JPH0813443A - 浮遊式消波フェンス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】波浪防止するための取扱いの簡便な浮遊式消波
装置である 【構成】浮遊部とシーアンカー部とからできていて、浮
遊部には浮力体と下に海水が入る底のない部分がある。
シーアンカー部には上面が開いていて海水が入る部分が
あり、底には開閉弁とシーアンカーを沈める重りが付い
ている。浮遊部はシーアンカーを想定波高の長さのベル
ト多数で吊り下げている。その装置を多数帯状につなぎ
１連とし、それを複数連並べてつくる。

Description

【発明の詳細な説明】

【００１】

【産業上の利用分野】

Ａ海岸の防波 （１）海水浴、その他海洋レジャーの安全海域の確保 （２）災害に逢った海岸の緊急保護 （３）海岸工事の安全施工 Ｂ養殖イカダの海域確保 Ｃ海洋遭難救助の安全海域確保

【００２】

【従来の技術】沿岸近くの波浪を防ぐ施設は一部には浮
遊性のものもあるが多くは消波ブロック等固定性が強く
設置後の移動等不可能である。水深の深い沖合い、湾口
等では海底から構築するために建設費がかさみ、海流を
遮断するため湾内、海岸の水質が悪くなる。

【００３】

【発明が解決しようとする課題】経済的で簡便に消波し
湾口等を遮断しないものである。

【００４】

【課題を解決するための手段】浮遊構造で取扱いが簡
単、布設時間がかからず海面の波だけを消波するもの。

【００５】

【作用】波の進行方向に直角に消波フェンスを設置する
と、波頭で浮遊部が浮上するのを海中のシーアンカーの
海水の重量で上がりにくくなる。次に波の谷がくると浮
遊部が下がり、シーアンカーの底の開閉弁より海水を入
れてシーアンカーを下げる。この繰り返しで波を減衰さ
せる。

【００６】

【実験例】実験水槽（長さ７ｍ、幅０．８ｍ 水深０．
５ｍより０ｍの模擬海岸で自動造波装置付き）において
波高、波長をかえて実験した結果、波方向に直角に設置
した本発明の５連の浮遊式消波フェンスは波長、波高の
異なる波を消滅させることができた。実験結果 波高は
５連のフェンスの第１連目で約１／３に減衰し第２、３
連では多少の波動を見たが、第４、５連においては静止
状態であった。つまり実験上は想定波高の波は本発明装
置通過後はほとんど消滅していたのである。本装置は海
中の体積が大きく波の進行には流されにくく、この装置
をロープ等で固定する必要はなかった。

【００７】

【発明の効果】経済的で、設置、移動が簡単でベルト等
で強化する事により耐久性にすぐれた消波フェンスがで
きる。浮力体に気体を使うと小さく収納することが出
来、船舶への収納が容易である

【００８】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の斜視図である １…浮力体 ２…ベルト ３…シーアンカー ４…浮遊
部 ５…開閉弁 ６…重り

【図２】消波のときの動きと開閉弁の関係の断面図であ
る １…第１連 ２…第２連 ３…第３連 ４…第４連 ５…第５連 ＷＬ…水面

【図３】請求項２の説明図である １…浮力体

【図４】請求項３の斜視図である １…浮遊部 ２…シーアンカー ３…開閉弁

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】耐候性のある布で直方体を作り、上面を二
   重構造としその中に発泡スチロール板、気体等の浮力体
   を入れる。下面は開放してそれを浮遊部とする。（但し
   高さは想定波高によってきめる） 他にもう一つ同じ布で直方体をつくる。浮力体は使わず
   浮遊部と縦横の長さは同じである。高さは浮遊部より約
   １．５倍前後大きく、上面が開放されている。底面には
   海水が下から上に流入するよう開閉弁を取り付けこれを
   沈めるだけの重りを付けてシーアンカーとする。浮遊部
   の周囲の面とシーアンカーの周囲の面を想定波高の長さ
   のベルトで吊り下げる。上記の装置を横に多数帯状に取
   付けたものを１連としそれを複数連並べたのを浮遊式消
   波フェンスとする。
2. 【請求項２】浮力体の上部を盛り上げ本装置を乗り越え
   る波を減衰さす。
3. 【請求項３】本装置を直方体でなく、円筒型にして合成
   樹脂等で作りロープ等で繋ぎ合わして浮遊式消波フェン
   スとする。