JPH0815560A - 複数の波長の光を分離又は合成する光学装置 - Google Patents

複数の波長の光を分離又は合成する光学装置

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JPH0815560A
JPH0815560A JP7087441A JP8744195A JPH0815560A JP H0815560 A JPH0815560 A JP H0815560A JP 7087441 A JP7087441 A JP 7087441A JP 8744195 A JP8744195 A JP 8744195A JP H0815560 A JPH0815560 A JP H0815560A
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light
dichroic mirror
optical
wavelengths
layer
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JP7087441A
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English (en)
Inventor
Hironobu Kiyomoto
浩伸 清本
Koichi Egawa
弘一 江川
Hayami Hosokawa
速美 細川
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学素子としてのダイクロイックミラーを非
平行光路中に配置することを可能として、装置の小形
化、部品点数の削減によるコスト低減を図った光学装置
を提供する。また、異なる複数の積層群を用いて、分光
特性が急峻で不透過帯域の広い波長分離・合成フィルタ
ー及びそれを用いた光学装置を提供する。 【構成】 波長に応じて光を反射又は透過させる波長選
択性を有し、かつ、光の入射角依存性の少ないダイクロ
イックミラーを構成し、これを別々の方向から進行して
くる複数の波長の光の非平行光路中、つまり発散光路又
は集束光路中に配置し、複数の波長の光を合成又は分離
する。このような光学系を用いて物体の有無、距離等を
検出する光センサ装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の波長の光を分離
又は合成する光学装置と、その装置に用いられる多層膜
にて構成した波長分離・合成フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、複数の波長の光を分離又は合
成して同一方向に投光又は受光する光学装置としては、
図1に示すようなものがある。この光学装置は、波長の
異なる2つの光源1a,1b(波長λ1 ,λ2 )からの
光をそれぞれコリメートレンズ2a,2bにて平行光と
した上で、光学素子であるダイクロイックミラー2を用
いて波長の違いにより、光を反射又は透過させること
で、合成している。図2はダイクロイックミラーの分光
特性であり、λ1 を反射波長域(例えば700nm)、
λ2 を透過波長域(例えば900nm)にすれば、ダイ
クロイックミラーで2光波は合成され、両方の波長(λ
1 ,λ2 )の光を投光できる。
【0003】また、従来から、この種の光学装置に用い
られる光学フィルターとしては、ダイクロイックミラー
と称される多層膜構造でなるものが知られている。従来
のダイクロイックミラーは、図3(b)に示すように、
その膜構成が、基板(屈折率n=1.5)/0.40
H,0.96L,0.94H,0.85L,(1H,1
L)8,1.01H,1.05L,0.45H/Air
(n=1)となったものがあり、この構成のものは、図
3(a)に示すような波長−透過率特性を有する。上記
の各値は、λ=750nmのとき、λ/4を1としたと
きの光学的膜厚(nd)を表しており、“H”,“L”
はそれぞれ高い屈折率を有する物質層と低い屈折率を有
する物質層(例えば、前者が2.26、後者が1.4
6)であることを表している。これらの物質層の例とし
ては、TiO2 ,SiO2 が揚げられる。また、(1
H,1L)8は、物質層の繰り返し積層群で、8回、1
H,1Lが繰り返されていることを表す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うな従来の光学装置では、ダイクロイックミラー5(図
1)を平行光路中に配置しているため、装置の大型化及
びコリメートレンズなど部品点数の増大に伴う経済性の
低下等の問題を有していた。
【0005】また、上記光学フィルターとしてのダイク
ロイックミラーの特性は、図3(a)に示す立上り特性
が急峻な程、より接近した2つの波長の光を分離/合成
することができる。ダイクロイックミラーにより2つの
波長の光を合成する例を図4に示す。この場合、ダイク
ロイックミラーに要求される特性としては、図5に示す
ように、波長λ1においては反射率が高く(透過率が低
く)、波長λ2においては透過率が高いものである。こ
のような特性のダイクロイックミラーにおいては、λ1
の光のパワーとλ2の光のパワーが合成後の光パワーへ
と効率良く合成できる。また、波長の違いにより光を分
離する場合にも、全く同様に考えることができる。従っ
て、立上がり特性が急峻なもの程、図5における反射域
と透過域が接近することになり、より接近した2つの波
長の光を分離/合成することができる。
【0006】ところで、入射角が小さい時に、急峻な立
上り特性を得る方法として、隣り合う2つの物質層の
屈折率差を大きくとる(例えば、TiO2 (n=2.2
6)とSiO2 (n=1.46)など)、繰り返し層
群の繰り返し回数を増やす、などがある。また、入射角
が大きい時、例えば、図3(a)に示すように、入射角
が70°の場合、透過率特性はP偏光とS偏光で違って
くるため、LED光などの光の場合、P偏光成分とS偏
光成分がランダムに混じり合ったランダム偏光であり、
透過率特性はP偏光とS偏光の平均となるため、50%
透過域付近でリップルが生じる。ランダム偏光の特性
は、P偏光の特性とS偏光の特性の平均値となるため、
透過率が50%付近(波長にすると図6で740nm付
近)においてリップルが生じる。なお、図6は従来の膜
構成におけるダイクロイックミラーの入射角70°にお
ける特性である。このP偏光とS偏光の違いは、屈折率
差が大きい程、また、繰り返し回数が多い程、顕著とな
る。このリップルにより、結果的には透過率が低い波長
領域から透過率が高い波長領域までの立上りに長い波長
範囲を必要としてしまうため、近接する2つの波長の光
を合成/分離することが困難となる。
【0007】その解決策として、繰り返し回数は最適
な回数を選び出す、屈折率差が小さくなるように2つ
の物質層を選択する、などが考えられ。に関して、屈
折率差を小さくすると、繰り返し層群が関与する立上り
特性については前述した理由により、改善できるが、繰
り返し層群以外の層(調整層という)に関して不具合が
生じる。すなわち、図3に示した“A”から“B”の波
長領域(すなわち不透過帯域)に関して、より広いもの
のが望まれる(LED等の光源では波長スペクトル特性
がある程度広いため)のであるが、調整層において2つ
の物質層の屈折率差を小さくすると(例えば後述の図1
8に示すTiO2 とAl23 のときなどがある)、不
透過帯域が狭くなってしまうため、効率良く2つの波長
の光を分離/合成することができなくなる。
【0008】ここで、不透過帯域“A”から“B”につ
いて説明しておく。不透過帯域は、図5に示した反射帯
域と同じであり、ダイクロイックミラーが反射する光に
関与する。上述の図4、図5において、波長λ1の光を
反射する場合を考えると、図7に示す従来のダイクロイ
ックミラーの場合(入射角45°)、λ1として選ぶこ
とのできるのは、B(約610nm)からA(約750
nm)の間の波長である。このB−A間が短ければ、そ
れだけ選ぶことのできる波長範囲が狭くなる。一方、L
EDなどの光を光源として用いる場合、波長スペクトル
がある程度広いため、B−A間が短いと、LEDから発
光される光の全てを反射できなくなり、パワーロスとな
る(B−A間以外の波長の光は全てが反射されず、透過
率に従って透過する)。従って、B−A間がある程度以
上広くなければ、効率良く2つの波長の光を分離/合成
することができなくなる。
【0009】本発明は、上記問題を解決するもので、接
近した2つの波長の光を分離/合成するダイクロイック
ミラーを非平行光路中に配置することを可能とし、装置
の小形化、部品点数の削減によるコスト低減を図った光
学装置を提供することを目的とする。また、本発明は、
異なる複数の積層群を用いて、分光特性が急峻で不透過
帯域の広い波長分離・合成フィルター及びそれを用いた
光学装置、光センサ装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の光学装置は、波長が互いに異なる第1の光及
び第2の光をそれぞれ出射する第1の発光手段及び第2
の発光手段と、第1の光及び第2の光が異なる面に入射
するように配置され、一方の光を透過し他方の光を反射
することにより第1の光及び第2の光を合成する、光学
多層膜構造を有するダイクロイックミラーとを含み、第
1の光と第2の光の波長は、互いに接近しており、ダイ
クロイックミラーに入射する光の少なくとも一方は、発
散光又は集束光であり、ダイクロイックミラーは、入射
する光の入射角範囲において、第1の光及び第2の光の
合成に関する特性の変化が少ないものである。また、本
発明の光学装置は、波長が互いに異なる第1の光及び第
2の光が混ざりあった状態でほぼ同じ方向から進行して
くる合成光の光路中に配置され、第1の光及び第2の光
の一方の光を透過し他方の光を反射することにより第1
の光及び第2の光を分離する、光学多層膜構造を有する
ダイクロイックミラーと、分離された第1の光及び第2
の光をそれぞれ受光する第1の受光手段及び第2の受光
手段とを含み、第1の光と第2の光の波長は、互いに接
近しており、ダイクロイックミラーに入射する第1の光
及び第2の光の少なくとも一方は、発散光又は集束光で
あり、ダイクロイックミラーは、入射する光の入射角範
囲において、第1の光及び第2の光の分離に関する特性
の変化が少ないものである。ここで、第1の光の波長と
第2の光の波長が接近しているかどうかの判断はダイク
ロイックミラーへの入射角範囲に依存するものであり、
実施例説明から明らかとなるように、同じ入射角範囲に
おいて従来設計によるダイクロイックミラーを使用した
のでは十分分離/合成できない程度に2つの波長が接近
している場合に、2つの波長が接近していると判断され
る。光の分離/合成に関するダイクロイックミラーの特
性とは、分離/合成される光の波長におけるダイクロイ
ックミラーの反射率又は透過率を意味する。光の分離/
合成に関するダイクロイックミラーの特性の変化が小さ
いかどうかは、同じ入射角範囲において従来の設計によ
るダイクロイックミラーを使用したときの特性との比較
により判断される。
【0011】また、上記光学装置において、ダイクロイ
ックミラーは、第1及び第2の光のそれぞれの波長をλ
1 ,λ2 とし、ダイクロイックミラーを発散又は集束光
路中に配置したときの中心入射角での透過率が最大透過
率のほぼ1/2となる波長をλD としたとき、λD >
(λ1 +λ2 )/2の関係を満たすように特性を選択し
たものである。また、上記光学装置において、ダイクロ
イックミラーは、第1及び第2の光のそれぞれの波長を
λ1 ,λ2 とし、ダイクロイックミラーを発散又は集束
光路中に配置したときの中心入射角での透過率が最大透
過率のほぼ1/2となる波長をλD としたとき、λD >
√(λ1 ×λ2 )の関係を満たすようにダイクロイック
ミラーの特性を選択したものである。また、上記光学装
置において、ダイクロイックミラーは、第1及び第2の
光のそれぞれの波長をλ1 ,λ2 とし、発散又は集束し
て進行する光が入射角θ±αの範囲でダイクロイックミ
ラーへ入射し、(λ1 +λ2 )/2もしくは√(λ1×
λ2 )の波長に対する透過率が最大透過率のほぼ1/2
となる角度をΧとしたとき、ほぼ、Χ=cos-1[(2
×cosα−1)×cosθ]の関係を満たすように特
性を設定したものである。また、上記光学装置におい
て、ダイクロイックミラーは、屈折率が高い物質層(H
の層という)と屈折率が中間の物質層(Mの層という)
と屈折率が低い物質層(Lの層という)の少なくとも3
種類の材料によって構成され、Hの層及びMの層が繰り
返し積層された第1の部分と、Hの層及びLの層からな
る第2の部分と、を含む多層膜から構成されているもの
である。また、上記光学装置において、ダイクロイック
ミラーは、TiO2 の層及びAl23 の層が繰り返し
積層された第1の部分と、TiO2 の層及びSiO2
層からなる第2の部分と、を含む多層膜から構成されて
いるものである。また、本発明のダイクロイックミラー
は、屈折率が高い物質層(Hの層という)と屈折率が中
間の物質層(Mの層という)と屈折率が低い物質層(L
の層という)の少なくとも3種類の材料によって構成さ
れ、Hの層及びMの層が繰り返し積層された第1の部分
と、Hの層及びLの層からなる第2の部分と、を含む多
層膜から構成されているものである。
【0012】また、上記ダイクロイックミラーは、第1
の部分におけるHの層及びMの層は、それぞれ同じ光学
的膜厚で繰り返し積層されているものである。また、上
記ダイクロイックミラーは、第1の部分及び第2の部分
にさらに加えて、Hの層及びLの層がそれぞれ同じ光学
的膜厚で繰り返し積層された第3の部分を含む多層膜か
ら構成されているものである。また、上記ダイクロイッ
クミラーは、第3の部分におけるHの層及びLの層は、
第1の部分の光学的膜厚よりも薄い光学的膜厚により構
成されているものである。また、上記ダイクロイックミ
ラーにおいて、HはTiO2 ,MはAl23 ,LはS
iO2 であるものである。また、本発明のダイクロイッ
クミラーは、屈折率差αの2種類の材料の層がそれぞれ
同じ光学的膜厚で繰り返されて成る第1の部分と、αよ
りも大きい屈折率差の2種類の材料の層から成る第2の
部分と、を含む多層膜から構成されているものである。
また、上記ダイクロイックミラーにおいて、第1の部分
を構成する2種類の材料の内の一つと、第2の部分を構
成する2種類の材料の内の一つとは、同じ材料であるも
のである。また、上記ダイクロイックミラーにおいて、
第1の部分及び第2の部分にさらに加えて、前記第1の
部分とは異なる光学的膜厚で屈折率差αの2種類の材料
がそれぞれ同じ光学的膜厚で繰り返される第3の部分を
含む多層膜から構成されているものである。また、上記
ダイクロイックミラーにおいて、第1の部分及び第2の
部分にさらに加えて、屈折率差αよりも大きい屈折率の
2種類の材料の層がそれぞれ同じ光学的膜厚で繰り返さ
れる第3の部分を含む多層膜から構成されているもので
ある。また、上記ダイクロイックミラーにおいて、第1
の部分の2種類の材料はTiO2 とAl23 であり、
第2の部分の2種類の材料はTiO2 とSiO2 である
ものである。
【0013】また、本発明の光学装置は、波長の異なる
複数の光を合成し該合成された光を投光する投光部と、
投光部から投光された複数の波長の光の物体による反射
光を受光する受光部とを有したものにおいて、投光部
が、出射波長の異なる複数の発光素子と、複数の発光素
子からの発散光路中に配置された上記記載のいずれかの
ダイクロイックミラーとを備え、受光部により受光され
た複数の波長の光の反射光の大小関係を判別することに
より物体を検出するものである。また、本発明の光学装
置は、所定の波長を含む光を投光する投光部と、投光部
から投光された光の物体による反射光を波長の異なる複
数の光に分離して受光する受光部とを有したものにおい
て、受光部が、反射光の集束光路中に配置され、複数の
波長の光に分離する上記記載のいずれかのダイクロイッ
クミラーと、このダイクロイックミラーによって分離さ
れた複数の波長の光を受光する複数の受光素子とを備
え、受光部により受光された複数の波長の光の反射光の
大小関係を判別することにより物体を検出するものであ
る。また、本発明の光学装置は、波長の異なる複数の光
を合成する光合成部と、この光合成部により合成された
光を伝送する光伝送路とを有したものにおいて、光合成
部が、出射波長の異なる複数の発光素子と、該複数の発
光素子からの発散光路中に配置された上記記載のいずれ
かのダイクロイックミラーとを備え、光伝送路を用いて
多重波長光通信を行うものである。また、本発明の光学
装置は、光を伝送する光伝送路と、この光伝送路により
伝送された光を波長の異なる複数の光に分離する光分離
部とを有したものにおいて、光分離部が、光の集束又は
発散光路中に配置された上記記載のいずれかのダイクロ
イックミラーを備え、光伝送路を用いて多重波長光通信
を行うものである。また、本発明の光学装置は、複数の
波長の光を光伝送路により伝送して双方向多重通信を行
うものにおいて、1つの光伝送路を複数の波長の光によ
る送信及び受信に共通に使用し、送信用の光を発光する
発光素子と、受信用の光を受光する受光素子と、これら
の素子と前記光伝送路との間に配置された上記記載のい
ずれかのダイクロイックミラーとを備え、ダイクロイッ
クミラーは、発光素子の発散光路中であり、かつ、受光
素子の集束光路中に設けられ、該ダイクロイックミラー
に入射される光をその波長に応じて透過し、又は反射す
ることにより、光を波長毎に分離して多重化するもので
ある。また、本発明の光学装置は、波長の異なる複数の
光を合成し該合成された光を対象物体に投光する投光部
と、該対象物体からの反射光を受光して波長間の強度差
を検出する光検出部とを有したものにおいて、投光部
が、出射波長の異なる複数の発光素子と、該複数の発光
素子からの発散光路中に配置された上記記載のいずれか
のダイクロイックミラーとを備え、光検出部により検出
した信号に基づいて対象物体の色を識別するものであ
る。また、本発明の光学装置は、波長の異なる複数の光
ビームを変調し、かつ合成する光源装置と、この光源装
置からの光ビームを走査してスクリーンに投影する光偏
向装置とを備えたものにおいて、光源装置が、上記記載
のいずれかのダイクロイックミラーを用いて光ビームの
合成を行うようにしたものである。また、本発明の光学
装置は、カラー原稿を読み取る色識別部と、この色識別
部による識別結果に基づいてカラー画像を記録する記録
部とを備えたものにおいて、色識別部が、上記記載のい
ずれかのダイクロイックミラーを用いて色を識別するよ
うにしたものである。また、本発明の光学装置は、波長
の異なる複数の光を合成し該合成された光を光ディスク
に照射し、データの書き込み/読み取りを行う光ヘッド
を有したものにおいて、光合成に上記記載のいずれかの
ダイクロイックミラーを用いたものである。
【0014】
【作用】本発明の光学装置又は光センサ装置において
は、光学多層膜構造を有するダイクロイックミラーによ
って、第1の発光手段及び第2の発光手段から出射され
る互いに異なる波長を持つ第1及び第2の光が、透過又
は反射されることにより、合成される。そして、ダイク
ロイックミラーに入射する光の入射角範囲における光の
合成に関する特性の変化が少ないものであるので、ダイ
クロイックミラーを発散光又は集束光路中、すなわち、
非平行光路中に配置することができ、また、波長が互い
に接近している2つの光を合成することができる。ま
た、本発明の光学装置又は光センサ装置においては、光
学多層膜構造を有するダイクロイックミラーに、波長が
互いに異なる第1及び第2の光が混ざりあった状態でほ
ぼ同じ方向から入射し、透過又は反射されることによ
り、これらの光は分離される。これらの分離された光は
第1及び第2の受光手段により受光される。そして、ダ
イクロイックミラーに入射する光の入射角範囲における
光の分離に関する特性の変化が少ないものであるので、
ダイクロイックミラーを発散光又は集束光路中、すなわ
ち、非平行光路中に配置することができ、また、波長が
互いに接近している2つの光を分離することができる。
【0015】また、本発明のダイクロイックミラーにお
いては、屈折率差の小さな物質層の繰り返し積層部と、
屈折率差の大きい物質層との組み合わせにより、透過特
性に生じるリップルを抑え、急峻な分光特性と、広い不
透過帯域特性が得られる。
【0016】また、上記ダイクロイックミラーを備えた
光学装置においては、投光部の発光素子又は光源から複
数波長の光が発光され、ダイクロイックミラーにより一
方の光は反射され、他方の光は透過されることによりこ
れらの光は合成され、検出物体に向けて投光される。検
出物体からの反射光を受光することにより、検出物体の
有無、距離、変位等を検出することができる。ダイクロ
イックミラーは発光素子又は光源からの発散光路中に配
置されるので、光学系が小型化される。ダイクロイック
ミラーは、複数の受光部での受光のために複数波長の光
を分離するようにも作用し、その場合は、入射光の集束
光路中に配置され、上記と同様に光学系が小型化され
る。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図8は本実施例による光学装置の投光光学系を示し、光
学装置は、互いに異なる波長(λ1 ,λ2 )の光を非平
行に発散発光する光源(発光ダイオード等の発光素子)
1a,1bと、この非平行光路中に配置され波長選択性
を有し波長に応じて光を反射又は透過させて光を合成す
る光学素子としてのダイクロイックミラー3と、このダ
イクロイックミラー3により合成された光を平行化する
コリメートレンズ2とからなる。光源1a,1bは、そ
の光が、ダイクロイックミラー3に対して、別々の方向
から非平行に進行し、一方の光がダイクロイックミラー
3の一方の面に入射し、他方の光がダイクロイックミラ
ー3の他方の面に入射するように配置している。また、
非平行に進行する2つの光は、ダイクロイックミラー3
によって合成された後もそのまま非平行に進行する。
【0018】上記の構成により、次の効果が得られる。
従来2つのコリメートレンズを必要としていたのに対し
て、1つのコリメートレンズで共用でき、部品点数が削
減でき、装置のローコスト化、小型化が図れる。また、
ダイクロイックミラーの小型化、ローコスト化が図れ、
ひいては装置の小型化が可能となる。
【0019】上記では投光光学系について示したが、図
9に示すように、受光光学系についても同様に適用でき
る。図9において、受光光学系の装置は、集光レンズ5
と、この集光レンズ5による集束光路中に配置され、2
つの波長の光に分離するダイクロイックミラー3と、分
離された2つの光をそれぞれ受光する受光素子6a,6
bとからなる。
【0020】上記のように非平行光路中に配置するダイ
クロイックミラーは、発明者らが確立した以下の理論に
より、実現することが可能となった。発散(集束)光路
中にダイクロイックミラー3を配置する場合、図10に
示すように、入射角は、θ−aからθ+aの範囲を持つ
ことになる。ダイクロイックミラーなどの光学多層膜に
おいては、入射角がαだけ変化すると、透過特性の波長
シフト量は、cosαの関数となる。中心入射角θか
ら、入射角θ−a、θ+aまでのcosαの変化量は、
それぞれ、 cosθ−cos(θ−a) … cosθ−cos(θ+a) … この範囲でのcosαの変化量は、 +=2cosθ−cos(θ−a)−cos(θ+a) =2cosθ−2cosθ・cosa … となるが、正負を考えて、この量から、中心入射角での
波長のずれを表すことができるが、角度に換算するため
には、これをcosθからのずれ量と考え、 cosθ−(2cosθ−2cosθcosa) =−cosθ+2cosθcosa =(2cosa−1)×cosθ … となる。
【0021】つまり、cos-1{(2cosa−1)×
cosθ}… で求まる角度Xが、θ−aからθ+aの範囲で入射角が
変化する時における、透過特性の波長シフト量の中心と
なる。換言すると、ダイクロイックミラーは、角度Xの
入射角での(λ1 +λ2 )/2の波長での透過率が、最
大透過率の1/2となるように設計すればよいことにな
る。
【0022】具体的なダイクロイックミラーの設計例を
以下に示す。図11は波長700nmの光と波長900
nmの光を効率良く分離/合成できるダイクロイックミ
ラーの透過率特性である。この特性を有するダイクロイ
ックミラーの膜構成は、図12に示すように、基板(屈
折率n=1.51)/0.403H,0.956L,
0.854L,(1H,1L)8,1.010H,1.
053L,0.450L/Air(n=1)である。こ
こに、H:高い屈折率を有する物質層で、例えば、Ti
O2 (n=2.26),L:低い屈折率を有する物質層
で、例えば、SiO2 (n=1.46)、但し、光学的
膜厚は、λ=760nmのとき、λ/4を“1”とす
る。
【0023】いま、光学装置として使うときの中心入射
角θ=45°、発散角a=20°とする場合、上記理論
の式より、X=cos-1{2cosa−1)×cos
θ}=51.5°であるので、ダイクロイックミラー自
体は、入射角51.5°のとき、透過率が50%となる
波長を(λ1 +λ2 )/2=800nm付近になるよう
に設計した。この設計により、光学装置としては、中心
入射角θ(=45°)での透過率が最大透過率のほぼ1
/2となる波長λD は、(λ1 +λ2 )/2、この例で
は800nmよりも大きいものとなっている。
【0024】ここで、図1に示した従来例のダイクロイ
ックミラーでの入射角依存特性を図13に示す。図13
では、ダイクロイックミラーを平行光路中(入射角45
°)に配置して、波長700nmの光と波長900nm
の光が効率良く分離/合成できるように設計している
(平行光路中であるので、入射角は45°のみ)。つま
り、(700+900)/2=800nmにおいて、入
射角45°のとき、透過率が50%となっている。しか
しながら、このような従来のダイクロイックミラーを非
平行光路中に配置した場合、波長700nmの入射角6
5°の光は効率良く反射できておらず、また、入射角6
5°の光は波長700nm付近で波長に対する透過率の
変化が大きいので、光源のスペクトルが温度変化等によ
り波長シフトした場合に反射光の強度が変化してしまう
という問題がある。これに対して本実施例では、波長7
00nmの光は入射角65°でも透過率が十分小さく、
このような問題がない。一方、波長900nmでは、従
来例も本実施例も入射角65°の透過率が低くなるが、
入射角65°の光は波長900nm付近で波長に対する
変化が小さいので、従来例でも本実施例でも問題はな
い。
【0025】このように本実施例によれば、従来の設計
では効率良く分離/合成できなかった、接近した2つの
波長の非平行光を効率良く分離/合成できる。また、従
来例として√λ1 ×λ2 =√700×900=794n
mにおいて、入射角45°のとき透過率が50%となる
ように設計した例もある。この従来の設計における考え
方を以下に説明する。光学多層膜においては、各層の境
界からの光の干渉を利用しており、各層の境界からの光
強度は、各層の膜厚と波長の比で決定される。つまり、
各層の膜厚が波長の何倍に相当するかで、その特性は決
まる。逆に、各層の膜厚が決まっている場合(例えば、
ある設計をされたダイクロイックミラーの特性を考える
と)、設計波長λD に対して短波長側と長波長側では、
その特性の変化の振る舞いは違ってくる。例えば、λD
− ΔλとλD +Δλ( Δλは任意)での特性の変化の
割合を考えた場合、変化の割合は膜厚との比により決ま
るので、それぞれλD − Δλ/λD 、λD + Δλ/λ
D の割合で変化すると考えられる。よって、各波長にお
ける特性は、λD に対する相対波長、つまり、波長の比
により、その特性の変化の割合が決まるため、λ1 、λ
2が与えられたとき、その変化がどちらからも等しくな
る波長は√(λ1 ×λ2 )で求めることができ、光学多
層膜においては、この波長を中心と考える方が望ましい
というものである。このように設計した場合、上述問題
点がより顕著になる。それに対して、上記の図11に示
す特性を有するダイクロイックミラーにおいては、上述
問題点が大幅に低減できる。
【0026】光源としてLEDを用いた場合、LEDは
例えば図14(a)(b)に示すような発光波長の分布
を有するので、図11又は図13の特性を有するダイク
ロイックミラーによる光の分離/合成特性は、発光波長
分布内の各波長についての発光強度と透過率(反射率)
を考慮して求められる。この場合にも従来例よりも本実
施例の方が効率のよい分離/合成ができる。
【0027】上記実施例によるダイクロイックミラー
は、短波長側を反射させ、長波長側を透過させる長波長
透過フィルターについて示したが、図15に示すよう
な、短波長側を透過させ長波長側を反射させる短波長透
過フィルターについても、同様に本発明は適用できる。
また、上記実施例で示した現象は、入射角が大きな時に
顕著となる。また、装置の小型化、装置としての設計の
容易度を考えた場合、中心入射角を45°付近にするこ
とが望ましい。
【0028】上述したような装置においては、ダイクロ
イックミラーの透過光、反射光の両方を使用するため、
ダイクロイックミラーとしては、光の吸収等の損失がな
いものが望まれる。従って、ダイクロイックミラーの光
学多層膜としては、光の吸収がほとんどない誘電体多層
膜により構成されたものがよい。
【0029】上述した図8に示した投光光学系を用いれ
ば、反射板による反射光を受光し、検出物体により反射
光が遮られることにより受光量が変化することを検出し
て物体を検知するようにした物体検知装置、その他の光
電センサの投光部を小型化することかできる。また、2
波長の分離/合成を2か所以上で用いれば、3波長以上
の分離/合成も可能となる。
【0030】次に、本発明のダイクロイックミラーの別
の実施例について説明する。ダイクロイックミラーは多
層膜構成でなり、その膜構成は、図16に示すように、
基板(屈折率n=1.5)/1.09H,0.55L,
1.20H,0.92L(1.15H,1.06M)
5,0.97H,1.62L,/Air(n=1)
…膜構成 となっており、図17に示す波長−透過率特性を有す
る。光学的膜厚は、λ=720nmのときλ/4を
“1”としている。“H”,“L”,“M”は、それぞ
れ、高、低、中間の屈折率を有する物質層(例えば、
2.26,1.46,1.67)であり、それらの例と
しては、TiO2 ,SiO2 ,Al23 が揚げられ
る。このダイクロイックミラーは、従来のものに比べ、
繰り返し積層群(第1の部分)の屈折率差を小さくし、
それ以外の調整層(第2の部分)の屈折率差を大きくし
ている。
【0031】本実施例によれば、入射角70°におい
て、透過率が10%から90%に立上る波長域で考える
と、上述の図3(a)において、100nmであるのに
対し、図17では80nmとなり、改善されている。従
って、従来の設計によるよりも接近した2つの波長の光
を分離/合成できる。本実施例の効果をより明示するた
めに、上記とは別に、TiO2 とAl23のみで最適
設計したダイクロイックミラーの入射角20°での特性
を本実施例に併せて示したのが、図18である。同図よ
り、TiO2 ,Al23 のみで構成(調整層もTiO
2 ,Al23 で構成)した場合に比べて、TiO2
Al23 ,SiO2 で構成(調整層はTiO2 ,Si
2 ,繰り返し層群は、TiO2 とAl23 で構成)
の方が、不透過帯域(B´−A´)が広がっていること
が分かる。
【0032】光学多層膜により構成されたダイクロイッ
クミラーにおいては、一般的にその特性の急峻性は、主
に繰り返し層の屈折率差及び繰り返し回数により決定づ
けられ、不透過帯域の広さは、主に、いわゆる調整層の
屈折率差により決定づけられる。従って、TiO2 とA
23 で繰り返し層を、TiO2 とSiO2 で調整層
をそれぞれ構成することにより、TiO2 とSiO2
みで構成されたものよりも急峻な特性を、TiO2 とA
23 のみで構成されたものよりも広い不透過帯域を
得ることができる。
【0033】また、本実施例の構成においては、作製
上の容易度などを考えて、同じ光学的膜厚の層の繰り返
しにより膜を構成しているが、光学的膜厚に関しては、
同じ光学的膜厚の層の繰り返しにせずに、その一部また
は全部を、それぞれ各層の光学的膜厚が最適となるよ
う、ばらばらに設計することも可能である。また、材料
に関しては、調整層でより大きな屈折率差を得るために
高屈折率物質として、容易に成膜できるTiO2 を選
び、低屈折率物質としても同様にSiO2 を選んだ。よ
り屈折率の低い物質としてMgF2 が考えられるが、こ
の物質においては、成膜時に発生する応力がTiO2
同方向のため、多層化すると、クラック等が発生しやす
くなる。また、繰り返し層群においても、適切な屈折率
差を得るためにTiO2 とAl23 を選んだ。高屈折
率物質TiO2 を調整層と繰り返し層群とに共通に用い
ることにより、容易に設計、作製することができる。
【0034】次に、他の実施例による膜構成を説明す
る。この膜構成は、図19に示すように、基板(屈折率
n=1.5)/1.28L,0.45H,0.99L,
(0.94H,0.98L)5,1.33H,0.63
L,1.25H,0.87L(1.15H,1.06
M)5,1.01H,1.63L,0.17H/Air
(n=1) …膜構成 であり、これにより、図20に示すように、構成より
も不透過帯域を広げることができる。ここに前述と同様
に、光学的膜厚は、λ=720nmのときλ/4を1と
し、H,L,Mは、屈折率がそれぞれ2.26,1.4
6,1.67で、例えばTiO2 ,SiO2 ,Al2
3 が掲げられる。本実施例構成は次のようにして得られ
た。図21に構成における入射角45°の際の特性を
示している。この特性では、波長600nm〜700n
mにおける不透過帯域が0%付近になっていない。そこ
で、図21に示した(A)の特性を有する積層群を構成
の積層群と合せることにより、図20に示すように波
長600nm〜700nmの不透過帯域を0%付近まで
にすることができる。(A)の特性を得るための膜構成
は、基本的には構成と同じで、設計波長を短く(すな
わち、光学的膜厚を薄く)設定している。(A)の特性
を得るための膜構成は、構成と同様に、繰り返し層群
を含んでもよく、また、前述したように各光学的膜厚を
ばらばらに最適化しても得ることができる。
【0035】上記膜構成の基板側の「1.28L,0.
45H,…1.33H,0.63L」の部分で、(A)
の特性を得ており、「1.25H,0.87L,…1.
63L,0.17H」の部分での特性を得ている。な
お、上記各部分のそれぞれにおいて、調整層の層数及び
光学的膜厚は、トータル的に考えて最適化しているた
め、各部分を個別で考えた時の層数及び光学的膜厚とは
異なっている。本実施例においては、特性(A)を得る
ために、膜構成としては、TiO2 とSiO2 のみで構
成している。これは、成膜時の応力の方向がTiO2
SiO2 では逆のため、容易に多層化が実現できるため
である。また、基本的な特性は、構成により得ている
ため、特性(A)に関しては、比較的多層化が容易なT
iO2 とSiO2 で構成した。なお、調整層の設定等
は、コンピュータ・シュミレーション等の手法を採用す
ることで、適宜に設計を行うことができ、種々の膜構成
が可能である。
【0036】このように、急峻な特性の不透過帯域の広
いダイクロイックミラーは、上述の図8に示したように
投光光学系の非平行光路中に配置する場合に極めて有効
となる。また、入射角が小さい場合においては、P偏光
とS偏光の透過率特性については差異がなく、この場合
では、屈折率の大きな物質層で繰り返し層群を構成する
方が、急峻な特性が得られる。従って、本発明は、入射
角がある程度以上大きい時に有効である。なお、使い勝
手等を考慮して本実施例においては、中心入射角を45
°としている。さらには、上記では長波長透過フィルタ
ーについて説明したが、短波長透過フィルターについて
も同様に実施することができる。
【0037】図22は本発明を波長多重通信システムに
実施した場合の構成を示す。この実施例は、波長λ1の
光を発生する発光素子1aと、波長λ2の光を発生する
発光素子1bが、ダイクロイックミラー3で合成された
後、レンズ4で集光され、光ファイバーケーブル100
に供給されるように構成されている。このように構成す
ると、複数の波長の光を光ファイバーケーブル100で
伝送できるようになる。この場合、各波長の光を所望の
情報で変調しておけば、情報の多重化が容易に行える。
【0038】続いて、複数の波長の光を光ファイバー等
の通信路により伝送して双方向多重化通信を行う光学装
置のさらに他の例を以下に説明する。図23は従来のこ
の種の光学装置の構成を示し、波長λ1,λ2の光を伝
送する光ファイバー101、波長λ1の光を伝送する光
ファイバー102、波長λ2の光を伝送する103の間
に3個のレンズ4が配され、平行光路中に従来のダイク
ロイックミラー3(光学素子)が配置されている。それ
に対し、図24は本実施例の光学装置の構成を示し、本
実施例のダイクロイックミラー3は非平行光路中に設け
られることから、1個のレンズ4を配しているだけであ
る。
【0039】この光学装置においては、波長λ1,λ2
の光を伝送する光ファイバー101の端面から光が出射
され、その光は集光レンズ4を通って集光された後、本
実施例のダイクロイックミラー3により波長λ1,λ2
の光に分離され、それぞれ光ファイバー102,103
に導かれ、それぞれ送信される。また、光ファイバー1
02,103の端面より出射する波長λ1,λ2の光は
ダイクロイックミラー3によりほぼ同軸に合成され、集
光レンズ4を通じて光ファイバー101に導かれる。こ
のため、双方向通信を行っている複数の通信路を1本に
まとめる、又は1本の多重通信を行っている通信路を波
長毎に分けることができる。本実施例によれば、上記従
来の構成に比較し、レンズを1個しか使っていないの
で、装置の小型化、コストの削減が図れる。
【0040】図25は他の実施例構成を示す。この例
は、光ファイバー100を用いて通信している電話回線
にCATV等の映像情報を多重化し、送信し、これを家
庭内101で分波装置102で分岐し、映像はTVに、
電話回線は電話機に伝達されるようにしたものである。
この場合、電話回線は双方向通信、映像情報は片方向通
信であるので、分波装置102に本実施例によるダイク
ロイックミラーを用いた光学装置を適用することができ
る。この実施例によれば、上述したように、従来、3個
のレンズが必要であったのに対して、1個のレンズで済
み、小型化、低コスト化が可能となる。
【0041】さらに、複数の波長の光を1本の光ファイ
バー等の通信路により伝送して双方向多重化通信を行う
光学装置について説明する。図26は従来のこの種の光
学装置の構成を示し、発光素子1からの波長λ1の光を
光ファイバー100により伝送し、光ファイバー100
を通して伝送されてくる波長λ2の光を受光素子6によ
り受光するものである。この場合、3個のレンズを用い
て、平行光路中にダイクロイックミラー3を配置してい
る。それに対して、図27は本実施例の光学装置であ
り、非平行光路中に本実施例のダイクロイックミラー3
を配して、1個のレンズ4だけの済むような構成として
いる。この実施例においても、従来の構成に比較して、
装置の小型化、低コスト化が図れる。
【0042】次に、本発明を反射型光電センサに実施し
た例について説明する。図28は反射型光電センサの構
成を示す。同センサの投光部は、それぞれ異なる波長λ
1、λ2で発光する光源1a、光源1bと、その発散光
路中に配置した本発明によるダイクロイックミラー3
と、投光レンズ4とからなる。投光部は、光を投光レン
ズ4を通して検出物体Mに向けて投光する。また、受光
部は、検出物体Mからの反射光を受光レンズ5を通して
受光素子6で受光する。
【0043】この光電センサの信号処理回路は、図29
に示すごとくである。光源1a、光源1bは、発振回路
及び駆動回路を用いて交互に時分割で発光され、受光素
子6の出力信号をアンプ7で増幅し、サンプルホールド
回路8を用いて各光源の発光と同期をとって各波長の反
射光量を検出し、割算回路9により2つの波長の反射光
の比を演算し、比較回路10を用いてその値が設定した
しきい値より大きいか小さいかを比較することで、特定
の色の検出物体の有無を検出する。
【0044】このように2波長の反射光量の比で検出す
る場合には、1波長の投光ビームを用いた装置に比べ、
反射光量の絶対値が変動しても誤動作することがなく、
確実に対象物体を検出できる。つまり、レンズ部などの
汚れや検出物体の距離変動があっても確実に物体を検出
でき、また、検出物体の背景に高反射率の物体が通過す
るようなことがあっても、色が違えば誤検知することは
ない。具体的に説明すると、1波長の投光ビームを用い
た装置で、例えば、青色の物体が移動して来るのを所定
のスレッシュレベルにて検知している場合を考えると、
その背景に白色の物体が通過した時に、反射光量が増え
誤動作することがある。それに対して、2波長、例え
ば、赤色光と赤外光とを用いて反射光量の比で検出する
場合には、背景に白色の物体が通過しても、白色は赤色
光と赤外光とをほぼ同じ比率で反射するため、上記のよ
うな誤動作を起こすことがない。
【0045】また、上記の構成にすることで、従来に比
べ、2つの投光レンズを1つで共用できると共に、ダイ
クロイックミラーも光合成面を小さくできるので、その
面積を小さくでき、コストも安くなる。従って、投光光
学系全体を小さくでき、装置全体の小型化、低コスト化
が実現できる。
【0046】また、次のような構成にすることでさらな
る効果が得られる。図30に示すように、投光レンズ4
を、x軸、y軸(ダイクロイックミラー3がy軸を中心
に傾いている)をとったとき、x軸方向の開口数NA
(NA=レンズ半径/焦点距離f)が小さく、y軸方向
の開口数NAが大きくなるような長方形レンズにする。
ダイクロイックミラー3への入射角範囲は光源からの出
射角範囲が同じでも、y軸方向に比べ、x軸方向の入射
角範囲が広くなる。また、ダイクロイックミラー3は一
般的に入射角依存性を持つ。従って、x、y軸方向の開
口数NAが同じであれば、投光ビームの強度分布がx軸
方向に非対称になる。強度分布が非対称であると、例え
ば、移動物体を検出する時に、検知のタイミングが食い
違ってくることがある。そこで、x軸方向のNAが小さ
く、y軸方向のNAが大きくなるようにすることで、投
光ビームの強度分布を上下左右対称に近づけることがで
きる。これにより、検知のタイミングが食い違うような
ことが防止される。
【0047】また、2つの波長の光源のうち、波長の短
い方の光源をダイクロイックミラー3により反射される
側の光源1aとし、波長の長い方の光源をダイクロイッ
クミラー3により透過される側の光源1bとする。光源
は一般的に波長の短い方が最大発光パワーが小さく、検
出物体へ投光するパワーの有効利用を考えると、波長の
短い方の光源は、フレネル反射によるパワーロスが生じ
る透過側で用いるよりも、反射側で用いる方が望まし
い。
【0048】また、図31に示すように、2つの投光ビ
ームは、作製上、2つの光源1a,1bの位置ずれ、ダ
イクロイックミラー3の角度ずれ及び位置ずれなどの要
因から、調整機構を設けて調整した場合は別として、完
全に一致させることは困難である。ビームずれ要因のう
ちダイクロイックミラー3の位置ずれは、2つの光源1
a,1bからダイクロイックミラー3へのそれぞれの光
軸が存在する平面に対して平行な方向のみのずれとな
り、その他の要因は垂直、平行の両方向へのずれとなる
ため、2つの投光ビームのずれは、光源の光軸の存在す
る平面に対して垂直方向よりも平行方向に大きくずれ
る。従って、投光ビームに対して垂直に移動してくる検
出物体を検出する場合、図32に示すように、検出物体
Mの移動方向に対して光源の光軸の存在する平面が垂直
になるようにセンサを設置すれば、検出物体Mに投光ビ
ーム全体が完全に照射されていない状態でも、誤動作な
く検出物体Mの検出が可能となる。
【0049】上記の光学系は、2つ以上の光源から光学
素子へのそれぞれの光軸と、投光部から検出物体への光
軸と、検出物体から受光部への光軸は同一平面内にあ
り、投光ビームに対して垂直に移動してくる検出物体を
検出するものである。つまり、検出物体の移動方向に対
して3つの光軸の存在する平面が垂直になるようにセン
サは設置されている。この場合の投光ビームと受光部の
視野は図33のようになっており、いま、検出物体が、
上記の移動方向とは異なって、図示の矢印のように3つ
の光軸の存在する平面上にて移動すると仮定すると、検
出物体M1,M2の距離によって、図示のように移動方
向に対して異なった位置にて検出されて不都合である。
それに対して、本実施例のように、検出物体が3つの光
軸の存在する平面に対して垂直(つまり本紙面に対して
垂直方向)に移動する場合には、検出物体の距離によっ
て検知する位置が変わることはない。かくして、上記の
光学系により、検出物体の位置決めなどの用途において
安定した検出ができる。
【0050】本発明を反射型光電センサに実施したさら
に他の例について説明する。光学系の構成は上記実施例
と同じで、光源1aは赤色光、光源1bは赤外光を発光
する光源を用いる。信号処理回路は、図34に示すよう
に、2つの光源1a,1bを同時に発光させ、受光素子
6の出力信号を増幅し、発光タイミングでサンプルホー
ルド(S/H)し、比較回路10でその値があるしきい
値より大きいか小さいかを比較して検出物体の有無を検
出する。従来の赤外光のみのセンサでは投光ビームが見
えないために、装置を設置するときの光軸調整が困難で
あった。また、投光ビームを可視である赤色光にし、光
軸調整を容易にしたものがあるが、赤色光は緑色や青色
の検出物体に対して反射率が低く、検出が不安定である
という問題点があった。従って、本実施例のように光源
に赤外光と赤色を用いることで、従来の問題点が解決で
きる。
【0051】また、図31に示したように、2つの波長
の投光ビームの光軸、拡がり角は作製上、光源1a,1
bを構成する発光素子の外形とチップの位置ずれ、投光
レンズ4と2つの発光素子の相対的な位置ずれ、ダイク
ロイックミラー3の角度ずれなどによりバラツキが生じ
る。そこで、図35に示すように、赤色光の投光ビーム
が赤外光の投光ビームの中に含まれるように2つの投光
ビームの拡がり角を設計する。つまり、赤色光の投光ビ
ームの拡がり角をθ1、赤外光の投光ビームの拡がり角
をθ2、赤色光と赤外光の光軸の角度ずれをθdとした
とき、(θ2/2)>(θ1/2)+θdを満たすよう
に設計する。具体的には、光源1bから投光レンズ4ま
での光路長を光源1aから投光レンズ4までの光路長よ
り短くすることで、赤外光の投光ビームの拡がり角を赤
色光の投光ビームより大きくする。従って、センサの設
置時に可視である赤色光の投光ビームを基準に光軸調整
すれば、安定に検出物体が検出できるようになる。
【0052】本発明をマークセンサ装置に実施した例を
図36に示す。投光部は、それぞれ波長λ1、λ2で発
光する光源1a、1bを備え、ダイクロイックミラー3
により発散光路中で光源1aからの光を反射、光源1b
からの光を透過させて合成し、投光レンズ4により検出
物体Mに投光する構成である。また、受光部は、検出物
体Mからの反射光を受光レンズ5を介して受光素子6で
受光する構成である。光源1a、光源1bは交互に時分
割で発光され、図37に示すような処理回路を用いて、
受光素子6の出力信号から各光源1a,1bの発光と同
期をとって各波長の反射光量を検出し、その比を割算回
路9で演算し、その演算結果を比較回路10にてスレッ
シュレベルと比較して検出物体Mのマークを検出する。
【0053】本実施例による2波長を用いたマークセン
サ装置によれば、1波長を用いたマークセンサ装置に比
べ、2つの波長の光のうちどちらかの波長についての検
出物体での反射率が下地のそれと違う色であれば検出で
きるため、検出可能なマークの種類が多くなる。また、
検出物体の下地とマークの色が白と黒の組み合わせの場
合、下地とマークとで2つの波長の反射光信号の比はほ
ぼ同じになるが、加算回路11を用いて2つの反射光量
の和を求めることで、マークを検出することができる。
【0054】本発明を色識別装置に実施した例を図38
に示す。投光部は、赤色、緑色、青色でそれぞれ発光す
る光源1a、1b,1cを備え、発散光路中でダイクロ
イックミラー3aにより光源1aからの光を透過し、光
源1bからの光を反射させて合成し、その合成された光
をダイクロイックミラー3bにより透過させ、光源1c
から光を反射させて合成し、投光レンズ4により検出物
体Mに投光する構成である。また、受光部は、検出物体
Mからの反射光を受光レンズ5を介して、赤色光、緑色
光、青色光のそれぞれに対して感度を有するカラーセン
サ60で受光する構成である。この色識別装置の信号処
理回路を図39に示す。カラーセンサ60の出力から発
光タイミングと同期をとって各波長の受光量を検出し、
色識別回路13により検出物体Mの色を識別する。
【0055】図40は色識別装置の他の実施例を示す。
この例では、受光部に投光部と同じように2つのダイク
ロイックミラー3c,3dを用い、赤色、緑色、青色の
3つの波長の反射光を分離し、それぞれの波長の光をそ
れぞれの受光素子6a,6b,6cで受光する。また、
この例の他に、図36、図37のように3つの光源を時
分割で発光させ、受光部では1つの受光素子で受光し、
それぞれの光源の発光タイミングで同期をとり、各波長
の反射光量を検出するようにしてもよい。
【0056】図41は、本発明を色識別センサに応用し
た例である。この例では、発光素子1aを赤色光源、発
光素子1bを緑色光源、発光素子1cを青色光源とし、
発光素子1aと発光素子1bの出力光をダイクロイック
ミラー3aで合成し、その合成した光と発光素子1cか
ら発生した光をダイクロイックミラー3bで合成する。
そして、レンズ4によってその合成した光を集光して対
象物体M上に合焦させ、そこからの反射光をレンズ5を
介して集光し、回折格子5aで回折させ、受光素子アレ
ー6aで検出する。このように構成すると反射光の波長
間の強度差又は強度比から対象物体の色を識別すること
ができる。回折格子5aは、波長により回折角が異なる
ので、波長毎に光を分割して受光することができる。図
示のように、ダイクロイックミラー3a,3bとして
は、板状のものだけでなく、キューブ状やプリズム状の
ものでもよい。
【0057】本発明を測距センサに実施した例を図42
に示す。投光部は、それぞれ波長λ1、λ2で発光する
光源1a、1bを備え、ダイクロイックミラー3により
発散光路中で光源1aからの光を反射し、光源1bから
の光を透過させて合成し、投光レンズ4により検出物体
Mに投光する構成である。また、受光部は、検出物体M
からの反射光を受光レンズ5を介して投光部と同じダイ
クロイックミラー3により2つの波長に分離し、それぞ
れ位置検出素子PSD1,PSD2で受光する構成であ
る。測距方法は、三角測距方式で検出物体Mまでの距離
に対応した位置検出素子PSD1,PSD2上のスポッ
トの位置を検出し、検出物体Mの距離を検出するもので
ある。
【0058】測距センサの信号処理回路を図43に示
す。この回路は、加算回路14、減算回路15、割算回
路16、平均値演算回路17等から構成され、測距の他
に色検出も可能とされている。色検出は、位置検出素子
PSD1の2つの出力の和VS1と位置検出素子PSD
2の2つの出力の和VS2の比VS1/VS2により行
う。また、距離測定は、位置検出素子PSD1の2つの
出力の和/差であるVS1/VD1と、位置検出素子P
SD2の2つの出力の和/差であるVS2/VD2との
平均によって検出する。また、ここでは受光素子として
位置検出素子を用いたが、2分割以上の受光素子を用い
ても実現できる。
【0059】本発明を簡易形状認識センサに実施した例
を図44に示す。投光部は、それぞれ波長λ1、λ2で
発光する光源1a,1bを備え、ダイクロイックミラー
3により発散光路中で光源1aからの光を反射し、光源
1bからの光を透過させて合成し、投光レンズ4により
検出物体Mに投光する構成である。2つの投光ビームの
関係は一方の拡がり角が他方よりも小さい同心円状にな
っている。一般的に波長の短い光源は最大発光パワーが
小さいため、2つの波長の光のうち短い波長の光の方を
小さい拡がり角とすることが望ましい。また、受光部
は、検出物体Mからの反射光を受光レンズ5を介して受
光素子6で受光する構成である。
【0060】この形状認識センサの信号処理回路を図4
5に示す。2つ光源1a,1bは交互に時分割で発光さ
れており、受光素子6の出力信号をアンプ7で増幅した
後、各光源の発光と同期をとって各波長の反射光量を検
出し、2つの反射光量の比を割算回路9で求める。拡が
り角が大きい方の波長の反射光量をP1、小さい方のそ
れをP2とし、2つの投光ビームの全体のパワーが等し
いと仮定すると、検出物体Mが拡がり角の大きい方の投
光ビームより大きい場合、P1/P2はほぼ1になり、
検出物体Mが拡がり角の大きい投光ビームと小さい投光
ビームの間の大きさの場合、小さければ小さいほどP1
/P2は小さくなる。従って、P1/P2の比により検
出物体Mの大きさが検出できることになる。
【0061】上記各実施例では反射型のセンサを示した
が、これに限られず、図46に示すように、検出物体M
により遮光されなかった光を受光する透過型のセンサに
も同様に適用できる。さらにまた、反射型、透過型のい
ずれりのタイプのセンサにおいても、図47に示すよう
に、波長の異なる2つの投光ビームを互いにずらせて投
光する構成とした場合、スポットの一部が重なっている
場合も重なり部分がない場合にも、いずれのスポット投
光の受光量が多いかを検出することで、検出物体の位置
つまり検出物体のずれ方向の大きさや形状を判断するこ
とができる。
【0062】図48は本発明をレーザディスプレイに応
用した例である。赤、緑、青の3本のレーザービームを
それぞれ図示しない光変調器によってカラーテレビジョ
ンの3色の信号により強度変調し合成する光源装置24
を構成し、そこから送出された光を反射鏡25aによっ
て反射させ、ガルバノメータ26に導いている。光の合
成は、例えば、ダイクロイックミラーを用いて行えばよ
い。ガルバノメータ26は、垂直方向の走査を行い、回
転多面鏡28は水平方向の走査を行う。また、光偏向器
を小さくして周波数応答をよくするため2つのリレーレ
ンズ27a,27bを用い、それぞれの焦点に偏向器が
来るようにし、2つのレンズ間隔は両方の焦点距離の和
になるように配置してある。回転多面鏡28による走査
光をスクリーン29に投影すると、解像度と彩度の高い
カラーテレビジョンのディスプレイとなる。
【0063】図49は本発明をカラーイメージスキャナ
に適用した例である。これは、入力走査部30と出力走
査部31を同期部32によって同期させて回転させる。
そして、入力走査部30に取り付けられたカラー原稿3
6を例えば図41に示したような色識別センサ33によ
って識別し、その情報をコンピュータ34に送る。コン
ピュータ34では供給された識別結果に基づいて光源3
5を制御し、出力走査部31の記録材料37にカラー画
像を記録する。
【0064】図50は本発明を2波長光ヘッドに適用し
た例である。これは、波長の異なる光を発生する発光素
子1a,1bからの出力をダイクロイックミラー3によ
って合成し、偏光ビームスプリッタ40及びレンズ41
を介して光ディスク42に照射し、データのダイレクト
オーバーライト、並列読取りを行うものである。光源が
1つの場合、光ディスク42へのデータの書き込みは、
1度ピットを消してからディスク42が回転するのを待
って、書き込みを行う必要があるため、処理が遅れる
が、この例では、直接書換えを行うダイレクトオーバー
ライトが行えるので、高速処理を行うことができるよう
になる。また、読取りは2つのトラック溝の情報を同時
に読み取れるので、高速読み取りが可能になる。
【0065】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1乃至9の
光学装置又は光センサ装置によれば、波長が互いに異な
る光を合成又は分離する入射角依存性の低い多層膜構造
を有するダイクロイックミラーを、発散又は集束光路
中、すなわち、非平行光路中に配置し、波長に応じて光
を反射又は透過させ、光を合成又は分離させるようにし
たので、従来のように平行光路中に光学素子を配置した
場合に比べ、装置の小形化、部品点数の削減、コストの
低減が図れる。換言すれば、従来のダイクロイックミラ
ーの構成は、非平行光路中では入射角が変わると、反射
すべき波長の光を反射できずに透過してしまうようなこ
とが起こるため、平行光路中でしか使用できなかったの
に対して、本発明では、入射角依存性が低くなっている
ため、非平行光路中にて使用でき、従って、上記の効果
がえられる。また、合成又は分離される2つの光の波長
をλ1 ,λ2 とし、光学素子の中心入射角での透過率が
最大透過率のほぼ1/2になる波長をλD としたとき、
例えば、λD が(λ1 +λ2 )/2よりも大きくなるよ
うに光学素子を設計する、つまり、設計波長を中心周波
数からずらすことで、効率良く2波長を分離又は合成す
ることができる。
【0066】また、本発明の請求項10乃至19のダイ
クロイックミラーによれば、繰り返し積層部として屈折
率差の小さな物質層を選択し、繰り返し層以外で、透過
特性に生じるリップルを整合する調整層として屈折率差
の大きい物質層を選択し、これらを組み合わせたので、
急峻な分光特性と、広い不透過帯域特性が得られる。従
って、近接する2つの波長の光を確実に合成/分離する
ことができる。
【0067】また、本発明の請求項20乃至28の光学
装置によれば、波長の異なる2つの光源からの光を発散
光路中でダイクロイックミラーにより合成し、投光レン
ズにより検出物体に投光する構成とし、あるいは、波長
の異なる2つの光の集束光路中でダイクロイックミラー
により該光を分離する構成としたので、従来装置に比べ
て、2つの投光レンズを1つで共用でき、また、光学部
材を小さくでき、投光光学系全体を小さくでき、従っ
て、装置の低コスト化及び小型化が実現できる。さら
に、本発明の光学多層膜構造を有したダイクロイックミ
ラーを用いて、一方の光源からの光は反射させ、他方の
光は透過させるようにすることで、反射される光は光学
部材の基板を透過しないので、収差のないビームを検出
物体に投光でき、安定した物体検出を行うことが可能と
なり、従って、検出物体の位置検出に誤差を生じること
がなくなり、反射型センサ及び透過型のセンサとして使
用可能であり、さらには、検出物体の形状や有無、距離
の検出の他に、色識別等も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光学装置の構成を示す図である。
【図2】従来の光学素子の分光特性図である。
【図3】(a)は従来のダイクロイックミラーの構成を
示す図、(b)はその波長−透過率特性図である。
【図4】ダイクロイックミラーによる2つの波長の光を
合成する例を示す図である。
【図5】ダイクロイックミラーに要求される特性を示す
図である。
【図6】従来のダイクロイックミラーの入射角70°に
おけるP偏光とS偏光の成分を含めた特性図である。
【図7】従来のダイクロイックミラーの入射角45°に
おける特性図である。
【図8】本発明の実施例による光学装置の投光光学系の
構成図である。
【図9】他の実施例による受光光学系の構成図である。
【図10】光学素子の非平行光路中における作用を説明
するための図である。
【図11】光学素子の設計例を説明するための分光特性
図である。
【図12】上記特性を有するダイクロイックミラーの膜
構成を示す図である。
【図13】従来のダイクロイックミラーの入射角依存性
を示す特性図である。
【図14】(a)(b)はそれぞれ長波長光源の波長ス
ペクトルを示す図である。
【図15】従来のダイクロイックミラーの他の例での特
性図である。
【図16】本発明の一実施例によるダイクロイックミラ
ーの膜構成を示す図である。
【図17】本発明の実施例によるダイクロイックミラー
の波長−透過率特性図である。
【図18】本実施例の効果を説明するための波長−透過
率特性図である。
【図19】他の実施例によるダイクロイックミラーの膜
構成を示す図である。
【図20】他の実施例によるダイクロイックミラーの波
長−透過率特性図である。
【図21】他の実施例を説明するための波長−透過率特
性図である。
【図22】本発明を波長多重通信システムに実施した例
を示す図である。
【図23】従来の双方向多重化通信を行う光学装置の構
成例を示す図である。
【図24】本発明の実施例による光学装置の構成を示す
図である。
【図25】他の実施例構成を示す図である。
【図26】従来の双方向多重化通信を行う光学装置の構
成例を示図である。
【図27】本発明の実施例による光学装置の構成を示す
図である。
【図28】本発明の実施例による光センサ装置の光学系
を示す図である。
【図29】同装置の信号処理回路の回路図である。
【図30】長方形レンズを用いた投光部を示す斜視図で
ある。
【図31】投光のビームずれを説明する図である。
【図32】光学系の配置を示す斜視図である。
【図33】検出物体の距離による検出位置の違いを説明
する図である。
【図34】他の実施例による信号処理回路の回路図であ
る。
【図35】2つの投光ビームの関係を示す図である。
【図36】本発明の他の実施例によるマークセンサの光
学系を示す図である。
【図37】マークセンサの信号処理回路の回路図であ
る。
【図38】本発明のさらに他の実施例による色識別装置
の光学系を示す図である。
【図39】色識別装置の信号処理回路の回路図である。
【図40】色識別装置の他の例を示す図である。
【図41】他の実施例による色識別センサを示す図であ
る。
【図42】他の実施例による測距センサの光学系を示す
図である。
【図43】測距センサの信号処理回路の回路図である。
【図44】(a)は本発明の実施例による簡易形状認識
装置の光学系を示す図、(b)はそのスポットを示す図
である。
【図45】簡易形状認識装置の信号処理回路の回路図で
ある。
【図46】透過型の簡易形状認識装置の光学系を示す図
である。
【図47】2つのビームをずらせた場合のスポットの関
係を示す図で、(a)はスポットが重なっている場合、
(b)はスポットの重なる部分がない場合を示す。
【図48】本発明の実施例によるレーザディスプレイを
示す図である。
【図49】本発明の実施例によるカラーイメージスキャ
ナを示す図である。
【図50】本発明の実施例による2波長光ヘッドを示す
図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c 光源(発光素子) 3,3a,3b,3c,3d ダイクロイックミラー
(光学素子) 4 投光レンズ 5 受光レンズ(集光レンズ) 6,6a,6b 受光素子 100,101,102,103 光ファイバー PSD1,PSD2 位置検出素子 M 検出物体

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長が互いに異なる第1の光及び第2の
    光をそれぞれ出射する第1の発光手段及び第2の発光手
    段と、 第1の光及び第2の光が異なる面に入射するように配置
    され、一方の光を透過し他方の光を反射することにより
    第1の光及び第2の光を合成する、光学多層膜構造を有
    するダイクロイックミラーとを含み、 第1の光と第2の光の波長は、互いに接近しており、 ダイクロイックミラーに入射する光の少なくとも一方
    は、発散光又は集束光であり、 ダイクロイックミラーは、入射する光の入射角範囲にお
    いて、第1の光及び第2の光の合成に関する特性の変化
    が少ないことを特徴とする光学装置。
  2. 【請求項2】 波長が互いに異なる第1の光及び第2の
    光が混ざりあった状態でほぼ同じ方向から進行してくる
    合成光の光路中に配置され、第1の光及び第2の光の一
    方の光を透過し他方の光を反射することにより第1の光
    及び第2の光を分離する、光学多層膜構造を有するダイ
    クロイックミラーと、 分離された第1の光及び第2の光をそれぞれ受光する第
    1の受光手段及び第2の受光手段とを含み、 第1の光と第2の光の波長は、互いに接近しており、 ダイクロイックミラーに入射する第1の光及び第2の光
    の少なくとも一方は、発散光又は集束光であり、 ダイクロイックミラーは、入射する光の入射角範囲にお
    いて、第1の光及び第2の光の分離に関する特性の変化
    が少ないことを特徴とする光学装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の光学装置におい
    て、 前記第1及び第2の光のそれぞれの波長をλ1 ,λ2 と
    し、前記ダイクロイックミラーを発散又は集束光路中に
    配置したときの中心入射角での透過率が最大透過率のほ
    ぼ1/2となる波長をλD としたとき、 λD >(λ1 +λ2 )/2 の関係を満たすようにダイクロイックミラーの特性を選
    択したことを特徴とする光学装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の光学装置におい
    て、 前記第1及び第2の光のそれぞれの波長をλ1 ,λ2 と
    し、前記ダイクロイックミラーを発散又は集束光路中に
    配置したときの中心入射角での透過率が最大透過率のほ
    ぼ1/2となる波長をλD としたとき、 λD >√(λ1 ×λ2 ) の関係を満たすようにダイクロイックミラーの特性を選
    択したことを特徴とする光学装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載の光学装置におい
    て、 前記第1及び第2の光のそれぞれの波長をλ1 ,λ2 と
    し、発散又は集束して進行する光が入射角θ±αの範囲
    で前記ダイクロイックミラーへ入射し、(λ1+λ2 )
    /2もしくは√(λ1 ×λ2 )の波長に対する透過率が
    最大透過率の1/2となる角度をΧとしたとき、 ほぼ、Χ=cos-1[(2×cosα−1)×cos
    θ]の関係を満たすようにダイクロイックミラーの特性
    を設定したことを特徴とする光学装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2に記載の光学装置におい
    て、 前記ダイクロイックミラーが、屈折率が高い物質層(H
    の層という)と屈折率が中間の物質層(Mの層という)
    と屈折率が低い物質層(Lの層という)の少なくとも3
    種類の材料によって構成され、Hの層及びMの層が繰り
    返し積層された第1の部分と、Hの層及びLの層からな
    る第2の部分と、を含む多層膜から構成されていること
    を特徴とする光学装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2に記載の光学装置におい
    て、 前記ダイクロイックミラーが、TiO2 の層及びAl2
    3 の層が繰り返し積層された第1の部分と、TiO2
    の層及びSiO2 の層からなる第2の部分と、を含む多
    層膜から構成されていることを特徴とする光学装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の光学装置を含む投光
    部、及び投光部より投光された光を受光する受光部、 を有することを特徴とする光センサ装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の光の波長及び前記第2の光の
    波長を含む光を検出物体に向けて投光する投光部、及び
    請求項2に記載の光学装置を含む受光部、 を有することを特徴とする光センサ装置。
  10. 【請求項10】 屈折率が高い物質層(Hの層という)
    と屈折率が中間の物質層(Mの層という)と屈折率が低
    い物質層(Lの層という)の少なくとも3種類の材料に
    よって構成され、Hの層及びMの層が繰り返し積層され
    た第1の部分と、Hの層及びLの層からなる第2の部分
    と、を含む多層膜から構成されていることを特徴とする
    ダイクロイックミラー。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のダイクロイックミ
    ラーにおいて、 前記第1の部分におけるHの層及びMの層は、それぞれ
    同じ光学的膜厚で繰り返し積層されていることを特徴と
    するダイクロイックミラー。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11に記載のダイクロ
    イックミラーにおいて、 前記第1の部分及び前記第2の部分にさらに加えて、H
    の層及びLの層がそれぞれ同じ光学的膜厚で繰り返し積
    層された第3の部分を含む多層膜から構成されているこ
    とを特徴とするダイクロイックミラー。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のダイクロイックミ
    ラーにおいて、 前記第3の部分におけるHの層及びLの層は、第1の部
    分の光学的膜厚よりも薄い光学的膜厚により構成されて
    いることを特徴とするダイクロイックミラー。
  14. 【請求項14】 請求項10乃至13のいずれかに記載
    のダイクロイックミラーにおいて、 HはTiO2 ,MはAl23 ,LはSiO2 であるこ
    とを特徴とするダイクロイックミラー。
  15. 【請求項15】 屈折率差αの2種類の材料の層がそれ
    ぞれ同じ光学的膜厚で繰り返されて成る第1の部分と、
    αよりも大きい屈折率差の2種類の材料の層から成る第
    2の部分と、を含む多層膜から構成されていることを特
    徴とするダイクロイックミラー。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載のダイクロイックミ
    ラーにおいて、 前記第1の部分を構成する2種類の材料の内の一つと、
    前記第2の部分を構成する2種類の材料の内の一つと
    は、同じ材料であることを特徴とするダイクロイックミ
    ラー。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載のダイクロイックミ
    ラーにおいて、 前記第1の部分及び前記第2の部分にさらに加えて、前
    記第1の部分とは異なる光学的膜厚で屈折率差αの2種
    類の材料がそれぞれ同じ光学的膜厚で繰り返される第3
    の部分を含む多層膜から構成されていることを特徴とす
    るダイクロイックミラー。
  18. 【請求項18】 請求項15に記載のダイクロイックミ
    ラーにおいて、 前記第1の部分及び前記第2の部分にさらに加えて、屈
    折率差αよりも大きい屈折率の2種類の材料の層がそれ
    ぞれ同じ光学的膜厚で繰り返される第3の部分を含む多
    層膜から構成されていることを特徴とするダイクロイッ
    クミラー。
  19. 【請求項19】 請求項15乃至18のいずれかに記載
    のダイクロイックミラーにおいて、 前記第1の部分の2種類の材料はTiO2 とAl23
    であり、前記第2の部分の2種類の材料はTiO2 とS
    iO2 であるダイクロイックミラー。
  20. 【請求項20】 波長の異なる複数の光を合成し該合成
    された光を投光する投光部と、前記投光部から投光され
    た複数の波長の光の物体による反射光を受光する受光部
    とを有した光学装置において、 前記投光部は、出射波長の異なる複数の発光素子と、前
    記複数の発光素子からの発散光路中に配置された請求項
    10乃至19のいずれかに記載のダイクロイックミラー
    とを備え、 前記受光部により受光された複数の波長の光の反射光の
    大小関係を判別することにより物体を検出することを特
    徴とする光学装置。
  21. 【請求項21】 所定の波長を含む光を投光する投光部
    と、前記投光部から投光された光の物体による反射光を
    波長の異なる複数の光に分離して受光する受光部とを有
    した光学装置において、 前記受光部は、前記反射光の集束光路中に配置され、複
    数の波長の光に分離する請求項10乃至19のいずれか
    に記載のダイクロイックミラーと、このダイクロイック
    ミラーによって分離された複数の波長の光を受光する複
    数の受光素子とを備え、 前記受光部により受光された複数の波長の光の反射光の
    大小関係を判別することにより物体を検出することを特
    徴とする光学装置。
  22. 【請求項22】 波長の異なる複数の光を合成する光合
    成部と、この光合成部により合成された光を伝送する光
    伝送路とを有した光学装置において、 前記光合成部は、出射波長の異なる複数の発光素子と、
    該複数の発光素子からの発散光路中に配置された請求項
    10乃至19のいずれかに記載のダイクロイックミラー
    とを備え、 前記光伝送路を用いて多重波長光通信を行うことを特徴
    とする光学装置。
  23. 【請求項23】 光を伝送する光伝送路と、この光伝送
    路により伝送された光を波長の異なる複数の光に分離す
    る光分離部とを有した光学装置において、 前記光分離部は、光の集束又は発散光路中に配置された
    請求項10乃至19のいずれかに記載のダイクロイック
    ミラーを備え、 前記光伝送路を用いて多重波長光通信を行うことを特徴
    とする光学装置。
  24. 【請求項24】 複数の波長の光を光伝送路により伝送
    して双方向多重通信を行う光学装置において、 1つの光伝送路を複数の波長の光による送信及び受信に
    共通に使用し、 送信用の光を発光する発光素子と、受信用の光を受光す
    る受光素子と、これらの素子と前記光伝送路との間に配
    置された請求項10乃至19のいずれかに記載のダイク
    ロイックミラーとを備え、 前記ダイクロイックミラーは、前記発光素子の発散光路
    中であり、かつ、前記受光素子の集束光路中に設けら
    れ、該ダイクロイックミラーに入射される光をその波長
    に応じて透過し、又は反射することにより、光を波長毎
    に分離して多重化することを特徴とする光学装置。
  25. 【請求項25】 波長の異なる複数の光を合成し該合成
    された光を対象物体に投光する投光部と、該対象物体か
    らの反射光を受光して波長間の強度差を検出する光検出
    部とを有した光学装置において、 前記投光部は、出射波長の異なる複数の発光素子と、該
    複数の発光素子からの発散光路中に配置された請求項1
    0乃至19のいずれかに記載のダイクロイックミラーと
    を備え、 前記光検出部により検出した信号に基づいて対象物体の
    色を識別することを特徴とする光学装置。
  26. 【請求項26】 波長の異なる複数の光ビームを変調
    し、かつ合成する光源装置と、この光源装置からの光ビ
    ームを走査してスクリーンに投影する光偏向装置とを備
    えた光学装置において、 前記光源装置は、請求項10乃至19のいずれかに記載
    のダイクロイックミラーを用いて光ビームの合成を行う
    ようにしたことを特徴とする光学装置。
  27. 【請求項27】 カラー原稿を読み取る色識別部と、こ
    の色識別部による識別結果に基づいてカラー画像を記録
    する記録部とを備えた光学装置において、 前記色識別部は、請求項10乃至19のいずれかに記載
    のダイクロイックミラーを用いて色を識別するようにし
    たことを特徴とする光学装置。
  28. 【請求項28】 波長の異なる複数の光を合成し該合成
    された光を光ディスクに照射し、データの書き込み/読
    み取りを行う光ヘッドを有した光学装置において、 前記の光合成に請求項10乃至19のいずれかに記載の
    ダイクロイックミラーを用いたことを特徴とする光学装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017220634A (ja) * 2016-06-10 2017-12-14 トヨタ自動車株式会社 皮膜除去装置
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