JPH08146427A - 液晶表示パネル - Google Patents

液晶表示パネル

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Publication number
JPH08146427A
JPH08146427A JP31414794A JP31414794A JPH08146427A JP H08146427 A JPH08146427 A JP H08146427A JP 31414794 A JP31414794 A JP 31414794A JP 31414794 A JP31414794 A JP 31414794A JP H08146427 A JPH08146427 A JP H08146427A
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JP
Japan
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liquid crystal
tilt
crystal molecules
region
alignment film
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Application number
JP31414794A
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English (en)
Inventor
Kotaro Yoneda
公太郎 米田
Yasushi Amano
泰 天野
Yasunori Sato
安教 佐藤
Takafumi Koike
啓文 小池
Hisao Hayashi
久雄 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Publication of JPH08146427A publication Critical patent/JPH08146427A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 分割配向方式を改善して、視角依存性の少な
い高品質な液晶表示パネルを低コストにて実現する。 【構成】 液晶表示パネルは所定の間隙を介して対向配
置した一対の基板1,2と、この間隙に保持されたネマ
ティック液晶層3とを有する。両基板1,2の内表面に
は所定の電極4,5が形成され互いに対向して画素領域
を構成する。又、各基板1,2の内表面には配向膜1
4,15が形成され、ネマティック液晶層3に含まれる
液晶分子16と接してこれをチルト状態に維持してい
る。上側基板1に形成された配向膜15は液晶分子16
のチルト角を高めに制御する高チルト領域Hと、同じく
液晶分子16のチルト角を低めに制御する低チルト領域
Lとに細分化されている。下側基板2に形成された配向
膜14は液晶分子16のチルト角を中程度に維持してい
る。かかる構成により、画素領域に二方向のチルト状態
を混在させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示パネルに関す
る。より詳しくは視角特性の改善技術に関する。さらに
詳しくは、視角改善の為の分割配向技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から液晶表示パネルでは、ツイスト
整列されたネマティック液晶が一般的に利用されてい
る。図10はツイストネマティックモードの液晶表示パ
ネルの動作原理を示す模式図である。左側が電圧無印加
状態を示し右側が電圧印加状態を示す。上側の偏光板1
01の偏光軸Aと下側の偏光板102の偏光軸Bは互い
に直交している。又、上側の配向膜103の配向方向a
と下側の配向膜104の配向方向bも互いに直交してい
る。従って、ネマティック液晶分子105は90°捩じ
れたツイスト整列となる。電圧無印加状態では、上側の
偏光板101を通過した入射光の直線偏光成分が、ツイ
スト整列された液晶分子105により90°旋光され下
側の偏光板102を透過する。従って電圧無印加状態で
は白色表示が得られる。一方、電圧を印加すると液晶分
子105は立ち上がり旋光能が失われる。従って、入射
光の直線偏光成分は下側の偏光板102により遮断され
黒色表示が得られる。この様な表示方式はノーマリホワ
イトモードと呼ばれている。印加電圧のレベルを適宜選
択する事により、白色表示と黒色表示の間の中間調表示
(灰色表示)が得られる。中間調表示ではネマティック
液晶分子105は完全に寝た状態と完全に立ち上がった
状態の間にあり、その分子軸は基板面に対して傾斜して
いる。中間調表示もしくは階調表示は、例えばテレビジ
ョン画像やビデオ画像の再生に必要となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ツイストネマティック
モードの液晶表示パネルは視角特性が悪いという課題が
ある。即ち、液晶表示パネルの透過率には視角依存性が
あり、見る方向により表示濃度(コントラスト)が変化
し視認性が悪い。この視角依存性は特に中間調表示で顕
著になり、画像品位が著しく損なわれる。場合によって
は、見る方向により表示状態が白黒反転し画像品位を著
しく低下させていた。前述した様に、中間調表示では液
晶分子が傾斜状態にあり、分子軸の方向と視認方向との
関係に依存して、透過率が極端に変化し最悪の場合には
表示反転が起きてしまう。
【0004】かかる視角依存性を改善する為、例えば特
開昭64−88520号公報に分割配向技術が開示され
ている。液晶分子の配向方向(配向膜のラビング方向)
を一画素内で複数個の領域に分割し、個々の領域で配向
方向を異ならしめている。これにより、目の位置が液晶
パネルの法線から傾斜し、ある部分で画像が白黒反転
し、ある部分では白抜けを生じた場合でも、一画素全体
では平均化されて、表示画面全体では視角に関係なく白
黒反転や白抜けが生じない良好な画像を得る事ができ
る。しかしながら、実際には個々の微細な画素内で配向
方向(ラビング方向)を領域毎に異ならせる事は製造技
術上極めて困難である。例えば、ラビング時にレジスト
を用いてマスクを形成し、基板に対し二方向のラビング
処理を行なう方法が提案されている。この二方向ラビン
グ処理は工程数の増加を伴なう為製造コストアップとな
る。
【0005】他の配向分割方式としては、上下一対の基
板の各々にチルト角の異なる二種類の配向膜を塗布し、
フォトリソグラフィを用いて精度良く領域分割的にパタ
ニングする。しかしながら、この方法ではフォトリソグ
ラフィに用いるレジストの微量な残渣が不純物として液
晶の特性劣化を生じさせている。さらに、プロセス的に
もフォトリソグラフィ工程が加わる為製造コストアップ
の要因となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題に鑑み、本発明は例えばツイストネマティックモード
の液晶表示パネルにおいて、視角依存性を簡便な配向制
御で改善する事を目的とする。かかる目的を達成する為
に以下の手段を講じた。即ち、本発明にかかる液晶表示
パネルは基本的な構成として、所定の間隙を介して対向
配置した一対の基板と、該間隙に保持された液晶層とを
有する。両基板の内表面には所定の電極が形成され互い
に対向して表示面を構成する。各基板の内表面には配向
膜が形成され、該液晶層に含まれる液晶分子と接してこ
れをチルト状態に維持している。特徴事項として、一方
の基板に形成された配向膜は液晶分子のチルト角を高め
に制御する高チルト領域と、液晶分子のチルト角を低め
に制御する低チルト領域とに細分化されている。他方の
基板に形成された配向膜は液晶分子のチルト角を中程度
に維持可能である。かかる構成により、表示面に二方向
のチルト状態を混在させる。前記一方の基板に形成され
た配向膜は高チルト領域及び低チルト領域共に第一の方
向にラビング処理を施されており、他方の基板に形成さ
れた配向膜は第一の方向に直交する第二の方向にラビン
グ処理を施されている。
【0007】本発明の一態様では、前記一方の基板に形
成された配向膜は液晶分子のチルト角を高め及び低めに
制御する二種類の配向膜を重ねた積層構造を有する。上
側の配向層は選択的に形成され高チルト領域又は低チル
ト領域の一方にのみ残し他方から除去されている。下側
の配向層は連続的に形成され他方のみに露出している。
他の態様によれば、前記一方の基板に形成された配向膜
は選択的な紫外線照射を受けており、照射部位が低チル
ト領域になる一方非照射部位が高チルト領域になる。
【0008】
【作用】本発明によれば、一方の基板に形成された配向
膜は液晶分子のチルト角を高めに制御する高チルト領域
と、液晶分子のチルト角を低めに制御する低チルト領域
とに細分化されている。他方の基板に形成された配向膜
は液晶分子のチルト角を中程度に維持する。一方の基板
と他方の基板の配向方向は互いに直交している。従っ
て、液晶分子は高チルト領域及び低チルト領域共に同方
向に90°捩じれたツイスト整列となる。液晶分子のチ
ルト方向については一対の基板のうち何れかチルト角の
大きい方に従って配向する。この為、高チルト領域では
一方の基板によってチルト方向が支配され、低チルト領
域では他方の基板によってチルト方向が支配される。こ
の結果液晶表示パネルの表示面に順逆二方向のチルト状
態が混在する事になり、従って液晶分子のチルト方向で
決まる優先視角方位(主視角方位)が高チルト領域と低
チルト領域に分れて順逆両方向に存在する為、視角の改
善となる。
【0009】
【実施例】以下図面を参照して本発明の好適な実施例を
詳細に説明する。図1は本発明にかかる液晶表示パネル
の第一実施例を示す模式的な部分断面図であり、アクテ
ィブマトリクス型の例を表わしている。但し、本発明は
アクティブマトリクス型に限られるものではなく、単純
マトリクス型にも適用可能である事は勿論である。図示
する様に、液晶表示パネルは所定の間隙を介して対向配
置した上下一対の基板1,2と、該間隙に保持されたネ
マティック液晶層3とから構成されている。両基板1,
2の内表面には所定の電極が形成されており互いに対向
してマトリクス状の画素領域を無数に含んだ表示画面を
規定している。本例では、下側基板2の内表面にマトリ
クス状に細分化された画素電極4が形成されており、上
側基板1の内表面には連続的な対向電極5が形成されて
いる。画素電極4と対向電極5が平面的に重なる部分に
マトリクス状の画素領域が規定される。なお、下側基板
2には個々の画素電極4と対応してスイッチング駆動用
の薄膜トランジスタ6も集積形成されている。薄膜トラ
ンジスタ6は所定の形状にパタニングされた多結晶シリ
コン薄膜7を素子領域として構成されており、その上に
ゲート絶縁膜8を介してゲート電極Gがパタニングされ
ている。又、第一層間絶縁膜9を介して配線電極10が
薄膜トランジスタ6のソース領域Sに電気接続してい
る。この配線電極10は第二層間絶縁膜11により被覆
されており、その上に前述した画素電極4がパタニング
形成されている。画素電極4は第二層間絶縁膜11及び
第一層間絶縁膜9に開口したコンタクトホールを介して
薄膜トランジスタ6のドレイン領域Dに電気接続してい
る。一方、上側基板1の内表面には薄膜トランジスタ6
と整合する様にブラックマスク12が設けられている。
このブラックマスク12と対向電極5との間には絶縁膜
13が介在している。下側基板2の内表面には配向膜1
4が形成されている。又、上側基板1の内表面にも同様
に配向膜15が形成されている。下側の配向膜14は紙
面と垂直の方向にラビング処理されており、上側の配向
膜15は紙面と平行な方向にラビング処理を施されてい
る。従って、両配向膜14,15のラビング方向は互い
に直交している。これらの配向膜14,15は上下から
ネマティック液晶層3と接して液晶分子16を90°捩
じれたツイスト整列状態に維持している。本例では配向
膜14,15はポリイミド系の樹脂を用いている。
【0010】特徴事項として、上側基板1に形成された
配向膜15は液晶分子16のチルト角を高めに制御する
高チルト領域Hと、液晶分子16のチルト角を低めに制
御する低チルト領域Lとに細分化されている。本例で
は、高チルト領域Hにおける液晶分子16のチルト角θ
1は3〜10°に設定されている。低チルト領域Lにお
ける液晶分子16のチルト角θ3は0〜3°に設定され
ている。これに対し下側基板2に形成された配向膜14
は液晶分子16のチルト角を中程度に維持可能である。
本例では、このチルト角θ2は2〜7°に設定されてい
る。何れにしても、これらのチルト角の関係はθ1>θ
2>θ3を満たす様に設定されている。本例では、上側
基板1に対して予めチルト角が高くなる配向膜15を全
面的に形成している。この配向膜15に選択的な紫外線
照射を行なう事により、照射部位が低チルト領域Lにな
る一方、非照射部位が高チルト領域Hになる。即ち、紫
外線照射を行なうとポリイミド等からなる配向膜15の
表面状態が変化し、初期の高チルト角θ1が低チルト角
θ3に変化する。
【0011】高チルト領域Hでは、上側の配向膜15に
より得られるチルト角θ1が下側の配向膜14により得
られるチルト角θ2より大きい為、上側基板1の支配を
受けて液晶分子16のチルト方向が決定される。一方、
低チルト領域Lでは、上側の配向膜15のチルト角θ3
に比べ、下側の配向膜14のチルト角θ2の方が大き
い。従って、低チルト領域Lでは下側基板2の支配を受
けて液晶分子16のチルト方向が決定される。両領域
H,Lでチルト方向が互いに逆になる様に配向膜14,
15はラビングされている。従って、本液晶表示パネル
は表示面に順逆二方向のチルト状態が混在する事にな
る。液晶分子16のチルト方向で決まる優先視角方位
(主視角方位)が高チルト領域Hと低チルト領域Lで異
なる為、視角の改善に繋がる。
【0012】図2はマトリクス状に配列した個々の画素
領域を模式的に表わした平面図である。個々の画素領域
20は高チルト領域Hと低チルト領域Lとに二分割され
ている。この例では、個々の画素領域20に整合したマ
スクを用いて紫外線照射を行ない、ハッチングで示した
低チルト領域Lのみに紫外線照射を加えている。
【0013】図3は、図1に示した液晶表示パネルの製
造方法を示す工程図である。先ず工程S1で上側基板の
内表面に対向電極を形成する。次に工程S2で配向膜を
塗布する。この配向膜は高チルト角θ1を実現可能であ
り、例えば3〜10°の範囲に設定される。次の工程S
3に進み、選択的な紫外線照射を行ない高チルト領域と
低チルト領域を作成する。紫外線照射を受けた低チルト
領域のチルト角θ3は0〜3°程度となる。さらに工程
S4に進み配向膜を第一の方向にラビングする。一方、
下側基板については工程S5で同じく画素電極を形成す
る。それに先立ち、予めスイッチング駆動用の薄膜トラ
ンジスタ等を集積形成しておく。次に工程S6で配向膜
を全面的に塗布する。この配向膜は中チルト角θ2を実
現可能であり、2〜7°程度に設定されている。なお、
所望のチルト角の設定はポリイミド系等からなる配向膜
の組成を適宜選ぶ事により可能である。工程S7に進
み、配向膜を第二の方向に沿ってラビング処理する。前
述した第一の方向とこの第二の方向は互いに直交してい
る。この後工程S8で上側及び下側の基板を互いに接合
する。工程S9で両基板の間隙に液晶を注入封止する。
最後に工程S10で加熱処理を施し、液晶の配向安定化
を図る。
【0014】図4は、上述した選択的紫外線照射工程S
3を模式的に表わした説明図である。(A)に示す様
に、上側基板1の内表面には対向電極5が形成されてお
り、その上に配向膜15が被覆している。(B)に示す
様に、所定のマスク21を介して紫外線(UV)を照射
する。(C)に示す様に、紫外線の照射を受けた部位が
低チルト領域Lに転換され、非照射部位が高チルト領域
Hとしてそのまま残される。この後、ラビングローラ2
2を用いて配向膜15の表面を所定方向にラビング処理
する。図から明らかな様に、低チルト領域L及び高チル
ト領域H共に同一方向にラビング処理される。
【0015】代表的な配向膜としてはポリイミドが挙げ
られる。その分子構造を以下に示す。
【化1】 紫外線照射を受けた部分はC−C,C−N等の結合基が
解離し、その後のラビング処理にてチルト角の低い配向
となる。参考の為、以下の表1に結合基の化学結合エネ
ルギーを示しておく。
【表1】 例えば、波長が253.7nmの紫外線は光エネルギーと
して113kcal/molを有しており、C−N,C−Cの結
合は解離可能である。この様に、照射する紫外線の波長
を適宜選択する事により、解離すべき結合基を決定でき
る。
【0016】図5は、ラビング方向の一例を模式的に表
わしたものである。図示する様に、上側基板1の内表面
はa方向にラビングされている。これに対し、下側基板
2の内表面はb方向にラビング処理されている。ラビン
グ方向は互いに直交している。このラビング方向は、高
チルト領域と低チルト領域とで液晶分子のチルト方向が
逆になる様に設定されている。この場合、液晶分子のチ
ルト方向は上下一対の基板の何れか大きい方に従って配
向する為、高チルト領域と低チルト領域では液晶分子の
チルト方向が逆になる。この為、液晶分子のチルト方向
で決まる優先視角方位が高チルト領域と低チルト領域で
別々に存在する為、視角の改善に繋がる。
【0017】図6は液晶表示パネルの等コントラスト曲
線を概略的に示している。(A)は配向分割を行なわな
い場合であり、優先視角方位は180°と270°の間
に位置する。一方(B)は本発明に従って配向分割を行
なった液晶表示パネルの等コントラスト曲線を表わして
おり、優先視角方位は180°と270°の間と0°と
90°の間に存在する。なお、両グラフ共に、直交軸の
目盛は液晶表示パネルの法線に対する視線の傾斜角を表
わしている。又、直交軸の各端部に付された角度は視線
の方位角を表わしている。
【0018】図7は本発明にかかる液晶表示パネルの第
二実施例を示す模式的な断面図である。本液晶表示パネ
ルは一対の基板51,52を互いに接合した構成を有し
ており、両基板の間隙にネマティック液晶層が介在して
いる。両基板51,52共に所定の電極等が形成されて
いる。下側基板51の内表面に配向膜53が塗布されて
おり、上側基板52の内表面にも配向膜54が塗布され
ている。下側の配向膜53は液晶分子55のチルト角を
高め及び低めに制御する二種類の配向層を重ねた積層構
造を有している。上側の配向層56は選択的に形成され
ている。即ち、低チルト領域Lのみに残され、高チルト
領域Hからは除去されている。換言すると、上側の配向
層56は液晶分子55を低チルト角θ3(0〜3°)に
配向制御する。これに対し、下側の配向層57は連続的
に形成され高チルト領域Hに露出している。換言する
と、この下側配向層57は液晶分子55を高チルト角θ
1(3〜10°)に配向制御可能である。一方上側の配
向膜54は液晶分子55を中チルト角θ2(2〜7°)
に維持している。なお、本実施例では先にチルト角の高
い配向層57を塗布した後、チルト角の低い配向層56
を選択的に塗布しているが、順序は逆になっても構わな
い。
【0019】本実施例では、上下一対の基板のチルト角
の違いを利用して、液晶分子55のチルト方向が異なる
2つの配向状態を実現するものである。図示する様に、
同一表示面内において液晶分子55のチルト方向が低チ
ルト領域Lと高チルト領域Hで異なっており、二方向存
在する事になる。従って、液晶分子55のチルト方向で
決まる優先視角方位も二方向となり、ツイストネマティ
ックモードの液晶表示パネルの視角依存性を少なくする
事ができる。
【0020】図8を参照して、図7に示した液晶表示パ
ネルの製造方法を具体的に説明する。先ず(A)に示す
様に、予め電極等が集積形成された一対の基板51,5
2を用意する。次に(B)に示す様に、下側基板51の
表面に第一の配向層57を塗布する。この配向層57は
ポリイミド系の樹脂等からなり高チルト角θ1を実現で
きる。続いて(C)に示す様に、第一の配向層57の上
に、第二の配向層56を選択的に塗布する。この配向層
56は同じくポリイミド系の材料からなり、低チルト角
θ3を実現できる。なお、選択的な塗布方法としては印
刷を用いる事ができる。あるいは、感光性の配向層56
を全面的に被覆した後、フォトリソグラフィ等により選
択的に除去しても良い。続いて(D)に示す様に、重な
り合った配向層56,57を一括してラビングローラ6
1により所定方向にラビング処理する。上側基板52に
ついては、(E)に示す様に配向膜54を塗布する。こ
の配向膜54もポリイミド系の樹脂等からなり、中チル
ト角θ2を実現できる。続いて(F)に示す様に、この
配向膜54をラビングローラ61で所定方向にラビング
処理する。なお、(D)及び(F)で示した上下基板の
ラビング処理は、チルト方向が逆になる様にラビング方
向が設定されている。最後に(G)に示す様に、上下一
対の基板51,52をシール材62により互いに接合
し、両者の間隙にネマティック液晶63を注入封止す
る。この後加熱処理を行ない、液晶63の配向安定化を
図る。この様にして作成された液晶表示パネルの液晶分
子のチルト方向は上下一対の基板51,52のチルト角
の大きい方に従って決まる。
【0021】最後に、図9は図8に示した製造方法を工
程図に表わして理解を容易にしたものである。先ず工程
T1で上下一対の基板の各々について電極形成等の加工
を行なう。次に工程T2で下側基板に高チルト角θ1の
配向膜を全面塗布する。続いて工程T3で、低チルト角
θ3の配向膜を選択的に塗布する。工程T4でラビング
処理を行なう。又、工程T5で上側基板の内表面にも中
チルト角θ2の配向膜を塗布する。続いて工程T6でこ
の配向膜をラビング処理する。次に工程T7に進み、上
下一対の基板を接合する。工程T8で接合された両基板
の間隙に液晶を注入封止する。最後に工程T9で加熱処
理を施し、注入封止された液晶の配向安定化を図る。
【0022】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、一
方の基板に形成された配向膜は液晶分子のチルト角を高
めに制御する高チルト領域と、液晶分子のチルト角を低
めに制御する低チルト領域とに細分化されており、他方
の基板に形成された配向膜は液晶分子のチルト角を中程
度に維持可能である。かかる構成により、液晶表示パネ
ルの表示面に二方向のチルト状態を混在させる事が可能
になり、視角特性を分割配向により大幅に改善できる。
本発明の一側面によれば、高チルト領域と低チルト領域
を紫外線の選択照射により実現している。これによれ
ば、レジスト等のマスクを必要としない為、レジスト残
渣による液晶特性の劣化が生じない。又、ラビング処理
については高チルト領域と低チルト領域を一括して同一
方向にラビング可能であり、工数を増やす必要がない。
フォトマスクによる紫外線照射のみでチルト角を変化さ
せている為、フォトリソグラフィ等複雑なプロセスは必
要としない。以上、視角依存性の少ない高品質な液晶表
示パネルが低コストにて実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる液晶表示パネルの第一実施例を
示す模式的な断面図である。
【図2】紫外線の選択照射を示す説明図である。
【図3】図1に示した液晶表示パネルの製造方法を示す
フローチャートである。
【図4】特に紫外線の選択照射工程を表わす説明図であ
る。
【図5】上下一対の基板のラビング方向の一例を示す模
式図である。
【図6】液晶表示パネルの等コントラスト曲線を示すグ
ラフである。
【図7】本発明にかかる液晶表示パネルの第二実施例を
示す模式的な断面図である。
【図8】図7に示した液晶表示パネルの製造工程図であ
る。
【図9】同じく図7に示した液晶表示パネルの製造方法
を示すフローチャートである。
【図10】液晶表示パネルの一般的な動作原理を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 上側基板 2 下側基板 3 ネマティック液晶層 4 画素電極 5 対向電極 14 配向膜 15 配向膜 16 液晶分子 H 高チルト領域 L 低チルト領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 啓文 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 林 久雄 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の間隙を介して対向配置した一対の
    基板と、該間隙に保持された液晶層とを有し、両基板の
    内表面には所定の電極が形成され互いに対向して表示面
    を構成し、各基板の内表面には配向膜が成形され該液晶
    層に含まれる液晶分子と接してこれをチルト状態に維持
    している液晶表示パネルであって、 一方の基板に形成された配向膜は、液晶分子のチルト角
    を高めに制御する高チルト領域と、液晶分子のチルト角
    を低めに制御する低チルト領域とに細分化されており、 他方の基板に形成された配向膜は、液晶分子のチルト角
    を中程度に維持可能であり、 表示面に二方向のチルト状態を混在させた事を特徴とす
    る液晶表示パネル。
  2. 【請求項2】 前記一方の基板に形成された配向膜は液
    晶分子のチルト角を高め及び低めに制御する二種類の配
    向層を重ねた積層構造を有し、上側の配向層は選択的に
    形成され高チルト領域又は低チルト領域の一方にのみ残
    し他方から除去されており、下側の配向層は連続的に形
    成され他方のみに露出している事を特徴とする請求項1
    記載の液晶表示パネル。
  3. 【請求項3】 前記一方の基板に形成された配向膜は選
    択的な紫外線照射を受けており、照射部位が低チルト領
    域になる一方非照射部位が高チルト領域になる事を特徴
    とする請求項1記載の液晶表示パネル。
  4. 【請求項4】 前記一方の基板に形成された配向膜は高
    チルト領域及び低チルト領域共に第一の方向にラビング
    処理を施されており、他方の基板に形成された配向膜は
    第一の方向に直交する第二の方向にラビング処理を施さ
    れている事を特徴とする請求項1記載の液晶表示パネ
    ル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008273543A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Techno Kogyo:Kk 製函機
KR101017157B1 (ko) * 2004-06-30 2011-02-25 엘지디스플레이 주식회사 액정 표시 장치용 어레이 기판 및 그 제조 방법

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KR101017157B1 (ko) * 2004-06-30 2011-02-25 엘지디스플레이 주식회사 액정 표시 장치용 어레이 기판 및 그 제조 방법
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