JPH08154258A - 色補正装置 - Google Patents

色補正装置

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Publication number
JPH08154258A
JPH08154258A JP6292957A JP29295794A JPH08154258A JP H08154258 A JPH08154258 A JP H08154258A JP 6292957 A JP6292957 A JP 6292957A JP 29295794 A JP29295794 A JP 29295794A JP H08154258 A JPH08154258 A JP H08154258A
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JP
Japan
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color
light source
average value
color difference
source position
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Pending
Application number
JP6292957A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ekusa
洋 江草
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP6292957A priority Critical patent/JPH08154258A/ja
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  • Processing Of Color Television Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビデオカメラの色補正に関し、色差空間上で
求められた光源位置を中心にして、黒体放射方向に色収
縮することにより、異種光源画像における白ずれを補正
する。 【構成】 各小領域内の画素の濃度値から平均値演算部
1で計算した色平均値を度平均値と色差平均値に変換す
る色変換部2と、最高輝度平均値を持つ小領域に対応す
る色差平均値を基に色分布の主軸を決定し、主軸と予め
わかっている複数の照明の光源位置から、実際に照明さ
れている光源位置を決定する主軸選択部3と、色平均値
と予めわかっている光源位置との距離を条件として光源
位置を決定する光源選択部5と、各信頼度に基づき光源
位置を決定する光源決定部7を有し、求められた光源位
置から各画素の濃度値修正用利得を出力する構成であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオカメラ、または
スチルカメラなどの色補正を行う色補正装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】人間の目には色順応の性質があり、様々
な光源下であっても同一物体の色はほぼ同じ色に見え
る。しかしビデオカメラなどでは色順応性を持たないた
め、光源の種類によっては同一物体であっても色再現が
異なる場合がある。したがって、ビデオカメラなどには
オートホワイトバランス補正が必須であり、従来より様
々な方式が提案されている。ここで従来のカラー撮像装
置について説明する。
【0003】図17は、従来のカラー撮像装置の全体構
成図であり、101は撮像素子、102は色分離部、1
03は利得調整部、104はホワイトバランス演算部、
105は色変換部、106はエンコーダである。図18
は、図17のホワイトバランス演算部104を詳細に示
したものであり、107は平均値演算部、108は色変
換部、109は光源選択部、110は利得演算部であ
る。
【0004】以上のように構成されたカラー撮像装置に
ついて、以下その動作を説明する。まず、撮像素子10
1から得られた画像信号は、色分離部102によりrg
bの基本色信号に分離される。そして、rgb信号が利
得制御部103により利得制御され、r’g’b’信号
となり色変換部105に送られる。ここでは利得制御部
103より出力されたr’g’b’信号よりr−y、b
−y色差信号を生成する。そして色差信号はエンコーダ
106に入力され、ここでNTSC方式などの標準色信
号に変換された後、出力される。
【0005】また、色分離部102より出力された色信
号rgbは、ホワイトバランス演算部104へも入力さ
れる。ここでホワイトバランス演算部104では、まず
平均値演算部107でrgb画像信号を画面毎に平均化
し、色変換部108で色差信号r−y、b−yに変換す
る。光源選択部109では色差平面上において、図19
に示すような各種光源位置により決定される光源選択領
域111と、求められた入力画像の位置とを比較し、入
力画像が光源選択領域111内に入っているか否かで被
写体に照射されていると予想される光源種を選択する。
そして利得演算部110により、推定された光源に対応
する利得値を出力することにより利得調整部103でr
gb信号の利得を制御し、画像信号のホワイトバランス
をとるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな従来の構成では、画面の色分布から光源を決定する
方法であり、画面内の色が一色に偏る場合は、正確に光
源を決定することができない。また、光源選択部109
では光源は単一であるということを前提としており、異
なる複数の光源により照明されている場合は補正できな
いという問題点があった。
【0007】異なる光源が複数存在するときは、光が混
ざって画面内を照明する場合と、異なる光が画面内の異
なる領域を照明している場合の2つが考えられる。特に
本文では、後者を異種光源と呼ぶ。色補正では、異種光
源の場合の色補正がもっとも解決困難な課題となる。た
とえば図20のようにハロゲン光(色温度3000K付
近)と太陽光(日中時5000K付近)が異種光源状態
で存在するとき、従来法ではハロゲン光により照明され
た領域は赤く、太陽光で照明された領域は青く再現さ
れ、不自然な画像となってしまうことが多い。
【0008】本発明は、かかる点に鑑み、異種光源時に
おいても補正可能な色補正装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、全画面を複数の小領域に分割し、各小領域内
の画素の濃度値から色平均値を計算する平均値演算部
と、前記色平均値を、輝度平均値と色差平均値に変換す
る色変換部と、色差平面上において、最も高い輝度平均
値を持つ小領域に対応する色差平均値を基に色分布の主
軸を決定し、主軸と予めわかっている複数の照明の光源
位置から、画像の中で実際に照明されている光源位置を
決定する主軸選択部と、その確からしさを表す信頼度を
出力する第1信頼性判定部と、前記色平均値と予めわか
っている光源位置との距離を条件として光源位置を決定
する光源選択部と、その確からしさを表す信頼度を出力
する第2信頼性判定部と、前記第1、第2信頼性判定部
の各信頼度に基づいて光源位置を決定する光源決定部
と、求められた各画素の光源位置から各画素の濃度値を
修正するための利得を出力するための利得演算部を具備
した構成である。
【0010】また、全画面を複数の小領域に分割し、各
小領域内の画素の濃度値から色平均値を計算する平均値
演算部と、前記色平均値を、輝度平均値と色差平均値に
変換する色変換部と、色差平面上において、最も高い輝
度平均値を持つ小領域に対応する色差平均値を基に色分
布の主軸を決定し、主軸と予めわかっている複数の照明
の光源位置から、画像の中で実際に照明されている光源
位置を決定する主軸選択部と、求められた各画素の光源
位置から各画素の濃度値を修正するための利得を出力す
るための利得演算部を具備した構成である。
【0011】また、全画面を多数の小領域に分割し、各
小領域内の画素の濃度値から色平均値を計算する平均値
演算部と、前記色平均値を、輝度平均値と色差平均値に
変換する色変換部と、色差平面上で光源位置を決定する
光源選択部と、輝度と色差平面を合わせた空間上で、光
源選択部で得られた光源位置を中心として黒体放射方向
に収縮させる割合を決定する収縮率演算部と、求められ
た各画素の収縮率と光源位置から各画素の濃度値を修正
するための利得を出力するための利得演算部を具備した
構成である。
【0012】また、全画面を多数の小領域に分割し、各
小領域内の画素の濃度値から色平均値を計算する平均値
演算部と、前記色平均値を、輝度平均値と色差平均値に
変換する色変換部と、色差平面上で光源位置を決定する
光源選択部と、輝度と色差平面を合わせた空間上で、光
源選択部で得られた光源位置を中心として黒体放射方向
に収縮させる割合を決定する収縮率演算部と、色差平均
値の肌色と肌色以外の領域で高輝度を導出し、両高輝度
の比較から前記収縮率を変化させるパラメータ演算部
と、求められた各画素の収縮率と光源位置から各画素の
濃度値を修正するための利得を出力するための利得演算
部を具備した構成である。
【0013】
【作用】本発明は上記した構成により、色差平面上にお
いて色分布の偏りを基に主軸を求め、主軸の延長線と予
めわかっている照明光源の位置から、光源を推定する。
また異種光源状態で、分光分布の異なる白色を、色差平
面と輝度を合わせた空間上で、画素毎に補正することに
より違和感のない画像を実現する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例について図面を
参照しながら説明する。図1は、本発明における色補正
装置の第1の実施例を示すブロック図である。本発明を
用いた全体構成の例については、従来例の図17と同様
である。本実施例はホワイトバランス演算部104の内
部構成に関する。
【0015】図1において、1は、画面内を多数の小領
域に分割し、r(赤)、g(緑)、b(青)の色平均値を
出力する平均値演算部、2は、色平均値を輝度yと、色
差値((b-y)/y, (r-y)/y)とに変換する色変換部、3
は、色差値の色分布の主軸を基に光源位置を決定する主
軸選択部、4は、主軸選択部3で得られた光源位置の確
からしさを表す信頼度を出力する第1信頼性判定部、5
は、従来例で説明した同様の機能を持つ光源選択部、6
は、光源選択部5で得られた光源位置の確からしさを表
す信頼度を出力する第2信頼性判定部、7は、第1信頼
性判定部4、第2信頼性判定部6で出力された各信頼度
を基に、主軸選択部3と光源選択部5で得られた光源位
置を合成する光源決定部、8は、光源決定部7で得られ
た光源位置の色差値から利得(bcont,rcont)を算出す
る利得演算部である。
【0016】従来例は、色差平面上において、もっとも
色差値の分布が集中した光源位置を照明光源とする方式
である。しかし色差値が、予めわかっている複数の光源
位置のいづれにも集中しない画像は多い。そこで本発明
は、画面内の無彩色と有彩色の両方を用いてより精度の
高い光源推定法を実現するものである。
【0017】まず有彩色のみから光源推定するための原
理を図2で説明する。多くの場合、物体表面9から反射
された光は、鏡面反射Ys(θ,λ)と拡散反射Yd(θ,λ)の
2つの加法成分に分解することが従来よりわかってい
る。式で示すと(数1)のようになる。 (数1) Y(θ,λ) = Ys(θ,λ) + Yd(θ,λ) ただし、Y(θ,λ)は反射光の放射輝度、Ys(θ,λ)は鏡
面反射光、Yd(θ,λ)は拡散反射光、θは入射光、反射
光等の幾何学的パラメータ、λは波長である。ここで、
(数2)のように幾何学的パラメータと波長成分を分離
可能とする。 (数2) Y(θ,λ)=Ys(θ,λ)+Yd(θ,λ)=cs(θ)Ls
(λ)+cd(θ)Ld(λ) ただし、Ls(λ),Ld(λ)は反射光の電力スペクトル分布
である。
【0018】さらに、(数3)のように反射光の電力ス
ペクトル分布を、分光反射率と入射光の電力スペクトル
分布との積に分解する。 (数3)Y(θ,λ) = cs(θ)Ls(λ) + cd(θ)Ld(λ)=
cs(θ)Ss(λ)E(λ) + cd(θ)Sd(λ)E(λ) ただし、Ss(λ),Sd(λ)は分光反射率、E(λ)は入射光の
電力スペクトル分布である。実際には、不均質物体の表
面は、油のようなもので、光の屈折率が波長に関して一
定であることが報告されている。屈折率が可視域で一定
であれば、鏡面成分は、波長に依存しなくなり、(数
4)のように表現できる。 (数4) Ss(λ) = constant したがって、反射光Y(θ,λ)は、入射光の電力スペクト
ル分布E(λ)とその拡散成分Sd(λ)E(λ)の線形和とな
る。これを色差平面上で表現すると、入射光である光源
の色と拡散反射成分である物体の色との間に直線上に色
分布が集中する。
【0019】図3に赤色の被写体を蛍光灯で照明した場
合を示す。10は色差値の分布を示し、11の点線は色
差値の分布の主軸を示し、12は蛍光灯の色差平面上の
光源位置を示している。赤色の被写体は彩度は一定であ
るが、幾何学的パラメータの変化(輝度の変化)が存在
するので、色差平面上において光源と物体色との間に色
が直線上に分布する。
【0020】上記の知見から、本発明では色が一色に集
中したとき、色分布の主軸方向を求め、さらに予めわか
っている光源位置のいずれかと交差する条件を用いるこ
とで照明光源の色差平面上での光源位置を推定する。
【0021】一般に、分布の主軸方向は、たとえば多変
量解析手法の最小2乗法などを用いれば、主軸の位置と
傾きが求められる。しかし、リアルタイム処理を行う必
要性を鑑みて本実施例ではより簡略化した方法をとる。
以下、光源位置の決定方法を手順にしたがって説明す
る。
【0022】まず色信号r,g,bの平均値(色平均値)
を求めるために、画面が多数の小領域に分割される。た
とえば、図4のように画面を48分割し小領域を構成す
る。平均値演算部1で、小領域内の画素の色平均値が求
められる。色変換部2では、色平均値を用いて(数5)
のように色差平均値が求められる。 (数5) I = (b - y)/y Q = (r - y)/y ただし、I,Qは色差平均値、yは輝度平均値である。
【0023】48個の輝度平均値から最も高い輝度とそ
の小領域に対応する色差平均値を選択する。図5(a)
は図3と同じ色差平面図である。図5(b)は、主軸1
1を横軸に、輝度を縦軸にとっている。図5(a)の色
差値の分布10(斜線部)は図5(b)では分布14
(斜線部)のように表すことができる。輝度の最も高い
色差平均値15は分布14の端に分布する。図5(a)
においても輝度の最も高い色差平均値13は分布10の
端に分布する。これは色差平均値13が光源12の色温
度に最も近いことを意味している。
【0024】次に輝度の最も高い色差平均値を通る主軸
を求める。そのために図6のような扇型の色モデル16
を構成する。17は輝度の最も高い色差平均値、18は
主軸である。色モデル16の頂点を色差平均値17に設
定する。
【0025】色モデル16を色差平均値17を中心とし
て回転させ、色モデル16の中に入る他の色差平均値の
数が最も多いときの角度θを主軸の角度とする。式で示
すと(数6)のようになる。 (数6)N(li, θ) = max{f(li(p, q), θ)} ただし、N(li,θ)は画素数、li(p,q)は最も高い輝度に
対応した色差平均値、p,qは色差座標、θは色差座標
と色モデルとの角度、fは色モデル内に属する画素数を
導出する関数である。
【0026】求められた主軸と、予めわかっている黒体
放射の色温度曲線の交点を光源位置とする。図7におい
て点線19が求められた主軸、20が色温度曲線、21
が求められた光源位置である。
【0027】第1信頼性判定部4では、光源位置の確か
らしさを(数7)のような条件で行う。(数7)におい
て、最大画素数と総画素数の比を基に光源位置の確から
しさの信頼度を構成する。 (数7) R1 = N(li, θ) / Nall ただし、R1は信頼度、Nallは総画素数である。
【0028】一方、光源選択部5では、従来例で示した
ような方法で光源が決定される。(数8)、(数9)に
示す。(数9)で最大画素数となった光源liが照明光源
となる。 (数8) M(li) = g(li(p, q)) ただし、M(li)は画素数、li(p, q)は太陽光等の色温
度、蛍光灯等、予め設定した光源の位置である(i : 1:2
500K,2:3100K,3:4300K,4:5400K,5:7000K,6:白色,7:3波
長型,8:昼光色)。また、p,qは色差座標、gは各光源
位置に構成された枠内に属する画素数を導出する関数で
ある。 (数9) Mmax(li) = max M(li) さらに(数9)で得られる光源位置の確からしさを表す
信頼度を(数10)で示す。 (数10) R2 = [1-{Mnext / Mmax(li)}]*{Mmax(li)/
Nall} ただし、R2は信頼度、Mnextは最大画素数となった光源l
iとは異なる光源の最大画素数、Mmax(li)は最大画素
数、Nallは総画素数である。
【0029】信頼度R1、R2から光源位置を決定す
る。R1、R2は大きい方が信頼度が高い。そこで光源
の決め方としては(数11)のような処理ができる。 (数11) (1) R1 > k1 かつ R2 < k2 のとき主軸選択部3
の光源位置を採用 ただし、k1,k2は定数である。 (2) R1 < k1 かつ R2 > k2 のとき光源選択部5
の光源位置を採用 (3) R1 > k1 かつ R2 > k2 または R1 < k1
かつ R2 < k2 のとき主軸選択部3と光源選択部5の
光源位置の中間値を光源位置とする。図8(a)は、画面
の中に顔が大きく撮像され、肌色の領域22が多く存在
する画像の一例である。図8(b)の色差平面において、
斜線部は色差平均値の分布である。分布25に肌色が最
も集中しており、肌色の領域22に対応している。分布
25に色モデル24が配置され、主軸の延長線上にある
光源位置23が求められる。
【0030】以上のように本実施例では、照明による物
体の有彩色の変化から光源を推定することで、色の偏り
が起こっても正確に光源を推定できる。
【0031】以下、本発明の第2の実施例について図面
を参照しながら説明する。図9は、本発明における色補
正装置の第2の実施例である。本発明を用いた全体構成
の例については、従来例の図17と同様である。本実施
例はホワイトバランス演算部104の内部構成に関す
る。図9において、26は画面内を多数の小領域に分割
し、r(赤),g(緑),b(青)の色平均値を出力する
平均値演算部、27は色平均値を輝度yと色差値((b-
y)/y, (r-y)/y)とに変換する色変換部、28は従来例
の光源選択部109と同様の光源選択部、29は求めら
れた光源位置を中心に色の収縮率を求める収縮率演算
部、30は利得(bcont,rcont)を算出する利得演算部
である。ただし光源選択部28は、光源位置を決定する
方法であれば従来例以外のいかなる方法でもよい。
【0032】従来の光源決定法は、被写体が単色光源に
よって照明されていることを条件としている。しかし実
際は、太陽光と蛍光灯等、異種光源状態であることも多
い。本実施例は異種光源状態においても良好な画像を実
現しようとするものである。
【0033】異種光源状態においても人間の場合は、良
好な色状態に再構成される。しかしビデオカメラ等の機
器では、人間のような再構成を実現することは困難であ
る。そこで人間の中の色彩恒常性を利用して再構成する
ことを試みる。色彩恒常性とは、記憶している自然界の
いくつかの物体に対しては、物体の色も属性として記憶
しており、いかなる照明においても、記憶している物体
の色に再構成する現象である。色彩恒常性は、特に白色
については非常に敏感であることがわかっている。白色
がすこしでもずれている(以下白ずれと呼ぶ)ことがわ
かると違和感の強い画像として認識してしまう。そこ
で、色を色差空間上で移動させて白再現を実現する。
【0034】白ずれを補正する条件として次の3つが挙
げられる。 (1)黒体放射方向に近い程、収縮量を大きくする。太
陽光は黒体放射曲線上に存在し、蛍光灯の光も近傍に存
在する。異種光源は太陽光と蛍光灯等、位置が異なるた
めに、本来白色であるはずの被写体が青っぽい白や赤っ
ぽい白になっていしまうことが多い。 (2)輝度が高い程、収縮量を大きくする。白色は高輝
度部分に存在することが多い。 (3)光源位置に近い程、収縮量を大きくする。光源選
択部28の誤りによる白ずれを吸収する。
【0035】図10は収縮率演算部29を説明するため
の色モデルの簡略図である。水平面上に色差軸を、縦軸
に輝度を用いている。31は収縮方向の中心で、全ての
色はこの点の方向へむかって直線上に収縮する。光源選
択部28で求められた光源位置に中心31を合わせるよ
うに色モデルは移動する。32は色温度方向で4400
K(午後3時頃の太陽光)を用いている。中心31から
放射上に描かれている矢印33の方向と長さが収縮結果
である。色温度方向32は非常に収縮量が大きく(矢印
33の長さは小さくなる)、色温度方向から遠ざかる
と、収縮量は0になる。
【0036】また輝度Yaより小さい場合は収縮せず、輝
度Yaより大きくなるほど全体に収縮量は大きくなる。
【0037】色モデルを図11でさらに詳しく説明す
る。図11(a)の横軸は黒体放射方向を、縦軸は収縮
率を示している。収縮率は小さい程収縮量が大きく、収
縮率が1のときは収縮しないことを意味する。横軸の左
端は光源位置を示している。関数f(d)によって収縮率
は、光源位置からの距離が大きい程大きくなっている。
図11(a)の収縮率をS'とすると、それが図11
(b)の関数g(θ)の最小値となる。 (数12) S' = g(θ)の最小値 図11(b)の横軸は黒体放射方向との角度を、縦軸は
収縮率を示している。角度0(黒体放射方向)で最小値
S'を示す関数g(θ)を構成する。図11(b)と(c)
は同じ図である。図11(c)である点S"をとると、そ
の値が図11(d)の関数h(Y)の最小値となる。 (数13) S" = h(Y)の最小値 図11(d)の横軸は輝度を、縦軸は収縮率を用いてい
る。図11(d)の関数h(Y)の最小値は高輝度部分
で、低輝度程大きくなっている。 (数14) S = h(Y) 最終的な収縮率Sを(数14)のように求めることがで
きる。以上の関数群を用いることにより、上記3つの条
件を満たす色モデルが実現できる。
【0038】各画素の色差値は収縮率Sと光源位置(Io,
Qo)から(数15)のように中心31の方向へ移動す
る。 (数15) I' = S * (I-Io) + Io Q' = S * (Q-Qo) + Qo ただし、I, Qは修正前の各画素に色差値、I', Q'は修正
後の各画素の色差値である。
【0039】最後に利得演算部30で各画素の色差値か
ら利得が求められる。上記の色モデルを用いれば、たと
えば図12のようなハロゲン光の白34と日中太陽光の
白35が画像中に並存していても、求められた光源位置
36に両方が収縮され、同じような白として再現でき
る。
【0040】以上のように本実施例によれば、異種光源
状態においても、白ずれを防ぎ違和感のない画像が実現
できる。
【0041】以下、本発明の第3の実施例について、図
面を参照しながら説明する。図13は、本発明における
色補正装置の第3の実施例である。本発明を用いた全体
構成の例については、従来例の図17と同様である。本
実施例はホワイトバランス演算部104の内部構成に関
する。図13において、37は画面内を多数の小領域に
分割し、r(赤)、g(緑)、b(青)の色平均値を出
力する平均値演算部、38は色平均値を輝度yと色差値
((b-y)/y, (r-y)/y)とに変換する色変換部、39は従
来例の光源選択部109と同様の光源選択部、40は求
められた光源位置を中心に色の収縮率を求める収縮率演
算部、41は利得(bcont,rcont)を算出する利得演算
部、42は色モデル内のパラメータを調整するパラメー
タ演算部である。
【0042】ただし、光源選択部39は、光源位置を決
定する方法であれば従来例以外のいかなる方法でもよ
い。また光源選択部39は第2の実施例と同様である。
さらに本実施例は、第2の実施例の図11(d)に表現
された関数h(Y) の決定方法に関する。
【0043】図14は輝度のヒストグラムを示してい
る。ビデオカメラの場合、一般に全画面の輝度の平均値
は、輝度のダイナミックレンジの中央になるように絞り
などで自動調整される。一方、最も高い輝度Ymaxは画像
内容に応じて大きく変動する。従って、図11(d)の
関数h(Y) を輝度変化に対して適応させれば、より効果
的な白ずれ補正が可能となる。関数h(Y) を変化させる
には、その折点(Ya,Yb)を動かすことで実現できる。
たとえば(数16)のように、Ymaxと全画面の輝度の平
均値Yaveの中間値を基にYaとYbを決定することができ
る。 (数16) Ya = (Ymax - Yave) * k3 + Yave Yb = Ya - k3 ただし、k3は定数である。
【0044】さらに肌色に対する適応を考える。肌色は
黒体放射方向に存在するため、あまり強い補正を行う
と、肌色の明るい部分自体が白くなり、強い照明下にあ
るような印象を与える。そこで次のような特長を基に対
応する。図15は横軸に黒体放射方向を、縦軸に輝度を
用いた場合において、色差平均値を黒体放射方向に正射
影させた分布を表している。図15(a)は肌色部分に
高輝度が存在している場合、図15(b)は肌色に近い
色が画面の大部分を占めている場合(壁など)、図15
(c)、(d)はその他の画像である。これらの特長か
ら図15(a)のような特長を示している場合は、補正
しないような方向にパラメータ(Ya,Yb)を調整する必
要がある。それを以下のような手順で行う。
【0045】図16の色差平面上において求められた光
源位置43を中心として、水平垂直に4つの領域(第
1、2、3、4象現)を構成する。第2象現に属する色
差平均値の中で最も高輝度な値Pmaxと、第1、3、4象
現に属する色差平均値の中で最も高輝度な値Qmaxを求め
る。(数16)を以下のように改良する。 (数17) Ya = (Ymax − Yave) * k3 + Yave + (Pmax − Qma
x) * k4 Yb = Ya − k3 ただし、k3, k4は定数である。
【0046】収縮率Sと光源位置(Io,Qo)から各画素の色
差値を(数18)のように求めることができる。 (数18) I' = S * (I-Io) + Io Q' = S * (Q-Qo) + Qo ただし、I, Qは修正前の各画素に色差値、I', Q'は修正
後の各画素の色差値である。
【0047】上記の適応型の色モデルを用いれば、肌色
が多くかつ高輝度部分が存在する場合、補正量を弱める
効果を実現することができる。
【0048】以上のように本実施例によれば、異種光源
状態において、白ずれを防ぎ違和感のない画像が実現で
きる。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、画面内の
有彩色と無彩色に注目した光源推定法を用いることによ
り、光源位置を正確に求めることができる。また、異種
光源状態においても白色のずれを補正することにより、
違和感の内画像を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の色補正装置の構成を示
すブロック図
【図2】有彩色物質の光の反射特徴を示す線図
【図3】有彩色を用いた光源推定を示す線図
【図4】画面の分割図
【図5】(a),(b)は色分布の主軸を示す図
【図6】色分布の主軸を示す図
【図7】色分布の主軸を示す図
【図8】(a),(b)は有彩色補正を示す図
【図9】本発明の第2の実施例の色補正装置の構成ブロ
ック図
【図10】色モデルを示す線図
【図11】(a)〜(d)は色モデルを示す線図
【図12】異種光源補正を示す線図
【図13】本発明の第3の実施例の色補正装置の構成ブ
ロック図
【図14】パラメータを示す線図
【図15】(a)〜(d)は肌色の特長を示す特性図
【図16】肌色と肌色以外の高輝度部の抽出を示す線図
【図17】色補正装置の基本構成を示すブロック図
【図18】従来の色補正装置のホワイトバランス演算部
を示すブロック図
【図19】従来の色補正装置の動作を示す線図
【図20】発明が解決しようとする課題を示す図
【符号の説明】
1、26、37 平均値演算部 2、27、38 色変換部 3 主軸選択部 4 第1信頼性判定部 5、28、39 光源選択部 6 第2信頼性判定部 7 光源選択部 8、30、41 利得演算部 9 物質表面 10、14 色分布 11、18、19 主軸 12、21、23、36、43 光源位置 13、15、17 高輝度部 16、24 色モデル 20 黒体放射曲線 22、25 肌色領域 29、40 収縮率演算部 31 色モデルの中心 32 黒体放射方向 33 矢印 34 ハロゲン光の光源位置 35 日中太陽光の光源位置 42 パラメータ演算部 101 撮像素子 102 色分離部 103 色調整部 104 ホワイトバランス演算部 105 色変換部 106 エンコーダ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全画面を複数の小領域に分割し、各小領域
    内の画素の濃度値から色平均値を計算する平均値演算部
    と、前記色平均値を、輝度平均値と色差平均値に変換す
    る色変換部と、色差平面上において、最も高い輝度平均
    値を持つ小領域に対応する色差平均値を基に色分布の主
    軸を決定し、主軸と予めわかっている複数の照明の光源
    位置から、画像の中で実際に照明されている光源位置を
    決定する主軸選択部と、その確からしさを表す信頼度を
    出力する第1信頼性判定部と、前記色平均値と予めわか
    っている光源位置との距離を条件として光源位置を決定
    する光源選択部と、その確からしさを表す信頼度を出力
    する第2信頼性判定部と、前記第1、第2信頼性判定部
    の各信頼度に基づいて光源位置を決定する光源決定部
    と、求められた各画素の光源位置から各画素の濃度値を
    修正するための利得を出力するための利得演算部を具備
    することを特徴とする色補正装置。
  2. 【請求項2】全画面を複数の小領域に分割し、各小領域
    内の画素の濃度値から色平均値を計算する平均値演算部
    と、前記色平均値を、輝度平均値と色差平均値に変換す
    る色変換部と、色差平面上において、最も高い輝度平均
    値を持つ小領域に対応する色差平均値を基に色分布の主
    軸を決定し、主軸と予めわかっている複数の照明の光源
    位置から、画像の中で実際に照明されている光源位置を
    決定する主軸選択部と、求められた各画素の光源位置か
    ら各画素の濃度値を修正するための利得を出力するため
    の利得演算部を具備することを特徴とする色補正装置。
  3. 【請求項3】全画面を多数の小領域に分割し、各小領域
    内の画素の濃度値から色平均値を計算する平均値演算部
    と、前記色平均値を、輝度平均値と色差平均値に変換す
    る色変換部と、色差平面上で光源位置を決定する光源選
    択部と、輝度と色差平面を合わせた空間上で、光源選択
    部で得られた光源位置を中心として黒体放射方向に収縮
    させる割合を決定する収縮率演算部と、求められた各画
    素の収縮率と光源位置から各画素の濃度値を修正するた
    めの利得を出力するための利得演算部を具備することを
    特徴とする色補正装置。
  4. 【請求項4】全画面を多数の小領域に分割し、各小領域
    内の画素の濃度値から色平均値を計算する平均値演算部
    と、前記色平均値を、輝度平均値と色差平均値に変換す
    る色変換部と、色差平面上で光源位置を決定する光源選
    択部と、輝度と色差平面を合わせた空間上で、前記光源
    選択部で得られた光源位置を中心として黒体放射方向に
    収縮させる割合を決定する収縮率演算部と、色差平均値
    の肌色と肌色以外の領域で高輝度を導出し、両高輝度の
    比較から前記収縮率を変化させるパラメータ演算部と、
    求められた各画素の収縮率と光源位置から各画素の濃度
    値を修正するための利得を出力するための利得演算部を
    具備することを特徴とする色補正装置。
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