JPH08140695A - 培養菌体からのアスタキサンチンの分離・精製方法 - Google Patents

培養菌体からのアスタキサンチンの分離・精製方法

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JPH08140695A
JPH08140695A JP6290977A JP29097794A JPH08140695A JP H08140695 A JPH08140695 A JP H08140695A JP 6290977 A JP6290977 A JP 6290977A JP 29097794 A JP29097794 A JP 29097794A JP H08140695 A JPH08140695 A JP H08140695A
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carbon dioxide
pressure
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cell
astaxanthin
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健司 三島
Akira Yamamoto
山本  明
Takatoshi Yamaguchi
高俊 山口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 培養菌体からのアスタキサンチンの工業的に
有利な分離・精製方法を開発する。 【構成】 エタノールを助溶媒とする超臨界二酸化炭素
抽出および硝酸銀水溶液抽出を併用することを特徴とす
るファフィア・ロドジーマ(Phaffia rhodozyma)の培
養菌体からのアスタキサンチンの分離・精製方法。 【効果】 培養菌体からのアスタキサンチンの工業的に
有利な分離・精製方法が提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファフィア・ロドジー
マ(Phaffia rhodozyma)の培養菌体からの、生理活性物
質として有用なアスタキサンチンの分離・精製方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、海産物中に多く含まれているカロ
テノイドや高度不飽和脂肪酸などの生理活性物質が注目
されている。これらの生理活性物質は物理的性質がきわ
めて類似しており、その分離・精製は容易ではなく、工
業的規模での分離・精製方法の開発が望まれている。従
来、脂肪酸などの生理活性物質の分離には真空蒸留法が
用いられているが、カロテノイドや高度不飽和脂肪酸な
どでは操作温度が高すぎ、熱的な安定性から使用が困難
である。一方、高速液体クロマトグラフィー(HPL
C)による分取法も実験室規模で検討されているが、溶
離液からの溶質の回収や充填物の交換等を要するため、
必ずしも低濃度の原料からの濃縮には経済的な方法とは
いえない。これに対し、超臨界流体抽出の適用が有望視
されており、特に、二酸化炭素は無毒で臨界温度が3
1.5℃で操作温度が35℃程度であり、かつ安価であ
ることから、高度不飽和脂肪酸の分離溶媒として多くの
研究がなされており、例えば、魚油中からエイコサペン
タエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)等
の高度不飽和脂肪酸の分離法として硝酸銀水溶液抽出を
併用した超臨界二酸化炭素抽出による鈴木らの研究(T.
Suzuki et al., Bioseparation, 3,197(199
3))や、温度勾配法を用いる鈴木らの研究がある。し
かし、これらは対象が不純物の比較的少ない抽魚油から
のEPAおよびDHAなどの不飽和脂肪酸に限定されて
おり、トリグリセライドなどの不純物を多く含む培養菌
体からのカロテノイドであるアスタキサンチンを分離・
精製方法は提案されておらず、魚油中からのDHAおよ
びEPAを抽出する方法では、培養菌体そのものからの
アスタキサンチンの分離はできないようである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、工業的
規模で、ファフィア・ロドジーマの培養菌体からアスタ
キサンチンを効率よく分離・精製する方法を開発すべ
く、鋭意研究を重ねた結果、エタノールを助溶媒とする
超臨界二酸化炭素抽出および硝酸銀溶液を併用すること
により、その目的が達成できることを見いだし、本発明
を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、エタノールを
助溶媒とする超臨界二酸化炭素抽出および硝酸銀溶液を
併用することを特徴とするファフィア・ロドジーマの培
養菌体からのアスタキサンチンの分離・精製方法、特
に、培養菌体を分解または破砕し、有機溶媒抽出し、硝
酸銀抽出した後、エタノールを助溶媒として超臨界二酸
化炭素抽出を行う方法を提供するものである。以下、本
発明を詳細に説明する。
【0005】培養菌体からの抽出油の精製 本発明の方法で使用するアスタキサンチン生産菌として
は、ファフィア・ロドジーマに属する酵母、具体的には
ファフィア・ロドジーマATCC 24202株および
該株を自体公知の変異処理して得られた株などが挙げら
れる。アスタキサンチン生産菌は、ブドウ糖、蔗糖、糖
密などの炭素源、酵母エキス、ペプトン、硫安などの窒
素源、その他微量の栄養源を含有する培地を用いて、1
5〜25℃、好ましくは18〜22℃の好気的条件下で
5〜7日間培養する。培養した菌体は、遠心分離法によ
り集菌し、培地成分の除去のため水にて洗浄を行う。つ
いで、菌体の分解または破砕のために、物理的処理
(例、超音波処理、フレンチプレス処理、ホモジナイザ
ー処理など)あるいは化学的処理(例、酸加水分解処理
および酵素処理など)を行った後、例えば、メタノー
ル、エタノールあるいはアセトンなどの有機溶媒を用い
て菌体内のアスタキサンチンを抽出する。抽出物を、4
0℃以下で減圧濃縮して溶媒を除去すると、アスタキサ
ンチンを含有する抽出油が得られる。本明細書では、こ
れを培養菌体の抽出油と称する。
【0006】培養菌体抽出油の前処理 アセトンを用いた再結晶法により、培養菌体の抽出油を
精製する。培養菌体抽出油に1〜10倍量、好ましくは
5倍量程度のアセトンを加え、−30〜100℃、好ま
しくは−50℃にて冷却を行う。このとき、冷却によっ
て生じた下相の沈澱物を吸引濾過にて濾液と分離する。
さらに、濾液を減圧乾燥し、1〜5倍量、好ましくは3
倍量程度のアセトンを加え、同様の操作を5回程繰り返
す。ただし、添加アセトン量は、徐々に量を減らして、
冷却時にアスタキサンチンの結晶が生じるように調整す
る。この操作により、アスタキサンチンを80%程度に
濃縮する。濃縮アスタキサンチン試料を、硝酸銀を含む
エタノール溶液に溶解させる。硝酸銀を含むエタノール
溶液としては、0.1〜1N、好ましくは0.5N程度の
濃度のものを使用する。また、濃縮アスタキサンチン試
料0.1gに対して10〜50g、好ましくは20gの
硝酸銀を含むエタノール溶液を加える。このときアスタ
キサンチンは銀イオンと反応する。接触後、4〜40
℃、好ましくは25℃にて、12〜48時間、好ましく
は12時間静置した後、遠心分離によりアスタキサンチ
ンと不純物を分離した。得られたアスタキサンチンのエ
タノール溶液を超臨界抽出の仕込液とする。
【0007】超臨界二酸化炭素抽出 本発明における超臨界二酸化炭素抽出は、自体公知の方
法で行うことができ、例えば、図1に例示するような超
臨界抽出装置を用い、高圧セル部の温度33〜40℃、
好ましくは35℃、圧力75〜300atm、好ましくは
150atmとし、二酸化炭素の流量0.5〜5.0dm3
分、好ましくは4.0dm3/分の条件下で行うことがで
き、これにより、純度の極めて高い(約93%程度)ア
スタキサンチンが効率よく、回収できる。
【0008】図1示す超臨界抽出装置は、ボンベ1から
ストップバルブV−2までの昇圧部およびその下流の抽
出部よりなる。昇圧部 ボンベ1は、液体二酸化炭素を昇圧用ポンプ5へ送るた
め、サイフォン式の二酸化炭素ボンベを用いた。ボンベ
から送られる液体二酸化炭素中の水分を除去するため
に、ボンベとポンプの間に乾燥管2を置いた。乾燥管の
仕様は、材質SUS316、最高使用圧力20MPa、
内径35.5mm、長さ310mmとした。また、乾燥剤に
は、GLサイエンス(株)製のモレキュラーシーブ5A
(1/16インチ・ペレット)を使用した。乾燥管によ
り水分を除去された液体二酸化炭素は、冷却ユニット4
(ヤマト科学製BL−22)によって約−12℃に保た
れたエチレングリコールにより冷却され、昇圧用ポンプ
5(ガス供給ポンプ)に送られる。ガス供給ポンプは、
GLサイエンス(株)製の高圧用シングルプランジャーポ
ンプAPS−5L(最大圧力58.8MPa、常用圧力4
9.0MPa、流量0.5〜5.2ml/分)を使用した。ポ
ンプヘッド部分には、液体二酸化炭素の気化を防ぐため
に冷却ユニットを装着した。また、ガス供給ポンプ内に
ゴミなどの不純物が混入することを防ぐためにフィルタ
3として、GLサイエンス(株)製FT4−10型を使用
した。フィルタの細孔平均径は約10μmとした。系内
の圧力は、圧力調節弁V−1(Back pressure regulato
r)により任意の圧力に設定した。圧力調節弁はTES
COM製の26−1722−24を使用した。このバル
ブは±0.1MPa で系内の圧力を制御でき、最大使用
圧力は41.5MPa(415バール)であった。系内の
圧力は、ブルドン式圧力計6(GLサイエンス(株)製L
CG−350;最大使用圧力34.3MPa)で測定し
た。この圧力計には、上限接点出力端子が付いており、
指定圧力でガス供給ポンプの電源を切るように設定し
た。また、これらの圧力計の検定に司測研(株)製エコノ
ミー圧力計PE−33−A(歪ゲージ式、精度±0.3
%)を使用した。昇圧部の圧力を制御するために、昇圧
部と抽出部の間にストップバルブV−2を設置した。ス
トップバルブには、GLサイエンス(株)製の2ウエイ・
バルブ 02−0120(最大使用圧力98.0MPa)
を用いた。また、安全のために、安全弁7をストップバ
ルブV−2の下流側に設置した。安全弁は、AKICO
(株)製のスプリング式のもので、系内の圧力が34.3
MPa で作動するように調整・検定した。なお、昇圧部
のボンベからフィルタまでの区間以外の配管には、1/
16インチのステンレス管(材質SUS316、外径
1.588mm、内径0.8mm)を用い、他の部分はすべて
1/8インチのステンレス管(材質SUS316、外径
3.175mm、内径2.17mm)を用いた。
【0009】抽出部 抽出部は、槽全体の高さ調節が可能な水恒温槽11内に
設置した。水恒温槽の内容積は、80dm3であり、チノ
ー(株)製温度制御器DB1000により、水温を測定温
度±0.1℃で制御できる。昇圧部から供給される液体
二酸化炭素は、予熱器8へ送られる。予熱器は、溶媒
(二酸化炭素)を平衡温度まで加熱し超臨界流体にする
ためのものであり、1/8インチのステンレス管(材質
SUS316、外径3.175mm、内径2.17mm、長さ
約4m)を直径55mm、長さ140mmのスパイラル状に
変形して、水恒温槽内に設置した。予熱器により超臨界
流体とした二酸化炭素は、流体の逆流を防止する逆止弁
9(AKICO(株)製SS−53F4:最大使用圧力3
4.3MPa)を通過し、ストップバルブV−3、4を調
節することにより被抽出試料を含む平衡セル10に導入
した。ストップバルブV−4は、抽出操作前後にストッ
プバルブV−5より下流の管内の残留物質を除去する目
的で設置した。平衡セルとしてAKICO(株)製の高圧
用抽出セル(材質SUS316、設計圧力34.3MP
a、設計温度373.15K、内径45mm、高さ161.
5mm、内容積250ml)を用いた。飛沫同伴を防止し、
超臨界流体と試料の接触面積を大きくするための直径1
0mmのガラスビーズと共に試料を平衡セルに仕込んだ。
また、平衡セルから液体試料の飛沫同伴を防ぐためにセ
ルの入口にガラスウールを、出口に金属フィルタ(ステ
ンレス製焼結板、平均細孔径120μm)を設置した。
試料が溶解した超臨界流体(二酸化炭素)を、ストップ
バルブV−5および流量調節弁V−6(Expansion valv
e)を用いて系外へ排出した。流量調節弁は、AKIC
O(株)製の高圧用流量調節弁PF3/8−3−400K
−NVを使用した。このバルブを使って超臨界流体の流
量を調節し、減圧操作を行った。また、試料の凝縮によ
る管内の閉塞を防止するために、高圧用フィルタ12を
流量調節弁の上流側に設置した。フィルタには、NUP
RO製2TF−7(細孔平均径約7μm)を用いた。減
圧に伴う試料の凝縮および超臨界流体(二酸化炭素)に
よるドライアイスの発生を防ぐために、恒温槽出口から
トラップ14までの流路および流量調節弁の外側に加熱
ユニット13(リボンヒータおよび流量調節弁保温用鋳
込みヒータ;電圧約30Vで約120℃保温可能)を設
置し、流路を保温した。最高使用温度は150℃で、こ
の部分の温度調節には、チノー(株)製温度制御器DB1
000を用いた。流量調節弁V−6で減圧後、析出した
試料を、水浴15中に設けたトラップ14で回収した。
超臨界流体の流量を、流量計17により測定した。流量
計には、品川精器製の積算式湿式ガスメータW−NK−
0.5B(測定精度0.1dm3)を使用した。対象ガスが
二酸化炭素であるため、測定前に流量計内の水を二酸化
炭素で飽和させた。さらに、測定対象流体(二酸化炭
素)を水蒸気で飽和するために、流量計の上流に飽和器
16を設置した。
【0010】かくして、本発明の方法により、ファフィ
ア・ロドジーマの培養菌体から分離・精製されたアスタ
キサンチンは、そのままカロテイノイド系生理活性物質
として食品、医薬等の分野で、従来のカロテイノイド系
物質と同様に使用することができる。
【0011】
【実施例】つぎに、実施例を挙げてさらに本発明を詳し
く説明する。なお、培地組成の%は、いずれもw/v%
を意味する。 実施例1 以下に記載するごとく、ファフィア・ロドジーマを培養
し、図2のフローチャートに従って、その培養菌体から
アスタキサンチンを分離、精製した。酵母エキス0.3
%、ポリペプトン0.5%およびブドウ糖1.0%からな
る液体培地を200mlバッフル付三角フラスコに50ml
加え、121℃にて15分間オートクレーブで加熱殺菌
した。これをファフィア・ロドジーマATCC 242
02株の変異処理により得られた株の純粋培養物を接種
し、20℃にて96時間回転式振盪機で培養した。つい
で、酵母エキス0.2%、硫安0.6%、リン酸二水素カ
リウム0.3%、硫酸マグネシウム七水和物0.1%、塩
化カルシウム二水和物0.01%およびブドウ糖10%
からなる液体培地6リットルを10リットルのジャーフ
ァメンターに入れ、121℃にて15分間オートクレー
ブにて加熱殺菌した。これに上記の前培養液120mlを
接種し、20℃、通気量6リットル/分、撹拌速度40
0rpmの条件にて培養した。96時間培養後、培養液か
ら遠心分離機により、湿重量で約500gの菌体を得る
ことができた。
【0012】このようにして得られた菌体を凍結乾燥し
た後、アセトンを加え、乳鉢で機械的に菌体を破砕しな
がら抽出を行った。遠心分離法により、上相のアセトン
抽出液と残渣を分離し、その残渣にさらにアセトンを加
え抽出を行った。得られたアセトン抽出液を40℃にて
減圧濃縮することにより、培養菌体の抽出油を約25g
得た。得られた培養菌体の抽出油約100gを500ml
のアセトンと接触させた後、−50℃にて冷却を行っ
た。このとき、冷却によって生じた沈澱物を吸引濾過に
て分離し、濾液約200gを得た。濾液を減圧乾燥し、
得られた乾燥試料5.3gに20mlのアセトンを加え、
再び冷却した後、同様の操作を4回繰り返した。このと
きのアセトン添加量は、それぞれ15、10、5、1ml
とし、アスタキサンチンの結晶が得られるように調整し
た。以上の操作により純度83%のアスタキサンチン試
料0.27gを得た。さらに、得られた濃縮アスタキサ
ンチン試料0.21gに硝酸銀濃度0.5Nのエタノール
溶液20mlを加え、25℃にて12時間静置した。その
後、遠心分離によりアスタキサンチンと不純物を分離し
た。得られたアスタキサンチン試料0.12gに10ml
のエタノールを加え、超臨界抽出の仕込液とした。
【0013】仕込液を入れた平衡セル10を図1に示す
超臨界抽出装置に設置した。つぎに、バルブV−2,4,
6を開き、バルブV−3,5を閉じ、ボンベ1より二酸
化炭素を供給し、系内のすべての空気を二酸化炭素で完
全に置換するために、二酸化炭素を10分程度流した。
つぎに、バルブV−2、3、5を閉じた状態で、昇圧用
ポンプ5により系内(昇圧部)の圧力を上昇させた。そ
の後、平衡セルを測定圧力にするため、バルブV−5を
開けた。圧力上昇後、バルブV−5を閉じ、バルブV−
3を開き、バルブV−5より上流側が操作圧力になるよ
うに昇圧し、その後30分程度放置した。また、恒温槽
出口からトラップまでの流路および流量調節弁V−6の
保温も開始した。系内の圧力および温度が一定になった
後、バルブV−5を開けて試料のサンプリングを開始し
た。このとき、流量調節弁V−6により流量を調節し
た。測定流速は、0.07〜4dm3/分とした。流量調節
弁で減圧し、溶解力を失った二酸化炭素から析出した試
料を氷浴中のトラップで回収した。バルブV−3および
5を閉めサンプリングを終了した。その後、バルブV−
4を開け、配管中に残っている試料を二酸化炭素ですべ
て流し出した。試料の回収が完全に終わった後、トラッ
プを系内から外した。得られたトラップ内の抽出物を4
0℃にて減圧濃縮し、溶媒を除去することにより、高純
度(約93%)のアスタキサンチンを得ることができ
た。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、ファフィア・ロドジー
マの培養菌体から、アスタキサンチンが効率よく分離・
精製でき、工業的に有用な培養菌体からのアスタキサン
チンの分離・精製方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法で使用する超臨界抽出装置の具体
例の説明図。
【図2】 本発明のアスタキサンチンの分離・精製方法
の具体例を示すフローチャート。
【符号の説明】
1:ボンベ、2:乾燥管、3:フィルタ、4:冷却ユニ
ット、5:昇圧用ポンプ、6:圧力計、7:安全弁、
8:予熱器、9:逆止弁、10:平衡セル、11:水恒
温槽、12:高圧用フィルタ、13:加熱ユニット、1
4:トラップ、15:水浴、16:飽和器、17:流量

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エタノールを助溶媒とする超臨界二酸化
    炭素抽出および硝酸銀溶液を併用することを特徴とする
    ファフィア・ロドジーマ(Phaffia rhodozyma)の培養
    菌体からのアスタキサンチンの分離・精製方法。
  2. 【請求項2】 培養菌体を分解または破砕し、有機溶媒
    抽出し、硝酸銀を添加した後、エタノールを助溶媒とし
    て超臨界二酸化炭素抽出を行う請求項1記載の方法。
JP6290977A 1994-11-25 1994-11-25 培養菌体からのアスタキサンチンの分離・精製方法 Pending JPH08140695A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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