】図3に示す本発明のチップ状弾性表面波装
置は、例えば、VCO(電圧制御発振器)などの回路基
板に面実装され、回路基板上の導体配線のパッド部分と
端子電極3とがアルミニウム(Al)や金線などでワイ
ヤボンディングされ、他の回路素子とともに高粘度のエ
ポキシ樹脂で気密封止されて実用に供される。
【0014】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明を実
施することにより、従来のパッケージを使用することな
く、しかも、金属パッケージと同等の電磁シールド効果
も備えたチップ状の弾性表面波装置が得られるので、小
形化がさらに促進され、このような弾性表面波装置を組
み込んで用いる機器の小形化に多大な効果を発揮するこ
とができる。さらに、パッケージング工程までウェハ単
位で処理できるので原価低減をさらに進めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す製造過程説明図である。
【図2】本発明の実施例を示す製造過程説明図である。
【図3】本発明のチップ状弾性表面波装置の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 圧電基板 2 IDT 3 端子電極 4 包囲電極 5 犠牲層 6 溝 7 金属層 8 樹脂層 9 窓穴 10 中空部分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板と、該圧電基板上に形成された
    IDT電極と該IDT電極に連接された端子電極と該I
    DT電極による弾性表面波励振部分を囲む包囲電極と、
    前記包囲電極の電極面を周辺部としその内側の中空部分
    を覆うように形成された金属層と、該金属層の上に密接
    して覆う樹脂層とを備え、前記金属層と樹脂層の前記端
    子電極に対応する部分に窓穴が設けられたことを特徴と
    する弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】 ウエハ状の圧電基板上に、多数のIDT
    電極と該IDT電極に連接された端子電極と該IDT電
    極による弾性表面波励振部分を囲む包囲電極とを形成す
    る電極形成工程と、 前記電極が形成された圧電基板上の全面に緩衝液で溶融
    することのできる材質の犠牲層を堆積させる犠牲層形成
    工程と、 前記犠牲層の前記包囲電極に対応する部分を緩衝液で取
    り除き該包囲電極の電極面のみを露出させる第1のエッ
    チング工程と、 次に前記電極と同じ材質の金属膜を全面に形成させる金
    属層形成工程と、 前記金属層上の全面に樹脂層を形成させる樹脂層形成工
    程と、 前記樹脂層と前記金属層の前記端子電極に対応する部分
    に窓穴を設ける第2のエッチング工程と、 次に緩衝液に浸漬して前記窓穴から前記犠牲層を溶出さ
    せる第3のエッチング工程と、 前記包囲電極の外側を切断して多数のチップ状弾性表面
    波装置を得る切断工程とを備えた弾性表面波装置の製造
    方法。
JP33099194A 1994-12-09 1994-12-09 弾性表面波装置及びその製造方法 Pending JPH08162899A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003057618A3 (de) * 2002-01-11 2004-01-15 Infineon Technologies Ag Verfahren zum erzeugen einer schutzabdeckung für ein bauelement
JP2006060747A (ja) * 2004-08-24 2006-03-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 弾性表面波デバイスおよびその製造方法
JP2009043957A (ja) * 2007-08-09 2009-02-26 Panasonic Corp 電子部品パッケージおよびその製造方法

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