JPH08144929A - ガス放電電動機およびこれを有する機械システム - Google Patents

ガス放電電動機およびこれを有する機械システム

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JPH08144929A
JPH08144929A JP31898594A JP31898594A JPH08144929A JP H08144929 A JPH08144929 A JP H08144929A JP 31898594 A JP31898594 A JP 31898594A JP 31898594 A JP31898594 A JP 31898594A JP H08144929 A JPH08144929 A JP H08144929A
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discharge
gas
rotor
gas discharge
working
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Takeshi Hatanaka
武史 畑中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 石油系エネルギー等の燃料の使用を不要と
し、運転コストが極めて低く、しかも全く公害物質を排
出しないガス放電電動機およびこれを有する機械システ
ムを提供することを目的とする。 【構成】 プラズマ形成部20、105、118、14
2に放電用作動媒体を封入し、固定子12、102、1
12、132の作動室16、102a、112a、13
3に回転子14、103、114、134を回転可能に
収納して作動室をプラズマ形成部に連通させ、放電手段
19、105a、125、152により作動媒体にプラ
ズマを発生させて高圧の作動ガスを発生させてこれによ
り回転子に駆動力を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電動機に関し、とくに不
活性ガスを利用したガス放電電動機およびこれを有する
機械システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電動機により駆動される車輌、船
舶、航空機等の輸送機関、発電プラント、ブルドーザ
ー、油圧ショベル等の建設機械からなる機械システムに
おいては電動機がガソリン、軽油、重油、LPガス等の
高価な石油系エネルギーまたは水素を大量に消費するだ
けでなく、大量の汚染物質による公害を排出して地球環
境を急速に破壊していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、公害を全く
発生しない、地球に優しく、しかも効率の高いガス放電
電動機およびこれを有する機械システムを提供すること
を目的とする。
【0004】
【本発明の構成】上記目的はガス放電電動機において放
電手段を有するプラズマ形成部と、ノズル手段と、ノズ
ル手段を介してプラズマ形成部に連通する作動室とを有
する固定子と、作動室に回転可能に収納された回転子と
を備え、プラズマ形成部と作動室に放電用作動媒体が予
め定められた気圧で封入されていてプラズマ形成部が放
電によるプラズマで高圧の作動ガスを発生させ、この作
動ガスで回転子を駆動するように構成することによって
達成される。
【0005】さらに、上記目的は機械システムにおいて
機械と、その機械を駆動するための出力軸を有するガス
放電電動機とからなり、ガス放電電動機が放電手段を有
するプラズマ形成部と、ノズル手段と、ノズル手段を介
してプラズマ形成部に連通する作動室とを有する固定子
と、作動室に回転可能に収納された回転子とを備え、プ
ラズマ形成部と作動室に放電用作動媒体が予め定められ
た気圧で封入されていてプラズマ形成部が放電によるプ
ラズマで高圧の作動ガスを発生させ、この作動ガスで回
転子を駆動するように構成することによって達成され
る。
【0006】
【作用】この発明のガス放電電動機およびこれを有する
機械システムにおいて、プラズマ形成部に放電用作動媒
体を封入して放電によるプラズマで高圧の作動ガスを発
生させ、高圧ガスにより回転子に駆動力を与えるように
する。
【0007】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付の図面を参照
して説明する。図1、2は本発明による望ましい実施例
のガス放電電動機10を示す。ガス放電電動機10は固
定子12とタービンロータからなる回転子14とを備え
る。固定子12はセンタハウジング12aおよびサイド
ハウジング12b、12b’からなる。実際の構造にお
いてサイドハウジング12b、12b’はセンタハウジ
ング12aから分離して、これらをコネクティングロッ
ドにより締め付けても良い。固定子12の中央部には作
動室16が形成され、作動室16内に回転子14が回転
可能に収納されている。固定子12は作動室16の外側
にこれと同心的に形成された環状放電室18を有する。
【0008】環状放電室18はプラズマ形成部20とし
て機能する。環状放電室18および作動室16には固定
子12を排気真空後に放電用作動媒体が封入してある。
放電室18は電極22、22’からなる放電手段19を
備える。放電手段19はパルス放電電源からなる放電電
源21に接続されて周期的に放電パルスからなる放電信
号を供給される。固定子12は作動室16と放電室18
との間に環状のセパレータ23を備える。セパレータ2
3は作動室16と放電室18と同心的となるようにサイ
ドハウジング12b、12b’の環状溝25に保持され
ていて、軸方向に延びる傾斜スロットからなる複数のノ
ズル手段23aを有する。作動室16はノズル手段23
aを介して放電室18と連通していて回転子14は高圧
の作動ガスにより駆動される。
【0009】回転子14は接線方向Pに対して予め定め
られた角度(望ましくは45度)で軸方向に延びる複数
のブレード14aを有し、ブレード14aの間には受圧
面を有するキャビティ14a’が形成されている。セパ
レータ23のノズル手段23aを構成する傾斜スロット
の各々は回転子14のキャビティ14a’の中心線に対
して鋭角βをなすように傾斜している。このことにより
放電室18で発生した高圧作動ガスが複数のノズル手段
23aから高速で噴出するときに回転子14の複数のキ
ャビティ14a’の受圧面に効率的に衝動力を与える。
回転子14はうす肉のラジアルウォール14bと凹部2
6、26’を有し、凹部26、26’はサイドハウジン
グ12b、12b’とともに低圧部を形成する。望まし
くは低圧部26、26’の容積は放電室18の容積より
も大きくすると良い。サイドハウジング12b、12
b’には回転子14のキャビティ14a’と低圧部2
6、26’とを連通させるためのガス案内路27、2
7’が形成してある。キャビティ14a’に開口してい
るガス案内路27、27’の端部はセパレータ23の隣
接したノズル23aの中間部に位置している。このた
め、放電室18からノズル手段23aを介して回転子1
4のキャビティ14a’に噴出した高圧作動ガスはガス
案内路27、27’を介して低圧部26、26’に流入
する。低圧部26、26’は連通孔14cにより互いに
連通するとともにパイプ29aおよびブロワー29bを
介して冷却部29に連通している。低圧部26、26’
と冷却部29の合計容積は作動室16および放電室18
の合計容積の5倍程に設定する。作動室16から低圧部
26、26’へ導入されたガスは減圧され、さらにブロ
ワー29bにより冷却部29へ導入され、そこで水冷式
の冷却手段31により冷却減圧される。回転子14は出
力軸28に連結されていてベアリング30、32により
回転可能に支持されている。符号34、36は作動室2
0を密閉するためのカバー部材であり、これらはネジ3
8、40により固定子12の外壁に適当なシール材を介
して固定されている。カバー部材36は出力軸28をシ
ールするための密閉シール42を保持している。
【0010】図1、2において固定子12のサイドハウ
ジング12b、12b’にはそれぞれ複数の陽極22と
複数の陰極22’とが放電室18の両サイドにおいて対
向するように配置されている。図1においては一対の電
極22、22’のみが示され、他の電極は簡略のため図
示されていない。両電極22、22’はサイドハウジン
グ12b、12b’に対してシールされた後それぞれナ
ット44、46で固定されていて放電電源21からプラ
ズマ発生用の放電パルスが放電信号として供給される。
このように放電室18はプラズマにより高圧の作動ガス
を発生させる。図1より明らかなように、複数の陽極2
2と複数の陰極22’とはそれぞれ固定子12において
対照的な位置に配置されている。
【0011】作動室16、放電室18、低圧部26、2
6’および冷却部29には排気真空後にバルブ手段33
を介して放電用作動媒体が望ましくは1気圧±5%で封
入されている。放電室18には作動媒体の初期イオン化
を促進して電流密度またはイオン密度を高めることによ
り放電用ガスの温度と圧力をより高めて効率を上げるた
めのトリチウムまたはポロニウムからなる放射線源ライ
ナー48を有する。放電用作動媒体の電流密度またはイ
オン密度が増大すると、放電室18の放電時の温度と圧
力が増加してガス放電電動機10の効率が上昇する。ト
リチウム、ポロニウムの代わりに他の方法を用いても良
い。すなわち、放射線源は半減期が10年を越え、放射
能量が100Bq〜1000Bqでかつエネルギーが
0.7MeV以下のβ線のみを放射する放射線源から構
成しても良い。Si系のアルコキシド−アルコール溶
液、すなわちゾルゲル溶液に単体粉末のテクネシウム9
9を混合した溶液を放電室18に塗布して乾燥したの
ち、600℃において窒素中で1時間加熱すると、テク
ネシウム99が放電室18にむらなく分布する。次にテ
クネシウム99を混合しないSi系ゾルゲル溶液をテク
ネシウムの表面に塗布して真空中で600℃において1
時間加熱することによって密封放射線源ライナー72が
得られる。この密封放射線源をライナー48を放電室1
8に形成することにより安定した瞬時放電特性が得られ
る。放射線源ライナー48はセパレータ23の外周に形
成しても良い。
【0012】次にこの発明のガス放電電動機で使用され
る放電用作動媒体を例示する。
【0013】(1)作動媒体として水銀蒸気およびナト
リウム蒸気のうちのいずれか1つの金属蒸気と始動用ガ
スからなる放電用ガスが用いられる。始動用ガスはキセ
ノン、ヘリウムまたはアルゴンからなり、総封入圧に対
するヘリウムまたはアルゴンの封入圧は50%以下であ
るのが望ましい。このようにすると、放電用ガスの始動
電圧を低下させるだけでなく、瞬時に高速で安定した作
動流体の放電を行わせることができる。
【0014】(2)放電用ガスはヘリウム、アルゴン、
キセノン、ネオンの中から選ばれた少なくとも一種の不
活性ガスの他にα線、β線、γ線、x線等の放射線源ま
たはクリプトン85からなる放射線源を含んでも良い。
クリプトン(Kr)85は作動流体に放射線による電子
励起を生じさせて、始動特性、瞬時放電特性を改善して
ガス放電電動機の効率を改善する。クリプトン85の封
入量は安全性の面から容積1cm当り0.2〜50マ
イクロキュリーの範囲が望ましい。
【0015】(3)放電用ガスは望ましくは体積比でヘ
リウム36%、ネオン26%、アルゴン17%、クリプ
トン13%およびキセノン8%の希混合ガスからなり、
約1〜10気圧で、好ましくは、1気圧±5%以内とな
るように封入しても良い。
【0016】(4)放電用ガスは体積比で40〜60%
のアルゴンと、30〜40%のキセノンと、6〜8%の
ネオンとその他の希ガスから形成しても良い。
【0017】(5)放電用ガスは所定量の水銀と希ガス
および水素ガスから構成しても良い。封入する水素量が
水銀と希ガスとの封入モル比で5×10−4までは放電
電圧が急激に上昇し、水素量をこれ以上増加しても放電
電圧の上昇はわずかである。つまり、水素量が5×10
−4で放電電圧が臨界的に変化する水素ガスはキセノン
ガスとともに作動室に直接封入しても良い。
【0018】(6)放電用ガスは重水素、三重水素ある
いは水素ガスから選ばれた少なくとも一種または二種に
ヘリウム、ネオンの中から選ばれた少なくとも一種の希
ガスとの混合物から形成しても良い。この放電用ガス中
にヘリウムあるいはネオンが混入されていると、二個の
自由水素原子あるいは重水素原子とヘリウムあるいはネ
オン原子との間の三重衝突によって再結合が起こるの
で、重水素分子の密度が低下せず、高効率が得られる。
【0019】(7)作動媒体として、単体でまたは上記
の希ガスから選ばれた少なくとも一種のガスに炭素原子
が60〜200の炭素格子構造体で、望ましくはC60
とC70との混合物を利用しても良い。C60のイオン
化電位は7.5eVで、Xe(12.1eV)のそれよ
りも大幅に低いため、1回のパルス放電当りのエネルギ
ーコストが大幅に低くなるメリットがある。
【0020】(8)作動媒体はフッ素(F)とフッ素
化合物(NF、SF)およびHe、Ne、Ar、K
r等の希ガスの混合ガスを使用しても良い。
【0021】(9)作動媒体は塩素(Cl)ガスまた
は塩素化合物(HCl、BCl、CCl)とHe、
Ne、Ar等の希ガスの混合ガスを使用しても良い。
【0022】(10)作動媒体は臭素(Br)または
臭化水素(HBr)とHe、Ne、Ar等の希ガスの
混合ガスを使用しても良い。
【0023】(11)作動媒体は沃素(I)または沃
化水素(HI)とHe、Ne、Ar等の希ガスの混合ガ
スを使用しても良い。
【0024】陰極22’は一例として作動媒体に電子励
起を生じさせてイオン化を促進させるためのトリウム含
有タングステンからなる。他の例として、陰極22’は
タングステン材料の粉末と酸化バリウム、酸化ストロン
チウム、酸化カルシウムの中から選ばれた少なくとも一
種のアルカリ土類酸化物と、酸化ジルコニウム、酸化ス
カンジウムの中から選ばれた少なくとも一種の混合物を
含む熱電子放射物質との混合物の焼結電極体から形成さ
れても良い。酸化ジルコニウム、酸化スカンジウムは陰
極22’が高温になったとき陰極22’の電気伝導率上
昇の割合が良くなる。したがって図示されてはいないが
陰極22’は放電を安定させるためにヒータで高温にな
るように加熱しても良い。他の例として陰極22’は、
例えばニッケルからなる基体金属粉末にアルカリ土類金
属系、例えば酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化
カルシウムの熱電子放射物質からなるエミッターを混合
して焼成した焼結電極体から構成しても良い。このと
き、重量比で基体金属粉末100に対してエミッター1
0の混合比が選ばれる。この焼結電極体は丈部でエミッ
ター含有量が多く、しかも、振動や衝撃に対して強くな
るため、自動車、船舶、航空機、ブルドーザー等に本発
明のガス放電電動機が採用された場合に実用的である。
他の例として、陰極22’は延性に富んだ材料であるタ
ンタルチップをリボン型熱陰極に加工した穴に埋め込む
ことにより、イオン衝撃に対してタングステンなどの脆
性材料に比較して表面の欠落量が小さい電極体が形成さ
れる。リボン型熱陰極に電流を流して2000〜250
0°Kになった時点である一定方向に電位差を付加する
と、電位の低い方向に向かってタンタルチップから熱電
子が放出する。
【0025】ガス放電電動機10の放電電源21の1例
を図3に示し、図4は図3の各種波形を示す。図3にお
いて、放電電源21はパルス放電電源からなり、パルス
放電電源はバッテリ等の直流電源82と、リアクトルL
を介して直流電源82に接続されたサイリスタ等の第1
スイッチ手段SCR1と、スイッチ手段SCR1の出力
側に接続された第1コンデンサC1と、第2スイッチ手
段SCR2と、高圧トリガトランス84とを備える。高
圧トリガトランス84の1次巻線の一端は第2スイッチ
手段SCR2の出力側に接続され、他端は接地されてい
る。1次巻線の両端はダイオードD1により接続されて
いる。トランス84の2次巻線の一端は接地され、他端
はダイオードD2を介して高電圧小電流の放電トリガ電
流がガス放電電動機10の陽極22に供給される。陽極
22に小電圧大電流のメイン放電電流を供給するため
に、第2コンデンサC2がダイオードD4を介して接続
され、ダイオードD4とコンデンサC2との接続点がダ
イオードD3を介してスイッチ手段SCR1とSCR2
との間に接続されている。第2コンデンサC2の一端は
接地され、他端はダイオードD4を介して陽極22に接
続されている。陰極22’は接地されている。
【0026】図3において、第1スイッチ手段SCR1
がトリガ信号Trg1によりONすると、バッテリ82
の電圧は第1、第2コンデンサC1、C2により300
V程度まで充電される。このとき、第2スイッチ手段S
CR2をトリガ信号Trg2でONさせると、第1コン
デンサC1に充電されていた電荷が高圧トリガトランス
84の1次側に電流i4となって流れる。図4において
符号Bは第2スイッチ手段SCR2がONして第1コン
デンサC1が放電開始するタイミングを示す。高圧トラ
ンス84の1次側にはピーク値300Vの電圧がパルス
として加わり、高圧トランス84の2次側にはトランス
の巻数比により約40kVのパルス電圧υ3が発生し
て、この高電圧パルスが陽極22に供給される。図4に
おいて符号Cは電極間に加わる高圧パルスυ3を示し、
符号Dは放電ピーク時の電圧レベルを示す。ガス放電電
動機10内の気体がプラズマ化して導電率が急に上昇す
ると電圧υ3は放電現象の負性抵抗により約100V位
まで急激に下降する。このとき、第2コンデンサC2に
充電されていた約300Vの電圧υ2を放電電圧が下ま
わった時より第2コンデンサC2から大電流(i5のピ
ーク参照)が陽極22に供給されてさらに放電電圧が下
がり、やがてC2の電荷が全て放出されると電流i5は
停止して放電は終了する。図4において、符号Eはガス
放電電動機10の気体がプラズマ化して第2コンデンサ
C2が大電流放電する状態を示し、符号Fは放電終了の
タイミングを示す。放電が終了した後、第1スイッチ手
段SCR1をトリガ信号Trg1でONさせる。このと
き、電流i1が正弦波状に流れて第1、第2コンデンサ
C1、C2を充電する。リアクタLのインダクタンスに
よるリアクション電圧により、第1、第2コンデンサC
1、C2は直流電源82よりも高い電圧、すなわち、約
300Vまで充電され、電流i1が停止したとき、第
1、第2コンデンサC1、C2の充電は終了して次の放
電トリガの待機状態となる。図4において符号Gは第1
スイッチ手段SCR1がONして電流i1により、第
1、2コンデンサC1、C2を充電する状態を示す。こ
のように高圧トランス84は高電圧小電流の放電トリガ
電源として作用し、第2コンデンサC2は低電圧大電流
のメイン放電電源として作用する。メイン放電電源は1
個の12Vのバッテリで瞬間的に1000〜3000A
までの大電流を流せるため、ガス放電電動機10の気体
の膨張圧は高くなってガス放電電動機10の出力が増大
する。
【0027】上記構成において、複数の陽極22および
複数の陰極22’間には図4の高電圧パルスυ3が印加
されて放電室18の作動媒体が放電を開始する。このと
き作動媒体がプラズマ化して第2コンデンサC2(図3
参照)が大電流放電し、放電室18での高圧の作動ガス
が生成される。このとき、高圧の作動ガスはセパレータ
23の複数のノズル手段23aを介して高速で回転子1
4のキャビティ14a’に噴出して衝動力により回転子
14をR方向に回転させる。キャビティ14a’に噴出
して高圧ガスは固定子12のガス案内路27、27’を
介して低圧部26、26’に流入し、さらにパイプ29
aおよびブロワー29bを介して冷却部29に導入され
て冷却減圧される。このように、放電室18の作動ガス
が周期的に膨張する毎に高圧ガスはブレード14aに衝
突したあと低圧部26、26’に流入する。放電パルス
が終了したあとは放電室18と低圧部26、26’とは
ガス案内路27、27’を介して同一の気圧となる。放
電のタイミングは所望のガス放電電動機の回転数を得る
ために1秒間に数回から数100回まで変化させても良
い。ガス放電電動機の回転数が増えても放電時のガス圧
は高いため、高速回転時にも大きなトルクが得られる。
【0028】図5は本発明によるガス放電電動機10’
の変形例とパルス放電電源92とを示す。変形例におい
て、ガス放電電動機10’は回転子(図示せず)を内蔵
する固定子12’を備え、固定子12’は主電極手段2
2”、22’’’の中間において高圧室(図示せず)に
設けられたトリガ電極手段90を有する。トリガ電極手
段90の先端は固定子の放電室に露出して高圧室の作動
媒体のイオン化を促進する。トリガ電極手段90はガス
放電電動機のセンタハウジングを非磁性材料より構成し
たものにおいてセンタハウジングの周囲にコイル状に巻
きつけて高周波電圧を供給しても良い。パルス放電電源
92は12Vのバッテリからなる直流電源94と、電源
電圧を300Vに昇圧する昇圧コンバータ96と、トリ
ガ信号Trg3によりONされて電流i5を流す第1ス
イッチ手段SCR3と、リアクタLと、第1スイッチ手
段SCR3がONしたときに電圧υ4で充電される第1
コンデンサC3とを備える。第1コンデンサC3の一端
は接地され、他端は電極手段22’’’に接続されてい
る。直流電源94の正極側はリアクトルL2と第2、第
3スイッチ手段SCR4、SCR5を介して高圧トラン
ス98の1次側に接続される。第2、第3スイッチ手段
SCR4、SCR5の間にはトリガ用放電パルスを発生
させる第2コンデンサC4が20V程度の電圧υ5で充
電される。高圧トランス98の2次巻線はトリガ電極9
0に接続されていてトリガ電極90に約40kVの電圧
υ6をトリガ信号として供給し、放電室の作動媒体のイ
オン化を促進する。
【0029】図5、図6において、昇圧コンバータ96
からの直流電圧により第1コンデンサC3が約300V
の電圧υ4に充電され、直流電源94からの電圧により
第2コンデンサC4が20V程度の電圧υ5に充電され
る。第3スイッチ手段SCR5がトリガ信号Trg5に
よりONされると第2コンデンサC4に充電されていた
電荷により電流i8が高圧トランス98の1次巻線を流
れる。このとき高圧トランス98の2次側にはトランス
巻数比により約40kVのパルス電圧υ6が発生する。
図6において、符号Hは第1スイッチ手段SCR3がO
Nして高圧パルスがガス放電電動機10’の電極2
2”、22’’’間に加わる状態を示す。したがって、
電動機10’内の気体はイオン化し、固定子12’のガ
スの導電率が上昇し、第1コンデンサC3が放電を開始
し、放電の負性抵抗により第1コンデンサC3は大電流
放電をし、電流i6が流れる。図6において符号Jは気
体がイオン化(プラズマ化)して第1コンデンサC3が
放電するタイミングを示す。電流i6が停止して放電が
完全に停止したときに、第1、第2スイッチ手段SCR
3、SCR4をトリガ信号Trg3、Trg4にてON
させる。リアクタL1、L2のリアクションにより、昇
圧コンバータの電圧200Vにより第1コンデンサC3
は300V、第2コンデンサC4は20Vに充電されて
次の放電トリガの待機状態となる。図6において、符号
Kは第1スイッチ手段SCR3をONして第1コンデン
サC3が充電されるタイミングを示し、符号Mは第2ス
イッチ手段SCR4をONして第2コンデンサC4が充
電されるタイミングを示す。このように、第2コンデン
サC4および高圧トランス98は大電圧小電流の放電ト
リガ電源として作用し、第1コンデンサC3は小電圧大
電流のメイン放電電源として作用する。なお、放電室の
ほぼ中央部において固定子12’に支持されたトリガ電
極90に高電圧パルスが印加されることにより作動媒体
のイオン化が促進されて放電が発生しやすくなる。
【0030】図7、8はガス放電電動機101の変形例
を示す。ガス放電電動機101は作動室102aを有す
る固定子102と、作動室102aに回転可能に収納さ
れた回転子103とを備える。回転子103は外周に複
数の受圧面103aと凹部103bとを有し、回転軸1
04により支持されている。回転子103は連通孔10
3cを有する。回転子103の外周には適宜間隔で複数
のキャビティ103dが形成され、これらのキャビティ
103dは仕切壁103eにより分離されている。固定
子102の側壁には回転子103の外周の高圧ガスを低
圧部103bに導入して減圧するためのガス案内路10
2bを有する。固定子102は作動室102aの接線方
向に延びていて回転子103の受圧面103aに対向し
て開口する第1、第2ノズル手段102c、102c’
を有する。ノズル手段102c、102c’の入口側に
は作動室102a内の高圧ガスの脈動を防止するための
バッフルプレート102d、102d’が配置されてい
る。固定子102には第1、第2ノズル手段102c、
102c’の入口側にプラズマ形成部105、105’
が設けられている。プラズマ形成部105、105’は
プラズマ発生用主電極手段105a、105a’および
トリガ電極手段105b、105b’を有する放電室1
05c、105c’を備える。これら電極手段は放電電
源106により、図5の回路例と同様に駆動される。放
電室105c、105c’は絶縁コーティング後に作動
媒体のイオン化を促すための放射線源ライナー105
d、105d’がコーティングされている。低圧部10
3bはパイプ108aおよびブロワー108bを介して
冷却部108に連通しており、冷却部108は水冷式の
冷却手段109を有する。冷却部108は注入バルブ1
07およびブロワー108bを有し、このバルブはプラ
ズマ形成部105、105’、ノズル手段103d、1
03d’、作動室102a、低圧部103bおよび冷却
部108を排気真空後に大気圧±5%で望ましくはクリ
プトン85を少量含む放電用作動媒体が封入される。図
8において、ベアリングおよび固定子102を密封する
ためのシール手段およびカバー部材は簡略化のために省
略されている。
【0031】実際の使用において、放電電源106は図
5、6の実施態様と同様で、放電パルスが主電極手段1
05a、105a’に供給される。このとき、トリガパ
ルスがトリガ電極105b、105b’に印加されて、
プラズマ形成部105、105’でアーク放電によるプ
ラズマが発生して、放電室105c、105c’の作動
媒体は高圧ガスとなって膨張する。高圧ガスの衝撃波は
バッフルプレート102d、102d’により緩和さ
れ、次いでノズル手段102c、102c’から高圧ガ
スの噴流は回転子103の受圧面103aに激突し、回
転子103を回転して出力軸104を駆動する。キャビ
ティ103dに流入した高圧ガスはガス案内路102b
を介して低圧部103bに流入する。低圧部103bの
ガスは冷却部108に導入されて冷却減圧される。回転
子103の回転方向Rにおいてガス案内路102bを通
過してキャビティ103dのガス圧は減圧されて低圧と
なる。そのため、放電終了後には放電室105c、10
5c’の作動媒体は低圧に維持されている。この状態で
放電パルスが主電極手段105a、105a’とトリガ
電極105b、105b’に供給されると放電室105
c、105c’でアーク放電によるプラズマが発生す
る。
【0032】図9〜11はガス放電電動機110の他の
変形例を示す。ガス放電電動機110は作動室112a
を有する固定子112と、作動室112a内に偏心的に
回転可能に配置された回転子114とを有する。回転子
114は出力軸116を駆動する。回転子114は複数
の可動ベーン114aを有し、可動ベーン114aは回
転子114のスリット114b内にて擢動し、作動室1
12aの内面に係合する。固定子112は作動室112
aに対して同軸上において反対側に形成されたプラズマ
形成部118と低圧部120とを備える。固定子112
はラジアル・パーティション112bを備え、ラジアル
・パーティション112bは導入口112cと排出口1
12dを有する。固定子112はラジアル・パーティシ
ョン112bから軸方向に延びるアキシャル・パーティ
ション112eを有する。アキシャル・パーティション
112eはプラズマ形成部118と低圧部120とを分
離し、チェックバルブ122を備えた連通口112fを
有する。低圧部120は半円状の低圧室120aを有す
る。図示していないが、低圧部120にウォータジャケ
ットその他の適切な冷却手段を設けて高圧ガスを冷却し
ても良い。プラズマ形成部118は半円状の放電室11
8aと、放電電源(図示せず)に接続された主電極手段
124、126およびトリガ電極手段128からなる放
電手段125とを備える。
【0033】上記構成において、作動室112a、放電
室118aおよび低圧室120aは排気真空後に1気圧
±5%で前述したような作動媒体が封入される。この状
態において、主電極手段124、126に放電パルスが
供給され、同時にトリガ電極128に高電圧のトリガパ
ルスが印加されると、放電室118aの作動媒体がイオ
ン化されると同時に放電によりプラズマが発生して高圧
の作動ガスが発生する。高圧の作動ガスは導入口112
cを介して作動室112aに流入する。作動ガスは隣接
する可動ベーン114a間で膨張しながら回転子114
を図10において時計方向に回転させる。この間に放電
室118aのチェックバルブ122は連通口112fを
密閉する(図9、11参照)。仕事を完了した後、作動
ガスは排出口112dを介して低圧室120aに排出さ
れる。放電室118aの放電が終了すると、チェックバ
ルブ122が開いて低圧室120aの作動ガスは放電室
118aに流入する。この後最初の工程に移行する。こ
のようにプラズマ形成部118の放電室118aにおい
て放電電源からの放電パルスにより周期的にプラズマが
発生して、高圧ガスが回転子114の可動ベーン114
aに作用して回転子114を回転させる。高圧ガスは連
通口112fを介して低圧室120aから放電室118
aに循環されて次の工程におけるプラズマ発生用に利用
される。固定子112は作動室112aと同軸状にプラ
ズマ形成部118と低圧部120とを備えているため電
動機の構造が簡単となり、大幅な製造コストダウンが図
れる。
【0034】図12〜14はガス放電電動機130の他
の変形例を示す。ガス放電電動機130は作動室133
を有する固定子132と、作動室133内に回転可能に
配置された回転子134とを有する。回転子134は低
圧部135を形成するための凹部134bを有し、低圧
部135は連通口134cを介して互いに連通する。回
転子134は出力軸136を駆動する。回転子134は
接線方向に対して予め定められた角度で軸方向に延びる
複数のブレード134aを有し、ブレード134aは受
圧面を有するキャビティ134a’が形成されている。
ハウジング132はセンタハウジング132aおよびサ
イドハウジング132b,132cを有し、センタハウ
ジング132aの中央部にはセントラルウォール132
dを有する。作動室133はサイドハウジング132b
とセントラルウォール132d間に形成されている。カ
バー部材137とサイドハウジング132bとの間には
作動室133を密閉するためのシールが配置される。サ
イドハウジング132bとセントラルウォール132d
には回転子134のキャビティ134a’と低圧部13
5とを連通させるためのガス案内路138、140がそ
れぞれ形成されている。固定子132は作動室133と
放電室144との間で出力軸136と平行に延びる複数
のガス供給路132eを有し、ガス供給路132eはそ
れぞれノズル132e’を有する。ガス供給路132e
は断面が円形または楕円形その他の適当な形状を有し、
ノズル132e’の断面積よりも大きくすると良い。ガ
ス案内路138、140の一端はノズル132e’の中
間部に開口する。固定子132は作動室133と反対側
に形成されたプラズマ形成部142を備える。プラズマ
形成部142はセントラルウォール132dとサイドハ
ウジング132c間に形成された放電室144と、主電
極146、148およびトリガ電極150からなる放電
手段152とを備える。前述したように、主電極には3
00〜500VDCの放電パルスが供給され、トリガ電
極150には約40kVDCのトリガパルスが供給され
る。セントラルウォール132dは低圧部135と放電
室144とを選択的に開閉するためのチェックバルブ1
56を備えた連通口154を有する。チェックバルブ1
56はネジ158によりセントラルウォール132dに
固定される。図示していないが、低圧部135の一部に
ウォータジャケット、ヒートパイプその他の適切な冷却
手段を設けて高圧ガスを冷却しても良い。
【0035】上記構成において、作動室133、低圧部
135および放電室144は排気真空後に1気圧±5%
で前述したような作動媒体が封入される。この状態にお
いて、主電極手段146、148に放電電源から300
〜500VDCの放電パルスが供給され、同時にトリガ
電極150に40KVDCの高電圧のトリガパルスが印
加されると、放電室144の作動媒体がイオン化される
と同時に放電によりプラズマが発生して高圧の作動ガス
が発生する。高圧の作動ガスは複数のノズル132e’
を介して作動室133に噴出する。このとき、ノズルか
ら噴出する作動ガスは回転子134のキャビティ134
a’の受圧面に衝動力を与え、回転子134を図13に
おいて反時計方向に回転させる。この間に放電室144
のチェックバルブ156は連通口154を密閉する(図
12、14参照)。仕事を完了した後、チェックバルブ
156が開いて低圧部135の作動ガスは連通口154
を介して放電室144に流入する。この後最初の工程に
移行する。このようにプラズマ形成部142の放電室1
44において放電電源からの放電パルスにより周期的に
プラズマが発生して、高圧ガスが回転子134の受圧面
に衝突して回転子134を回転させる。高圧ガスは連通
口154を介して低圧部135から放電室144に循環
されて次の工程におけるプラズマ発生用に利用される。
固定子132は作動室133と同軸上にプラズマ形成部
142を備えているため電動機の構造が簡単となり、大
幅な製造コストダウンが図れる。
【0036】図9は本発明の望ましい実施例のガス放電
電動機170を有する機械システム172のブロック図
を示す。機械システム172は図1、2、7、8、9、
10、11、12、13、14に示した実施例からなる
ガス放電電動機170とこれにより駆動される発電機1
74と、連結手段176と、機械178とを備える。発
電機174の出力は整流器180で直流電圧に整流され
てバッテリ装置182に充電される。バッテリ装置18
2の出力電圧は放電パルス電源184に供給され、放電
パルスがガス放電電動機170に供給される。ガス放電
電動機170が機械178を駆動している間に発電機1
74を駆動してバッテリ182を充電するため、バッテ
リ182の寿命が長くなる。機械178は自動車、トラ
ック、バス、列車、電車、ブルドーザー、二輪車、自転
車、船舶、航空機、宇宙船等の乗り物、発電システム、
ファン、ポンプ、ブロワー、コンプレッサー等の流体機
械、冷凍機あるいはエアコンディショナー、油圧ショベ
ル等の建設機械、プラスチック加工機械、ゴム加工機
械、マテリアルハンドリング機械、プレス機、木工機
械、工作機械、金属加工機械、エレベーター、エスカレ
ーター、巻上装置・クレーン・ウインチ・コンベヤー等
の搬送機械、コンバイン・トマト収穫機等の収穫調整用
機械、トラクター・耕運機等の農業用機械、操網機等の
漁業用機械、さく岩機等の鉱山機械、精粉機・肉ひき機
等の食料加工機械、紡績機・織機等の繊維機械、ろ過機
・攪拌機等の化学機械、印刷機械、製本機械その他産業
用機械からなる。
【0037】以上の実施例において、プラズマ形成部お
よび低圧部は固定子に一体的に形成されたものとして説
明されたが、これらは固定子から分離独立して形成して
も良い。プラズマ形成部および固定子の外周には図示し
てないが冷却水ジャケットを設けても良い。なお、放電
手段は高周波方式またはマイクロ波方式を採用しても良
い。実施例において、固定子およびセパレータは磁器、
強化ガラスまたはセラミック等の絶縁材から構成しても
良いが、これら部材は金属から形成しても良い。この場
合、これら部材において、電極手段を絶縁材によって金
属部材に支持し、さらに電極手段の近辺および放電方向
に沿って金属表面に溶射によるガラスまたはセラミック
等の絶縁コーティングをすると良い。こうすることによ
って、電極手段の放電時に電流が金属部材に流れること
を防いで作動媒体の放電を効果的に行わせることができ
る。
【0038】本発明ではガス放電電動機において固定子
の作動室に回転子を回転可能に収納し、プラズマ形成部
に放電用作動媒体を封入して放電によるプラズマで高圧
の作動ガスを発生させ、これにより回転子を駆動するよ
うにしたので、ランニングコストの低いクリーンなガス
放電電動機を提供することができる。ガス放電電動機は
小型で高出力が得られ、構造が簡単で部品点数が少な
く、軽量で騒音の発生も少なく、1回転毎に大きなトル
クが発生し、振動が少なく、製造コストとメンテコスト
が著しく低い。しかも、作動流体は永久的に使用可能な
ため固定子内に作動流体を一旦封じ込めると外部から全
く追加燃料を供給せずにガス放電電動機を長時間駆動す
ることができる。ガス放電電動機からは排ガス等の公害
が全くないため、地球環境破壊を完全に防止でき、実用
上の効果が極めて大きい。なお、本発明のガス放電電動
機によれば自動車、船舶、航空機等の輸送機関や発電シ
ステム、流体機械、エレベーター、エスカレーター、コ
ンベアー、工作機械、建設機械等の新規な機械システム
の市場を提供でき、産業上ならびに経済上の効果が大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の望ましい実施例によるガス放電電動
機の部分断面図である。
【図2】 図1のII−II線の部分断面図である。
【図3】 図1のガス放電電動機のためのパルス放電電
源の1例を示す回路図である。
【図4】 図3の回路の各種波形図である。
【図5】 本発明の他の望ましい実施例によるガス放電
電動機と、そのためのパルス放電電源の例を示す回路図
である。
【図6】 図5の回路の各種波形図である。
【図7】 本発明の他の望ましい実施例によるガス放電
電動機の断面図である。
【図8】 図7のVIII−VIII線に沿って示した
断面図である。
【図9】 本発明の他の望ましい実施例によるガス放電
電動機の断面図である。
【図10】 図9のX−X線の断面図である。
【図11】 図9のXI−XI線の断面図である。
【図12】 本発明の他の望ましい実施例によるガス放
電電動機の断面図である。
【図13】 図12のXIII−XIII線の断面図で
ある。
【図14】 図12のXIV−XIV線の断面図であ
る。
【図15】 本発明のガス放電電動機を組み込んだ機械
システムのブロック図である。
【符号の説明】
12 固定子 14 回転子 16 作動室 18 放電室 19 放電手段 20 プラズマ形成部 21 放電電源 22、22’ 電極手段 23 セパレータ 26、26’ ガス案内路 27、27’ 低圧部 28 出力軸 29 冷却部 34 カバー部材 36 カバー部材 48 放射源ライナー 92 パルス放電電源 102 固定子 103 回転子 104 出力軸 105 プラズマ形成部 106 放電電源 112 固定子 112a 作動室 114 回転子 118 プラズマ形成部 120 低圧部 130 ガス放電電動機 132 固定子 134 回転子 142 プラズマ形成部 144 放電室 152 放電手段 156 チェックバルブ 170 ガス放電電動機 172 機械システム 174 発電機 178 機械 180 整流器 182 バッテリ 184 放電パルス電源

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期的にアーク放電を生じさせる放電手
    段を有するプラズマ形成部と、プラズマ形成部に連通す
    るノズル手段とノズル手段に連通する作動室を有する固
    定子と、作動室に回転可能に収納された回転子とを備
    え、プラズマ形成部と作動室に放電用作動媒体が予め定
    められた気圧で封入されていてプラズマ形成部が周期的
    な放電によるプラズマで高圧の作動ガスを周期的に発生
    させ、この作動ガスを周期的にノズル手段から回転子に
    作用させるガス放電電動機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、固定子がさらに低圧
    部と、作動室の一部と低圧部とを連通させるガス案内手
    段とを有し、高圧ガスがノズル手段から回転子に作用し
    ながら低圧部に排出されるガス放電電動機。
  3. 【請求項3】 請求項1において、ノズル手段が作動室
    の接線方向に対して予め定められた角度で延びるように
    固定子に形成されていて、ノズル手段の入口側にプラズ
    マ形成部が配置されているガス放電電動機。
  4. 【請求項4】 請求項3において、固定子が作動室と反
    対側に形成されたプラズマ形成部を備えており、回転子
    が作動室に偏心的に配置されていて、回転子が複数の可
    動ベーンを有するガス放電電動機。
  5. 【請求項5】 請求項3において、固定子が同軸上にお
    いて作動室と反対側に形成されたプラズマ形成部とプラ
    ズマ形成部から作動室に連通するノズル手段を備え、回
    転子が複数の受圧面を有するタービンロータからなるガ
    ス放電電動機。
  6. 【請求項6】 請求項1において、放電手段が放電電源
    に接続された電極手段からなり、放電電源が高電圧小電
    流の放電電流を電極手段に供給する第1電源と低電圧大
    電流のメイン放電電流を電極手段に供給する第2電源と
    を備えたパルス放電電源からなるガス放電電動機。
  7. 【請求項7】 請求項6において、放電室が作動媒体の
    イオン化を促すトリガ手段を備え、パルス放電電源がト
    リガ手段にトリガ信号を供給するためのトリガ信号発生
    手段を備えているガス放電電動機。
  8. 【請求項8】 請求項1において、放電用の作動媒体が
    ヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノンおよびクリプト
    ンのうち少なくとも1種の希ガスを含む放電用ガスから
    なるガス放電電動機。
  9. 【請求項9】 請求項1において、放電用ガスが重水
    素、三重水素および水素ガスから選ばれた少なくとも一
    種のガスを含む混合物からなるガス放電電動機。
  10. 【請求項10】 請求項8において、放電用ガスがさら
    に水銀蒸気およびナトリウム蒸気のうちのいずれか1つ
    の金属蒸気を含むガス放電電動機。
  11. 【請求項11】 請求項8において、作動媒体がさらに
    炭素原子が60〜200の炭素格子構造体を含むガス放
    電電動機。
  12. 【請求項12】 請求項8において、作動媒体がさらに
    フッ素とフッ素化合物の中から選ばれた少なくとも一種
    のガスを含むガス放電電動機。
  13. 【請求項13】 請求項8において、作動媒体がさらに
    塩素ガスと塩素化合物の中から選ばれた少なくとも一種
    のガスを含むガス放電電動機。
  14. 【請求項14】 請求項8において、作動媒体がさらに
    臭素と臭化水素の中から選ばれた少なくとも一種のガス
    を含むガス放電電動機。
  15. 【請求項15】 請求項8において、作動媒体がさらに
    沃素と沃化水素の中から選ばれた少なくとも一種のガス
    を含むガス放電電動機。
  16. 【請求項16】 請求項8において、作動媒体が放射線
    源を含むガス放電電動機。
  17. 【請求項17】 請求項1において、プラズマ形成部が
    放射線による電子励起を行わせることにより作動媒体の
    瞬時放電を行わせるための放射線源を含むガス放電電動
    機。
  18. 【請求項18】 請求項6において、電極手段が基体金
    属粉末にアルカリ土類金属系の熱電子放射材料を混合し
    て成形された焼結電極体からなるガス放電電動機。
  19. 【請求項19】 請求項6において、電極手段がトリウ
    ム含有タングステンからなるガス放電電動機。
  20. 【請求項20】 請求項6において、電極手段がタング
    ステン、モリブデン、クロームのうち少なくとも一種の
    耐熱性金属と熱電子放射物質からなるガス放電電動機。
  21. 【請求項21】 機械と、その機械を駆動するための出
    力軸を有するガス放電電動機とからなり、ガス放電電動
    機が放電手段を有するプラズマ形成部と、ノズル手段
    と、ノズル手段を介してプラズマ形成部に連通する作動
    室とを有する固定子と、作動室に回転可能に収納された
    回転子とを備え、プラズマ形成部と作動室に放電用作動
    媒体が予め定められた気圧で封入されていてプラズマ形
    成部が放電によるプラズマで高圧の作動ガスを発生さ
    せ、この作動ガスで回転子を駆動する機械システム。
  22. 【請求項22】 請求項21において、さらにガス放電
    電動機により駆動される発電機と、発電機により充電さ
    れるバッテリ手段とからなり、放電電源がバッテリ手段
    に接続されている機械システム。
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