JPH08140392A - 無整流子直流電動機の駆動装置 - Google Patents

無整流子直流電動機の駆動装置

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JPH08140392A
JPH08140392A JP6295573A JP29557394A JPH08140392A JP H08140392 A JPH08140392 A JP H08140392A JP 6295573 A JP6295573 A JP 6295573A JP 29557394 A JP29557394 A JP 29557394A JP H08140392 A JPH08140392 A JP H08140392A
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JP
Japan
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drive
sensorless
voltage difference
commutation
zero
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JP6295573A
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English (en)
Inventor
Yoriyuki Takegawa
順之 武川
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Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘起電圧のゼロクロスポイントの検出に際し
てノイズの影響を受けにくくすると共に、負荷の急変に
対する脱調防止を図る。 【構成】 無整流子直流電動機の駆動巻線1〜3の各相
間の電圧差を表わす電圧差信号VBA,VCB,VACを与
え、これらを互いに大小比較することによって、駆動巻
線1〜3に発生する誘起電圧のゼロクロスポイントを表
わすセンサレス信号ZA ,ZB ,ZC を与える。各相間
の電圧差を被比較信号とすることにより、比較される電
圧差が大となり、また、転流タイミングが±30度以上
ずれてもセンサレス信号ZA 〜ZC が与えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無整流子直流電動機の駆
動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に関連する従来技術のひとつとし
て、特開昭61−112589号公報に記載のブラシレ
スモータ駆動装置がある。これは、3相Y結線された電
機子巻線の各相に発生する誘起電圧を信号変換手段によ
って90度位相を遅らせた後、任意の1相の電圧と、他
の2相を抵抗で分割合成した電圧とを比較器群によって
比較し、これらが一致することで上記任意の1相の誘起
電圧のゼロクロスポイントを検出し、これに基づいてコ
ミュテータを構成するスイッチング素子群をオン/オフ
制御するようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術によれ
ば、比較される任意の1相の電圧と他の2相の抵抗合成
電圧との間の電圧差が上記任意の1相の誘起電圧がゼロ
クロスする前後において小さいので、PWMによるチョ
ッピングなどに伴うノイズの影響を受けやすく、ゼロク
ロスポイントの検出に支障をきたすおそれがある。
【0004】図9は上記従来技術の等価回路で、ここで
は各相の誘起電圧の位相を90度遅らせるための信号変
換手段は無視されている。今、図示するように相Cから
相Bに向かって電機子電流Iがコミュテータによって与
えられているとすると、任意の1相である比較器COM
の(+)入力電圧VA はVA =EA −EB +I・rとな
る。EA は相Aの誘起電圧、EB は相Bの誘起電圧、r
は電機子巻線の内部抵抗である。他の2相の抵抗合成電
圧である比較器COMの(−)入力電圧VS はVS
(EC −EB )/2+I・rとなる。EC は相Cの誘起
電圧である。共通項I・rを省略すると、 VA =EA −EBS =(EC −EB )/2 となる。なお、比較器COMの(−)入力側の合成用の
2つの抵抗は1対1に設定されている。図10は図9の
等価回路における誘起電圧EA ,EB ,EC と比較器C
OMの入力電圧VA ,VS との関係を説明するための波
形図である。区間Lは上述の電機子電流Iの通電区間で
あり、その中央のポイントP1 で任意の1相である相A
の誘起電圧EA がゼロクロスし、このゼロクロスポイン
トP1 はVA =VS のポイントP2 に一致している。こ
の波形図からも明らかなように、VS の振幅が半分にな
るために、ゼロクロスポイントP1 の前後すなわち区間
LにおいてVA とVS との電圧差は大きくならない。ノ
イズの影響防止の観点からすれば、両者の電圧差をでき
るだけ大きくすることが望ましい。
【0005】また、上記従来技術によれば、任意の1相
の電圧と他の2相の抵抗合成電圧との一致を検出するだ
けであるので、負荷の急変時や起動時において電機子巻
線の転流タイミングが±30度以上ずれると脱調してし
まい、負荷の急変に弱いという問題がある。
【0006】本発明は上記観点に基づいてなされたもの
で、その目的は、ノイズの影響をより受けにくく、しか
も、負荷の急変にも強い無整流子直流電動機の駆動装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明においては、3相
Y結線された駆動巻線と、前記駆動巻線に駆動電流を与
えるためのコミュテータを構成するスイッチング手段と
を有する無整流子直流電動機において、前記駆動巻線に
発生する誘起電圧を入力し、前記駆動巻線の各相間の電
圧差を表わす3つの電圧差信号を出力する電圧差信号出
力手段と、前記3つの電圧差信号を互いに大小比較する
ことによって、前記駆動巻線に発生する誘起電圧のゼロ
クロスポイントを表わす3つのセンサレス信号を出力す
る比較手段とを有し、前記センサレス信号に基づいて前
記スイッチング手段を制御することにより前記駆動巻線
に対する駆動電流を転流させるようにした無整流子直流
電動機の駆動装置によって、上記目的を達成する。
【0008】また、本発明においては、3相Y結線され
た駆動巻線と、前記駆動巻線に駆動電流を与えるための
コミュテータを構成する6個のスイッチング素子からな
るスイッチング手段とを有する無整流子直流電動機にお
いて、前記駆動巻線に発生する誘起電圧を入力し、前記
駆動巻線の各相間の電圧差を表わす3つの電圧差信号を
出力する電圧差信号出力手段と、前記3つの電圧差信号
を互いに大小比較することによって、前記駆動巻線に発
生する誘起電圧のゼロクロスポイントを表わす3つのセ
ンサレス信号を出力する比較手段と、前記センサレス信
号に基づいて前記スイッチング手段を制御することによ
り前記駆動巻線に対する駆動電流を転流させる転流制御
手段とを有し、前記転流制御手段が、前記駆動巻線に対
する駆動電流の転流開始から前記センサレス信号が与え
られるまでの時間を実ゼロクロス時間として検出する実
ゼロクロス時間検出手段と、前記駆動巻線に対する駆動
電流の転流が開始した後前記センサレス信号が与えられ
るべき目標ゼロクロス時間を現在の転流周期に基づいて
設定する目標ゼロクロス時間設定手段と、前記目標ゼロ
クロス時間と前記実ゼロクロス時間との差を求め、前記
センサレス信号が前記目標ゼロクロス時間に発生するよ
うに、前記差に基づく比例・積分演算により次回の転流
周期を決定する転流周期決定手段と、前記比較手段から
出力されるセンサレス信号の状態に応じて前記6個のス
イッチング素子のオン/オフを割当てたテーブルを有
し、決定された転流周期に従い前記センサレス信号の状
態に応じて前記6個のスイッチング素子を制御する制御
手段とを含む無整流子直流電動機の駆動装置によって、
上記目的を達成する。
【0009】更に、本発明においては、3相Y結線され
た駆動巻線と、前記駆動巻線に駆動電流を与えるための
コミュテータを構成する6個のスイッチング素子からな
るスイッチング手段とを有する無整流子直流電動機にお
いて、前記駆動巻線に発生する誘起電圧を入力し、前記
駆動巻線の各相間の電圧差を表わす3つの電圧差信号を
90度位相を遅らせて出力する電圧差信号出力手段と、
前記3つの電圧差信号を互いに大小比較することによっ
て、前記駆動巻線に発生する誘起電圧のゼロクロスポイ
ントを表わす3つのセンサレス信号を出力する比較手段
と、前記センサレス信号の状態に応じて前記6個のスイ
ッチング素子のオン/オフを割当てたテーブルを有し、
このテーブルに従い前記センサレス信号の状態に応じて
前記6個のスイッチング素子をオン/オフ制御すること
により、前記駆動巻線に対する駆動電流を転流させる転
流制御手段とを有する無整流子直流電動機の駆動装置に
よって、上記目的を達成する。
【0010】
【作用】本発明によれば、無整流子直流電動機の駆動巻
線の各相間の電圧差を表わす3つの電圧差信号を互いに
大小比較するので、比較される電圧差信号の振幅が従来
のように小さくなることがなく、大きな電圧差をもって
比較される。そのため、ノイズの影響をきわめて受けに
くくなる。また、各相間の電圧差である電圧差信号を比
較するので、任意の1相の電圧と他の2相の抵抗合成電
圧とを比較する従来技術と異なり、急負荷時などにおい
て転流タイミングが±30度以上ずれた場合でもセンサ
レス信号が出力される。そのため、脱調するようなこと
がなく、負荷の急変に対して強くなる。
【0011】また、本発明によれば、無整流子直流電動
機の駆動巻線の各相間の電圧差を表わす3つの電圧差信
号を互いに大小比較することによりセンサレス信号を与
えることに加えて、センサレス信号が与えられるべき目
標ゼロクロス時間とセンサレス信号が実際に与えられた
実ゼロクロス時間との差に応じた比例および積分演算に
より、目標ゼロクロス時間にセンサレス信号が発生する
ように、転流周期が調節される。実ゼロクロス時間と目
標ゼロクロス時間との差の積分結果のみならず、その差
そのものに比例して転流周期が調節されるので、応答性
よくしかも安定した運転を図ることができる。
【0012】更に、本発明によれば、無整流子直流電動
機の駆動巻線の各相間の電圧差を表わす3つの電圧差信
号を互いに大小比較することによりセンサレス信号を与
えることに加えて、電圧差信号を90度位相を遅らせ、
センサレス信号の状態に応じて6個のスイッチング素子
のオン/オフを割当てたテーブルに従い、センサレス信
号の状態に応じてコミュテータを構成する6個のスイッ
チング素子がオン/オフ制御される。これによれば、構
成を簡単化することができる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す構成図、図2
は図1の構成におけるセンサレス信号ZA ,ZB ,ZC
および転流制御信号AU ,AL ,BU ,BL ,CU ,C
Lを表わす波形図である。
【0014】図1において、1,2,3は相A,相B,
相Cからなる3相Y結線された無整流子直流電動機の駆
動巻線、4,5,6,7,8,9は駆動巻線1〜3の転
流を制御するためのコミュテータを構成するスイッチン
グトランジスタである。スイッチングトランジスタ4〜
9は、コレクタ・エミッタ回路に電源10が印加される
ようになっており、それらのベースにコントロールユニ
ット11から転流制御信号AU 〜CL が与えられるよう
になっている。スイッチングトランジスタ4〜9は転流
制御信号AU 〜CL に従ってオン/オフし、これによ
り、駆動巻線1〜3に対する駆動電流の転流が行なわ
れ、図示しない永久磁石ロータが回転駆動される。
【0015】12は第1の差動増幅器で、駆動巻線1の
端子電圧と駆動巻線2の端子電圧とを入力し、これらの
電圧差である第1の電圧差信号VBAを与える。13は第
2の差動増幅器で、駆動巻線2の端子電圧と駆動巻線3
の端子電圧とを入力し、これらの電圧差である第2の電
圧差信号VCBを与える。14は第3の差動増幅器で、駆
動巻線3の端子電圧と駆動巻線1の端子電圧とを入力
し、これらの電圧差である第3の電圧差信号VACを与え
る。15は第1の比較器で、第1の電圧差信号V BAと第
2の電圧差信号VCBとを入力し、センサレス信号ZA
コントロールユニット11に与える。16は第2の比較
器で、第2の電圧差信号VCBと第3の電圧差信号VAC
を入力し、センサレス信号ZB をコントロールユニット
11に与える。17は第3の比較器で、第3の電圧差信
号VACと第1の電圧差信号VBAとを入力し、センサレス
信号ZC をコントロールユニット11に与える。センサ
レス信号ZA 〜ZC は、図2に示すようにパルス列とな
り、その立上がり部分および立下がり部分が駆動巻線1
〜3に発生する誘起電圧のゼロクロスポイントを表わし
ている。
【0016】図3は図1の等価回路で、スイッチングト
ランジスタ7,8がオンの場合を示している。第1の差
動増幅器12から出力される第1の電圧差信号VBAはV
BA=EB −EA −I・rとなる。EA は相Aの誘起電
圧、EB は相Bの誘起電圧、Iはスイッチングトランジ
スタ7,8のオンによって流れる駆動電流、rは駆動巻
線1〜3の内部抵抗である。一方、第3の差動増幅器1
4から出力される第3の電圧差信号VACはVAC=EA
C −I・rとなる。EC は相Cの誘起電圧である。共
通項I・rを省略すると、 VBA=EB −EAAC=EA −EC となり、これらが比較器17で比較される。図4は図3
における誘起電圧EA ,EB ,EC と第3の比較器17
に与えられる第1および第3の電圧差信号VBA,VAC
の関係を示す波形図である。図から明らかなように、相
Aの誘起電圧EAのゼロクロスポイントP1 で第1の電
圧差信号VBA=第2の電圧差信号VACとなり、比較器で
これを検出することによってゼロクロスポイントを検出
することができることがわかる。なお、区間Lはスイッ
チングトランジスタ7,8のオン区間を示している。ま
た、図4から明らかなように、ゼロクロスポイントP1
の前後すなわち区間Lにおいてで第1の電圧差信号VBA
と第2の電圧差信号VACとの差が従来の略2倍となり、
ノイズの影響をきわめて受けにくくなる。更に、駆動巻
線1〜3の端子間の電圧差を比較するので、転流位相が
±30度以上ずれた場合でもセンサレス信号が出力され
る。
【0017】センサレス信号ZA 〜ZC を入力するコン
トロールユニット11は次の機能を有している。コント
ロールユニット11は、今回の転流の発生からセンサレ
ス信号ZA 〜ZC の立上がり部分または立下がり部分ま
での時間を実ゼロクロス時間tact として検出する。コ
ントロールユニット11は、今回の転流の発生からセン
サレス信号ZA 〜ZC の立上がり部分または立下がり部
分が与えられるべき目標時間を表わす目標ゼロクロス時
間tref を、 tref =(j/k)・Tn-1 ここで、(j/k)・Tn-1 は今回の転流周期Tn-1
k等分したj番目までの時間幅を表わす、に従って設定
する。目標ゼロクロス時間tref は、通常、j=1,k
=2として、転流周期の中央となるように設定される。
jおよびkの値を変えれば任意に変えることができる。
コントロールユニット11は、目標ゼロクロス時間t
ref と実ゼロクロス時間tact との差Δtn-1 =tref
−tact に応じて次回の転流周期の積分値Tinを、 Tin=Ki ・Δtn-1 +Tin-1 ここで、Ki は積分定数、Tin-1は今回の転流周期の積
分値である、 に従って積分演算する。コントロールユニット11は、
差Δtn-1 および次回の転流周期の積分値Tinに応じて
次回の転流周期Tn を、 Tn =KP ・Δtn-1 +Tin ここで、KP は比例定数である、に従って比例演算によ
り決定する。更に、コントロールユニット11は、セン
サレス信号ZA 〜ZC の状態に応じて転流制御信号AU
〜CL を割当て、割当てられた転流制御信号AU 〜CL
を次回の転流タイミング時にスイッチングトランジスタ
4〜9に出力する。
【0018】図5は転流周期の決定を説明するための説
明図である。今回の転流の発生時点t1 からセンサレス
信号ZA 〜ZC の立上がり又は立下がり部分hが実際に
与えられるまでの実ゼロクロス時間tact が検出され
る。今回の転流周期Tn-1 に基づいて、センサレス信号
A 〜ZC の立上がり又は立下がり部分hが与えられる
べき目標時間である目標ゼロクロス時間tref が設定さ
れる。目標ゼロクロス時間tref と実ゼロクロス時間t
act との差Δtn-1 が演算され、センサレス信号ZA
C の立上がり又は立下がり部分hが目標ゼロクロス時
間tref に与えられるように、差Δtn-1 に応じて上式
から次回の転流周期Tn が決定される。
【0019】図2に示すように、センサレス信号ZA
C の状態1〜6に応じて転流制御信号AU 〜CL が夫
々割当てられている。センサレス信号ZA 〜ZC の状態
1すなわちZA 〜ZC =(1,0,0)では転流制御信
号AU =0,AL =1,BU=1,BL =0,CU
0,CL =0が割当てられ、ZA 〜ZC =(1,1,
0)の状態2では転流制御信号AU =0,AL =1,B
U =0,BL =0,CU =1,CL =0が割当てられ、
A 〜ZC =(0,1,0)の状態3では転流制御信号
U =0,AL =0,BU =0,BL =1,CU =1,
L =0が割当てられ、ZA 〜ZC =(0,1,1)の
状態4では転流制御信号AU =1,AL =0,BU
0,BL =1,CU =0,CL =0が割当てられ、ZA
〜ZC =(0,0,1)の状態5では転流制御信号AU
=1,AL =0,BU =0,BL =0,CU =0,CL
=1が割当てられ、ZA 〜ZC =(1,0,1)の状態
6では転流制御信号AU =0,AL =0,BU =1,B
L =0,CU =0,CL =1が割当てられる。割当てら
れた転流制御信号AU 〜CL はスイッチングトランジス
タ4〜9に与えられ、これによって転流が発生する。
【0020】図6は図1のコントロールユニット11の
フローチャートである。以下、図6を併用して上記構成
の動作を説明する。
【0021】無整流子直流電動機は同期運転によって起
動され、誘起電圧が安定出力される状態まで加速された
後、上記構成によるセンサレス運転に切換えられる。駆
動されることで駆動巻線1〜3に誘起電圧が発生し、第
1の差動増幅器12から駆動巻線2の端子電圧と駆動巻
線1の端子電圧との差電圧である第1の電圧差信号VBA
が与えられ、第2の差動増幅器13から駆動巻線3の端
子電圧と駆動巻線2の端子電圧との差電圧である第2の
電圧差信号VCBが与えられ、第3の差動増幅器14から
駆動巻線1の端子電圧と駆動巻線3の端子電圧との差電
圧である第3の電圧差信号VACが与えられる。第1の比
較器15は第1の電圧差信号VBAと第2の電圧差信号V
CBとの大小比較を介して相Bの誘起電圧のゼロクロスポ
イントを表わすセンサレス信号ZA をコントロールユニ
ット11に与え、第2の比較器16は第2の電圧差信号
CBと第3の電圧差信号VACとの大小比較を介して相C
の誘起電圧のゼロクロスポイントを表わすセンサレス信
号ZB をコントロールユニット11に与え、第3の比較
器17は第1の電圧差信号VBAと第3の電圧差信号VAC
との大小比較を介して相Aの誘起電圧のゼロクロスポイ
ントを表わすセンサレス信号ZC をコントロールユニッ
ト11に与える。センサレス運転への切換え当初におい
ては、コントロールユニット11は、ステップ20で所
定の転流周期を設定し、次のステップ21で所定の転流
制御信号AU 〜CL をスイッチングトランジスタ4〜9
に与えて転流を行なわせ、センサレス信号ZA 〜ZC
基づくセンサレス運転を開始する。
【0022】コントロールユニット11は、ステップ2
2で転流周期から次回の転流タイミングを設定し、ステ
ップ23で内部タイマをリセットしスタートさせて実ゼ
ロクロス時間tact の計測を開始する。次いで24に入
り、センサレス信号ZA 〜ZC の立上がり又は立下がり
部分が発生したか否かを判断する。センサレス信号ZA
〜ZC の立上がり又は立下がり部分が発生することで、
ステップ25に入り、実ゼロクロス時間tact を記憶
し、ステップ26に入る。センサレス信号ZA 〜ZC
立上がり又は立下がり部分が発生していなければ、直ち
にステップ26に入る。ステップ26で転流タイミング
か否かを判断し、まだ転流タイミングでなければステッ
プ24に戻り、転流タイミングであることでステップ2
7に入る。コントロールユニット11は、ステップ27
で、現在のセンサレス信号ZA 〜ZC の状態に応じて転
流制御信号AU 〜CL を割当て、スイッチングトランジ
スタ4〜9に与える。これにより新な転流が発生する。
ステップ27の後はステップ28に入り、目標ゼロクロ
ス時間tref を設定した後、ステップ29で、目標ゼロ
クロス時間tref と実ゼロクロス時間tact との差Δt
n-1 に基づいて積分演算により次回の転流周期の積分値
inを求め、差Δtn-1 および次回の転流周期の積分値
inに基づいて比例演算により次回の転流周期Tn を決
定する。その後、ステップ22に戻る。
【0023】図7は本発明の別の実施例を示す構成図
で、その特徴は、先の実施例における第1〜第3の差動
増幅器12〜14に90度位相を遅らせるためのコンデ
ンサC1 ,C2 を挿入して第1〜第3の積分差動増幅器
とし、コントロールユニット33がセンサレス信号ZA
〜ZC の状態に応じて転流制御信号AU 〜CL を割当て
るだけの機能でいいようにしたものである。コントロー
ルユニット33は、図8に示す割当テーブルを有し、こ
れに従って転流制御信号AU 〜CL を割当てる。すなわ
ち、ZA 〜ZC =(0,1,0)ではAU 〜CL
(1,0,0,1,0,0)、ZA 〜ZC =(0,1,
1)ではAU 〜CL =(1,0,0,0,0,1)、Z
A 〜ZC =(0,0,1)ではAU 〜CL =(0,0,
1,0,0,1)、ZA 〜ZC =(1,0,1)ではA
U 〜CL =(0,1,1,0,0,0)、ZA 〜ZC
(1,0,0)ではAU 〜CL =(0,1,0,0,
1,0)、ZA 〜ZC =(1,1,0)ではAU 〜CL
=(0,0,0,1,1,0)が割当てられる。これに
よれば、構成をより簡単化することができる。その他の
構成および動作は先の実施例で述べた通りである。な
お、本例では構成の簡単化のため差動増幅器にコンデン
サを挿入することで90度位相を遅らせるようにした
が、比較器の出力側などに90度遅れ回路を別に挿入す
るように構成してもよい。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、無
整流子直流電動機の駆動巻線の各相間の電圧差を表わす
3つの電圧差信号を互いに大小比較することによって、
誘起電圧のゼロクロスポイントを表わすセンサレス信号
を与えるようにしたので、比較される電圧差信号の振幅
が従来のように小さくなることがなく、大きな電圧差を
もって比較され、ノイズの影響をきわめて受けにくくな
る。また、各相間の電圧差である電圧差信号を比較する
ので、任意の1相の電圧と他の2相の抵抗合成電圧とを
比較する従来技術と異なり、急負荷時などにおいて転流
タイミングが±30度以上ずれた場合でもセンサレス信
号が出力され、脱調するようなことがなく、負荷の急変
に対して強い無整流子直流電動機の駆動装置を提供する
ことができる。
【0025】また、本発明によれば、無整流子直流電動
機の駆動巻線の各相間の電圧差を表わす3つの電圧差信
号を互いに大小比較することによりセンサレス信号を与
えることに加えて、センサレス信号が与えられるべき目
標ゼロクロス時間とセンサレス信号が実際に与えられた
実ゼロクロス時間との差に応じた比例および積分演算に
より、目標ゼロクロス時間にセンサレス信号が発生する
ように、転流周期が調節されるようにしたので、実ゼロ
クロス時間と目標ゼロクロス時間との差の積分結果のみ
ならず、その差そのものに比例して転流周期が調節さ
れ、応答性よく、しかも、安定した運転を図ることがで
きる。
【0026】更に、本発明によれば、無整流子直流電動
機の駆動巻線の各相間の電圧差を表わす3つの電圧差信
号を互いに大小比較することによりセンサレス信号を与
えることに加えて、電圧差信号を90度位相を遅らせ、
センサレス信号の状態に応じて6個のスイッチング素子
のオン/オフを割当てたテーブルに従い、センサレス信
号の状態に応じてコミュテータを構成する6個のスイッ
チング素子がオン/オフ制御されるようにしたので、構
成を簡単化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】図2は図1の構成におけるセンサレス信号およ
び転流制御信号を表わす波形図である。
【図3】図3は図1の等価回路である。
【図4】図4は図3における誘起電圧と第3の比較器に
与えられる第1および第3の電圧差信号との関係を示す
波形図である。
【図5】図5は図1の構成における転流周期の決定を説
明するための説明図である。
【図6】図6は図1の構成におけるコントロールユニッ
トのフローチャートである。
【図7】図7は本発明の別の実施例を示す構成図であ
る。
【図8】図8は図7の構成におけるコントロールユニッ
トに格納されている割当テーブルを示す図である。
【図9】図9は従来技術の等価回路である。
【図10】図10は図9の等価回路における誘起電圧と
比較器の入力電圧との関係を説明するための波形図であ
る。
【符号の説明】
1〜3 駆動巻線 4〜9 スイッチングトランジスタ 12〜14 差動増幅器 15〜17 比較器 11 コントロールユニット 30〜32 積分差動増幅器 33 コントロールユニット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3相Y結線された駆動巻線と、前記駆動
    巻線に駆動電流を与えるためのコミュテータを構成する
    スイッチング手段とを有する無整流子直流電動機におい
    て、 前記駆動巻線に発生する誘起電圧を入力し、前記駆動巻
    線の各相間の電圧差を表わす3つの電圧差信号を出力す
    る電圧差信号出力手段と、 前記3つの電圧差信号を互いに大小比較することによっ
    て、前記駆動巻線に発生する誘起電圧のゼロクロスポイ
    ントを表わす3つのセンサレス信号を出力する比較手段
    とを有し、 前記センサレス信号に基づいて前記スイッチング手段を
    制御することにより前記駆動巻線に対する駆動電流を転
    流させるようにした無整流子直流電動機の駆動装置。
  2. 【請求項2】 3相Y結線された駆動巻線と、前記駆動
    巻線に駆動電流を与えるためのコミュテータを構成する
    6個のスイッチング素子からなるスイッチング手段とを
    有する無整流子直流電動機において、 前記駆動巻線に発生する誘起電圧を入力し、前記駆動巻
    線の各相間の電圧差を表わす3つの電圧差信号を出力す
    る電圧差信号出力手段と、 前記3つの電圧差信号を互いに大小比較することによっ
    て、前記駆動巻線に発生する誘起電圧のゼロクロスポイ
    ントを表わす3つのセンサレス信号を出力する比較手段
    と、 前記センサレス信号に基づいて前記スイッチング手段を
    制御することにより前記駆動巻線に対する駆動電流を転
    流させる転流制御手段とを有し、 前記転流制御手段が、 前記駆動巻線に対する駆動電流の転流開始から前記セン
    サレス信号が与えられるまでの時間を実ゼロクロス時間
    として検出する実ゼロクロス時間検出手段と、 前記駆動巻線に対する駆動電流の転流が開始した後前記
    センサレス信号が与えられるべき目標ゼロクロス時間を
    現在の転流周期に基づいて設定する目標ゼロクロス時間
    設定手段と、 前記目標ゼロクロス時間と前記実ゼロクロス時間との差
    を求め、前記センサレス信号が前記目標ゼロクロス時間
    に発生するように、前記差に基づく比例・積分演算によ
    り次回の転流周期を決定する転流周期決定手段と、 前記比較手段から出力されるセンサレス信号の状態に応
    じて前記6個のスイッチング素子のオン/オフを割当て
    たテーブルを有し、決定された転流周期に従い前記セン
    サレス信号の状態に応じて前記6個のスイッチング素子
    を制御する制御手段とを含む無整流子直流電動機の駆動
    装置。
  3. 【請求項3】 前記目標ゼロクロス時間設定手段が現在
    の転流周期をk等分したj番目までの時間幅で前記目標
    ゼロクロス時間を設定し、 前記転流周期決定手段が、演算式 Tin=Ki ・Δtn-1 +Tin-1n =KP ・Δtn-1 +Tin ここで、Tinは次回の転流周期の積分値、Ki は積分定
    数、Δtn-1は前記目標ゼロクロス時間と前記実ゼロク
    ロス時間との差、Tin-1は現在の転流周期の積分値、T
    n は次回の転流周期、KP は比例定数である、に従って
    次回の転流周期を決定する請求項2に記載の無整流子直
    流電動機の駆動装置。
  4. 【請求項4】 3相Y結線された駆動巻線と、前記駆動
    巻線に駆動電流を与えるためのコミュテータを構成する
    6個のスイッチング素子からなるスイッチング手段とを
    有する無整流子直流電動機において、 前記駆動巻線に発生する誘起電圧を入力し、前記駆動巻
    線の各相間の電圧差を表わす3つの電圧差信号を90度
    位相を遅らせて出力する電圧差信号出力手段と、 前記3つの電圧差信号を互いに大小比較することによっ
    て、前記駆動巻線に発生する誘起電圧のゼロクロスポイ
    ントを表わす3つのセンサレス信号を出力する比較手段
    と、 前記センサレス信号の状態に応じて前記6個のスイッチ
    ング素子のオン/オフを割当てたテーブルを有し、この
    テーブルに従い前記センサレス信号の状態に応じて前記
    6個のスイッチング素子をオン/オフ制御することによ
    り、前記駆動巻線に対する駆動電流を転流させる転流制
    御手段とを有する無整流子直流電動機の駆動装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015027120A (ja) * 2013-07-24 2015-02-05 日立オートモティブシステムズ株式会社 ブラシレスモータの制御装置
CN105262384A (zh) * 2015-11-16 2016-01-20 上海电机学院 无刷直流电机无位置控制系统及其换向点捕捉方法
US9912268B2 (en) 2015-04-30 2018-03-06 Semiconductor Components Industries, Llc Sensor-less circuit and method for detecting a rotor position
JP2020202701A (ja) * 2019-06-12 2020-12-17 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. 電動機

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