JPH08162036A - ビームインデックス型陰極線管及びビームインデックス型陰極線管のインデックス蛍光体ストライプ作製用フォトマスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 電子ビームの線走査方向と略直交する方向に
沿って、多数の赤、緑及び青の蛍光体ストライプが所定
の順序で繰り返し形成されると共に、その各蛍光体スト
ライプの隣接するもの同志の間にそれぞれブラックスト
ライプが形成され、且つ、その多数のブラックストライ
プの所定本数置きの各ブラックストライプにそれぞれ対
応して、その各部の幅より狭い各部の幅を有するインデ
ックス蛍光体ストライプが形成されてなる蛍光体スクリ
ーンを有するビームインデックス型陰極線管において、
多数のインデックス蛍光体ストライプの各部の幅が、画
面中央から遠ざかるに従って大きくなるように設定され
いる。多数のインデックス蛍光体ストライプの各部の幅
は、それぞれ対応するブラックストライプの各部の幅に
所定の係数を掛けた値に略等しく設定される。 【効果】 多数のインデックス蛍光体ストライプの各部
の発光効率が、従来例と比べて、画面中央から遠ざかる
に従ってさほど低下せず、赤、緑及び青信号の黒レベル
を低下させることができ、このため画面のコントラスト
を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はビームインデックス型陰
極線管及びビームインデックス型陰極線管のインデック
ス蛍光体ストライプ作製用フォトマスクに関する。

【０００２】

【従来の技術】先ず、図５を参照して、従来のビームイ
ンデックス型陰極線管（ＣＲＴ）の概略構造を説明す
る。１、２及び３は、管体のそれぞれパネル、ファンネ
ル及びネックを示す。ネック３内には電子銃４が設けら
れ、電子銃４よりの電子ビームＥＢは偏向ヨーク５によ
って偏向され、パネル１の内面に形成された蛍光体スク
リーンを線走査（水平方向に走査）及び面走査（垂直方
向に走査）する。蛍光体スクリーンよりの赤、緑及び青
色光Ｌ１がパネル１の前面に出射すると共に、蛍光体ス
クリーンのインデックス蛍光体ストライプからの出射光
Ｌ２がファンネル２の外部に設けられた集光板７で集光
され、その集光された光Ｌ２が光検出器６によって検出
され、光検出器６によって検出された電子ビームＥＢの
線走査方向（水平方向）の位置を示す位置信号が電子銃
４に供給されて、電子ビームＥＢを振幅変調する赤、緑
及び青信号並びにインデックス信号の切換えが行われ
る。即ち、電子ビームＥＢが蛍光体スクリーンの赤、緑
及び青蛍光体ストライプ及びインデックス蛍光体ストラ
イプを衝撃するときは、電子ビームＥＢはそれぞれ赤、
緑及び青信号並びにインデックス信号で変調される。

【０００３】図６は、図５のビームインデックス型ＣＲ
Ｔの蛍光体スクリーンの構造を示し、以下、これについ
て説明する。パネル（パネルガラス）１上に、垂直方向
に延在し、水平方向に所定間隔を以て配された多数の組
の所定幅の赤、緑及び青の蛍光体ストライプ８が所定間
隔を置いて順次繰り返し被着形成され、その各蛍光体ス
トライプ８の隣接するもの同志の各間に、多数のカーボ
ンストライプ９が被着形成される。多数の蛍光体ストラ
イプ８及び多数のカーボンストライプ９上に亘って、ア
ルミ蒸着膜１１が被着形成されている。

【０００４】そして、インデックス蛍光体ストライプ１
０が光るときに蛍光体ストライプ８が光ることがないよ
うに、アルミ蒸着膜１１上の１本置きのカーボンストラ
イプ９に対応する如く、即ち、２組の赤、緑及び青の蛍
光体ストライプ８毎に３本ずつ、垂直方向に延在し、水
平方向に配された多数の所定幅のインデックス蛍光体ス
トライプ１０が被着形成されている。そして、電子銃４
よりの電子ビームＥＢは、多数の蛍光体ストライプ８及
び多数のインデックス蛍光体ストライプ１０を横切る如
く、面走査及び線走査して、それぞれ発光させる。尚、
インデックス蛍光体ストライプ１０は、アルミ蒸着膜１
１上の３本置きのカーボンストライプ９に対応する如
く、即ち、４組の赤、緑及び青の蛍光体ストライプ８毎
に３本ずつ設ける場合もある。

【０００５】インデックス蛍光体ストライプ１０の各部
の幅は、対応するカーボンストライプ９の各部の幅より
狭く、且つ、対応するカーボンストライプ９の各部に対
し幅方向にずれて、その一部が蛍光体ストライプ８に対
向することのないようにアルミ蒸着膜１１上に形成する
必要がある。インデックス蛍光体ストライプ１０の少な
くとも一部でも蛍光体ストライプ８に対向すると、その
部分の蛍光体ストライプ８は電子ビームＥＢが照射され
ない影となり、周期的な色むらとなってしまう。しか
し、インデックス蛍光体ストライプ１０の各部の幅を無
闇に狭くすると、インデックス蛍光体ストライプ１０か
ら発生する光Ｌ２の量が減少するので、インデックス蛍
光体ストライプ１０の各部の幅は、対応するカーボンス
トライプ９の各部の幅を越えない範囲で、なるべく対応
するカーボンストライプ９の各部の幅に近いことが望ま
しいが、インデックス蛍光体ストライプ１０のカーボン
ストライプ９に対する位置精度を考慮して、インデック
ス蛍光体ストライプ１０の各部の幅は、カーボンストラ
イプ９の各部の幅の０．８倍程度に設定される。

【０００６】かかるビームインデックス型ＣＲＴでは、
赤、緑及び青信号のレベルが黒レベルであっても、イン
デックス蛍光体ストライプ１０から発光光が得られるよ
うに、赤、緑及び青信号に所定レベルの直流電圧が重畳
されている。このため、赤、緑及び青信号のレベルが黒
レベルであっても、赤、緑及び青の蛍光体ストライプ８
が僅かながら発光する。このため、赤、緑及び青信号の
レベルが黒レベルのときの蛍光体ストライプ８の輝度が
高いと、画像のコントラストは低くなる。そこで、画像
のコントラストを高くするためには、その黒レベルを出
来るだけ下げることが望ましい。そのためには光検出器
６の検出感度や集光板７の集光率を上げるか、又は、イ
ンデックス蛍光体ストライプ１０の発光効率を上げれば
良い。図５及び図６について説明したビームインデック
ス型ＣＲＴでは、後者を採用しているが、勿論、前者を
採用しても良い。

【０００７】赤、緑及び青の蛍光体ストライプ８、カー
ボンストライプ９及びインデックス蛍光体ストライプ１
０は、それぞれ専用のフォトマスクを用いて、フォトリ
ソグラフィによって形成する。

【０００８】次に、カーボンストライプの作製法につい
て説明する。ＣＲＴのパネル上に塗布したＰＶＡ・ＡＤ
Ｃ（ポリビニールアルコール・重クロム酸アンモニウ
ム）を、点光源よりの紫外線をカーボンストライプマス
クを通じた紫外線によって露光してストライプを形成し
たの後、カーボンを塗布し、反転現像によってカーボン
ストライプを形成する。

【０００９】図２Ｂは、蛍光体スクリーンの画面中央を
原点として、それぞれその水平方向及び垂直方向に沿う
直交座標系を設定し、蛍光体スクリーンの有効画面内に
おける第１象限の代表幅、即ち、Ｘ＝０、８０、１６
０、２４０（cm) 及びＹ＝０、９０、１８０（cm）にお
けるカーボンストライプの各部の幅の代表幅の分布を示
す。尚、第１〜第４象限のカーボンストライプの各部の
幅の代表幅の分布は、点対称であるので、第２〜第４象
限のカーボンストライプの各部の幅の代表幅の分布は図
示を省略する。図２Ａはその蛍光体スクリーンを作製す
るとときの、その蛍光体スクリーンに対応するカーボン
ストライプマスクのスリット幅の代表幅の分布を示す。

【００１０】図２Ｂは、図２Ａに示すように、カーボン
ストライプマスクのスリットの各部の幅が全て１５０μ
ｍであるときのカーボンストライプの各部の幅の代表幅
の分布を示す。カーボンストライプの各部の幅は、Ｘ軸
上では、Ｘ＝０、８０、１６０、２４０（有効画面の右
端）（ｍｍ）のとき、それぞれ１２５、１２６、１２
９、１３４μｍであり、Ｙ軸上では、Ｙ＝０、９０、１
８０（有効画面の上端）（ｍｍ）のとき、それぞれ１２
５、１３０、１３９μｍであり、Ｙ＝９０（ｍｍ）で、
Ｘ＝０、８０、１６０、２４０（有効画面の右端）（ｍ
ｍ）のとき、それぞれ１３０、１３１、１３５、１３９
μｍであり、Ｙ＝１８０（ｍｍ）で、Ｘ＝０、８０、１
６０、２４０（有効画面の右上隅）（ｍｍ）のとき、そ
れぞれ１３９、１４０、１４３、１４８μｍとなってお
り、画面中央から遠ざかるにつれて、カーボンストライ
プの各部の幅は大きくなっている。これは、上述のＰＶ
Ａ・ＡＤＣの露光時、光源から遠くなる程光量が減少す
るので、ＰＶＡ・ＡＤＣのストライプは画面中央から離
れる程細くなり、逆にカーボンストライプは画面中央か
ら離れる程太くなるからである。

【００１１】次に、インデックス蛍光体ストライプの作
製法について説明する。ＣＲＴのパネル上に塗布した蛍
光体スラリーを、点光源よりの紫外線をインデックスス
トライプマスクを通じた紫外線によって露光して直接イ
ンデックス蛍光体ストライプを形成する。

【００１２】図３Ａ、Ｂは、インデックス蛍光体ストラ
イプマスクのスリットの各部の幅の代表幅の分布と、そ
のインデックス蛍光体ストライプマスクを用いて得られ
るインデックス蛍光体ストライプの各部の幅の代表幅の
分布を示す。尚、図３Ａ、Ｂの幅の代表幅の取り方は、
上述した図２Ａ、Ｂと同様である。

【００１３】図３Ｂは、図３Ａに示すように、インデッ
クス蛍光体ストライプマスクのスリットの各部の幅が全
て１２０μｍであるときのインデックス蛍光体ストライ
プの各部の幅の代表幅の分布を示す。インデックス蛍光
体ストライプの各部の幅は、Ｘ軸上では、Ｘ＝０、８
０、１６０、２４０（有効画面の右端）（ｍｍ）のと
き、それぞれ１００、９９、９７、９３μｍであり、Ｙ
軸上では、Ｙ＝０、９０、１８０（有効画面の上端）
（ｍｍ）のとき、それぞれ１００、９６、８９μｍであ
り、Ｙ＝９０（ｍｍ）で、Ｘ＝０、８０、１６０、２４
０（有効画面の右端）（ｍｍ）のとき、それぞれ９６、
９５、９２、８９μｍであり、Ｙ＝１８０（ｍｍ）で、
Ｘ＝０、８０、１６０、２４０（有効画面の右上隅）
（ｍｍ）のとき、それぞれ８９、８８、８６、８２μｍ
となっており、画面中央から遠ざかるにつれて、カーボ
ンストライプの各部の幅は小さくなっている。これは、
上述のインデックス蛍光体スラリーの露光時、光源から
遠くなる程光量が減少するので、インデックス蛍光体ス
トライプの各部の幅は画面中央から離れる程小さくなる
からである。

【００１４】上述したように、カーボンストライプの幅
に対するインデックス蛍光体ストライプの各部の幅は、
対応するカーボンストライプの各部の幅の、例えば、
０．８倍以下に設定するのが好ましいので、画面中央で
最適化すると、カーボンストライプの各部の幅の各代表
幅に対するインデックス蛍光体ストライプの各部の幅の
各代表幅の比は、Ｘ軸上では、Ｘ＝０、８０、１６０、
２４０（有効画面の右端）（ｍｍ）のとき、それぞれ
０．８、０．７９、０．７５、０．６９であり、Ｙ軸上
では、Ｙ＝０、９０、１８０（有効画面の上端）（ｍ
ｍ）のとき、それぞれ０．８、０．７４、０．６４であ
り、Ｙ＝９０（ｍｍ）で、Ｘ＝０、８０、１６０、２４
０（有効画面の右端）（ｍｍ）のとき、それぞれ０．７
４、０．７３、０．６８、０．６４であり、Ｙ＝１８０
（ｍｍ）で、Ｘ＝０、８０、１６０、２４０（有効画面
の右上隅）（ｍｍ）のとき、それぞれ０．６４、０．６
３、０．６０、０．５５μｍとなっており、その比は画
面中央から遠ざかるにつれて小さくなっている。

【００１５】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来のビ
ームインデックス型ＣＲＴでは、カーボンストライプの
の各部の幅に対応するインデックス蛍光体ストライプの
各部の幅の比が、蛍光体スクリーンの画面中央から遠ざ
かるにつれて小さくなっている。

【００１６】ところで、ビームインデックス型ＣＲＴで
は、蛍光体スクリーンの画面中央から遠ざかる程、即
ち、電子ビームの偏向角が大きい程、蛍光体スクリーン
に対する電子ビームのランディング角が小さくなって、
インデックス蛍光体ストライプに対する電子ビームの照
射エネルギーが低下するので、インデックス蛍光体スト
ライプからの発光効率が小さくなるが、更に、蛍光体ス
クリーンの画面中央から遠ざかる程、インデックス蛍光
体ストライプの各部の幅が狭くなっているので、螢光ス
クリーン中央から遠ざかるつれて、各インデックス蛍光
体ストライプの各部の発光効率は一層小さくなる。この
ため、光検出器６から得られる１水平周期（１Ｈ）毎の
インデックス信号は、図４Ａに示す如く、蛍光体スクリ
ーン上の画面中央で最もレベルが高く、両側に行くに従
ってレベルが低くなるような波形を有している。

【００１７】かかる点に鑑み、本発明は、電子ビームの
線走査方向と略直交する方向に沿って、多数の赤、緑及
び青の蛍光体ストライプが所定の順序で繰り返し形成さ
れると共に、その各蛍光体ストライプの隣接するもの同
志の間にそれぞれブラックストライプが形成され、且
つ、その多数のブラックストライプの所定本数置きの各
ブラックストライプにそれぞれ対応して、その各部の幅
より狭い各部の幅を有するインデックス蛍光体ストライ
プが形成されてなる蛍光体スクリーンを有するビームイ
ンデックス型陰極線管において、多数のインデックス蛍
光体ストライプの各部の発光効率が、従来例と比べて、
画面中央から遠ざかるに従ってさほど低下しないもとを
提案しようとするものである。

【００１８】

【課題を解決するための手段】第１の本発明は、電子ビ
ームの線走査方向と略直交する方向に沿って、多数の
赤、緑及び青の蛍光体ストライプ８が所定の順序で繰り
返し形成されると共に、その各蛍光体ストライプの隣接
するもの同志の間にそれぞれブラックストライプ９が形
成され、且つ、その多数のブラックストライプ９の所定
本数置きの各ブラックストライプ９にそれぞれ対応し
て、その各部の幅より狭い各部の幅を有するインデック
ス蛍光体ストライプ１０が形成されてなる蛍光体スクリ
ーンを有するビームインデックス型陰極線管において、
多数のインデックス蛍光体ストライプ１０の各部の幅
が、画面中央から遠ざかるに従って大きくなるように設
定されてなることを特徴とするビームインデックス型陰
極線管である。

【００１９】第２の本発明は、第１の本発明において、
多数のインデックス蛍光体ストライプ１０の各部の幅
は、それぞれ対応するブラックストライプ９の各部の幅
に所定の係数を掛けた値に略等しく設定されてなること
を特徴とするビームインデックス型陰極線管である。

【００２０】第３の本発明は、電子ビームの線走査方向
と略直交する方向に沿って、多数の赤、緑及び青の蛍光
体ストライプ８が所定の順序で繰り返し形成されると共
に、その各蛍光体ストライプの隣接するもの同志の間に
それぞれブラックストライプ９が形成され、且つ、その
多数のブラックストライプ９の所定本数置きの各ブラッ
クストライプ９にそれぞれ対応して、その各部の幅より
狭い各部の幅を有するインデックス蛍光体ストライプ１
０が形成されてなる蛍光体スクリーンを有するビームイ
ンデックス型陰極線管のインデックス蛍光体ストライプ
１０作製用フォトマスクにおいて、多数のインデックス
蛍光体ストライプ１０の各部の幅が、画面中央から両側
に遠ざかるに従って大きくなるように、各スリットの各
部の幅が設定されてなることを特徴とするビームインデ
ックス型陰極線管のインデックス蛍光体ストライプ作製
用フォトマスクである。

【００２１】第４の本発明は、第３の本発明において、
多数のインデックス蛍光体ストライプ１０の各部の幅
が、それぞれ対応するブラックストライプ９の各部の幅
に所定の係数を掛けた値に略等しくなるように、各スリ
ットの各部の幅が設定されてなることを特徴とするビー
ムインデックス型陰極線管のインデックス蛍光体ストラ
イプ作製用フォトマスクである。

【００２２】

【作用】第１の本発明によれば、多数のインデックス蛍
光体ストライプ１０の各部の幅が、画面中央から遠ざか
るに従って大きくなるように設定されているので、画面
中央から遠ざかるに従って、即ち、電子ビームの偏向角
が大きい程、蛍光体スクリーンに対する電子ビームのラ
ンディング角が小さくなって、インデックス蛍光体スト
ライプに対する電子ビームの照射エネルギーが低下して
も、従来例に比べて、画面中央から遠ざかるに従ってイ
ンデックス蛍光体ストライプの各部の発光効率がさほど
低下しないので、赤、緑及び青信号の黒レベルを低下さ
せることができ、このため画面のコントラストを向上さ
せることができる。

【００２３】

【実施例】以下に、図１を参照して、本発明の実施例を
説明する。尚、実施例のビームインデックス型陰極線管
（ＣＲＴ）の全体的な構造及びその蛍光体スクリーンの
構造は、図５及び図６を参照して説明した従来例のビー
ムインデックス型陰極線管と同様であるので、重複説明
を省略する。又、螢光スクリーン上の各カーボンストラ
イプの各部の幅の代表幅の分布及びそのためのカーボン
ストライプマスクの各スリットの各部の幅の代表幅の分
布は、ここでは、それぞれ上述した従来例における図２
Ｂ、Ａと同様であるものとするが、これに限られるもの
ではない。

【００２４】図１Ａ、Ｂを参照して、インデックス蛍光
体ストライプマスクのスリットの各部の幅の代表幅の分
布と、そのインデックス蛍光体ストライプマスクを用い
て得られるインデックス蛍光体ストライプの各部の幅の
代表幅の分布を説明する。尚、図１Ａ、Ｂの代表幅の取
り方は、上述した図２Ａ、Ｂ及び図３Ａ、Ｂと同様であ
る。

【００２５】図１Ａに示すインデックス蛍光体ストライ
プマスクの各スリットの各部の幅は、Ｘ軸上では、Ｘ＝
０、８０、１６０、２４０（有効画面の右端）（ｍｍ）
のとき、それぞれ１２０、１２２、１２７、１３８μｍ
であり、Ｙ軸上では、Ｙ＝０、９０、１８０（有効画面
の上端）（ｍｍ）のとき、それぞれ１２０、１３０、１
８０μｍであり、Ｙ＝９０（ｍｍ）で、Ｘ＝０、８０、
１６０、２４０（有効画面の右端）（ｍｍ）のとき、そ
れぞれ１３０、１３３、１４１、１５０μｍであり、Ｙ
＝１８０（ｍｍ）で、Ｘ＝０、８０、１６０、２４０
（有効画面の右上隅）（ｍｍ）のとき、それぞれ１５
０、１５３、１５９、１７３となっており、画面中央か
ら遠ざかるにつれて、インデックス蛍光体ストライプマ
スクのスリットの各部の幅は大きくなっている。

【００２６】インデックス蛍光体ストライプマスクの各
スリットの各部の幅が図１Ａに示す場合のインデックス
蛍光体ストライプの各部の幅は、Ｘ軸上では、Ｘ＝０、
８０、１６０、２４０（有効画面の右端）（ｍｍ）のと
き、それぞれ１００、１０１、１０３、１０７μｍであ
り、Ｙ軸上では、Ｙ＝０、９０、１８０（有効画面の上
端）（ｍｍ）のとき、それぞれ１００、１０４、１１１
μｍであり、Ｙ＝９０（ｍｍ）で、Ｘ＝０、８０、１６
０、２４０（有効画面の右端）（ｍｍ）のとき、それぞ
れ１０４、１０５、１０８、１１１μｍであり、Ｙ＝１
８０（ｍｍ）で、Ｘ＝０、８０、１６０、２４０（有効
画面の右上隅）（ｍｍ）のとき、それぞれ１１１、１１
２、１１４、１１８となっており、画面中央から遠ざか
るにつれて、インデックス蛍光体ストライプマスクのス
リットの各部の幅は大きくなっている。

【００２７】かくすると、図２Ｂで示した蛍光体スクリ
ーンの有効画面内でのカーボンストライプの各部の幅の
代表幅に対応するインデックス蛍光体ストライプの各部
の幅の代表幅の比は、０．８又はこれに略等しく、且
つ、０．８以下である。このため、光検出器６から得ら
れる１水平周期（１Ｈ）毎のインデックス信号は、図４
Ｂに示す如く、蛍光体スクリーンの有効画面の位置の如
何に拘らずレベルが略一定になるような波形を有してい
る。従って、多数のインデックス蛍光体ストライプの各
部の発光効率が、従来例と比べて、画面中央から遠ざか
るに従ってさほど低下せず、このため赤、緑及び青信号
の黒レベルを低下させることができ、画面のコントラス
トを向上させることができる。

【００２８】蛍光体スクリーンの有効画面の隅のインデ
ックス蛍光体ストライプの幅は、図３Ｂの従来例の場合
は８２μｍ、図１Ｂの実施例の場合は１１８μｍである
ので、従来例の４４％増しとなり、赤、緑及び青信号の
黒レベルを４４％程度低下させることができる。

【００２９】図１Ｂに示す各インデックス蛍光体ストラ
イプの各部の幅の分布を得るためのインデックス蛍光体
ストライプマスクのスリットの各部の幅の分布は、蛍光
体スクリーンのの大きさ、曲面形状、紫外線光源、イン
デックスストライプマスク及び蛍光体スクリーン（パネ
ル）間の位置関係等を考慮して、計算により求める。

【００３０】

【発明の効果】第１の本発明によれば、電子ビームの線
走査方向と略直交する方向に沿って、多数の赤、緑及び
青の蛍光体ストライプが所定の順序で繰り返し形成され
ると共に、その各蛍光体ストライプの隣接するもの同志
の間にそれぞれブラックストライプが形成され、且つ、
その多数のブラックストライプの所定本数置きの各ブラ
ックストライプにそれぞれ対応して、その各部の幅より
狭い各部の幅を有するインデックス蛍光体ストライプが
形成されてなる蛍光体スクリーンを有するビームインデ
ックス型陰極線管において、多数のインデックス蛍光体
ストライプの各部の幅が、画面中央から遠ざかるに従っ
て大きくなるように設定されているので、多数のインデ
ックス蛍光体ストライプの各部の発光効率が、従来例と
比べて、画面中央から遠ざかるに従ってさほど低下せ
ず、このため赤、緑及び青信号の黒レベルを低下させる
ことができ、画面のコントラストを向上させることがで
きる。

【００３１】第２の本発明は、第１の本発明において、
多数のインデックス蛍光体ストライプの各部の幅は、そ
れぞれ対応するブラックストライプの各部の幅に所定の
係数を掛けた値に略等しく設定されてなるので、第１の
本発明の効果が一層確実になる。

【００３２】第３の本発明は、電子ビームの線走査方向
と略直交する方向に沿って、多数の赤、緑及び青の蛍光
体ストライプが所定の順序で繰り返し形成されると共
に、その各蛍光体ストライプの隣接するもの同志の間に
それぞれブラックストライプが形成され、且つ、その多
数のブラックストライプの所定本数置きの各ブラックス
トライプにそれぞれ対応して、その各部の幅より狭い各
部の幅を有するインデックス蛍光体ストライプが形成さ
れてなる蛍光体スクリーンを有するビームインデックス
型陰極線管のインデックス蛍光体ストライプ作製用フォ
トマスクにおいて、多数のインデックス蛍光体ストライ
プの各部の幅が、画面中央から両側に遠ざかるに従って
大きくなるように、各スリットの各部の幅が設定されて
なるので、多数のインデックス蛍光体ストライプの各部
の発光効率が、従来例と比べて、画面中央から遠ざかる
に従ってさほど低下せず、このため赤、緑及び青信号の
黒レベルを低下させることができ、画面のコントラスト
を向上させることのできるビームインデックス型陰極線
管を容易に製造することができる。

【００３３】第４の本発明は、第３の本発明において、
多数のインデックス蛍光体ストライプの各部の幅が、そ
れぞれ対応するブラックストライプの各部の幅に所定の
係数を掛けた値に略等しくなるように、各スリットの各
部の幅が設定されてなるので、第３の本発明の効果が一
層確実になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】Ａは、本発明の実施例のインデックス蛍光体ス
トライプマスクの各スリットの各部の幅の代表幅の分布
を示す説明図である。Ｂは、Ａのインデックス蛍光体ス
トライプマスクを使用して製造したビームインデックス
型インデックスの蛍光体スクリーンのインデックス蛍光
体スクリーンのインデックス蛍光体ストライプの各部の
幅の代表幅の分布を示す説明図である。

【図２】Ａは、従来例のカーボンストライプマスクのス
リットの各部の幅の代表幅の分布を示す説明図である。
Ｂは、そのカーボンストライプマスクを使用して製造し
たビームインデックス型インデックスの蛍光体スクリー
ンのカーボンストライプの各部の代表幅の分布を示す説
明図である。

【図３】Ａは、本発明の従来例のインデックス蛍光体ス
トライプマスクのスリットの各部の幅の代表幅の分布を
示す説明図である。Ｂは、Ａのインデックス蛍光体スト
ライプマスクを使用して製造したビームインデックス型
インデックスの蛍光体スクリーンのインデックス蛍光体
スクリーンのインデックスストライプの各部の幅の代表
幅の分布を示す説明図である。

【図４】Ａは従来例の場合の１水平周期毎のインデック
ス信号を示す波形図である。Ｂは実施例の場合の１水平
周期毎のインデックス信号を示す波形図である。

【図５】ビームインデックス型陰極線管（ＣＲＴ）を示
す断面図である。

【図６】そのビームインデックス型陰極線管（ＣＲＴ）
の蛍光体スクリーンの構造を示す断面図である。

【符号の説明】

１ パネル ２ ファンネル ３ ネック ４ 電子銃 ５ 偏向ヨーク ６ 光検出器 ７ 集光器 ８ 蛍光体ストライプ ９ カーボンストライプ １０ インデックス蛍光体ストライプ １１ アルミ蒸着膜

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子ビームの線走査方向と略直交する方
   向に沿って、多数の赤、緑及び青の蛍光体ストライプが
   所定の順序で繰り返し形成されると共に、該各蛍光体ス
   トライプの隣接するもの同志の間にそれぞれブラックス
   トライプが形成され、且つ、該多数のブラックストライ
   プの所定本数置きの各ブラックストライプにそれぞれ対
   応して、その各部の幅より狭い各部の幅を有するインデ
   ックス蛍光体ストライプが形成されてなる蛍光体スクリ
   ーンを有するビームインデックス型陰極線管において、 上記多数のインデックス蛍光体ストライプの各部の幅
   が、画面中央から遠ざかるに従って大きくなるように設
   定されてなることを特徴とするビームインデックス型陰
   極線管。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のビームインデックス型
   陰極線管において、 上記多数のインデックス蛍光体ストライプの各部の幅
   は、それぞれ対応するブラックストライプの各部の幅に
   所定の係数を掛けた値に略等しく設定されてなることを
   特徴とするビームインデックス型陰極線管。
3. 【請求項３】 電子ビームの線走査方向と略直交する方
   向に沿って、多数の赤、緑及び青の蛍光体ストライプが
   所定の順序で繰り返し形成されると共に、該各蛍光体ス
   トライプの隣接するもの同志の間にそれぞれブラックス
   トライプが形成され、且つ、該多数のブラックストライ
   プの所定本数置きの各ブラックストライプにそれぞれ対
   応して、その各部の幅より狭い各部の幅を有するインデ
   ックス蛍光体ストライプが形成されてなる蛍光体スクリ
   ーンを有するビームインデックス型陰極線管のインデッ
   クス蛍光体ストライプ作製用フォトマスクにおいて、 上記多数のインデックス蛍光体ストライプの各部の幅
   が、画面中央から両側に遠ざかるに従って大きくなるよ
   うに、各スリットの各部の幅が設定されてなることを特
   徴とするビームインデックス型陰極線管のインデックス
   蛍光体ストライプ作製用フォトマスク。
4. 【請求項４】 請求項３に記載のビームインデックス型
   陰極線管のインデックス蛍光体ストライプ作製用フォト
   マスクにおいて、 上記多数のインデックス蛍光体ストライプの各部の幅
   が、それぞれ対応するブラックストライプの各部の幅に
   所定の係数を掛けた値に略等しくなるように、上記各ス
   リットの各部の幅が設定されてなることを特徴とするビ
   ームインデックス型陰極線管のインデックス蛍光体スト
   ライプ作製用フォトマスク。