JPH08159868A - 紫外線受光素子及び紫外線強度分布測定装置 - Google Patents

紫外線受光素子及び紫外線強度分布測定装置

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JPH08159868A
JPH08159868A JP30338394A JP30338394A JPH08159868A JP H08159868 A JPH08159868 A JP H08159868A JP 30338394 A JP30338394 A JP 30338394A JP 30338394 A JP30338394 A JP 30338394A JP H08159868 A JPH08159868 A JP H08159868A
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signal
ultraviolet
light
intensity
optical
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JP30338394A
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Inventor
Takashi Doi
崇史 土井
Tomotsugu Sakai
智嗣 坂井
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紫外線強度分布測定装置の耐雑音能力の向
上。 【構成】 光導波路2Aをフォトクロミズム現象を示す
光学材料例えばTiO2とSiO2 の混合物により形成
し、紫外線1を光導波路2Aに当て、同光導波路2Aを
伝播する信号読出し光8の減衰を利用して紫外線強度分
布を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶接アークの観察や紫外
線硬化樹脂用光源のモニタなどに用いて有用な、紫外線
の強度分布を測定するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図7を参照して、従来の紫外線強度分布
測定装置を説明する。同装置では、紫外線源例えば溶接
トーチ31から出た溶接アーク32が発生する紫外線1
を、結像レンズ33を通して、半導体撮像素子35例え
ばCCDセンサやフォトダイオードアレイに結像する。
但し、必要とすべき紫外線1以外の波長の光をカットす
るために、半導体撮像素子35と紫外線源32との間に
光学フィルタ34を入れる。半導体撮像素子35に結像
した紫外線1の像は同素子35によって電気的信号に変
換され、同電気的信号がケーブル36,37を通して画
像発生装置38に与えられることにより紫外線1の像が
画像化され、その強度プロファイルが表示装置39に表
示される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術で
は、紫外線1の検知に半導体撮像素子35という電気的
測定手段を用いているため、電気的雑音の多い環境例え
ば電気溶接等の現場では、雑音を低減する厳重な対策を
施す必要があった。また、紫外線1だけを検知するため
に光学フィルタ34を用いる必要があり、装置が複雑且
つ高価になっている。更に、一般に使用されるシリコン
系の半導体撮像素子は紫外域の感度が可視光域に比べて
弱いので、充分な信号を得るためには電気的に高い増幅
率のアンプを必要とし、これが雑音をも増幅することに
なっていた。
【0004】本発明の課題は、紫外線の強度プロファイ
ルを耐雑音能力向上のため純光学的に観測することがで
き、且つ可能ならば光学フィルタを用いずに観測するこ
とができるようにするための紫外線受光素子及びそれを
用いた紫外線強度分布測定装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の紫外線受光素子は、基板と;信号光に対し
紫外線の照射によりフォトクロミズム現象を発現し且つ
このフォトクロミズム現象を信号光により回復すること
ができ、前記基板の材料よりも高い屈折率を有する光学
材料により、前記基板の面上に複数本平行に、あるいは
複数本格子状に、あるいはスラブ状に形成された光導波
路と;からなるものである。
【0006】本発明の他の紫外線受光素子は、前記光学
材料がTiO2 とSiO2 が混合したものであることを
特徴とする。
【0007】一方、本発明の紫外線強度分布測定装置
は、上記構成の紫外線受光素子と;この紫外線受光素子
の光導波路端に信号光を空間的な結合あるいは光ファイ
バで導出入する光入出力手段と;前記光導波路端から導
出された信号光を電気的信号に変換する光電変換手段
と;前記電気的信号に基づいて紫外線の強度を演算する
信号処理装置と;を具備することを特徴とするものであ
る。
【0008】本発明の他の紫外線強度分布測定装置は、
上記構成に加えて、前記光導波路端に導入される信号光
の強度を変調する変調手段と、この変調手段に同期して
前記電気的信号を前記信号処理装置に与える信号入力手
段とを具備することを特徴とし、あるいは前記光導波路
に照射される紫外線に対するシャッタと、このシャッタ
に同期して前記電気的信号を前記信号処理装置に与える
信号入力手段とを具備することを特徴とし、あるいは前
記光導波路に照射される紫外線に対するシャッタと、前
記電気的信号を微分する微分手段と、この微分手段の出
力信号を前記シャッタに同期して前記信号処理装置に与
える信号入力手段とを具備すること;及び同信号処理装
置は前記電気的信号の代りに、前記微分手段の出力信号
に基づいて紫外線の強度を演算するものであること;を
特徴とする。
【0009】
【作用】フォトクロミズムを示す光学材料は可視光域か
ら近赤外光域の光を透過することができ、且つ、同光を
紫外線の照射強度に比例して減衰させるという特徴的な
性質を持っている。また、フォトクロミズムは同じく可
視光域から近赤外光域の適当な波長の光を照射すること
により回復できるため、紫外線の照射強度に比例して生
じた減衰特性をリフレッシュすることができる。
【0010】このフォトクロミズムによる紫外線照射時
の減衰率は、光が数μm厚の光学材料を通過する場合、
数%である。
【0011】しかし、フォトクロミズムを示す光学材料
とこれよりも屈折率が低い基板とを用いて光導波路を形
成した場合は、光が同光学材料の膜中を通過するパスを
長くすることができるので、パスの長さに比例して光導
波路中を伝播する光が紫外線の照射により大きく減衰す
る。
【0012】従って、フォトクロミズムを示す光学材料
で形成した光導波路は同光導波路が受光した紫外線の強
度を、光導波路中を伝播する信号光の減衰として、純光
学的に感度良く検知することができる。
【0013】特に、本発明の紫外線受光素子の如く、フ
ォトクロミズムを示す光学材料により基板面上に光導波
路が複数本平行に、あるいは複数本格子状に、あるいは
スラブ状に形成されている場合は、複数本の信号光を別
々に伝播させることができるので、紫外線像を受光して
それの一次元的あるいは二次元的な強度分布を検知する
ことができる。
【0014】また、フォトクロミズムを示す光学材料の
うち、TiO2 とSiO2 が混合したもので形成された
光導波路は紫外線のみに感応するので、光学フィルタ等
の波長選択手段は不要であり、従って装置構成が簡便化
する。また、光学フィルタの破損により誤った観測結果
が出る恐れが皆無となる。
【0015】本発明の紫外線強度分布測定装置では、上
述した紫外線受光素子の光導波路に光入力手段を通して
複数の信号光を伝播させ、光出力手段を通して得た各出
力光を光電変換手段により電気的信号に変換し、電気的
信号から信号処理装置の演算により紫外線受光素子に当
たる紫外線像の強度分布を測定する。
【0016】前述の如く紫外線受光素子は紫外線像の強
度分布を光導波路を伝播する信号光の減衰に変換して純
光学的に検知するので、紫外線受光素子を中心とする光
学系のみを雑音の多い環境に配置し、信号処理装置を中
心とする電気系を雑音からシールドした環境に配置する
ことが可能となり、耐雑音能力が向上する。特に、光入
出力手段が光ファイバを用いたものである場合は、光フ
ァイバでの減衰が極めて少ないことにより信号を遠隔地
で観測することが可能となり、電気系を雑音源から遠い
所に設置することが容易である。
【0017】信号光を強度変調して光導波路に導入する
と、フォトクロミズム現象による減衰とその回復によ
り、導入した信号光の立下り時点での出力光の強度が光
導波路に照射された紫外線の強度に依存する。従って変
調手段に同期して光電変換手段からの電気的信号を演算
処理することにより、紫外線の強度分布を測定すること
ができる。
【0018】光導波路に導入する信号光の強度が一定で
あれば、シャッタを通して紫外線を光導波路に照射する
と、シャッタを開いたときに出力光の強度が急激に低下
し、この低下の度合はシャッタの開により照射された紫
外線の強度に依存する。そこで、シャッタに同期して光
電変換手段からの電気的信号を演算処理することによ
り、紫外線の強度分布を測定することができる。また、
光電変換手段からの電気的信号を微分すると、シャッタ
開直後の微分出力のピーク値も照射された紫外線の強度
に依存するので、シャッタに同期して微分手段の出力信
号を演算処理することにより、紫外線の強度分布を測定
することができる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明をその実施例と
ともに詳細に説明する。図面中、図1には本発明の第1
実施例に係る紫外線受光素子及び紫外線強度分布測定装
置が示され、図2には第1実施例の動作説明として入出
力関係が示されている。図3には本発明の第2実施例に
係る紫外線受光素子及び紫外線強度分布装置の一部が示
されている。図4には本発明の第3実施例に係る紫外線
強度分布測定装置が示され、図5には本発明の第4実施
例に係る紫外線強度分布測定装置が示され、図6には第
3及び第4実施例の動作説明として入出力関係が示され
ている。
【0020】<第1実施例>図1及び図2を参照して本
発明の第1実施例を説明する。図1において、溶接トー
チ31から出る溶接アークなどの紫外線源32が発生す
る紫外線1を検出するための紫外線受光素子2として紫
外線にのみ感応するように、ガラス基板例えば石英ガラ
ス等の光学基板3の面上に、TiO2 とSiO2 を8
5:15の組成比で混合焼結したターゲットを用い、一
例としてアルゴンガスのプラズマによるスパッタリング
法により、縦横格子状に複数本の光導波路2Aを形成し
たものを用いている。
【0021】ここで、紫外線1が光導波路2Aに照射さ
れると、光導波路2A中のTiO2のフォトクロミズム
によりTi3+が生成し、その結果、波長400nmから
2.5μmという可視光域から近赤外光域の信号光に対
する吸収が生じ、伝播中に減衰して出力信号光の強度が
低下する。Ti3+は紫外線1の照射の停止により、光導
波路2Aを伝播する信号光によって消滅し、吸収がなく
なって出力信号光の強度が初期値に戻る。
【0022】TiO2 とSiO2 の組成比は基本的には
任意であるが、TiO2 濃度が高い程紫外線照射に対す
る信号光減衰の感度が高いこと、TiO2 濃度が高い程
紫外線未照射時の伝播損失が大きくなるので、1dB/
cm程度の実用的吸収レベルに抑えること、組成比の調
節により混合物の屈折率がSiO2 の屈折率n=1.5
からTiO2 の屈折率n=2.5までの範囲で任意に選
択できるので光学基板3よりも高い屈折率に調整し、ま
た光入出力用光ファイバ等との屈折率の整合をとること
から、本実施例ではTiO2 :SiO2 =85:15と
いう組成比を採用している。
【0023】図1において、このような紫外線受光素子
2の光導波路2Aに適宜結像レンズ33を通して紫外線
像20を結合する。光学フィルタは不要である。また、
2辺の光導波路2Aに各端から400nmから2.5μ
mの波長の信号光を導入するために光ファイバ列4を光
入力手段として結合し、また伝播した信号光を導出する
ために光ファイバ列14及び光ファイバ列15を光出力
手段として結合してある。これにより複数本の信号光が
格子状に伝播する。
【0024】信号光源として具体的には波長633μm
を有するHe−Neレーザ光源11を用い、これら出射
した信号読出し光(信号光のこと)8を、チョッパ1
0,ビームスプリッタ9,レンズ7,シリンドリカルレ
ンズ6及び光ファイバ結合用レンズ列5を通して光ファ
イバ列4に入射させている。従って、信号読出し光8は
チョッパ10により図2(a)の矩形状の強度変化波形
23に示すようにその強度を変調され、大部分がビーム
スプリッタ9により光ファイバ列4に入射する。
【0025】一方、ビームスプリッタ9により信号読出
し光8の一部がタイミング光受光部12に入射し、ここ
で図2(a)の強度変化波形23と同じ波形の電気的タ
イミング信号に変換されてタイミング線13に出力され
る。
【0026】光出力手段としての光ファイバ列14及び
15の出力側にはそれぞれ光電変換のため受光器列16
及び受光器列19が結合され、光導波路2Aを伝播した
各信号読出し光8がこれらにより電気的信号に変換され
る。
【0027】各受光器列16,19の出力にはA/D変
換器17,17が接続され、各A/D変換器17の出力
に信号処理装置18が接続されている。また、各A/D
変換器17にはタイミング線13を通してタイミング光
受光器12からタイミング信号が供給されている。
【0028】A/D変換器17は受光器列16及び19
からの各電気的信号を、図2(a)の信号光の入力強度
変化波形23と同じ波形のタイミング信号の立下りに同
期してデジタル信号化し、これが信号処理装置18にて
強度信号列として取り出される。信号処理装置18はこ
のようにして取り出された電気的信号に基づいて、紫外
線受光素子2の光導波路2Aに当てた紫外線像20の二
次元的な強度変化を演算し、強度分布を測定する。
【0029】図2を参照して更に詳細に説明する。図2
(b)の波形24のように紫外線像20の強度が時間的
に変化すると、紫外線像20の強度変化により光導波路
2Aの減衰率が増加し、また信号読出し光8によりフォ
トクロミック現象から回復する。そのため光導波路2A
から導出された光は図2(c)の波形25のように強度
が変化し、同波形25のうち信号読出し光8の方形の強
度変化23の立下りのエッジで得られた信号のスパイク
状のピークの高さが紫外線強度に依存する。
【0030】図1において、紫外線受光素子2は純光学
的に紫外線像20を検出するので、これを含む光学系の
みを雑音の多い環境21に配置し、受光器列16,19
やA/D変換器17及び信号処理装置18等の観測部即
ち電気系は雑音をシールドした環境22に配置して電磁
雑音の影響を低減化している。更に、光入出力手段に用
いた光ファイバ列4,14,15での減衰が極めて少な
いことを利用して、信号光を遠隔地で観測することがで
きるので、雑音源から遠い所に観測部を設置し雑音に対
するシールドを軽減化あるいは不要化している。
【0031】なお、上記第1実施例ではタイミング光受
光器12からの電気的タイミング信号をA/D変換器1
7に与えているが、その代りに信号処理装置18に与
え、A/D変換器17より得られるデジタル信号をタイ
ミング信号の立下りに同期して信号処理装置18が取り
込むように構成しても同様の結果が得られる。
【0032】また、上記第1実施例では紫外線受光素子
2の基板3上に複数本格子状に光導波路2Aが形成され
ているが、縦横いずれか一方の複数の光導波路2Aのみ
を用いたり、あるいは初めから縦横いずれか一方にのみ
複数本平行に光導波路2Aを形成しておいても良く、こ
の場合には紫外線像20の一次元的な強度分布を受光
し、測定することができる。
【0033】更に、タイミング信号はビームスプリッタ
9からの信号光を光電変換して得るだけでなく、チョッ
パ10による信号光の立下りに同期する信号であれば何
でも良い。
【0034】<第2実施例>次に、図3を参照して本発
明の第2実施例を説明する。本実施例では、紫外線受光
素子2の光導波路2Bがスラブ状のものであり、第1実
施例と同様の材料と製法により光学基板3の矩形面全体
に光導波路2Bを形成してある。即ち、紫外線受光素子
2として紫外線にのみ感応するように、ガラス基板例え
ば石英ガラス等の光学基板3の全面上に、TiO2 とS
iO2 を85:15の組成比で混合焼結したターゲット
を用い、一例としてアルゴンガスのプラズマによるスパ
ッタリング法により、スラブ状の光導波路2Bを形成し
たものを用いている。
【0035】図3に示した紫外線受光素子2に400n
mから2.5μmの波長の光を導出するために、光入出
力手段として、空間的にスラブ状の光導波路2Bに光を
結合する手段を用いている。具体的には光導波路2Bの
相隣る2辺に対向して光結合用レンズ列51,52を配
置し、シリンドリカルレンズ6a,6bで集光した信号
読出し光61,62をスリット列56,57を介してレ
ンズ列51,52に入射することにより、スラブ状の光
導波路2Bに複数本の信号読出し光を格子状に導入す
る。また、スラブ状の光導波路2Bの残り2辺に対向し
て光結合用レンズ列53,54を配置し、光導波路2B
から信号読出し光を導出して各受光器列16,19に集
光する。
【0036】紫外線強度分布測定装置としての各受光器
列16,19より後段の構成及び各シリンドリカルレン
ズ6a,6bより前段の構成は第1実施例と同じであ
る。即ち各受光器列16,19から出力される電気的信
号は図1に示した各A/D変換器17を通って信号処理
装置18に入力される。一方、各シリンドリカルレンズ
6a,6bには図1に示したHe−Neレーザ光源11
からチョッパ10,ビームスプリッタ9及びレンズ7を
通る光が、更に図示省略のビームスプリッタにより二等
分されて入射される。また、図1に示した如く、各A/
D変換器17には、ビームスプリッタ9からの一部の信
号読出し光がタイミング光受光器12により電気的タイ
ミング信号に変換され、タイミング線13を通して入力
される。
【0037】従って、第2実施例の紫外線受光素子2も
複数本格子状の光導波路2Aからスラブ状の光導波路2
Bに変っただけで図1及び図2の第1実施例と同様に紫
外線像の強度分布を検知し、これを用いた紫外線強度分
布測定装置も図1及び図2の第1実施例と同様の処理を
行って紫外線像の強度分布を測定する。
【0038】<第3実施例>次に、図4及び図6を参照
して本発明の第3実施例を説明する。本実施例では、紫
外線受光素子2は第1実施例と同じであり、紫外線にの
み感応するように、ガラス基板例えば石英ガラス等の光
学基板3の面上にTiO2 とSiO2 を85:15の組
成比で混合焼結したターゲットを用い、一例としてアル
ゴンガスのプラズマによるスパッタリング法により、縦
横格子状に複数本の光導波路2Aを形成したものを用い
ている。
【0039】また、紫外線受光素子2の2辺の光導波路
2Aに各端から400nmから2.5μmの波長の信号
光を導入するために光ファイバ列4を光入力手段として
結合し、また伝播した信号光を導出するために光ファイ
バ列14及び光ファイバ列15を光出力手段として結合
してある。
【0040】但し、本実施例の紫外線強度分布測定装置
では、第1実施例で用いたチョッパ10を使用せず、そ
の代りに図4の如く、周期的に開閉を繰り返すシャッタ
73を紫外線受光素子2の前方に配置し、シャッタ73
から電気的タイミング信号を取り出し、タイミング線1
3を通して各A/D変換器17に供給している。他の構
成は第1実施例と同じである。なお、図4ではシャッタ
73を結像レンズ33の後方に配置してあるが、同レン
ズ33の前方に配置しても作用は同じである。
【0041】従って、本実施例では、波長633μmを
有するHe−Neレーザ光源11から出射した信号読出
し光(信号光のこと)8はレンズ7,シリンドリカルレ
ンズ6及び光ファイバ結合用レンズ列5を通して光ファ
イバ列4に入射する。従って、信号読出し光8は図6
(c)の波形75に示すようにその強度を一定にして光
ファイバ列4に入射する。
【0042】光出力手段としての光ファイバ列14及び
15の出力側にはそれぞれ光電変換のため受光器列16
及び受光器列19が結合され、光導波路2Aを伝播した
各信号読出し光8がこれらにより電気的信号に変換され
る。また、各受光器列16,19の出力にはA/D変換
器17,17が接続され、各A/D変換器17の出力に
信号処理装置18が接続されている。各A/D変換器1
7にはタイミング線13を通してシャッタ73から周期
的にタイミング信号が供給される。
【0043】A/D変換器17は受光器列16及び19
からの各電気的信号を、シャッタ3からのタイミング信
号に同期してデジタル信号化し、これが信号処理装置1
8にて強度信号列として取り出される。信号処理装置1
8はこのようにして取り出された電気的信号に基づい
て、紫外線受光素子2の光導波路2Aに当てた紫外線像
20の二次元的な強度変化を演算し、強度分布を測定す
る。
【0044】ここで、図6(a)〜(d)を参照して本
第3実施例の詳細な動作説明を行う。今、図6(a)に
示す強度変化波形24のように紫外線1が時間的に変化
しているとすると、シャッタ73の開閉により光導波路
2A上には図6(b)に示す強度波形74に変調された
紫外線1が投射される。信号読出し光8の入力強度は図
6(c)の波形75の如く一定であるが、シャッタ73
が開いて紫外線1が光導波路2A上に存在する間は、光
導波路2Aに吸収が生じるので、光導波路2Aからの信
号読出し光8の出力強度は図6(d)の波形76aに示
すように殆ど得られない。また、シャッタ73が閉じて
紫外線1が光導波路2Aに照射されないと、信号読出し
光8の作用によってフォトクロミズム現象が次第に回復
し、光導波路2Aへの吸収の度合が次第に減少するた
め、光導波路2Aからの信号読出し光8の出力強度は図
6(d)の波形76bに示すように増大する。
【0045】しかし、フォトクロミズム現象による吸収
が完全に回復しきらないうちに再びシャッタ73が開い
て紫外線1が光導波路2Aに照射されると、吸収量が急
に増大するため、信号読出し光8の出力強度は図6
(d)の波形変化76c,76eに示すように急激に低
下する。
【0046】この出力強度の低下の度合は、シャッタ7
3が開き、紫外線1の照射が再開された時の紫外線強度
に依存する。
【0047】従って、シャッタ73からタイミング線1
3に供給されるタイミング信号に同期して、信号読出し
光8の出力強度のうち図6(d)に符号76dや76f
で示すレベルを光電変換して知ることにより、第1実施
例と同様に紫外線受光素子2の光導波路2A上の紫外線
像20の強度分布を測定することができる。
【0048】本第3実施例ではタイミング信号に同期し
て、シャッタ73が開いたときの各受光器列16,19
からの電気的信号をA/D変換器17によりデジタル化
し、これを信号処理装置18が取り込んで紫外線像20
の強度分布を演算し、測定を行っている。もちろん、タ
イミング信号をA/D変換器17の代りに信号処理装置
18に与え、A/D変換器17からの出力信号をシャッ
タ73が開いたときに信号処理装置18が取り込み、紫
外線像20の強度分布の演算を行うように構成しても同
様の結果が得られる。なお、図4中で第1実施例と同機
能部分には同じ符号を付して重複する説明を省いた。
【0049】<第4実施例>次に、図5及び図6を参照
して本発明の第4実施例を説明する。本第4実施例は、
第3実施例における各受光器列16,19とA/D変換
器17との間に微分器70,71を設けたものであり、
他の構成は信号処理装置18が微分器出力に基づいて紫
外線像20の強度分布を演算し測定する以外、第3実施
例と同じである。なお、図面中で、第1及び第3実施例
と同機能部分には同じ符号を付して重複する説明を省
く。
【0050】受光器列16,19からの各電気的信号は
シャッタ73の開閉により、前述の如く図6(d)の波
形76のように変化する。そこで、受光器列16,19
からの各電気信号を微分器列70,71で微分すると、
微分器出力は図6(e)の波形78になり、この波形の
−(マイナス)側に出たピークの高さを測ることによっ
ても紫外線像20の強度分布を求めることができる。
【0051】本第4実施例ではタイミング信号に同期し
て、シャッタ73が開いたときの各微分器列70,71
からの電気的信号を各A/D変換器17によりデジタル
化し、シャッタ73開直後のピーク値を信号処理装置1
8が取り込んで紫外線像20の強度分布を演算し、測定
を行っている。もちろん、タイミング信号をA/D変換
器17の代りに信号処理装置18に与え、A/D変換器
17からの出力信号をシャッタ73が開いたときに信号
処理装置18が取り込み、シャッタ73開直後のピーク
値から紫外線像20の強度分布の演算を行うように構成
しても同様の結果が得られる。
【0052】上記第3,第4両実施例では紫外線受光素
子2として光学基板3上に複数本格子状に光導波路2A
を形成したものを用いているが、その代りに図3に示し
た第2実施例のスラブ状の光導波路2Bを形成したもの
を用い、また同第2実施例における空間的な光結合を利
用した光入出力手段を用いて構成することも可能であ
る。もちろん、第2〜第4各実施例において格子状に複
数本信号読出し光を伝播させる代りに、複数本平行に信
号読出し光を伝播させるように構成しても良い。
【0053】更に、第1〜第4各実施例ではフォトクロ
ミズム現象を示す光学材料としてTiO2 とSiO2
混合したものを用いたが、これ以外の他の光学材料であ
ってもフォトクロミズム現象を示すものであれば何を用
いても良い。但し、紫外線以外の光でもその照射により
フォトクロミズム現象を示す光学材料の場合は、適宜な
光学フィルタを用いて紫外線のみを選択する。
【0054】また更に、He−Neレーザ光源11のよ
うな信号光源の出力光強度に変動がある場合は、出力光
強度を別途測定して信号処理装置18で紫外線強度を補
正するようにしても良い。
【0055】
【発明の効果】本発明の紫外線受光素子及びそれを用い
た紫外線強度分布測定装置によれば、紫外線の強度分布
を光導波路を伝播する信号光の減衰に変換するという純
光学的に検出することができる。従って、雑音の多い環
境下には紫外線受光素子を中心とする光学系のみを配置
し、信号処理装置を中心とする電気系は雑音をシールド
した環境下に配置することができるので、電磁雑音の影
響を低減することができる。特に、光入出力手段として
光ファイバを利用した場合は、光ファイバの減衰が極め
て少ないことにより信号を遠隔地で観測することができ
るので、雑音源から遠い所に電気系を設置することが容
易であり、シールドが軽減化あるいは不要化する。
【0056】また、フォトクロミズム現象を示す光学材
料のうち、TiO2 とSiO2 が混合したもので形成さ
れた光導波路は紫外線のみに感応するので、光学フィル
タ等の波長選択手段は不要であり、従って装置構成が簡
便化する。また、光学フィルタの破損により誤った観測
結果が出る恐れが皆無となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図。
【図2】第1実施例の動作説明図。
【図3】本発明の第2実施例を示す図。
【図4】本発明の第3実施例を示す図。
【図5】本発明の第4実施例を示す図。
【図6】第3及び第4実施例の動作説明図。
【図7】従来例を示す図。
【符号の説明】
1 紫外線 2 紫外線受光素子 2A 複数本格子状に形成された光導波路 2B スラブ状に形成した光導波路 3 光学基板 4,14,15 光ファイバ列 5,51,52,53,54 レンズ列 6,6a,6b シリンドリカルレンズ 7 レンズ 8,61,62,63,64 信号読出し光(信号光) 9 ビームスプリッタ 10 チョッパ 11 He−Neレーザ光源 12 タイミング光受光器 13 タイミング線 16,19 受光器列 17 A/D変換器 18 信号処理装置 20 紫外線像 21 雑音の多い環境 22 雑音をシールドした環境 31 溶接トーチ 32 紫外線源(溶接アーク) 33 結像レンズ 34 光学フィルタ 56,57 スリット列

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と;信号光に対し紫外線の照射によ
    りフォトクロミズム現象を発現し且つこのフォトクロミ
    ズム現象を信号光により回復することができ、前記基板
    の材料よりも高い屈折率を有する光学材料により、前記
    基板の面上に複数本平行に、あるいは複数本格子状に、
    あるいはスラブ状に形成された光導波路と;からなる紫
    外線受光素子。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記光学材料がTi
    2 とSiO2 が混合したものであることを特徴とする
    紫外線受光素子。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載した紫外
    線受光素子と;この紫外線受光素子の光導波路端に信号
    光を空間的な結合あるいは光ファイバで導出入する光入
    出力手段と;前記光導波路端から導出された信号光を電
    気的信号に変換する光電変換手段と;前記電気的信号に
    基づいて紫外線の強度を演算する信号処理装置と;を具
    備することを特徴とする紫外線強度分布測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記光導波路端に導
    入される信号光の強度を変調する変調手段と、この変調
    手段に同期して前記電気的信号を前記信号処理装置に与
    える信号入力手段とを具備することを特徴とする紫外線
    強度分布測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項3において、前記光導波路に照射
    される紫外線に対するシャッタと、このシャッタに同期
    して前記電気的信号を前記信号処理装置に与える信号入
    力手段とを具備することを特徴とする紫外線強度分布測
    定装置。
  6. 【請求項6】 請求項3において:前記光導波路に照射
    される紫外線に対するシャッタと、前記電気的信号を微
    分する微分手段と、この微分手段の出力信号を前記シャ
    ッタに同期して前記信号処理装置に与える信号入力手段
    とを具備すること;同信号処理装置は前記電気的信号の
    代りに、前記微分手段の出力信号に基づいて紫外線の強
    度を演算するものであること;を特徴とする紫外線強度
    分布測定装置。
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