JPH08157821A - 植物の生長を促進する土壌改良剤 - Google Patents

植物の生長を促進する土壌改良剤

Info

Publication number
JPH08157821A
JPH08157821A JP6330650A JP33065094A JPH08157821A JP H08157821 A JPH08157821 A JP H08157821A JP 6330650 A JP6330650 A JP 6330650A JP 33065094 A JP33065094 A JP 33065094A JP H08157821 A JPH08157821 A JP H08157821A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chitin
soil
calcium
plant
growth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6330650A
Other languages
English (en)
Inventor
Daizo Koga
大三 古賀
Seiji Hayakawa
誠而 早川
Haruhiko Yamamoto
晴彦 山本
Yasusuke Okata
保祐 大方
Koichi Toyama
宏一 遠山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BANKAKU SOUHONPO KK
Original Assignee
BANKAKU SOUHONPO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BANKAKU SOUHONPO KK filed Critical BANKAKU SOUHONPO KK
Priority to JP6330650A priority Critical patent/JPH08157821A/ja
Publication of JPH08157821A publication Critical patent/JPH08157821A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05FORGANIC FERTILISERS NOT COVERED BY SUBCLASSES C05B, C05C, e.g. FERTILISERS FROM WASTE OR REFUSE
    • C05F1/00Fertilisers made from animal corpses, or parts thereof
    • C05F1/002Fertilisers made from animal corpses, or parts thereof from fish or from fish-wastes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/20Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/141Feedstock
    • Y02P20/145Feedstock the feedstock being materials of biological origin

Abstract

(57)【要約】 【目的】 土壌にキチンカルシウムを混和し、土壌中の
微生物を利用し、栽培土壌を活性化し、水稲、メロン、
芝生などの植物の細胞を活性化させ、生長を促進せしめ
る手段を提供する。 【構成】 キチン質から除タンパクして得られるキチン
カルシウムの粉末を土壌に混和し、活性化した土壌を形
成する土壌改良剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は稲、メロン、芝生など植
物の生長を促進する土壌改良剤に関する。詳しくは、エ
ビやカニの甲羅等の主成分であるキチン質から得られる
キチンカルシウムの粉末を混和して改良された土壌を形
成する土壌改良剤を提供し、これを施用することにより
植物の生長を促進させることに関する。
【0002】
【従来の技術】植物の生長の基盤をなす土壌中で植物の
根に危害を加える病原性のある微生物には、細菌、糸状
菌、ウイルスがあり、さらに小動物としての寄生性の線
虫等を挙げることができるが、これらは植物が環境が変
化して活力がなく元気がなくなり植物の自己防御機構が
働かなくなると、植物に感染し発病せしめるようにな
る。
【0003】最近キチン、キトサンがこの植物自己防御
機構発現の引き金となることが見いだされている。植物
は植物自体に有害な病原菌や昆虫が接触すると、植物体
内から酵素キチナーゼが分泌され、その細胞壁や表皮を
分解する防御機構が発現されるというものである。多く
の植物種がキチンを分解する酵素キチナーゼを含んでお
り、植物に病原菌の侵入などのストレスが加えられる
と、植物自身が持つ酵素キチナーゼの働きで病原菌類の
細胞を破壊し、また菌類の生育を阻止する作用をなす各
種ファイトアレキシンという物質の働きで病原菌類の細
胞の増殖を阻止するのである。
【0004】植物体は健全に生長できるときは抵抗力も
強く感染することはなく、発病も起こらない。従って、
植物が健全に細胞が活性化し、抵抗力の強い状態にとど
めることは植物の自己防御機構の発現をよくし、植物の
生長促進には必要である。そのためには植物の根のはり
をよくし、細胞を活性化し、植物の生長を促進する土壌
を作ることである。
【0005】土壌を活性化する手段として、通常は有機
物肥料、化学肥料などが施肥されている。最近では有機
物肥料の栽培が自然志向の動きのなかで関心を呼んでい
る。有機物肥料を土壌に施用すると土壌内に生息してい
る無数の微生物が急に増加すると共に、植物の根の周辺
部にアミノ酸、低分子量核酸類、有機酸、その他ビタミ
ン、ホルモンなどを分泌して土壌を活性化し、植物を活
性化するのである。
【0006】従って有機物として植物の自己防御機構発
現の引き金となるキチンやキトサンを肥料として施用す
ることは効果的ではないかと仮説することができる。そ
れでキチンを多く含むカニやエビの殻を肥料がわりに使
用した例もあるが、殻そのままでは取り扱いに不便であ
ることと極めて効果が遅効的であることなどから、カニ
やエビ殻を化学的処理法で分解して、その主成分である
キチンを得、さらにキチンを化学的処理法ないしは酵素
処理法で分解して得られるキトサンやキトサンオリゴ糖
などにしてこれを植物に直接散布することによって、植
物の病気の発生を予防したり、その被害を軽減すること
が行われている。
【0007】しかし、従来のキチンを得るための化学的
処理法では、酸、アルカリの薬品処理に依存すること、
その結果、カルシウムが除去されること、また、酵素処
理法では酵素を微生物から分離、精製するので価格が高
いことなど産業的、あるいは環境的に問題があり、土壌
中にある微生物を有効に活用することが合理的であり、
そのために、キチン質をできるだけ土壌中の微生物が利
用しやすい状態にして供給することである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、土壌中の微生物を利用して、栽培土壌を活性化し、
水稲、メロン、芝生などの植物の細胞を活性化させ生長
を促進せしめる土壌改良剤を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明者らは水田土壌にエビ殻のキチン質から調製
されるキチンとカルシウムの複合体であるキチンカルシ
ウムの粉末を施用して水稲を生育したところ、水稲の生
長が促進されることを知見した。すなわち、本発明はキ
チン質から調製されるキチンカルシウムの粉末を混和さ
れてなる土壌を作り、その土壌を施用して植物を生育す
ると植物の生長が促進されることを見いだしたものであ
る。従って本発明はキチンカルシウムの粉末を混和し
て、活性化し、改良された土壌を形成する土壌改良剤で
あり、それを施用することにより稲、芝生、メロン等の
植物の生長を促進せしめることを特徴とする土壌改良剤
である。以下、本発明について詳細に述べる。
【0010】本発明はキチンカルシウムの粉末を混和し
て、活性化し、改良された土壌を形成する土壌改良剤で
ある。エビやカニの殻のキチン質から調製されるキチン
カルシウムの粉末を栽培土壌に混和させ、土壌中の微生
物によりキチンカルシウムが分解されて生ずる低分子分
解物を含む土壌に改良することにより、土壌中の微生物
の活動を活性化し、植物の根の働きを生き生きとさせ、
細胞の活性化を促し、生長を促進させるものである。従
って、本発明は従来の化学的な処理方法で分解して得ら
れる低分子分解物を植物に直接散布使用する代わりに、
キチンカルシウムの粉末をそれ自体または土や灰、その
他の肥料などに混ぜた状態で土壌に混和し、土壌中に生
息する微生物の酵素分解により生ずる低分子分解物を含
む土壌に改良しその改良された土壌を活用することによ
って植物の生長を促進させるものである。
【0011】本発明に使用するキチンカルシウムは、エ
ビやカニの殻から調製されるキチン質からカルシウムを
残存させた状態でタンパク質を取り除いて得られるもの
を粉末化したものである。キチン質は、エビ、カニ等の
甲羅のほか、イカの甲、チョウ、蚕等の昆虫の表皮、キ
ノコ等の菌類などの細胞壁に含まれる生体高分子からな
っている。そこにはおよそ30%以上のキチン、30%
のタンパク質と16%のカルシウムが含まれている。
【0012】このような構成をなすキチン質から、キチ
ンを得る方法は、通常はカルシウムを除去する脱灰処理
とタンパク質を除去する除タンパク処理とを行って得る
方法なので、カルシウムは除去されている。本発明のキ
チンカルシウムはキチン質にあるカルシウムを残したま
ま処理することによって得られるものである。その調製
方法としては、キチン質を脱灰処理する代わりに脂肪酸
ナトリウム等の界面活性剤と炭酸ナトリウム等の溶液で
アルカリ処理することによってタンパク質のみを除去し
て得る方法(特開平5ー271303)、あるいはタン
パク質分解酵素によりタンパク質のみを除去する方法な
どがある。
【0013】キチンカルシウムはキチンとカルシウムが
共存する複合体で白色をしている。カルシウムは炭酸カ
ルシウムとして存在し、一部はカルシウムイオンと二酸
化炭素に分解され、カルシウムイオンはキチンと配位結
合して存在しているものと思われる。キチンはNーアセ
チルグルコサミンを構成分子とするポリマーであり、水
に不溶であり、酵素キチナーゼ、酵素リゾチームにより
分解されるとNーアセチルキトオリゴ糖になる。また、
キチンは酵素ディアセチラーゼによりキトサンになり、
キトサンはグルコサミンを構成分子とするポリマーで、
酸に可溶であり、酵素キトサナーゼにより分解されると
グルコサミンが2〜10個結合したキトオリゴ糖にな
る。キチン分解生成物であるNーアセチルグルコサミン
やNーアセチルキトビオース、キトサンの分解物である
キトオリゴ糖は窒素を含むアミノ基とブドウ糖に近い炭
素骨格を持っている。微生物はこれら分解生成物を細胞
を構築するための窒素成分や炭素成分としてかつエネル
ギー源として活用しているのである。また、これらの分
解生成物は免疫増強作用、抗菌作用などの生理活性を有
することがわかっている。
【0014】キチンカルシウムの粉末を土壌に混和する
と、土壌内に生息している無数の微生物により攻撃され
て、なかにこれを食べる細菌、酵母等が増殖し、さらに
キチンカルシウムを食べる。このとき同時にフザリウム
等の病原菌を食べるので土壌が良くなる。すなわちキチ
ンカルシウムは土壌中で微生物に食べられると、微生物
が持つ酵素キチナーゼ、キトサナーゼ、ディアセチラー
ゼにより分解されて、Nーアセチルキトオリゴ糖、キト
オリゴ糖などの低分子分解物となって産出される。カル
シウムはカルシウムイオンとなって産出される。これら
は微生物の体内に取り込まれると同時に対外にも分泌さ
れる。微生物の中には粘質物を分泌するものがあり、こ
の菌体分泌物により土壌粒子は互いに集まり団粒を形成
して団粒化し、先の低分子分解物やカルシウムイオン、
アミノ酸、低分子量核酸類、有機酸、その他ビタミン、
ホルモン等の栄養成分などを吸着した土をふくらませ、
排水や空気の流通をよくし、また保水性もよくなるなど
土壌構造がよくなる。そこへ植物の根が生長してくると
分泌されたキトオリゴ糖類は他の栄養分と共に植物の根
より吸収されて、植物の根のはりをよくし、細胞を生き
生きさせ、病気にかかりにくくするのである。この際、
カルシウムイオンは遊離して植物の根より吸収され、微
量成分として生長促進に関与する。
【0015】キチンカルシウムの混和量は土壌の性質に
よってまた植物の種類によって定められるが、植物の根
の分泌物の濃度と同じくらいの濃度であればよい。後述
する水稲の場合、キチンカルシウム無施用区に対してキ
チンカルシウム施用区では水稲の生長促進効果が認めら
れ、さらに200g/m2、500g/m2施用区は、化
成肥料区と比較して、水稲の成育に対してキチンカルシ
ウム施用区が化成肥料区に匹敵する効果が見られた。
【0016】土壌中の微生物でキチナーゼを有する微生
物としては細菌、例えば、セラチヤ・マルセッセンス、
ビブリオ菌、アエロモナス・ヒドロフィラ、ストレプト
ミセス菌類、ピクノポルス・シナバリヌス等、かび、酵
母などが挙げられる。キトサナーゼを有する微生物とし
てはミキソバクター、バチルス、ストレプトミセス、ペ
ニシリウムなどが挙げられる。これら微生物の中には分
離、精製して育成することができるものがあり、これを
キチンカルシウムを混和した土壌に加えて微生物の増殖
をはかり、キチン分解物やキトサン分解物を生成してな
る土壌に改良して植物の生長促進の福利効果をあげるこ
とができる。またこの土壌に他の有機物肥料と混ぜて使
用するとさらに効果を挙げることができる。
【0017】キチンカルシウムの分解物が植物の根より
吸収されるメカニズムは明らかでないが、キチナーゼ分
解物はNーアセチルグルコサミンの形で、また二糖であ
るNーアセチルキトビオーズの形で吸収されることが考
えられる。またこれら分解物が植物の細胞を活性化する
メカニズムはいまのところ不明である。
【0018】本発明者らは、キチンカルシウムの粉末を
混和した水田土壌に水稲を栽培し、水稲の生育につい
て、キチンカルシウムを施用したものは水稲の生育に対
して生長促進効果をもたらすことを明らかにした。以
下、本発明について実施例により詳細に説明する。尚、
本発明は実施例に何ら限定されるものではない。
【0019】
【実施例】
1、水田土壌にエビ殻から調製したキチンカルシウムの
粉末をまいて機械で鋤いて混和した。 2、試験区を5区に分け、その混和量を水田土壌10а
当り次ぎの通り実施した。 キチンカルシウム100kg区 〃 200 〃 〃 500 〃 化成肥料(N:P:Kの成分量、9.8kg:14.
1kg:12.8kg)区 対照区(無施用区) 3、稲の種類、播種 1994、5、24「日本晴」を育苗箱に播種し、 〃 6、 3 水田圃場に機械移植した。 4、生育調査 1994、7、12(移植後40日目)より約2週間お
きに行った。1試験区を5ブロックに分別し、6株ずつ
採取した。採取したサンプルは葉、茎、枯れ葉、穂の部
位別に解体し、葉は自動葉面積計(林電工社製AMKー
B型)によって葉面積を測定した。その後、各部位を乾
燥器により90℃、48時間通風乾燥し、乾燥重量を測
定した。 5、生長解析を行うため、 地上部乾物重(TDW、g/m2、1m2あたり各部位の
乾物重の合計) 葉面積指数(LAI、1m2あたりの葉面積) 比葉面積(SLA、cm2/g、葉面積/葉の乾物重
量) 生長速度(CGR、g/m2/day、1日あたりのT
DWの増加量)を求めた。
【0020】この結果は次ぎの通りであった。
【0021】なお、表1は、1994、9、21(移植
後111日目)における水稲の草丈、葉重、枯れ葉重、
茎重、穂重、TDW、LAI、SLAおよびCGRを示
したものである。また、穂重、TDW、LAI、SLA
およびCGRについては各調査日ごとの測定結果を図1
〜4に示した。また、本実験において、すべての試験区
の「出穂期」が1994、8、16(移植後74日目)
であり、グラフ内には点線で示した。また図1の左上の
グラフ内の上部はTDWを示し、その下方に穂重を示し
ている。なお、グラフ内において記号○はキチンカルシ
ウム100kg区、×はキチンカルシウム200kg
区、□はキチンカルシウム500kg区、◇はキチンカ
ルシウム化成肥料区、△は無施用区を示す。
【0022】地上部乾物重(TDW)においては、移植
後40日目の時点ではあまり差はないが、それ以後無施
用区と100g/m2の2区とその他の3区(200g
/m2区、500g/m2区、化成肥料区)とでは明確な
差が現われている。
【0023】穂重においてもTDWと同様に無施用区と
100g/m2の2区とその他の3区(200g/m
2区、500g/m2区、化成肥料区)とでは明確な差が
現われている。また、葉重の重さが少ないにもかかわら
ず穂重やTDWが化成肥料区と比べそれほど差がみられ
ず、それだけ生長がよいのはキチンカルシウムが効果的
に水稲の生育に影響を与えているものと見ることができ
る。
【0024】葉面積指数(LAI)は、500g/m2
区において出穂直後に最大値を示し、その後は急激に低
下する傾向を示した。キチンカルシウム施用区は化成肥
料区に比べ出穂期以後の値の減少が著しく、葉の厚さを
表す比葉面積(SLA)においても同じ傾向を示してい
る。これは化成肥料区には追肥を与えたが、キチンカル
シウム施用区においては追肥を与えていないため、葉に
蓄えられた炭水化物が穂に転流することを促進したこと
が原因と考えられる。
【0025】生長速度(CGR)についてみると、初期
の段階でキチンカルシウム施用区が化成肥料区に比べて
著しく大きな生長速度が見られた。また化成肥料区と5
00g/m2区では全体的に高い値で推移しているが、
登塾期に入ってキチンカルシウム施用区での低下が認め
られている。
【0026】以上の結果から、キチンカルシウム施用区
は無施用区に対して水稲の生長促進効果が認められた。
また化成肥料区と比較して水稲の生育に対して同等以上
の促進効果をもたらすことが明らかとなった。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、キチンカ
ルシウムの粉末を混和した栽培土壌は、植物の生長促進
するのに有効な土壌になることがわかった。すなわち、
キチンカルシウムの粉末を混和した栽培土壌は、キチン
カルシウムが土壌中の微生物の加水分解酵素キチナー
ゼ、キトサナーゼ、ディアセチラーゼなどにより分解さ
れNーアセチルキトオリゴ糖、キトオリゴ糖などの低分
子分解物となり、カルシウムはカルシウムイオンとな
り、それらが微生物の働きをさらによくし、病原菌を減
らし、さらにキトオリゴ糖類が分泌される。分泌された
オリゴ糖類やカルシウムイオンは他の栄養分と共に植物
の根より吸収されて、根のはりをよくし、細胞を生き生
きとさせ、植物の生育を促進するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】地上部乾物重(TDW、g/m2、1m2あたり
各部位の乾物重の合計)並びに穂重を示すグラフであ
る。
【図2】葉面積指数(LAI、1m2あたりの葉面積)
を示すグラフである。
【図3】比葉面積(SLA、cm2/g、葉面積/葉の
乾物重量)を示すグラフである。
【図4】生長速度(CGR、g/m2/day、1日あ
たりのTDWの増加量)を示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キチンカルシウムの粉末を混和して改良
    された土壌を形成することを特徴とする土壌改良剤。
  2. 【請求項2】 請求項1を施用することにより植物の生
    長を促進することを特徴とする請求項1記載の土壌改良
    剤。
  3. 【請求項3】 キチンカルシウムの粉末がキチンとカル
    シウムからなる複合体である請求項1または2記載の土
    壌改良剤。
JP6330650A 1994-12-07 1994-12-07 植物の生長を促進する土壌改良剤 Pending JPH08157821A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6330650A JPH08157821A (ja) 1994-12-07 1994-12-07 植物の生長を促進する土壌改良剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6330650A JPH08157821A (ja) 1994-12-07 1994-12-07 植物の生長を促進する土壌改良剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08157821A true JPH08157821A (ja) 1996-06-18

Family

ID=18235046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6330650A Pending JPH08157821A (ja) 1994-12-07 1994-12-07 植物の生長を促進する土壌改良剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08157821A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105646103A (zh) * 2015-12-23 2016-06-08 广东植物龙生物技术有限公司 一种蚕沙贝壳生态酸性土壤调理剂及制备方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105646103A (zh) * 2015-12-23 2016-06-08 广东植物龙生物技术有限公司 一种蚕沙贝壳生态酸性土壤调理剂及制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Katiyar et al. A future perspective in crop protection: Chitosan and its oligosaccharides
CN102946735B (zh) 农业用途的微生物方法和组合物
WO2017069479A1 (ko) 정균형미생물군, 발효형미생물군 및 합성형미생물군과 유기질원료로 제조된 유기비료제조방법 및 그 제조방법으로 생성된 유기비료
BR112014006919B1 (pt) Método para intensificar o crescimento e/ou rendimento de plantas
US11832611B2 (en) Methods of pest control
CN103283725A (zh) 含氨基寡糖素和井冈霉素的杀菌组合物及其应用
JP2017095352A (ja) キチン及び/若しくはキトサン又はキチン及び/若しくはキトサン含有物、並びにキチン及び/若しくはキトサン分解能を有する微生物の培養物を含む肥料、並びにその製造方法等
AU2015283359B2 (en) Method for prophylaxis of infections in crops and ornamentals, preferably in viticulture, and in woody plants
Bakiyalakshmi et al. Isolation and Application of Chitin and Chitosan from crab shell
US20200197736A1 (en) Biological composition for degrading plant pesticide residues and the application thereof
US20020076402A1 (en) Enzyme-based fungicidal composition
JPH08165183A (ja) キチンカルシウムを含む有機物肥料
JPH08157310A (ja) 植物の生長促進剤
JPH08157821A (ja) 植物の生長を促進する土壌改良剤
JP4052535B2 (ja) 動物用薬剤及び動物用飼料
CN112794746B (zh) 山药用复合菌粉及其制作方法和山药用复合菌肥及其制备方法
KR20180120563A (ko) 정균형미생물군, 발효형미생물군 및 합성형미생물군과 유기질원료로 제조된 유기비료 제조방법 및 그 제조방법으로 생성된 유기비료
CN113248304A (zh) 一种猕猴桃根癌病防治多效营养组合物及其应用
CN107915551A (zh) 种植红薯用中药渣生物有机肥
CN113200795A (zh) 一种酶解生物肽肥及其制备方法
JP6095538B2 (ja) キチン及び/若しくはキトサン又はキチン及び/若しくはキトサン含有物、並びにキチン及び/若しくはキトサン分解能を有する微生物の培養物を含む肥料、並びにその製造方法等
WO2011037568A1 (en) Method for using an induced formation of chitinase in lawn and garden soil for the control of destructive insects and microorganisms therein
JP2022509922A (ja) 硫酸化ガラクトースを含む組成物、及びその実施
WO2020168650A1 (zh) 微生物复合制剂及其制备方法
RU2292131C1 (ru) Способ предпосевной обработки семян