JPH08144932A - アクチュエータおよびその製造方法 - Google Patents

アクチュエータおよびその製造方法

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JPH08144932A
JPH08144932A JP29168494A JP29168494A JPH08144932A JP H08144932 A JPH08144932 A JP H08144932A JP 29168494 A JP29168494 A JP 29168494A JP 29168494 A JP29168494 A JP 29168494A JP H08144932 A JPH08144932 A JP H08144932A
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JP
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temperature
actuator
thin
limited
area
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Application number
JP29168494A
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English (en)
Inventor
Kiichi Takamoto
喜一 高本
Yoshitaka Goto
吉孝 後藤
Atsushi Oohara
淳士 大原
Masao Nagakubo
雅夫 永久保
Koji Idogaki
孝治 井戸垣
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 形状記憶合金を利用して構成したマイクロマ
シン用アクチュエータ1において、形状記憶合金の一部
に設けた限定領域13をその周辺領域14、15よりも
変形し易くして小さな電力で駆動可能にする。 【構成】 形状記憶合金の一部の断面を除去加工して、
断面積がその周辺領域14、15よりも小さい限定領域
13を設けた。このため、限定領域13の電気抵抗値が
その周辺領域14、15よりも大きくなり、形状記憶合
金が主に変形する範囲を限定領域13に制限した。そし
て、形状記憶合金の通電時には、限定領域13の温度上
昇速度が周辺領域14、15よりも速いので速やかに塑
性変形前の元の状態に復元し、通電遮断時には、限定領
域13よりも低い温度の周辺領域14、15がヒートシ
ンクとして作用することにより限定領域13の温度下降
速度が速くなるため、速やかに塑性変形の状態に戻るよ
うになった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、マイクロマシン等に
用いられるアクチュエータおよびその製造方法に関する
もので、特に形状記憶合金やバイメタルのように熱によ
り変形するアクチュエータおよびその製造方法に係わ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、Ti−Ni合金によって製造
される形状記憶合金は、塑性変形させた合金をある変態
温度以上に加熱すると変形以前の形状に戻る性質を持つ
ことが知られている。従来より、このような形状記憶合
金の性質を利用して、マイクロマシンに適用するための
アクチュエータが開発されている。
【0003】ところで、形状記憶合金は加工性が悪いた
め、例えば細線では直径50μm以下、薄板では厚さ5
0μm以下のものを製造することが困難であった。さら
に、形状記憶合金を応用した従来のマイクロマシン用ア
クチュエータでは、特開昭63−219925号公報に
記載されているように、細線を利用した場合、細線の長
手方向に亘って同一の断面形状となるように加工してア
クチュエータを構成していた。また、薄板を利用した場
合には、薄板の板長さ方向に亘って長方形や星形等のよ
うに同一の断面形状となるように加工してアクチュエー
タを構成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のマイ
クロマシン用アクチュエータにおいては、長さ方向に亘
って同一の断面形状の形状記憶合金製の細線や薄板を利
用しているため、加熱される細線や薄板の範囲が広い。
このため、細線や薄板を変形させようとした場合に、大
きな加熱量、つまり大きな電力が必要となるという問題
が生じている。
【0005】また、形状記憶合金製の細線の全長に亘っ
て、あるいは形状記憶合金製の薄板の全範囲に亘って、
ある変態温度以上となるように細線や薄板へ駆動電流を
流しているので、細線や薄板への駆動電流を遮断した後
の細線や薄板の温度降下に時間がかかるために、アクチ
ュエータの繰り返し動作を高速化することが困難である
という問題が生じている。さらに、バイメタル製の薄板
は形状記憶合金製の薄板と同様な変形特性を有するた
め、形状記憶合金製の薄板と同様にアクチュエータに利
用されているが、形状記憶合金製の薄板の場合と同様な
問題が生じている。
【0006】この発明の目的は、温度変態部材の一部に
設けた限定領域をその周辺領域よりも変形し易くするこ
とによって、小さな加熱量で駆動可能なアクチュエータ
およびその製造方法を提供することにある。また、温度
変態部材の温度上昇速度を速くし、且つ温度降下速度を
速くして繰り返し動作を高速化したアクチュエータおよ
びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、温度の変化に応じて形状が変化する、形状記憶合金
またはバイメタルなどの温度変態部材と、この温度変態
部材を加熱する加熱手段とを備えたアクチュエータであ
って、前記温度変態部材の一部に、温度が上昇する速度
がその周辺領域よりも速い限定領域を設けた技術手段を
採用した。
【0008】請求項2に記載の発明は、前記限定領域
を、その周辺領域よりも断面積を小さくした技術手段を
採用した。請求項3に記載の発明は、前記加熱手段が、
前記温度変態部材へ駆動電流を流すことにより駆動する
制御回路である技術手段を採用した。
【0009】請求項4に記載の発明は、前記加熱手段
が、前記温度変態部材の限定領域へ熱線を照射すること
により前記温度変態部材を駆動する技術手段を採用し
た。請求項5に記載の発明は、前記加熱手段が、前記温
度変態部材の限定領域へ光を照射することにより前記温
度変態部材を駆動する技術手段を採用した。
【0010】請求項6に記載の発明は、温度の変化に応
じて形状が変化する温度変態部材を利用したアクチュエ
ータの製造方法であって、前記温度変態部材の一部の断
面積をその周辺領域の断面積より小さくなるように除去
加工を行って、前記温度変態部材の一部に、温度が上昇
する速度がその周辺領域よりも速い限定領域を形成した
技術手段を採用した。
【0011】請求項7に記載の発明は、温度の変化に応
じて形状が変化する温度変態部材を利用したアクチュエ
ータの製造方法であって、前記温度変態部材の一部の外
周に熱伝導性に優れた材料を付着させる付着加工を行っ
て、前記温度変態部材の一部に、温度が上昇する速度が
その周辺領域よりも速い限定領域を形成した技術手段を
採用した。
【0012】
【作用および発明の効果】請求項1に記載の発明によれ
ば、加熱手段により温度変態部材が加熱されると、温度
変態部材の一部に設けた限定領域の温度が限定領域の周
辺領域よりも速く上昇することにより、温度変態部材の
限定領域の形状変化が限定領域の周辺領域より早く起こ
る。したがって、加熱手段の加熱量が小さくても温度変
態部材の形状を変化させることができる。
【0013】また、請求項1に記載の発明によれば、加
熱手段による温度変態部材への加熱が終了した後は、最
高温の限定領域の周辺領域の温度は低いので、周辺領域
がヒートシンクとして作用することにより、限定領域の
温度が速く下降することにより、温度変態部材の形状変
化が早くなる。したがって、温度変態部材の繰り返し動
作の高速化を実現することができる。
【0014】請求項2および請求項3に記載の発明によ
れば、制御回路により温度変態部材に駆動電流が流され
ると、周辺領域よりも断面積の小さい限定領域の電気抵
抗値が限定領域よりも断面積の大きい周辺領域の電気抵
抗値よりも大きくなる。これにより、限定領域の温度が
周辺領域よりも速く上昇することによって、温度変態部
材の限定領域の形状変化が限定領域の周辺領域より早く
起こる。したがって、少ない電力で温度変態部材の形状
を変化させることができる。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、温度変態
部材の限定領域に加熱手段から熱線が照射されると、限
定領域の温度が周辺領域よりも速く上昇することによっ
て、温度変態部材の限定領域の形状変化が限定領域の周
辺領域より早く起こる。したがって、少ない熱線の照射
量で温度変態部材の形状を変化させることができるの
で、加熱手段の動力を抑えることができる。
【0016】請求項5に記載の発明によれば、温度変態
部材の限定領域に加熱手段から光が照射されると、限定
領域の温度が周辺領域よりも速く上昇することによっ
て、温度変態部材の限定領域の形状変化が限定領域の周
辺領域より早く起こる。したがって、少ない光の照射量
で温度変態部材の形状を変化させることができるので、
加熱手段の動力を抑えることができる。
【0017】請求項6に記載の発明によれば、温度変態
部材の一部の断面積を周辺領域の断面積より小さくなる
ように除去加工を行うことにより、温度変態部材の一部
に、電気抵抗値が周辺領域よりも大きく、且つ温度上昇
速度が周辺領域よりも速い限定領域が容易に製作するこ
とができる。請求項7に記載の発明によれば、温度変態
部材の一部の外周に熱伝導性に優れた材料を付着させる
付着加工を行うことにより、温度変態部材の一部に、温
度上昇速度が周辺領域よりも速い限定領域を容易に製作
することができる。
【0018】
【実施例】次に、この発明のアクチュエータを、マイク
ロマシン用アクチュエータに適用した実施例に基づいて
説明する。
【0019】〔第1実施例の構成〕図1および図2はこ
の発明の第1実施例を示したもので、図1は形状記憶合
金製の細線を利用したマイクロマシン用アクチュエータ
を示した図である。このマイクロマシン用アクチュエー
タ1は、絶縁材料製のベース10、一端部がベース10
の垂直方向の側壁部に溶接、圧入等により固定された細
線11、および細線11への電力の供給(給電)および
電力の供給の停止を制御する給電制御回路12等から構
成されている。
【0020】細線11は、本発明の温度変態部材であっ
て、Ti−Ni合金(チタン・ニッケル合金:ニチノー
ル)、Cu−Zn合金(銅・亜鉛合金)、In−Tl合
金(インジウム・タリウム合金)等の形状記憶合金より
なり、線径が50μm〜100μmの円形断面を有し、
ある程度の長さを持った丸棒状の導電体である。そし
て、細線11の長手方向の略中央部(一部)には、細線
11の基準断面よりも断面積が小さくなるように細線1
1の円形断面と異なる形状の断面を有する限定領域13
が設けられている。
【0021】限定領域13は、図1において細線11の
うちハッチングを施した部分で、周辺領域14、15よ
りも電気抵抗値が大きく、周辺領域14、15よりも温
度が上昇する速度の速い領域で、細線11の少なくとも
長手方向に所定の寸法だけ連続して設けられている。逆
に、周辺領域14、15は、図1において細線11のう
ち白抜きにした部分で、限定領域13よりも電気抵抗値
が小さく、限定領域13よりも温度が上昇する速度(温
度上昇速度)の遅い領域である。周辺領域14は、細線
11において限定領域13より一端(固定端)側に設け
られ、周辺領域15は、細線11において限定領域13
より他端(自由端)側に設けられている。
【0022】次に、図2(a)〜(e)は限定領域13
における断面形状の例を示した図である。第1の例は、
図2(a)に示したように、水平方向(図示左右方向)
に肉薄とされた略長方形状の断面を有する限定領域13
である。この略長方形状の限定領域13は、細線11の
元の円形断面から細線11の水平方向の両側の部分の球
面形状(凸面形状)の断面を、切削加工やレーザ加工等
の除去加工により除去することによって球面形状の凹部
13aを2箇所設けることにより形成される。
【0023】また、第2の例は、図2(b)に示したよ
うに、垂直方向(図示上下方向)に肉薄とされた略長方
形状の断面を有する限定領域13である。この略長方形
状の限定領域13は、細線11の元の円形断面から細線
11の垂直方向の両側の部分の球面形状(凸面形状)の
断面を、前述のような除去加工により除去することによ
って球面形状の凹部13bを2箇所設けることにより形
成される。
【0024】そして、第3の例は、図2(c)に示した
ように、手裏剣形状の断面を有する限定領域13であ
る。この手裏剣形状の限定領域13は、細線11の元の
円形断面から略正方形状の断面を、前述のような除去加
工により等間隔で複数箇所(例えば4箇所)除去するこ
とによって略正方形状の溝部13cを4箇所設けること
により形成される。
【0025】さらに、第4の例は、図2(d)に示した
ように、細線11の元の円形断面より小さい正方形状の
断面を有する限定領域13である。この正方形状の限定
領域13は、細線11の元の円形断面から細線11の外
周側の部分の略円環状断面を、前述のような除去加工に
より除去することによって略円環形状の凹部13dを設
けることにより形成される。
【0026】そして、第5の例は、図2(e)に示した
ように、水平方向(図示左右方向)に肉薄とされた櫛歯
形状の断面を有する限定領域13である。この櫛歯形状
の限定領域13は、細線11の元の円形断面から細線1
1の垂直方向の一方(図示上方)の部分の略長方形状の
断面を、前述のような除去加工により等間隔で複数箇所
(例えば3箇所)除去することによって略長方形状の深
穴部13eを3箇所設けることにより形成される。
【0027】給電制御回路12は、本発明の加熱手段で
あって、細線11に電力を供給(細線11を通電)する
ことにより細線11を加熱(昇温)したり、細線11へ
の電力の供給を停止(細線11への通電を停止)するこ
とにより細線11を冷却(降温)したりする加熱冷却手
段、温度昇降手段である。
【0028】この給電制御回路12は、細線11へ所定
のパルス幅の直流の駆動電流を流すためのパルス電源1
6、このパルス電源16と細線11の周辺領域14とを
電気的に接続する給電線17a、パルス電源16と細線
11の周辺領域15とを電気的に接続する給電線17
b、およびこの給電線17bの途中に設けられた制御ス
イッチ(常開接点)18等から構成された通電制御手
段、給電制御手段である。なお、制御スイッチ18の開
閉は、手動により行っても良く、センサ等の入力信号に
より自動的に行っても良い。
【0029】〔第1実施例の作用〕次に、この実施例の
マイクロマシン用アクチュエータ1として利用した形状
記憶合金製の丸棒状細線11の繰り返し動作(作動)を
図1および図2に基づいて簡単に説明する。
【0030】先ず、一直線上の丸棒状の細線11を限定
領域13にて、周辺領域15の自由端が図示下方へ向く
ように曲げることにより塑性変形させておく。そして、
制御スイッチ18を閉じると、パルス電源16から給電
線17a、17bを介して細線11に駆動電流が流れ
る。このように、細線11に駆動電流を流すと、細線1
1の温度が徐々に上昇していき、最終的に細線11の変
態温度以上に到達する。すると、細線11は、図1に二
点鎖線で示した塑性変形前の一直線上に位置する状態へ
と戻っていく。
【0031】このとき、この実施例のマイクロマシン用
アクチュエータ1の場合には、細線11の周辺領域1
4、15よりも断面積が小さい限定領域13、すなわ
ち、細線11の周辺領域14、15よりも電気抵抗値が
小さい限定領域13が存在する。このため、細線11の
限定領域13における温度上昇が細線11の周辺領域1
4、15よりも激しくなり、限定領域13における温度
が周辺領域14、15と比較していち早く変態温度以上
に昇温する。
【0032】したがって、細線11の線径を固定した場
合に、限定領域13が存在しない一様な断面を有する従
来例の細線と比較して、この実施例の細線11では小さ
な電流値で塑性変形前の一直線上に位置する状態(元の
状態)に形状変化させることができる。
【0033】次に、制御スイッチ18を切った(開い
た)場合、すなわち、細線11への駆動電流の遮断時に
は、細線11の限定領域13の周辺領域14、15は、
その温度が限定領域13よりも低い状態であり、限定領
域13に対してヒートシンク(熱を吸収する装置)とし
て作用するため、細線11の温度を限定領域13が存在
しない従来例の細線よりも早く降下させることができ
る。
【0034】〔第1実施例の効果〕この実施例のマイク
ロマシン用アクチュエータ1は、形状記憶合金製の細線
11の一部の断面を切削加工やレーザ加工等の除去加工
によって元の断面より除去している。これにより、細線
11に断面積が周辺領域14、15よりも小さい領域、
すなわち、電気抵抗値が周辺領域14、15よりも小さ
い限定領域13を、細線11の長手方向のうちに局部的
に設け、細線11が主に変形する範囲をこの限定領域1
3に制限するようにしている。
【0035】この結果、細線11への駆動電流の通電後
の細線11の温度上昇速度を増大させることができる。
そして、細線11の限定領域13における細線11が他
の周辺領域14、15よりも変形し易くすることによっ
て、小さな電力で塑性変形前の状態へ駆動が可能なマイ
クロマシン用アクチュエータ1となる。
【0036】また、細線11への駆動電流の遮断時に
は、細線11の限定領域13の温度よりも周辺領域1
4、15の温度の方が低い状態であり、周辺領域14、
15が制限領域13の熱を速やかに吸収することによ
り、細線11全体の温度を早く下げることができる。こ
の結果、細線11への駆動電流の遮断後の細線11の温
度降下速度を増大させることができるので、細線11、
すなわち、マイクロマシン用アクチュエータ1の繰り返
し動作の高速化を図ることができる。
【0037】さらに、従来例のように線径が一様な細線
を用いた場合と、この実施例のように細線の断面積と同
じ断面積を持つように限定領域14を加工した場合とを
比較すると、この実施例では限定領域13以外の細線1
1の断面積(周辺領域14、14の断面積)が必然的に
大きくなる。このため、駆動電流を流す細線の長手方向
の寸法、すなわち、給電線17a、17bの接続部間の
細線11の長手方向の距離が同じ場合に、従来例と比較
してこの実施例の方が電気抵抗値が小さくなるために必
要な電力を小さくすることができる。
【0038】〔第2実施例の構成〕図3ないし図5はこ
の発明の第2実施例を示したもので、図3は形状記憶合
金製の薄板を利用したマイクロマシン用アクチュエータ
を示した図である。このマイクロマシン用アクチュエー
タ2は、ベース20、形状記憶合金製の薄板21および
給電制御回路22等から構成されている。給電制御回路
22は、第1実施例と同様に、パルス電源26、給電線
27a、27bおよび制御スイッチ(常開接点)28等
から構成されている。
【0039】薄板21は、本発明の温度変態部材であっ
て、第1実施例と同様な導電材料である形状記憶合金よ
りなり、板厚が50μm〜100μmで、板幅が220
μm〜450μmの長方形状の断面を有し、ある程度の
板長さを持った板材である。この薄板21は、塑性変形
時の状態が図3に示したような湾曲形状であり、塑性変
形の前の元の状態が図4に示したような平板形状であ
る。そして、薄板21の板長さ方向の略中央部(一部)
には、図3および図4でハッチングを施したように、周
辺領域24、25よりも断面積が小さく、電気抵抗値が
大きい限定領域23が設けられている。
【0040】次に、図5(a)〜(d)は限定領域23
における断面形状の例を示した図である。第1の例は、
図5(a)に示したように、垂直方向(図示上下方向)
に肉薄とされた略長方形状の断面を有する限定領域23
である。この略長方形状の限定領域23は、薄板21の
元の長方形状の断面から薄板21の垂直方向の一方の部
分の長方形状の断面(当然の如く薄板21の元の長方形
状の断面より断面積が小さい長方形状の断面)を、除去
加工により除去することによって長方形状の溝部23a
を設けることにより形成される。
【0041】また、第2の例は、図5(b)に示したよ
うに、垂直方向(図示上下方向)に肉薄とされた鋸歯形
状の断面を有する限定領域23である。この鋸歯形状の
限定領域23は、薄板21の元の長方形状の断面から薄
板21の垂直方向の一方の部分の正方形状の断面を、除
去加工により等間隔で複数箇所(例えば6箇所)除去す
ることによって正方形状の溝部23bを6箇所設けるこ
とにより形成される。
【0042】そして、第3の例は、図5(c)に示した
ように、板幅方向に短冊形状の窓部23cを有する限定
領域23である。この短冊形状の窓部23cは、薄板2
1の元の長方形状の断面からこの断面積より小さい長方
形状の断面を、除去加工により板幅方向に等間隔で複数
箇所(例えば4箇所)、所定の板長さ分だけ除去するこ
とによって形成される。
【0043】さらに、第4の例は、図5(d)に示した
ように、板幅方向に元の薄板21の板幅より狭い長方形
状の幅狭部23dよりなる限定領域23である。この幅
狭部23dは、薄板21の元の長方形状の断面から板幅
方向の両側の長方形状の断面を、除去加工により所定の
板長さ分だけ除去することによって長方形状の切欠部2
3eを2箇所設けることにより形成される。なお、薄板
21の動作等に関しては第1実施例と同様であるので説
明を省略する。
【0044】以上のように第1、第2実施例では、細線
11または薄板21等の形状記憶合金に駆動電流を流し
て加熱しているが、細線11または薄板21においてそ
の周辺領域14、15、24、25よりも断面積を小さ
くした限定領域13、23にレーザ光や収束した光を照
射して形状記憶合金を加熱することもできる。
【0045】このようにマイクロマシン用アクチュエー
タ1、2を光照射(熱線照射)によって駆動する場合に
も、光を照射する細線11や薄板21の限定領域13、
23は熱容量がその周辺領域14、15、24、25よ
りも小さいため、駆動電流で駆動する場合と同様に高速
度な繰り返し動作を行うことができる。なお、光照射に
よって駆動する場合には、図2(e)や図5(b)に示
したように、限定領域13、23をレーザ光の吸収量が
大きくなるように深穴部13eや溝部23bで形成する
ことが望ましい。これらの深穴部13eや溝部23bの
加工にはレーザ加工法または放電加工法が適している。
【0046】〔第2実施例の効果〕この実施例では、形
状記憶合金製の薄板21において断面積が小さい領域、
すなわち、温度上昇速度が速くなる限定領域23を設
け、薄板21が主に変形する範囲をこの限定領域23に
限るようにマイクロマシン用アクチュエータ2を構成し
ている。このため、マイクロマシン用アクチュエータ2
の駆動に必要な電力または光出力を低減することができ
る。さらに、駆動電流または光照射を遮断した後のマイ
クロマシン用アクチュエータ2の温度下降速度を速くす
ることができるので、繰り返し動作の高速化を図ること
ができる。
【0047】〔第3実施例の構成〕図6はこの発明の第
3実施例を示したもので、図6(a)は重力による復元
力を利用したマイクロマシン用アクチュエータを示した
図で、図6(b)は細線の限定領域を拡大した図であ
る。
【0048】このマイクロマシン用アクチュエータ3
は、ベース30、形状記憶合金製の細線31および給電
制御回路32等から構成されている。その給電制御回路
32は、第1実施例と同様に、パルス電源36、給電線
37a、37bおよび制御スイッチ(常開接点)38等
から構成されている。なお、39は細線31の他端部に
組み付けられた重りである。
【0049】細線31は、線径が50μm〜500μm
であり、その中央部(一部)に、断面積がその周辺領域
34、35よりも小さく、電気抵抗値が大きい限定領域
33を有している。この限定領域33は、図6(a)に
てハッチングを施した領域で、図6(b)に示したよう
な略長方形状の断面を有している。
【0050】限定領域33は、その断面積が細線31の
元の円形断面の断面積の約1/2〜2/3になるよう
に、細線31の元の円形断面から細線31の垂直方向の
両側の部分の球面形状(凸面形状)の断面を、除去加工
することによって球面形状の凹部33aを2箇所設ける
ことにより形成される。
【0051】除去加工は、10μm×10μm〜50μ
m〜50μmの寸法に収束した波長193nmのArF
(アルゴン・フッ素)エキシマレーザ光を細線31に照
射して除去を実施している。ArFエキシマレーザ光
は、発振時間が15nm前後のパルス光であり、加工変
質層を非常に薄くすることができるため、形状記憶合金
としての性質に影響を与えずに細線31を加工できる。
1パルスのArFエキシマレーザ光照射で0.2μm〜
1.0μmの深さの断面が除去されるので、除去加工す
る領域に繰り返し照射することにより細線31の一部
(限定領域33)を所要の断面形状に形成することがで
きる。
【0052】〔第3実施例の作用〕次に、この実施例の
マイクロマシン用アクチュエータ3の作用を図6に基づ
いて簡単に説明する。制御スイッチ38を閉じ、細線3
1の限定領域33がある一定温度(変態温度)以上にな
ると細線が塑性変形前の形状(図6において二点鎖線で
示す)へと復元していく。このため、重り39は上昇す
る。次に、制御スイッチ38を開くと、重力の作用によ
り重り39は元の位置へ下降する。このように、この実
施例の細線31は、第1実施例より細線31の他端部の
下降速度が速いマイクロマシン用アクチュエータ3とし
て動作する。
【0053】〔第4実施例の構成〕図7はこの発明の第
4実施例を示したもので、形状記憶合金製の細線を利用
したマイクロマシン用アクチュエータを示した図であ
る。このマイクロマシン用アクチュエータ4は、ベース
40、形状記憶合金製の細線41および給電制御回路4
2等から構成されている。給電制御回路42は、第1実
施例と同様に、パルス電源46、給電線47a、47b
および制御スイッチ(常開接点)48等から構成されて
いる。
【0054】細線41は、塑性変形前の形状が一直線で
あり、塑性変形にて図7に示したようにコイルバネとし
て作用する形状に変形させている。すなわち、細線41
は、4箇所の巻回部(コイル部)44a〜44dを持つ
螺旋形状に変形させている。なお、細線41のうち図7
にてハッチングを施した限定領域43a〜43dは、断
面積がその周辺領域45a〜45eよりも断面積が小さ
く、電気抵抗値が大きい領域である。
【0055】〔第4実施例の作用〕次に、この実施例の
マイクロマシン用アクチュエータ4の作用を図7に基づ
いて簡単に説明する。ここで、図7において、矢印41
aは細線41上の特定の箇所を表し、矢印41b、41
cは矢印41aの往復方向(垂直方向)の移動方向を示
す。
【0056】制御スイッチ48を閉じると、周辺領域4
5a〜45eの部分の細線41よりも先に限定領域43
a〜43dの部分の細線41が一直線になるように復元
していく(伸びる)。この結果、矢印41aは矢印41
bの方向に移動する。次に、制御スイッチ48を開く
と、限定領域43a〜43dの部分の細線41が冷却し
始め、限定領域43a〜43dの部分の細線41がコイ
ル状になる(縮む)。この結果、矢印41aは矢印41
cの方向に移動する。
【0057】〔第5実施例の構成〕図8および図9はこ
の発明の第5実施例を示したもので、形状記憶合金製の
薄板を利用したマイクロマシン用アクチュエータを示し
た図である。このマイクロマシン用アクチュエータ5
は、断面コの字状のベース50、形状記憶合金製の薄板
で作成した第1、第2板バネ51、52、第1、第2板
バネ51、52間に設けられた平板状のブロック53、
および第2板バネ52への電力の供給を制御する給電制
御回路54等から構成されている。
【0058】ベース50およびブロック53は、第1、
第2板バネ51、52の端部を接着する等の方法で固定
している。給電制御回路54は、第1実施例と同様に、
パルス電源56、給電線57a、57bおよび制御スイ
ッチ(常開接点)58等から構成されている。
【0059】第1、第2板バネ51、52は、塑性変形
前の形状が円環状または平面状であり、塑性変形にて図
8に示したように押し潰した形状に変形させている。な
お、第2板バネ52のうち図8にてハッチングを施した
限定領域52a、52bは、断面積がその周辺領域52
c、52dよりも断面積が小さく、電気抵抗値が大きい
領域で、図9に示したように、短冊形状の窓部52eを
複数個有している。なお、第1板バネ51の材質を形状
記憶合金以外のものを利用しても良い。
【0060】〔第5実施例の作用〕次に、この実施例の
マイクロマシン用アクチュエータ5の作用を図8および
図9に基づいて簡単に説明する。ここで、図8におい
て、矢印53a、53bはブロック53の往復方向(垂
直方向)の移動方向を示す。
【0061】制御スイッチ58を閉じ、第2板バネ52
の限定領域52a、52bの温度が変態温度以上に上昇
すると、第1板バネ51の矢印53bの方向に押す力に
打ち勝つことにより、第2板バネ52が塑性変形前の元
の形状に復元しようとする。この結果、ブロック53は
矢印53aの方向に移動する。次に、制御スイッチ58
を開くと、第2板バネ52と比較して第1板バネ51が
矢印53bの方向に押す力が強くなり、ブロック53は
矢印53bの方向に移動する。
【0062】〔第6実施例の構成〕図10および図11
はこの発明の第6実施例を示したもので、形状記憶合金
製の薄板を利用したマイクロマシン用アクチュエータを
示した図である。このマイクロマシン用アクチュエータ
6は、断面コの字状のベース60、形状記憶合金製の薄
板で作製した第1〜第4板バネ61〜64、第1、第2
板バネ61、62と第3、第4板バネ63、64との間
に設けられた平板状のブロック65、および第1〜第4
板バネ61〜64への電力の供給を制御する給電制御回
路66等から構成されている。
【0063】ベース60およびブロック65は、第1〜
第4板バネ61〜64の端部をねじ止めする等の方法で
固定している。給電制御回路66は、パルス電源70、
第1給電線71a、71b、第2給電線72a、72
b、第3給電線73a、73b、第4給電線74a、7
4bおよび第1〜第4制御スイッチ(常開接点)75〜
78等から構成されている。
【0064】第1、第2板バネ61、62は、塑性変形
前の形状が半円環状または平面状であり、塑性変形にて
図10に示したように押し潰した形状に変形させてい
る。なお、第1、第2板バネ61、62のうち図10に
てハッチングを施した限定領域61a、62aは、断面
積がその周辺領域61b、61c、62b、62cより
も断面積が小さく、電気抵抗値が大きい領域で、図11
(a)、(b)に示したように、短冊形状の第1、第2
窓部61d、62dを複数個有している。
【0065】第3、第4板バネ63、64は、塑性変形
前の形状が半円環状または平面状であり、塑性変形にて
図10に示したように押し潰した形状に変形させてい
る。なお、第3、第4板バネ63、64のうち図10に
てハッチングを施した限定領域63a、64aは、断面
積がその周辺領域63b、63c、64b、64cより
も断面積が小さく、電気抵抗値が大きい領域で、図11
(a)、(b)に示したように、短冊形状の第3、第4
窓部63d、64dを複数個有している。
【0066】〔第6実施例の作用〕次に、この実施例の
マイクロマシン用アクチュエータ6の作用を図10およ
び図11に基づいて簡単に説明する。ここで、図10に
おいて、矢印65a、65bはブロック65の往復方向
(垂直方向)への移動方向を示し、矢印65c、65d
はブロック65の回転方向への移動方向を示す。
【0067】第1、第2制御スイッチ75、76を閉
じ、第3、第4制御スイッチ77、78を開くと、第
1、第2板バネ61、62が昇温し限定領域61a、6
2aが伸びようとするのでブロック65は矢印65aの
方向に移動する。また、第1、第2制御スイッチ75、
76を開き、第3、第4制御スイッチ77、78を閉じ
ると、第3、第4板バネ63、64が昇温し限定領域6
3a、64aが伸びようとするのでブロック65は矢印
65bの方向に移動する。
【0068】次に、第2、第3制御スイッチ76、77
を開き、第1、第4制御スイッチ75、78を閉じる
と、第1、第4板バネ61、64が昇温し限定領域61
a、64aが伸びようとするのでブロック65は矢印6
5cの方向に回転する。また、第1、第4制御スイッチ
75、78を開き、第2、第3制御スイッチ76、77
を閉じると、第2、第3板バネ62、63が昇温し限定
領域62a、63aが伸びようとするのでブロック65
は矢印65dの方向に回転する。
【0069】〔変形例〕以上の第1〜第6実施例では、
形状記憶合金よりなる細線や薄板を利用したマイクロマ
シン用アクチュエータについて数例を示したが、その他
にも細線や薄板の変形方法や形状が種々考えられ、これ
らの細線や薄板を目的に合わせて局部的に除去加工して
所要の動作を行うアクチュエータを得ることができる。
【0070】また、細線や薄板を除去加工して得られる
形状に関しては、電気抵抗値が除去加工した限定領域で
その周辺領域よりも大きくなれば良いのであって、第1
〜第6実施例で示した形状に限定されない。例えば、細
線では元の断面が円形、薄板では元の断面が長方形の場
合を示したが、このような断面形状の細線や薄板に限定
されることはなく、断面形状が円形や長方形と異なる星
形、楕円形、長円形、菱形、台形、平行四辺形、あるい
は上下左右方向が異形状の細線や薄板を用いた場合にも
本発明を適用できることは明らかである。
【0071】どのようなアクチュエータを構成するにし
ても、細線や薄板の局部的に設けた限定領域を主として
高温度にして動作させることにより、電力の低減や動作
の高速化を可能とするアクチュエータを得ることができ
る。また、第5、第6実施例では、形状記憶合金正の薄
板を用いているが、バイメタルとして作用する薄板を形
状記憶合金の代わりに用いても良い。
【0072】すなわち、バイメタルが形状記憶合金と同
様に加熱によって変形することは周知であり、例えばバ
イメタル製の薄板を、図5(c)、(d)のような形状
に加工すれば、第2実施例で説明した形状記憶合金製の
薄板を利用したアクチュエータと同様なアクチュエータ
を実現できる。なお、バイメタルを利用したアクチュエ
ータの駆動にも通電やレーザ加熱を適用できる。
【0073】また、以上の第1〜第6実施例では、細線
や薄板の一部の断面を除去加工して温度上昇下降速度が
速くなる限定領域を設けているが、細線や薄板の一部の
外周または内部に熱伝導性に優れた材料を被着すること
によって温度上昇下降速度が速くなる限定領域を設ける
こともできる。さらに、細線や薄板の除去下降にはAr
Fエキシマレーザ加工法を用いているが、その他のYA
Gレーザ、Arレーザ等を用いたレーザ加工法、化学的
な加工法などを利用して除去加工することもできる。ま
た、細線や薄板の一部にその周辺領域より電気抵抗値の
大きい材料を設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示した正面図である。
【図2】(a)〜(e)はこの発明の第1実施例の細線
の限定領域を示したA−A断面図である。
【図3】この発明の第2実施例の塑性変形の状態を示し
た正面図である。
【図4】この発明の第2実施例の元の状態を示した平面
図である。
【図5】(a)、(b)はこの発明の第2実施例の薄板
の限定領域を示したB−B断面図で、(c)、(d)は
この発明の第2実施例の薄板の限定領域を示した平面図
である。
【図6】(a)はこの発明の第3実施例を示した正面図
で、図6(b)は第3実施例の細線の限定領域を示した
断面図である。
【図7】この発明の第4実施例を示した正面図である。
【図8】この発明の第5実施例を示した正面図である。
【図9】この発明の第5実施例を示した側面図である。
【図10】この発明の第6実施例を示した正面図であ
る。
【図11】(a)はこの発明の第6実施例を示した左側
面図で、(b)はこの発明の第6実施例を示した右側面
図である。
【符号の説明】
1 マイクロマシン用アクチュエータ 2 マイクロマシン用アクチュエータ 3 マイクロマシン用アクチュエータ 4 マイクロマシン用アクチュエータ 5 マイクロマシン用アクチュエータ 6 マイクロマシン用アクチュエータ 11 細線(温度変態部材) 12 制御回路(加熱手段) 13 限定領域 14 周辺領域 15 周辺領域 21 薄板(温度変態部材) 22 制御回路(駆動手段) 23 限定領域 24 周辺領域 25 周辺領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永久保 雅夫 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 井戸垣 孝治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】温度の変化に応じて形状が変化する温度変
    態部材と、この温度変態部材を加熱する加熱手段とを備
    えたアクチュエータであって、 前記温度変態部材は、一部に、温度が上昇する速度がそ
    の周辺領域よりも速い限定領域を設けたことを特徴とす
    るアクチュエータ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のアクチュエータにおい
    て、 前記限定領域は、その周辺領域よりも断面積が小さいこ
    とを特徴とするアクチュエータ。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のアクチュエータにおい
    て、 前記加熱手段は、前記温度変態部材へ駆動電流を流すこ
    とにより駆動する制御回路であることを特徴とするアク
    チュエータ。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のアクチュエータにおい
    て、 前記加熱手段は、前記温度変態部材の限定領域へ熱線を
    照射することにより前記温度変態部材を駆動することを
    特徴とするアクチュエータ。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のアクチュエータにおい
    て、 前記加熱手段は、前記温度変態部材の限定領域へ光を照
    射することにより前記温度変態部材を駆動することを特
    徴とするアクチュエータ。
  6. 【請求項6】温度の変化に応じて形状が変化する温度変
    態部材を利用したアクチュエータの製造方法であって、 前記温度変態部材の一部の断面積をその周辺領域の断面
    積より小さくなるように除去加工を行って、前記温度変
    態部材の一部に、温度が上昇する速度がその周辺領域よ
    りも速い限定領域を形成したことを特徴とするアクチュ
    エータの製造方法。
  7. 【請求項7】温度の変化に応じて形状が変化する温度変
    態部材を利用したアクチュエータの製造方法であって、 前記温度変態部材の一部の外周に熱伝導性に優れた材料
    を付着させる付着加工を行って、前記温度変態部材の一
    部に、温度が上昇する速度がその周辺領域よりも速い限
    定領域を形成したことを特徴とするアクチュエータの製
    造方法。
JP29168494A 1994-11-25 1994-11-25 アクチュエータおよびその製造方法 Pending JPH08144932A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011519754A (ja) * 2008-05-05 2011-07-14 シルバーブルック リサーチ ピーティワイ リミテッド 抵抗発熱バーを有する曲げ能動梁を備えた熱曲げアクチュエータ
JP2019536930A (ja) * 2016-09-21 2019-12-19 ユナイテッド キングダム リサーチ アンド イノベーション 可動ジョイント

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Effective date: 20061107

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