JPH08150719A - インクジェット記録手段およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録手段およびインクジェット記録装置

Info

Publication number
JPH08150719A
JPH08150719A JP29639494A JP29639494A JPH08150719A JP H08150719 A JPH08150719 A JP H08150719A JP 29639494 A JP29639494 A JP 29639494A JP 29639494 A JP29639494 A JP 29639494A JP H08150719 A JPH08150719 A JP H08150719A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink jet
jet recording
junction
polycrystalline silicon
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29639494A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Kuwabara
英司 桑原
Shigeyuki Matsumoto
繁幸 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP29639494A priority Critical patent/JPH08150719A/ja
Publication of JPH08150719A publication Critical patent/JPH08150719A/ja
Priority to US08/990,919 priority patent/US5975685A/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 必要充分な素子特性を有して素子分離領域が
小さい、安価なダイオードアレイを用いたインクジェッ
ト記録手段および記録装置を提供する。 【構成】 記録手段が、絶縁体基板100上に形成され
る多結晶シリコンPN接合ダイオード105によってス
イッチングを行い、多結晶シリコンPN接合ダイオード
105のPN接合面が絶縁体基板100面に対して垂直
な方向に形成される。このとき、絶縁体基板100をシ
リコンウェハを酸化した基板またはガラス基板とするこ
とができる。また、多結晶シリコンの膜厚を500Åな
いし2000Åとし、PN接合面積を1×102 μm2
ないし1×103 μm2 とすることができる。さらに、
インクジェット記録手段が備えるインク吐出用の熱エネ
ルギを発生するための電気熱変換体によって印加される
熱エネルギによって、インクに生ずる膜沸騰を利用して
吐出口からインクを吐出させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録手段
(以下、インクジェット記録ヘッドと記述する)および
インクジェット記録装置に関し、特に絶縁体基板上に形
成した多結晶シリコン(以下、ポリシリコンと記述す
る)でダイオードアレイを構成し、このダイオードによ
ってスイッチングを行うインクジェット記録ヘッドおよ
びインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録ヘッド、特に
ヒータ発熱によるインクの発泡を利用したインクジェッ
ト記録ヘッドでは、電流のスイッチングにはPN接合ダ
イオード、バイポーラトランジスタ、またはMOSトラ
ンジスタが使われており、これらの半導体素子は通常単
結晶シリコンで形成されている。
【0003】図8は従来例における単結晶シリコンのP
N接合ダイオードを示す図であり、図8(a)は断面
図、図8(b)は等価回路図である。図8においてはバ
イポーラトランジスタのベースとコレクタとをアルミ配
線によって短絡して、PN接合ダイオードとして動作さ
せている。このようにPN接合ダイオードをバイポーラ
トランジスタを用いて構成しているのは、素子分離によ
って隣り合うトランジスタの干渉を防いでラッチアップ
を防止するためである。また、トランジスタ動作をさせ
ることによって、駆動電流を大きくすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例では、単結晶シリコンを用いているために以下に示す
ような問題点があった。 (1)使用する基板が高価である。 (2)高温プロセスが必要となる。 (3)大きな素子分離領域が必要となる。 (4)素子特性がオーバスペックとなる。
【0005】このような点に鑑み本発明は、必要充分な
素子特性を有して素子分離領域が小さい、安価なダイオ
ードアレイを用いたインクジェット記録手段およびイン
クジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録手段は、絶縁体基板上に形成される多結晶シリコン
PN接合ダイオードによってスイッチングを行い、前記
多結晶シリコンPN接合ダイオードのPN接合面が前記
絶縁体基板面に対して垂直な方向に形成されている。
【0007】上記本発明のインクジェット記録手段は、
前記多結晶シリコンPN接合ダイオードのPN接合面が
平面以外の曲面であることができる。
【0008】また、上記本発明のインクジェット記録手
段は、前記多結晶シリコンPN接合ダイオードのPN接
合面が閉じた面であって、該閉じたPN接合面の内側が
N型多結晶シリコンまたはP型多結晶シリコンを有し、
該閉じたPN接合面の外側がP型多結晶シリコンまたは
N型多結晶シリコンを有することができる。
【0009】さらに、上記本発明のインクジェット記録
手段は、第1の前記多結晶シリコンPN接合ダイオード
と第2の前記多結晶シリコンPN接合ダイオードとの間
のPN接合面に対して垂直な方向の距離である素子分離
領域の長さを、該第1または第2の多結晶シリコンPN
接合ダイオードのPN接合面に対して垂直な方向の大き
さよりも小さくすることができる。
【0010】上記本発明のインクジェット記録手段は、
前記絶縁体基板がシリコンウェハを酸化した基板であ
る。
【0011】上記本発明のインクジェット記録手段は、
前記絶縁体基板がガラス基板である。
【0012】上記本発明のインクジェット記録手段は、
前記多結晶シリコンPN接合ダイオードの多結晶シリコ
ンの膜厚が500Åないし2000Åである。
【0013】上記本発明のインクジェット記録手段は、
前記多結晶シリコンPN接合ダイオードのPN接合面積
が1×102 μm2 ないし1×103 μm2 である。
【0014】本発明のインクジェット記録装置は、前記
インクジェット記録手段が、インク吐出用の熱エネルギ
を発生するための電気熱変換体を備えている。
【0015】上記本発明のインクジェット記録装置は、
前記インクジェット記録手段が、前記電気熱変換体によ
って印加される熱エネルギによって、インクに生ずる膜
沸騰を利用して吐出口からインクを吐出させることがで
きる。
【0016】
【作用】上記のように構成された本発明によれば、低温
プロセスで不純物を導入することができ、必要充分な素
子特性を有して素子分離領域が小さい、安価なダイオー
ドアレイを用いたインクジェット記録手段およびインク
ジェット記録装置を実現することが可能となる。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の第1ないし第3の実施例を
図面を参照して説明する。
【0018】図1は本発明の第1の実施例におけるポリ
シリコンPN接合ダイオードを示す図であり、図1
(a)は平面図、図1(b)はA−A’断面図、図1
(c)は等価回路図を示している。図1は本発明の特徴
を最もよく表わす図面であり、絶縁体基板100上にP
型ポリシリコン101およびN型ポリシリコン102が
1個ずつ隣接して組となって配置されている。その組と
なって配置されているP型ポリシリコン101およびN
型ポリシリコン102が、PN接合面に対して直角をな
す方向に複数組配置されている。PN接合面は絶縁体基
板100面に対して垂直となっている。CVD絶縁膜1
03は、P型ポリシリコン101とN型ポリシリコン1
02の組の間を絶縁する構成となっている。アルミ配線
104はP型ポリシリコン101およびN型ポリシリコ
ン102の上に形成されている。また、P型ポリシリコ
ン101上のアルミ配線104とN型ポリシリコン10
2上のアルミ配線104との間、すなわち組となってい
るP型ポリシリコン101とN型ポリシリコン102と
の間もCVD絶縁膜103によって絶縁される構成とな
っている。ただし、図1(a)の平面図においては、C
VD絶縁膜103およびアルミ配線104の記載は省略
し、コンタクトホール107のみを記載している。この
ようにP型ポリシリコン101とN型ポリシリコン10
2との組が、ポリシリコンPN接合ダイオード105を
形成している。
【0019】図2は図1を用いて形成したインクジェッ
ト記録装置のヒータを示す図であり、図2(a)は平面
図、図2(b)はB−B’断面図、図2(c)はb−
b’断面図、図2(d)は等価回路図を示している。図
2において、ヒータとなる発熱体106は、CVD絶縁
膜103とアルミ配線104との間に挟まれて延びてい
る。P型ポリシリコン101とN型ポリシリコン102
とで形成されるポリシリコンPN接合ダイオード105
が順方向にバイアスされるときに、発熱体106に電流
が流れる。このとき発熱体106は図2(b)に示すよ
うに抵抗となる。
【0020】図3は本発明の第2の実施例におけるポリ
シリコンPN接合ダイオードを示す平面図である。図3
においては、CVD絶縁膜、アルミ配線、およびコンタ
クトホールの記載を省略している。図3に示すように、
P型ポリシリコン101がN型ポリシリコン102を囲
み、PN接合面を折り返し構造の曲面とすることによっ
て、素子面積に対するPN接合面積を第1の実施例と比
較して大きくすることが可能となっている。その結果、
より大きな電流が整流可能となる。また、図3において
はP型ポリシリコン101がN型ポリシリコン102を
囲んでいるが、N型ポリシリコン102がP型ポリシリ
コン101を囲んでも、同様に素子面積に対するPN接
合面積を第1の実施例と比較して大きくすることが可能
となり、より大きな電流が整流可能となる。
【0021】図4は本発明の第3の実施例におけるポリ
シリコンPN接合ダイオードを示す図であり、図4
(a)は平面図、図4(b)はC−C’断面図、図4
(c)は等価回路図を示している。図4(a)において
は、図1と同様にCVD絶縁膜103およびアルミ配線
104の記載は省略し、コンタクトホール107のみを
記載している。図4に示すように、P型ポリシリコン1
01がN型ポリシリコン102を囲むようにしてN型ポ
リシリコン102を島状に形成することによって、素子
面積に対するPN接合面積を第1の実施例と比較して大
きくすることが可能となっている。その結果、より大き
な電流が整流可能となる。また、図4においてはP型ポ
リシリコン101がN型ポリシリコン102を囲むよう
にしてN型ポリシリコン102を島状に形成したが、N
型ポリシリコン102がP型ポリシリコン101を囲む
ようにしてP型ポリシリコン101を島状に形成して
も、同様に素子面積に対するPN接合面積を第1の実施
例と比較して大きくすることが可能となり、より大きな
電流が整流可能となる。
【0022】図5は本発明の第4の実施例におけるポリ
シリコンPN接合ダイオードと素子分離領域との関係を
示す平面図である。図5においては、CVD絶縁膜、ア
ルミ配線、およびコンタクトホールの記載を省略してい
る。また、図5においては平面図のみを示しているが、
断面図および等価回路図は図1の場合と同様になる。図
5に示すように、ポリシリコンPN接合ダイオード10
5のPN接合面に対して垂直な方向の長さAが、ポリシ
リコンPN接合ダイオード105間のPN接合面に対し
て垂直な方向の距離である素子分離領域の長さBよりも
大きく(A>B)なるように形成している。本発明にお
いては、ポリシリコンPN接合ダイオード105は絶縁
体基板100上に形成されているので、絶縁体基板10
0内に電流は流れない。したがって、素子分離領域の長
さBは隣り合うポリシリコンPN接合ダイオード105
間のCVD絶縁膜103の耐圧のみに依存して決定され
る。実際には、このCVD絶縁膜103の耐圧はパター
ニング精度によって決定される。このように、ポリシリ
コンPN接合ダイオード105の動作に影響を及ぼさな
い素子分離領域を小さくすることによって、素子全体の
集積度を上げることができる。
【0023】図6は本発明の実施例における電流スイッ
チングの等価回路を示す図であり、図6(a)はダイオ
ードによるスイッチング回路、図6(b)はバイポーラ
トランジスタによるスイッチング回路、図6(c)はM
OSトランジスタによるスイッチング回路である。本発
明の各実施例では、図6(a)に示すようにダイオード
を用いて説明したが、図6(b)または(c)に示すよ
うに、バイポーラトランジスタまたはMOSトランジス
タによって電流スイッチング回路を実現することも可能
である。
【0024】本発明の実施例において説明した絶縁体基
板は、シリコンウェハを酸化した基板やガラス基板を用
いる。また、ポリシリコンPN接合ダイオードは、ポリ
シリコンの膜厚が500〜2000Åであり、PN接合
面積が1×102 〜1×10 3 μm2 であるものを用い
る。
【0025】図7は、本発明によって得られたインクジ
ェット記録ヘッドをインクジェットヘッドカートリッジ
(以下、IJCと記述する)として装着したインクジェ
ット記録装置の一例を示す外観斜視図である。
【0026】図7において、IJC120はプラテン1
24上に送紙されてきた記録紙の記録面に対向してイン
ク吐出を行うノズル群を備えている。キャリッジ116
はIJC120を保持し、駆動モータ117の駆動力を
伝達する駆動ベルト118の一部と連結し、互いに平行
に配設された2本のガイドシャフト119Aおよび11
9Bと摺動可能とすることによって、IJC120の記
録紙の全幅にわたる往復移動が可能となる。
【0027】ヘッド回復装置126は、IJC120の
移動経路の一端、例えばホームポジションと対向する位
置に配設される。伝導機構123を介したモータ122
の駆動力によって、ヘッド回復装置126を動作せし
め、IJC120のキャッピングを行う。このヘッド回
復装置126のキャップ部126AによるIJC120
へのキャッピングに関連させて、ヘッド回復装置126
内に設けた適宜の吸引手段によるインク吸引またはIJ
C120へのインク供給経路に設けた適宜の加圧手段に
よるインク圧送を行い、インクを吐出口から強制的に排
出させることによって、ノズル内の増粘インクを除去す
る等の吐出回復処理を行う。また、記録終了時等にキャ
ッピングを施すことによって、IJC120が保護され
る。
【0028】ブレード130は、ヘッド回復装置126
の側面に配設され、シリコンゴムで形成されるワイピン
グ部材である。ブレード130はブレード保持部材13
0Aにカンチレバー形態で保持され、ヘッド回復装置1
26と同様に、モータ122および伝導機構123によ
って動作し、IJC120の吐出面との係合が可能とな
る。これによって、IJC120の記録動作における適
切なタイミングで、またはヘッド回復装置126を用い
た吐出回復処理後に、ブレード130をIJC120の
移動経路中に突出させ、IJC120の移動動作に伴っ
て、IJC120の吐出面における結露、濡れ、または
塵埃等を拭き取るものである。
【0029】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて優れた効果をもたらすものである。
【0030】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答正に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0031】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0032】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書、同第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。
【0033】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としても本発明は有効である。
【0034】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効果を
一層有効に発揮することができる。
【0035】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
【0036】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング
手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこ
れとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる
予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モード
を行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0037】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個を組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0038】以上説明した本発明の実施例においては、
インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で
固化するインクであって、室温で軟化するもの、もしく
は液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式
ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0039】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としてもよい。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0040】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けら
れるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さら
には送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採る
ものであっても良い。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、絶縁膜上
に多結晶シリコンPN接合ダイオードを形成することに
よって、以下に示す効果を有する。 (1)エピタキシャル成長層が不要である。 (2)不純物の拡散、イオン注入が不要である。 (3)安価なガラス基板が使用可能である。 (4)低温プロセスで不純物を導入することが可能であ
る。 (5)高温のドライブが不要である。 (6)素子分離領域を小さくし、素子全体の集積度を上
げることができる。 これらは、製造コストを低減するために非常に大きな効
果を有する。
【0042】また、インクジェット記録ヘッド用のダイ
オードに要求される特性は、逆方向耐圧35V、順方向
電流200mA、逆方向電流600μA以下(電流比≒
3×103 )程度であり、単結晶シリコンでなく、多結
晶シリコンでダイオードを形成することによって、容易
に実現することが可能である。
【0043】このようにすることによって、必要充分な
素子特性を有して素子分離領域が小さい、安価なダイオ
ードアレイを用いたインクジェット記録手段およびイン
クジェット記録装置を実現することができるという効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるポリシリコンP
N接合ダイオードを示す図
【図2】図1を用いて形成したインクジェット記録装置
のヒータを示す図
【図3】本発明の第2の実施例におけるポリシリコンP
N接合ダイオードを示す平面図
【図4】本発明の第3の実施例におけるポリシリコンP
N接合ダイオードを示す図
【図5】本発明の第4の実施例におけるポリシリコンP
N接合ダイオードと素子分離領域との関係を示す平面図
【図6】本発明の実施例における電流スイッチングの等
価回路を示す図
【図7】本発明によって得られたインクジェット記録ヘ
ッドをインクジェットヘッドカートリッジとして装着し
たインクジェット記録装置の一例を示す外観斜視図
【図8】従来例における単結晶シリコンのPN接合ダイ
オードを示す図
【符号の説明】
100 絶縁体基板 101 P型ポリシリコン 102 N型ポリシリコン 103 CVD絶縁膜 104 アルミ配線 105 ポリシリコンPN接合ダイオード 106 発熱体 107 コンタクトホール 116 キャリッジ 117 駆動モータ 118 駆動ベルト 119A ガイドシャフト 119B ガイドシャフト 120 IJC(インクジェットヘッドカートリッ
ジ) 122 モータ 123 伝導機構 124 プラテン 126 ヘッド回復装置 126A キャップ部 130 ブレード 130A ブレード保持部材

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体基板上に形成される多結晶シリコ
    ンPN接合ダイオードによってスイッチングを行うこと
    を特徴とするインクジェット記録手段。
  2. 【請求項2】 前記多結晶シリコンPN接合ダイオード
    のPN接合面が前記絶縁体基板面に対して垂直な方向に
    形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のイ
    ンクジェット記録手段。
  3. 【請求項3】 前記多結晶シリコンPN接合ダイオード
    のPN接合面が平面以外の曲面であることを特徴とす
    る、請求項1または2に記載のインクジェット記録手
    段。
  4. 【請求項4】 前記多結晶シリコンPN接合ダイオード
    のPN接合面が閉じた面であって、該閉じたPN接合面
    の内側がN型多結晶シリコンを有し、該閉じたPN接合
    面の外側がP型多結晶シリコンを有することを特徴とす
    る、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクジ
    ェット記録手段。
  5. 【請求項5】 前記多結晶シリコンPN接合ダイオード
    のPN接合面が閉じた面であって、該閉じたPN接合面
    の内側がP型多結晶シリコンを有し、該閉じたPN接合
    面の外側がN型多結晶シリコンを有することを特徴とす
    る、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクジ
    ェット記録手段。
  6. 【請求項6】 第1の前記多結晶シリコンPN接合ダイ
    オードと第2の前記多結晶シリコンPN接合ダイオード
    との間のPN接合面に対して垂直な方向の距離である素
    子分離領域の長さが、該第1または第2の多結晶シリコ
    ンPN接合ダイオードのPN接合面に対して垂直な方向
    の大きさよりも小さいことを特徴とする、請求項1ない
    し5のいずれか1項に記載のインクジェット記録手段。
  7. 【請求項7】 前記絶縁体基板がシリコンウェハを酸化
    した基板であることを特徴とする、請求項1ないし6の
    いずれか1項に記載のインクジェット記録手段。
  8. 【請求項8】 前記絶縁体基板がガラス基板であること
    を特徴とする、請求項1ないし7のいずれか1項に記載
    のインクジェット記録手段。
  9. 【請求項9】 前記多結晶シリコンPN接合ダイオード
    の多結晶シリコンの膜厚が500Åないし2000Åで
    あることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1
    項に記載のインクジェット記録手段。
  10. 【請求項10】 前記多結晶シリコンPN接合ダイオー
    ドのPN接合面積が1×102 μm2 ないし1×103
    μm2 であることを特徴とする、請求項1ないし9のい
    ずれか1項に記載のインクジェット記録手段。
  11. 【請求項11】 前記インクジェット記録手段が、イン
    ク吐出用の熱エネルギを発生するための電気熱変換体を
    備えていることを特徴とする、請求項1ないし10のい
    ずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記インクジェット記録手段が、前記
    電気熱変換体によって印加される熱エネルギによって、
    インクに生ずる膜沸騰を利用して吐出口からインクを吐
    出させることを特徴とする、請求項11に記載のインク
    ジェット記録装置。
JP29639494A 1993-12-28 1994-11-30 インクジェット記録手段およびインクジェット記録装置 Pending JPH08150719A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29639494A JPH08150719A (ja) 1994-11-30 1994-11-30 インクジェット記録手段およびインクジェット記録装置
US08/990,919 US5975685A (en) 1993-12-28 1997-12-15 Ink jet recording head having an oriented p-n junction diode, and recording apparatus using the head

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29639494A JPH08150719A (ja) 1994-11-30 1994-11-30 インクジェット記録手段およびインクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08150719A true JPH08150719A (ja) 1996-06-11

Family

ID=17832983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29639494A Pending JPH08150719A (ja) 1993-12-28 1994-11-30 インクジェット記録手段およびインクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08150719A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011009337A (ja) * 2009-06-24 2011-01-13 Toshiba Corp 半導体装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011009337A (ja) * 2009-06-24 2011-01-13 Toshiba Corp 半導体装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3222593B2 (ja) インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録ヘッド用モノリシック集積回路
US6302504B1 (en) Recording head and recording apparatus using the same
KR100442515B1 (ko) 프린트 헤드와 이 프린트 헤드를 사용하는 인쇄 장치
US4947192A (en) Monolithic silicon integrated circuit chip for a thermal ink jet printer
EP0370817B1 (en) Thermal ink jet printer having printhead transducers with multilevel interconnections
US5157419A (en) Recording head substrate having a functional element connected to an electrothermal transducer by a layer of a material used in a heater layer of the electrothermal transducer
US5850242A (en) Recording head and recording apparatus and method of manufacturing same
JPH0688414B2 (ja) インクジェット・プリントヘッド
JP4950463B2 (ja) 半導体装置
JPH0679872A (ja) インクジェット印字ヘッドのトランスジューサ
CN114750514B (zh) 晶圆结构
CN114434969B (zh) 晶圆结构
CN114434965B (zh) 晶圆结构
EP0401440B1 (en) Monolithic silicon integrated circuit chip for a thermal ink jet printer
JPH08150719A (ja) インクジェット記録手段およびインクジェット記録装置
CN114536978B (zh) 晶圆结构
CN114536979B (zh) 晶圆结构
CN114536980B (zh) 晶圆结构
CN114434968B (zh) 晶圆结构
CN114434966B (zh) 晶圆结构
CN114434970B (zh) 晶圆结构
CN114434967B (zh) 晶圆结构
JPH0911468A (ja) インクジェット記録ヘッド用基体、インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置および情報処理システム
US6267470B1 (en) Ink jet head structure having MOS transistors for power supply, and head substrate, ink jet cartridge, and ink jet apparatus having the same
JP3241060B2 (ja) インクジェット記録ヘッド用基体、インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置