JPH08144962A - ポンプの空打ち検出装置 - Google Patents

ポンプの空打ち検出装置

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JPH08144962A
JPH08144962A JP31584094A JP31584094A JPH08144962A JP H08144962 A JPH08144962 A JP H08144962A JP 31584094 A JP31584094 A JP 31584094A JP 31584094 A JP31584094 A JP 31584094A JP H08144962 A JPH08144962 A JP H08144962A
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JP
Japan
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pump
detection device
valve
liquid
chamber
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Application number
JP31584094A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Umeki
和広 梅木
Takao Goto
孝雄 後藤
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Toyota Auto Body Co Ltd
Original Assignee
Toyota Auto Body Co Ltd
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Publication date
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  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)
  • Details Or Accessories Of Spraying Plant Or Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 正確な駆動状態を検出できる簡易で安価なポ
ンプの空打ち検出装置を提供する。 【構成】 液体を搬送するポンプの出口に取り付けられ
て、液体がポンプから送られない空打ちを検出するもの
であって、液体が流れる流路上に所定断面形状の堰55
を備えた非磁性体材料からなるケーシング51と、液体
が流れていないときに堰55に当接し、液体が流れてい
るときに堰55から離間する磁性体材料からなる弁体5
6と、弁体56を堰55に当接する方向に付勢する復帰
バネ58と、ケーシング51に固設され、弁体56を検
出する磁気センサ60とを有し、ポンプを駆動させてい
るとき、磁気センサ60が弁体56が移動していないこ
とを検出した場合に、ポンプの空打ちがあったことを検
出する制御手段とを有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体を汲み上げて対象
装置にその流体を供給するプランジャポンプ等の空打ち
を検出するためのポンプの空打ち検出装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の車体等の製造ライン
においては、例えば車体の床裏面に塩化ビニール樹脂系
ゾル型塗料が防錆、防振そして防音等を目的として、高
粘性材料(5000〜6000cm・cps)の塗料等
が塗布される等して使用されている。この場合、タンク
内に充填された高粘性材料は、そのタンク内からパイプ
を介してポンプによって吸い上げられ、そのポンプで吸
い上げられた後は、更に吐出側のパイプに吐出されるよ
う所定流路を循環して移送され、噴射ノズルによって吹
き付けられる等所定の作業に付される。
【0003】ところで、このように高粘度の粘性流体を
タンク内からポンプによって汲み上げ、更に吐出側パイ
プへ吐出する場合に、その粘性流体の移送を行うポンプ
において空打ちといわれる現象が起ることがある。即
ち、粘性流体が吸い上げられそして排出される際に、そ
の所定流路の途中で粘性流体が途切れて真空場ができた
り、その粘性流体が途切れたことにより局部的に希薄と
なる異常部が発生する場合がある。これは、タンク内の
粘性流体をポンプによって吸い上げる際に、その粘性流
体に働く大きな吸引力によって材料が途中で切られしま
うためである。そうした場合には、実際には粘性流体が
そのポンプ内を通過しないにもかかわらず、所定の吸い
上げ動作だけが行われるといった現象が起る。またこれ
は、粘性流体がポンプの吸い込み口に詰まる等の異常に
よっても起こり得る。
【0004】そこで、このような空打ちが起ると、ポン
プによる適切な材料移送が行われず、目的とする仕事を
行うことができなくなるばかりではなく、空打ち状態が
続けられるとポンプ内で駆動による摩擦熱が発生し、そ
の熱を粘性流体が受けることによってその粘度が増し、
または固化が発生する等によってポンプの駆動を妨げる
こととなる。特に、粘性流体が固化してしまった場合に
はポンプを分解して整備を行う必要が生じ、長時間の駆
動停止を余儀なくされ、その手間が煩雑であるとともに
生産効率を大幅に低下させる要因ともなる。従って、従
来から、この空打ちによる不都合を回避するために、そ
の発生を迅速に検出するための種々の空打ち検出装置が
使用されている。
【0005】そこで、従来からの検出装置には例えばポ
ンプストローク回数検出装置、ポンプ動力エアー使用量
計測装置、更に回転数計測式装置や質量流量計式装置等
が使用されている。そしてこれらの検出装置は、間接的
検出装置と直接的検出装置とに大別される。上記例示し
たものでいえば、ポンプストローク回数計測装置とポン
プ動力エアー使用量計測装置が間接的検出装置に該当す
る。その検出方法は、前者のものは、ポンプの空打ちが
発生した場合には粘性流体が流れないため駆動部に負荷
がかからずストローク回数が増すこととなり、このスト
ローク回数の増加を検出することにより空打ちを検知し
ようとするものである。また、後者のものは、空打ちに
よりストローク数が増加するが、そのストローク数の増
加に伴ってポンプを駆動するために供給されるエアーの
増加量を検出することによって空打ちを検知しようとす
るものである。一方、直接的検出装置である回転数計測
式装置や質量流量計式装置では、ポンプ内を実際に流れ
る材料の流量を計測することにより、流量の低下によっ
て起る空打ちを検知するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の検出装置では次のような問題があった。つまり、上
記したように従来の検出装置には間接的検出装置と直接
式検出装置とが存在していたが、そのいずれにも問題点
があった。先ず、間接的検出装置は、ポンプのストロー
ク数の増加分を検出することにより空打ちを判断するよ
うにしたが、シリンダの動作回転数は、使用されるポン
プの機種やその劣化等の影響により異なるものであり、
また同じように動力源である1次エアー圧力の変動によ
ってもバラツキが生じる。そのため、正常運転と空打ち
運転を示すストローク数に重複部分が発生するので、い
ずれの状態であるのかの判別が難しく誤検出が発生する
ことがあった。次に、直接的検出装置は、直接流量を検
出するものであるためその検出結果は正確なものである
が、ポンプ内の流体を直接検知するための窓を形成した
り、その取り付けるセンサに光学式センサを使用する等
その検出装置の取り付けにかかるコストが高かった。
【0007】そこで本発明は、上述した問題点を解決す
るためになされたものであり、正確な駆動状態を検出で
きる簡易で安価なポンプの空打ち検出装置を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のポンプの空打ち検出装置は、液体を搬送する
ポンプの出口に取り付けられて、液体がポンプから送ら
れない空打ちを検出するものであって、前記液体が流れ
る流路上に所定断面形状の堰を備えた非磁性体材料から
なるケーシングと、前記液体が流れていないときに前記
堰に当接し、前記液体が流れているときに前記堰から離
間する磁性体材料からなる弁体と、前記弁体を前記堰に
当接する方向に付勢する復帰バネと、前記ケーシングに
固設され、前記弁体を検出する磁気センサとを有し、前
記ポンプを駆動させているとき、前記磁気センサが前記
弁体が移動していないことを検出した場合に、ポンプの
空打ちがあったことを検出する制御手段とを有するもの
である。
【0009】また、本発明のポンプの空打ち検出装置
は、前記ケーシングが、一端が閉鎖栓で閉鎖され、他端
に液体の入口が形成された円筒状であって、前記堰より
下流の側部に出口が形成されると共に、前記閉鎖栓を取
り外すことにより、前記弁体および前記復帰バネを前記
ケーシングの外部に取り出せるものであることが望まし
い。また、本発明のポンプの空打ち検出装置は、前記液
体が高粘度材料であって、前記ポンプがエア駆動式プラ
ンジャポンプであることが望ましい。
【0010】
【作用】上記構成を有する本発明のポンプの空打ち検出
装置は、前記液体が流れる流路上に所定断面形状の堰を
備えた非磁性体材料からなるケーシングに、磁性体材料
からなる弁体がその堰に当接するように復帰バネによっ
て付勢され、流体が流れない場合には復帰バネの付勢力
によって弁体が堰に当接した状態になるが、そのポンプ
の駆動により液体が流れるときには流体圧によって復帰
バネの付勢力に反して弁体が堰から離れることとなり、
このときケーシングに固設された磁気センサが前記ポン
プを駆動されているにもかかわらず、磁気センサが弁体
が移動していないことを検知した場合には、ポンプの空
打ちがあったことを検出することにより、その空打ちに
よって発生する不都合を事前に回避することができる。
【0011】また、本発明のポンプの空打ち検出装置
は、一端を液体の入口とする円筒状のケーシングの他端
を閉鎖栓で閉鎖しているので、その閉鎖栓を取り外すこ
とによって堰より下流の側部に出口が形成されることと
なり、その堰より下流に設けられた弁体および復帰バネ
をケーシングの外部に取り出せるため、ケーシング内の
不都合を容易に除去することができる。また、本発明の
ポンプの空打ち検出装置は、前記液体が高粘度材料であ
って、前記ポンプがエア駆動式プランジャポンプのもの
に使用されれば、エア駆動式プランジャポンプが空打ち
をした際に発生する熱によって、高粘度材料の、粘度が
上がって固着してしまうといった不都合を回避するもの
である。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係るポンプの空打ち検出装置
を具体化した一実施例を図面を参照しながら詳細に説明
する。図1は、本実施例のポンプの空打ち検出装置(以
下、単に「検出装置」という)が装着されたポンプを含
む液体供給システムの概略を示す図である。これによれ
ば、検出装置が装着されたプランジャポンプ1には、そ
の流体の流入部にサクションヘッダ2が設けられ、それ
が取出パイプ3によってタンク4に連結されている。そ
のタンク4内には粘度の高い粘性流体内のエアー脱泡を
目的とし、攪拌するための攪拌板5が駆動モータ6によ
って回転するように設けられている。一方、プランジャ
ポンプ1によって吸い上げた粘性流体が吐出される吐出
口42には、不図示の検出装置が装着されている。ま
た、このプランジャポンプ1を駆動するためのエアーを
供給するための電磁弁7が係設されている。そして、不
図示の磁気センサ及び電磁弁7には、磁気センサの情報
を受信し、また電磁弁7の弁の開閉を制御する制御装置
8が接続されている。
【0013】そして、プランジャポンプ1の吐出口42
には検出装置を介して供給配管9が配設され、噴射ノズ
ル13が設けられている。また、この供給配管9には吐
出口42付近に粘性流体内の不純物を取り除くためのフ
ィルタ10、及び所定圧力の粘性流体を供給するための
アキュムレータ11が設けられている。さらに、噴射ノ
ズル13からは噴射されなかった粘性流体が再びタンク
4に戻るための戻り配管12が、その噴射ノズル13か
らタンク4に配設されている。
【0014】次に、図1で示したプランジャポンプ1の
詳細について説明する。図2は、プランジャポンプ1の
断面を示した図である。このプランジャポンプ1は、空
気を取り扱う第1シリンダ21と、その第1シリンダ2
1の下部に連設された粘性流体を取り扱う第2シリンダ
22とから構成されている。そして、第1シリンダ21
は更に第1室23、第2室24、及び第3室25によっ
て構成されている。ところで、この第1シリンダ21内
にはピストン26が設けられている。このピストン26
は、下方が開放され、円筒のその上端面には張り出して
形成された仕切り板27、また円筒内には第2シリンダ
22内に延設されたプランジャ28が設けられている。
そこで、先の第1室23と第2室24とは仕切り板27
によって区切られ、また第2室24と第3室25とは摺
動孔に嵌挿されたピストン26によって区切られてい
る。
【0015】ここで、ピストン26、プランジャ28そ
して第2シリンダ22は同軸上に構成されており、更に
ピストン26上端からプランジャ28に形成された摺動
穴29に嵌挿された支軸30も同軸上に設けられてい
る。ところで、第1シリンダ21の第1室23にはバル
ブバー31が、その中心を支軸30に貫かれて配設され
ている。バルブバー31には、仕切り板27に形成され
た第1連通孔32と第2連通孔33を遮断するための第
1遮断弁34と第2遮断弁35とがそれぞれ設けられて
いる。この第1連通孔32は、ピストン26の円筒内を
貫く位置に形成され、第1室23と第3室25とを連通
している。一方、第2連通孔33は、ピストン26の上
端に形成された仕切り板27の張出部分に形成され、第
1室23と第2室24とを連通している。そして、それ
ぞれ同一円周上に複数個形成されている。また、第1遮
断弁34は第1連通孔32を第1室23側から遮断する
よう構成されているが、第2遮断弁35は第2連通孔3
3を貫いた連結棒35aによって第2室24側から第2
連通孔33を遮断するように構成されている。
【0016】ところで、この第1シリンダ21は空気を
対象とするシリンダであるが、その空気を第1シリンダ
21内へ供給するための給気孔36と、第1シリンダ2
1内の空気を排出するための排気孔37が形成されてい
る。その給気孔36は第2室24へ連通するように1箇
所形成され、一方給気孔36は第3室25を連通するよ
うにして2箇所形成されている。次に、プランジャ28
が挿入された第2シリンダ22について説明する。
【0017】第1シリンダ21に連設された第2シリン
ダ22には、気密性を保つためのプランジャ28が摺動
する摺動孔38a,38bが上下に設けられている。ま
た、第2シリンダ22の下端には、その内部に粘性流体
を供給するための給液孔39が形成され、第2シリンダ
22内部に連通している。そして、その給液孔39を第
1ボール40が第2シリンダ22内部から塞ぐように配
設され、逆止弁を構成している。また、その第1ボール
40の移動を制限するストッパ41が、第2シリンダ2
2内に嵌合されている。一方、第2シリンダ22側部に
は吐出口42が形成されている。そして、その吐出口4
2には、プランジャポンプ1の空打ち状態を検出する検
出装置50が設けられている。
【0018】また、摺動孔38bを貫いて第2シリンダ
22内に介在するプランジャ28の先端には、その内壁
を摺動するピストン43が固設されている。そして、こ
のピストン43によってシリンダ内が流入室44と吐出
室45によって区別されている。ところで、ピストン4
3には軸芯に連通孔43aが形成され、これにも第2ボ
ール46が上方から塞ぐように配設され逆止弁が構成さ
れている。
【0019】次に、本実施例の特徴である検出装置50
について詳細に説明する。図3は、検出装置50の断面
を示した図である。検出装置50は、円筒の組合せから
なるケーシング51から構成されている。そのケーシン
グ51は3つのポートが形成され、1つの円筒において
1端を入力ポート52、他端を弁ポート53とし、更に
途中で別の円筒を連設させ吐出ポート54が形成されて
いる。また、ケーシング51には、その円筒内部であっ
て入力ポート52から流入した液体が吐出ポート54へ
折れる手前に堰55が形成され、円筒内部の流路を狭め
ている。
【0020】そして、その堰55には弁ポート53側か
ら流路を塞ぐように鋼球56が配設されている。鋼球5
6は、弁ポート53に螺設された盲栓57にスプリング
58が固設され、そのスプリング58先端に固設されて
堰55内に収まるよう付勢されている。また、その堰5
5が形成されたケーシング51内壁には、付勢された鋼
球56を所定位置に止めるようストップピン59が設け
られている。一方、ケーシング51には、その外周部か
ら堰55に位置するよう磁気センサ60が組み込まれ、
ストップピン59に当接している状態の鋼球56を検出
できるように構成されている。そして、磁気センサ60
には、その出力信号を受信して処理する制御装置8が接
続されている。
【0021】次に、本実施例に係るポンプ空打ち検出装
置の特徴を示しつつプランジャポンプ1の作用について
説明する。先ず、図1に基づいて粘性流体の流れについ
て説明する。粘性流体は、タンク4内において攪拌板5
の回転により攪拌されながら蓄えられている。そして、
プランジャポンプ1の駆動によってタンク4内から取出
パイプ3、サクションヘッダ2を介して汲み上げられ
る。更に、プランジャポンプ1で汲み上げられ吐出され
た粘性液体は、フィルタ10によって不純物が取り除か
れ、アキュムレータ11によって所定圧力に高められて
供給配管9から噴射ノズル13へ供給され、一部は戻り
配管12を介してタンク4に戻されることとなる。
【0022】次に、図2に基づいてプランジャポンプ1
の作用について詳細に説明する。このプランジャポンプ
1は、図1にも示したように電磁弁7が制御装置8に制
御されることによって、不図示の1次動力エアー配管か
ら電磁弁7の調節により圧縮空気が供給され駆動する。
1次動力エアー配管から供給される圧縮空気は、給気孔
36から第1シリンダ21の第2室24内に供給され、
仕切り板27に形成された第2連通孔33を通って第1
室23内に充填される。この時、バルブバー31は第1
室23内に供給された圧縮空気の圧力よって下方へ付勢
され、そのためバルブバー31の第1遮断弁34によっ
てピストン26の第1連通孔32が遮断されている。そ
こで、第1室23内に圧縮空気が供給されると、その圧
力でバルブバー31、ピストン26及びプランジャ28
が下降する。そして、第3室25の容積が小さくなるぶ
ん排気孔37から空気が排出される。
【0023】給気孔36からの圧縮空気の供給が行われ
ている間は、ピストン26は下方へ付勢されるため下降
を続ける。そのとき、ピストン26の円筒内に形成され
たプランジャ28も同じように下降する。プランジャ2
8が下降すると、流入室44内に充填されていた粘性流
体はピストン43によって圧力が加えられる。しかし、
第2シリンダ22の下端に形成された給液孔39には第
1ボール40が配設されているので、流入室44内の圧
力の上昇により逆止弁の機能を果たすため逆流すること
はない。そこで、流入室44内の粘性流体はピストン4
3に形成された連通孔43aを通って吐出室45へ流れ
込むこととなる。このとき、プランジャ28とピストン
43との連結部43bには不図示の細孔が形成され、第
2ボール46が流れ出ることはなく粘性流体のみ流れる
こととなる。
【0024】一方、第1シリンダ21では、給気孔36
から第1室23へ流れ込む圧縮空気によって下降するピ
ストン26及びバルブバー31は、共に支軸30になら
って直線上を移動し、バルブバー31に形成された複数
の第2遮断弁35が第2室24の下面に同時に当接す
る。そして、その第2遮断弁35に1つが給気孔36を
塞ぐことにより圧縮空気の供給が遮断される。圧縮空気
が遮断された後もピストン26は第1室23内の圧力に
よって下降するため、第1遮断弁34が仕切り板27か
ら離れて第1連通孔32が開放される。また、ピストン
26は仕切り板27が第2遮断弁35の上端に当接する
まで下降し、その第2遮断弁35によって第2連通孔3
3が遮断される。そのため、第1室23内の圧縮空気は
第1連通孔32を通って第3室25内へ流れ、ついには
排気孔37から大気へ排出される。この時、プランジャ
28先端のピストン43は最下端に位置し、それまでの
下降過程中流入室44内の粘性流体は、連通孔43aを
通って吐出室45へ流れ込み続ける。
【0025】そして、ピストン26が最下端まで下降し
た位置では、第1連通孔32が開放されるが、第2連通
孔33が遮断されるため第1室23の圧力は低下する。
一方、第2遮断弁35によって遮断された給気孔36に
は圧縮空気が供給し続けられているため、第2遮断弁3
5が第2連通孔33を塞いだ状態で押し上げられ、再び
第2室24内に圧縮空気が流入して第2室24内の圧力
が高められる。ピストン26は第2室24へ流入する圧
縮空気によって上昇するが、このとき第2遮断弁35が
仕切り板27に当接し、逆に第1遮断弁34が離間され
た状態となるため、第1室23内の空気は第1連通孔3
2から第3室25へ流れるためスムーズにピストン26
が上昇する。
【0026】このようにピストン26が上昇するときに
は、プランジャ28を介して第2シリンダ22内のピス
トン43も上昇し、吐出室45内に充填された粘性流体
を吐出口42から吐出させる。即ち、連通孔43aは第
2ボール46によって遮断されるため、ピストン43の
上昇により吐出室45内の圧力が高められて、粘性流体
が押し出される。そして、第1室23内を上昇するピス
トン26は、バルブバー31が第1シリンダ21の上端
に当接した後も若干上昇し、第2連通孔33が開放され
る一方、第1連通孔32が再び第1遮断弁34で遮断さ
れる。この時点がピストン26の最上端である。その
後、同じように第1室23の圧力が高められピストン2
6が下降する。このような動作の繰り返しによって、給
液孔39から流入する粘性流体が吐出口42から吐出さ
れる。一回のピストン駆動によっては240ccの粘性
流体を移送し、これが1分間に20〜50回程度行われ
る。
【0027】ところで、吐出口42から流出した粘性流
体は、必ず検出装置50を介して供給配管9により噴霧
ノズル13へ供給される。そこで、次に図3に基づいて
検出装置50の作用について説明する。図3は、プラン
ジャポンプ1の非可動時、即ち粘性流体の流れていない
状態を示した図である。そのようなとき、ケーシング5
1内にも粘性流体は流れていない。粘性流体が流れてい
ないときには、鋼球56はスプリング58によってのみ
付勢力を受け、堰55の間に嵌挿しストップピン59に
よって位置決めされている。
【0028】一方、プランジャポンプ1が粘性流体を汲
み上げた場合には、粘性流体がケーシング51内を矢印
に従って流れる。即ち、入力ポート52から流入した粘
性流体は図面上方に流れるが、堰55に嵌挿した鋼球5
6によってせき止められる。しかし、粘性流体の流体圧
力が逆の方向から付勢するスプリング58の付勢力を上
回るため、図の点線で示した位置にまで押し上げられる
こととなる。従って、入力ポート52から吐出ポート5
4までが連通され、粘性流体が流れることとなる。この
ようにして、流体がケーシング51内を流れる場合には
その内部に備えつけられた鋼球56が圧力変化を受けて
移動することとなる。そして、ケーシング51の側面で
あって、堰55に組み込むようにして取り付けられた磁
気センサ60が、その位置に鋼球56があるか否かを確
認する。
【0029】本実施例では、磁気センサ60にホール素
子を使用し、制御装置8がその入力端子に電流を流して
磁界を与えると、出力端子にはホール電圧が現れる。そ
して、この磁気センサ60は、粘性流体の流れにより鋼
球56が浮き上がったときの磁界の変化をとらえる。即
ち、鋼球56が移動すると、磁性体であるその鋼球56
によって磁界の強さが変化し、それに伴ってセンサ出力
が変化する。そして、制御装置8がその磁界の変化に伴
う電流値の変化を定量的にとらえて、鋼球56の位置を
確認して粘性流体の流れを検出する。このとき、粘性流
体が流れていないことを検出した場合には、空打ち状態
であることを表示する。
【0030】ところで、図4は、正常運転時の磁気セン
サ60が受ける電流変化の波形を示した図であり、図5
は、空打ち時の波形を示した図である。これからも分か
るように、正常に粘性流体が流れている場合には図4に
示すように電流値は大きな変化を繰り返す。この1つの
波が、プランジャポンプ1の1往復の駆動時に吐出され
る粘性流体によって鋼球56が移動するに際して出力さ
れる波形である。一方、図5は変化が殆ど見られない。
これは、プランジャポンプ1へ供給される粘性流体に真
空場あるいは粘性流体が希薄な異常部が生じた場合に、
そのプランジャポンプ1が駆動しても吐出口42から十
分な粘性流体が吐出されないことによる、鋼球56の微
小変化をとらえたものである。そこで、このような場合
には空打ちが連続して行われているため、プランジャポ
ンプ1駆動を止めて不都合を解消する。
【0031】また、ケーシング51内にも不純物が堆積
する場合がある。かかる場合には取り外しが可能な盲栓
57と共に、鋼球56とスプリング58をを一緒に取り
外すことによってかかる箇所のメンテナンスを行うこと
ができる。
【0032】以上本実施例の構成及びその作用について
説明したが、本実施例の検出装置によれば、ケーシング
51内の鋼球56を磁気センサ60で検知するようにし
たので、迅速にその空打ち状態を発見することができ、
ポンプの温度上昇による粘性流体の粘度が上がり固着さ
せてしまうと言った不都合を回避することが可能となっ
た。また、磁気センサ60自体の取り付けも簡易で、安
価に装着することが可能となった。更に、盲栓57を取
り外すことにより鋼球56及びスプリング58を容易に
取り外すことができるので、メンテナンスも簡易に行う
ことができる。
【0033】以上、本発明の一実施例について説明した
が、上記実施例に限ることなく、色々な応用が可能であ
る。例えば、本実施例では、ケーシング51内に磁気セ
ンサの検出対象として球体を使用したが、円柱、円錐形
状のものであってもよい。
【0034】
【発明の効果】本発明のポンプの空打ち検出装置は、液
体を移送するポンプの出口に取り付けられて、液体がポ
ンプから送られない空打ちを検出するものであって、液
体が流れる流路を構成するケーシングに堰を設け、その
堰に当接するように復帰バネによって付勢された弁体
が、流体の流れによって移動することを磁気センサが検
出し、その移動がない場合にポンプの空打ちがあったこ
とを検出する制御手段を設けたので、正確な駆動状態を
検出できる簡易で安価なポンプの空打ち検出装置を提供
することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例のポンプの空打ち検出装
置が装着されたポンプを含む液体供給システムの概略を
示す図である。
【図2】本発明に係る一実施例のポンプの空打ち検出装
置が装着されたプランジャポンプの断面を示す図であ
る。
【図3】本発明に係る一実施例のポンプの空打ち検出装
置の断面を示す図である。
【図4】本発明に係る一実施例のポンプの空打ち検出装
置によるプランジャポンプの正常運転時の検出結果を示
した図である。
【図5】本発明に係る一実施例のポンプの空打ち検出装
置によるプランジャポンプの空打ちを行っている場合の
運転時の検出結果を示した図である。
【符号の説明】
1 プランジャポンプ 8 制御装置 50 検出装置 51 ケーシング 55 堰 56 鋼球 57 盲栓 58 スプリング 59 ストップピン 60 磁気センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を搬送するポンプの出口に取り付け
    られて、液体がポンプから送られない空打ちを検出する
    ポンプの空打ち検出装置において、 前記液体が流れる流路上に所定断面形状の堰を備えた非
    磁性体材料からなるケーシングと、 前記液体が流れていないときに前記堰に当接し、前記液
    体が流れているときに前記堰から離間する磁性体材料か
    らなる弁体と、 前記弁体を前記堰に当接する方向に付勢する復帰バネ
    と、 前記ケーシングに固設され、前記弁体を検出する磁気セ
    ンサとを有し、 前記ポンプを駆動させているとき、前記磁気センサが前
    記弁体が移動していないことを検出した場合に、ポンプ
    の空打ちがあったことを検出する制御手段とを有するこ
    とを特徴とするポンプの空打ち検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するポンプの空打ち検出
    装置において、 前記ケーシングが、一端が閉鎖栓で閉鎖され、他端に液
    体の入口が形成された円筒状であって、前記堰より下流
    の側部に出口が形成されると共に、 前記閉鎖栓を取り外すことにより、前記弁体および前記
    復帰バネを前記ケーシングの外部に取り出せることを特
    徴とするポンプの空打ち検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載するポンプの空打ち検出
    装置において、 前記液体が高粘度材料であって、前記ポンプがエア駆動
    式プランジャポンプであることを特徴とするポンプの空
    打ち検出装置。
JP31584094A 1994-11-25 1994-11-25 ポンプの空打ち検出装置 Pending JPH08144962A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002317760A (ja) * 2001-04-19 2002-10-31 Anest Iwata Corp 空気駆動ピストン式真空ポンプ
CN104405628A (zh) * 2014-12-09 2015-03-11 合肥新沪屏蔽泵有限公司 浮力感应式流量开关

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JP2002317760A (ja) * 2001-04-19 2002-10-31 Anest Iwata Corp 空気駆動ピストン式真空ポンプ
CN104405628A (zh) * 2014-12-09 2015-03-11 合肥新沪屏蔽泵有限公司 浮力感应式流量开关

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