JPH08159128A - リベットの施工方法 - Google Patents
リベットの施工方法Info
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- JPH08159128A JPH08159128A JP32172994A JP32172994A JPH08159128A JP H08159128 A JPH08159128 A JP H08159128A JP 32172994 A JP32172994 A JP 32172994A JP 32172994 A JP32172994 A JP 32172994A JP H08159128 A JPH08159128 A JP H08159128A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】板状無機材料と金属板とをリベット締結するた
めのリベットの施工方法であって、締結品の一方の面に
リベット端部を露出させることなく、しかも、十分な強
度で締結し得る様に改良されたリベットの施工方法を提
供する。 【構成】板状無機材料Bと金属板Dとを重ね合わせ、金
属板の表面側から金属板が接合されていない側の金属シ
ートを貫通せずに板状無機材料に至る深さのリベット孔
3を形成し、次いで、リベット孔に溶融樹脂または液状
樹脂原料を注入し、次いで、リベット頭部から軸部にマ
ンドレル用貫通孔13が設けられ、貫通孔にはマンドレ
ル2が貫通配置され、軸部から突出するマンドレル頭部
21の外径が貫通孔の内径より大きくなされたマンドレ
ル挿入型リベットをリベット孔に埋め込み、溶融樹脂の
硬化前または液状樹脂原料の硬化反応完結前にリベット
とマンドレルとの相対的引抜き移動によりリベット軸部
を拡径する。
めのリベットの施工方法であって、締結品の一方の面に
リベット端部を露出させることなく、しかも、十分な強
度で締結し得る様に改良されたリベットの施工方法を提
供する。 【構成】板状無機材料Bと金属板Dとを重ね合わせ、金
属板の表面側から金属板が接合されていない側の金属シ
ートを貫通せずに板状無機材料に至る深さのリベット孔
3を形成し、次いで、リベット孔に溶融樹脂または液状
樹脂原料を注入し、次いで、リベット頭部から軸部にマ
ンドレル用貫通孔13が設けられ、貫通孔にはマンドレ
ル2が貫通配置され、軸部から突出するマンドレル頭部
21の外径が貫通孔の内径より大きくなされたマンドレ
ル挿入型リベットをリベット孔に埋め込み、溶融樹脂の
硬化前または液状樹脂原料の硬化反応完結前にリベット
とマンドレルとの相対的引抜き移動によりリベット軸部
を拡径する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リベットの施工方法に
関するものであり、詳しくは、板状無機材料と金属板と
をリベット締結するためのリベットの施工方法に関する
ものである。
関するものであり、詳しくは、板状無機材料と金属板と
をリベット締結するためのリベットの施工方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】板状無機材料または板状無機材料の片面
または両面に金属シートを接着接合して成る複合板は、
建築資材として有用である。ところで、例えば外壁材と
して上記の複合板を使用する場合、支持部を構成する金
属板との締結が必要となる。
または両面に金属シートを接着接合して成る複合板は、
建築資材として有用である。ところで、例えば外壁材と
して上記の複合板を使用する場合、支持部を構成する金
属板との締結が必要となる。
【0003】締結手段の一つであるリベットは、頭部お
よび軸部からなる締結部材であり、通常、リベット締結
は、重ね合わせた板状体にドリル等によってリベット孔
を形成し、これにリベットを挿入して軸部を突出させ、
突出した軸部に力を加えて(かしめて)その端部に頭部
を形成する方法によって行われる。
よび軸部からなる締結部材であり、通常、リベット締結
は、重ね合わせた板状体にドリル等によってリベット孔
を形成し、これにリベットを挿入して軸部を突出させ、
突出した軸部に力を加えて(かしめて)その端部に頭部
を形成する方法によって行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常の
リベット締結による場合は、締結された板状体の両面に
リベット頭部が露出するため、何れの面も意匠面として
利用し得ない欠点がある。一方、特殊なリベットとし
て、リベット頭部から軸部にマンドレル用貫通孔が設け
られ、当該貫通孔にはマンドレルが貫通配置され、軸部
から突出するマンドレル頭部の外径が貫通孔の内径より
大きくなされたマンドレル挿入型リベットが知られてい
る。
リベット締結による場合は、締結された板状体の両面に
リベット頭部が露出するため、何れの面も意匠面として
利用し得ない欠点がある。一方、特殊なリベットとし
て、リベット頭部から軸部にマンドレル用貫通孔が設け
られ、当該貫通孔にはマンドレルが貫通配置され、軸部
から突出するマンドレル頭部の外径が貫通孔の内径より
大きくなされたマンドレル挿入型リベットが知られてい
る。
【0005】上記のマンドレル挿入型リベットの締結方
法は、マンドレルの引抜き移動によりリベット軸部を拡
径することから成る。従って、板状無機材料または板状
無機材料の片面または両面に金属シートを接着接合して
成る複合板にマンドレル挿入型リベットを適用し、板状
無機材料内でリベット軸部を拡径するならば、一方の面
にリベット軸部を露出させずにリベット締結することが
可能である。
法は、マンドレルの引抜き移動によりリベット軸部を拡
径することから成る。従って、板状無機材料または板状
無機材料の片面または両面に金属シートを接着接合して
成る複合板にマンドレル挿入型リベットを適用し、板状
無機材料内でリベット軸部を拡径するならば、一方の面
にリベット軸部を露出させずにリベット締結することが
可能である。
【0006】しかしながら、板状無機材料は、その種類
によって種々の硬度やマトリックス的特徴を有している
ため、次の様な問題がある。例えば、板状無機材料が比
較的高い硬度(高密度)の材料で構成されている場合
は、リベット軸部を十分に拡径することが困難であり、
また、低密度の材料で構成されている場合は、リベット
軸部が十分に拡径されても、拡径部のマトリックスの部
分的な破損によってリベットの引抜き強度が小さくな
る。
によって種々の硬度やマトリックス的特徴を有している
ため、次の様な問題がある。例えば、板状無機材料が比
較的高い硬度(高密度)の材料で構成されている場合
は、リベット軸部を十分に拡径することが困難であり、
また、低密度の材料で構成されている場合は、リベット
軸部が十分に拡径されても、拡径部のマトリックスの部
分的な破損によってリベットの引抜き強度が小さくな
る。
【0007】本発明は、上記実情に鑑みなされたもので
あり、その目的は、板状無機材料と金属板とをリベット
締結するためのリベットの施工方法であって、締結品の
一方の面にリベット端部を露出させることなく、しか
も、十分な強度で締結し得る様に改良されたリベットの
施工方法を提供することにある。
あり、その目的は、板状無機材料と金属板とをリベット
締結するためのリベットの施工方法であって、締結品の
一方の面にリベット端部を露出させることなく、しか
も、十分な強度で締結し得る様に改良されたリベットの
施工方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、板状無機材料と金属板とを重ね合わせ、金属板の表
面側から金属板が接合されていない側の金属シートを貫
通せずに板状無機材料に至る深さのリベット孔を形成
し、次いで、当該リベット孔に溶融樹脂または液状樹脂
原料を注入し、次いで、リベット頭部から軸部にマンド
レル用貫通孔が設けられ、当該貫通孔にはマンドレルが
貫通配置され、軸部から突出するマンドレル頭部の外径
が貫通孔の内径より大きくなされたマンドレル挿入型リ
ベットを前記リベット孔に埋め込み、溶融樹脂の硬化前
または液状樹脂原料の硬化反応完結前にリベットとマン
ドレルとの相対的引抜き移動によりリベット軸部を拡径
することを特徴とするリベットの施工方法に存する。
は、板状無機材料と金属板とを重ね合わせ、金属板の表
面側から金属板が接合されていない側の金属シートを貫
通せずに板状無機材料に至る深さのリベット孔を形成
し、次いで、当該リベット孔に溶融樹脂または液状樹脂
原料を注入し、次いで、リベット頭部から軸部にマンド
レル用貫通孔が設けられ、当該貫通孔にはマンドレルが
貫通配置され、軸部から突出するマンドレル頭部の外径
が貫通孔の内径より大きくなされたマンドレル挿入型リ
ベットを前記リベット孔に埋め込み、溶融樹脂の硬化前
または液状樹脂原料の硬化反応完結前にリベットとマン
ドレルとの相対的引抜き移動によりリベット軸部を拡径
することを特徴とするリベットの施工方法に存する。
【0009】
【実施例】以下、本発明を添付図面に基いて詳細に説明
する。図1〜図4は本発明の施工方法の一例を示す工程
説明図、図5は本発明の施工方法の他の一例を示す説明
図、図6は本発明の施工方法の更に他の一例を示す説明
図である。
する。図1〜図4は本発明の施工方法の一例を示す工程
説明図、図5は本発明の施工方法の他の一例を示す説明
図、図6は本発明の施工方法の更に他の一例を示す説明
図である。
【0010】先ず、図1〜図4に示す施工方法について
説明する。この施工方法において使用されるマンドレル
挿入型リベットは、リベット頭部(11)からリベット
軸部(12)にマンドレル用貫通孔(13)が設けら
れ、当該貫通孔にはマンドレル(2)が貫通配置され、
リベット軸部(12)から突出するマンドレル頭部(2
1)の外径がマンドレル用貫通孔(13)の内径より大
きくなされ、しかも、リベット軸部(12)を拡径する
ことによりその先端部が複数に分割される構造を有す
る。そして、分割によって爪(14)が形成される。爪
(14)の数は、特に制限されないが、4〜8個が適当
である。
説明する。この施工方法において使用されるマンドレル
挿入型リベットは、リベット頭部(11)からリベット
軸部(12)にマンドレル用貫通孔(13)が設けら
れ、当該貫通孔にはマンドレル(2)が貫通配置され、
リベット軸部(12)から突出するマンドレル頭部(2
1)の外径がマンドレル用貫通孔(13)の内径より大
きくなされ、しかも、リベット軸部(12)を拡径する
ことによりその先端部が複数に分割される構造を有す
る。そして、分割によって爪(14)が形成される。爪
(14)の数は、特に制限されないが、4〜8個が適当
である。
【0011】上記の分割構造は、リベット軸部(12)
の先端内壁に適当形状の窪みが設けられたリベット
(1)を使用する方法、リベット軸部(12)の先端部
の内壁に軸線と平行のスリットが設けられたリベット
(1)を使用する方法、マンドレル頭部(21)に切断
刃が設けられたマンドレル(2)を使用する方法、また
は、これらを適宜組み合わせた方法により達成される。
の先端内壁に適当形状の窪みが設けられたリベット
(1)を使用する方法、リベット軸部(12)の先端部
の内壁に軸線と平行のスリットが設けられたリベット
(1)を使用する方法、マンドレル頭部(21)に切断
刃が設けられたマンドレル(2)を使用する方法、また
は、これらを適宜組み合わせた方法により達成される。
【0012】リベット(1)は、アルミ合金、真鍮、ス
テンレス等の適宜の材質にて構成される。マンドレル
(2)は、通常、バネ材料にて構成される。本発明で使
用するリベット(1)は公知である。例えば、特公昭5
3−15000号公報には、利便性を高めるため、複数
個のリベットの一列をパッケージ化したカートリッジ
(チューブ)・リベットが提案されている。
テンレス等の適宜の材質にて構成される。マンドレル
(2)は、通常、バネ材料にて構成される。本発明で使
用するリベット(1)は公知である。例えば、特公昭5
3−15000号公報には、利便性を高めるため、複数
個のリベットの一列をパッケージ化したカートリッジ
(チューブ)・リベットが提案されている。
【0013】本発明の施工方法において、リベット締結
の対象は、板状無機材料(B)と金属板(D)である。
板状無機材料(B)は、そのままでも使用し得るが、建
築資材としての有用性を一層高める観点から、板状無機
材料(B)の片面または両面に金属シートを接着接合し
て複合板として使用するのが好ましい。図示した例にお
いては、板状無機材料(B)の両面に金属シート(A)
及び(C)が接着接合されている複合板を使用してい
る。そして、軽量性の観点から、板状無機材料の厚さは
1〜10mm、金属シートの厚さは1mm以下とするの
が好ましい。なお、図示した例の複合板においては、金
属シート(A)が建築資材の表面(意匠面)を構成す
る。そして、複合板に締結される金属板(D)が支持部
を構成する。金属シート(A)及び(C)の厚さの下限
は、通常、0.2mm程度である。
の対象は、板状無機材料(B)と金属板(D)である。
板状無機材料(B)は、そのままでも使用し得るが、建
築資材としての有用性を一層高める観点から、板状無機
材料(B)の片面または両面に金属シートを接着接合し
て複合板として使用するのが好ましい。図示した例にお
いては、板状無機材料(B)の両面に金属シート(A)
及び(C)が接着接合されている複合板を使用してい
る。そして、軽量性の観点から、板状無機材料の厚さは
1〜10mm、金属シートの厚さは1mm以下とするの
が好ましい。なお、図示した例の複合板においては、金
属シート(A)が建築資材の表面(意匠面)を構成す
る。そして、複合板に締結される金属板(D)が支持部
を構成する。金属シート(A)及び(C)の厚さの下限
は、通常、0.2mm程度である。
【0014】上記の板状無機材料(B)には、セラミッ
ク、石膏、石綿セメント硅酸カルシウム、セメント等の
無機材料(発泡品を含む)が使用される。一方、金属シ
ート(A)及び(C)には、アルミニウム、ステンレ
ス、鉄、銅、チタン、錫、ニッケル等の金属または各種
の合金が使用される。
ク、石膏、石綿セメント硅酸カルシウム、セメント等の
無機材料(発泡品を含む)が使用される。一方、金属シ
ート(A)及び(C)には、アルミニウム、ステンレ
ス、鉄、銅、チタン、錫、ニッケル等の金属または各種
の合金が使用される。
【0015】板状無機材料(B)と金属シート(A)及
び(C)との接合に使用される接着剤としては、エチレ
ン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−グリシジルアクリレート共重合体、エチ
レン−無水マレイン酸共重合体、ポリオレフイン(ポリ
エチレン等)の不飽和カルボン酸またはその無水物のグ
ラフト変性物などが挙げられる。そして、斯かるグラフ
ト変性物における不飽和カルボン酸またはその無水物の
グラフト率は、通常10-4〜3重量%とされる。
び(C)との接合に使用される接着剤としては、エチレ
ン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−グリシジルアクリレート共重合体、エチ
レン−無水マレイン酸共重合体、ポリオレフイン(ポリ
エチレン等)の不飽和カルボン酸またはその無水物のグ
ラフト変性物などが挙げられる。そして、斯かるグラフ
ト変性物における不飽和カルボン酸またはその無水物の
グラフト率は、通常10-4〜3重量%とされる。
【0016】また、上記のグラフト変性物は、1〜30
重量%の炭化水素系エラストマー、例えば、エチレン−
プロピレンゴム、ポリイソブチレン等を配合した接着材
組成物として使用することも出来る。接着剤は、通常、
合成樹脂シートの表面に接着性フィルムとして積層して
用いられるが、合成樹脂シートに配合して用いてもよ
い。接着性フィルムとして用いる場合、その厚さは、通
常10〜100μmの範囲から選択される。
重量%の炭化水素系エラストマー、例えば、エチレン−
プロピレンゴム、ポリイソブチレン等を配合した接着材
組成物として使用することも出来る。接着剤は、通常、
合成樹脂シートの表面に接着性フィルムとして積層して
用いられるが、合成樹脂シートに配合して用いてもよ
い。接着性フィルムとして用いる場合、その厚さは、通
常10〜100μmの範囲から選択される。
【0017】先ず、本発明においては、板状無機材料
(B)を芯材とする複合板と金属板(D)とを重ね合わ
せ、金属板(D)の表面側から金属板(D)が接合され
ていない側の金属シート(A)を貫通せずに板状無機材
料(B)に至る深さのリベット孔(3)を形成し、リベ
ット(1)を埋め込む(図1参照)。リベット孔(3)
の形成は、適宜のドリルを使用して行われる。そして、
板状無機材料が比較的高い硬度(高密度)の材料で構成
されている場合は、適当なドリルを使用し、板状無機材
料(B)内のリベット孔(3)(いわゆる下孔)を拡径
するか、または、下孔の周壁面に4〜8本の傾斜直孔を
形成するのが好ましい。上記の拡径された下孔は、後述
する、樹脂によるリベット孔(3)(マトリックス)と
爪(14)との一体化に有効である。また、下孔周壁面
に形成された傾斜直孔によれば、当該傾斜直孔に侵入し
た樹脂と爪(14)とのアンカー効果によりリベットの
引抜き強度が高められる。
(B)を芯材とする複合板と金属板(D)とを重ね合わ
せ、金属板(D)の表面側から金属板(D)が接合され
ていない側の金属シート(A)を貫通せずに板状無機材
料(B)に至る深さのリベット孔(3)を形成し、リベ
ット(1)を埋め込む(図1参照)。リベット孔(3)
の形成は、適宜のドリルを使用して行われる。そして、
板状無機材料が比較的高い硬度(高密度)の材料で構成
されている場合は、適当なドリルを使用し、板状無機材
料(B)内のリベット孔(3)(いわゆる下孔)を拡径
するか、または、下孔の周壁面に4〜8本の傾斜直孔を
形成するのが好ましい。上記の拡径された下孔は、後述
する、樹脂によるリベット孔(3)(マトリックス)と
爪(14)との一体化に有効である。また、下孔周壁面
に形成された傾斜直孔によれば、当該傾斜直孔に侵入し
た樹脂と爪(14)とのアンカー効果によりリベットの
引抜き強度が高められる。
【0018】本発明においては、予め、粘着剤または熱
可塑性樹脂系もしくはエラストマー系接着剤によって複
合板と金属板とを接合してリベット孔(3)を形成する
のが好ましい。図中の符号(E)は粘着剤層を代表して
表す。粘着剤は、感圧接着剤とも言われる用に接着剤の
一種であり、そして、高い接着強度の故に永久接着に使
用される熱硬化性樹脂系接着剤とは異なり、一次接着剤
として使用される。
可塑性樹脂系もしくはエラストマー系接着剤によって複
合板と金属板とを接合してリベット孔(3)を形成する
のが好ましい。図中の符号(E)は粘着剤層を代表して
表す。粘着剤は、感圧接着剤とも言われる用に接着剤の
一種であり、そして、高い接着強度の故に永久接着に使
用される熱硬化性樹脂系接着剤とは異なり、一次接着剤
として使用される。
【0019】粘着剤としては、具体的には、天然ゴムや
合成ゴムを基材とするか、または、スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体やスチレン−イソプレン共重合体の
様な熱可塑性エラストマーを利用した所謂ゴム系粘着
剤、アクリル酸エステル共重合体を主成分とする所謂ア
クリル系粘着剤、シリコーンゴムとシリコーン樹脂とを
主成分とする所謂シリコーン系粘着剤、ビニルエーテル
系ポリマーを原料とする所謂ビニル系粘着剤などが挙げ
られる。
合成ゴムを基材とするか、または、スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体やスチレン−イソプレン共重合体の
様な熱可塑性エラストマーを利用した所謂ゴム系粘着
剤、アクリル酸エステル共重合体を主成分とする所謂ア
クリル系粘着剤、シリコーンゴムとシリコーン樹脂とを
主成分とする所謂シリコーン系粘着剤、ビニルエーテル
系ポリマーを原料とする所謂ビニル系粘着剤などが挙げ
られる。
【0020】熱可塑性樹脂系接着剤としては、具体的に
は、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン酢酸ビ
樹脂、アクリル樹脂、セルロース等を利用した各種の接
着剤が挙げられ、これらは、溶剤揮散型、化学反応型ま
たは熱溶融型の何れであってもよい。エラストマー系接
着剤としては、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチ
レン−ブタジエンブロック共重合体など利用した各種の
接着剤が挙げられ、これらは、溶剤揮散型または熱溶融
型の何れであってもよい。
は、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン酢酸ビ
樹脂、アクリル樹脂、セルロース等を利用した各種の接
着剤が挙げられ、これらは、溶剤揮散型、化学反応型ま
たは熱溶融型の何れであってもよい。エラストマー系接
着剤としては、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチ
レン−ブタジエンブロック共重合体など利用した各種の
接着剤が挙げられ、これらは、溶剤揮散型または熱溶融
型の何れであってもよい。
【0021】そして、上記の様な粘着剤または熱可塑性
樹脂系もしくはエラストマー系接着剤を使用することに
より、次の様な効果が得られる。すなわち、複合板と金
属板とが粘着接合されていないリベット締結品の場合、
複合板の金属シートと金属板とは広い面において一体化
されていないため、リベットに引抜き力が掛かった際、
金属板自体が引抜きに対して大きな抵抗力を発揮せず、
金属板と接する金属シートが変形し、最後には、リベッ
トがリベット孔から引き抜かれてしまう。
樹脂系もしくはエラストマー系接着剤を使用することに
より、次の様な効果が得られる。すなわち、複合板と金
属板とが粘着接合されていないリベット締結品の場合、
複合板の金属シートと金属板とは広い面において一体化
されていないため、リベットに引抜き力が掛かった際、
金属板自体が引抜きに対して大きな抵抗力を発揮せず、
金属板と接する金属シートが変形し、最後には、リベッ
トがリベット孔から引き抜かれてしまう。
【0022】これに対し、複合板と金属板とが粘着接合
されているリベット締結品の場合、金属板自体が引抜き
に対して大きな抵抗力を発揮し、金属板と接する金属シ
ートの変形を阻止する。その結果、リベットの引き抜き
強度が高いリベット締結品を得ることが出来る。
されているリベット締結品の場合、金属板自体が引抜き
に対して大きな抵抗力を発揮し、金属板と接する金属シ
ートの変形を阻止する。その結果、リベットの引き抜き
強度が高いリベット締結品を得ることが出来る。
【0023】また、粘着剤または熱可塑性樹脂系もしく
はエラストマー系接着剤を使用する理由は、次の通りで
ある。すなわち、粘着剤または熱可塑性樹脂系もしくは
エラストマー系接着剤は、ユリア樹脂、メラミン樹脂、
フェノール樹脂、エポキシ樹脂などを利用した熱硬化性
樹脂系接着剤と比し、接着強度は低いが弾性を有する特
徴がある。従って、上記の粘着剤などは、そのクッショ
ン効果により、リベット孔の加工時やかしめ操作の際に
危惧される金属シート(A)の表面歪みの防止に有効で
ある。
はエラストマー系接着剤を使用する理由は、次の通りで
ある。すなわち、粘着剤または熱可塑性樹脂系もしくは
エラストマー系接着剤は、ユリア樹脂、メラミン樹脂、
フェノール樹脂、エポキシ樹脂などを利用した熱硬化性
樹脂系接着剤と比し、接着強度は低いが弾性を有する特
徴がある。従って、上記の粘着剤などは、そのクッショ
ン効果により、リベット孔の加工時やかしめ操作の際に
危惧される金属シート(A)の表面歪みの防止に有効で
ある。
【0024】本発明において、粘着剤層(E)には、粘
着テープを使用するのが取り扱いの観点から好ましい。
そして、具体的には、例えば、アクリル樹脂テープの両
面にアクリル系、合成ゴム系などの粘着剤を塗布し、そ
の両面に離型紙を貼付した粘着テープを使用するのが好
ましい。特に、支持体として、完全独立気泡によるフォ
ーム状のアクリル樹脂テープを使用した両面粘着テープ
は好適である。斯かる両面粘着テープとしては、例え
ば、住友スリーエム株式会社の商品「VHB」シリーズ
の製品番号「Y−4930」(厚さ0.64mm)、
「Y−4920」(厚さ0.4mm)、「Y−491
4」(厚さ0.25mm)等が挙げられる。
着テープを使用するのが取り扱いの観点から好ましい。
そして、具体的には、例えば、アクリル樹脂テープの両
面にアクリル系、合成ゴム系などの粘着剤を塗布し、そ
の両面に離型紙を貼付した粘着テープを使用するのが好
ましい。特に、支持体として、完全独立気泡によるフォ
ーム状のアクリル樹脂テープを使用した両面粘着テープ
は好適である。斯かる両面粘着テープとしては、例え
ば、住友スリーエム株式会社の商品「VHB」シリーズ
の製品番号「Y−4930」(厚さ0.64mm)、
「Y−4920」(厚さ0.4mm)、「Y−491
4」(厚さ0.25mm)等が挙げられる。
【0025】また、本発明において、特に、板状無機材
料が低密度の材料で構成されている場合は、リベット孔
(3)へのリベット(1)の埋め込みは、その頭部(1
1)と金属板(D)との間に所定の距離を残して行い、
リベット孔(3)の深さは、埋め込まれたリベット軸部
(12)を板状無機材料(B)内で拡径することが出来
かつ拡径される軸部とこれから突出するマンドレル頭部
(21)の合計長さに略等しい深さにするのが好まし
い。
料が低密度の材料で構成されている場合は、リベット孔
(3)へのリベット(1)の埋め込みは、その頭部(1
1)と金属板(D)との間に所定の距離を残して行い、
リベット孔(3)の深さは、埋め込まれたリベット軸部
(12)を板状無機材料(B)内で拡径することが出来
かつ拡径される軸部とこれから突出するマンドレル頭部
(21)の合計長さに略等しい深さにするのが好まし
い。
【0026】すなわち、深いリベット孔の場合、マンド
レル頭部(21)の先端に空間部が存在するため、リベ
ット軸部(12)の拡径の際、拡径によって押し広げら
れる低密度無機材料が上記空間部に逃げる様に作用して
拡径部によるアンカー効果が十分に発揮されない。つま
り、上記空間部がマトリックスの逃げ代となり拡径部を
取り巻くマトリックスがルーズとなる。これに対し、浅
いリベット孔(3)の場合は、拡径によって押し広げら
れる低密度無機材料の逃げ代がないため、拡径部を取り
巻くマトリックスがルーズとなることはなく拡径部によ
るアンカー効果が十分に発揮される。また、浅いリベッ
ト孔(3)を形成することによって残った無機材料は、
そのクッション効果により、リベット孔の加工時やかし
め操作の際に危惧される金属シート(A)の表面歪みの
防止にも有効である。
レル頭部(21)の先端に空間部が存在するため、リベ
ット軸部(12)の拡径の際、拡径によって押し広げら
れる低密度無機材料が上記空間部に逃げる様に作用して
拡径部によるアンカー効果が十分に発揮されない。つま
り、上記空間部がマトリックスの逃げ代となり拡径部を
取り巻くマトリックスがルーズとなる。これに対し、浅
いリベット孔(3)の場合は、拡径によって押し広げら
れる低密度無機材料の逃げ代がないため、拡径部を取り
巻くマトリックスがルーズとなることはなく拡径部によ
るアンカー効果が十分に発揮される。また、浅いリベッ
ト孔(3)を形成することによって残った無機材料は、
そのクッション効果により、リベット孔の加工時やかし
め操作の際に危惧される金属シート(A)の表面歪みの
防止にも有効である。
【0027】リベット孔(3)は、埋め込まれたリベッ
ト軸部(12)を板状無機材料(B)内で拡径すること
が出来る深さでなければならないが、通常、板状無機材
料(B)の厚さの約50%以下の範囲で浅いリベット孔
(3)を形成するのがよい。従って、リベット(1)の
寸法関係は、金属板(D)、金属シート(C)、板状無
機材料(B)の各厚さを考慮して適宜決定される。な
お、リベット孔(3)の内径およびリベット軸部(1
2)の外径の最大値は約5mmとされる。
ト軸部(12)を板状無機材料(B)内で拡径すること
が出来る深さでなければならないが、通常、板状無機材
料(B)の厚さの約50%以下の範囲で浅いリベット孔
(3)を形成するのがよい。従って、リベット(1)の
寸法関係は、金属板(D)、金属シート(C)、板状無
機材料(B)の各厚さを考慮して適宜決定される。な
お、リベット孔(3)の内径およびリベット軸部(1
2)の外径の最大値は約5mmとされる。
【0028】次いで、本発明においては、上記のリベッ
ト孔(3)に溶融樹脂または液状樹脂原料を注入する。
溶融樹脂としては、通常、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ABS等の汎用樹脂が使用され、
これらは、例えば100cp以下の粘度になる様に十分
に加熱して使用される。
ト孔(3)に溶融樹脂または液状樹脂原料を注入する。
溶融樹脂としては、通常、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ABS等の汎用樹脂が使用され、
これらは、例えば100cp以下の粘度になる様に十分
に加熱して使用される。
【0029】一方、液状樹脂原料としては、通常、二液
または三液性であり、反応硬化する2種以上の液状樹脂
原料が使用される。液状樹脂原料の反応硬化によって得
られる好適な熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ビ
ニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノー
ル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレ
ア樹脂、ポリイソシアヌレート樹脂、シリコーン樹脂な
どが挙げられる。
または三液性であり、反応硬化する2種以上の液状樹脂
原料が使用される。液状樹脂原料の反応硬化によって得
られる好適な熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ビ
ニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノー
ル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレ
ア樹脂、ポリイソシアヌレート樹脂、シリコーン樹脂な
どが挙げられる。
【0030】また、アリル、ビニル、アクリル、メタク
リル型の炭素−炭素二重結合を有するモノマーとノルボ
ルネン型重合性モノマー又はオリゴマーとの重合による
熱硬化性樹脂も好適である。一方、熱可塑性樹脂として
は、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げ
られる。これらは、モノマー、プレポリマー等の状態で
リベット孔(3)内に注入される。使用するモノマー等
には、反応性希釈剤、触媒、内部離型剤などを適宜添加
してもよい。
リル型の炭素−炭素二重結合を有するモノマーとノルボ
ルネン型重合性モノマー又はオリゴマーとの重合による
熱硬化性樹脂も好適である。一方、熱可塑性樹脂として
は、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げ
られる。これらは、モノマー、プレポリマー等の状態で
リベット孔(3)内に注入される。使用するモノマー等
には、反応性希釈剤、触媒、内部離型剤などを適宜添加
してもよい。
【0031】次いで、本発明においては、溶融樹脂の硬
化前または液状樹脂原料の硬化反応完結前に、図2及び
図3に示す様に、リベット(1)とマンドレル(2)と
の相対的引抜き移動によりリベット軸部(12)を拡径
する。この場合、必要に応じ、金属板(D)などを加熱
することも出来る。
化前または液状樹脂原料の硬化反応完結前に、図2及び
図3に示す様に、リベット(1)とマンドレル(2)と
の相対的引抜き移動によりリベット軸部(12)を拡径
する。この場合、必要に応じ、金属板(D)などを加熱
することも出来る。
【0032】そして、前記の様に、リベット孔(3)を
浅く形成し、リベット頭部(11)と金属板(D)との
間に所定の距離を残してリベット(1)の埋め込みを行
った場合、リベット(1)とマンドレル(2)との相対
的引抜き移動は、少なくともリベット(1)を金属板
(D)側に移動させることにより、リベット軸部(1
2)を拡径するのが好ましい。すなわち、浅く形成され
たリベット孔(3)において、リベット(1)を金属板
(D)側に移動させる力は、リベット(1)の移動方向
ではなくその垂直方向に作用し、その結果、リベット軸
部(12)の拡径部のマトリックスが圧縮され、より強
固なアンカー効果が得られる。リベット頭部(11)と
金属板(D)との間の距離は、リベット(1)の寸法関
係にも依存するが、通常は2〜4mm程度とするのがよ
い。そして、リベット頭部(11)には、必要に応じ、
金属製または樹脂製のワッシャーが配置されるが、斯か
る場合は、当該ワッシャーの厚さを考慮し、リベット頭
部(11)の移動距離が上記の範囲となる様にするのが
よい。
浅く形成し、リベット頭部(11)と金属板(D)との
間に所定の距離を残してリベット(1)の埋め込みを行
った場合、リベット(1)とマンドレル(2)との相対
的引抜き移動は、少なくともリベット(1)を金属板
(D)側に移動させることにより、リベット軸部(1
2)を拡径するのが好ましい。すなわち、浅く形成され
たリベット孔(3)において、リベット(1)を金属板
(D)側に移動させる力は、リベット(1)の移動方向
ではなくその垂直方向に作用し、その結果、リベット軸
部(12)の拡径部のマトリックスが圧縮され、より強
固なアンカー効果が得られる。リベット頭部(11)と
金属板(D)との間の距離は、リベット(1)の寸法関
係にも依存するが、通常は2〜4mm程度とするのがよ
い。そして、リベット頭部(11)には、必要に応じ、
金属製または樹脂製のワッシャーが配置されるが、斯か
る場合は、当該ワッシャーの厚さを考慮し、リベット頭
部(11)の移動距離が上記の範囲となる様にするのが
よい。
【0033】リベット(1)の移動は、マンドレル
(2)の引抜き操作に利用される適宜の手段を利用して
行うことが出来る。例えば、日本ドライブイット株式会
社製のエアー工具(図示せず)を適当に固定し、マンド
レル(2)の引抜き力による反力をリベット頭部(1
1)に作用させることによって行うことが出来る。
(2)の引抜き操作に利用される適宜の手段を利用して
行うことが出来る。例えば、日本ドライブイット株式会
社製のエアー工具(図示せず)を適当に固定し、マンド
レル(2)の引抜き力による反力をリベット頭部(1
1)に作用させることによって行うことが出来る。
【0034】そして、リベット(1)の移動により、図
3に示す様に、リベット軸部(12)が拡径される。こ
れにより、リベット軸部(12)が拡径されて先端部が
複数に分割され、爪(14)が形成される(図3参
照)。そして、リベット孔(3)に注入された溶融樹脂
または液状樹脂原料の硬化が完了する。その結果、板状
無機材料が比較的高い硬度(高密度)の材料で構成され
ている場合は、リベット軸部(12)が十分に拡径され
ないにも拘らず、硬化した樹脂部(図示せず)を介して
リベット孔(3)(マトリックス)と爪(14)とは強
固に一体化される。また、板状無機材料が低密度の材料
で構成されている場合は、硬化した樹脂部(図示せず)
により、リベット孔(3)(マトリックス)は補強さ
れ、爪(14)による投錨効果が発現される。この場
合、リベット軸部(12)の拡径は、図4に示す様に、
爪(14)の湾曲先端部がリベット孔形成側の金属シー
ト(C)の内面に当接するまで行うのが好ましい。金属
シート(C)の内面に当接した爪(14)は頭部として
も作用する。そして、粘着剤層(E)によって金属板
(D)と一体化された金属シートは、1mm以下の厚さ
であるにも拘らず、リベットの引抜きに対して大きな抵
抗力を発揮する。
3に示す様に、リベット軸部(12)が拡径される。こ
れにより、リベット軸部(12)が拡径されて先端部が
複数に分割され、爪(14)が形成される(図3参
照)。そして、リベット孔(3)に注入された溶融樹脂
または液状樹脂原料の硬化が完了する。その結果、板状
無機材料が比較的高い硬度(高密度)の材料で構成され
ている場合は、リベット軸部(12)が十分に拡径され
ないにも拘らず、硬化した樹脂部(図示せず)を介して
リベット孔(3)(マトリックス)と爪(14)とは強
固に一体化される。また、板状無機材料が低密度の材料
で構成されている場合は、硬化した樹脂部(図示せず)
により、リベット孔(3)(マトリックス)は補強さ
れ、爪(14)による投錨効果が発現される。この場
合、リベット軸部(12)の拡径は、図4に示す様に、
爪(14)の湾曲先端部がリベット孔形成側の金属シー
ト(C)の内面に当接するまで行うのが好ましい。金属
シート(C)の内面に当接した爪(14)は頭部として
も作用する。そして、粘着剤層(E)によって金属板
(D)と一体化された金属シートは、1mm以下の厚さ
であるにも拘らず、リベットの引抜きに対して大きな抵
抗力を発揮する。
【0035】図1〜図4に示す施工方法においては、爪
(14)が十分に形成された段階で引抜きを止め、リベ
ット頭部(11)の突出部付近にてマンドレル(2)を
切断し、ステムとしてリベット(1)の内部に残存させ
る。切断予定箇所の周面に切欠を設けたマンドレル
(2)を使用するならば、容易に切断することが出来
る。
(14)が十分に形成された段階で引抜きを止め、リベ
ット頭部(11)の突出部付近にてマンドレル(2)を
切断し、ステムとしてリベット(1)の内部に残存させ
る。切断予定箇所の周面に切欠を設けたマンドレル
(2)を使用するならば、容易に切断することが出来
る。
【0036】本発明においては、上記のマンドレル挿入
型リベットの他、図5及び図6に示す形状のマンドレル
挿入型リベットを使用することも出来る。図5に示すマ
ンドレル挿入型リベットは、リベット頭部(11)から
リベット軸部(12)にマンドレル用貫通孔(13)が
設けられ、当該貫通孔にはマンドレル(2)が貫通配置
され、リベット軸部(12)から突出するマンドレル頭
部(21)の外径がマンドレル用貫通孔(13)の内径
より大きくなされた構造を有する。そして、前記と同様
に、リベットの移動によってリベット軸部が拡径されて
頭部(15)が形成される。
型リベットの他、図5及び図6に示す形状のマンドレル
挿入型リベットを使用することも出来る。図5に示すマ
ンドレル挿入型リベットは、リベット頭部(11)から
リベット軸部(12)にマンドレル用貫通孔(13)が
設けられ、当該貫通孔にはマンドレル(2)が貫通配置
され、リベット軸部(12)から突出するマンドレル頭
部(21)の外径がマンドレル用貫通孔(13)の内径
より大きくなされた構造を有する。そして、前記と同様
に、リベットの移動によってリベット軸部が拡径されて
頭部(15)が形成される。
【0037】一方、図6に示すマンドレル挿入型リベッ
トは、概略、図5に示すマンドレル挿入型リベットにお
いて、リベット軸部(12)の周囲にリブ(16)を形
成した構造を有する。そして、リベット軸部の拡径によ
り、リブ(16)がリベット孔(3)の壁面に噛み込み
投錨効果が発現される。また、拡径されたリブ(16)
は頭部としても作用する。図示した例においては、リブ
(16)はリベット軸部(12)の全体に渡って設けら
れてられているが必ずしもその必要はない。また、図5
に示すリベット(1)の場合と同様に、リベット軸部
(12)の先端部を肉太にし、リベットの移動によって
図5に示す様な大きな形状の頭部(15)をリベット軸
部(12)の端部に形成させてもよい。
トは、概略、図5に示すマンドレル挿入型リベットにお
いて、リベット軸部(12)の周囲にリブ(16)を形
成した構造を有する。そして、リベット軸部の拡径によ
り、リブ(16)がリベット孔(3)の壁面に噛み込み
投錨効果が発現される。また、拡径されたリブ(16)
は頭部としても作用する。図示した例においては、リブ
(16)はリベット軸部(12)の全体に渡って設けら
れてられているが必ずしもその必要はない。また、図5
に示すリベット(1)の場合と同様に、リベット軸部
(12)の先端部を肉太にし、リベットの移動によって
図5に示す様な大きな形状の頭部(15)をリベット軸
部(12)の端部に形成させてもよい。
【0038】図5及び図6に示す形状のマンドレル挿入
型リベットにおいて、マンドレル(2)は、通常、図示
した様に、リベット(1)から完全に引抜かれるが、リ
ベット頭部(11)付近にて切断してリベット(1)内
に残存させてもよい。また、上記の何れのリベットを使
用する場合においても、必要に応じ、リベット孔(3)
にリベット(1)を埋め込む際、リベット孔(3)の壁
面に接着剤を塗布することも出来る。これによって一層
強固な締結構造が達成される。
型リベットにおいて、マンドレル(2)は、通常、図示
した様に、リベット(1)から完全に引抜かれるが、リ
ベット頭部(11)付近にて切断してリベット(1)内
に残存させてもよい。また、上記の何れのリベットを使
用する場合においても、必要に応じ、リベット孔(3)
にリベット(1)を埋め込む際、リベット孔(3)の壁
面に接着剤を塗布することも出来る。これによって一層
強固な締結構造が達成される。
【0039】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、板状無機
材料と金属板とをリベット締結するためのリベットの施
工方法であって、締結品の一方の面にリベット端部を露
出させることなく、しかも、十分な強度で締結し得る様
に改良されたリベットの施工方法が提供され、本発明に
よって得られるリベット締結品は、建築資材としての実
用的価値が大きい。
材料と金属板とをリベット締結するためのリベットの施
工方法であって、締結品の一方の面にリベット端部を露
出させることなく、しかも、十分な強度で締結し得る様
に改良されたリベットの施工方法が提供され、本発明に
よって得られるリベット締結品は、建築資材としての実
用的価値が大きい。
【図1】本発明の施工方法の一例を示す工程説明図であ
る。
る。
【図2】本発明の施工方法の一例を示す工程説明図であ
る。
る。
【図3】本発明の施工方法の一例を示す工程説明図であ
る。
る。
【図4】本発明の施工方法の一例を示す工程説明図であ
る。
る。
【図5】本発明の施工方法の他の一例を示す説明図であ
る。
る。
【図6】本発明の施工方法の他の一例を示す説明図であ
る。
る。
1:リベット 11:リベット頭部 12:リベット軸部 13:マンドレル用貫通孔 14:爪 15:リベット頭部 16:リブ 2:マンドレル 21:マンドレル頭部 3:リベット孔 A:金属シート B:板状無機材料 C:金属シート D:金属板 E:粘着剤層
Claims (8)
- 【請求項1】 板状無機材料と金属板とを重ね合わせ、
金属板の表面側から金属板が接合されていない側の金属
シートを貫通せずに板状無機材料に至る深さのリベット
孔を形成し、次いで、当該リベット孔に溶融樹脂または
液状樹脂原料を注入し、次いで、リベット頭部から軸部
にマンドレル用貫通孔が設けられ、当該貫通孔にはマン
ドレルが貫通配置され、軸部から突出するマンドレル頭
部の外径が貫通孔の内径より大きくなされたマンドレル
挿入型リベットを前記リベット孔に埋め込み、溶融樹脂
の硬化前または液状樹脂原料の硬化反応完結前にリベッ
トとマンドレルとの相対的引抜き移動によりリベット軸
部を拡径することを特徴とするリベットの施工方法。 - 【請求項2】 板状無機材料が金属板との当接面または
両面に金属シートを接着接合して成る複合板であって、
板状無機材料の厚さが1〜10mm、金属シートの厚さ
が1mm以下である請求項1に記載の施工方法。 - 【請求項3】 リベット孔の形成前に粘着剤または熱可
塑性樹脂系もしくはエラストマー系接着剤によって板状
無機材料または複合板と金属板とを接合する請求項1又
は2に記載の施工方法。 - 【請求項4】 リベットがその頭部と金属板との間に所
定の距離を残して埋め込まれ、リベット孔の深さが、埋
め込まれたリベット軸部を板状無機材料内で拡径するこ
とが出来かつ拡径される軸部とこれから突出するマンド
レル頭部の合計長さに略等しい深さである請求項1〜3
の何れかに記載の施工方法。 - 【請求項5】 少なくともリベットを金属板側に移動さ
せることにより、リベット軸部を拡径する請求項1〜4
の何れかに記載の施工方法。 - 【請求項6】 リベット軸部を拡径することによりその
先端部を複数に分割して爪を形成すると共にマンドレル
をリベット頭部付近にて切断してリベット内に残存させ
る請求項1〜5の何れかに記載の施工方法。 - 【請求項7】 爪の湾曲先端部がリベット孔形成側の金
属シートの内面に当接するまでリベット軸部の拡径を行
う請求項6に記載の施工方法。 - 【請求項8】 リベット軸部の周囲にはリブが形成され
ているリベットを使用する請求項1〜5の何れかに記載
の施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32172994A JPH08159128A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | リベットの施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32172994A JPH08159128A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | リベットの施工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08159128A true JPH08159128A (ja) | 1996-06-18 |
Family
ID=18135796
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32172994A Pending JPH08159128A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | リベットの施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08159128A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006132180A (ja) * | 2004-11-05 | 2006-05-25 | Mitsubishi Kagaku Sanshi Corp | 複合板と型材の締結構造および型材 |
KR100821175B1 (ko) * | 2006-04-05 | 2008-04-11 | 홍성산업 주식회사 | 건축용 리벳을 이용한 심축머리가 노출되지 않게 브라켓과 패널을 고정하는 방법 |
JP2010535987A (ja) * | 2007-08-03 | 2010-11-25 | ニューフレイ リミテッド ライアビリティ カンパニー | ブラインドリベット |
KR101457469B1 (ko) * | 2012-12-18 | 2014-11-04 | 주식회사 성우하이텍 | 복합 소재와 금속재의 접합 유닛 |
WO2020110535A1 (ja) * | 2018-11-26 | 2020-06-04 | キョーラク株式会社 | 樹脂製パネル、構造体、およびそれらの製造方法 |
-
1994
- 1994-11-30 JP JP32172994A patent/JPH08159128A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006132180A (ja) * | 2004-11-05 | 2006-05-25 | Mitsubishi Kagaku Sanshi Corp | 複合板と型材の締結構造および型材 |
KR100821175B1 (ko) * | 2006-04-05 | 2008-04-11 | 홍성산업 주식회사 | 건축용 리벳을 이용한 심축머리가 노출되지 않게 브라켓과 패널을 고정하는 방법 |
JP2010535987A (ja) * | 2007-08-03 | 2010-11-25 | ニューフレイ リミテッド ライアビリティ カンパニー | ブラインドリベット |
JP2013231514A (ja) * | 2007-08-03 | 2013-11-14 | Newfrey Llc | ブラインドリベット |
KR101457469B1 (ko) * | 2012-12-18 | 2014-11-04 | 주식회사 성우하이텍 | 복합 소재와 금속재의 접합 유닛 |
WO2020110535A1 (ja) * | 2018-11-26 | 2020-06-04 | キョーラク株式会社 | 樹脂製パネル、構造体、およびそれらの製造方法 |
JP2020085132A (ja) * | 2018-11-26 | 2020-06-04 | キョーラク株式会社 | 樹脂製パネル |
US11994159B2 (en) | 2018-11-26 | 2024-05-28 | Kyoraku Co., Ltd. | Resin panel, structure, and method for manufacturing same |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020628 |