JP3232674B2 - ディスクカ−トリッジ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、楽音信号や映像信号等
の情報信号の記録を可能とする光ディスク等の円盤状情
報記録媒体を回転自在に収納したディスクカ−トリッジ
に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、楽音信号や映像信号等の情報信
号の記録を可能とし、比較的剛性のある光ディスク、光
磁気ディスク等（以下光ディスクと総称する。）の円盤
状情報記録媒体を回転自在に収納したディスクカ−トリ
ッジは、合成樹脂材料で成形した方形略々浅皿状に形成
された上ハ−フと下ハ−フとを組合わせて構成したカ−
トリッジ本体の内部に光ディスクを回転自在に収納して
いる。

【０００３】下ハ−フの略中央部には、このディスクカ
−トリッジを情報記録再生装置に装着したとき、カ−ト
リッジ本体に収納した光ディスクを回転駆動する情報記
録再生装置のディスクテ−ブルが進入するディスクテ−
ブル進入用開口部が開設されている。上ハ−フと下ハ−
フの相対向する内面には、円弧壁として形成されるとと
もに互いに突合わされてディスク収納部を構成するディ
スク収納部形成壁と、複数個の突合わせ嵌合突起とがそ
れぞれ一体に立設されており、上ハ−フと下ハ−フと
は、これら立上り周壁及び各ディスク収納部形成壁とを
突合わせるようにして組立てるとともに各突合わせ嵌合
突起を嵌合してこれらを超音波溶着等することによって
一体化される。

【０００４】ディスク収納部形成壁を突合わせて構成し
たディスク収納部に収納された光ディスクは、このデイ
スクカ−トリッジが情報記録再生装置に装着されること
によってディスクテ−ブル進入用開口部より進入したデ
ィスクテ−ブルにクランプされてカ−トリッジ本体内で
回転動作する。

【０００５】ところで、かかるデイスクカ−トリッジに
あっては、光ディスクの表面に塵埃等が付着したり傷が
ついていると信号の読取りが不能となってしまう。ま
た、光ディスクの表面がカ−トリッジ本体内面に直接擦
合わされることを避けるよう、カ−トリッジ本体内にデ
ィスク収納部形成壁を突合わせて構成したディスク収納
部は、その径を収納する光ディスクより大径とするとと
もにその高さも光ディスクの厚さよりも大となってい
る。

【０００６】換言すれば、光ディスクは、ディスク収納
部において回転動作するために必要なクリアランスと、
直接擦合わせをさけるためのクリアランスとによって、
情報記録再生装置に装着されてディスクテ−ブルにクラ
ンプされていない状態では、ディスク収納部内を自由に
移動可能となっている。

【０００７】一方、成形装置によって成形される上下ハ
−フは、成形が終了するとイジェクトピンが突き当てら
れて成形金型から離型する。上述したように、上下ハ−
フには支持軸、ディスク収納部形成壁、複数個の突合わ
せ嵌合突起或いは立上り周壁等が一体に形成されるとと
もにディスク収納部は歪みのない均一な面として構成さ
れなければならないことから、これを成形金型から離型
するイジェクトピンが突き当たるイジェクトピン突当部
は、上下ハ−フの各内面全体に均一して設けることが望
ましい。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、成形加工に
おいては、成形を終了して成形品を成形金型から離型す
るためにイジェクトピンを成形品に突き当てることによ
って、このイジェクトピン突当部にバリが発生してしま
う。上述したように、上下ハ−フの内面、特にディスク
収納部形成壁で構成されるディスク収納部内にも複数の
イジェクトピン突当部を設けることが好ましいが、これ
によって発生したバリがディスク収納部内で自由に移動
可能なディスクカ−トリッジを持運び等した際に、光デ
ィスクの表面を傷つけたり、光ディスクの回転動作によ
って削られ、その削りかすが光ディスクの表面に付着す
るといった虞れが生じる。

【０００９】そこで、本発明は上下ハ−フを成形金型か
ら均一に離型するためにディスク収納部形成壁で構成さ
れ光ディスクが回転動作するディスク収納部内にも複数
のイジェクトピン突当部を設けるようになしたディスク
カ−トリッジを提供することを目的に提案されたもので
ある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この目的を達成した本発
明に係るディスクカ−トリッジは、合成樹脂材料で成形
した上ハ−フと下ハ−フとを組合わせてカ−トリッジ本
体を構成し、その内部に光ディスクが回転自在に収納さ
れ、各ハ−フの相対向する内面であって光ディスクが占
有する回転領域部に、成形装置で成形された各ハ−フを
成形金型から離型する際に突当てられるイジェクトピン
の突当部を設け、このイジェクトピン突当部をイジェク
トピンの径よりも大きい内径の凹部として構成する。

【００１１】また、イジェクトピン突当部の底面より、
イジェクピンの径よりもやや大きい外径でかつハ−フの
表面よりやや低い高さのイジェクトピン受部を膨出形成
することによって、イジェクトピン受部の周囲に環状の
歪み吸収部を構成する。

【００１２】

【作用】本発明によれば、各ハ−フの相対向する内面で
あって光ディスクが占有する回転領域部に設けられイジ
ェクトピンの径よりも大きい内径の凹部として構成され
たイジェクトピン突当部は、成形装置で成形された各ハ
−フを成形金型から離型する際に突き当てるイジェクト
ピンによって生じたバリが、収納された光ディスクの表
面に直接影響を及ぼさないようにする。

【００１３】また、イジェクトピンを、周囲に環状の歪
み吸収部を構成したイジェクトピン受部に突き当てるこ
とにより、変形歪みをイジェクトピン受部で吸収する。

【００１４】

【実施例】以下、本発明について、図面に示す実施例を
参照しながら詳細に説明する。実施例は、シャツタロッ
ク機構を備えたディスクカ−トリッジで、図１に示すよ
うに、合成樹脂材料によって成形した略浅皿方形の上ハ
−フ２と下ハ−フ３とを組合わせてカ−トリッジ本体１
を構成し、このカ−トリッジ本体１内には円盤状をなす
情報記録媒体である光ディスク４が回転可能に収納され
ている。

【００１５】上下ハ−フ２、３の外周囲には、互いに突
合わされてカ−トリッジ本体１の外周壁１１を構成する
立上り周壁１１ａ、１１ｂとがそれぞれ立設されてお
り、また、これら上下ハ−フ２、３の相対向する内面に
は、立上り周壁１１ａ、１１ｂに内接する円弧壁として
形成され、互いに突合わされてディスク収納部を構成す
るディスク収納部形成壁１２ａ、１２ｂと、複数個の突
合わせ嵌合突起１３ａ、１３ｂとがそれぞれ立設されて
いる。

【００１６】したがって、上下ハ−フ２、３は、各立上
り周壁１１ａ、１１ｂ及び各ディスク収納部形成壁１２
ａ、１２ｂとを突合わせるようにして組立てるとともに
各突合わせ嵌合突起１３ａ、１３ｂを嵌合してこれらを
超音波溶着等することによって一体化され、カ−トリッ
ジ本体１を構成する。

【００１７】下ハ−フ３の略中央部には円形の開口３１
が開設されており、この開口３１はディスクカ−トリッ
ジを情報記録再生装置に装着したとき、カ−トリッジ本
体１に収納された光ディスク４を駆動する情報記録再生
装置のディスクテ−ブルが進入するディスク進入用開口
部として機能する。このディスク進入用開口部３１は、
具体的にはカ−トリッジ本体１に収納された光ディスク
４のセンタ孔を閉塞して設けられるマグネットクランプ
用の金属板４１を外方に臨ませる。

【００１８】また、カ−トリッジ本体１の上下面、すな
わち上下ハ−フ２、３には、収納された光ディスク４の
少なくとも信号領域の一部を内外周に亘って外方に臨ま
せる情報信号記録再生用開口部２２、３２が相対向して
開設されており、これら情報信号記録再生用開口部２
２、３２は、図１に示すように、ディスク進入用開口部
３１に近接する位置からカ−トリッジ本体１の前面側に
亘ってカ−トリッジ本体１の左右方向略中央に位置して
方形に形成されている。

【００１９】カ−トリッジ本体１の前面側には、後述す
るシャッタ部材５を移動させる記録再生装置側に配設さ
れるシャッタ開放部材７（図２参照）が進入するシャッ
タ開放部材挿入溝１４が形成されている。

【００２０】このシャッタ開放部材挿入溝１４は、カ−
トリッジ本体１の前面一側面に開口端１４ａを有し、シ
ャツタ部材５の移動方向に亘って形成されている。シャ
ツタ開放部材挿入溝１４内には、シャッタ部材５の安定
した動作を保証するため、下ハ−フ３の内側面に立設し
て構成したシャッタスライドガイド壁３３が設けられて
いる。

【００２１】また、上ハ−フ２には、突合せ壁２３が立
設されており、この突合せ壁２３は情報信号記録再生用
開口部２２の前端縁側の内側面に下ハ−フ３の内側面と
突き合わされてシャッタ開放部材挿入溝１４部分におけ
るカ−トリッジ本体１の厚み方向の撓みを防止する。

【００２２】上述したように、上下ハ−フ２、３は合成
樹脂材料によって成形されており、その内面側には立上
り周壁１１ａ、１１ｂ或いはディスク収納部形成壁１２
ａ、１２ｂ、さらに複数個の突合せ嵌合突起１３ａ、１
３ｂ等がそれぞれ一体に立設された比較的複雑な構造と
なっている。また、上下ハ−フ２、３のディスク収納部
形成壁１２ａ、１２ｂで囲まれた領域は、光ディスク４
が占有する回転領域として構成されているため、全体と
して均一かつ精密な平面に仕上げられなければならな
い。

【００２３】このため、これら上下ハ−フ２、３を成形
装置で成形し、成形金型から離型させるためのイジェク
トピン８（図３参照）は、上下ハ−フ２、３の各コ−ナ
部ばかりでなく、図１に示すように、ディスク収納部形
成壁１２ａ、１２ｂで囲まれたディスク収納部内にも突
出してイジェクト操作を行うことが好ましく、換言すれ
ば、上下ハ−フ２、３には、それぞれ各コ−ナ部及びデ
ィスク収納部形成壁１２ａ、１２ｂで構成されるディス
ク収納部にも複数のイジェクトピン突当部２０、３０が
設けられている。

【００２４】図３は、成形金型のイジェクトピン８が各
ハ−フ２、３のイジェクトピン突当部２０、３０に突き
当たった状態を示す要部断面図である。溶融した合成樹
脂材料を成形金型のキャビティ内に射出することによっ
て各ハ−フ２、３は成形され、冷却後型開き動作と同時
にイジェクトピン８を突き当てて成形品である上下ハ−
フ２、３をそれぞれ離型する。

【００２５】しかしながら、成形金型中で冷却されたと
はいえ、上下ハ−フ２、３はまだ充分硬化されるにいた
っておらず、イジェクトピン８が突き当たることによっ
てこのイジェクトピン８の周囲には上下ハ−フ２、３の
表面より盛上がったバリ９が発生する。

【００２６】ここで、各ハ−フ２、３の各イジェクトピ
ン突当部２０、３０は、あらかじめその内径Ｌがイジェ
クトピン８の径Ｒよりも大径でありかつイジェクトピン
８が突き当たってその周囲に生じるバリ９が各ハ−フ
２、３の表面より盛上がることのないような充分な深さ
寸法Ｈを有する凹部として構成されている。したがっ
て、図３に示すように、イジェクトピン８が突き当たっ
てその周囲にイジェクトピン突当部２０、３０の底面よ
り盛上がるバリ９が発生しても、上下ハ−フ２、３の内
面、換言すればディスク収納部の表面には何らの影響も
及ぼすことはない。

【００２７】図４はイジェクトピン突当部２０、３０の
他の実施例を示したもので、この実施例にあってはイジ
ェクトピン突当部２０、３０の底面にイジェクトピン８
が直接突き当たるイジェクトピン受部２０１、３０１を
膨出形成したものである。これらイジェクトピン受部２
０１、３０１は、その外径Ｍがイジェクピン８の径Ｒよ
りもやや大きくかつイジェクトピン突当部２０、３０の
内径Ｌよりもやや小とされるとともに、上下ハ−フ２、
３の表面からの深さ寸法Ｉはイジェクトピン突当部２
０、３０の深さ寸法Ｈよりもやや浅く形成されている。
勿論、これらイジェクトピン受部２０１、３０１の深さ
寸法Ｉもまた、イジェクトピン８が突き当たってその周
囲に生じるバリ９が各ハ−フ２、３の表面より盛上がる
ことのないような充分な深さを有し、各ハ−フ２、３の
表面に対して凹部として構成されるものである。

【００２８】しかして、イジェクトピン突当部２０、３
０の壁面とイジェクトピン受部２０１、３０１の周壁と
の間には環状の溝２０２、２０３が形成され、これらの
溝２０２、２０３はイジェクトピン受部２０１、３０１
にイジェクトピン８が突き当たとき、バリ９とともに発
生する歪みが各ハ−フ２、３に影響を及ぶことなくイジ
ェクトピン受部２０１、３０１の変形にとどまるように
作用し、換言すれば、歪み吸収部として作用する。

【００２９】カ−トリッジ本体１には、情報信号記録再
生用開口部２２、３２からカ−トリッジ本体１の内部に
塵埃等が進入して収納された光ディスク４に付着するこ
とを防止するために、情報信号記録再生用開口部２２、
３２を開閉するシャッタ部材５が組付けられている。こ
のシャッタ部材５は、薄い金属板をプレス加工して形成
したもので、情報信号記録再生用開口部２２、３２をそ
れぞれ開放、閉塞する２つのシャッタ部５１、５２と、
これらシャッタ部５１、５２の基端側を連結する連結片
５３とからなり、全体としてコ字状を呈している。

【００３０】シャッタ部材５の連結片５３の両端には、
下ハ−フ３の前面側の高さに略対応する高さを有する断
面コ字状で、シャッタ部材５がカ−トリッジ本体１の前
面側に沿って平行に安定移動し得るようにガイドする第
１及び第２スライドガイド部５４、５５がそれぞれ延設
されている。第１スライドガイド部５４の先端側には、
シャッタ部材５をカ−トリッジ本体１に取付けた際、こ
のカ−トリッジ本体１の前面側に形成したシャツタ開放
部材挿入溝１４に挿入されるとともに、後述するカ−ト
リッジ本体１内に配設されるシャッタロック部材６に相
対係合する係合片５６が折曲形成されている。

【００３１】第１及び第２スライドガイド部５４、５５
によって下ハ−フ３の前面側を挟持するようにしてカ−
トリッジ本体１に嵌合配設されたシャッタ部材５は、情
報記録再生用開口部２２、３２を閉じる閉塞位置と、開
放する開放位置との２位置に亘って移動自在にカ−トリ
ッジ本体１に組付けられる。

【００３２】カ−トリッジ本体１は、組付けたシャッタ
部材５が情報信号記録再生用開口部２２、３２を閉塞し
た閉塞位置に保持するシャッタロック部材６を備えてい
る。シャッタロック部材６は、合成樹脂材料によって成
形したもので、基端部にカ−トリッジ本体１を構成する
下ハ−フ３の内面に立設した支持軸３４に挿通される挿
通孔６１を穿設した枢支部６２と、中央部を膨出するよ
うにした略く字状に形成され、この中央膨出部の頂上部
分にシャッタ部材５に形成した係合片５６が相対係合す
る係合凹部６４を設けたロックア−ム部６３と、このロ
ックア−ム部６３と対向するようにして枢支部６２から
一体に延設されその自由端には断面半円状に膨出した当
接部６６が形成された弾性変位部６５とからなる。

【００３３】下ハ−フ３の支持軸３４が立設されたコ−
ナ部３５には、ディスク収納部形成壁１２ｂの外側面か
らシャッタロック部材６の弾性変位部６５の当接部６６
が当接支持される当接支持用壁３７が一体に立設されて
いる。

【００３４】さらに、下ハ−フ３３の支持軸３４が立設
されたコ−ナ部３５には、シャッタロック部材６のロッ
クア−ム部６３の先端側を支えるロックア−ム部支持壁
３６が立設されるとともに、このロックア−ム部支持壁
３６と支持軸３４との間に位置してシャッタロック部材
支持壁３８が立設されている。シャッタロック部材支持
壁３８は、シャッタロック部材６の側面部を支え、この
シャッタロック部材６と下ハ−フ３の内面との間に適当
な間隙を保持する。

【００３５】支持軸３４を枢支部６２の挿通孔６１に挿
通することによって下ハ−フ３のコ−ナ部３５に配設さ
れたシャッタロック部材６は、ロックア−ム部６３がカ
−トリッジ本体１の前面側に形成したシャッタ開放部材
挿入溝１４に沿って延在されており、これによってロッ
クア−ム部６３の頂部に形成された係合凹部６４がシャ
ッタ開放部材挿入溝１４内に臨み、カ−トリッジ本体１
の前面側をスライドするシャッタ部材５の係合片５６と
相対係合可能となる。

【００３６】そして、シャッタ部材５は、通常状態にお
いて、その係合片５６がシャッタロック部材６の係合凹
部６４に係合されることによって、情報信号記録再生用
開口部２２、３２を閉鎖した開口部閉鎖位置でロック状
態に保持される。

【００３７】上記シャッタロック部材６を備える実施例
ディスクカ−トリッジを、情報記録再生装置内に配設し
たカ−トリッジホルダ等を備えたカ−トリッジ装着部に
挿入すると、カ−トリッジ本体１の前面側に形成したシ
ャッタ開閉部材挿入溝１４に情報記録再生装置側に設け
たシャッタ開放部材７が進入していく。そして、ディス
クカ−トリッジの情報記録再生装置のディスク装着部へ
の挿入にともなって、シャツタ開放部材７がシャッタロ
ック部材６のロックア−ム部６３の基端側外側面から先
端側に向かって乗上げていき、ロックア−ム部６３をカ
−トリッジ本体１の内方へと押圧する。

【００３８】ロックア−ム部６３が、シャッタ開放部材
７によってカ−トリッジ本体１の内方へと押圧されるこ
とによって、シャッタロック部材６は、支持軸３４に枢
支された枢支部６２を中心として図２時計方向へと回動
し、また当接支持壁３７に当接部６６を当接させた弾性
変位部６５が弾性変位される。このシャッタロック部材
６の回動動作によって、シャッタ部材５は、その係合片
５６がシャッタロック部材６の係合凹部６４との係合を
解除されることによって、移動自由な状態となる。

【００３９】シャッタ部材５が移動自由な状態となった
後、さらにディスクカ−トリッジをカ−トリッジ装着部
に挿入していくと、シャッタ部材５はシャッタ開放部材
７に押圧されながら開口部開放位置方向へと摺動し、そ
のシャッタ部５１、５２によるカ−トリッジ本体１の情
報信号記録再生開口部２２、３２の閉鎖状態が開放され
る。

【００４０】そして、シャッタ部材５が開口部開放位置
までスライドすると、図２に示すように、シャッタ開放
部材７によるロックア−ム部６３の押圧動作が解除さ
れ、弾性変位されていた弾性変位部６５が弾性復帰し、
シャッタロック部材６は枢支部６２を中心に回動復帰し
てシャッタ開放部材挿入溝１４にその係合凹部６４が臨
んだ状態となる。

【００４１】なお、実施例ディスクカ−トリッジにおい
ては、シャッタ部材５の連結片５３の略中央部に、情報
信号記録再生開口部２２、３２を開放して情報記録再生
装置内のカ−トリッジ装着部に装着された状態におい
て、情報記録再生装置側に設けたシャッタ閉鎖用ピンが
係合するシャッタ閉鎖用ピン係合孔５７が設けられてい
る。

【００４２】情報信号の記録又は再生操作を終え、ディ
スクカ−トリッジのイジェクト操作が行われると、シャ
ッタ部材５はカ−トリッジ本体１に対して相対移動され
て開口部閉塞位置方向に移動する。このシャッタ部材５
の動作により、係合片５６が回動復帰された状態にある
シャッタロック部材６のロックア−ム部６３の先端に設
けたガイド面上に乗上げていき、ロックア−ム部６３を
カ−トリッジ本体１の内方へと押圧し、これによって、
シャッタロック部材６の弾性変位部６５は弾性変位す
る。

【００４３】そして、さらにディスクカートリッジを引
出し操作すると、シャッタ部材５の係合片５６とシャッ
タロック部材６の係合凹部６４とが再係合し、シャッタ
部材５は開口部閉塞位置でロック状態に保持される。

【００４４】

【発明の効果】上述したように、本発明によれば、カ−
トリッジ本体を構成する上下ハ−フの相対向する内面で
あって光ディスクが占有する回転領域部にも成形金型の
イジェクトピンの突当部を設けるようにしたものである
から、離型時、上下ハ−フはバランスよくイジェクトピ
ンによって突き出され、ディスク収納部に歪み等が発生
することが防止される。また、イジェクトピン突当部を
イジェクトピンの径よりも大径であってかつ所定の深さ
寸法を有する凹部として構成したことにより、成形金型
のイジェクトピンの突き当てによってその周囲にバリが
生じても、このバリが光ディスク表面に直接当って傷を
つけたり、光ディスクの回転動作にしたがってバリが削
られ、その削りかすが光ディスクの表面に付着するとい
った不都合を生ぜしめることはない。

【００４５】また、イジェクトピン突当部の底面に環状
溝として構成される歪み吸収部を介してイジェクトピン
受部を膨出形成したことにより、イジェクトピン受部に
イジェクトピンが突き当たとき、バリとともに発生する
歪みはイジェクトピン受部の変形にとどまりハ−フ各部
への影響をなくすことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るディスクカ−トリッジの分解斜視
図である。

【図２】本発明に係るディスクカ−トリッジの要部平面
図である。

【図３】イジェクトピンによるイジェクト動作を説明す
る要部断面図である。

【図４】イジェクトピンによるイジェクト動作を説明す
る他の実施例の要部断面図である。

【符号の説明】

１ カ−トリッジ本体 ２ 上ハ−フ ３ 下ハ−フ ４ 光ディスク ５ シャッタ部材 ６ シャッタロック部材 ７ シャッタ開放部材 ８ イジェクトピン ９ バリ １１ａ、１１ｂ 立上り周壁 １２ａ、１２ｂ ディスク収納部形成壁 ２０、３０ イジェクトピン突当部 ２０１、３０１ イジェクトピン受部 ２０２、３０２ 歪み吸収部

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂材料で成形された上ハーフと下
   ハーフとを組合わせてカートリッジ本体を構成し、その
   内部に円盤状の情報記録媒体を回転自在に収納したディ
   スクカートリッジにおいて、 各ハーフの相対向する内面であって情報記録媒体が占有
   する回転領域部に、成形装置で成形された各ハーフを成
   形金型から離型する際に突当てられるイジェクトピン突
   当部を設け、このイジェクトピン突当部はイジェクトピ
   ンの径よりも大きい内径の凹部として構成するととも
   に、 上記イジェクトピン突当部の底面より、イジェクトピン
   の径よりやや大きい外径でかつハーフの表面よりやや低
   い高さのイジェクトピン受部を防出形成してなる ディス
   クカートリッジ。