JPH08151356A - オキシムカーボネート化合物の製造方法 - Google Patents
オキシムカーボネート化合物の製造方法Info
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- JPH08151356A JPH08151356A JP29159294A JP29159294A JPH08151356A JP H08151356 A JPH08151356 A JP H08151356A JP 29159294 A JP29159294 A JP 29159294A JP 29159294 A JP29159294 A JP 29159294A JP H08151356 A JPH08151356 A JP H08151356A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】オキシム化合物とジカーボネートを混合加熱す
るでけで、オキシムカーボネート化合物を高収率で得る
ことを目的とする。 【構成】シクロヘキサノン オキシム、アセトン オキ
シム等のオキシム化合物を、触媒の不存在下、ジ−t−
ブチルジカーボネート等のジカーボネートと、30〜1
00℃、好ましくは40〜80℃で反応させ、シクロヘ
キサノン O−(t−ブトキシカルボニル)オキシム、
アセトン O−(t−ブトキシカルボニル)オキシム等
のオキシムカーボネート化合物を製造する。
るでけで、オキシムカーボネート化合物を高収率で得る
ことを目的とする。 【構成】シクロヘキサノン オキシム、アセトン オキ
シム等のオキシム化合物を、触媒の不存在下、ジ−t−
ブチルジカーボネート等のジカーボネートと、30〜1
00℃、好ましくは40〜80℃で反応させ、シクロヘ
キサノン O−(t−ブトキシカルボニル)オキシム、
アセトン O−(t−ブトキシカルボニル)オキシム等
のオキシムカーボネート化合物を製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オキシムカーボネート
化合物を工業的に有利に製造する方法に関する。
化合物を工業的に有利に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オキシムカーボネート化合物は、アミノ
基の保護剤として、医薬、農薬及びその他の生理活性物
質の合成原料として極めて重要な化合物である。
基の保護剤として、医薬、農薬及びその他の生理活性物
質の合成原料として極めて重要な化合物である。
【0003】従来、オキシムカーボネート化合物の合成
方法としては、オキシムとホスゲンを反応させた後、ア
ルコールで処理する方法(ブレチン・オブ・ザ・ケミカ
ル・ソサイアティー・オブ・ジャパン(Bull.Ch
em.Soc.Japan),50,718(197
7))、オキシムとジ−t−ブチルジカーボネートをリ
パーゼ存在下で反応させる方法(シンセシス(Synt
hesis),72(1993))、ジメチルアミノピ
リジンの存在下、オキシム化合物とジ−t−ブチルジカ
ーボネートと反応させる方法(特開平5−59066号
公報)を挙げることができる。
方法としては、オキシムとホスゲンを反応させた後、ア
ルコールで処理する方法(ブレチン・オブ・ザ・ケミカ
ル・ソサイアティー・オブ・ジャパン(Bull.Ch
em.Soc.Japan),50,718(197
7))、オキシムとジ−t−ブチルジカーボネートをリ
パーゼ存在下で反応させる方法(シンセシス(Synt
hesis),72(1993))、ジメチルアミノピ
リジンの存在下、オキシム化合物とジ−t−ブチルジカ
ーボネートと反応させる方法(特開平5−59066号
公報)を挙げることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする手段】しかし、最初の方法で
は、猛毒のホスゲンを使用しなければならず、反応を行
う際にはガスの漏洩に細心の注意をはらわなくてはなら
ない。また、後者の二つの方法は、触媒を用いているた
め、反応終了後、触媒を除去する操作を別途行う必要が
ある。
は、猛毒のホスゲンを使用しなければならず、反応を行
う際にはガスの漏洩に細心の注意をはらわなくてはなら
ない。また、後者の二つの方法は、触媒を用いているた
め、反応終了後、触媒を除去する操作を別途行う必要が
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、オキシム
化合物とジカーボネートとの反応によってオキシムカー
ボネート化合物を製造する方法において、安全でしかも
簡便な方法を鋭意検討した。その結果、触媒を用いなく
ても、反応温度を比較的高くすることによって、触媒を
用いたときと同程度の収率でオキシムカーボネート化合
物が得られることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
化合物とジカーボネートとの反応によってオキシムカー
ボネート化合物を製造する方法において、安全でしかも
簡便な方法を鋭意検討した。その結果、触媒を用いなく
ても、反応温度を比較的高くすることによって、触媒を
用いたときと同程度の収率でオキシムカーボネート化合
物が得られることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】即ち、本発明は、下記一般式(I)
【0007】
【化4】
【0008】(R1及びR2は、それぞれ同種または異種
の水素原子、アシル基、シアノ基、アルコキシカルボニ
ル基、置換されてもよい炭化水素基、置換されてもよい
複素環基であり、またこれらが一緒になって環を構成し
ていてもよい。)で示されるオキシム化合物を、触媒の
不存在下、下記一般式(II)
の水素原子、アシル基、シアノ基、アルコキシカルボニ
ル基、置換されてもよい炭化水素基、置換されてもよい
複素環基であり、またこれらが一緒になって環を構成し
ていてもよい。)で示されるオキシム化合物を、触媒の
不存在下、下記一般式(II)
【0009】
【化5】
【0010】(R3は、アルキル基、アルケニル基また
はアラルキル基である。)で示されるジカーボネート
と、30〜100℃で反応させることを特徴とする、下
記一般式(III)
はアラルキル基である。)で示されるジカーボネート
と、30〜100℃で反応させることを特徴とする、下
記一般式(III)
【0011】
【化6】
【0012】(R1及びR2は、それぞれ同種または異種
の水素原子、アシル基、シアノ基、アルコキシカルボニ
ル基、置換されてもよい炭化水素基、置換されてもよい
複素環基であり、またこれらが一緒になって環を構成し
ていてもよい。また、R3は、アルキル基、アルケニル
基またはアラルキル基である。)で示されるオキシムカ
ーボネート化合物の製造方法である。
の水素原子、アシル基、シアノ基、アルコキシカルボニ
ル基、置換されてもよい炭化水素基、置換されてもよい
複素環基であり、またこれらが一緒になって環を構成し
ていてもよい。また、R3は、アルキル基、アルケニル
基またはアラルキル基である。)で示されるオキシムカ
ーボネート化合物の製造方法である。
【0013】本発明において用いられるオキシム化合物
は、上記一般式(I)に示される化合物が何等制限なく
用いられる。
は、上記一般式(I)に示される化合物が何等制限なく
用いられる。
【0014】上記一般式(I)中のアシル基としては、
ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基等の炭素数1
〜6の低級アルカノイル基等を挙げることができ、アル
コキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、
エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基等
の炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニル基を挙げる
ことができる。
ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基等の炭素数1
〜6の低級アルカノイル基等を挙げることができ、アル
コキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、
エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基等
の炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニル基を挙げる
ことができる。
【0015】上記一般式(I)中の炭化水素基として
は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキ
レン基、アリール基等の脂肪族炭化水素基及び芳香族炭
化水素基を挙げることができる。アルキル基としては、
鎖状、分岐状及び環状の炭素数1〜10のアルキル基が
好適であり、アルケニル基及びアルキニル基としては、
それぞれ二重結合及び三重結合を有する炭素数1〜10
の基が好適であり、アルキレン基としては、炭素数1〜
10の二価の基が好適である。アリール基としては、ベ
ンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、アントラ
セン環等の炭素数6〜20の芳香環から誘導される基を
挙げることができる。
は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキ
レン基、アリール基等の脂肪族炭化水素基及び芳香族炭
化水素基を挙げることができる。アルキル基としては、
鎖状、分岐状及び環状の炭素数1〜10のアルキル基が
好適であり、アルケニル基及びアルキニル基としては、
それぞれ二重結合及び三重結合を有する炭素数1〜10
の基が好適であり、アルキレン基としては、炭素数1〜
10の二価の基が好適である。アリール基としては、ベ
ンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、アントラ
セン環等の炭素数6〜20の芳香環から誘導される基を
挙げることができる。
【0016】また、上記一般式(I)中の複素環基とし
てはフリル基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、
ピペリジル基、モルフォリノ基、キノリル基等を挙げる
ことができる。また、R1及びR2が一緒になって構成す
る環としては、以下に示した環等を挙げることができ
る。
てはフリル基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、
ピペリジル基、モルフォリノ基、キノリル基等を挙げる
ことができる。また、R1及びR2が一緒になって構成す
る環としては、以下に示した環等を挙げることができ
る。
【0017】
【化7】
【0018】上記の炭化水素基及び複素環基は置換基で
置換されていてもよい。置換基としては特に制限されな
いが、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水
酸基、アシル基、カルバモイル基、アリール基、アラル
キル基、アルコキシ基、アリルオキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、ヒドロキ
シイミノ基、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピリ
ジル基、ピペリジル基、モルフォリノ基、キノリル基等
を挙げることができる。
置換されていてもよい。置換基としては特に制限されな
いが、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水
酸基、アシル基、カルバモイル基、アリール基、アラル
キル基、アルコキシ基、アリルオキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、ヒドロキ
シイミノ基、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピリ
ジル基、ピペリジル基、モルフォリノ基、キノリル基等
を挙げることができる。
【0019】上記一般式(I)で示されるオキシム化合
物として、本発明において好適に採用される化合物を例
示すれば、例えば、アセトン オキシム、メチルエチル
ケトン オキシム、メチルイソブチルケトン オキシ
ム、メチルビニルケトン オキシム、シクロペンタノン
オキシム、シクロヘキサノン オキシム、2,4−ペ
ンタンジオン ジオキシム、2,3−ブタンジオン 2
−オキシム、ベンゾキノン ジオキシム、ヒドロキシイ
ミノマロン酸ジエチル、2−(ヒドロキシイミノアセト
酢酸エチル、2−アダマンタノン オキシム等の脂肪族
ケトンオキシム類;ホルムアルドキシム、アセトアルド
キシム、プロピオンアルデヒド オキシム、ピルビンア
ルデヒド 1−オキシム等の脂肪族アルデヒドオキシム
類;アセトフェノン オキシム、ベンゾフェノン オキ
シム、2−アセチルフラン オキシム、2−アセチルピ
リジン オキシム、2−アセチルチオフェン オキシ
ム、1,4−ナフトキノン ジオキシム、アントラキノ
ン ジオキシム、4−クロマノン オキシム、2−(ヒ
ドロキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル、2−
(ヒドロキシイミノ)−2−(1−ナフチル)アセトニ
トリル等の芳香族ケトンオキシム類;ベンズアルドキシ
ム、フェニルアセトアルドキシム、フェニルプロピオン
アルデヒド オキシム、ニフロキシム、2−(2−フェ
ニルアセトアミド)アセタールドキシム、9−アントラ
ルアルデヒド オキシム等の芳香族アルデヒドオキシム
類等を挙げることができる。これらオキシム化合物は、
上記一般式(I)で示されるR1及びR2が異種の場合に
はシス型及びトランス型の幾何異性体が存在するが、本
発明においてはこれら異性体を単独で使用しても、混合
物で使用しても一向に差し支えない。
物として、本発明において好適に採用される化合物を例
示すれば、例えば、アセトン オキシム、メチルエチル
ケトン オキシム、メチルイソブチルケトン オキシ
ム、メチルビニルケトン オキシム、シクロペンタノン
オキシム、シクロヘキサノン オキシム、2,4−ペ
ンタンジオン ジオキシム、2,3−ブタンジオン 2
−オキシム、ベンゾキノン ジオキシム、ヒドロキシイ
ミノマロン酸ジエチル、2−(ヒドロキシイミノアセト
酢酸エチル、2−アダマンタノン オキシム等の脂肪族
ケトンオキシム類;ホルムアルドキシム、アセトアルド
キシム、プロピオンアルデヒド オキシム、ピルビンア
ルデヒド 1−オキシム等の脂肪族アルデヒドオキシム
類;アセトフェノン オキシム、ベンゾフェノン オキ
シム、2−アセチルフラン オキシム、2−アセチルピ
リジン オキシム、2−アセチルチオフェン オキシ
ム、1,4−ナフトキノン ジオキシム、アントラキノ
ン ジオキシム、4−クロマノン オキシム、2−(ヒ
ドロキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル、2−
(ヒドロキシイミノ)−2−(1−ナフチル)アセトニ
トリル等の芳香族ケトンオキシム類;ベンズアルドキシ
ム、フェニルアセトアルドキシム、フェニルプロピオン
アルデヒド オキシム、ニフロキシム、2−(2−フェ
ニルアセトアミド)アセタールドキシム、9−アントラ
ルアルデヒド オキシム等の芳香族アルデヒドオキシム
類等を挙げることができる。これらオキシム化合物は、
上記一般式(I)で示されるR1及びR2が異種の場合に
はシス型及びトランス型の幾何異性体が存在するが、本
発明においてはこれら異性体を単独で使用しても、混合
物で使用しても一向に差し支えない。
【0020】これらオキシム化合物の中でも、アセトン
オキシム、メチルエチルケトンオキシム、メチルイソ
ブチルケトン オキシム、シクロヘキサノン オキシ
ム、2−アダマンタノン オキシム等の脂肪族ケトンオ
キシム類;アセトフェノンオキシム、ベンゾフェノン
オキシム、2−アセチルピリジン オキシム等の芳香族
ケトンオキシム類に於いて本発明は特に有効である。
オキシム、メチルエチルケトンオキシム、メチルイソ
ブチルケトン オキシム、シクロヘキサノン オキシ
ム、2−アダマンタノン オキシム等の脂肪族ケトンオ
キシム類;アセトフェノンオキシム、ベンゾフェノン
オキシム、2−アセチルピリジン オキシム等の芳香族
ケトンオキシム類に於いて本発明は特に有効である。
【0021】一方、本発明において使用されるジカーボ
ネートは、上記一般式(II)で示される化合物である。
式中R3で示されるアルキル基は、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル
基、t−ブチル基、t−アミル基等の低級アルキル基が
好適であり、アルケニル基はアリル基が好適であり、ア
ラルキル基はベンジル基が好適である。
ネートは、上記一般式(II)で示される化合物である。
式中R3で示されるアルキル基は、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル
基、t−ブチル基、t−アミル基等の低級アルキル基が
好適であり、アルケニル基はアリル基が好適であり、ア
ラルキル基はベンジル基が好適である。
【0022】上記一般式(II)で示されるジカーボネー
トを具体的に例示すると、ジ−t−ブチルジカーボネー
ト、ジ−t−アミルジカーボネート、ジメチルジカーボ
ネート、ジエチルジカーボネート、ジ−iso−プロピ
ルジカーボネート、ジアリルジカーボネート、ジベンジ
ルジカーボネート等を挙げることができる。
トを具体的に例示すると、ジ−t−ブチルジカーボネー
ト、ジ−t−アミルジカーボネート、ジメチルジカーボ
ネート、ジエチルジカーボネート、ジ−iso−プロピ
ルジカーボネート、ジアリルジカーボネート、ジベンジ
ルジカーボネート等を挙げることができる。
【0023】これらジカーボネートの使用量については
何等制限されるものではないが、あまり過剰に使用する
と経済的に有利な方法と言えないため、上記一般式
(I)で示されるオキシム化合物に対して0.8〜3.
0倍当量、さらには0.9〜2.0倍当量の範囲である
ことが好ましい。
何等制限されるものではないが、あまり過剰に使用する
と経済的に有利な方法と言えないため、上記一般式
(I)で示されるオキシム化合物に対して0.8〜3.
0倍当量、さらには0.9〜2.0倍当量の範囲である
ことが好ましい。
【0024】本反応は30〜100℃の範囲で行わなけ
ればならず、40〜80℃の範囲で行うことが好まし
い。30℃より低い温度で行うと反応速度が際だって遅
くなり、また100℃を越える温度で行うとジカーボネ
ート及び生成したオキシムカーボネート化合物の分解反
応が促進されるため好ましくない。
ればならず、40〜80℃の範囲で行うことが好まし
い。30℃より低い温度で行うと反応速度が際だって遅
くなり、また100℃を越える温度で行うとジカーボネ
ート及び生成したオキシムカーボネート化合物の分解反
応が促進されるため好ましくない。
【0025】本反応は、オキシム化合物とジカーボネー
トのみを混合して加熱攪拌するだけで容易に進行する
が、有機溶媒を用いて行っても一向に差し支えない。有
機溶媒としては、一般の有機溶媒を何等制限なく用いる
ことができる。これらの有機溶媒を具体的に例示する
と、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等のケトン類;アセトニトリル、プロピオニトリ
ル等のニトリル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル等の
エステル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド等のアミド類;t−ブチルアルコ
ール、t−アミルアルコール等のアルコール類;テトラ
ハイドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエ
ーテル類;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化
脂肪族炭化水素類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素
類;ピリジン、N,N−ジメチルベンジルアミン等の芳
香族アミン類;トリエチルアミン、トリブチルアミン等
の脂肪族アミン類;ジメチルカーボネート等のカーボネ
ート類;ジメチルスルホキシド等を挙げることができ
る。これらの有機溶媒は、単独で用いても2種類以上を
混合してもさしつかえない。
トのみを混合して加熱攪拌するだけで容易に進行する
が、有機溶媒を用いて行っても一向に差し支えない。有
機溶媒としては、一般の有機溶媒を何等制限なく用いる
ことができる。これらの有機溶媒を具体的に例示する
と、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等のケトン類;アセトニトリル、プロピオニトリ
ル等のニトリル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル等の
エステル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド等のアミド類;t−ブチルアルコ
ール、t−アミルアルコール等のアルコール類;テトラ
ハイドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエ
ーテル類;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化
脂肪族炭化水素類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素
類;ピリジン、N,N−ジメチルベンジルアミン等の芳
香族アミン類;トリエチルアミン、トリブチルアミン等
の脂肪族アミン類;ジメチルカーボネート等のカーボネ
ート類;ジメチルスルホキシド等を挙げることができ
る。これらの有機溶媒は、単独で用いても2種類以上を
混合してもさしつかえない。
【0026】反応は、常圧、加圧、減圧のいずれの場合
も実施可能であり、反応に要する時間は、反応温度、オ
キシム化合物の種類によっても異なるが、通常は1〜4
0時間で十分である。
も実施可能であり、反応に要する時間は、反応温度、オ
キシム化合物の種類によっても異なるが、通常は1〜4
0時間で十分である。
【0027】生成したオキシムカーボネート化合物の単
離精製方法については従来の方法を何等制限なく用いる
ことができる。例えば、反応終了後、副生するジカーボ
ネート由来のアルコールを留去し、残渣を減圧蒸留或い
はカラムクロマトグラフィーによって単離することがで
きる。
離精製方法については従来の方法を何等制限なく用いる
ことができる。例えば、反応終了後、副生するジカーボ
ネート由来のアルコールを留去し、残渣を減圧蒸留或い
はカラムクロマトグラフィーによって単離することがで
きる。
【0028】このようにして、下記一般式(III)
【0029】
【化8】
【0030】(R1及びR2は、それぞれ同種または異種
の水素原子、アシル基、シアノ基、アルコキシカルボニ
ル基、置換されてもよい炭化水素基、置換されてもよい
複素環基であり、またこれらが一緒になって環を構成し
ていてもよい。また、R3は、アルキル基、アルケニル
基またはアラルキル基である。)で示されるオキシムカ
ーボネート化合物を得ることができる。
の水素原子、アシル基、シアノ基、アルコキシカルボニ
ル基、置換されてもよい炭化水素基、置換されてもよい
複素環基であり、またこれらが一緒になって環を構成し
ていてもよい。また、R3は、アルキル基、アルケニル
基またはアラルキル基である。)で示されるオキシムカ
ーボネート化合物を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、オキシム化合物とジカ
ーボネートを混合し、触媒を用いることなく加熱攪拌す
るだけで、オキシムカーボネート化合物を高収率で得る
ことができる。
ーボネートを混合し、触媒を用いることなく加熱攪拌す
るだけで、オキシムカーボネート化合物を高収率で得る
ことができる。
【0032】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0033】実施例1 50mlの茄子型フラスコにシクロヘキサノン オキシ
ム1.13g(0.01mol)、ジ−t−ブチルジカ
ーボネート3.27g(0.015mol)を加えて6
0℃で攪拌した。6時間反応させた後、副生したt−ブ
チルアルコールを留去し、残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフィーによって単離精製すると、シクロヘキサノン
O−(t−ブトキシカルボニル)オキシムを2.04g
(収率95.8%)得ることができた。
ム1.13g(0.01mol)、ジ−t−ブチルジカ
ーボネート3.27g(0.015mol)を加えて6
0℃で攪拌した。6時間反応させた後、副生したt−ブ
チルアルコールを留去し、残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフィーによって単離精製すると、シクロヘキサノン
O−(t−ブトキシカルボニル)オキシムを2.04g
(収率95.8%)得ることができた。
【0034】実施例2〜11 シクロヘキサノン オキシムに代えて表1に示した各種
のオキシム化合物を用い、表1に示した反応時間で反応
した以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果を
表1に示した。
のオキシム化合物を用い、表1に示した反応時間で反応
した以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果を
表1に示した。
【0035】
【表1】
【0036】実施例12〜14 ジ−t−ブチルジカーボネートに代えて表2に示したジ
カーボネートを用い、表2に示した反応温度と反応時間
で反応した以外は、実施例1と同様な操作を行った。そ
の結果を表2に示した。
カーボネートを用い、表2に示した反応温度と反応時間
で反応した以外は、実施例1と同様な操作を行った。そ
の結果を表2に示した。
【0037】
【表2】
【0038】実施例15〜18 表3に示した溶媒を20ml用い、表3に示した反応温
度と反応時間で反応した以外は、実施例1と同様の操作
を行った。その結果を表3に示した。
度と反応時間で反応した以外は、実施例1と同様の操作
を行った。その結果を表3に示した。
【0039】
【表3】
【0040】比較例1〜2 表4に示した反応温度と反応時間で反応した以外は、実
施例1と同様の操作を行った。その結果を表4に示し
た。
施例1と同様の操作を行った。その結果を表4に示し
た。
【0041】
【表4】
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【化7】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】
【表2】
Claims (1)
- 【請求項1】下記一般式(I) 【化1】 (R1及びR2は、それぞれ同種または異種の水素原子、
アシル基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、置換さ
れてもよい炭化水素基、置換されてもよい複素環基、ま
たはこれらが一緒になって環を構成していてもよい。)
で示されるオキシム化合物を、触媒の不存在下、下記一
般式(II) 【化2】 (R3は、アルキル基、アルケニル基またはアラルキル
基である。)で示されるジカーボネートと、30〜10
0℃で反応させることを特徴とする、下記一般式(II
I) 【化3】 (R1及びR2は、それぞれ同種または異種の水素原子、
アシル基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、置換さ
れてもよい炭化水素基、置換されてもよい複素環基であ
り、またこれらが一緒になって環を構成していてもよ
い。また、R3は、アルキル基、アルケニル基またはア
ラルキル基である。)で示されるオキシムカーボネート
化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29159294A JP3295257B2 (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | オキシムカーボネート化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP29159294A JP3295257B2 (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | オキシムカーボネート化合物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08151356A true JPH08151356A (ja) | 1996-06-11 |
JP3295257B2 JP3295257B2 (ja) | 2002-06-24 |
Family
ID=17770944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29159294A Expired - Fee Related JP3295257B2 (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | オキシムカーボネート化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3295257B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0980863A1 (en) * | 1998-08-17 | 2000-02-23 | Givaudan Roure (International) S.A. | Oxime carboxylic acid derivatives |
JP2000109457A (ja) * | 1998-08-17 | 2000-04-18 | Givaudan Roure Internatl Sa | オキシムカルボン酸誘導体 |
KR100515591B1 (ko) * | 2003-02-12 | 2005-09-16 | 주식회사 엘지화학 | 4[N-(t-부톡시카르보닐)아미노)메틸렌]-1-N-(t-부톡시카르보닌)피롤리돈-3-온의 제조방법 |
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CN106548936B (zh) * | 2015-09-23 | 2022-04-22 | 北京北方华创微电子装备有限公司 | 一种金属层的刻蚀方法 |
-
1994
- 1994-11-25 JP JP29159294A patent/JP3295257B2/ja not_active Expired - Fee Related
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