JPH0814009A - 加圧流動床ボイラ式複合サイクル発電プラントの運転制御方法 - Google Patents

加圧流動床ボイラ式複合サイクル発電プラントの運転制御方法

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JPH0814009A
JPH0814009A JP15008094A JP15008094A JPH0814009A JP H0814009 A JPH0814009 A JP H0814009A JP 15008094 A JP15008094 A JP 15008094A JP 15008094 A JP15008094 A JP 15008094A JP H0814009 A JPH0814009 A JP H0814009A
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steam
fluidized bed
turbine
pressurized fluidized
bed boiler
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Masaaki Wakabayashi
正昭 若林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加圧流動床ボイラにおいて高い安全性を保つ
一方、タービンバイパス装置等の容量増加を抑えて機器
構成を簡素にすること。 【構成】 ボイラトリップ信号およびガスタービントリ
ップ信号のいずれかの信号が与えられると、論理回路8
0、83により蒸気タービンを負荷ランバック運転に移
行させる、動作指令信号が出力される。この信号で加圧
流動床ボイラの燃料弁が全閉し、ガスタービン発電機の
遮断器が開く。一方、蒸気タービントリップ信号が与え
られると、論理回路82、85によりタービンバイパス
装置を始動させる動作指令信号が出力される。この信号
で蒸気タービン発電機の遮断器が開き、再熱蒸気逃がし
弁が全開する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加圧流動床ボイラ式複
合サイクル発電プラントに係り、特に加圧流動床ボイラ
およびガスタービンのトリップに対して蒸気タービンを
負荷ランバック運転に移行させ、加圧流動床ボイラでの
発生蒸気が急変するのを抑え、加圧流動床ボイラの安全
性を保つのに好適な運転制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、石炭焚き火力発電プラントの熱効
率の改善を目的とした加圧流動床ボイラ式ガス−蒸気複
合サイクル発電(PFBC)と称される新たな発電方式
が注目されている。この発電方式は加圧容器内に収納し
た流動床ボイラで燃料を燃やし発生した蒸気タービンを
駆動し、ボイラから出る排ガスでガスタービンを駆動し
て電気出力を得るもので、微粉炭をボイラで直接燃焼す
る方式に比べ、高効率で、かつ環境特性にも優れている
という特徴がある。
【0003】従来から、微粉炭焚きボイラを存する火力
発電プラントにおいては、プラント起動における燃焼性
の改善と、蒸気温度の上昇特性を改善し、起動時間の短
縮を図ることを意図してタービンバイパス装置を使用し
ているが、加圧流動床式ガス−蒸気複合サイクル発電プ
ラントにおいても同じ装置の使用が不可欠になる。
【0004】従来のタービンバイパス装置の一例を図4
を参照して説明する。通常、タービンパイパス装置は高
圧タービンパイパス系統と低圧タービンパイパス系統と
から構成され、これらを総称してタービンバイパス装置
という。このタービンパイパス装置を使用して蒸気ター
ビンを起動する方法を説明すると、ボイラ1からの蒸気
は主蒸気管2を通って高圧タービンバイパス管3に導か
れ、高圧バイパス弁4により圧力を調節され、減温器5
により温度が下げられて逆止弁の下流側の低温再熱蒸気
管6に流れて行く。この流れは高圧タービン7をバイパ
スすることから高圧タービンバイパス装置と呼ばれ、高
圧タービンバイパス管3、高圧バイパス弁4および減温
器5がこの系統を構成している。減温器5には蒸気温度
を下げるために冷却水調節弁8で流量調節された冷却水
が冷却水管9を通して導入される。
【0005】蒸気は再熱器10に送られて加熱されて高
温再熱蒸気管11から分岐される低圧タービンバイパス
管12に導かれ、低圧バイパス弁13により圧力を調節
され、減温器14によりさらに温度が下げられて復水器
15に導入される。この再熱蒸気の流れは中圧タービン
16および低圧タービン17をバイパスすることから、
低圧タービンパイパス装置と呼ばれ、低圧タービンパイ
パス管12、低圧バイパス弁13および減温器14がこ
の系統を構成している。ここでも、減温器14には冷却
水調節弁18で流量調節された冷却水が冷却水管19を
通して導入される。 このように、タービン起動操作に
おけるタービンバイパス装置の役割はボイラ1あるいは
再熱器10に給水または再熱蒸気を流しながら、蒸気圧
力および温度を徐々に高めることが可能で、特に蒸気温
度については高圧タービン7、中圧タービン16、低圧
タービン17の金属表面との間で温度差がなくなるまで
上昇させる、いわゆるメタルマッチング操作のために欠
かせない装置であるといえる。 このタービンバイパス
装置が使用されるとき、高圧タービン7入口の蒸気加減
弁20と、中圧タービン16入口のインターセプト弁2
1とを閉じ、また低温再熱蒸気管6の逆止弁23の働き
で低温の蒸気の流入が止められる。
【0006】この後、蒸気条件が各タービン7、16、
17で受入れ可能な状態になったとき、蒸気加減弁20
とインターセプト弁21とを決められたステップを踏み
ながら開け、タービン速度を徐々に高め、最終的に定格
回転数が保たれるようにする。各タービン7、16、1
7に負荷としての発電機24が投入され、徐々に投入負
荷を高めて行き、この過程でタービンバイパス装置の使
用が停止される。蒸気加減弁20等が開操作されて以
後、蒸気の流れは主蒸気管2、高圧タービン7、低温再
熱蒸気管6、再熱器10、中圧タービン16、蒸気管2
5、低圧タービン17となる。
【0007】また、ボイラ1にかけて復水ポンプ26で
昇圧した復水が復水管27、そして給水ポンプ28で昇
圧給水が給水管29を通して供給され、この間低圧給水
加熱器30で復水が、また高圧給水加熱器31で給水が
それぞれ加熱される。なお、符号32は脱気器である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、タービンバ
イパス装置は上記した起動時の働きとは別に、たとえば
プラントで負荷遮断等が発生し、緊急に高圧タービン1
6あるいは中圧タービン16、低圧タービン17に流入
する蒸気を処理する必要が生じたときに有効に働くもの
でなければならない。従来、容量の決定においては、こ
の緊急時に扱う蒸気量がどの程度になるかを目安として
決めることが多いが、この場合、特に低圧タービンバイ
パス装置においては蒸気圧力が低く、比容積が大きいた
めに、タービンバイパス蒸気を無理なく取り扱うために
はタービンバイパス管12、低圧バイパス弁13および
減温器14等の機器に大形のものが必要となる。また、
多量の冷却水をタービンバイパス蒸気に注入するには、
復水ポンプ26を大容量のもので構成しなければならな
い。
【0009】加圧流動床ボイラ式ガス蒸気複合発電プラ
ントにおいては、ボイラ、ガスタービンおよび蒸気ター
ビン等、プラントの構成機器が何等かの理由で停止を強
いられたときにボイラの安全性が保たれることを最優先
に考える必要があり、このためにタービンバイパス装置
に関係する上記した機器の一層の大形化、大容量化が避
けられない。
【0010】しかし、こうした大形化、大容量化は必然
的に設備費の増加を招き、またプラント運転上、無駄な
動力費等の発生をもたらすことになり、容量を抑えられ
るものは容量増加を伴わない簡素な装置で構成すること
が望まれる。
【0011】本発明の目的は、加圧流動床ボイラにおい
て高い安全性を保つ一方、タービンバイパス装置等の容
量増加を抑えて機器構成を簡素にするようにした加圧流
動床ボイラ式複合サイクル発電プラントの運転制御方法
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による運転制御方
法は、加圧流動床ボイラと、この加圧流動床ボイラの発
生蒸気により駆動される蒸気タービンと、加圧流動床ボ
イラの排ガスにより駆動されるガスタービンと、加圧流
動床ボイラの発生蒸気を蒸気タービンに付設される復水
器に回収するタービンバイパス装置とを備えてなる加圧
流動床ボイラ式複合サイクル発電プラントにおいて、加
圧流動床ボイラおよび/またはガスタービンでトリップ
が発生したとき、加圧流動床ボイラで生成される蒸気を
蒸気タービンに導き、蒸気タービンを負荷ランバック運
転に移行させることを特徴とするものである。
【0013】また、他の発明に係る運転制御方法は、加
圧流動床ボイラと、この加圧流動床ボイラの発生蒸気に
より駆動される蒸気タービンと、加圧流動床ボイラの排
ガスにより駆動されるガスタービンと、加圧流動床ボイ
ラの発生蒸気を蒸気タービンに付設される復水器に回収
するタービンバイパス装置とを備えてなる加圧流動床ボ
イラ式複合サイクル発電プラントにおいて、タービンバ
イパス装置と連絡する高温再熱蒸気管に再熱蒸気逃がし
弁を設け、蒸気タービンでトリップが発生したとき、タ
ービンパス装置を始動させて加圧流動床ボイラで生成さ
れる蒸気を一部につき、再熱蒸気逃がし弁を開放して系
外に放出しつつ、復水器に回収することを特徴とするも
のである。
【0014】
【作用】加圧流動床ボイラにおいては、炉内で燃料を燃
焼させて発生した数十気圧のボイラ排ガスをガスタービ
ンに供給している。また同じ炉内のベッド材に伝熱管を
埋めてベッド材からの熱を伝熱管内を流れる給水に伝え
て蒸気を発生させている。
【0015】このため、炉内のベッド材の出し入れ操作
による炉内充填量の制御に時間がかかるという特徴を踏
まえて適切に対処する必要がある。つまり、加圧流動床
ボイラおよびガスタービンのトリップに対して対処を誤
ると、炉内に充填されているベッド材の熱のために伝熱
管が焼損する可能性が高い。さらには、蒸気タービンの
トリップにおいても全く同様のことが起こり得る。
【0016】本発明に係る運転制御方法は、ベッド材に
蓄えられた熱を一時的に蒸気の発生に用いることを主眼
に運転制御するもので、加圧流動床ボイラおよびガスタ
ービンでトリップが発生したとき、発生蒸気を蒸気ター
ビンに導いて負荷ランバック運転に移行する。このよう
にすることで加圧流動床ボイラにおける発生蒸気量を確
保し、ベッド材の熱を伝熱管内を流れる給水および蒸気
で伝えて伝熱管が過熱状態に陥るのを防止する。
【0017】一方、蒸気タービンでトリップが発生した
ときには、高圧および低圧タービンバイパス装置を始動
させる。ここでも、この始動により蒸気がタービンバイ
パス装置を通して復水器に回収するので、蒸気発生量が
落ち込むことがない。加圧流動床ボイラにおける発生蒸
気量を維持しようとすると、高圧および低圧タービンバ
イパス装置の容量増加が必然的になるが、本発明におい
ては、容量増加に対し装置容量の増加によって対処せ
ず、高温の再熱蒸気の一部を再熱蒸気逃がし弁を使って
大気中に放出する。こうして比容積が大きくなる低圧タ
ービンバイパス装置での蒸気流量の減少を図る。このよ
うに、高圧および低圧タービンバイパス装置の効果的な
活用により、加圧流動床ボイラで緊急にベッド材の出し
入れ操作が必要となる場合も伝熱管に焼損を生じないだ
けの給水および蒸気を確保し、安全性が損なわれるのを
防止する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。なお、図4に示される構成と同一のものは同一
の符号を付しており、これらについては説明を省略す
る。
【0019】図2において、符号33は加圧流動床ボイ
ラを示しており、この加圧流動床ボイラ33内に過熱器
34と再熱器10とが備えられる。過熱器34を通る蒸
気は加熱されて主蒸気管2を通して高圧タービン7に供
給され、再熱器10を通る蒸気は加熱されて高温再熱蒸
気管11を通って中圧タービン16に供給される。加圧
流動床ボイラ33とガスタービン35入口とは排ガス管
36によって結ばれており、燃焼を経て生じた排ガスが
ガスサイクル側の原動機であるガスタービン35に供給
される。ガスタービン35の排ガスを導く排ガス管37
の経路に給水を加熱する高圧排ガスクーラ38と、復水
を加熱する低圧排ガスクーラ39とが設けられ、排ガス
はそこで給水あるいは復水と熱交換して低温の排ガスと
なり、煙突40から大気中に放出されるようになってい
る。
【0020】さらに、ガスタービン35のタービン軸と
直結している圧縮機41と発電機42とが設けられる。
この圧縮機41の出口は加圧流動床ボイラ33と高圧空
気管43によって結ばれて圧縮機41内で生成される高
圧空気が加圧流動床ボイラ33に供給される。
【0021】また、加圧流動床ボイラ33は、燃料弁4
4と燃料管45を介して結ばれている。高温再熱蒸気管
11の経路には再熱蒸気逃がし弁46が設けられる。
【0022】加圧流動床ボイラ33にボイラ緊急冷却装
置47を設けている。この緊急冷却装置47は水タンク
48冷却水ポンプ49水噴射弁50および冷却水管51
から構成されている。
【0023】なお、図中、符号52、53はガスタービ
ンおよび蒸気タービン発電機遮断器を、符号54は床内
で伝熱管に熱を伝えるベッド材を示している。
【0024】図3にプラント統括制御装置60によって
制御される各装置を改めて示している。プラント統括制
御装置60にはガスタービン出力を検出する負荷検出器
61および蒸気タービン出力を検出する負荷検出器62
からの負荷信号出力がそれぞれ入力される。
【0025】負荷検出器62のタービン負荷信号は負荷
指令信号との比較のために同時に蒸気タービンを制御装
置65に出力される。蒸気タービン制御装置65では負
荷設定回路等による所定の演算を経て、蒸気加減弁制御
信号およびインタセプト弁制御信号がつくられる。
【0026】プラント統括制御装置60では、後記の各
回路によってそれぞれ制御信号がつくられる。ガスター
ビン35および各タービン7、16、17のトリップ信
号が入力されると、回路が動作して蒸気タービン制御装
置65に緊急指令となる動作指令信号、ボイラ燃料弁4
4およびガスタービン発電機42の遮断器52に開閉信
号、タービンバイパス制御装置70に動作指令信号、再
熱蒸気逃がし弁46および蒸気タービン発電機24の遮
断器53に開閉信号が出力されるようになっている。
【0027】また、タービンバイパス制御装置70で
は、動作指令信号が与えられると次の信号が出力され
る。高圧タービンバイパス装置の高圧バイパス弁4およ
び冷却水調節弁5に高圧タービンバイパス制御信号、低
圧タービンバイパス装置の低圧バイパス弁13および冷
却水調節弁18に低圧タービンバイパス制御信号が出力
される。
【0028】なお、符号71は主蒸気圧力を検出する圧
力検出器、符号72は再熱蒸気圧力を検出する圧力検出
器であって、圧力信号を蒸気タービン制御装置65およ
びタービンバイパス制御装置70に出力する。
【0029】図1はプラント統括制御装置60の回路の
一実施例を示している。
【0030】ボイラトリップ信号およびガスタービント
リップ信号は、オア回路80に直接加えられ、また、そ
れぞれノット回路81を介してアンド回路82の2つの
入力端に加えられる。オア回路80では論理和に従って
条件が満たされたとき、出力信号がアンド回路83の一
方の入力端に加えられる。アンド回路83のもう一方の
入力端に蒸気タービントリップ信号がノット回路84を
介して入力される。
【0031】アンド回路82で論理積に従って条件が満
たされたとき、出力信号がアンド回路85の一方の入力
端に加えられる。もう一方の入力端には蒸気タービント
リップ信号が直接入力される。
【0032】アンド回路83で論理積に従って条件が満
たされたとき、蒸気タービン制御装置65に負荷ランバ
ック運転に移行する動作指令信号が出力される。このと
き、同時にボイラ燃料弁44および遮断器47に開閉信
号が出力される。
【0033】アンド回路85で論理積に従って条件が満
たされたとき、タービンバイパス制御装置70にタービ
ンパイパス装置を働かす動作指令信号が出力される。こ
のとき、同時に再熱蒸気逃がし弁46および遮断器53
に開閉信号が出力される。
【0034】さらに、プラント統括制御装置60に求め
られる最も重要な機能は、加圧流動床ボイラ33、ガス
タービン35、各タービン7、16、17等の主要機器
が危険にさらされないことである。これらの機器の保護
を目的としてボイラトリップ信号またはガスタービント
リップ信号および蒸気タービントリップ信号がアンド回
路86に加えられ、オア回路87を経てプラント全停止
に至る信号が出力される。また、給水ポンプ28、復水
ポンプ26の停止等により加圧流動床ボイラ33への給
水の供給が不可能であるとき、一方循環水ポンプ(図示
せず)の停止等により復水器15への冷却水の供給が不
可能であるとき出力されるタービン重要補機トリップ信
号がオア回路87の入力端に加えられ、この場合もプラ
ント全停止に至る信号が出力される。
【0035】このプラント全停止信号はボイラ緊急冷却
装置47に対する動作信号として冷却水ポンプ49およ
び水噴射弁50を働かすように出力される。
【0036】なお、図中符号88はノット回路を示して
いる。
【0037】加圧流動床ボイラ式複合サイクル発電プラ
ントを構成する主要機器で何等かの理由からトリップが
生じたとき、プラント統括制御装置60は機器トリップ
信号に基づいて加圧流動床ボイラ33の燃料弁44、ガ
スタービン発電機42の遮断器52、各タービン7、1
6、17の高圧および低圧バイパス装置、蒸気タービン
発電機24の遮断器53、再熱蒸気逃がし弁46を制御
する信号を出力する。蒸気タービンすなわちタービン
7、16、17が正常に運転中、ボイラトリップ信号お
よびガスタービントリップ信号のいずれかの信号が与え
られると、プラント統括制御装置60は蒸気タービンを
負荷ランバック運転に移行させる動作指令信号を出力す
る。この信号で燃料弁44が全閉し、遮断器52が開
く。
【0038】また、加圧流動床ボイラ33およびガスタ
ービン35が正常に運転中、蒸気タービントリップ信号
が入力されると、プラント統括制御装置60は高圧ター
ビンバイパス装置の高圧バイパス弁4および減温器5、
低圧タービンバイパス装置の低圧バイパス弁13および
減温器14を動作させる動作指令信号を出力する。この
信号で遮断器53が開き、再熱蒸気逃がし弁46が全開
する。
【0039】さらに、ボイラトリップ信号およびガスタ
ービントリップ信号のいずれかの信号と共に蒸気タービ
ントリップ信号が入力されると、プラント全停止とする
ためにプラント統括制御装置60が燃料弁44、遮断器
52、高圧バイパス弁4、減温器5、低圧バイパス弁1
3、減温器14、遮断器53に制御信号を出力すると共
に、ボイラ緊急冷却装置47の冷却水ポンプ49および
水噴射弁50に加圧流動床ボイラ33への冷却水の噴射
を行う制御信号を出力する。
【0040】上記の実施例においては、加圧流動床ボイ
ラ33またはガスタービン35の異常によりこれらの機
器のトリップを強いられたとき、各タービン7、16、
17を負荷ランバック運転に移行させるので、高圧ター
ビンバイパス装置および低圧タービンバイパス装置で処
理するタービンパイパス蒸気の流量が全容量よりも少な
い制限された容量にすることができる。したがって、高
圧および低圧タービンバイパス装置を構成する高圧ター
ビンバイパス管3、高圧バイパス弁4、低圧タービンバ
イパス管12、低圧バイパス弁13等の容量増加に対し
ても限られた容量増加で応じることが可能になる。
【0041】低圧タービンバイパス装置では、蒸気の比
容積が大きいことから、高圧タービンバイパス装置との
比較において大量のタービンパイパス、蒸気を扱うこと
への配慮が必要となる。上記実施例においては、再熱器
10からの高温再熱蒸気管11の経路に再熱蒸気逃がし
弁46を設けており、タービンバイパス蒸気の一部を大
気中に放出し、低圧タービンバイパス管12を流れるタ
ービンバイパス蒸気の流量を減少させる。これにより、
低圧タービンバイパス管12、低圧バイパス弁13等の
容量が無制限に大きくなるのを抑える。
【0042】また一方、蒸気の比容積が小さい高圧ター
ビンバイパス装置においては、意図的に容量を増加し、
高圧タービンバイパス管3の口径を増すことも可能であ
る。こうして、過熱器34および再熱器10に必要とさ
れる量の蒸気を流し、加圧流動床ボイラ33での蒸気の
発生に制限を加えないようにする。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、加圧流動
床ボイラおよび/またはガスタービンでトリップが発生
したとき、蒸気タービンを負荷ランバック運転に移行さ
せた蒸気発生量を確保するようにしたので、加圧流動床
ボイラ内部のベッド材の固着を防止することができる。
【0044】また本発明は、蒸気タービンでトリップが
発生したとき、タービンバイパス装置を始動させて一部
蒸気は系外に放出しながら復水器に回収するようにした
ので、タービンバイパス装置等の容量増加を抑えること
ができる。
【0045】したがって、本発明によれば、加圧流動床
ボイラにおける高い安全性を保つことができ、しかも、
タービンバイパス装置等を小形の簡素な機器によって構
成できる等の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による運転制御方法で使用される回路の
実施例を示すブロック図。
【図2】本発明による加圧流動床ボイラ式複合サイクル
発電プラントの系統図。
【図3】機能ブロックと共に示される図2の複合サイク
ル発電プラントの系統図。
【図4】従来のタービンバイパス装置の一例を示す系統
図。
【符号の説明】
3………高圧タービンパイパス管 4………高圧バイパス弁 7………高圧タービン 12………低圧タービンバイパス管 13………低圧バイパス弁 16………中圧タービン 17………低圧タービン 33………加圧流床ボイラ 35………ガスタービン 44………燃料弁 46………再熱蒸気逃がし弁 80、87…オア回路 81、84、88…ノット回路 82、83、85、86…アンド回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧流動床ボイラと、この加圧流動床ボ
    イラの発生蒸気により駆動される蒸気タービンと、前記
    加圧流動床ボイラの排ガスにより駆動されるガスタービ
    ンと、前記加圧流動床ボイラの発生蒸気を該蒸気タービ
    ンに付設される復水器に回収するタービンバイパス装置
    とを備えてなる加圧流動床ボイラ式複合サイクル発電プ
    ラントにおいて、前記加圧流動床ボイラおよび/または
    前記ガスタービンでトリップが発生したとき、該加圧流
    動床ボイラで生成される蒸気を前記蒸気タービンに導
    き、該蒸気タービンを負荷ランバック運転に移行させる
    ことを特徴とする加圧流動床ボイラ式複合サイクル発電
    プラントの運転制御方法。
  2. 【請求項2】 加圧流動床ボイラと、この加圧流動床ボ
    イラの発生蒸気により駆動される蒸気タービンと、前記
    加圧流動床ボイラの排ガスにより駆動されるガスタービ
    ンと、前記加圧流動床ボイラの発生蒸気を該蒸気タービ
    ンに付設される復水器に回収するタービンバイパス装置
    とを備えてなる加圧流動床ボイラ式複合サイクル発電プ
    ラントにおいて、前記タービンバイパス装置と連絡する
    高温再熱蒸気管に再熱蒸気逃がし弁を設け前記蒸気ター
    ビンでトリップが発生したとき、前記タービンパス装置
    を始動させて該加圧流動床ボイラで生成される蒸気を一
    部につき、前記再熱蒸気逃がし弁を開放して系外に放出
    しつつ、前記復水器に回収することを特徴とする加圧流
    動床ボイラ式複合サイクル発電プラントの運転制御方
    法。
JP15008094A 1994-06-30 1994-06-30 加圧流動床ボイラ式複合サイクル発電プラントの運転制御方法 Withdrawn JPH0814009A (ja)

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