JPH08147925A - ディスクカートリッジ成形金型装置及びこの成形金型装置を用いたディスクカートリッジの製造方法並びにディスクカートリッジ - Google Patents

ディスクカートリッジ成形金型装置及びこの成形金型装置を用いたディスクカートリッジの製造方法並びにディスクカートリッジ

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JPH08147925A
JPH08147925A JP23302695A JP23302695A JPH08147925A JP H08147925 A JPH08147925 A JP H08147925A JP 23302695 A JP23302695 A JP 23302695A JP 23302695 A JP23302695 A JP 23302695A JP H08147925 A JPH08147925 A JP H08147925A
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mold
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/2628Moulds with mould parts forming holes in or through the moulded article, e.g. for bearing cages

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形時に記録再生用開口部の開口縁部付近に
生じるバリによる円盤状記録媒体の表面の傷付を防止す
る。 【解決手段】 ハーフ11の表面側のキャビティを構成
する第1の成形型60と、ハーフ11の内面側のキャビ
ティを構成する第2の成形型61と、記録再生用開口部
18のキャビティを構成するキャビティ構成凸部64が
設けられた入れ子型62とから構成する。入れ子型62
のキャビティ構成凸部64には、張出し凸部65が設け
られ、固定金型61の凸部63とともに記録再生用開口
部18の開口縁部42に沿って内面側に凹部43を形成
する。カートリッジ本体10を構成する上下ハーフ1
1、12の内面に、記録再生用開口部18の開口縁部4
2に沿って凹部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク、光磁
気ディスク等のように、情報信号が記録され或いは記録
を可能とする円盤状記録媒体(以下光ディスクと総称す
る。)を回転自在に収納したディスクカートリッジ及び
このディスクカートリッジのカートリッジ本体を成形す
るディスクカートリッジ成形金型装置並びにこの成形金
型装置を用いディスクカートリッジの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光ディスクは、音声信号、楽音信号或い
は映像信号等の所望の情報信号が高密度に記録され或い
は記録を可能とした記録媒体であり、カートリッジ本体
に回転自在に収納されてディスクカートリッジを構成し
ている。例えば、直径が64mm以下である光ディスク
は、74分の音声信号の記録を可能とし、カートリッジ
本体の厚み寸法も6mmと、極めて小型に構成されてい
る。
【0003】ディスクカートリッジは、記録再生装置に
装着されると、光ディスクの中心部がディスク回転駆動
手段に装着されてこの光ディスクが高速で回転駆動され
る。そして、ディスクカートリッジに収納された光ディ
スクは、回転駆動された状態で、記録再生装置側の光ピ
ックアップ装置から出射されるレーザ光によって主面に
形成された情報信号記録部に記録された情報信号が再生
される。
【0004】また、情報信号の記録が可能な光ディスク
としては、光磁気ディスクが提供されている。この光磁
気ディスクは、光ピックアップ装置から出射されたレー
ザ光が情報信号記録部に照射された状態で、外部磁界発
生手段により記録すべき情報信号に応じて磁界変調され
た外部磁界が印加されることによって所望の情報信号の
記録が行われる。
【0005】ディスクカートリッジは、図17及び図1
8に示すように、角浅皿状に形成された上ハーフ101
と下ハーフ102とを組み合わせてカートリッジ本体1
00を構成し、このカートリッジ本体100の内部に光
ディスク1を回転自在に収納して構成している。すなわ
ち、上ハーフ101と下ハーフ102とは、外周部に立
上り周壁が形成されるとともに、図示しないが、相対す
る内面には互いに突き合わされて光ディスク1の収納空
間部を構成する環状壁及び複数個の突合せ嵌合凸部が一
体に立設されている。この上ハーフ101と下ハーフ1
02は、相対する立上り周壁と環状壁とを突き合わせて
組み立てるとともに、超音波溶着装置110によって結
合されて薄箱状のカートリッジ本体100を構成する。
【0006】すなわち、上ハーフ101及び下ハーフ1
02は、内面に相対して立設された突合せ嵌合凸部或い
は立上り周壁、環状壁が、下ハーフ102側に当てがわ
れた超音波溶着装置110から超音波が印加されて超音
波振動することによって局部的に発熱溶融し、超音波の
印加が解除されると固化して互いに結合されることによ
って、一体化される。
【0007】このカートリッジ本体100を構成する下
ハーフ102には、その略中央部に位置して円形の開口
が設けられている。この円形開口は、ディスクカートリ
ッジを記録再生装置に装着した際に、図20に示すよう
に、カートリッジ本体100に収納した光ディスク1を
回転駆動するディスクテーブル120が進入するディス
クテーブル進入用開口部として作用する。このディスク
テーブル進入用開口部は、具体的には光ディスク1のセ
ンタ穴を閉塞して設けられるマグネツトクランプ用のハ
ブ4を外方へと臨ませる。
【0008】ディスクテーブル120は、その中心部に
スピンドル軸121が上下方向に貫通して突出するとと
もに、このスピンドル軸121の周囲に環状のマグネッ
ト122が配置されて構成されている。ディスクテーブ
ル進入用開口部から進入したディスクテーブル120
は、スピンドル軸121がハブ4に設けたスピンドル軸
穴に嵌合するとともにマグネット122によりハブ4を
吸着保持することによって、ディスクカートリツジを保
持する。
【0009】カートリッジ本体100を構成する上ハー
フ101と下ハーフ102には、回転自在に収納した光
ディスク1の主面に設けた情報信号記録部の一部を内外
周に亘って外方へと臨ませて、記録再生装置側の光ピッ
クアップ装置が進入する矩形の記録再生用開口部103
(103A、103B)が相対向した位置にそれぞれ設
けられている。これら記録再生用開口部103は、カー
トリッジ本体100の左右方向中央部に位置して前面部
からディスクテーブル進入用開口部に近接する位置に亘
って、矩形の開口部として構成されている。
【0010】なお、ディスクカートリッジは、これら記
録再生用開口部103を開閉する図示しないコ字状のシ
ャッタ部材が組み付けられている。シャッタ部材は、記
録再生用開口部103から内部に塵埃等が進入してカー
トリッジ本体100の内部に収納された光ディスク1に
付着することを防止するために、通常、図示しないシャ
ッタスプリングの弾性力によって記録再生用開口部10
3を閉塞している。また、シャッタ部材は、ディスクカ
ートリッジが、記録再生装置に装填されると、カートリ
ッジ本体100の前面側に形成された図示しないシャッ
タ開放ガイド溝に係合するシャッタ開放部材によって記
録再生用開口部103を開放する第2の位置へと移動動
作される。
【0011】上述したディスクカートリッジのカートリ
ッジ本体100を構成する上ハーフ101と下ハーフ1
02は、溶融した合成樹脂材料を成形金型装置のキャビ
ティ中に射出して成形される。成形金型装置は、図12
に示すように、概略、ハーフの内面側のキャビティを構
成する可動金型130と、この可動金型130が型締め
及び型開き動作にともなって接離動作されてハーフの表
面側のキャビティを構成する固定金型131とから構成
される。また、成形金型装置は、ハーフの記録再生用開
口部103を形成するために、型締め動作時に固定金型
131に突き当てられて記録再生用開口部103のキャ
ビティを構成する入れ子型132が可動金型130に組
み込まれて構成されている。
【0012】上ハーフ101及び下ハーフ102は、そ
の相対する内面に、それぞれカートリッジ本体100に
回転自在に収納された光ディスク1が高速で回転摺擦す
る摺擦面を構成している。したがって、成形金型装置
は、上ハーフ101及び下ハーフ102の内面の平滑性
を得るために、光ディスク1の摺擦面を構成する可動金
型130の表面に磨き加工が施される。
【0013】また、成形金型装置は、光ディスク1の表
面が記録再生用開口部103の開口縁部分で擦れて傷が
付けられることを防止するために、この開口縁部分に円
弧状の面取りを形成するように構成されている。成形金
型装置は、記録再生用開口部103の開口縁部分に面取
りを形成するため、入れ子型132側の記録再生用開口
部キャビティ構成凸部の基端部に面取り部104を設
け、この面取り部104で可動金型130側と型合わせ
するように構成している。
【0014】射出成形加工においては、一般に各金型の
型合わせ面において、金型の型精度或いは金型の型磨耗
によってバリが発生し易く、上述した可動金型130と
入れ子型132との型合わせ面が、上ハーフ101及び
下ハーフ102の内側面の光ディスク収納部に位置する
ことから、この型合わせ面に発生するバリが光ディスク
1の主面を傷付けるといった問題がある。
【0015】かかる問題点を解決する成形金型装置とし
ては、例えば図13に示したように、主面の一部に記録
再生用開口部103を形成するためのキャビティ構成凸
部を一体に形成した可動金型140と、固定金型141
とから構成される成形金型装置が考慮される。この成形
金型装置は、可動金型140と固定金型141とを型締
めした状態で、可動金型140側の記録再生用開口部1
03を形成するためのキャビティ構成凸部に固定金型1
41に突き当たる。
【0016】しかしながら、かかる一体型成形金型装置
は、型締め時に、記録再生用開口部103部分での可動
金型140と固定金型141との正確な型合わせが極め
て困難であるといった問題点がある。また、かかる成形
金型装置は、磨き加工手段が記録再生用開口部103を
形成するためのキャビティ構成凸部に衝合する等のため
に可動金型140の表面に磨き加工を施すことが困難で
あるといった問題点がある。したがって、かかる一体型
成形金型装置は、ディスクカートリッジの成形用金型装
置として実用上殆ど用いられていておらず、一般に上述
した入れ子型成形金型装置が採用されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した入
れ子型成形金型においては、磨き加工が施された可動金
型130の表面端部に、図14に示すように、磨き加工
によって入れ子型132との型合わせ面に向かって次第
に円弧状にタレる、いゆゆる磨きダレ現象が発生する。
この磨きダレ現象は、磨き加工の精度にもよるが、一般
に可動金型130の表面に深さ寸法、10μm乃至30
μm程度を以って発生する。したがって、かかる入れ子
型成形金型装置によって成形した上ハーフ101或いは
下ハーフ102には、図15に示すように、内側面の光
デイスク1の摺動面側に記録再生用開口部103の開口
縁104に沿った磨きダレによるバリ105が発生して
しまう。
【0018】この磨きダレ現象によるバリ105は、上
述した上ハーフ101と下ハーフ102との超音波溶着
工程或いはディスクカートリッジがディスクテーブル1
20にチャッキングされる際に、図16に示すように、
光ディスク1に衝合してその表面を傷付けるといった問
題を生じさせる。
【0019】すなわち、カートリッジ本体100の内部
に収納された光ディスク1は、上述した上ハーフ101
と下ハーフ102との超音波溶着工程において、印加さ
れる超音波によって、カートリッジ本体100の内部で
振動し、その表面が上ハーフ101と下ハーフ102の
表面に激しく叩きつけられる。この場合、光ディスク1
は、図18に示すように、カートリッジ本体100の内
部で傾いた状態で振動して、記録再生用開口部103の
開口縁104に主面が衝合する。記録再生用開口部10
3の開口縁104には、上述したように磨きダレ現象に
よるバリ105が発生していることがあり、このバリ1
05によって光ディスク1の表面が傷付けられてしまう
といった問題が発生する。
【0020】一方、ディスクテーブル120は、上述し
たディスクカートリッジのチャッキング操作に際して、
ディスクテーブル進入用開口部からカートリッジ本体1
00の内部へと進入する。光ディスク1は、カートリッ
ジ本体100の内部で精密に位置決めされてはおらず、
ハブ4を介してスピンドル軸121によって上ハーフ1
01側に突き上げる。勿論、光ディスク1は、その後ス
ピンドル軸121がハブ4のスピンドル軸穴と嵌合する
ことによって、図20に示すように、正常な状態でチャ
ッキングされる。
【0021】光ディスク1は、スピンドル軸121によ
って突き上げられた状態において、図19に示すよう
に、カートリッジ本体100の内部で傾いた状態で突き
上げられて記録再生用開口部103の開口縁104に主
面が衝合することがある。記録再生用開口部103の開
口縁104には、上述したように磨きダレ現象によるバ
リ105が発生していることがあり、このバリ105に
よって光ディスク1の表面が傷付けられてしまうといっ
た問題が発生する。
【0022】本発明は、上述した従来のディスクカート
リッジ成形金型装置の問題点を解決するため、記録再生
用開口部の開口縁に対応する型合わせ面のバリの発生を
排除し、超音波溶着工程或いは記録再生装置への装着時
等に際して、円盤状記録媒体の表面に傷が付かないよう
にようにしたディスクカートリッジ成形金型装置を提供
することを目的に提案されたものである。
【0023】また、本発明は、上述した従来のディスク
カートリッジの製造方法の問題点を解決するため、記録
再生用開口部の開口縁にバリが発生されない上ハーフと
下ハーフとを組み合わせてカートリッジ本体を構成する
ようにした成形金型装置を用いたディスクカートリッジ
の製造方法を提供することを目的に提案されたものであ
る。
【0024】さらに、本発明は、上述した従来のディス
クカートリッジの問題点を解決するために、記録再生用
開口部の開口縁の付近にバリの発生の無い上ハーフと下
ハーフとにより、超音波溶着工程或いは記録再生装置へ
の装着時等に際して、円盤状記録媒体の表面の傷付が防
止されたディスクカートリッジを提供することを目的に
提案されたものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】この目的を達成した本発
明に係るディスクカートリッジ成形金型装置は、ハーフ
の表面側のキャビティを構成する第1の成形型と、この
第1の成形型に型締めされてハーフの内面側のキャビテ
ィを構成する第2の成形型と、この第2の成形型に組み
込まれ型締め動作時に第1の成形型に突き当って記録再
生用開口部のキャビティを構成する入れ子型とから構成
される。そして、第2の成形型と入れ子型とは、入れ子
型側にハーフの内面側のキャビティの一部を構成する張
出し凸部を記録再生用開口部のキャビティ構成凸部の両
側面部に設けることによって成形されるハーフの記録再
生用開口部の開口縁に対して内面側の位置で型合わせさ
れるとともに、成形されるハーフの記録再生用開口部の
開口縁に沿った内面側に凹部を形成する凸部を有して構
成される。
【0026】したがって、ディスクカートリッジ成形金
型装置は、金型の摩耗や内面に施す磨き加工による磨き
ダレ現象によって型合わせ位置にバリが発生した場合に
おいても、このバリが上ハーフと下ハーフとを組み合わ
せて構成したカートリッジ本体に回転自在に収納される
円盤状記録媒体の表面に影響を及ぼさない状態とされた
ハーフを成形する。これによって、円盤状記録媒体は、
上ハーフと下ハーフとを結合するために施す超音波溶着
加工や記録再生装置への装着時等に、上述したバリによ
って表面が傷付けられるといった不都合の発生が確実に
防止される。
【0027】また、上述した本発明に係る成形金型装置
を用いたディスクカートリッジの製造方法は、ハーフ表
面側のキャビティを構成する第1の成形型と、この第1
の成形型に型締めされてハーフの内面側のキャビティを
構成する第2の成形型と、この第2の成形型に組み込ま
れて型締め操作時に第1の成形型に突き当たって記録再
生用開口部のキャビティを構成する入れ子型とから構成
され、第2の成形型と入れ子型とが、入れ子型側にハー
フの内面側のキャビティの一部を構成する張出し凸部を
記録再生用開口部のキャビティ構成凸部の両側面部に設
けることによって成形されるハーフの記録再生用開口部
の開口縁に対して内面側の位置で型合わせされるととも
に、成形されるハーフの記録再生用開口部の開口縁に沿
った内面側に凹部を形成する凸部を有して構成された成
形金型装置によって、上ハーフと下ハーフとを成形す
る。これら上ハーフと下ハーフは、円盤状記録媒体が収
納された後に超音波溶着加工が施されて一体に結合さ
れ、円盤状記録媒体を回転自在に収納するカートリッジ
本体が構成される。
【0028】したがって、ディスクカートリッジは、ハ
ーフを成形する成形金型装置の金型の摩耗や金型の内面
に施す磨き加工による磨きダレ現象によって型合わせ位
置にバリが発生した場合でも、このバリが上ハーフと下
ハーフとを組み合わせて構成したカートリッジ本体に回
転自在に収納される円盤状記録媒体の表面に影響を及ぼ
さない状態とされる。これによって、円盤状記録媒体
は、上ハーフと下ハーフとを結合するために施す超音波
溶着加工や記録再生装置への装着時等に、上述したバリ
によって表面が傷付けられるといった不都合の発生が確
実に防止される。
【0029】さらに、本発明に係るディスクカートリッ
ジは、上ハーフと下ハーフとが組み合わされて、内部に
円盤状記録媒体が回転自在に収納されるとともにこの円
盤状記録媒体の少なくとも一部を径方向に亘って外方へ
と臨ませる記録再生用開口部が形成されたカートリッジ
本体が構成される。このカートリッジ本体を構成する上
ハーフ及び/又は下ハーフには、その内面に記録再生用
開口部の開口縁に沿って凹部が成形されている。ディス
クカートリッジは、この凹部にハーフを成形するディス
クカートリッジ成形金型装置の第1の成形型と第2の成
形型及びこの第2の成形型に組み込まれた入れ子型の型
合わせ位置が構成される。
【0030】したがって、ディスクカートリッジは、ハ
ーフを成形する成形金型装置の金型の摩耗や金型の内面
に施す磨き加工による磨きダレ現象によって型合わせ位
置にバリが発生した場合でも、このバリが上ハーフと下
ハーフとを組み合わせて構成したカートリッジ本体に回
転自在に収納される円盤状記録媒体の表面に影響を及ば
さない状態となる。これによって、円盤状記録媒体は、
上ハーフと下ハーフとを結合するために施す超音波溶着
加工や記録再生装置への装着時等に、上述したバリによ
って表面が傷付けられるといった不都合の発生が確実に
防止される。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について、図面を参照しながら説明する。ディスクカ
ートリッジは、図1乃至図4に示すように、合成樹脂を
材料として後述する成形金型装置によって略浅皿方形状
を呈して成形された上ハーフ11及び下ハーフ12とを
組み合わせてカートリッジ本体10を構成し、このカー
トリッジ本体10に光ディスク1が回転自在に収納され
ている。
【0032】光ディスク1は、ディスク基板2と、この
ディスク基板2のセンタ穴3に組み付けられるマグネッ
トクランプ用のハブ4とから構成される。ディスク基板
2は、ガラス板或いはポリカーボネート樹脂等の透明な
合成樹脂によって円盤状に形成され、その中心部にセン
タ穴3が設けられるとともにこのセンタ穴3を中心とし
て情報信号が記録される情報信号記録部が同心円状に設
けられている。ハブ4は、金属等の磁性体材料によって
形成され、有底筒状の嵌合部5と、この嵌合部5の外周
部分に張り出し形成された外周フランジ部6とから構成
され、嵌合部5の中心部には記録再生装置側のスピンド
ル軸が嵌入するスピンドル軸穴7が設けられている。
【0033】上ハーフ11及び下ハーフ12には、図5
及び図6に、示すように立上り周壁13A及び立上り周
壁13B(以下立上り周壁13と総称する。)がそれぞ
れ周回りに立設されており、上ハーフ11と下ハーフ1
2とを組み合わせた状態において、これら立上り周壁1
3が互いに突き合わされてカートリッジ本体10の外周
壁を構成する。上ハーフ11及び下ハーフ12には、相
対向する内面に、立上り周壁13にそれぞれ内接する同
一円周上に位置する複数個の円弧状立壁として構成さ
れ、上ハーフ11と下ハーフ12とを組み合わせた状態
において、互いに突き合わされて光ディスク収納部を構
成する光ディスク収納形成立壁14A及び光ディスク収
納形成立壁14B(以下光ディスク収納形成立壁14と
総称する。)とが立設されている。さらに、上ハーフ1
1及び下ハーフ12には、相対向する内面に、それぞれ
相対して複数個の突合せ嵌合凸部15A及び突合せ嵌合
凸部15B(以下突合せ嵌合凸部15と総称する。)と
が立設されている。
【0034】したがって、上ハーフ11及び下ハーフ1
2は、立上り周壁13と、光ディスク収納形成立壁14
とを互いに突き合わせるようにして組み合わせるととも
に、対応する各突合せ嵌合凸部15を嵌合してこれらを
超音波溶着装置110によって超音波溶着を施すことに
よって、図3及び図4に示すように、一体化されて方形
薄箱状のカートリッジ本体10を構成する。
【0035】光ディスク収納形成立壁14によって構成
される光ディスク収納部の領域に対応する上ハーフ11
及び下ハーフ12の内面は、ディスクカートリッジが記
録再生装置に装着されてカートリッジ本体10に収納さ
れた光ディスク1を高速で回転駆動する際に、光ディス
ク1の表面に傷を付けないように、高精度の平滑面とし
て構成されている。
【0036】下ハーフ12には、図6に示すように、そ
の略中央部に位置して円形のディスクテーブル進入用開
口部16が設けられている。このディスクテーブル進入
用開口部16には、ディスクカートリッジ10を記録再
生装置に装填したとき、上述した従来のディスクカート
リッジ100と同様に、カートリッジ本体10に収納さ
れた光ディスク1を駆動する記録再生装置側のディスク
テーブル120が進入する。また、ディスクテーブル進
入用開口部16は、光ディスク1のセンタ穴3を閉塞し
て設けられるマグネットクランプ用の磁性板材料によっ
て形成されたハブ4を外方へと臨ませる。
【0037】上ハーフ11には、図5に示すように、デ
ィスクテーブル進入用開口部16に対応する略中央部に
位置して環状の光ディスク保持壁17が設けられてい
る。この光ディスク保持壁17は、光ディスク1に設け
たハブ4の外周部の位置を規制して光ディスク1がカー
トリッジ本体10内で円滑に回転動作されるように作用
する。
【0038】上ハーフ11及び下ハーフ12には、光デ
ィスク収納部に回転自在に収納された光ディスク1の少
なくとも情報信号記録部の一部を内外周に亘って外方に
臨ませる記録再生用開口部18A及び記録再生用開口部
18B(以下記録再生用開口部18と総称する。)が相
対向してそれぞれ開設されている。これら記録再生用開
口部18は、図5及び図6に示すように、ディスクテー
ブル進入用開口部16及び光ディスク保持壁17に近接
する位置からカートリッジ本体10の左右方向の略中央
部に位置して方形に形成されている。
【0039】カートリッジ本体10を構成する上ハーフ
11と下ハーフ12には、後述するシャッタ部材30の
第1のシャッタ部32と第2のシャッタ部33とが移動
する記録再生用開口部18の周縁から一側面部に亘る領
域及びカートリッジ本体10の前面側に亘る領域に、こ
れら第1のシャッタ部32と第2のシャッタ部33の板
厚とほぼ等しい深さを有するシャッタスライド凹部19
A及びシャッタスライド凹部19B(以下シャッタスラ
イド凹部19と総称する。)とが設けられている。これ
らシャッタスライド凹部19は、シャッタ部材30を、
その第1のシャッタ部32と第2のシャッタ部33とが
カートリッジ本体10と面一となって組み付けることを
可能とする。したがって、ディスクカートリッジは、シ
ャッタ部材30をカートリッジ本体10に組み付けるこ
とによっても厚み寸法が増大することは無い。
【0040】上述したように、上ハーフ11と下ハーフ
12には、カートリッジ本体10の外周壁を構成する立
上り周壁13がそれぞれ周回りに立設されているが、図
5及び図6に示すように、これら立上り周壁13が、前
面側部分には立設されていない。したがって、カートリ
ッジ本体10は、上ハーフ11と下ハーフ12とを組み
合わせた状態において、前面側が開放され、後述するシ
ャッタ部材30を移動動作させる記録再生装置側のシャ
ッタ開放部材が進入するシャッタ開放ガイド溝20が構
成されている。上ハーフ11と下ハーフ12には、この
シャッタ開放ガイド溝20が構成された前方端のやや内
側に位置した内面にそれぞれ相対応して左右方向に延び
るガイドリブ21A及びガイドリブ21B(以下ガイド
リブ21と総称する。)が立設されている。また、上ハ
ーフ11と下ハーフ12には、これらガイドリブ21の
内側に位置して左右方向に延びるガイド凹部22A及び
ガイド凹部22B(以下ガイド凹部22と総称する。)
が相対応して設けられている。
【0041】ガイドリブ21は、立上り寸法が立上り周
壁13よりもやや小とされ、上ハーフ11と下ハーフ1
2とを結合した状態において、協動して後述するスライ
ダ部材35をガイドするための左右方向に延びるガイド
凸部をカートリッジ本体10の内部に構成する。また、
ガイド凹部22は、上ハーフ11と下ハーフ12とを結
合した状態において、協動して後述するスライダ部材3
5をガイドするための左右方向に延びるガイド凹部を、
ガイド凸部に隣接してカートリッジ本体10の内部に構
成する。
【0042】上述したように、カートリッジ本体10
は、記録再生用開口部18に対応する前面部が開放され
て構成されているが、この記録再生用開口部18の前面
部の機械的強度を保持するために、図5及び図6に示す
ように、シャッタ開放ガイド溝20の内側に位置して上
ハーフ11及び下ハーフ12にそれぞれ連結部40A及
び連結部40B(以下連結部40と総称する。)が形成
されている。すなわち、連結部40は、記録再生用開口
部18の前面側の両開口縁42A、42A及び両開口縁
42B、42B(以下開口縁42と総称する。)を連結
している。
【0043】連結部40は、互いに突き合わされる上端
面側を光ディスク収納形成立壁14と同一面を構成する
ことによって、上ハーフ11と下ハーフ12とを組み合
わせた状態において互いに接合される。また、この連結
部40は、その内側面が、光ディスク収納形成立壁14
と連続する円弧状に形成されている。さらに、連結部4
0は、前面部分が、後述するスライダ部材35の棒状基
部36を移動動作させ得るように、カートリッジ本体の
ガイド凸部の前面側と同一面を構成している。さらにま
た、連結部40は、両側部が後述するシャッタ部材30
の第1の位置と第2の位置とに移動動作される際のスト
ッパとしても作用する。
【0044】上ハーフ11及び下ハーフ12は、図5及
び図6に示すように、記録再生用開口部18の開口縁4
2に沿った内面に、凹部43A、43A及び凹部43
B、43B(以下凹部43と総称する。)が形成されて
いる。これら凹部43には、後述するように、成形金型
装置の固定金型61と入れ子型62との型合わせ位置が
構成されている。また、記録再生用開口部18は、その
開口縁42に、凹部43から連続する円弧状の面取り処
理が施されている。
【0045】ところで、下ハーフ12には、図2に示す
ように、シャッタスライド凹部19Bのディスクテーブ
ル進入用開口部16を越えた背面側の領域部分に、この
シャッタスライド凹部19Bと連続して図示しない左右
方向に延びるシャッタガイド溝が設けられている。この
シャッタガイド溝は、シャッタスライド凹部25の底部
にやや段落ちした状態で下ハーフ12の主面に凹設され
ている。そして、このシャッタガイド溝には、カートリ
ッジ本体10に組み付けられた詳細を後述するシャッタ
部材30の、ディスクテーブル進入用開口部16を閉塞
して延長された第2のシャッタ部33の折曲された先端
ガイド部34が相対係合される。
【0046】シャッタガイド溝に係合された第2のシャ
ッタ部33は、その先端部34が、下ハーフ12に設け
た接合凹部23に接合されたシャッタ押さえ板49によ
って保持される。この接合凹部23は、図2及び図4に
示すように、シャッタスライド凹部19Bとほぼ同じ深
さを有する左右方向の矩形凹部として構成されている。
また、接合凹部23は、左右方向の幅寸法がシャッタス
ライド凹部19Bの左右方向の幅寸法よりもやや大とさ
れて下ハーフ12に設けられることによって、シャッタ
スライド凹部19Bとの連結部分に左右方向に張り出し
ている。
【0047】シャッタ押さえ板49は、例えば薄厚のS
US材(ステンレス板)等を材料として横長矩形を呈す
る部材として形成され、接合凹部23の深さとほぼ等し
い厚み寸法を有している。このシャッタ押さえ板49
は、接合凹部23の長さ寸法よりもやや短く切断された
両面接着テープが裏面に貼着された後、この両面接着テ
ープを介して接合凹部23に接合固定される。シャッタ
押さえ板49は、接合凹部23の背面側の側端縁を基準
としてこの接合凹部23に接合固定される。シャッタ押
さえ板49は、シャッタガイド溝に庇状に臨む前方縁部
がシャッタ部材30の先端部34を移動方向の全域に亘
って係止することによって、シャッタ部材30の浮き上
がりを防止する。
【0048】ディスクカートリッジは、光ディスク1に
記録された情報信号が誤って消去されることを防止する
誤記録防止機構が備えられている。この誤記録防止機構
は、図2に示すように、下ハーフ12のシャッタスプリ
ング39が配設された前面コーナ部24側に対応する背
面コーナ部25に位置して配置された誤記録防止部材2
6と、上ハーフ11に設けられた誤記録検出穴29とか
ら構成されている。
【0049】誤記録防止部材26は、下ハーフ12の背
面壁と平行に設けたガイド穴28に沿って移動動作され
るとともに、上ハーフ11と下ハーフ12の背面側の立
上り周壁13の一部を切り欠いて協動して構成された操
作開口部27に操作部が臨んでいる。誤記録防止部材2
6は、操作開口部27から操作部を操作して、誤記録検
出穴29を閉塞する第1の位置と、この誤記録検出穴2
9を開放する第2の位置とに切換え操作される。
【0050】誤記録防止部材26は、誤記録検出穴29
を閉塞する第1の位置に設定された状態においては、記
録再生装置側に備えられる誤記録検出手段の誤記録検出
穴29への進入を阻止して、光ディスク1に対する情報
信号の記録動作を可能な状態とする。また、誤記録防止
部材26は、誤記録検出穴29を開放する第2の位置に
設定された状態においては、記録再生装置側に備えられ
る誤記録検出手段の誤記録検出穴29への進入を許可し
て、光ディスク1に対する情報信号の記録動作を不能な
状態とする。
【0051】カートリッジ本体10には、記録再生用開
口部18から光ディスク収納部に塵埃等が進入して収納
された光ディスク1に付着することを防止するために、
これら記録再生用開口部18を閉塞するシャッタ部材3
0が組み付けられている。シャッタ部材30は、後述す
るように、カートリッジ本体10の前面部に構成された
シャッタ開放ガイド溝20に組み付けられたスライダ部
材35と一体的に結合され、記録再生用開口部18を閉
塞する第1の位置と、記録再生用開口部18を開放する
第2の位置とに亘って移動動作される。
【0052】シャッタ部材30は、薄い金属板をプレス
加工して形成した部材であって、記録再生用開口部18
をそれぞれ閉塞するに足る外形形状を有する第1のシャ
ッタ部32及び第2のシャッタ部33と、これら第1の
シャッタ部32及び第2のシャッタ部33の基端部を連
結する連結部31とからなる全体コ字状を呈して形成さ
れている。
【0053】連結部31は、カートリッジ本体10の前
面部の高さ寸法とほぼ等しい高さ寸法を有している。第
1のシャッタ部32は、上述したように記録再生用開口
部18Aを開閉するに足る外形寸法とされた前後方向に
やや長い矩形に形成されている。また、第2のシャッタ
部33は、下ハーフ12の前面部から記録再生用開口部
18Bとともにディスクテーブル進入用開口部16を閉
塞するに足る外形寸法とされ、第1のシャッタ部32よ
りもさらに前後方向に長い矩形に形成されている。この
第2のシャッタ部33は、先端側が下ハーフ12の主面
側に折曲されることによって、上述したように下ハーフ
12に設けた左右方向のスライドガイド溝に相対係合す
る先端部34として構成されている。
【0054】以上のように構成されたシャッタ部材30
は、連結部31の内面部にカートリッジ本体10の前面
側に形成されたシャッタ開放ガイド溝20に予め組み付
けられた後述するスライダ部材35が組み立てられるこ
とによってシャッタ構体を構成する。また、シャッタ部
材30は、第1のシャッタ部32と第2のシャッタ部3
3とが、連結部31を介してカートリッジ本体10の上
下主面を挟み込むことから、ディスクカートリッジを落
下させる等してカートリッジ本体10に大きな衝撃が加
えられた場合でも、このシャッタ部材30或いはスライ
ダ部材35が外れるといった現象が防止される。さら
に、シャッタ部材30は、後述する下ハーフ12の前面
側の一方のコーナ部24に配置されたシャッタスプリン
グ39の弾性力によって、通常第1のシャッタ部32と
第2のシャッタ部33が記録再生用開口部18を閉塞す
る第1の位置に付勢保持される。
【0055】スライダ部材35は、耐磨耗性、摺動特性
を有する合成樹脂材料によって略々角棒状に成形された
部材であって、シャッタ部材30の連結部31の幅寸法
に対して略々2倍の長さ寸法を有している。このスライ
ダ部材35は、棒状基部36の両端部にそれぞれ背面側
に一体に突出する第1のスライドガイド部37と第2の
スライドガイド部38とが設けられて構成されている。
棒状基部36は、第2のスライドガイド部38を形成し
た領域側がシャッタ部材30の取付け部として構成され
る。
【0056】第1のスライドガイド部37は、シャッタ
開放ガイド溝20に臨んで上ハーフ11と下ハーフ12
の内面に設けられたガイド凹部22に相対係合される楔
状のガイド部と、スライダ部材35をシャッタ開放ガイ
ド溝20に組み付けた状態において、カートリッジ本体
10の開放された前面部とほぼ面一となって記録再生装
置側のシャッタ開放部材が係合する係合凸部とから構成
されている。なお、ガイド部の第2のスライドガイド部
38と対向する側面は、外側に向かって次第に厚み寸法
を大とする傾斜面として構成されている。第2のスライ
ドガイド部38には、詳細を省略するが、上ハーフ11
と下ハーフ12の内面に設けられたガイドリブ21が相
対係合するガイド凹部が設けられるとともに、ガイド凹
部22に相対係合するガイド凸部が設けられている。
【0057】以上のように構成されたスライダ部材35
は、第1のスライドガイド部37のガイド部がシャッタ
開放ガイド溝20の内側に位置するカートリッジ本体1
0のガイド凹部22と相対係合する。また、スライダ部
材35は、第2のスライドガイド部38のガイド凸部が
カートリッジ本体10側のガイド凹部22と相対係合す
るとともに、このカートリッジ本体10側のガイド凸部
21がガイド凹部に相対係合する。したがって、スライ
ダ部材35は、シャッタ開放ガイド溝20に沿ってカー
トリッジ本体10の左右方向に移動動作される。
【0058】以上のようにシャッタ開放ガイド溝20に
移動自在に組み合わされたスライダ部材35には、シャ
ッタ部材30が取り付けられる。すなわち、シャッタ部
材30は、第1のシャッタ部32と第2のシャッタ部3
3とをカートリツジ本体10の主面を挟み込むととも
に、シャッタ開放ガイド溝20に組み付けられたスライ
ダ部材35の取付け部に連結部41の内面が当てがわれ
る。そして、シャッタ部材30は、止めねじ、接着剤或
いはスライダ部材35に一体に突設したダボに超音波を
印加する超音波溶着等の方法によってスライダ部材35
と一体化されてシャッタ構体を構成する。
【0059】シャッタ構体は、ディスクカートリッジが
記録再生装置に装填されると、シャッタ開放ガイド溝2
0に進入する記録再生装置側のシャッタ駆動部材によっ
て第1のシャッタ部32と第2のシャッタ部33とが記
録再生用開口部18を閉塞した第1の位置から記録再生
用開口部18を開放する第2の位置へと移動動作され
る。
【0060】シャッタ構体は、通常シャッタスプリング
39の弾性力によって、シャッタ部材30の第1のシャ
ッタ部32及び第2のシャッタ部33とが記録再生用開
口部18を閉塞する第1の位置に保持されている。シャ
ッタスプリング39は、ピアノ線等の中央部をコイル状
に巻回した基部から、両端部を略V字状に突出させるよ
うにして引き出して構成したトーションスプリングが用
いられる。シャッタスプリング39は、一端部をスライ
ダ部材35の第2のスライドガイド部38に係合すると
ともに、他端部をカートリッジ本体10の外周壁の内面
に当接させて、立上り周壁13と光ディスク収納部形成
立壁14とによって構成される前面側の一方のコーナ部
24に配設される。また、シャッタスプリング39は、
通常状態において、スライダ部材35を介してシャッタ
部材30が第1のシャッタ部32及び第2のシャッタ部
33によって記録再生用開口部18を閉塞する第1の位
置に保持させるため、やや圧縮されて弾性力を蓄勢され
た状態でカートリッジ本体10のコーナ部24に組み付
けられる。
【0061】以上のように構成されたデイスクカートリ
ッジは、記録再生装置のカートリッジ装填部に挿入され
ると、記録再生装置側のシャッタ開放部材がシャッタ開
放ガイド溝20に進入してスライダ部材35の第1のス
ライドガイド部37と相対係合する。スライダ部材35
は、第1のスライドガイド部37を介してシャッタ開放
部材によってコーナ部24側へと押圧されてシャッタス
プリング39の弾性力に抗してシャッタ開放ガイド溝2
0に沿って移動動作する。このスライダ部材35の移動
動作によって、このスライダ部材35と一体化されたシ
ャッタ部材30は、第1のシャッタ部32と第2のシャ
ッタ部33とによって記録再生用開口部18をそれぞれ
閉塞した第1の位置から記録再生用開口部18を開放す
る第2の位置へと移動動作される。
【0062】なお、シャッタ部材30は、上述した移動
動作に際して、第2のシャッタ部33によるディスクテ
ーブル進入用開口部16を閉塞した状態からこのディス
クテーブル進入用開口部16を開放する。この場合、シ
ャッタ部材30は、第2のシャッタ部33の先端部34
がシャッタガイド溝中を移動方向の全域に亘ってシャッ
タガイド片49に係止された状態で移動動作することに
より、安定した状態で移動動作する。
【0063】シャッタスプリング39は、シャッタ部材
30がコーナ部24側へと移動動作するにしたがって、
略V字状に開かれた両端部の対向間隔が次第に狭められ
て圧縮されることによって弾性力が蓄勢される。スライ
ダ部材35は、シャッタ部材30が記録再生用開口部1
8を開放した第2の位置に達した状態では、第2のスラ
イドガイド部38とカートリッジ本体10の外周壁の内
面との間隔が接近した状態となる。なお、ディスクカー
トリッジは、このシャッタ部材30が記録再生用開口部
18を開放した第2の位置において、記録再生装置側の
シャッタ保持部材によって係止保持される。
【0064】デイスクカートリッジは、記録再生操作が
終了してイジェクト操作が行われると、記録再生装置の
カートリッジ装填部から取り出されるが、その際シャッ
タ部材30を保持していたシャッタ保持部材が後退動作
する。したがって、シャッタ部材30は、シャッタスプ
リング39の蓄勢された弾性力によって、第1のシャッ
タ部32と第2のシャッタ部33とが記録再生用開口部
18を開放した第2の位置から第1のシャッタ部32と
第2のシャッタ部33とが記録再生用開口部18を閉塞
する第1の位置へと復帰動作する。
【0065】ディスクカートリッジは、記録再生用開口
部18を構成するために、可動金型61に入れ子型62
を組み込んだ入れ子型金型装置によって上ハーフ11及
び下ハーフ12の成形が行われる。すなわち、成形金型
装置は、図7に示すように、上ハーフ11及び下ハーフ
12の表面側のキャビティを構成する固定金型60と、
上ハーフ11及び下ハーフ12の内面側のキャビティを
構成する可動金型61及びこの可動金型61に設けた切
欠き部分に組み込まれて記録再生用開口部18のキャビ
ティを構成する入れ子型62とを備えている。なお、説
明の便宜上、以下の説明においては、上ハーフ11を成
形する成形金型装置を代表して説明する。
【0066】固定金型60は、記録再生用開口部18の
外側開口縁を形成するために、可動金型61と対向する
表面の一部に矩形凸部が形成されている。この矩形凸部
は、外周縁部分に円弧状の面取りが施されており、また
表面が、後述するように型締め時には入れ子型62との
パーティングラインP1となる。
【0067】可動金型61は、固定金型60に対して接
離動作され、型締め時にはハーフ11の厚み寸法分対向
離間する。この可動金型61には、記録再生用開口部1
8に対応して設けた切欠き部の縁に沿って固定金型60
側に向かって突出する凸部63が設けられている。ま
た、可動金型61は、固定金型60に対向する表面、す
なわち光ディスク収納部を構成する表面に磨き加工が施
されることによって高精度の平滑面として構成されてい
る。
【0068】凸部63は、可動金型61の表面とやや曲
率の小さい円弧状連結部63Αを介して連続されるとと
もに、高さ寸法Δxが、0.1mm程度に設定されてお
り、可動金型61の表面の磨き加工に際してこの凸部6
3が支障をきたすことはない。また、可動金型61は、
上述した表面の磨き加工に際して、入れ子型62が組み
付けられる切欠き部、すなわち型合わせ部に向かって次
第に円弧面となるいわゆる磨きダレ現象が凸部63に生
じる。この磨きダレ現象によって生じる段差の高さ寸法
は、10μm乃至30μm程度である。上術したように
凸部63は、高さ寸法Δxを、0.1mm程度に設定さ
れているため、この磨きダレ現象が光ディスク収納部を
形成する可動金型61の表面にまで達することは無い。
【0069】入れ子金型62は、上述したように固定金
型60の凸部と突き合わされて記録再生用開口部18の
キャビティを構成するキャビディ構成凸部64と、この
キャビディ構成凸部64の側面側に突出されて可動金型
61とパーティングラインP2において型合わせされる
張出し凸部65とから構成されている。キャビディ構成
凸部64は、成形品であるハーフ11の記録再生用開口
部18の幅寸法と等しい幅寸法を有するとともに、高さ
寸法はハーフ11の厚み寸法よりもわずかに小とされて
いる。また、キャビディ構成凸部64と張出し凸部65
とは、緩やかな円弧状連結部64Αを介して連続されて
いる。
【0070】張出し凸部65は、型締め時において、図
7にΔyで示すように、可動金型61の凸部63対して
やや固定金型60側に突出して位置する。この突出寸法
Δyは、約0.1mm以下である。この張出し凸部65
は、可動金型61の凸部63と協動して、成形品である
ハーフ11の内面に、記録再生用開口部18の開口縁4
2に沿った凹部43を形成する。
【0071】以上のように構成された成形金型装置は、
入れ子型62を組み込んだ可動金型61が固定金型60
に対して型締め動作されて、ハーフ11を成形するため
のキャビティが構成され、図示しないゲートから溶融状
態の材料樹脂がこのキャビティ内に射出される。なお、
ゲートは、外観上或いは機能上特に支障を来たさず、ま
たキャビティ内に材料樹脂が良好な状態で充填される位
置に設けられる。例えば、上ハーフ11については、記
録再生用開口部18の背面側の領域であるラベル貼着凹
部に対応位置して設けられ、また下ハーフ12について
は、シャッタガイド部材49の接合凹部23に対応位置
して設けられる。
【0072】成形金型装置は、材料樹脂の充填後、所定
の冷却時間を経過した後、固定金型60に対して可動金
型61の型開き動作が行われ、可動金型61側に配設し
た図示しないノック機構によって成形されたハーフ11
が固定金型60側に突き出されてハーフ11の取り出し
が行われる。
【0073】以上のように構成された成形金型装置によ
って成形されたハーフ11は、図8に示すように、記録
再生用開口部18の開口縁42の外側縁部分に固定金型
60の凸部に形成した円弧状連結部によって円弧状の面
取りが付され、また開口縁42の内側縁部分にも入れ子
型62のキャビティ構成凸部64に設けた円弧状連結部
64Aによって円弧状の面取りが付されて構成される。
【0074】また、ハーフ11は、内面側に、可動金型
61の凸部63と入れ子型62の張出し凸部65とが協
動して構成する記録再生用開口部18の開口縁42に沿
った凹部43が形成される。この凹部43は、具体的に
は、図8に示すように、固定金型61の磨き加工が施さ
れた表面によって構成される内面41から凸部63の円
弧状連結部63Aによって形成される面取り部47を介
して記録再生用開口部18の開口縁42に至る間の領域
に構成され、その幅寸法Dが、1.5mm程度に設定さ
れている。なお、凹部43の深さ寸法は、可動金型61
の凸部63の高さ寸法Δx及びこの凸部63に対する入
れ子型62の張出し凸部65の張出し高さ寸法Δyとに
よって決定される。
【0075】また、この凹部43は、入れ子型62の張
出し凸部65の表面部分によって構成される第1の凹部
44と、可動金型61の凸部63の表面部分によって構
成される第2の凹部45とから構成されている。そし
て、凹部43は、これら第1の凹部44と第2の凹部4
5との略中央部にパーティングラインP2部分の段部4
6が位置されている。
【0076】ところで、射出成形加工においては、金型
の加工、組立て精度或いは金型の磨耗によって、各成形
金型の型合わせ部分から充填された溶融樹脂が滲み出て
バリが発生することがあり、また成形品には各成形金型
の型合わせ部分に型合わせラインが生じる。ハーフ11
は、上述したように固定金型60と入れ子型62のパー
ティングラインP1が、摺動部材等が組み付けられるこ
とのない記録再生用開口部18の開口縁42内に位置さ
れていることにより、このパーティングラインP1部分
にバリが発生した場合でも特に支障をきたすことは無
い。また、ハーフ11は、表面側に型合わせラインが生
じて外観が損なわれるといった不都合が生じない。
【0077】ハーフ11は、上述したように可動金型6
1と入れ子型62のパーティングラインP2が開口縁4
2に沿って構成された凹部43に位置されていることに
より、このパーティングラインP2部分にバリが発生し
た場合でも、光ディスク収納部を構成する内面41にま
で影響することは無い。したがって、ハーフ11は、下
ハーフ12と組み合わされてカートリッジ本体10を構
成した場合に、カートリッジ本体10の光ディスク収納
部に収納されて高速で回転動作する光ディスク1の主面
に、バリによって傷付けるといった不都合を生じること
はない。
【0078】上ハーフ11と下ハーフ12とは、上述し
たように互いに組み合わされてカートリッジ本体10を
構成し、このカートリッジ本体10の内部に光ディスク
1が回転自在に収納される。すなわち、上ハーフ11と
下ハーフ12とは、光ディスク収納部に光ディスク1が
収納された後、相対する立ち上がり周壁13、環状壁1
4及び突合わせ嵌合凸部15とが互いに突き合わされて
組み合わされる。上ハーフ11と下ハーフ12とは、組
み合わされた状態で上述した従来のディスクカートリッ
ジ100と同様に、超音波溶着装置60が当てがわれて
超音波が印加される。上ハーフ11と下ハーフ12と
は、これによって突き合わされた立ち上り周壁13、環
状壁14及び突き合わせ嵌合凸部15の端部が振動して
局部的に発熱溶融し、超音波の印加が解除されて溶融部
分が固化することにより、一体に結合される。
【0079】上ハーフ11と下ハーフ12とは、上述し
た超音波溶着工程に際して、光ディスク収納部に収納し
た光ディスク1が内部で激しく振動した場合にも、この
光ディスク1の主面が傷付けられるといった不都合を生
じさせることは無い。また、上ハーフ11と下ハーフ1
2とは、ディスクカートリッジ記録再生装置に装填され
てディスクテーブル進入用開口部16から進入したディ
スクテーブル120が光ディスク1を上ハーフ11に押
し付けた場合にも、この光ディスク1の主面が傷付けら
れるといった不都合を生じさせることは無い。
【0080】すなわち、光ディスク1は、傾いた状態で
ハーフ11に衝合する場合、図9に示すように、凹部4
3の両側を構成する可動金型61の磨き加工が施された
表面によって形成される内面41から凸部63の円弧状
連結部63Aによって構成される面取り部47及び記録
再生用開口部18の面取りされた開口縁42とによって
支えられる。したがって、光ディスク1は、この凹部4
3に位置された可動金型61と入れ子型62とのパーテ
ィングラインP2によって構成される段部46、換言す
ればバリとの間に間隙Δaが保持され、主面が直接衝合
することは無い。
【0081】また、光ディスク1は、図10に示すよう
に、凹部43に位置して可動金型61の表面に施される
磨き加工によって、この凹部43に位置された可動金型
61と入れ子型62とのパーティングラインP2によっ
て構成される段部46に生じる磨きダレ48に対して
も、主面が直接衝合することは無い。すなわち、光ディ
スク1は、ハーフ11の凹部43の両側を構成する可動
金型61の磨き加工が施された表面によって構成される
内面41から凸部63の円弧状連結部63Aによって構
成される面取り部47及び記録再生用開口部18の面取
りされた開口縁42とによって支えられることから、磨
きダレ現象によるバリ48との間に間隙Δbが保持さ
れ、主面が直接衝合することは無い。
【0082】また、図11は、ハーフ11が充分な厚み
寸法を有するディスクカートリッジに適用した場合を示
す。ハーフ11は、内面側に記録再生用開口部18の開
口縁42に沿って凹部50が形成されている。この凹部
50は、充分な深さ寸法Hを有している。また、ハーフ
11は、磨き加工が施された内面41と凹部50との連
続部分51に円弧状の面取りが施されている。記録再生
用開口部18は、その開口縁42に、凹部50に連続し
て可動金型の表面に磨き加工を施すことによって磨きダ
レ現象によるバリ52が発生している。
【0083】しかしながら、このディスクカートリッジ
においては、光ディスク1が、カートリッジ本体10の
内部で傾けられた場合にも、凹部50が充分な深さ寸法
を有して構成されているため、この光ディスク1の主面
と磨きダレ現象によるバリ52が生じた記録再生用開口
部18の開口縁42との衝合が回避される。したがっ
て、光ディスク1は、磨きダレ現象によるバリ52によ
って主面が傷付けられるといった不都合が生じることは
無い。したがって、このディスクカートリッジのハーフ
11を成形する成形金型装置は、特に可動金型61と入
れ子型62の型合わせ位置を凹部50に構成する必要は
無い。
【0084】なお、上述した実施例成形金型装置におい
ては、ハーフ11の内面側キャビティを構成する一方の
金型を可動金型61とし、ハーフ11の表面側のキャビ
ティを構成する他方の金型を固定金型60としたが、成
形機の仕様、金型構造等によって、逆の金型構造を採用
してもよいことは勿論である。
【0085】
【発明の効果】以上詳細に説明したよう、本発明に係る
ディスクカートリッジ成形金型装置によれば、ハーフの
表面側のキャビティを構成する第1の成形型と、この第
1の成形型に対して型締めされてハーフの内面側のキャ
ビティを構成するとともにハーフの記録再生用開口部の
開口縁に沿って凹部を形成する凸部を有する第2の成形
型と、この第2の成形型に組み込まれてハーフの記録再
生用開口部のキャビティを構成する入れ子型とを備え、
第2の成形型と入れ子型との型合わせをハーフの記録再
生用開口部の開口縁に沿った凹部に位置させて構成した
ことにより、この型合わせ位置に発生するバリや第二の
成形型の表面に施す磨き加工の磨きダレ現象によって発
生するバリが前記凹部内で発生される。したがって、デ
ィスクカートリッジ成形金型装置は、上ハーフと下ハー
フとを結合するための超音波溶着加工時や組み立てられ
たディスクカートリッジの記録再生装置への装着時に、
前記バリとカートリッジ本体に収納された円盤状記録媒
体の主面との衝合が回避されて円盤状記録媒体に傷が付
くといった不都合の発生が防止されたディスクカートリ
ッジ用のハーフを成形する。
【0086】また、本発明に係る成形金型装置を用いた
ディスクカートリッジの製造方法によれば、ハーフの表
側のキャビティを構成する第1の成形型と、この第1の
成形型に対して型締めされてハーフの内面側のキャビテ
ィを構成するとともにハーフの記録再生用開口部の開口
縁に沿って凹部を形成する凸部を有する第2の成形型
と、この第2の成形型に組み込まれてハーフの記録再生
用開口部のキャビティを構成する入れ子型とを備え、第
2の成形型と入れ子型との型合わせがハーフの記録再生
用開口部の開口縁に沿った凹部に位置されることによっ
て、この型合わせ位置や第2の成形型の表面に施す磨き
加工の磨きダレ現象によるバリを前記凹部内で発生させ
るようにしたディスクカートリッジ成形金型装置を用い
て上ハーフと下ハーフとを成形し、これら両ハーフに円
盤状記録媒体を収納した後、組み合わせて超音波溶着加
工を施して一体化するようにしたことにより、超音波溶
着加工に際して振動する円盤状記録媒体の主面と前記バ
リとの衝合状態が回避されて円盤状記録媒体に傷が付く
といった不都合が防止され、高精度のディスクカートリ
ッジが製造される。
【0087】さらに、本発明に係るディスクカートリッ
ジは、表面側のキャビティを構成する第1の成形型と、
この第1の成形型に対して型締めされて内面側のキャビ
ティを構成するとともに記録再生用開口部に沿って凹部
を形成する凸部を有する第2の成形型と、この第2の成
形型に組み込まれて記録再生用開口部のキャビティを構
成する入れ子型とを備え、第2の成形型と入れ子型との
型合わせがハーフの記録再生用開口部の開口縁に沿った
凹部に位置されて構成されたことによって、この型合わ
せ位置や第2の成形型の表面に施す磨き加工の磨きダレ
現象によるバリを前記凹部内で発生させるようにしたデ
ィスクカートリッジ成形金型装置を用いて上ハーフと下
ハーフとが形成され、これら上ハーフと下ハーフとを結
合するための超音波溶着加工時や記録再生装置への装着
時に、前記バリとカートリッジ本体に収納された円盤状
記録媒体の主面とが衝合するといった現象の発生が回避
され、円盤状記録媒体に傷が付くといった不都合の発生
が確実に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデイスクカートリッジの内部構成
を説明する上面部側からの分解斜視図である。
【図2】同デイスクカートリッジの内部構成を説明する
底面部側からの分解斜視図である。
【図3】同デイスクカートリッジの斜視図である。
【図4】同デイスクカートリッジの下面側からの斜視図
である。
【図5】同デイスクカートリッジに備えられる上ハーフ
の下ハーフと突き合わされる面側である底面図である。
【図6】同デイスクカートリッジに備えられる下ハーフ
の上ハーフと突き合わされる面側である平面図である。
【図7】同ディスクカートリッジのハーフを成形する成
形金型装置の概略構成を説明する要部縦断面図であり、
ハーフに形成される記録再生用開口部分を示す。
【図8】同成形金型装置によって成形されたハーフの記
録再生用開口部分を説明するための要部縦断面図であ
る。
【図9】同ディスクカートリッジに収納された光ディス
クの傷付き防止動作を説明するための要部縦断面図であ
り、型合わせ位置に発生するバリに対する傷付き防止動
作を示す。
【図10】同ディスクカートリッジに収納された光ディ
スクの傷付き防止動作を説明するための要部縦断面図で
あり、型合わせ位置に発生する磨きダレに対する傷付き
防止動作を示す。
【図11】本発明に係る他のディスクカートリッジを示
す要部縦断面図であり、充分な厚み寸法を有するハーフ
に設けた記録再生用開口部での光ディスクの傷付き防止
動作を示す。
【図12】ディスクカートリッジのハーフを成形する従
来の成形金型装置の概略構成を説明する要部縦断面図で
あり、ハーフに構成される記録再生用開口部分を示す。
【図13】ディスクカートリッジのハーフを成形する従
来の他の成形金型装置の概略構成を説明する要部縦断面
図であり、ハーフに構成される記録再生用開口部分を示
す。
【図14】ディスクカートリッジのハーフを成形する従
来の成形金型装置の概略構成を説明する要部縦断面図で
あり、固定金型の表面に施した磨き加工によって生じる
磨きダレを説明する図である。
【図15】同従来の成形金型装置によって成形された磨
きダレが生じたハーフの要部縦断面図である。
【図16】同ハーフの磨きダレによる光ディスクの傷付
き現象の説明図である。
【図17】上ハーフと下ハーフとに超音波溶着を施こす
カートリッジ本体の超音波溶着工程の説明図である。
【図18】同超音波溶着工程における超音波溶着状態の
説明図である。
【図19】ディスクカートリッジを記録再生装置に装着
して、記録再生装置側のディスクテーブルがディスクテ
ーブル進入用開口部から進入するチャッキング動作の説
明図である。
【図20】同チャッキング状態の説明図である。
【符号の説明】
1 光ディスク(円盤状記録媒体) 10 カートリッジ本体 11 上ハーフ 12 下ハーフ 18 記録再生用開口部 41 ハーフ内面 42 開口縁部 43 凹部 60 可動金型(第1の成形型) 61 固定金型(第2の成形型) 62 入れ子金型 63 凸部 64 記録再生用開口部キャビティ構成凸部 65 張出し凸部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円盤状記録媒体が回転自在に収納される
    とともにこの円盤状記録媒体の少なくとも一部を外方へ
    と臨ませる記録再生用開口部が形成されたカートリッジ
    本体を構成するハーフを成形するディスクカートリッジ
    成形金型装置において、 ハーフの表面側のキャビティを構成する第1の成形型
    と、この第1の成形型に型締めされてハーフの内面側の
    キャビティを構成する第2の成形型と、この第2の成形
    型に組み込まれ型締め動作時に第1の成形型と突き当っ
    て記録再生用開口部のキャビティを構成する入れ子型と
    を備え、 第2の成形型と入れ子型とは、入れ子型側にハーフの内
    面側のキャビティの一部を構成する張出し凸部を記録再
    生用開口部のキャビティ構成凸部の両側面部に設けるこ
    とによって成形されるハーフの記録再生用開口部の開口
    縁に対して内面側の位置で型合わせされるとともに、成
    形されるハーフの記録再生用開口部の開口縁に沿った内
    面側に凹部を形成する凸部を有することを特徴としたデ
    ィスクカートリッジ成形金型装置。
  2. 【請求項2】 第2の成形型と入れ子型とは、成形され
    るハーフの記録再生用開口部の開口縁に沿って内面側に
    形成される凹部に位置して型合わせ位置が設けられたこ
    とを特徴とした請求項1に記載のディスクカートリッジ
    成形金型装置。
  3. 【請求項3】 入れ子型は、張出し凸部を円弧状の面取
    りを介して記録再生用開口部のキャビティ構成凸部の側
    面部に形成するとともに、第2の成形型は、ハーフ内面
    のキャビティ構成部と凹部のキャビティ構成部とが円弧
    状の面取りを介して連続されることを特徴とした請求項
    1に記載のディスクカートリッジ成形金型装置。
  4. 【請求項4】 第1の成形型は、固定型であり、第2の
    成形型は、可動型であることを特徴とした請求項1に記
    載のディスクカートリッジ成形金型装置。
  5. 【請求項5】 第1の成形型と第2の成形型には、相対
    するキャビティ構成部の表面に磨き加工が施されたこと
    を特徴とした請求項1に記載のディスクカートリッジ成
    形金型装置。
  6. 【請求項6】 上ハーフと下ハーフとを組み合わせて構
    成される空間内に円盤状記録媒体が回転可能に収納され
    るとともに、上ハーフと下ハーフの少なくとも一方に円
    盤状記録媒体の少なくとも一部を外方へと臨ませる記録
    再生用開口部が形成されたディスクカートリッジを成形
    するディスクカートリッジの製造方法において、 記録再生用開口部を形成するための凸部を有し、ハーフ
    の表面側のキャビティを構成する第1の成形型と、ハー
    フの内面側のキャビティを構成する第2の成形型と、第
    2の成形型に組み込まれハーフの内面側の端面を形成す
    るための張出部と、この張出部から突出されて、型締め
    時に第1の成形型の凸部と当接されることによってハー
    フに記録再生用開口部を構成する凸部とを有する入れ子
    型とを備え、第2の成形型の入れ子型と連結される端部
    に第1の成形型側に向かって突出する凸部を設けるとと
    もに入れ子型の張出部の第1の成形型側の端面が、第2
    の成形型の凸部の端面よりも第1の成形型側に突出する
    状態で、第2の成形型の凸部の端面よりも第1の成形型
    側に突出する状態で、第2の成形型と入れ子型とが組み
    合わされたディスクカートリッジ成形金型装置を用いて
    記録再生用開口部を有する上ハーフ及び/又は下ハーフ
    を成形し、これら上ハーフと下ハーフとの間に円盤状記
    録媒体を収納した状態で組み合わせた後、これら上ハー
    フと下ハーフとを超音波溶着によって接合することを特
    徴とした成形金型装置を用いたディスクカトリッジの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 上ハーフと下ハーフとを結合して構成さ
    れ、円盤状記録媒体が回転自在に収納されるとともにこ
    の円盤状記録媒体の少なくとも一部を径方向に亘って外
    方へと臨ませる記録再生用開口部が形成されたカートリ
    ッジ本体を備えるディスクカートリッジにおいて、 記録再生用開口部が形成されたハーフの内面には、記録
    再生用開口部の開口縁に沿って凹部が形成されたことを
    特徴としたディスクカートリッジ。
  8. 【請求項8】 ハーフの内面側のキャビティを構成する
    第2の成形型と、この第2の成形型に組み込まれ型締め
    動作時にハーフの表面側のキャビティを構成する第1の
    成形型が突き当てられて記録再生用開口部のキャビティ
    を構成する入れ子型との型合わせ位置が、記録再生用開
    口部の開口縁に沿って形成された凹部に設けられたこと
    を特徴とした請求項7に記載のディスクカートリッジ。
  9. 【請求項9】 記録再生用開口部の開口縁に沿ってハー
    フの内面に形成された凹部は、この凹部を構成するの内
    面縁と記録再生用開口部の開口縁とを結んで構成される
    面内に第2の成形型と入れ子型との型合わせ部に生じる
    第2の成形型のミガキダレの先端を位置させる深さを有
    して形成されることを特徴とした請求項7に記載のディ
    スクカートリッジ。
  10. 【請求項10】 記録再生用開口部の開口縁と、この開
    口縁に沿ってハーフの内面に形成された凹部を構成する
    内面縁には、円弧状の面取りが施されたことを特徴とし
    た請求項7に記載のディスクカートリッジ。
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