JPH08160983A - 音声合成装置 - Google Patents

音声合成装置

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JPH08160983A
JPH08160983A JP6304583A JP30458394A JPH08160983A JP H08160983 A JPH08160983 A JP H08160983A JP 6304583 A JP6304583 A JP 6304583A JP 30458394 A JP30458394 A JP 30458394A JP H08160983 A JPH08160983 A JP H08160983A
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JP
Japan
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accent
place name
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accent type
type
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JP6304583A
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English (en)
Inventor
Makoto Akaha
誠 赤羽
Tetsuya Kagami
徹也 加賀美
Koji Asano
康治 浅野
Itsuyo Gouno
伊都代 郷野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 地名を含む入力文から自然なアクセントが付
された合成音を生成することができるようにする。 【構成】 テキスト解析部10において、入力文が言語
処理され、音韻情報および韻律情報が求められる。そし
て、韻律処理部11、音素片選択部12、および音声合
成部13において、音韻情報および韻律情報に基づい
て、入力文に対応する合成音が生成される。韻律情報に
は、アクセント型が含まれており、テキスト解析部10
では、地名の見出しおよびその読みから地名のアクセン
ト型が決定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば日本語の入力テ
キストから音声を合成する音声合成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のテキスト音声合成装置において
は、入力された日本語のテキストから音韻情報と韻律情
報を求め、その音韻情報と韻律情報から合成音を生成す
るようになされている。韻律情報には、入力されたテキ
ストを構成する各単語のアクセント型が少なくとも含ま
れ、合成音のアクセントは、このアクセント型によって
与えられるようになされている。
【0003】なお、日本語のアクセントは、音の高低の
配置によって決まるが、ここで言うアクセント型とは、
この高低の配置を表したものである。特に、日本語の共
通語のアクセントは、どこまで高くするか、即ちどこに
高レベルから低レベルに変化するところがあるかで決ま
る。ここでは、この高レベルから低レベルへと変化する
部分のうちの高レベルの最後の拍がアクセント核と呼
び、アクセント核が、単語の先頭からNモーラ(拍)目
にあるとき、その単語のアクセント型を、N型とする。
ここで、モーラ(拍)とは、カナ文字単位に相当するも
のである(但し、音節とはやや異なる)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の音声
合成装置においては、単語辞書に各単語のアクセント型
が登録されていた。しかしながら、固有名詞、特に地名
は、その数も多く、地方、人によりアクセント型が異な
るため、通常は、平板なアクセント型が使用されるよう
になされていた。このため、地名を含む合成音は不自然
なものとなる課題があった。
【0005】そこで、地名のアクセント型を登録した、
いわば地名アクセント辞書を作成する方法はあるが、上
述したように、その数は多いため、全ての地名を網羅す
ることが困難であった。
【0006】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、地名を含む、自然な合成音を生成すること
ができるようにするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の音声合成装置
は、少なくとも地名を含む入力文に基づいて音声合成を
行う音声合成装置であって、入力文を言語処理し、音韻
情報および韻律情報を求める言語処理手段(例えば、図
1に示すテキスト解析部10など)と、言語処理手段よ
り出力される音韻情報および韻律情報に基づいて、入力
文に対応する合成音を生成する生成手段(例えば、図1
に示す韻律処理部11、音素片選択部12、および音声
合成部13など)とを備え、韻律情報には、少なくとも
アクセント型が含まれ、言語処理手段は、地名の見出し
および音韻情報から、その地名のアクセント型を決定す
ることを特徴とする。
【0008】言語処理手段には、地名の見出しおよび音
韻情報に基づいて、その地名を、所定の構成要素に分解
させ、その構成要素に対し、その種類に応じてあらかじ
め作成されたアクセント型を決める所定の規則を適用す
ることにより、その地名のアクセント型を決定させるこ
とができる。
【0009】所定の規則は、所定の方言のアクセント型
に対応したものとすることができる。
【0010】特殊な地名のアクセント型を記憶している
記憶手段(例えば、図2に示す地名辞書など)をさらに
備える場合、言語処理手段には、記憶手段にアクセント
型が記憶されている地名については、そのアクセント型
を用いさせることができる。
【0011】
【作用】上記の音声合成装置においては、入力文の音韻
情報および韻律情報に基づいて、入力文に対応する合成
音が生成される。韻律情報には、少なくともアクセント
型が含まれており、地名のアクセント型は、その見出し
および音韻情報から決定される。従って、地名を含む入
力文から自然な合成音を生成することが可能となる。
【0012】
【実施例】図1は、本発明を適用したテキスト音声合成
装置の一実施例の構成を示している。
【0013】テキスト解析部10は、形態素解析部1、
読み発音記号生成部2、および韻律情報生成部3から構
成されている。そして、そこには、例えば、少なくとも
地名を含む漢字カナ混じり文が、入力テキストとして供
給されるようになされている。テキスト解析部10で
は、入力テキストが言語処理され、その音韻情報および
韻律情報が求められる。
【0014】即ち、テキスト解析部10に供給された入
力テキストは、形態素解析部1に出力される。形態素解
析部1では、辞書および形態素解析規則を参照して、テ
キストが形態素解析され、これにより、形態素に分割さ
れる。そして、形態素解析部1からは、各形態素(各形
態素の見出し)が、読み(音韻情報)、品詞、およびア
クセント型が付与された形で、読み発音記号生成部2に
出力される。
【0015】ここで、図2は、辞書の構成例を示してい
る。辞書は、基本用語辞書、地名辞書、およびその他の
専門用語辞書から構成されている。基本用語辞書には、
一般的な単語の見出し、読み、品詞、アクセント型など
が記述されている。地名辞書には、地名の見出しおよび
読みが記述されている。尚、地名の品詞は、固有名詞で
あるので、品詞は記述されていない。また、アクセント
型については、特殊な地名のものについてだけ記述され
ている。従って、形態素解析部1では、原則として地名
にはアクセント型が付与されないが、例外的に、地名辞
書に記述されている特殊な地名については、アクセント
型が付与される。その他の専門用語辞書には、専門用語
の読み、品詞、およびアクセント型が記述されている。
但し、このその他の専門用語辞書は、特に必要がなけれ
ば設けなくてもよい。
【0016】図1に戻り、読み発音記号生成部2では、
形態素解析部1からの各形態素の読みに対して、例え
ば、母音の無声化、長音化、鼻濁音化、無声子音の有声
化などの処理が行われ、その後、その読み(音韻情報)
が、発音記号(読みを所定の記号で表現したもの)列に
変換される。
【0017】そして、韻律情報生成部3において、フレ
ーズの開始位置、単語(形態素)のアクセント核位置、
さらには入力文に挿入するポーズの位置などの韻律情報
が決定され、これらの情報が、韻律記号(韻律情報を所
定の記号で表現したもの)として読み発音記号生成部2
で生成された発音記号列に含められる。尚、アクセント
核位置については、形態素解析部1でアクセント型が付
与されたものについては、そのアクセント型に基づいて
決定され、形態素解析部1でアクセント型が付与されな
かったものについては、後述するようにして決定され
る。
【0018】また、読み発音記号生成部2または韻律情
報生成部3における処理は、読みと発音記号との対応関
係その他が記述されている読み生成規則、または後述す
るような規則からなる韻律情報生成規則をそれぞれ参照
しながら行われる。
【0019】以上のようにして生成された発音記号およ
び韻律記号(音韻情報および韻律情報)は、韻律情報生
成部3から韻律処理部11に供給される。韻律処理部1
1では、韻律制御規則を参照して、発音記号および韻律
記号から、入力文(入力テキスト)のピッチパターン、
入力文を構成する各音韻の継続時間、およびそのパワー
などの制御情報を生成するモデルを駆動するためのパラ
メータが算出される。さらに、韻律処理部11では、そ
れらのパラメータを用いてモデルが駆動され、これによ
り、上述したピッチパターン、各音韻の継続時間、およ
びパワーなどの制御情報(具体的数値)が生成される。
これらの制御情報と発音記号列は、韻律処理部11から
音素片選択部12に供給される。音素片選択部12で
は、音素片記憶部12Aより韻律処理部11からの発音
記号列に対応した音素片データが読み出される。ここ
で、音素片記憶部12Aには、例えば、CVや、CVC
/VCV等の単位で規則音声合成に必要な音素片データ
が予め記憶されている。音素片選択部12では、音素片
記憶部12Aから読み出された音素片データが、韻律処
理部11から供給された上述した制御情報に基づいて、
接続される。即ち、音素片データは、ピッチパターン、
各音韻の継続時間、およびパワーなどに基づいて接続さ
れる。このようにして得られた音声波形には、さらに韻
律情報生成部3で決定されたポーズの位置にポーズが挿
入され、その後、音素片選択部12から音声合成部13
に供給される。音声合成部13は、D/A変換器を内蔵
し、音素片選択部12からの音声波形をD/A変換し、
図示せぬスピーカから出力する。以上のようにして、入
力文に対応した合成音が出力される。
【0020】次に、図3は、韻律情報生成部3のより詳
細な構成例を示している。同図に示すように、韻律情報
生成部3は、地名アクセント決定部21、アクセント処
理部22、韻律句決定部23、およびポーズ決定部24
から構成され、そこで参照される韻律情報生成規則は、
地名アクセント決定規則、アクセント規則、韻律句の決
定規則、およびポーズの決定規則を含んでいる。
【0021】地名アクセント決定部21では、地名アク
セント決定規則を参照して、地名のアクセント型が決定
される。即ち、アクセント決定部21では、図1(図
2)の辞書にアクセント型が記述されていない地名のア
クセント型が決定される。地名アクセント決定部21で
処理が行われることにより、入力文を構成する全ての形
態素についてアクセント型が付与されることになる。地
名アクセント決定部21の処理結果は、アクセント処理
部22に供給される。アクセント処理部22では、アク
セント規則を参照し、入力文を構成する各形態素のアク
セント型が統合され、新たなアクセント核位置が決定さ
れる。
【0022】ここで、形態素同士が接続されて文となる
と、その文中で形態素が発話される場合と、その形態素
が独立して発話される場合とで、形態素のアクセント核
位置が変化することがある。アクセント規則には、この
ようなアクセント核の変化に関する規則が記述されてお
り、アクセント処理部22では、その規則に従って、ア
クセント核の位置が変化される。
【0023】以上のようにして、アクセント核の変化に
対応した処理がなされた情報は、韻律句決定部23に供
給される。韻律句決定部23では、韻律句の決定規則に
従い、各形態素の品詞に基づいて、形態素同士が結合さ
れ、これにより韻律の単位としての韻律句が同定され
る。韻律句の同定結果は、ポーズ決定部24に供給さ
れ、そこでは、ポーズの決定規則が参照され、文中の大
きな切れ目の位置にポーズが設定される。
【0024】以上のようにして、アクセント、韻律句、
ポーズの設定された情報が、韻律処理部11(図1)に
供給される。
【0025】次に、図4のフローチャートを参照して、
地名アクセント決定部21における地名のアクセント型
の決定方法について説明する。
【0026】地名アクセント決定部21では、まず、ス
テップS1において、形態素としての地名が抽出され
る。但し、ここで抽出される地名は、形態素解析部1で
アクセント型が付与されていないもののみである。ま
た、地名の抽出は、地名辞書(図2)の見出し(綴り)
および読み(音韻情報)を参照することにより行われ
る。ステップS1で地名が抽出されると、ステップS2
に進み、韻律語分割処理が行われる。即ち、ステップS
2では、抽出された地名が、複数のアクセント核を有す
るものであると考えられる場合は、その地名が1つのア
クセント核を有するものと考えられる単位である韻律語
に分割される。具体的には、例えば、「神田相生町」
(カンダアイオイチョウ)などのような地名は、「神
田」と「相生町」という2つの韻律語に分割される。そ
して、ステップS3以降の処理では、韻律語単位でアク
セント型が決定される。即ち、ステップS2の処理後、
ステップS3に進み、地名(韻律語)が合成語とみなさ
れ、その合成語の構成要素に分割される。
【0027】ここで、本実施例においては、合成語の構
成要素は、前件、中件、および後件という3つの種類に
分けられている。合成語の前件に分類される構成要素と
しては、例えば、東(ヒガシ)、西(ニシ)、新(シ
ン)などがある。また、合成語の後件に分類される構成
要素としては、例えば、駅前(エキマエ)、台地(ダイ
チ)、町(チョウ)などがある。合成語の前件および後
件とされるものの綴りと読みは、地名アクセント決定規
則に全て記述されている。合成語の前件または後件に該
当するかどうかは、形態素の見出し(綴り)と読み(音
韻情報)の両方が地名アクセント決定規則に記述されて
いるものと一致するか否かで判断される。尚、合成語の
前件および後件のいずれにも該当しなかった構成要素
は、合成語の中件とされる。また、合成語の前件または
後件とされる構成要素は、地名(韻律語)を構成する先
頭部分、または終わりの部分の構成要素である。従っ
て、例えば、地名の最後の部分に合成語の前件である
「東」とあっても、その「東」の前に構成要素があれ
ば、即ち、「東」が地名の先頭部分を構成していなけれ
ば、「東」は前件とはされない。
【0028】地名アクセント決定規則において、上述の
ような構成要素が、合成語の前件、後件としてそれぞれ
規定されていた場合には、例えば地名「東相生町」につ
いては、「東」、「相生」、「町」が、それぞれ合成語
の前件、中件、後件とされる。また、例えば地名「相生
町」については、「相生」、「町」が、それぞれ合成語
の中件、後件とされる。さらに、例えば地名「東相生」
については、「東」、「相生」が、それぞれ合成語の前
件、中件とされる。また、例えば「相生」については、
「相生」そのもののみが構成要素で、それは前件および
後件のいずれでもないから、合成語の中件とされる。
【0029】以上のようにして、地名が構成要素に分割
された後は、ステップS4に進み、各構成要素のモーラ
数がカウントされる。そして、ステップS5,S6に順
次進み、構成要素の種類に応じて予め作成されたアクセ
ント型を決める所定の規則を適用することにより、地名
のアクセント型が決定される。即ち、地名アクセント決
定規則には、合成語の後件とされた構成要素に適用する
アクセント規則(以下、適宜、合成語の後件のアクセン
ト規則という)および合成語の前件とされた構成要素に
適用するアクセント規則(以下、適宜、合成語の前件の
アクセント規則という)を含んでいる。ステップS5で
は、合成語の後件とされた構成要素に対し、合成語の後
件のアクセント規則が適用され、ステップS6では、合
成語の前件とされた構成要素に対し、合成語の前件のア
クセント規則が適用される。
【0030】そして、ステップS7に進み、合成語の後
件および前件のいずれの構成要素も抽出されなかった地
名に対しては、デフォルトアクセント規則が適用され
る。即ち、地名アクセント決定規則には、合成語の後件
および前件のいずれも有さない地名のアクセント型を決
めるデフォルトアクセント規則も含まれており、ステッ
プS7では、合成語後件のアクセント規則および合成語
前件のアクセント規則がいずれも適用されなかった地名
に対し、デフォルトアクセント規則が適用される。
【0031】その後、ステップS8に進み、まだ処理し
ていない韻律語があるか否かが判定される。ステップS
8において、まだ処理していない韻律語があると判定さ
れた場合、ステップS3に戻り、再びステップS3から
の処理を繰り返す。一方、ステップS8において、まだ
処理していない韻律語がないと判定された場合、即ち、
全ての韻律語の処理が終了した場合、ステップS9に進
み、合成語後件のアクセント規則、合成語前件のアクセ
ント規則、またはデフォルトアクセント規則の適用によ
り決定された地名のアクセント型が出力されて、処理を
終了する。
【0032】次に、図5乃至図7を参照して、合成語後
件(合成語の後件)のアクセント規則、合成語前件(合
成語の前件)のアクセント規則、デフォルトアクセント
規則について説明する。
【0033】まず、図5は、合成語後件のアクセント規
則の例を示している。尚、図中、最も左の欄は、合成語
後件の見出しを示しており、左から2番目の欄は、その
読みを片仮名で示してある。また、左から3番目の欄
は、見出しの欄に示した構成要素が単独で発話される場
合のアクセント型を示している。尚、アクセント型が−
1というのは、単独では発話されないことを意味してい
る。最も右の規則の欄には、見出しの欄に記述された構
成要素を含む地名に対し、アクセント型を付与する際に
適用するルールの種類を示している。
【0034】合成語後件のアクセント規則が適用される
場合において、地名が合成語後件だけで構成されてお
り、その構成要素(地名)の綴りまたは読みが、合成語
後件のアクセント規則の見出しの欄または読みの欄に記
述されたものとそれぞれ一致するときには、その地名の
アクセント型は、アクセント型の欄に記述された値に決
定される。また、地名が合成語後件の他、合成語前件ま
たは合成語中件を含むときには、見出しの欄が合成語後
件と一致する行の規則の欄に記述されたルールに基づい
て、その地名のアクセント型が決定される。
【0035】具体的には、例えば、「津軽海峡」(ツガ
ルカイキョウ)という地名は「津軽」という中件と、
「海峡」という後件に分割される。この場合、後件とさ
れた構成要素の綴り(見出し)「海峡」または読み「カ
イキョウ」が合成語後件のアクセント規則の見出しの欄
または読みの欄にそれぞれ記述されており、「津軽海
峡」が合成語後件の他、合成語中件も含むので、規則の
欄に記述されたルールAに従って、地名(韻律語)「津
軽海峡」のアクセント型が決定される。ルールAによれ
ば、合成語後件の第1モーラにアクセント核があるとさ
れているので、「海峡」の「カ」の位置にアクセント核
があるものとされる。従って、「津軽海峡」の先頭から
4モーラ目にアクセント核があることになるので、その
アクセント型は4型に決定される。
【0036】次に、図6は、合成語前件のアクセント規
則の例を示している。同図に示した例では、地名が合成
語前件だけで構成される場合、および合成語前件と合成
語中件とで構成される場合には、ルール3に従ってアク
セント型が決定され、地名が合成語前件の他、合成語後
件を含む場合には、上述した合成語後件のアクセント規
則の適用の結果決定されたアクセント型によって、ルー
ル1または2のいずれか一方が適用され、アクセント型
がいわば再決定される。即ち、合成語後件のアクセント
規則の適用の結果決定されたアクセント型がいわゆる平
板アクセントを示す0型である場合にはルール1に基づ
いて、また、そのアクセント型が0型以外の場合にはル
ール2に基づいて、それぞれアクセント型が決定され
る。
【0037】具体的には、例えば、「東平山」(ヒガシ
ヒラヤマ)は、「東」(ヒガシ)、「平」(ヒラ)、
「山」(ヤマ)という前件、中件、後件にそれぞれ分割
される。この場合、後件である「山」に対して、図5に
示した合成語後件のアクセント規則が適用されると、ル
ールCに基づいて、「東平山」のアクセント型は、まず
0型に決定される。次に、前件である「東」に対して
は、図6におけるルール1が適用されることとなり、そ
の結果、中件である「平」の最終モーラ「ラ」にアクセ
ント核があるとされる。即ち、「東平山」のアクセント
型は、最終的には、前件のモーラ数3と、中件のモーラ
数2とを加算した5型とされる。
【0038】次に、図7は、デフォルトアクセント規則
の例を示している。上述したように、この規則は、合成
語後件のアクセント規則および合成語前件のアクセント
規則のいずれの規則も適用されなかった地名(韻律語)
に対して適用される。図7に示した場合によれば、地名
の全モーラ数が3以下のときは、そのアクセント型は1
型に決定され、全モーラ数が4より大きいときには、そ
のアクセント型は0型に決定される。
【0039】以上のように、地名のアクセント型を、そ
の見出し(綴り)および音韻情報(読み)から決定する
ようにしたので、地名のアクセント型を予め辞書に記述
しておかなくても、地名を含むテキストから自然な合成
音を生成することが可能となる。
【0040】以上、本発明の音声合成装置について説明
したが、本発明の音声合成装置は、例えば、CD−RO
Mなどのような記憶装置と地図の表示を行う表示装置と
を有するカーナビゲーションシステムなどの電子地図シ
ステムに組み込んで、地図上の地名を合成音で出力する
場合に、特にその効果を発揮する。即ち、この場合、記
憶装置に地名の見出しとその読みが登録されていれば、
地名のアクセント型が登録されていなくても、自然なア
クセントの付された地名が合成音で出力されることにな
る。
【0041】尚、特殊な地名(例えば、上述した規則に
従わないような地名など)については、そのアクセント
型を予め辞書に登録しておくようにすることにより、よ
り自然で精度の高いアクセントの付された合成音が出力
されることになる。
【0042】さらに、この場合、全ての地名のアクセン
ト型を記述するわけではないので、全ての地名のアクセ
ント型を記述する場合に比較して、装置の記憶容量の増
加を低減することができる。
【0043】また、図5乃至図7においては、規則の代
表的なものを図示してあり、従って、規則はこれらに限
定されるものではない。さらに、これらの規則には、例
外的な規則を記述するようにすることも可能である。
【0044】さらに、図5乃至図7に示した規則は、日
本語の共通語とされている、いわば東京方言のアクセン
ト型に対応したものであるが、その他、規則は、例えば
関西地方や九州地方などの方言のアクセント型に対応し
たものとすることが可能である。この場合、日本各地の
方言に合ったアクセントで、地名を含む合成音が出力さ
れることになる。
【0045】
【発明の効果】以上の如く、本発明の音声合成装置によ
れば、地名を含む入力文から自然なアクセントが付され
た合成音を生成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音声合成装置の一実施例の構成を示す
ブロック図である。
【図2】図1の形態素解析部1で参照される辞書の構成
例を示す図である。
【図3】図1の韻律情報生成部3のより詳細な構成を示
すブロック図である。
【図4】図3の地名アクセント決定部21の処理を説明
するフローチャートである。
【図5】合成語後件のアクセント規則の例を示す図であ
る。
【図6】合成語前件のアクセント規則の例を示す図であ
る。
【図7】デフォルトアクセント規則の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 形態素解析部 2 読み発音記号生成部 3 韻律情報生成部 10 テキスト解析部 11 韻律処理部 12 音素片選択部 12A 音素片記憶部 13 音声合成部 21 地名アクセント決定部 22 アクセント処理部 23 韻律句決定部 24 ポーズ決定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 郷野 伊都代 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも地名を含む入力文に基づいて
    音声合成を行う音声合成装置であって、 前記入力文を言語処理し、音韻情報および韻律情報を求
    める言語処理手段と、 前記言語処理手段より出力される音韻情報および韻律情
    報に基づいて、前記入力文に対応する合成音を生成する
    生成手段とを備え、 前記韻律情報には、少なくともアクセント型が含まれ、 前記言語処理手段は、前記地名の見出しおよび音韻情報
    から、その地名のアクセント型を決定することを特徴と
    する音声合成装置。
  2. 【請求項2】 前記言語処理手段は、前記地名の見出し
    および音韻情報に基づいて、その地名を、所定の構成要
    素に分解し、その構成要素に対し、その種類に応じてあ
    らかじめ作成されたアクセント型を決める所定の規則を
    適用することにより、その地名のアクセント型を決定す
    ることを特徴とする請求項1に記載の音声合成装置。
  3. 【請求項3】 前記所定の規則は、所定の方言のアクセ
    ント型に対応したものであることを特徴とする請求項2
    に記載の音声合成装置。
  4. 【請求項4】 特殊な地名のアクセント型を記憶してい
    る記憶手段をさらに備え、 前記言語処理手段は、前記記憶手段にアクセント型が記
    憶されている地名については、そのアクセント型を用い
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
    音声合成装置。
JP6304583A 1994-12-08 1994-12-08 音声合成装置 Pending JPH08160983A (ja)

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JP6304583A JPH08160983A (ja) 1994-12-08 1994-12-08 音声合成装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10254470A (ja) * 1997-03-13 1998-09-25 Fujitsu Ten Ltd テキスト音声合成装置
US6012028A (en) * 1997-03-10 2000-01-04 Ricoh Company, Ltd. Text to speech conversion system and method that distinguishes geographical names based upon the present position
CN112735454A (zh) * 2020-12-30 2021-04-30 北京大米科技有限公司 音频处理方法、装置、电子设备和可读存储介质

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