JPH0816265A - 安定化電源回路 - Google Patents
安定化電源回路Info
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- JPH0816265A JPH0816265A JP14722494A JP14722494A JPH0816265A JP H0816265 A JPH0816265 A JP H0816265A JP 14722494 A JP14722494 A JP 14722494A JP 14722494 A JP14722494 A JP 14722494A JP H0816265 A JPH0816265 A JP H0816265A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】出力電圧の温度補償用の単一のバンドギャップ
回路を用いて安定化電源から複数個の出力電圧を取り出
せるようにする。 【構成】一対のバンドギャップトランジスタ11と12を用
いて温度係数が正な定電流Icを発生する定電流回路10
と、定電流Icを基準電流として受けそれに比例する複数
個の従動電流I1やI2を出力する電流ミラー回路20と、ダ
イオードD等の温度係数が負な順方向電圧をもつ特性補
償素子を含み従動電流I1やI2をそれぞれ受けてそれに基
づく一定の電圧を発生する複数個の定電圧回路31や32と
を用い、定電流Ic, 従って従動電流I1やI2の正の温度係
数と定電圧回路31や32の特性補償素子の負の温度係数と
を相殺することにより温度補正した出力電圧Vo1やVo2
を各定電圧回路31や32から個別に取り出して負荷に供給
する。
回路を用いて安定化電源から複数個の出力電圧を取り出
せるようにする。 【構成】一対のバンドギャップトランジスタ11と12を用
いて温度係数が正な定電流Icを発生する定電流回路10
と、定電流Icを基準電流として受けそれに比例する複数
個の従動電流I1やI2を出力する電流ミラー回路20と、ダ
イオードD等の温度係数が負な順方向電圧をもつ特性補
償素子を含み従動電流I1やI2をそれぞれ受けてそれに基
づく一定の電圧を発生する複数個の定電圧回路31や32と
を用い、定電流Ic, 従って従動電流I1やI2の正の温度係
数と定電圧回路31や32の特性補償素子の負の温度係数と
を相殺することにより温度補正した出力電圧Vo1やVo2
を各定電圧回路31や32から個別に取り出して負荷に供給
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数個の出力電圧をバン
ドギャップ電圧を利用しながら温度補償した定電圧でそ
れぞれ負荷に供給する安定化電源回路に関する。
ドギャップ電圧を利用しながら温度補償した定電圧でそ
れぞれ負荷に供給する安定化電源回路に関する。
【0002】
【従来の技術】負荷に一定電圧を供給する安定化電源は
種々な電子回路に広く採用され、最近ではその内部に分
散して組み込まれることも多いが、温度変化による出力
電圧の変動が許されない用途向きには上述のようにバン
ドギャップ電圧を利用して出力電圧を温度補償する安定
化電源が採用されるケースが多い。図3はこの温度補償
付きの安定化電源の従来の回路例を示すものである。
種々な電子回路に広く採用され、最近ではその内部に分
散して組み込まれることも多いが、温度変化による出力
電圧の変動が許されない用途向きには上述のようにバン
ドギャップ電圧を利用して出力電圧を温度補償する安定
化電源が採用されるケースが多い。図3はこの温度補償
付きの安定化電源の従来の回路例を示すものである。
【0003】図3の左下部に示された共通ベース接続の
一対のトランジスタ11と12がバンドギャップトランジス
タであり、トランジスタ11のベース・エミッタ間接合に
流す電流密度がトランジスタ12の場合より高くN倍に設
定される。トランジスタ11のコレクタに共通ベースを接
続し、かつトランジスタ12のエミッタに低い抵抗Reを接
続した上で、電源電圧V側のトランジスタ13からそれぞ
れ抵抗R1とR2を介してトランジスタ11と12に電流を供給
する。トランジスタ11と12のベース・エミッタ間接合の
電流密度比に基づいて周知のようにバンドギャップ電圧
が発生し、図の接続状態ではトランジスタ12のコレクタ
抵抗とエミッタ抵抗の比R2/Reだけ増幅される。エミッ
タ接地のトランジスタ14はベースをトランジスタ12のコ
レクタに接続した状態で定電流源15から一定の電流を受
け、そのコレクタ電位をベースに受ける電源電圧Vと接
続されたトランジスタ16のエミッタから出力電圧Voが取
り出される。さらに、抵抗R6aとR6bによる出力電圧Vo
の分圧をトランジスタ13のベースに帰還してバンドギャ
ップ回路への供給電流を制御させる。
一対のトランジスタ11と12がバンドギャップトランジス
タであり、トランジスタ11のベース・エミッタ間接合に
流す電流密度がトランジスタ12の場合より高くN倍に設
定される。トランジスタ11のコレクタに共通ベースを接
続し、かつトランジスタ12のエミッタに低い抵抗Reを接
続した上で、電源電圧V側のトランジスタ13からそれぞ
れ抵抗R1とR2を介してトランジスタ11と12に電流を供給
する。トランジスタ11と12のベース・エミッタ間接合の
電流密度比に基づいて周知のようにバンドギャップ電圧
が発生し、図の接続状態ではトランジスタ12のコレクタ
抵抗とエミッタ抵抗の比R2/Reだけ増幅される。エミッ
タ接地のトランジスタ14はベースをトランジスタ12のコ
レクタに接続した状態で定電流源15から一定の電流を受
け、そのコレクタ電位をベースに受ける電源電圧Vと接
続されたトランジスタ16のエミッタから出力電圧Voが取
り出される。さらに、抵抗R6aとR6bによる出力電圧Vo
の分圧をトランジスタ13のベースに帰還してバンドギャ
ップ回路への供給電流を制御させる。
【0004】以上のように構成された図3の安定化電源
の出力電圧Voは、トランジスタ13のベースの電位に着目
して次式で表すことができる。 K・Vo= (R2/Re)(kT/q)Ln(N) +VBE13+VBE14 ただし、Kは抵抗R6aとR6bによる出力電圧Voの分圧
比, kはボルツマン常数,Tは絶対温度, qは電気素量,
Lnは自然対数であり、VBE13とVBE14はそれぞれトラ
ンジスタ13と14のベース・エミッタ間電圧とする。上式
中の Ln(N) に比例する第1項は温度Tに対し正の温度
係数をもち、第2項および第3項はいずれもトランジス
タのベース・エミッタ間の電圧であってkT/qに比例
する負の温度係数をもっているから、電流密度比Nや抵
抗比R2/Reを適宜選定することにより正負の温度係数を
相殺して出力電圧Voの温度誤差を補償できる。
の出力電圧Voは、トランジスタ13のベースの電位に着目
して次式で表すことができる。 K・Vo= (R2/Re)(kT/q)Ln(N) +VBE13+VBE14 ただし、Kは抵抗R6aとR6bによる出力電圧Voの分圧
比, kはボルツマン常数,Tは絶対温度, qは電気素量,
Lnは自然対数であり、VBE13とVBE14はそれぞれトラ
ンジスタ13と14のベース・エミッタ間電圧とする。上式
中の Ln(N) に比例する第1項は温度Tに対し正の温度
係数をもち、第2項および第3項はいずれもトランジス
タのベース・エミッタ間の電圧であってkT/qに比例
する負の温度係数をもっているから、電流密度比Nや抵
抗比R2/Reを適宜選定することにより正負の温度係数を
相殺して出力電圧Voの温度誤差を補償できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の図3のような従
来の安定化電源回路によって温度依存性が小さい一定の
出力電圧Voが得られるが、集積回路のように複雑な電子
回路を構成する多数個の回路部分相互間の動作干渉の防
止等のために回路部分ごとに電源を分離しようとする
と、従来の安定化電源回路ではその出力電圧の温度補償
用にバンドギャップ回路を一々組み入れる必要があるた
め電源のわりにはコストが掛かり過ぎ、集積回路の場合
はチップサイズが大きくなりやすい問題がある。
来の安定化電源回路によって温度依存性が小さい一定の
出力電圧Voが得られるが、集積回路のように複雑な電子
回路を構成する多数個の回路部分相互間の動作干渉の防
止等のために回路部分ごとに電源を分離しようとする
と、従来の安定化電源回路ではその出力電圧の温度補償
用にバンドギャップ回路を一々組み入れる必要があるた
め電源のわりにはコストが掛かり過ぎ、集積回路の場合
はチップサイズが大きくなりやすい問題がある。
【0006】なお、従来の安定化電源にそれぞれバンド
ギャップ回路を組み込む必要があるのは、図3の回路に
おいて出力電圧Voを電源電圧Vの変動時にも一定に保つ
ためその実際値を抵抗R6aとR6bによる分圧の形でバン
ドギャップトランジスタ11と12に対する電流供給用トラ
ンジスタ13に帰還しているからである。回路を簡単化す
るために安定化性能の若干の低下を犠牲にしてトランジ
スタ16を省いてトランジスタ14のコレクタから出力電圧
Voを取り出すことも不可能ではないが、トランジスタ13
に対する出力電圧Voの実際値の帰還が必要な以上、各安
定化電源ごとにバンドギャップ回路の組み込みが必要な
点に変わりはない。単一の出力電圧Voをバッファアンプ
を介して複数の出力電圧に分けることは可能であるが、
各負荷に対する供給電圧の安定度の点で性能の低下は免
れない。
ギャップ回路を組み込む必要があるのは、図3の回路に
おいて出力電圧Voを電源電圧Vの変動時にも一定に保つ
ためその実際値を抵抗R6aとR6bによる分圧の形でバン
ドギャップトランジスタ11と12に対する電流供給用トラ
ンジスタ13に帰還しているからである。回路を簡単化す
るために安定化性能の若干の低下を犠牲にしてトランジ
スタ16を省いてトランジスタ14のコレクタから出力電圧
Voを取り出すことも不可能ではないが、トランジスタ13
に対する出力電圧Voの実際値の帰還が必要な以上、各安
定化電源ごとにバンドギャップ回路の組み込みが必要な
点に変わりはない。単一の出力電圧Voをバッファアンプ
を介して複数の出力電圧に分けることは可能であるが、
各負荷に対する供給電圧の安定度の点で性能の低下は免
れない。
【0007】本発明の目的は、かかる問題点を解決して
共通のバンドギャップ回路を用いて複数の出力電圧を取
り出せる安定化電源回路を提供することにある。
共通のバンドギャップ回路を用いて複数の出力電圧を取
り出せる安定化電源回路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記の目
的は、安定化電源回路をバンドギャップ電圧を用いて温
度係数が正な定電流を発生する定電流回路と,定電流回
路による定電流を基準電流として受けそれに比例する複
数個の従動電流を出力する電流ミラー回路と,温度係数
が負な電圧降下をもつ特性補償素子を含み電流ミラー回
路からそれぞれ従動電流を受けてそれに基づく定電圧を
発生する複数の定電圧回路とにより構成して、各定電圧
回路による定電圧を温度特性が補償された出力電圧とし
て個別に取り出してそれぞれ負荷に供給することにより
達成される。
的は、安定化電源回路をバンドギャップ電圧を用いて温
度係数が正な定電流を発生する定電流回路と,定電流回
路による定電流を基準電流として受けそれに比例する複
数個の従動電流を出力する電流ミラー回路と,温度係数
が負な電圧降下をもつ特性補償素子を含み電流ミラー回
路からそれぞれ従動電流を受けてそれに基づく定電圧を
発生する複数の定電圧回路とにより構成して、各定電圧
回路による定電圧を温度特性が補償された出力電圧とし
て個別に取り出してそれぞれ負荷に供給することにより
達成される。
【0009】なお、上記構成にいう定電流回路は一対の
バンドギャップトランジスタを含む従来のバンドギャッ
プ回路とその電流供給トランジスタをほぼそのまま利用
して供給電流を温度係数が正な定電流として発生させる
ようにすることでもよいが、本発明で用いる電流ミラー
回路を利用して一対のバンドギャップトランジスタの内
の一方の電流を電流ミラー回路に基準電流として流し、
その従動電流を他方に流すようにのが回路構成を簡単化
する上で有利である。
バンドギャップトランジスタを含む従来のバンドギャッ
プ回路とその電流供給トランジスタをほぼそのまま利用
して供給電流を温度係数が正な定電流として発生させる
ようにすることでもよいが、本発明で用いる電流ミラー
回路を利用して一対のバンドギャップトランジスタの内
の一方の電流を電流ミラー回路に基準電流として流し、
その従動電流を他方に流すようにのが回路構成を簡単化
する上で有利である。
【0010】また、上述の構成にいう定電圧回路は出力
電圧の設定用の抵抗および特性補償素子用のダイオード
の直列回路として構成し、その電流ミラー回路の従動電
流による一定の電圧降下を出力電圧として取り出すのが
最も簡単である。あるいは、この定電圧回路を抵抗とダ
イオードの同様な直列回路と,その一定の電圧降下をベ
ースに受ける出力トランジスタとで構成し、出力トラン
ジスタを負荷に電流を供給するシリーズレギュレータと
して動作させながら例えばそのエミッタ側から一定の出
力電圧を取り出すようにすれば、出力電圧を常に一定値
に安定化させる安定化電源としての制御性能を高めるこ
とができる。
電圧の設定用の抵抗および特性補償素子用のダイオード
の直列回路として構成し、その電流ミラー回路の従動電
流による一定の電圧降下を出力電圧として取り出すのが
最も簡単である。あるいは、この定電圧回路を抵抗とダ
イオードの同様な直列回路と,その一定の電圧降下をベ
ースに受ける出力トランジスタとで構成し、出力トラン
ジスタを負荷に電流を供給するシリーズレギュレータと
して動作させながら例えばそのエミッタ側から一定の出
力電圧を取り出すようにすれば、出力電圧を常に一定値
に安定化させる安定化電源としての制御性能を高めるこ
とができる。
【0011】とくに後者の定電圧回路では、出力トラン
ジスタのベース・エミッタ間電圧に相応する順方向電圧
降下をもつダイオードを上述の直列回路に追加して挿入
することにより、出力電圧の温度特性の補償を容易かつ
正確に行なうことができる。また、出力電圧の安定化性
能を高めるため出力トランジスタとしてダーリントント
ランジスタを利用する場合は、その2個のベース・エミ
ッタ間に対応してその電圧に相応する順方向電圧降下を
もつダイオードを直列回路に対し2個追加して挿入する
のが有利である。
ジスタのベース・エミッタ間電圧に相応する順方向電圧
降下をもつダイオードを上述の直列回路に追加して挿入
することにより、出力電圧の温度特性の補償を容易かつ
正確に行なうことができる。また、出力電圧の安定化性
能を高めるため出力トランジスタとしてダーリントント
ランジスタを利用する場合は、その2個のベース・エミ
ッタ間に対応してその電圧に相応する順方向電圧降下を
もつダイオードを直列回路に対し2個追加して挿入する
のが有利である。
【0012】定電圧回路のさらに異なる態様として、抵
抗およびダイオードの直列回路と,その一定の電圧降下
を一方の入力に受ける差動増幅器とからこれを構成し、
差動増幅器の他方の入力に所定の電圧を与えて直列回路
による定電圧とこの電圧との差の電圧を出力電圧として
差動増幅器の出力側から取り出すようにしても、その高
ゲインを利用して出力電圧の安定化性能を一層高めると
ともに、出力電圧値の設定上の自由度を大きくとること
ができる。
抗およびダイオードの直列回路と,その一定の電圧降下
を一方の入力に受ける差動増幅器とからこれを構成し、
差動増幅器の他方の入力に所定の電圧を与えて直列回路
による定電圧とこの電圧との差の電圧を出力電圧として
差動増幅器の出力側から取り出すようにしても、その高
ゲインを利用して出力電圧の安定化性能を一層高めると
ともに、出力電圧値の設定上の自由度を大きくとること
ができる。
【0013】
【作用】本発明は電流ミラー回路により基準電流にそれ
ぞれ比例する複数の従動電流を容易かつ正確に作れる点
に着目したもので、従来回路ではバンドギャップ回路に
正の温度係数をもつ定電圧を発生させていたのに対し
て、本発明回路ではこれに定電流をただし同じく正の温
度係数で発生させ、電流ミラー回路にこの定電流を基準
電流としてそれにそれぞれ比例する定電流である従動電
流を複数個作らせ、かつ従動電流をそれぞれ受ける定電
圧回路を設けてそれに比例する定電圧を発生させて安定
化電源の個別の出力電圧とするとともに,温度係数が負
な電圧降下をもつ特性補償素子をこれに組み込んで従動
電流がもっている正の温度係数を相殺させる。従って、
本発明の安定化電源回路では、それぞれ個別に温度補償
された定電圧である出力電圧を単一のバンドギャップ回
路を用いて従来より簡単な回路構成で必要に応じた個数
だけ容易に取り出すことができる。
ぞれ比例する複数の従動電流を容易かつ正確に作れる点
に着目したもので、従来回路ではバンドギャップ回路に
正の温度係数をもつ定電圧を発生させていたのに対し
て、本発明回路ではこれに定電流をただし同じく正の温
度係数で発生させ、電流ミラー回路にこの定電流を基準
電流としてそれにそれぞれ比例する定電流である従動電
流を複数個作らせ、かつ従動電流をそれぞれ受ける定電
圧回路を設けてそれに比例する定電圧を発生させて安定
化電源の個別の出力電圧とするとともに,温度係数が負
な電圧降下をもつ特性補償素子をこれに組み込んで従動
電流がもっている正の温度係数を相殺させる。従って、
本発明の安定化電源回路では、それぞれ個別に温度補償
された定電圧である出力電圧を単一のバンドギャップ回
路を用いて従来より簡単な回路構成で必要に応じた個数
だけ容易に取り出すことができる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。図1と図2に本発明による安定化電源回路の
それぞれ異なる実施例回路を示す。なお、いずれの実施
例でも安定化電源回路から2個の出力電圧が取り出され
るが、本発明ではもちろん必要に応じて任意の個数の出
力電圧を取り出すことができる。
説明する。図1と図2に本発明による安定化電源回路の
それぞれ異なる実施例回路を示す。なお、いずれの実施
例でも安定化電源回路から2個の出力電圧が取り出され
るが、本発明ではもちろん必要に応じて任意の個数の出
力電圧を取り出すことができる。
【0015】図1では本発明回路を構成する定電流回路
10と,電流ミラー回路20と,定電圧回路31と32をそれぞ
れ一点鎖線で囲んで示す。定電流回路10内のバンドギャ
ップトランジスタ11と12,電流供給トランジスタ13,ト
ランジスタ14等を含む回路は図3の従来回路と同構成で
あるが、本発明では定電流Icを発生させればよいので図
3からトランジスタ16を省いて、トランジスタ14のコレ
クタ電位によりトランジスタ13のベースを介して供給電
流を制御するようになっている。
10と,電流ミラー回路20と,定電圧回路31と32をそれぞ
れ一点鎖線で囲んで示す。定電流回路10内のバンドギャ
ップトランジスタ11と12,電流供給トランジスタ13,ト
ランジスタ14等を含む回路は図3の従来回路と同構成で
あるが、本発明では定電流Icを発生させればよいので図
3からトランジスタ16を省いて、トランジスタ14のコレ
クタ電位によりトランジスタ13のベースを介して供給電
流を制御するようになっている。
【0016】これらトランジスタ13と14の作用によって
一対のバンドギャップトランジスタ11および12に流れる
電流が電源電圧Vの変動に関せず常に一定に制御され、
この定電流Icを基準電流として電流ミラー回路20が動作
する。いま、簡単化のために抵抗R1とR2を同じ値にして
トランジスタ11と12に同じ電流を流し, ただしトランジ
スタ12のベース・エミッタ間接合面積をトランジスタ11
の場合のN倍にしたとすると、定電流回路10が発生する
定電流Icは次式、 Ic= (2/Re)(kT/q)Ln(N) により表され、温度変化に対して正の依存性をもってい
る。
一対のバンドギャップトランジスタ11および12に流れる
電流が電源電圧Vの変動に関せず常に一定に制御され、
この定電流Icを基準電流として電流ミラー回路20が動作
する。いま、簡単化のために抵抗R1とR2を同じ値にして
トランジスタ11と12に同じ電流を流し, ただしトランジ
スタ12のベース・エミッタ間接合面積をトランジスタ11
の場合のN倍にしたとすると、定電流回路10が発生する
定電流Icは次式、 Ic= (2/Re)(kT/q)Ln(N) により表され、温度変化に対して正の依存性をもってい
る。
【0017】電源電圧Vに接続された電流ミラー回路20
は pnpトランジスタから構成され、基準トランジスタ20
rにこの定電流Icを基準電流として受けて図の例では2
個の従動トランジスタ21と22からそれぞれ定電流Icに比
例しかつ正の温度係数をもつ従動電流I1とI2を出力す
る。なお、基準トランジスタ20rのベースはコレクタと
短絡してもよいが、図の例では基準側としての動作ゲイ
ンを上げるためコレクタ接地のトランジスタ20aのエミ
ッタ・ベース間が挿入されている。
は pnpトランジスタから構成され、基準トランジスタ20
rにこの定電流Icを基準電流として受けて図の例では2
個の従動トランジスタ21と22からそれぞれ定電流Icに比
例しかつ正の温度係数をもつ従動電流I1とI2を出力す
る。なお、基準トランジスタ20rのベースはコレクタと
短絡してもよいが、図の例では基準側としての動作ゲイ
ンを上げるためコレクタ接地のトランジスタ20aのエミ
ッタ・ベース間が挿入されている。
【0018】従動電流I1の方を受ける定電圧回路31はそ
の基本的な構成例であり、抵抗Rに対して直列に温度係
数が負な電圧降下をもつ特性補償素子としてダイオード
Dを接続してなり、抵抗Rの電圧降下であるRI1とダイ
オードDの順方向電圧Vfとの和である一定の電圧RI1+
Vfがその出力電圧Vo1として取り出される。従って、出
力電圧Vo1は所定値の従動電流I1に対して主には抵抗R
によって設定される。また、上述の式からわかるように
バンドギャップトランジスタ11と12のベース・エミッタ
間の電流密度比N, エミッタ抵抗Reと抵抗Rの抵抗値比
等を適宜に選定することにより従動電流I1の正の温度係
数と順方向電圧Vfの負の温度係数を相殺して出力電圧Vo
1の温度依存性を正確に補償できる。
の基本的な構成例であり、抵抗Rに対して直列に温度係
数が負な電圧降下をもつ特性補償素子としてダイオード
Dを接続してなり、抵抗Rの電圧降下であるRI1とダイ
オードDの順方向電圧Vfとの和である一定の電圧RI1+
Vfがその出力電圧Vo1として取り出される。従って、出
力電圧Vo1は所定値の従動電流I1に対して主には抵抗R
によって設定される。また、上述の式からわかるように
バンドギャップトランジスタ11と12のベース・エミッタ
間の電流密度比N, エミッタ抵抗Reと抵抗Rの抵抗値比
等を適宜に選定することにより従動電流I1の正の温度係
数と順方向電圧Vfの負の温度係数を相殺して出力電圧Vo
1の温度依存性を正確に補償できる。
【0019】従動電流I2の方を受ける定電圧回路32は上
述と同様な抵抗RとダイオードDの直列回路と, その電
圧降下をベースに受ける出力トランジスタTから構成さ
れ、出力トランジスタTのエミッタから出力電圧Vo2が
導出される。この出力トランジスタTは負荷に電流を供
給するいわゆるシリーズレギュレータであり、上述の直
列回路の電圧降下であるベースの電位よりもベース・エ
ミッタ間電圧だけ低い定電圧を出力電圧Vo2として負荷
に出力する。
述と同様な抵抗RとダイオードDの直列回路と, その電
圧降下をベースに受ける出力トランジスタTから構成さ
れ、出力トランジスタTのエミッタから出力電圧Vo2が
導出される。この出力トランジスタTは負荷に電流を供
給するいわゆるシリーズレギュレータであり、上述の直
列回路の電圧降下であるベースの電位よりもベース・エ
ミッタ間電圧だけ低い定電圧を出力電圧Vo2として負荷
に出力する。
【0020】この定電圧回路32でも定電圧回路31と同様
な要領で出力電圧Voの温度依存性を補償することもでき
るが、出力トランジスタTのベース・エミッタ間電圧V
BEとダイオードDの順方向電圧Vfがいずれもpn接合がも
つ電圧降下で常にほぼ等しいことを利用して、図のよう
に直列回路にダイオードDを定電圧回路31の場合より1
個余分に挿入して上述のベース・エミッタ間電圧VBEと
相殺しておくのが出力電圧Vo2の温度補償を容易にする
上で望ましい。
な要領で出力電圧Voの温度依存性を補償することもでき
るが、出力トランジスタTのベース・エミッタ間電圧V
BEとダイオードDの順方向電圧Vfがいずれもpn接合がも
つ電圧降下で常にほぼ等しいことを利用して、図のよう
に直列回路にダイオードDを定電圧回路31の場合より1
個余分に挿入して上述のベース・エミッタ間電圧VBEと
相殺しておくのが出力電圧Vo2の温度補償を容易にする
上で望ましい。
【0021】次の図2に示す実施例では、定電流回路10
が電流ミラー回路20を利用して構成される。このため
に、図示のように図1の定電圧回路10から抵抗R1とR2を
省き、そのかわり一方のバンドギャップトランジスタ12
に流れる定電流Icを電流ミラー回路20の基準電流として
望ましくはそれと同じ従動電流を他方のバンドギャップ
トランジスタ11に供給する。また、トランジスタ11のベ
ース・エミッタ間接合に流す電流密度の方をトランジス
タ12側より低く設定してエミッタ抵抗Reをこれに接続す
る。さらに、エミッタ接地のトランジスタ12のコレクタ
の電位を抵抗R4をエミッタ側に備える制御トランジスタ
14のベースに与える。
が電流ミラー回路20を利用して構成される。このため
に、図示のように図1の定電圧回路10から抵抗R1とR2を
省き、そのかわり一方のバンドギャップトランジスタ12
に流れる定電流Icを電流ミラー回路20の基準電流として
望ましくはそれと同じ従動電流を他方のバンドギャップ
トランジスタ11に供給する。また、トランジスタ11のベ
ース・エミッタ間接合に流す電流密度の方をトランジス
タ12側より低く設定してエミッタ抵抗Reをこれに接続す
る。さらに、エミッタ接地のトランジスタ12のコレクタ
の電位を抵抗R4をエミッタ側に備える制御トランジスタ
14のベースに与える。
【0022】この定電流回路10に対応して電流ミラー回
路20側にはトランジスタ11用に従動トランジスタ20bを
設け、かつ基準トランジスタ20rや従動トランジスタ20
bとベースが共通な補助トランジスタ20cを設けて、ベ
ースと同電位接続されたそのコレクタを制御トランジス
タ14と接続する。これにより、制御トランジスタ14がバ
ンドギャップトランジスタ12のコレクタの電位に応じて
電流ミラー回路20内の共通ベース電流を補助トランジス
タ20cを介して制御しながら、定電流回路10に定電流Ic
を電源電圧Vの変動に関しない一定値で発生させる。
路20側にはトランジスタ11用に従動トランジスタ20bを
設け、かつ基準トランジスタ20rや従動トランジスタ20
bとベースが共通な補助トランジスタ20cを設けて、ベ
ースと同電位接続されたそのコレクタを制御トランジス
タ14と接続する。これにより、制御トランジスタ14がバ
ンドギャップトランジスタ12のコレクタの電位に応じて
電流ミラー回路20内の共通ベース電流を補助トランジス
タ20cを介して制御しながら、定電流回路10に定電流Ic
を電源電圧Vの変動に関しない一定値で発生させる。
【0023】この図2の実施例の以上のように構成され
た定電流回路10によって発生される定電流Icは次式、 Ic= (1/Re)(kT/q)Ln(N) により表され、これからわかるように電流値が図1の実
施例の場合の半分になるだけで、同様に正の温度係数を
もっている。電流ミラー回路20はこの定電流Icを基準電
流としてその従動トランジスタ23と24からそれに比例し
かつ同じ正の温度係数をもつ従動電流I3とI4をそれぞれ
出力して、図1の実施例とは異なる態様で例示された定
電圧回路33と34に与える。
た定電流回路10によって発生される定電流Icは次式、 Ic= (1/Re)(kT/q)Ln(N) により表され、これからわかるように電流値が図1の実
施例の場合の半分になるだけで、同様に正の温度係数を
もっている。電流ミラー回路20はこの定電流Icを基準電
流としてその従動トランジスタ23と24からそれに比例し
かつ同じ正の温度係数をもつ従動電流I3とI4をそれぞれ
出力して、図1の実施例とは異なる態様で例示された定
電圧回路33と34に与える。
【0024】定電圧回路33の例では、図1の定電圧回路
32の出力トランジスタTのかわりにダーリントントラン
ジスタTdが用いられており、その2個のベース・エミッ
タ間電圧に対応して従動電流I3を受ける抵抗Rに直列に
ダイオードDが2個余分に,合わせて3個接続される。
従って、出力電圧Vo3の値は抵抗Rの電圧降下RI3と1
個のダイオードDの順方向電圧Vfの和であるRI3+Vfに
なる。この実施例でもダーリントン形の出力トランジス
タTdはシリーズレギュレータであるが、前述の定電圧回
路32の出力トランジスタTより増幅ゲインが大きいだけ
出力電圧Vo3に対する安定化性能を高めることができ
る。
32の出力トランジスタTのかわりにダーリントントラン
ジスタTdが用いられており、その2個のベース・エミッ
タ間電圧に対応して従動電流I3を受ける抵抗Rに直列に
ダイオードDが2個余分に,合わせて3個接続される。
従って、出力電圧Vo3の値は抵抗Rの電圧降下RI3と1
個のダイオードDの順方向電圧Vfの和であるRI3+Vfに
なる。この実施例でもダーリントン形の出力トランジス
タTdはシリーズレギュレータであるが、前述の定電圧回
路32の出力トランジスタTより増幅ゲインが大きいだけ
出力電圧Vo3に対する安定化性能を高めることができ
る。
【0025】定電圧回路34では、従動電流I4を図1の定
電圧回路31と同じく抵抗Rと1個のダイオードDの直列
回路に受けるが、その一定の電圧降下を一方の入力に受
ける差動増幅器Adを設け、その他方の入力に所定値の比
較電圧Vcを与えて直列回路による定電圧とそれとの差の
電圧を出力電圧Vo4として取り出すようにする。この態
様でも差動増幅器Adがもつ高ゲインを利用して出力電圧
Vo4の安定度を高めることができ、かつ出力電圧Vo4の
電圧値設定上の自由度を差動増幅器Adに与える比較電圧
Vcにより広げることができる。
電圧回路31と同じく抵抗Rと1個のダイオードDの直列
回路に受けるが、その一定の電圧降下を一方の入力に受
ける差動増幅器Adを設け、その他方の入力に所定値の比
較電圧Vcを与えて直列回路による定電圧とそれとの差の
電圧を出力電圧Vo4として取り出すようにする。この態
様でも差動増幅器Adがもつ高ゲインを利用して出力電圧
Vo4の安定度を高めることができ、かつ出力電圧Vo4の
電圧値設定上の自由度を差動増幅器Adに与える比較電圧
Vcにより広げることができる。
【0026】なお、この図2の実施例による出力電圧Vo
3とVo4のいずれについても、従動電流I3やI4の正の温
度係数と直列回路内の1個のダイオードDの順方向電圧
Vfの負の温度係数を相殺して電圧値の温度補正を正確に
施すことができる点は図1の実施例となんら異なるとこ
ろはない。また、図1および図2の実施例からわかるよ
うに、定電流回路10内のトランジスタ11と12のベース・
エミッタ間の電流密度比Nやエミッタ抵抗Reの値に応じ
て定電圧回路31〜34に与える従動電流I1〜I4や直列回路
内の抵抗Rの値を適宜に選定することにより、各出力電
圧Vo1〜Vo4について個別に温度補正を正確に施すこと
ができる。
3とVo4のいずれについても、従動電流I3やI4の正の温
度係数と直列回路内の1個のダイオードDの順方向電圧
Vfの負の温度係数を相殺して電圧値の温度補正を正確に
施すことができる点は図1の実施例となんら異なるとこ
ろはない。また、図1および図2の実施例からわかるよ
うに、定電流回路10内のトランジスタ11と12のベース・
エミッタ間の電流密度比Nやエミッタ抵抗Reの値に応じ
て定電圧回路31〜34に与える従動電流I1〜I4や直列回路
内の抵抗Rの値を適宜に選定することにより、各出力電
圧Vo1〜Vo4について個別に温度補正を正確に施すこと
ができる。
【0027】本発明は以上説明した実施例に限らず種々
な態様で実施をすることができる。すなわち、定電流回
路には実施例からわかるよう単独でないし電流ミラー回
路と組み合わせて適宜な回路構成を採用することができ
る。定電圧回路についても、実施例に例示したように種
々な回路構成をその出力電圧に各負荷の種類に最適な安
定化性能をもたせるように選択することができ、個別に
給電すべき負荷の数に応じて任意の個数の定電圧回路を
設けることができる。
な態様で実施をすることができる。すなわち、定電流回
路には実施例からわかるよう単独でないし電流ミラー回
路と組み合わせて適宜な回路構成を採用することができ
る。定電圧回路についても、実施例に例示したように種
々な回路構成をその出力電圧に各負荷の種類に最適な安
定化性能をもたせるように選択することができ、個別に
給電すべき負荷の数に応じて任意の個数の定電圧回路を
設けることができる。
【0028】
【発明の効果】以上のとおり本発明による安定化電源回
路では、バンドギャップ電圧を用いて温度係数が正な定
電流を発生する定電流回路と,定電流回路による定電流
を基準電流として受けてそれに比例する複数の従動電流
を出力する電流ミラー回路と,温度係数が負な電圧降下
をもつ特性補償素子を含み電流ミラー回路からそれぞれ
従動電流を受けてそれに基づいて定電圧を発生する複数
の定電圧回路とを用い、定電圧回路による定電圧を温度
特性を補償済みの出力電圧として取り出してそれぞれ負
荷に供給することによって次の効果が得られる。
路では、バンドギャップ電圧を用いて温度係数が正な定
電流を発生する定電流回路と,定電流回路による定電流
を基準電流として受けてそれに比例する複数の従動電流
を出力する電流ミラー回路と,温度係数が負な電圧降下
をもつ特性補償素子を含み電流ミラー回路からそれぞれ
従動電流を受けてそれに基づいて定電圧を発生する複数
の定電圧回路とを用い、定電圧回路による定電圧を温度
特性を補償済みの出力電圧として取り出してそれぞれ負
荷に供給することによって次の効果が得られる。
【0029】(a) 定電流回路が発生した定電流を基準電
流として電流ミラー回路にその従動電流を所望個数だけ
作らせてそれぞれ定電圧回路に与え、各定電圧回路から
出力電圧を個別に取り出すようにし、かつ基準電流の正
の温度係数と定電圧回路内の特性補償素子の電圧降下の
負の温度係数とを相殺するようにしたたので、バンドギ
ャップ回路を含む単一の定電流回路を用いて複数の負荷
に温度補償された出力電圧を給電することができる。
流として電流ミラー回路にその従動電流を所望個数だけ
作らせてそれぞれ定電圧回路に与え、各定電圧回路から
出力電圧を個別に取り出すようにし、かつ基準電流の正
の温度係数と定電圧回路内の特性補償素子の電圧降下の
負の温度係数とを相殺するようにしたたので、バンドギ
ャップ回路を含む単一の定電流回路を用いて複数の負荷
に温度補償された出力電圧を給電することができる。
【0030】(b) 定電流回路がもつ回路定数に対して各
定電圧回路の回路定数を適宜に設定することにより、各
出力電圧に温度補正を個別にかつ正確に施してその電圧
値の安定性を高めることができる。 (c) 各定電圧回路に対してその回路定数や回路構成を独
立に設定できるので、出力電圧の電圧値を負荷の種類に
応じて自由に選定でき、かつ出力電圧に負荷がもつ特性
に合わせた安定化性能をもたせることができる。
定電圧回路の回路定数を適宜に設定することにより、各
出力電圧に温度補正を個別にかつ正確に施してその電圧
値の安定性を高めることができる。 (c) 各定電圧回路に対してその回路定数や回路構成を独
立に設定できるので、出力電圧の電圧値を負荷の種類に
応じて自由に選定でき、かつ出力電圧に負荷がもつ特性
に合わせた安定化性能をもたせることができる。
【0031】これらの特長をもつ本発明回路はとくに集
積回路に組み込む際にチップ面積の消費を節約しながら
各回路部分に性能を充分発揮させることができる。な
お、図2のように定電流回路の一対のバンドギャップト
ランジスタの一方の電流を電流ミラー回路の基準電流と
して従動電流を他方のバンドギャップトランジスタに供
給する本発明の実施態様は、定電流回路の構成を簡単化
できる効果を有する。また、定電圧回路を抵抗と特性補
償用ダイオードの直列回路で構成してその電流ミラー回
路の従動電流による一定の電圧降下を出力電圧として取
り出す実施態様では、出力電圧の安定性は負荷に対する
駆動能力はあまり高くないが、定電圧回路を最も簡単に
構成することができる。
積回路に組み込む際にチップ面積の消費を節約しながら
各回路部分に性能を充分発揮させることができる。な
お、図2のように定電流回路の一対のバンドギャップト
ランジスタの一方の電流を電流ミラー回路の基準電流と
して従動電流を他方のバンドギャップトランジスタに供
給する本発明の実施態様は、定電流回路の構成を簡単化
できる効果を有する。また、定電圧回路を抵抗と特性補
償用ダイオードの直列回路で構成してその電流ミラー回
路の従動電流による一定の電圧降下を出力電圧として取
り出す実施態様では、出力電圧の安定性は負荷に対する
駆動能力はあまり高くないが、定電圧回路を最も簡単に
構成することができる。
【0032】定電圧回路を抵抗およびダイオードの直列
回路と,電流ミラー回路から受ける従動電流によるその
電圧降下をベースに受ける出力トランジスタとから構成
して出力トランジスタを負荷に電流を供給するシリーズ
レギュレータとして定電圧を出力させる本発明の実施態
様は、その負荷駆動能力を高めるとともに負荷電流の変
化に対する出力電圧の安定性を向上させる効果を有す
る。さらに、出力トランジスタのベース・エミッタ間電
圧に相応する順方向電圧をもつダイオードを直列回路に
追加挿入する態様、およびダーリントン接続の出力トラ
ンジスタの場合に2個のダイオードを直列回路に挿入す
る態様は、いずれも出力電圧の温度補償を容易かつ正確
にできる効果を有する。
回路と,電流ミラー回路から受ける従動電流によるその
電圧降下をベースに受ける出力トランジスタとから構成
して出力トランジスタを負荷に電流を供給するシリーズ
レギュレータとして定電圧を出力させる本発明の実施態
様は、その負荷駆動能力を高めるとともに負荷電流の変
化に対する出力電圧の安定性を向上させる効果を有す
る。さらに、出力トランジスタのベース・エミッタ間電
圧に相応する順方向電圧をもつダイオードを直列回路に
追加挿入する態様、およびダーリントン接続の出力トラ
ンジスタの場合に2個のダイオードを直列回路に挿入す
る態様は、いずれも出力電圧の温度補償を容易かつ正確
にできる効果を有する。
【0033】さらに、定電圧回路を抵抗およびダイオー
ドの直列回路と,電流ミラー回路の従動電流によるその
電圧降下を一方の入力に受ける差動増幅器から構成し、
差動増幅器の他方の入力に所定の比較電圧を与えて直列
回路による定電圧とこの比較電圧との差の電圧を出力電
圧として取り出す実施態様は、差動増幅器がもつ高いゲ
インを利用して出力電圧の安定度を向上するとともに,
出力電圧値を設定する際の自由度を拡大できる効果を有
する。
ドの直列回路と,電流ミラー回路の従動電流によるその
電圧降下を一方の入力に受ける差動増幅器から構成し、
差動増幅器の他方の入力に所定の比較電圧を与えて直列
回路による定電圧とこの比較電圧との差の電圧を出力電
圧として取り出す実施態様は、差動増幅器がもつ高いゲ
インを利用して出力電圧の安定度を向上するとともに,
出力電圧値を設定する際の自由度を拡大できる効果を有
する。
【図1】本発明による安定化電源回路の一実施例を示す
回路図である。
回路図である。
【図2】本発明による安定化電源回路の異なる実施例を
示す回路図である。
示す回路図である。
【図3】従来技術による安定化電源回路の回路図であ
る。
る。
10 定電流回路 11,12 バンドギャップトランジスタ 13 バンドギャップ回路への電流供給トランジ
スタ 14 制御トランジスタ 15 定電流源 20 電流ミラー回路 20r 電流ミラー回路の基準トランジスタ 20b バンドギャップ回路への電流供給用従動ト
ランジスタ 20c 制御用の補助トランジスタ 21〜24 電流ミラー回路の従動トランジスタ 31〜34 定電圧回路 D 直列回路内のダイオード Ic 定電流, ないしは電流ミラー回路の基準電
流 I1〜I4 電流ミラー回路の従動電流 R 直列回路内の抵抗 Re バンドギャップトランジスタのエミッタ抵
抗 T 出力トランジスタ Td 出力トランジスタとしてのダーリントント
ランジスタ V 安定化電源の電源電圧 Vo1〜Vo4 定電圧回路ないしは安定化電源の出力電圧
スタ 14 制御トランジスタ 15 定電流源 20 電流ミラー回路 20r 電流ミラー回路の基準トランジスタ 20b バンドギャップ回路への電流供給用従動ト
ランジスタ 20c 制御用の補助トランジスタ 21〜24 電流ミラー回路の従動トランジスタ 31〜34 定電圧回路 D 直列回路内のダイオード Ic 定電流, ないしは電流ミラー回路の基準電
流 I1〜I4 電流ミラー回路の従動電流 R 直列回路内の抵抗 Re バンドギャップトランジスタのエミッタ抵
抗 T 出力トランジスタ Td 出力トランジスタとしてのダーリントント
ランジスタ V 安定化電源の電源電圧 Vo1〜Vo4 定電圧回路ないしは安定化電源の出力電圧
Claims (7)
- 【請求項1】バンドギャップ電圧を用いて温度係数が正
な定電流を発生する定電流回路と、定電流回路による定
電流を基準電流として受けてそれに比例する複数個の従
動電流を出力する電流ミラー回路と、温度係数が負な電
圧降下をもつ特性補償素子を含み電流ミラー回路からそ
れぞれ従動電流を受けてそれに基づく定電圧を発生する
複数の定電圧回路とを備え、各定電圧回路による定電圧
を温度特性を補償した出力電圧として個別に取り出して
それぞれ負荷に供給するようにしたことを特徴とする安
定化電源回路。 - 【請求項2】請求項1に記載の回路において、定電流回
路内の一対のバンドギャップトランジスタの一方の電流
を電流ミラー回路に対する基準電流として、その従動電
流を他方のバンドギャップトランジスタに供給するよう
にしたことを特徴とする安定化電源回路。 - 【請求項3】請求項1に記載の回路において、定電圧回
路を抵抗と特性補償用ダイオードの直列回路で構成し、
その電流ミラー回路の従動電流による一定の電圧降下を
出力電圧とするようにしたことを特徴とする安定化電源
回路。 - 【請求項4】請求項1に記載の回路において、定電圧回
路を抵抗と特性補償素子としてのダイオードとの直列回
路と,電流ミラー回路から受ける従動電流によるその一
定の電圧降下をベースに受ける出力トランジスタとから
構成し、出力トランジスタを負荷に電流を供給するシリ
ーズレギュレータとして一定の電圧を出力させるように
したことを特徴とする安定化電源回路。 - 【請求項5】請求項4に記載の回路において、出力トラ
ンジスタのベース・エミッタ間電圧に相応する順方向の
電圧降下をもつダイオードを直列回路の中に挿入するよ
うにしたことを特徴とする安定化電源回路。 - 【請求項6】請求項5に記載の回路において、出力トラ
ンジスタにダーリントントランジスタを用い、そのベー
ス・エミッタ間電圧に相応する順方向の電圧降下をもつ
2個のダイオードを直列回路の中に挿入するようにした
ことを特徴とする安定化電源回路。 - 【請求項7】請求項1に記載の回路において、定電圧回
路を抵抗と特性補償素子としてのダイオードとの直列回
路と,電流ミラー回路から受ける従動電流によるその一
定の電圧降下を一方の入力に受ける差動増幅器とから構
成して、差動増幅器の他方の入力に所定の電圧を与えて
直列回路による定電圧とこの電圧との差の電圧を出力電
圧としてその出力側から取り出すようにしたことを特徴
とする安定化電源回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14722494A JPH0816265A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 安定化電源回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14722494A JPH0816265A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 安定化電源回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0816265A true JPH0816265A (ja) | 1996-01-19 |
Family
ID=15425384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14722494A Pending JPH0816265A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 安定化電源回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0816265A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040084176A (ko) * | 2003-03-27 | 2004-10-06 | 엘지전자 주식회사 | 전류 기준회로 |
JP2007049678A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Samsung Electro Mech Co Ltd | 温度補償バイアスソース回路 |
US7469174B2 (en) | 2005-07-15 | 2008-12-23 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Vehicle-borne electronic control device |
JP2013109465A (ja) * | 2011-11-18 | 2013-06-06 | Fujitsu Semiconductor Ltd | バンドギャップ参照電源回路および非接触型デバイス |
CN103383585A (zh) * | 2013-07-10 | 2013-11-06 | 电子科技大学 | 一种宽输入范围超低温漂带隙基准电压源 |
JP2016057962A (ja) * | 2014-09-11 | 2016-04-21 | 株式会社デンソー | 基準電圧回路及び電源回路 |
-
1994
- 1994-06-29 JP JP14722494A patent/JPH0816265A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040084176A (ko) * | 2003-03-27 | 2004-10-06 | 엘지전자 주식회사 | 전류 기준회로 |
US7469174B2 (en) | 2005-07-15 | 2008-12-23 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Vehicle-borne electronic control device |
JP2007049678A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Samsung Electro Mech Co Ltd | 温度補償バイアスソース回路 |
JP2013109465A (ja) * | 2011-11-18 | 2013-06-06 | Fujitsu Semiconductor Ltd | バンドギャップ参照電源回路および非接触型デバイス |
CN103383585A (zh) * | 2013-07-10 | 2013-11-06 | 电子科技大学 | 一种宽输入范围超低温漂带隙基准电压源 |
JP2016057962A (ja) * | 2014-09-11 | 2016-04-21 | 株式会社デンソー | 基準電圧回路及び電源回路 |
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