JPH08136161A - 耐火物内張り容器の加熱装置とその加熱制御方法 - Google Patents

耐火物内張り容器の加熱装置とその加熱制御方法

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JPH08136161A
JPH08136161A JP27161294A JP27161294A JPH08136161A JP H08136161 A JPH08136161 A JP H08136161A JP 27161294 A JP27161294 A JP 27161294A JP 27161294 A JP27161294 A JP 27161294A JP H08136161 A JPH08136161 A JP H08136161A
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隆一 小田原
Yuji Ochiai
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】施工仕様ごとに変化する最適な循環空気パター
ンを簡便に求め、作業コストの低減を図る。 【構成】不定形耐火物1Aが内張りされた容器1内を上
下方向の循環流28を起こさせながら燃焼加熱する際、
ある燃料供給量に対して容器1内の耐火物温度が上下方
向で均一となるべき循環空気量として表した循環空気パ
ターン40を設定し、このパターン40に基づいて循環
空気の調節弁34を空気量指示調節計38によって制御
した耐火物内張り容器の加熱制御方法において、耐火物
内面の上下部に設けた内面温度センサ9U,9Lの計測
値TU ,TL 間の差が最少となるように調節弁34を制
御する温度指示調節計41を設け、ある特定の施工仕様
の容器1について、その温度指示調節計41によって調
節弁34を制御しながら容器1内の加熱によって循環空
気パターン40を設定し、その後、同じ施工仕様の容器
1について、この設定された循環空気パターン40に基
づいて調節弁34を空気量指示調節計38によって制御
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐火物内張り容器の加
熱装置とその加熱制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】転炉から鋳造設備へ溶鋼を運搬する場合
等に用いる耐火物内張り容器(取り鍋等)は、軟鋼等の
鍋外皮部の内面に耐火物を内張りしたものである。この
種の内張り容器では、転炉での出鍋時における熱衝撃や
溶鋼との連続的な接触により耐火物が破損または溶損す
るので、当該耐火物を定期的に補修する必要があり、こ
の補修には、耐火物の破損の度合いや溶損の度合いによ
り、小修理、中修理、大修理及び耐火物を全面的に張り
替える全修理がある。
【0003】この耐火物の補修作業は、当初からブロッ
ク状等の所定形状に形成された定形耐火物を用い、これ
を容器の外皮部内面に張り詰めるのが通常であったが、
かかる作業は熟練を要しかつ重労働であるため、最近で
は粘土状または泥土状をした不定形耐火物を外皮部の内
側に施工するようにして、もって補修作業の合理化を図
る傾向にある。
【0004】しかし、上記不定形耐火物は、予め乾燥し
ている定形耐火物とは異なり、その未乾燥時(補修作業
時)に6〜7%程度の水分を含んでいるので、定形耐火
物の場合と同じようにいきなり急加熱を行うと爆裂する
おそれがある。そこで、従来では、容器の上部開口部の
中心部から火口を容器底へ向けるようにバーナ(容器使
用時の加熱に兼用するもの)を設け、耐火物の乾燥期に
おいてはバーナを低負荷燃焼状態に絞った状態にしつ
つ、火口の外周部からその燃焼炎に沿わせて、バーナを
安定燃焼させるための一次空気より流量を高めに設定し
た二次空気(循環空気)を噴出させて当該燃焼炎の長炎
化を図り、これにより、燃焼ガスに上下方向の循環流を
起こさせて容器内の上部域と下部域とが均一温度のまま
緩やかに昇熱するようにしている(図2参照)。
【0005】図5は、かかる加熱制御を行う従来の加熱
装置の制御回路図を示しており、この加熱装置は、不定
形耐火物51が内張りされた容器52内を上下方向の循
環流を起こさせながら加熱する加熱手段(バーナ)53
と、この加熱手段53への燃料供給量に対して容器52
内の耐火物温度が上下方向で均一となるべき二次空気量
として表した二次空気パターン54を記憶する空気プロ
グラム設定器55と、加熱手段53への二次空気量を調
節する調節弁56と、この二次空気量を計測する空気量
センサ57と、この空気量センサ57の計測値が二次空
気パターン54と一致するよう調節弁56を制御する空
気量指示調節計58とを備えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記加熱装置では、容
器52内を上下方向の循環流を起こさせながら燃焼加熱
するに際し、予め空気プログラム設定器55に二次空気
パターン54を設定しておき、この二次空気パターン5
4に基づいて二次空気の調節弁56を空気量指示調節計
58によって制御する。
【0007】従って、この加熱装置で上下方向の耐火物
温度が均一となるよう実際に操業するには、耐火物51
の種類別だけでなく容器52の施工仕様に応じて正確な
二次空気パターン54を把握する必要がある。しかし、
従来の加熱装置では、二次空気の調節弁56は空気量指
示調節計58のみに接続され、耐火物51の内面温度に
基づいて流量制御する温度指示調節計59は二次空気の
調節弁56に接続されておらず、この調節弁56を当該
温度指示調節計59によって直接又は間接的に制御する
という発想はなかった。
【0008】従って、かかる従来の加熱装置において二
次空気パターン54を求めるには、燃料の流量指示調節
計60と空気量指示調節計58とをともに手動制御に
し、耐火物内面の上下に設けた温度センサ(熱電対)の
温度差が最も少なくなるよう、流量指示調節計60によ
って燃料流量をかつ空気量指示調節計58によって二次
空気量をぞれぞれ手動で遠隔操作して、当該二次空気量
パターン54を求めるしかなかった。
【0009】このように、従来では、試行錯誤的な手動
作業によって二次空気量パターン54を決定していたの
で、専らばらつきが多く正確なパターン決定が困難であ
るとともに、パターン決定に多大な時間と労力を要して
いた。また、このようにして求めた二次空気量パターン
であっても、バーナの種類や補修箇所の変更等、容器の
施工仕様が変わるともはや最適ではなくなり、施工仕様
ごとに新たに二次空気量パターンを多大な労力のもとで
模索し直させねばならない。
【0010】本発明は、このような実情に鑑み、施工仕
様ごとに変化する最適な二次空気(循環空気)パターン
を簡便に求められるようにして、作業コストの低減を図
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次の技術的手段を講じた。即ち、本発明方
法は、不定形耐火物が内張りされた容器内を上下方向の
循環流を起こさせながら燃焼加熱するに際し、ある燃料
供給量に対して前記容器内の耐火物温度が上下方向で均
一となるべき循環空気量として表した循環空気パターン
を設定し、この循環空気パターンに基づいて循環空気の
調節弁を空気量指示調節計によって制御するようにした
耐火物内張り容器の加熱制御方法において、前記耐火物
内面の上下部に設けた内面温度センサの計測値間の差が
最も少なくなるように前記調節弁を制御する温度指示調
節計を設け、ある特定の施工仕様の前記容器について、
その温度指示調節計によって前記調節弁を制御しながら
容器内を加熱することによって前記循環空気パターンを
設定し、その後、同じ施工仕様の前記容器について、こ
の設定された循環空気パターンに基づいて前記調節弁を
前記空気量指示調節計によって制御することを特徴とす
る(請求項1)。
【0012】また、本発明装置は、不定形耐火物が内張
りされた容器内を上下方向の循環流を起こさせながら加
熱する加熱手段と、この加熱手段への燃料供給量に対し
て前記容器内の耐火物温度が上下方向で均一となるべき
循環空気量として表した循環空気パターンを記憶する空
気プログラム設定器と、前記加熱手段への循環空気量を
調節する調節弁と、この循環空気量を計測する空気量セ
ンサと、この空気量センサの計測値が前記循環空気パタ
ーンと一致するよう前記調節弁を制御する空気量指示調
節計と、を備えた耐火物内張り容器の加熱装置におい
て、前記耐火物内面の上下部に設けた内面温度センサの
計測値間の差が最も少なくなるように前記調節弁を制御
する温度指示調節計が設けられ、この温度指示調節計と
前記空気量指示調節計が、これらからの制御信号のいず
れか一方を選択的に前記調節弁に入力する切替え手段を
介して同調節弁に接続されていることを特徴とする(請
求項2)。
【0013】
【作用】本発明では、耐火物内面の上下部に設けた内面
温度センサ9U,9Lの計測値TU ,TL 間の差が最も
少なくなるよう、温度指示調節計41,46によって調
節弁(二次空気調節弁)34を制御するようにしたの
で、ある燃料供給量に対して容器1内の耐火物温度が上
下方向で均一となるべき循環空気量として表した循環空
気パターン40を自動的にかつ正確に求めることができ
る。
【0014】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明に係る耐火物内張り容器1の加熱
装置を示している。同図において、この加熱装置は、バ
ーナ5への燃料流量を予め設定したパターンに基づいて
制御する流量制御回路1Bを備えており、この流量制御
回路1Bは、不定形耐火物1Aが内張りされた容器1の
耐火物内面の温度経過を経時的に表した耐火物温度パタ
ーン2を記憶する温度プログラム設定器3と、この設定
器3が内部に組み込まれていてかつ容器1内を上記耐火
物温度パターン2に従って温度設定する第一温度指示調
節計4と、を備えている。
【0015】また、この流量制御回路1Bは、容器1内
を加熱するバーナ(加熱手段)5への燃料流量を経時的
に表した流量パターン6を記憶する流量プログラム設定
器7と、この設定器7が接続されていてかつバーナ5を
上記流量パターン6に基づいて制御する流量指示調節計
8とを備えている。なお、耐火物温度パターン2は、不
定形耐火物1Aの材質や水分量によって異なり、実際の
補修作業に先立って予め行う実験等によって定められて
いる。また、バーナ5の燃料としてはCOG(コークス
炉ガス)が採用される。
【0016】前記容器1には、耐火物1A内面の上下部
の温度を計測する熱電対等よりなる内面温度センサ9
U,9Lと、同容器1内の雰囲気温度を計測する雰囲気
温度センサ10が設けられていて、このうち下側の内面
温度センサ9Lと雰囲気温度センサ10は、第一切替え
スイッチ(切替え手段)11を介して第一温度指示調節
計4に接続されている。なお、上記雰囲気温度センサ1
0としては、例えばR熱電対またはK熱電対を採用でき
る。
【0017】なお、各温度センサ9U,9L,10には
その計測値を記録する記録計9A,9B,10Aが設け
られている。バーナ5は容器1の天蓋12の中央に挿通
されており、中間に燃料流量を調節する燃料調節弁13
が設けられた配管14によって燃料供給手段15に接続
されている。燃料調節弁13の下流側には配管14内の
実燃料流量を計測する流量センサ16が設けられ、この
流量センサ16と前記調節弁13はそれぞれ流量指示調
節計8に接続されている。なお、流量センサ16にはそ
の実燃料流量を記録する記録計16Aが設けられてい
る。
【0018】第一温度指示調節計4は、第一切替えスイ
ッチ11が内面温度センサ9Lを選択している場合は、
同温度センサ9Lの計測値TL が耐火物温度パターン2
と一致するよう流量指示調節計8へ制御信号17を発す
る。ただし、前記第一切替えスイッチ11が雰囲気温度
センサ10を選択している場合は、後述の第二切替えス
イッチ18は流量プログラム設定器7を選択しており、
このため、当該制御信号17は流量指示調節計8へは達
しない。
【0019】流量プログラム設定器7と第一温度指示調
節計4は第二切替えスイッチ(切替え手段)18を介し
て流量指示調節計8に接続されており、この第二切替え
スイッチ18により、流量プログラム設定器7の制御信
号19と温度指示調節計4の制御信号17のうちいずれ
か一方が選択的に流量指示調節計8へ入力されるように
なっている。
【0020】なお、上記流量プログラム設定器7として
は、複数の流量パターン6を記憶できる学習機能付きの
もの、例えば、経過時間に対して流量パターン6を連続
的に全自動学習設定する連続学習機能付きのものや、経
過時間に対して流量パターン6の勾配の変化点でまたは
一定時間毎に作業者が手動(ボタン)操作で燃料流量を
インプット学習設定する半自動学習機能付きのものを採
用できる。
【0021】この場合、流量指示調節計8内には、流量
プログラム設定器7へバーナ5の実燃料流量を入力する
入力手段20が設けられる。この入力手段20は、流量
プログラム設定器7と流量センサ16のそれぞれに接続
されている。この入力手段20は、第二切替えスイッチ
18が第一温度指示調節計4側(図1のA側)に入って
いるときに作動するもので、流量センサ16からの計測
情報21を電気信号22に変換し、この電気信号22を
流量プログラム設定器7へ逐次入力する。
【0022】ところで、未乾燥の不定形耐火物1Aの水
分が抜けきらない低温域においては、同耐火物1Aの爆
裂を防止するためバーナ5への燃料供給量を極力抑えて
緩やかに加熱する必要がある。しかし、バーナ5を安定
燃焼させるための一次空気だけをその外周から噴出しな
がら燃料供給量を抑えると、バーナからの燃焼ガスは容
器1内の上部で大半がショートパスして容器1内の下部
が殆ど加熱されなくなり、このため容器1の上下部でか
なりの温度差が生じることになる。
【0023】そこで、本実施例の前記バーナ5は、図2
に示すように、下端開口状の火口が形成された中核とな
る燃料噴射筒23と、この噴射筒23の回りを外嵌する
一次空気噴射用の第一筒体24と、この第一筒体24の
回りを外嵌する二次空気噴射用の第二筒体25とを備え
ている。第一筒体24から噴射される一次空気26は、
燃料噴射筒23からの火炎を安定燃焼させるためのもの
で、第二筒体25から噴射される二次空気28は、容器
1内の耐火物1A温度が上下方向で均一となるよう容器
1内に上下方向の循環流28を起こさせるためのもので
ある。
【0024】すなわち、このバーナ5は、耐火物1Aの
乾燥期においては燃料流量を低負荷燃焼状態に絞った状
態にして、火口の外周部からその燃焼炎に沿わせて、一
次空気26より流量を高めに設定した二次空気(循環空
気)27を噴出させることで当該燃焼炎の長炎化を図
り、これにより、燃焼ガスに上下方向の循環流28を起
こさせて容器1内の上部域と下部域とが均一温度となる
よう緩やかに昇熱するものである。
【0025】図2に示すように、本実施例の加熱装置
は、上記一次空気26と二次空気27とをその時の燃料
供給量に応じた適切な量で供給するための空気量制御回
路1Cを備えている。この制御回路1Cは、ブロア29
を第一筒体24に接続する第一管路30と、この第一管
路30から分岐してブロア29を第二筒体25に接続す
る第二管路31とを備え、第一管路30には一次空気2
6の供給量を調節する一次空気調節弁32と、一次空気
26の実流量を計測する一次空気量センサ33が設けら
れ、第二管路31には二次空気27の供給量を調節する
二次空気調節弁34と、二次空気27の実流量を計測す
る二次空気量センサ35が設けられている。
【0026】なお、一次空気量センサ33と二次空気量
センサ35には、これらの計測値を記録する記録計33
A,35Aがそれぞれ接続されている。一次空気調節弁
32と一次空気量センサ33はぞれぞれ一次空気量指示
調節計36に接続されていて、この指示調節計36は、
燃料供給量に応じた一次空気量を比例設定する空気比設
定器37を介して流量制御回路1Bの流量センサ16に
接続されている。
【0027】他方、二次空気調節弁34と二次空気量セ
ンサ35はぞれぞれ二次空気量指示調節計38に接続さ
れていて、この指示調節計38は、燃料流量に応じた二
次空気量を関数制御するため、空気プログラム設定器3
9を介して流量制御回路1Bの流量センサ16に接続さ
れている。この空気プログラム設定器39には、燃料供
給量に対して容器1内の耐火物温度が上下方向で均一と
なるべき二次空気量として表した二次空気パターン40
が記憶され、前記二次空気量指示調節計38は、二次空
気量センサ35の計測値がその二次空気パターン40と
一致するように二次空気調節弁34を制御する。
【0028】また、本実施例の空気量制御回路1Cは、
前記流量制御回路1Bの第一温度指示調節計4とは別
に、容器1内の上下温度状況に対応して二次空気調節弁
34を制御する第二温度指示調節計41を備えている。
この第二温度指示調節計41は、耐火物内面の上下部に
設けた前記内面温度センサ9U,9Lの計測値間の差が
最も少なくなるように二次空気調節弁34を制御するも
ので、従って、この第二温度指示調節計41には両内面
温度センサ9U,9Lがそれぞれ接続されている。
【0029】第二温度指示調節計41と前記空気プログ
ラム設定器39は、第三切替えスイッチ(切替え手段)
42を介して二次空気量指示調節計38に接続されてい
て、この第三切替えスイッチ42は、空気プログラム設
定器39内に二次空気パターン40が未だ設定されてい
ない場合は第二温度指示調節計41側(図1のA側)に
入れられており、同パターン40が設定されている場合
は設定器39側(図1のB側)に切り替えられる。
【0030】そして、当該加熱装置で二次空気パターン
40を設定する場合において、下側の内面温度センサ9
Lの計測値TL が上側の同センサ9Uの計測値TU より
も低いときは、二次空気量が少なくて循環流28による
容器1内の攪拌力が弱いため、高温の燃焼ガスがショー
トパスしていると考えられる。そこで、第二温度指示調
節計41は二次空気27を増加させるよう制御信号43
を発し、この制御信号43に基づいて二次空気量指示調
節計38は二次空気調節弁34の開度を上げるよう制御
する。
【0031】一方、下側の内面温度センサ9Lの計測値
L が上側の同センサ9Uの計測値TU よりも高いとき
は、二次空気量が多くて循環流28による容器1内の攪
拌力が強すぎて容器1の下部を加熱しすぎている。そこ
で、第二温度指示調節計41は二次空気27を減少させ
るよう制御信号43を発し、この制御信号43に基づい
て二次空気量指示調節計38は二次空気調節弁34の開
度を下げる。
【0032】他方、設定器39内に既に最適な二次空気
パターン40が設定されている場合は、同設定器39が
そのパターン40に基づいて燃料流量に応じた最適な二
次空気量を算出し、この値を制御信号44として第三切
替えスイッチ42を介して二次空気量指示調節計38に
発し、同調節計38が二次空気調節弁34の開度をその
値に調節する。
【0033】次に、上記加熱装置によって行われる容器
1の加熱制御方法について説明する。ここで、本実施例
では、容器サイズや耐火物1Aの補修箇所などが異なる
特定の施工仕様の容器1について、まず最初の加熱制御
において第二温度指示調節計41を用いて二次空気パタ
ーン40を求め、その後、二回目の加熱制御で第一温度
指示調節計4を用いて温度パターン制御を行い、予め耐
火物1Aの種類毎に指定されている最適な耐火物温度パ
ターン2に適合する最適な流量パターン6を求める。
【0034】すなわち、当該施工仕様の容器1に関する
初回の加熱過程では、第一及び第三切替えスイッチ1
1,42をいずれも図1のA側にセットしておき、この
状態で例えば燃料流量が50、80、100(Nm3
h)のように段階的に変化するよう流量指示調節計8を
制御し、燃料供給手段15からバーナ5へ燃料を供給す
る。なお、この燃料の段階制御は、例えば、前記流量プ
ログラム設定器7に一定時間経過後に燃料流量が階段状
に変化する流量パターン45を入力することによって行
える。
【0035】このとき、一次空気量指示調節計36は、
流量センサ16の計測値を空気比設定器37を介して得
た安定燃焼する一次空気量とになるよう一次空気調節弁
32を制御すると同時に、第二温度指示調節計41は上
下の内面温度センサ9U,9Lの計測値TU ,TL の差
が最も少なくなるよう、第三切替えスイッチ42及び二
次空気量指示調節計38を介して二次空気調節弁34を
制御する。
【0036】従って、各温度センサ9U,9Lにおける
記録計9A,9Bの値が同じ場合における流量センサ1
6の記録計16Aと二次空気量センサ35の記録計35
Aの値をプロットしてこれらの点を曲線で結ぶことによ
り、ある燃料供給量に対して容器1内の耐火物温度が上
下方向で均一となるべき二次空気量である最適な二次空
気パターン40が求まり、このパターン40を設定器3
9内に記憶させる。
【0037】このようにして最適な二次空気パターン4
0が求まると、同じ施工仕様の別の容器1について、耐
火物温度パターン2に適合する最適な流量パターン6を
求める。すなわち、第一及び第二切替えスイッチ11,
18をともに図1のA側へ入れておき、第三切替えスイ
ッチ42は図1のB側へ切り替え、この状態で耐火物温
度パターン2に従って燃料供給手段15からバーナ5へ
燃料を供給する。
【0038】このさい、第一温度指示調節計4は、内面
温度センサ9Lの計測値TL が温度プログラム設定器3
が記憶する最適な耐火物温度パターン2に追従するよ
う、第二切替えスイッチ18を介して制御信号17を流
量指示調節計8に発し、この調節計8は、この制御信号
17に基づいてバーナ5の流量調整弁13を制御する温
度パターン制御を行う。
【0039】かかる温度制御が行われている間に、流量
指示調節計8内の入力手段20は流量センサ16の計測
情報21を電気信号22に変えて流量プログラム設定器
7に入力し、この設定器7は、当該流量情報を逐次記憶
して前記耐火物温度パターン2に対応する最適な流量パ
ターン6を学習設定する。そして、同じ施工仕様の別の
容器1を当該加熱装置で実操業において加熱するとき
は、第一、第二及び第三切替えスイッチ11をすべて図
1のB側に切り替えて、最適な流量パターン6に基づい
た流量制御を行う。
【0040】すると、流量指示調節計8は、設定器7か
らの制御信号19に基づき、流量センサ9の計測値が二
回目の温度パターン制御時に学習設定した最適な流量パ
ターン6に追従するようバーナ5の燃料調節弁13を操
作し、流量制御を行う。このようにして、同じ施工仕様
のいくつかの容器1について、第三回目からは、容器1
内の上下に温度差が生じない最適な二次空気パターン4
0の下で、かつ、最適な耐火物温度パターン2と一義的
に対応する最適な流量パターン2に基づいて上記した流
量制御を行える。
【0041】なお、第三回目以降では、第一切替えスイ
ッチ11が雰囲気温度センサ10側(図1のB側)に切
り替わっているので、同センサ10により容器1内の雰
囲気温度が計測されるが、このさい、第二切替えスイッ
チ18は流量プログラム設定器7側へ切り替わっている
ので、温度指示調節計4からの制御信号17は流量指示
調節計8に伝わらず、流量制御に影響を与えることはな
い。
【0042】しかして、第二回目以降においてかかる雰
囲気温度を計測しておけば、流量制御だけでは発見でき
ないバーナ5の異常燃焼等の事故を、当該雰囲気温度の
異常を検知することによって発見できるようになる。 (実験例)約250tonの溶鋼を運搬する容器(溶鋼
取鍋)1に上記した本発明の加熱制御方法を実際に行
い、その有効性を検証した。
【0043】ここで、上側の内面温度センサ(熱電対)
9Uを容器1の底から約2610mm、下側の内面温度
センサ9Lを容器1の底から約300mmの高さに設
け、上記した方法によって二次空気パターン40を求め
た。図3(a)は、初回の加熱制御によって求めた二次
空気パターン40に基づいて二次空気量を制御した場合
の当該二次空気の時間的な変化を表したグラフであり、
図3(b)は、そのときの耐火物温度の時間的な変化を
示し、図中、No.1は耐火物1A内面の上部、No.
2は中間部、No.3は下部の温度変化を示している。
【0044】この図3(b)からも明らかなように、上
記方法によって求めた二次空気パターン40に従うこと
によって、耐火物1A内面の上中下部において殆ど温度
差がない状態で容器1内を加熱することができた。図4
は本発明の他の実施例を示すもので、この実施例が図1
の回路と異なる点は、温度指示調節計46が燃料調節弁
13と二次空気調節弁34の制御を兼用している点にあ
る。
【0045】すなわち、この場合の温度指示調節計46
は、第四切替えスイッチ47と第五切替えスイッチ48
を介して燃料調節弁13に接続され、かつ、第四切替え
スイッチ47と第六切替えスイッチ49を介して二次空
気調節弁34に接続されていて、第五切替えスイッチ4
8には流量指示調節計8が、第六切替えスイッチ49に
は二次空気量指示調節計38がそれぞれ接続されてい
る。
【0046】従って、この実施例によれば、温度指示調
節計46が一台で済み、装置の設備コストを低減できる
利点があるが、温度指示調節計46が二次空気調節弁3
4を直接制御するので、第二温度指示調節計41が二次
空気量指示調節計38を介して間接的に二次空気調節弁
34を制御する図1の場合に比べて、ハンチングが生じ
やすく精度が劣る欠点がある。
【0047】なお、この実施例の流量プログラム設定器
7は学習機能を有しておらず、流量指示調節計8に入力
手段20が設けられていない。従って、最適な流量パタ
ーン6は、内面温度センサ9Lの記録計9Bと流量セン
サ16の記録計16Aの記録を比較することによって人
為的に算出され、その後、流量プログラム設定器7に入
力される。
【0048】なお、本発明は、上記した実施例に限定さ
れない。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
容器1内の上下温度を均一にした状態で加熱するのに必
要な循環空気(二次空気)パターン40を自動的にかつ
正確に求めることができるので、施工仕様ごとに変化す
る最適な循環空気パターン40がきわめて簡便に求めら
れ、ひいては作業コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る耐火物内張り容器の加熱装置の制
御回路図である。
【図2】容器及びバーナの断面図である。
【図3】(a)は最適な二次空気パターンに基づいて二
次空気量を制御した場合の当該二次空気の時間的な変化
を表したグラフであり、(b)はそのときの耐火物内面
の温度変化を示すグラフである。
【図4】他の実施例に係る耐火物内張り容器の加熱装置
の制御回路図である。
【図5】従来の耐火物内張り容器の加熱装置の制御回路
図である。
【符号の説明】
1 容器 1A 不定形耐火物 5 加熱手段(バーナ) 6 流量パターン 9U 内面温度センサ(上側) 9L 内面温度センサ(下側) 34 (二次空気)調節弁 35 (二次)空気量センサ 38 (二次)空気量指示調節計 39 空気プログラム設定器 40 二次空気パターン 41 (第二)温度指示調節計 42 第三切替えスイッチ(切替え手段) 43 制御信号 44 制御信号 46 温度指示調節計 TU 上側の計測値 TL 下側の計測値
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不定形耐火物(1A)が内張りされた容
    器(1)内を上下方向の循環流(28)を起こさせなが
    ら燃焼加熱するに際し、ある燃料供給量に対して前記容
    器(1)内の耐火物温度が上下方向で均一となるべき循
    環空気量として表した循環空気パターン(40)を設定
    し、この循環空気パターン(40)に基づいて循環空気
    の調節弁(34)を空気量指示調節計(38)によって
    制御するようにした耐火物内張り容器の加熱制御方法に
    おいて、 前記耐火物内面の上下部に設けた内面温度センサ(9
    U)(9L)の計測値(TU )(TL )間の差が最も少
    なくなるように前記調節弁(34)を制御する温度指示
    調節計(41)(46)を設け、ある特定の施工仕様の
    前記容器(1)について、その温度指示調節計(41)
    (46)によって前記調節弁(34)を制御しながら容
    器(1)内を加熱することによって前記循環空気パター
    ン(40)を設定し、その後、同じ施工仕様の前記容器
    (1)について、この設定された循環空気パターン(4
    0)に基づいて前記調節弁(34)を前記空気量指示調
    節計(38)によって制御することを特徴とする耐火物
    内張り容器の加熱制御方法。
  2. 【請求項2】 不定形耐火物(1A)が内張りされた容
    器(1)内を上下方向の循環流(28)を起こさせなが
    ら加熱する加熱手段(5)と、この加熱手段(5)への
    燃料供給量に対して前記容器(1)内の耐火物温度が上
    下方向で均一となるべき循環空気量として表した循環空
    気パターン(40)を記憶する空気プログラム設定器
    (39)と、前記加熱手段(5)への循環空気量を調節
    する調節弁(34)と、この循環空気量を計測する空気
    量センサ(35)と、この空気量センサ(35)の計測
    値が前記循環空気パターン(40)と一致するよう前記
    調節弁(34)を制御する空気量指示調節計(38)
    と、を備えた耐火物内張り容器の加熱装置において、 前記耐火物内面の上下部に設けた内面温度センサ(9
    U)(9L)の計測値(TU )(TL )間の差が最も少
    なくなるように前記調節弁(34)を制御する温度指示
    調節計(41)(46)が設けられ、この温度指示調節
    計(41)(46)と前記空気プログラム設定器(3
    9)が、これらからの制御信号(43)(44)のいず
    れか一方を選択的に前記調節弁(34)に入力する切替
    え手段(42)を介して同調節弁(34)に接続されて
    いることを特徴とする耐火物内張り容器の加熱装置。
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