JPH08162216A - 電気コネクタ - Google Patents

電気コネクタ

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JPH08162216A
JPH08162216A JP6306238A JP30623894A JPH08162216A JP H08162216 A JPH08162216 A JP H08162216A JP 6306238 A JP6306238 A JP 6306238A JP 30623894 A JP30623894 A JP 30623894A JP H08162216 A JPH08162216 A JP H08162216A
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child board
board
latch lever
insulating housing
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硬 坂田
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達也 新井
Tsutomu Matsuo
勉 松尾
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    • H01R13/627Snap or like fastening
    • H01R13/6271Latching means integral with the housing

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  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)
  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 電気コネクタ20は、子基板を母基板に接続
するために使用され、絶縁ハウジング21には、接続さ
れた子基板をラッチするためのラッチレバー22が設け
られ、これには、ラッチ部23と相対摺動起動突起部2
2Aとが設けられ、さらに、絶縁ハウジング21には、
相対摺動起動突起部22Aに対向して保護部が設けられ
ており、接続されラッチ状態にある子基板に対して過大
な前方回動力が掛かったときには、ラッチレバー22の
前方への弾性偏移によって相対摺動起動部が保護部に当
接しラッチレバー22が外側へ若干開かれ、子基板の側
縁がそのラッチ部を乗り越えうるようにされている。 【効果】 接続された子基板に過大な外力がかかるとき
には、ラッチが自動的に解かれるので、ラッチ部の破
損、子基板の側縁の破損、またはラッチレバー自身の破
損が生ずる恐れはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エッジ部に複数のパッ
ドを配列した子基板を、母基板に対して垂直、斜め、あ
るいは平行に接続するための電気コネクタに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、各種電子機器のための電子回路素
子を搭載した母基板に対して、例えば、メモリ容量を付
加する等の目的で、多数のメモリ素子を搭載した子基板
を着脱自在に接続できるようにする電気コネクタが開発
され使用されてきている。この種の電気コネクタとし
て、絶縁ハウジングに設けた開口部に前方斜め方向から
子基板のエッジ部を挿入して後、後方へ回動させること
により、子基板の接続を完了するような回転式ゼロ挿入
力コネクタが様々使われている。
【0003】この回転式ゼロ挿入力コネクタの従来例と
して、子基板のエッジ部を受け入れる絶縁ハウジングの
開口部の両端近傍外側の位置にて直立するようにしてラ
ッチレバーが設けられていて、これらラッチレバーの上
部端にラッチ部を設けたものがある。このようなコネク
タに対して子基板を接続するには、子基板のエッジ部を
絶縁ハウジングの開口部に対して前方斜め方向から挿入
して、子基板をその挿入されたエッジ部を中心として後
方へ回動させるようにする。すると、子基板の各側縁が
各対応するラッチレバーのラッチ部の前面部に係合し始
めたところで、各ラッチレバーがそのカム作用により外
側へと開くように弾性偏移させられ、これにより子基板
の各側縁が各ラッチ部を乗り越えることができる。こう
して、子基板の各側縁が各ラッチ部を乗り越えると、各
ラッチレバーがその弾性により、元の直立位置へと戻る
ので、子基板の各側縁の前面が各ラッチ部の後面によっ
て押さえられる状態となる。これで、電気コネクタに対
する子基板の接続動作が完了する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種の従来の電気コ
ネクタにおいては、そこに接続された子基板に対して、
絶縁ハウジングの開口部にそって配列された多数の接触
端子によって前方へと回動させようとする力が作用して
いる。したがって、これにより子基板が前方へと回動さ
せられてしまわないようにするために、各ラッチレバー
に設けたラッチ部により、子基板の両側縁の前面をしっ
かりと押さえるようにしているのである。このため、従
来のこの種の電気コネクタの構造では、ラッチレバーを
外側へ開くように弾性的に偏移させるような力をラッチ
レバーに積極的に加えるようにしない限り、子基板の両
側縁の前面をラッチ部から外して、子基板をその電気コ
ネクタから外すことはできないものであった。
【0005】ところが、このようなラッチ部の構造であ
ると、次のような問題があった。すなわち、電気コネク
タに対して子基板が接続完了してラッチレバーのラッチ
部によって、子基板がロックされた状態にあるときに、
子基板に対して偶発的に前方向へ回動させるような外力
が加えられたとする。従来のラッチ部の構造は、このよ
うな外力に対して、子基板が前方向に回動させられてそ
の接続が外れてしまうようなことがないように作用する
点ではよいのであるが、このような外力が過大である場
合にも、この外力を逃すことはできないものであった。
【0006】従って、従来の電気コネクタでは、そこに
接続された子基板に過大な前方回動力が偶発的に掛かる
場合には、ラッチレバーのラッチ部が破損してしまう
か、子基板の側縁が破損してしまうか、時には、ラッチ
レバー自身が破損させられてしまうことがあった。
【0007】本発明の目的は、前述したような従来技術
の問題点を解消しうるような電気コネクタを提供するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、エッジ
部に複数のパッドを配列した子基板を、母基板に対して
接続するための電気コネクタにおいて、母基板上に載置
される絶縁ハウジングと、該絶縁ハウジングに配設され
た複数の接触端子とを備え、前記絶縁ハウジングには、
子基板の前記エッジ部を前方斜め方向から受け入れて該
エッジ部を中心とした該子基板の前記母基板に対する接
続位置への後方回動を許す開口部が設けられ、前記接触
端子は、前記開口部内において該開口部の延長方向にそ
って配列され、前記絶縁ハウジングの前記開口部の両端
近傍外側の位置には、立設するようにしてラッチレバー
が設けられ、該ラッチレバーの上部には、ラッチ部と、
相対摺動起動部とが設けられ、さらに、前記絶縁ハウジ
ングには、前記各ラッチレバーの前記相対摺動起動部の
前方に所定の間隔を置いた位置に保護部が設けられ、該
ラッチ部の前面は、前記子基板の前記エッジ部を前記絶
縁ハウジングの前記開口部に対して前方斜め方向から挿
入して、該子基板をその挿入されたエッジ部を中心とし
て後方へ回動させるようにするときに、該子基板の各側
縁によって係合されてそのラッチレバーが外側へ開くよ
うにして該側縁がそのラッチ部を乗り越えうるようにす
る形状とされ、前記ラッチ部の後面は、前記子基板が接
続されている状態において、該子基板の前記対応する側
縁の前面を押さえてその接続状態をラッチするが、該子
基板に過大な前方回動力が掛かったときには、前記ラッ
チレバーの前方への弾性偏移によって前記相対摺動起動
部が前記保護部に当接することにより該ラッチレバーが
外側へ若干開かれるとき、該側縁がそのラッチ部を乗り
越えうるようにする形状とされる。
【0009】本発明の好ましい実施態様によれば、前記
相対摺動起動部は、前記ラッチ部より前方の位置に設け
られた相対摺動起動突起部とされ、前記保護部は、該相
対摺動起動突起部に対向した位置に保護壁面を与えるU
字構造部材によって与えられる。
【0010】本発明の別の好ましい実施態様によれば、
前記相対摺動起動部は、前記ラッチ部より後方の位置に
設けられた過大変位防止突起とされ、前記保護部は、前
記ラッチレバーに設けられた前記過大変位防止突起より
前方で対向した位置で、しかも前記接続された子基板よ
り後に設けられた過大変位防止突起とされる。
【0011】本発明のさらに別の好ましい実施態様によ
れば、前記ラッチ部の前記後面は、互いに異なる傾斜角
度を有した上下2つの当接面から形成されており、上部
の当接面は、下部の当接面より鈍角に近くされている。
【0012】
【実施例】次に、添付図面に基づいて、本発明の実施例
について本発明をより詳細に説明する。
【0013】図1は、本発明の一実施例としての電気コ
ネクタの使用状態を示す一部破断斜視図である。図1に
例示したように、本発明の一実施例としての電気コネク
タ20は、実装基板である母基板10上に載置される絶
縁ハウジング21を備えている。この絶縁ハウジング2
1の下部の中央部には、長手方向にそって延長した開口
部25が形成されている。この開口部25は、メモリモ
ジュールを搭載するプリント回路基板である子基板30
のエッジ部を前方斜め方向から受け入れて且つそのエッ
ジ部を中心とした子基板30の母基板10に対して垂直
な位置への後方回動を許すようなものである。
【0014】子基板30のエッジ部には、所定の配列ピ
ッチにて両面共通パッド32が配列されている。これら
パッド32は、この子基板30の搭載されるメモリ等の
各種素子の対応する端子に対して、子基板30に形成さ
れた所望の導体パターン(図1には示していない)を介
して電気的に接続されている。このような子基板30自
体の構成は、本発明の重要な部分ではなく、従来のもの
でありうるので、ここでは詳述しない。
【0015】電気コネクタ20の絶縁ハウジング21に
は、開口部25の前側壁、底部壁および後側壁には、端
子収容溝26が設けられており、これら端子収容溝26
は、子基板30のエッジ部に配列されたパッド32の配
列ピッチに等しい配列ピッチにて配列されている。これ
ら各端子収容溝26には、接触端子40がそれぞれ配設
されている。
【0016】また、この電気コネクタ20の絶縁ハウジ
ング21の両端には、開口部25の両端近傍外側の位置
にて直立するようにしてラッチレバー22が設けられて
おり、これらラッチレバー22の上部端には、ラッチ部
23が形成されている。また、この絶縁ハウジング21
の後壁のラッチレバー22の近傍には、接続された子基
板30の上方への抜けを防止するための突起部24が設
けられている。一方、子基板30の対応する位置には、
係合穴31が設けられている。
【0017】母基板10に載置された電気コネクタ20
に対して子基板30を接続するには、子基板30のエッ
ジ部を絶縁ハウジング21の開口部25に対して前方斜
め方向から挿入して、子基板30をその挿入されたエッ
ジ部を中心として後方へ回動させるようにする。する
と、子基板30の各側縁が各対応するラッチレバー22
のラッチ部23の前面部に係合し始めたところで、各ラ
ッチレバー22がそのカム作用により外側へと開くよう
に弾性偏移させられ、これにより子基板30の各側縁が
各ラッチ部23を乗り越えることができる。こうして、
子基板30の各側縁が各ラッチ部23を乗り越えると、
子基板30の各係合穴31内に突起部24が係合すると
同時に、各ラッチレバー22がその弾性により、元の直
立位置へと戻るので、子基板30の各側縁の前面が各ラ
ッチ部23の後面によって押さえられる状態となる。こ
れで、電気コネクタ20に対する子基板30の接続動作
が完了し、この接続完了状態を図1は示している。
【0018】図1に示したような接続状態から子基板3
0を外すには、ラッチレバー22を外側に開くように偏
移させればよい。すると、子基板30は、各接触端子4
0のばね力を受けて各側縁が各ラッチ部23を越えるよ
うにして前方回動させられるので、開口部25から容易
にエッジ部を引き抜くことができる。
【0019】以上、本発明の一実施例としての電気コネ
クタの全体的な構成とその使用に際しての動作について
概略的に説明したのであるが、次に、このような本発明
の電気コネクタの絶縁ハウジングの詳細構造について説
明する。図2は、図1に関して説明した電気コネクタ2
0の絶縁ハウジング21の右端部分を拡大して示す斜視
図であり、図3は、その絶縁ハウジング21に設けられ
たラッチレバー22の上部分を示す側面図である。
【0020】図2の部分拡大斜視図によく示されるよう
に、電気コネクタ20の絶縁ハウジング21の開口部2
5の両端近傍外側の位置には、直立するようにしてラッ
チレバー22が絶縁ハウジング21と一体的に形成され
ている。すなわち、この実施例では、絶縁ハウジング2
1は、プラスチック材料にて成形されたもので、この絶
縁ハウジング21の成形時に各ラッチレバー22も一体
的に成形されている。各ラッチレバー22は、絶縁ハウ
ジング21の底部との接続部を支点として、上部の自由
端を開口部25の端部から外側へ遠ざかる外側方向へと
弾性的に偏移しうるものとされている。
【0021】各ラッチレバー23の上部の内側の前側に
は、全体として内側に突出したラッチ部23が設けられ
ている。また、各ラッチレバー23の上部の内側の後側
には、過大変位防止突起29が設けられている。ラッチ
部23の前面は、図2および図3によく示されているよ
うに、子基板に対する傾斜角度の異なる2つの当接面2
3Aおよび23Bからなり、ラッチ部23の後面は、図
3によく示されるように、子基板に対する傾斜角度の異
なる2つの当接面23Cおよび23Dからなっている。
図3からわかるように、当接面23Aおよび23Bの傾
斜角度より、当接面23Cおよび23Dの傾斜角度の方
が鋭角に近くされている。また、当接面23Aは、当接
面23Bに対し異なる傾斜角度とされ、当接面23A
は、当接面23Bより鈍角に近くされており、当接面2
3Cは、当接面23Dに対し異なる傾斜角度とされ、当
接面23Cは、当接面23Dより鈍角に近くされてい
る。過大変位防止突起29の前面29Aも若干傾斜面と
されている。また、ラッチレバー23の上部の前面側に
は、後述するような作用を果たす相対摺動起動突起部2
2Aが形成されている。
【0022】さらにまた、図2によく示されるように、
絶縁ハウジング21には、ラッチレバー22の上部の前
面側に設けられた相対摺動起動突起部22Aは、ラッチ
レバー22の平面に対し、異なる傾斜角度とされてお
り、相対摺動起動突起部22Aに対向した位置に、保護
部としての保護壁面28Aを与えるU字構造部材28が
一体的に形成されている。保護壁面28Aは、図4、図
5に示されるように相対摺動起動突起部22Aに対応す
る角度の傾斜面とされている。また、図2によく示され
るように、絶縁ハウジング21の各ラッチレバー22の
内側の後部壁には、前述したような作用を果たす突起部
24が設けられており、この突起部24の近傍において
且つ前記ラッチレバー22の上部の後側に設けられた過
大変位防止突起29の前側に対向する位置に、過大変位
防止突起27が設けられている。この過大変位防止突起
27の後面27Aも若干傾斜面とされている。
【0023】次に、このような詳細構造を有する本発明
の一実施例としての電気コネクタ20と、ここに接続さ
れる子基板30との間の相互動作について、前述の全体
動作についての説明の補足も兼ねて、詳細に説明する。
図4は、母基板10上に載置された電気コネクタ20に
対して子基板30を接続完了させた状態を示す概略拡大
横断面図である。図5は、図4の状態における電気コネ
クタ20の一方の端部のラッチレバー22の部分の概略
拡大平面図である。先ず、図4および図5に示すような
子基板30の接続状態とするための操作について、前述
の同様な説明の補足として説明しておく。
【0024】すなわち、電気コネクタ20に対して子基
板30を接続するには、子基板30のエッジ部を、電気
コネクタ20の絶縁ハウジング21の開口部25に対し
て前方斜め方向から挿入していく。このとき、絶縁ハウ
ジング21の開口部25の両端近傍の前側上部に形成さ
れた傾斜ガイド面25Aにそって子基板30のエッジ部
の前面を滑らせていく。このような子基板30の前方斜
めの挿入方向から見たときの、各接触端子40の上接点
部41と下接点部44との間の間隔は、子基板30のエ
ッジ部の厚みに等しいかそれより若干大きくされている
ので、これら接触端子40による子基板30の挿入に対
する抵抗力は、ほとんどなく、子基板30は開口部25
に対してゼロ挿入力にて挿入することができる。
【0025】このようにゼロ挿入力にて子基板30を開
口部25内へ挿入していくと、子基板30の下端面が、
開口部25の底部壁に形成された斜面25Bに衝接す
る。このような衝接後に、子基板30を開口部25の後
側壁の方へと、開口部25を中心とし、すなわち、斜面
25Bと子基板30の下端面との衝接部を中心として、
回動させるようにする。すると、各接触端子40の上接
点部41の近傍部分が子基板30のエッジ部の後面によ
って押されるていくことにより、各接触端子40の弾性
ばねが弾性偏移させられていく。このような弾性ばねの
弾性偏移力に抗して、子基板30の後方への回動を続け
て、子基板30の両側縁が各ラッチレバー22のラッチ
部23の前面23Aおよび23Bに衝接し始める。する
と、これらラッチ部23の前面23Aおよび23Bの傾
斜面によるカム作用により、各ラッチレバー22は、外
側へと開くように弾性偏移させられて、子基板30の各
側縁がラッチ部23を乗り越えられるようにする。
【0026】このようにして子基板30の各側縁が各対
応するラッチ部23を乗り越えて、子基板30の各係合
穴31が絶縁ハウジング21の後部壁に形成された突起
部24に係合すると同時に、各ラッチレバー22がその
弾性により元の位置に戻ることにより、図4および図5
に示すような接続完了状態となる。この接続完了状態に
おいては、電気コネクタ20に対して子基板30がラッ
チされた状態にあり、子基板30の下端面は、絶縁ハウ
ジング21の開口部25の底部壁の平坦面25Cの上に
乗っており、子基板30のエッジ部の各対応する両面共
通パッド部32に対して、上接点部41と下接点部44
とが挟み込むようにして接触させられている。このよう
な状態において、各接触端子40の上接点部41は、そ
の弾性ばねの作用により、所定の接触力にて、各対応す
るパッド部32に接触させられている。
【0027】図4および図5に示した子基板30の接続
ラッチ状態においては、主として、子基板30の下端の
エッジ部に対して、多数の接触端子40の上接点部41
がその弾性ばねの弾性偏移力によって前方向へ作用力を
与えている。したがって、子基板30は、前方向に回動
させられるような力を受けているが、子基板30の両側
縁の前面は、ラッチ部23の後面23Cおよび23Dに
よって押さえられているので、前方向に回動することな
く、この接続ラッチ状態に保持されているのである。ラ
ッチ部23の後面23Cおよび23Dの傾斜角度は、垂
直に近い鋭角とされているので、このような通常の接触
端子40の弾性ばね作用による子基板30の前方への回
動力では、ラッチレバー22を外側へ開くようなカム作
用力を与えない。
【0028】次に、図4および図5に示したような子基
板30の接続ラッチ状態において、偶発的に子基板30
の上部に矢印Fで示すような外力が加えられた場合につ
いて考える。この場合には、子基板30は、絶縁ハウジ
ング21の開口部25内に挿入されたエッジ部を中心に
して前方向に回動させられようとする。このとき、子基
板30の両側縁は、各ラッチレバー22のラッチ部23
の後面23Dによって押さえられているので、子基板3
0の前方向への回動につれて、図5に矢印P1に示され
るように、各ラッチレバー22は、真っ直ぐ前方へと弾
性的に偏移させられ始める。
【0029】図6および図7は、子基板30に加えられ
る外力Fが相当に大きくて、各ラッチレバー22の相対
摺動起動突起部22Aが、対向するU字構造部材28の
保護壁面28Aに対して衝接させられる直前の位置まで
且つ過大変位防止突起29の傾斜前面29Aが、過大変
位防止突起27の傾斜後面27Aに衝接させられる直前
の位置まで、矢印P1 方向へ弾性的に偏移させられた状
態を示す図4および図5にそれぞれ対応する図である。
これら図6および図7に示された状態では、各ラッチレ
バー22は、真っ直ぐ前方向にだけ弾性偏移させられて
いるだけであるので、子基板30の各側縁は、各対応す
るラッチ部23の後面23Dによってしっかりと押さえ
られている。したがって、子基板30の各側縁は、各対
応するラッチ部23を乗り越えて、さらに前方に回動し
て開口部25から子基板30のエッジ部が外されてしま
うようなことはない。換言するならば、図6および図7
に示した偏移状態のところで、子基板30の上部に偶発
的に加えられていた外力がなくなれば、各ラッチレバー
22が元の位置へ弾性的に戻ることにより、図4および
図5に示したような通常の接続ラッチ状態へと戻されう
る。勿論、各ラッチレバー22およびラッチ部23、並
びに子基板30の両側縁は、この程度の外力には耐えう
るようなものとされている。
【0030】子基板30に加えられる外力Fが過大なも
のである場合の一例としては、各ラッチレバー22の相
対摺動起動突起部22Aが、対向するU字構造部材28
の保護壁面28Aに対して衝接させられる位置まで、各
ラッチレバー22が矢印P1方向へ弾性的に偏移させら
れる。図8および図9は、このような過大な外力Fが子
基板30に加えられた場合のラッチレバー22の偏移状
態を示す図4および図5にそれぞれ対応する図である。
これら図8および図9に示すように、各ラッチレバー2
2の相対摺動起動突起部22Aが、対向するU字構造部
材28の保護壁面28Aに対して衝接させられ始める
と、各ラッチレバー22は、それら互いに衝接する面同
志のカム作用を受けて、矢印P2 に示すように外側へ開
く方向へも弾性的に偏移させられ始める。すると、子基
板30の各側縁の前面を押さえていた各ラッチ部23の
後面23Dの子基板30の平面に対する傾斜角度が見掛
け上緩やかなものとなる。これにより、子基板30の側
縁がそのラッチ部23の後面23Dにそって前方に滑り
易くなり、これが各ラッチレバー22をさらに矢印P 2
の方向へと外側へと開くようなカム作用を及ぼすことに
なる。また、過大変位防止突起29の傾斜面29Aが過
大変位防止突起27の傾斜後面27Aに衝接させられる
位置まで各ラッチレバーが矢印P1 方向へ弾性的に偏移
させられ始めると、前述と同様に各ラッチレバー22
は、それら互いに衝接する面同志のカム作用を受けるこ
とになる。
【0031】また、子基板30に加えられる外力Fが過
大なものである他の一例としては、図4および図5に示
すように、矢印Fで示すような外力が加えられた場合、
子基板30は、絶縁ハウジング21の開口部25内に挿
入されたエッジ部を中心に前方向に回動させられようと
する。このとき、子基板30が各ラッチレバーによって
押さえられている位置は、各ラッチレバーの後面23D
から子基板30の前方向への回動につれて、後面23C
へ移ることになる。すると、後面23Cは、後面23D
に対し異なる傾斜角度とされ、後面23Dより鈍角に近
くされているため、子基板30の側縁がそのラッチ部2
3の後面23Cにそって前方に滑り易くなり、これが各
ラッチレバー22をさらに矢印P2 の方向へと外側へと
開くようなカム作用を及ぼすことになる。
【0032】これらのカム作用の相乗効果により、過大
な外力が子基板30に加えられた場合には、子基板30
の両側縁は、各ラッチレバー22のラッチ部23をすば
やく乗り越えることができるので、ラッチレバー22が
偏移しすぎで破損してしまったり、ラッチ部23や子基
板30の側縁が破損してしまうようなことはない。子基
板30の両側縁が各ラッチレバー22のラッチ部23を
乗り越えてしまった後には、各ラッチレバー22は、そ
の弾性復帰力によってもとの直立位置へと復帰し、子基
板30は、ラッチ部23によって押さえられておらず、
斜め前方へと回動させられているので、開口部25から
ゼロ抜去力にて抜き外すことができる。
【0033】なお、前述した実施例の如く、各ラッチ部
23の前面を、互いに傾斜角度の異なる2つの傾斜面2
3Aおよび23Bにて構成し、各ラッチ部23の後面
を、互いに傾斜角度の異なる2つの傾斜面23Cおよび
23Dにて構成しておくことにより、子基板30を電気
コネクタ20へ接続ラッチさせる場合および子基板30
が電気コネクタ20から外される場合における、子基板
30の各側縁のラッチ部23の乗り越えをよりスムース
に行わせることができる。また、前述の実施例では、相
対摺動起動突起部22Aと保護壁面28Aとの組み合わ
せと、過大変位防止突起29の傾斜前面29Aと過大変
位防止突起27の傾斜後面27Aとの組み合わせとの2
つの組み合わせを設けたのであるが、本発明は、このよ
うな実施例に限らず、どちらか一方の組み合わせを設け
るだけでもよい。
【0034】なお、前述した実施例は、子基板を母基板
に対して垂直に接続する型の電気コネクタであったが、
本発明は、これに限らず、子基板を母基板に対して任意
の角度で接続できるものとすることができ、例えば、子
基板の平面が母基板の平面に対して斜めまたは平行とな
るように子基板を母基板に対して接続できるようにする
こともできる。
【0035】
【発明の効果】本発明の電気コネクタのラッチ部の構造
によれば、この電気コネクタに対して接続されラッチさ
れた状態にある子基板に対して、偶発的に前方向へ回動
させるようなある程度の大きさの外力が加えられた場合
でも、そのラッチ状態を安全に保持することができ、し
かも、そのような外力が過大であるときには、そのラッ
チ状態を解いてその過大な外力を逃すことができるの
で、ラッチレバーのラッチ部の破損、子基板の側縁の破
損、またはラッチレバー自身の破損が生ずる恐れはな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての電気コネクタの使用
状態を示す一部破断斜視図である。
【図2】図1に関して説明した電気コネクタの絶縁ハウ
ジングの右端部分を拡大して示す斜視図である。
【図3】図2の絶縁ハウジングに設けられたラッチレバ
ーの上部分を示す側面図である。
【図4】図4は、母基板上に載置された本発明の電気コ
ネクタに対して子基板を接続完了させた状態を示す概略
拡大横断面図である。
【図5】図4の状態における電気コネクタの一方の端部
のラッチレバーの部分の概略拡大平面図である。
【図6】子基板に対して偶発的に外力が加えられてラッ
チレバーが前方向に弾性的に偏移された状態を示す図4
と同様の図である。
【図7】子基板に対して偶発的に外力が加えられてラッ
チレバーが前方向に弾性的に偏移された状態を示す図5
と同様の図である。
【図8】子基板に対して偶発的に過大な外力が加えられ
てラッチレバーが弾性的に偏移して子基板のラッチが外
されようとしている状態を示す図4と同様の図である。
【図9】子基板に対して偶発的に過大な外力が加えられ
てラッチレバーが弾性的に偏移して子基板のラッチが外
されようとしている状態を示す図5と同様の図である。
【符号の説明】
10 母基板 20 電気コネクタ 21 絶縁ハウジング 22 ラッチレバー 22A 相対摺動起動突起部 23 ラッチ部 23A ラッチ部の前面 23B ラッチ部の前面 23C ラッチ部の後面 23D ラッチ部の後面 24 突起部 25 開口部 25A 傾斜ガイド面 25B 斜面 25C 平坦面 26 端子収容溝 27 過大変位防止突起 27A 傾斜後面 28 U字構造部材 28A 保護壁面 29 過大変位防止突起 29A 傾斜前面 30 子基板 31 係合穴 32 パッド部 40 接触端子 41 上接点部 44 下接点部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エッジ部に複数のパッドを配列した子基
    板を、母基板に対して接続するための電気コネクタにお
    いて、母基板上に載置される絶縁ハウジングと、該絶縁
    ハウジングに配設された複数の接触端子とを備えてお
    り、前記絶縁ハウジングには、子基板の前記エッジ部を
    前方斜め方向から受け入れて該エッジ部を中心とした該
    子基板の前記母基板に対する接続位置への後方回動を許
    す開口部が設けられており、前記接触端子は、前記開口
    部内において該開口部の延長方向にそって配列されてお
    り、前記絶縁ハウジングの前記開口部の両端近傍外側の
    位置には、立設するようにしてラッチレバーが設けられ
    ており、該ラッチレバーの上部には、ラッチ部と、相対
    摺動起動部とが設けられており、さらに、前記絶縁ハウ
    ジングには、前記各ラッチレバーの前記相対摺動起動部
    の前方に所定の間隔を置いた位置に保護部が設けられて
    おり、該ラッチ部の前面は、前記子基板の前記エッジ部
    を前記絶縁ハウジングの前記開口部に対して前方斜め方
    向から挿入して、該子基板をその挿入されたエッジ部を
    中心として後方へ回動させるようにするときに、該子基
    板の各側縁によって係合されてそのラッチレバーが外側
    へ開くようにして該側縁がそのラッチ部を乗り越えうる
    ようにする形状とされており、前記ラッチ部の後面は、
    前記子基板が接続されている状態において、該子基板の
    前記対応する側縁の前面を押さえてその接続状態をラッ
    チするが、該子基板に過大な前方回動力が掛かったとき
    には、前記ラッチレバーの前方への弾性偏移によって前
    記相対摺動起動部が前記保護部に当接することにより該
    ラッチレバーが外側へ若干開かれるとき、該側縁がその
    ラッチ部を乗り越えうるようにする形状とされているこ
    とを特徴とする電気コネクタ。
  2. 【請求項2】 前記相対摺動起動部は、前記ラッチ部よ
    り前方の位置に設けられた相対摺動起動突起部であり、
    前記保護部は、該相対摺動起動突起部に対向した位置に
    保護壁面を与えるU字構造部材によって与えられている
    請求項1記載の電気コネクタ。
  3. 【請求項3】 前記相対摺動起動部は、前記ラッチ部よ
    り後方の位置に設けられた過大変位防止突起であり、前
    記保護部は、前記ラッチレバーに設けられた前記過大変
    位防止突起より前方で対向した位置で、しかも前記接続
    された子基板より後に設けられた過大変位防止突起であ
    る請求項1記載の電気コネクタ。
  4. 【請求項4】 前記ラッチ部の前記後面は、互いに異な
    る傾斜角度を有した上下2つの当接面から形成されてお
    り、上部の当接面は、下部の当接面より鈍角に近くされ
    ている請求項1または2または3記載の電気コネクタ。
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