JPH07247809A - 建設機械 - Google Patents

建設機械

Info

Publication number
JPH07247809A
JPH07247809A JP7371494A JP7371494A JPH07247809A JP H07247809 A JPH07247809 A JP H07247809A JP 7371494 A JP7371494 A JP 7371494A JP 7371494 A JP7371494 A JP 7371494A JP H07247809 A JPH07247809 A JP H07247809A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
booster
construction machine
discharge
pressure
turbine rotor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7371494A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Hatanaka
武史 畑中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ALEX SOGO KENKYUSHO KK
Original Assignee
ALEX SOGO KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ALEX SOGO KENKYUSHO KK filed Critical ALEX SOGO KENKYUSHO KK
Priority to JP7371494A priority Critical patent/JPH07247809A/ja
Publication of JPH07247809A publication Critical patent/JPH07247809A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Component Parts Of Construction Machinery (AREA)
  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 石油系エネルギー等の燃料の使用を不要と
し、運転コストが極めて低く、しかも全く騒音や公害物
質を排出しないプラズマエンジンを有する建設機械を提
供することを目的とする。 【構成】 建設機械のプラズマエンジンにおいてロータ
ハウジング(12)の昇圧部(12b)および低圧部
(12c’)と作動室(12a)に永久的に使用可能な
放電用作動媒体を封入して作動室に複数の受圧面を有す
るタービンロータ(16)を配置し、昇圧部(12b)
の電極手段(20、22)に高電圧パルスを供給するこ
とにより作動媒体にアーク放電によるプラズマを発生さ
せて作動媒体を瞬時に膨張させ、これによりタービンロ
ータに駆動力を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建設機械に関し、とくに
次世代エンジンとしてのプラズマエンジンにより駆動さ
れる建設機械に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディーゼル・エンジンまたはガソ
リンエンジンにより駆動されるブルドーザーや油圧ショ
ベル等の建設機械においてはガソリン、軽油、重油、L
Pガス等のエネルギーを大量に消費するだけでなく、大
きな騒音や大量の汚染物質による公害を排出して地球環
境を急速に破壊していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の石油系
エネルギーを不要とし、騒音や排出ガス等の公害を全く
発生しない、地球に優しい建設機械を提供することを目
的とする。
【0004】
【本発明の構成】上記目的は建設機械本体と本体を駆動
するための動力伝達装置と、動力伝達装置に連結された
プラズマエンジンと、プラズマエンジンの出力の一部を
蓄積するバッテリー手段と、バッテリー手段の直流電圧
を高電圧パルスに変換するパルス放電電源とを備え、プ
ラズマエンジンがプラズマエンジンにおいて放電用作動
媒体を封入した昇圧部および低圧部とこれらに連通する
作動室とを有するロータリーハウジングと、作動室に回
転可能に収納されていて昇圧部と低圧部とに露出してい
る複数のブレード手段を有するタービンロータと、昇圧
部に配置されていてパルス放電電源からの高電圧パルス
により瞬時的に昇圧部の作動媒体にアーク放電によるプ
ラズマを発生させて膨張させることによりタービンロー
タのブレード手段に駆動力を与える電極手段とからなる
ように構成することによって達成される。
【0005】
【作用】この発明の建設機械において、プラズマエンジ
ンの昇圧部および低圧部とこれらと連通する作動室を備
えたロータハウジングに放電用作動媒体を封入して、電
気エネルギーを高圧のガス圧に直接変換し、この高圧ガ
スにより直接タービンロータに駆動力を与えることによ
り高出力を得る。
【0006】
【実施例】以下、本発明による建設機械の望ましい実施
例につき図面を参照しながら説明する。建設機械4はブ
ルドーザー、トラクター、スクレーパ、掘削器、積込機
械、運搬機械、基礎工事用機械、せん孔機械、トンネル
掘進器、モータグレーダ、路盤用機械、締固め機械、骨
材生産機械、コンクリート機械、補装機械、道路維持機
械および除雪機械からなる。図1において建設機械1は
一例としてショベル系掘削機からなるものとして示さ
れ、上部旋回装置2と下部走行体3とを有する本体4
と、フロントアタッチメント5とを備え、フロントアタ
ッチメント5を交換することにより、種々の作業を行う
ことができる。
【0007】本体4はバッテリー装置6と、直流電圧を
交流電圧パルスに変換するパルス放電電源7と、高電圧
パルスにより駆動されるプラズマエンジン10とを備え
る。バッテリー装置6は発電機GEを介してプラズマエ
ンジンの出力の一部を蓄積する。本体4はさらにプラズ
マエンジン10と動力伝達装置11とを備える。動力伝
達装置11はプラズマエンジン10の動力により駆動さ
れて上部旋回装置2、下部走行体3およびフロントアタ
ッチメント5を駆動するための圧油を作る油圧ポンプ1
1aと、圧油を制御するコントロール弁11bと、フロ
ントアタッチメント用の旋回油圧モータ11cと、コン
トロール弁11bに接続されたフロントアタッチメント
用のアクチュエータ11cと、下部走行体3を駆動する
ための走行油圧モータ11eとを備える。アクチュエー
タ11dはブームアクチュエータ、アームアクチュエー
タおよびバケットアクチュエータからなり、それぞれ圧
油により駆動されるシリンダから構成しても良い。
【0008】図2、3は本発明による望ましい実施例の
プラズマエンジン10を示す。プラズマエンジン10は
円弧状部分を有する作動室12aおよび作動室12aに
隣接していて昇圧部として作用する円弧状放電室12b
と低圧部12c’とを有するロータハウジング12と、
作動室12aに回転可能に配置されていて出力軸14に
支持されたタービンロータ16からなる。ロータハウジ
ング12はセンターハウジング12−1およびサイドハ
ウジング12−2、12−3からなり、互いにネジで締
め付けられている。ロータハウジング12はタービンロ
ータ16の外周に近接している第1、第2低圧部(ガス
収縮部)12c’と、セグメント部12cによって区画
されている第1および第2昇圧部12bとに連通する。
ロータハウジング12は強化ガラスやセラミック等の絶
縁材からなるサイドハウジングとセンタハウジングとか
ら構成してもよい。
【0009】タービンロータ16は望ましくはアルミニ
ウムや銅等の導体からなり、後述のように主電極間の放
電距離を短縮して局部放電を生じさせるためのトリガ電
極として作用する。タービンロータ16がセラミック等
の絶縁体からなるときはブレード手段の各々の表面に導
電層をコーティングその他の方法により形成しても良
い。このタービンロータ16は接線Lに対して鋭角のα
度、すなわち、ほぼ45°の角度で傾斜するように外周
方向に一定の間隔で形成されたキャビティ16a’を有
する複数のブレード16aを有する。このように、ブレ
ード16aの各々はタービンロータ16の回転軸を通る
半径線に対して予め定められた角度(α゜)を有する複
数の受圧面を有する。タービンロータ16のブレード1
6aは昇圧部12bと低圧部12c’とに露出する部分
に分かれる。すなわち、タービンロータ16の回転中に
ブレード16aは昇圧部12bと低圧部12c’を交互
に通過する。
【0010】タービンロータ16はブレード16aの代
わりにタービンロータ16にブレードと同様な角度で複
数のスライド溝を形成して、これらスライド溝にベーン
を配置しても良い。このとき、作動室12aはベーンが
スライド溝から飛び出さないように部分的に円筒状にす
れば良い。ここではブレードおよびベーンを総称してブ
レード手段と称する。図2、3において、タービンロー
タ16のブレード手段はタービンロータ16の外周に形
成されたものとして示されているが、ブレード手段はタ
ービンロータ16の側面に適当な形状で構成しても良
い。この場合、ロータハウジング12のセグメント部と
昇圧部とはタービンロータ16の側面のブレード手段に
対応して形成すれば良い。タービンロータ16は焼結金
属またはアルミダイカストにより形成されてコストダウ
ンが図れる。タービンロータ16とロータハウジング1
2との間には膨張した作動ガスの漏れを防ぐためのサイ
ドシール18が配置してある。
【0011】昇圧部12bは部分的にタービンロータ1
6の外径より大きくなっていて、ここに作動媒体が封入
されていて、放電時にガス膨張部として機能する。低圧
部12c’においてタービンロータ16の両側面16b
はサイドハウジングの側面12−2a、12−3aに密
接するように配置されている。そのため、低圧部12
c’に位置するタービンロータ16のキャビティ16
a’の圧力は低く、したがって、昇圧部12bの圧力が
増大したとき、タービンロータ16のキャビティ16
a’の高い圧力のガスはロータハウジング12の低圧部
12c’の方向に移行しようとする。その結果、タービ
ンロータ16は図3において反時計方向Rに回転する。
昇圧部12bの軸方向両端には局部放電を起こすために
タービンロータ16の端部から所定のギャップGを有す
るように陽極20および陰極22がロータハウジング1
2の側壁、すなわち、サイドハウジング12−2、12
−3の円弧状溝部25、27に配置されている。符号2
4、26はセラミック封止材料等の絶縁剤を示す。ロー
タハウジング12はタービンロータ16の環状凹部16
cに突入しているボス部12d、12d’を備え、出力
軸14はボス部12dのベアリング28、30により回
転可能に支持される。出力軸14の端部はボス部12
d’のベアリング31により支持される。この構成によ
り、プラズマエンジン10はうすくて極めてコンパクト
な構造となる。
【0012】作動室12aおよび昇圧部12bならびに
低圧部12c’には作動媒体32が望ましくは1気圧±
5%で封入されている。昇圧部12bは作動媒体の初期
イオン化を促進して電流密度またはイオン密度を高める
ことにより放電用ガスの温度と圧力をより高めて効率を
上げるためのトリチウムまたはポロニウムからなる放射
線源ライナー13を有する。放電用作動媒体の電流密度
またはイオン密度が増大すると、昇圧部の放電時の温度
と圧力が増加してエンジン効率が上昇する。トリチウ
ム、ポロニウムの代わりに他の方法を用いても良い。す
なわち、放射線源は半減期が10年を越え、放射能量が
100Bq〜1000Bqでかつエネルギーが0.7M
eV以下のβ線のみを放射する放射線源から構成しても
良い。Si系のアルコキシド−アルコール溶液、すなわ
ちゾルゲル溶液に単体粉末のテクネシウム99を混合し
た溶液を昇圧部12bに塗布して乾燥したのち、600
℃において窒素中で1時間過熱すると、テクネシウム9
9が昇圧部12bにむらなく分布する。次にテクネシウ
ム99を混合しないSi系ゾルゲル溶液をテクネシウム
の表面に塗布して真空中で600℃において1時間過熱
することによって密封放射線源ライナー13が得られ
る。この密封放射線源をライナー13を昇圧部12bに
形成することにより安定した瞬時放電特性が得られる。
【0013】次にこの発明の建設機械用プラズマエンジ
ン10で使用される作動媒体を例示する。
【0014】(1)作動媒体32として水銀蒸気および
ナトリウム蒸気のうちのいずれか1つの金属蒸気と始動
用ガスからなる放電用ガスが用いられる。始動用ガスは
1〜50気圧のキセノンと、0.066〜2気圧のヘリ
ウムまたはアルゴンからなり、総封入圧に対するヘリウ
ムまたはアルゴンの封入圧は50%以下であるのが望ま
しい。このようにすると、放電用ガスの始動電圧を低下
させるだけでなく、瞬時に高速で安定した作動流体の放
電を行わせることができる。
【0015】(2)放電用ガスはヘリウム、アルゴン、
キセノン、ネオンの中から選ばれた少なくとも一種の不
活性ガスの他にα線、β線、γ線、χ線等の放射線源ま
たはクリプトン85からなる放射線源を含んでも良い。
クリプトン(Kr)85は作動流体に放射線による電子
励起を生じさせて、始動特性、瞬時放電特性を改善して
エンジンの効率を改善する。クリプトン85の封入量は
安全性の面から昇圧部内容積1cm当り0.2〜50
マイクロキュリーの範囲が望ましい。
【0016】(3)放電用ガスは放電時の異常な温度上
昇を防ぐために望ましくは体積比でヘリウム36%、ネ
オン26%、アルゴン17%、クリプトン13%および
キセノン8%の希混合ガスからなり、約1〜10気圧
で、好ましくは、1気圧±5%以内となるように封入し
ても良い。
【0017】(4)放電用ガスは体積比で40〜60%
のアルゴンと、30〜40%のキセノンと、6〜8%の
ネオンとその他の希ガスから形成しても良い。
【0018】(5)放電用ガスは所定量の水銀と希ガス
および水素ガスから構成される。水銀の蒸発による膨張
圧力を推進するためには定電力制御するので、放電電圧
が上昇すると放電電流が低下する。このとき、パルス放
電電源が小型化でき、エンジン寿命も長くなる。封入す
る水素量が水銀と希ガスとの封入モル比で5×10−4
までは放電電圧が急激に上昇し、水素量をこれ以上増加
しても放電電圧の上昇はわずかである。つまり、水素量
が5×10−4で放電電圧が臨界的に変化する水素ガス
はキセノンガスとともに作動室に直接封入しても良い。
【0019】(6)放電用ガスは重水素あるいは水素ガ
スから選ばれた少なくとも一種にヘリウム、ネオンの中
から選ばれた少なくとも一種の希ガスとの混合物から形
成しても良い。この放電用ガス中にヘリウムあるいはネ
オンが混入されていると、二個の自由水素原子あるいは
重水素原子とヘリウムあるいはネオン原子との間の三体
衝突によって再結合が起こるので、重水素分子の密度が
低下せず、高効率が得られる。
【0020】(7)作動媒体として、単体でまたは上記
の希ガスから選ばれた少なくとも一種のガスに炭素原子
が60〜200の炭素格子構造体で、望ましくはC60
とC70との混合物を利用しても良い。C60のイオン
化電位は7.5eVで、Xe(12.1eV)のそれよ
りも大幅に低いため、1回のパルス放電当りのエネルギ
ーコストが大幅に低くなるメリットがある。
【0021】(8)作動媒体はフッ素(F)とフッ素
化合物(NF、SF)およびHe、Ne、Ar、K
r等の希ガスの混合ガスを使用。
【0022】(9)作動媒体は塩素(Cl)ガスまた
は塩素化合物(HCl、BCl、Cl)とHe、N
e、Ar等の希ガスの混合ガスを使用。
【0023】(10)作動媒体は臭素(Br)または
臭化水素(HBr)とHe、Ne、Ar等の希ガスの
混合ガスを使用。
【0024】(11)作動媒体は沃素(I)または沃
化水素(HI)とHe、Ne、Ar等の希ガスの混合ガ
スを使用。
【0025】陽極20および陰極22からなる電極手段
は作動媒体に電子励起を生じさせてイオン化を促進させ
るためのトリウム含有タングステンからなる。他の例と
して、陰極22はタングステン材料の粉末と酸化バリウ
ム、酸化ストロンチウム、酸化カルシウムの中から選ば
れた少なくとも一種のアルカリ土類酸化物と、酸化ジル
コニウム、酸化スカンジウムの中から選ばれた少なくと
も一種の混合物を含む熱電子放射物質との混合物の焼結
電極体から形成されても良い。酸化ジルコニウム、酸化
スカンジウムは陰極22が高温になったとき陰極22の
電気伝導率上昇の割合が良くなる。ゆえに放電が安定す
る。他の例として陰極22は、例えばニッケルからなる
基体金属粉末にアルカリ土類金属系、例えば酸化バリウ
ム、酸化ストロンチウム、酸化カルシウムの熱電子放射
物質からなるエミッターを混合して焼成した焼結電極体
から構成しても良い。このとき、重量比で基体金属粉末
100に対してエミッター10の混合比が選ばれる。こ
の焼結電極体は丈部でエミッター含有量が多く、しか
も、振動や衝撃に対して強くなるため、ブルドーザー等
にプラズマエンジンが採用された場合に実用的である。
他の例として、陰極22は延性に富んだ材料であるタン
タルチップをリボン型熱陰極に加工した穴に埋め込むこ
とにより、イオン衝撃に対してタングステンなどの脆性
材料に比較して表面の欠落量が小さい電極体が形成され
る。リボン型熱陰極に電流を流して2000〜2500
゜Kになった時点である一定方向に電位差を付加する
と、電位の低い方向に向かってタンタルチップから熱電
子が放出する。
【0026】プラズマエンジン10のパルス放電電源3
8を図4に示し、図5は図4の各種波形を示す。パルス
放電電源38は高圧直流電源42を備え、電源42の出
力には出力変成器46の2つの1次巻線46a、46b
と、補助スイッチSW1、SW2が逆並列となるように
接続される。図4において、出力変成器46中の黒丸記
号は巻線の巻方向を示している。出力変成器46の2つ
の二次巻線46c、46dは内部で直列接続され、その
接続点および他端2点の計3点が外部へ引き出され、ダ
イオードD1、D2によって全波整流回路を構成し、コ
ンデンサC1を充電する。
【0027】図5は図4の回路図の作用を説明するため
の波形図である。外部からの制御信号によって補助スイ
ッチSW1とSW2を交互に動作させると、一次巻線に
は正負の電圧が交互に印加される。正の電圧が印加され
たときはD1が導通し、一次巻線46aと二次巻線46
cの間の漏れインピーダンスを介してコンデンサC1が
共振充電される。その後、外部からの制御信号によって
高速スイッチ48が導通すると、C1の電荷は放電され
て電極20、22からなる放電手段23に流れる。
【0028】負の電圧が一次巻線に印加されたときは、
D2が導通して一次巻線46と二次巻線46dの間の漏
れインピーダンスを介してコンデンサC1が共振充電さ
れる。放電の過程は前述の通りである。以上のようにす
ると、高速スイッチの放電後休止時間Tの後、次の放電
が開始されるように補助スイッチの制御信号を与える
と、高速スイッチの絶縁回復が不安定になることは完全
に防止できる。補助スイッチの動作周波数は放電手段の
動作周波数の2分の1で良い。このように、高速スイッ
チのオフ時に補助スイッチを通電させて直流電源からコ
ンデンサに出力変成器の漏れインダクタンスを介して共
振充電を行い、補助スイッチのオフ時に高速スイッチを
通電させて、パルス放電を行う。このため、補助スイッ
チを通電させるタイミングを高速スイッチの通電から充
分遅らせることにより、高速スイッチの陽極−陰極管の
絶縁が回復するまで充電の休止時間を取ることができ、
スイッチ素子の破壊を防止できる。補助スイッチとして
はゲートターンオフサイリスタ(GTO)が好適であ
る。
【0029】図4の回路図に示すように電極20、22
に20〜40KVの電流パルスを数μ(マイクロ)〜数
+μ秒の短時間で供給すると1回のアーク放電で十分な
ガス圧の膨張が生じてタービンロータに充分な回転力を
与えるため、1回の放電時間は数μ秒の短時間で良く、
タービンロータ駆動のための入力エネルギーも非常に小
さくて済み、エンジンの効率が高くなる。なお、作動流
体の温度も異常に上昇はしない。
【0030】複数の対の電極手段20、22が図4の高
電圧パルス放電電源38に接続され、周期的に数μ〜数
+μ秒の20〜40KVの高電圧パルスが供給される。
そのとき、電極手段20、22とタービンロータ16の
側壁16bとの間で局部放電が起き、ついで、電極2
0、22間でアーク放電によるプラズマに移行する。そ
の結果、セグメント部12cにより区画された昇圧部1
2bの作動媒体32が急激に膨張し、その膨張圧力が図
3で矢印で示すごとくタービンロータ16のキャビティ
16a’とブレード16aに作用して反時計方向Rにタ
ービンロータ16に駆動力を与える。すなわち、高圧ガ
スは、キャビティ16a’に流入して低圧部12c’に
逃げようとしてタービンロータ16に回転力を与える。
低圧部12c’で作動媒体32は収縮する。昇圧部12
bは第1、第2の円弧状膨張室からなっていてタービン
ロータ16の外周の大部分にまたがっていて空間の容積
は変わらないため、昇圧部12bの作動媒体32がアー
ク放電によるプラズマにより膨張したとき、昇圧部12
bのガス圧は極めて大きくなってタービンロータ16の
大部分の受圧面に強力な駆動力を与える。このように、
1つの高電圧パルス当りの出力が大きくとれるため、エ
ンジンの効率が良い。タービンロータ16を第1、第2
のロータエレメントと中間の仕切板とにより構成し、第
1、第2のブレードの角度を反対方向に配置し、仕切板
で区画された第1、第2放電室にそれぞれ電極手段を配
置することにより、正逆可能なプラズマエンジンが得ら
れる。
【0031】図6は他の1例によるパルス放電電源3
8’を示す。直流充電電源41により電極手段23に並
列に接続された大容量コンデンサCoが低電圧充電され
る。電極手段23に直列接続されたスイッチング素子4
9、例えばGTO(GateTurn Off SC
R)に短形パルス信号(図7a)を入力すると、そのパ
ルス時間幅の間だけGTOが閉回路となるから大容量コ
ンデンサCoの充電電荷(図7d)が放電手段23に流
れ込む(図7g)。一方、大容量コンデンサCoに並列
接続された共振充電回路43、45のそれぞれの共振充
電用コンデンサC2、C3も同時に共振充電され(図7
e、f)、大容量コンデンサCoの充電電圧の約2倍ま
で充電される。ここで、GTOが閉回路となっている時
間内に、共振充電回路43、45のそれぞれのコンデン
サC1、C2にそれぞれ直列接続したスイッチング素
子、例えばSCR1、SCR2にゲート信号(図7b、
c)を加えると、コンデンサC2、C3に蓄えられた電
荷が放電手段23に供給される(図7h、i)。したが
って、電極手段23の放電電流波形は図7jのようにな
り、波形制御が可能となる。このように、放電電流波形
を任意に代えることにより作動媒体の膨張圧力を制御し
てエンジンのトルクを任意に制御して常に最適な出力を
得ることができる。パルス放電電源の共振充電回路の数
を増やせば放電電源の制御時間はさらに精密になる。ま
た、共振充電回路の最終段と電極手段との間に放電コイ
ルを並列接続すれば放電パルスの電圧をさらに高めるこ
とができる。
【0032】以上の実施例において、建設機械のプラズ
マエンジンにおいてロータハウジングの昇圧部は一部作
動室と共通するように形成されたものとして説明した
が、共通の昇圧部を作動室から独立させ、昇圧部の膨張
圧力を作動室に伝達させるように構成しても良い。
【0033】
【発明の効果】本発明の建設機械のプラズマエンジンで
は密閉したハウジング内の作動室に排気真空後1気圧±
5%で放電ガスからなる作動流体を封入し、この中に受
圧面を有するタービンロータを配置して放電室に設けた
電極手段に高電圧パルスを供給して作動流体中で放電に
よるプラズマを発生させ、このとき生ずる膨張圧力およ
びローレンツ力によりタービンロータに駆動力を与える
ようにしたので、石油類エネルギーを不要にして長寿命
のプラズマエンジンを提供することができる。とくに建
設機械用のプラズマエンジンは小型で高出力が得られ、
構造が簡単で部品点数が少なく、軽量で騒音の発生も少
なく、1回転毎に複数のトルクが発生するので振動が少
なく、製造コストとメンテコストが著しく低い。しか
も、作動流体は永久的に使用可能なためハウジング内に
作動流体を一旦封じ込めると外部から全く追加燃料を供
給せずにエンジンを長時間駆動することができる。さら
に電極手段には予備電極手段を設けることによりエンジ
ンの寿命を20,000〜40’000時間にわたって
長期に運転することができる。エンジンからは騒音や排
ガス等の公害が全くないため、地球環境破壊を完全に防
止でき、実用上の効果が極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の望ましい実施例による建設機械のブ
ロック図である。
【図2】 図1のプラズマエンジンの部分断面図であ
る。
【図3】 図2のIII−III線の断面図である。
【図4】 図1のプラズマエンジンのためのパルス放電
電源の1例を示す回路図である。
【図5】 図4の回路の各種波形図である。
【図6】 パルス放電電源の他の例を示す回路図であ
る。
【図7】 図6の回路の各種波形図である。
【符号の説明】
2 上部旋回装置 3 下部走行体 4 本体 5 フロントアタッチメント 6 バッテリー装置 7 パルス放電電源 10 プラズマエンジン 12 ロータハウジング 12a 作動室 13 ライナー 14 出力軸 15 ライナー 16 タービンロータ 18 サイドシール 20 電極 22 電極 32 作動媒体

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設機械本体と本体を駆動するための動
    力伝達装置と、動力伝達装置に連結されたプラズマエン
    ジンと、プラズマエンジンの出力の一部を蓄積するバッ
    テリー手段と、バッテリー手段の直流電圧を高電圧パル
    スに変換するパルス放電電源とを備え、プラズマエンジ
    ンが放電用作動媒体を封入した昇圧部および低圧部とこ
    れらに連通する作動室とを有するロータリーハウジング
    と、作動室に回転可能に収納されていて昇圧部と低圧部
    とに露出している複数のブレード手段を有するタービン
    ロータと、昇圧部に配置されていてパルス放電電源から
    の高電圧パルスにより瞬時昇圧部の作動媒体にアーク放
    電によるプラズマを発生させて膨張させることにより昇
    圧部に露出している複数のブレード手段に駆動力を与え
    る電極手段とからなる建設機械。
  2. 【請求項2】 請求項1において、作動媒体がヘリウ
    ム、アルゴン、ネオン、キセノンおよびクリプトンのう
    ち少なくとも1種の希ガスからなる放電用ガスを含む建
    設機械。
  3. 【請求項3】 請求項2において、放電用ガスが水銀蒸
    気およびナトリウム蒸気のうちのいずれか1つの金属蒸
    気を含む建設機械。
  4. 【請求項4】 請求項2において、作動室の内容積1c
    当り0.2〜50マイクロキューリーのクリプトン
    (Kr)85からなる放射線源を含む建設機械。
  5. 【請求項5】 請求項1において、電極手段が基体金属
    粉末にアルカリ土類金属系の熱電子放射材料を混合して
    成形された焼結電極体を含む陰極と陽極からなる建設機
    械。
  6. 【請求項6】 請求項1において、電極手段が昇圧部に
    配置されたトリウム含有タングステンからなる電極手段
    を含む建設機械。
  7. 【請求項7】 請求項1において、電極手段がタングス
    テン、モリブデン、クロームのうちの少なくとも1種の
    耐熱性金属と熱電子放射物質からなる陰極と陽極を有す
    る建設機械。
  8. 【請求項8】 請求項1において、昇圧部が膨張室とし
    て機能し、ロータハウジングが昇圧部と低圧部とを区画
    する円弧状セグメント部を有する建設機械。
  9. 【請求項9】 請求項8において、タービンロータが導
    体部を有し、タービンロータと電極手段との間で局部放
    電を発生させるための予め定められたギャップを有する
    建設機械。
  10. 【請求項10】 請求項1において、昇圧部および低圧
    部がそれぞれ第1、第2昇圧部および第1、第2低圧部
    からなり、第1、第2昇圧部および第1、第2低圧部が
    ロータハウジングにおいてそれぞれ半径方向において対
    称的に配置されている建設機械。
  11. 【請求項11】 請求項1において、低圧部がセグメン
    ト部とロータハウジングの側壁とにより形成されている
    建設機械。
JP7371494A 1994-03-08 1994-03-08 建設機械 Pending JPH07247809A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7371494A JPH07247809A (ja) 1994-03-08 1994-03-08 建設機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7371494A JPH07247809A (ja) 1994-03-08 1994-03-08 建設機械

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07247809A true JPH07247809A (ja) 1995-09-26

Family

ID=13526173

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7371494A Pending JPH07247809A (ja) 1994-03-08 1994-03-08 建設機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07247809A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007124838A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Eko:Kk 回転動力装置
JP2010197295A (ja) * 2009-02-26 2010-09-09 Toshiba Corp フェイズドアレイレーダ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007124838A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Eko:Kk 回転動力装置
JP2010197295A (ja) * 2009-02-26 2010-09-09 Toshiba Corp フェイズドアレイレーダ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100517556C (zh) 放电灯管
JPH07247809A (ja) 建設機械
Baksht et al. Discharge lasers pumped by generators with inductive energy storage
US4139805A (en) Multiflash system
US3977191A (en) Atomic expansion reflex optics power optics power source (aerops) engine
JPH07247808A (ja) 農業機械
JPH07243377A (ja) 発電システム
Armandillo et al. Improved lasing performance of KrCl excimer laser
JPH08144931A (ja) 発電システム
JPH07252719A (ja) 繊維機械
KR102031665B1 (ko) 회전체 없는 정전유도 발전기
JPH07233778A (ja) プラズマエンジンおよびこれを有する機械システム
JPH08144929A (ja) ガス放電電動機およびこれを有する機械システム
JPH07247953A (ja) 高効率流体機械
JPH07241092A (ja) ガス放電電動機およびこれを有する機械システム
JPH07247952A (ja) 電気車
JPH08144930A (ja) プラズマエンジンおよびこれを有する機械システム
JP3718142B2 (ja) 放電管
US5694773A (en) Closed cycle gas turbine engine and mechanical system driven thereby
JPH07224675A (ja) プラズマエンジンおよびこれを有する機械システム
JPH07243378A (ja) プラズマエンジン駆動乗り物
RU2252496C2 (ru) Устройство и способ получения коротковолнового излучения из плазмы газового разряда
JPH07243718A (ja) 冷凍システムおよびこれを有する空気調和機
US7397193B2 (en) Discharge light source with electron beam excitation
CN100482030C (zh) 用于产生远紫外线和软x射线的装置