JPH0813370A - セルロース系繊維の製造方法及び吸収性構造物 - Google Patents
セルロース系繊維の製造方法及び吸収性構造物Info
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- JPH0813370A JPH0813370A JP6146714A JP14671494A JPH0813370A JP H0813370 A JPH0813370 A JP H0813370A JP 6146714 A JP6146714 A JP 6146714A JP 14671494 A JP14671494 A JP 14671494A JP H0813370 A JPH0813370 A JP H0813370A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 保水度が低く、液体の吸収性と放出性におい
て優れた性能を有し、紙おむつ、生理用ナプキン、失禁
者用パッド等の吸収性部材に好適に使用し得るセルロー
ス系繊維の製造方法及びそのセルロース系繊維を用いた
吸収性構造物を提供する。 【構成】 水湿潤状態にあるマーセル化セルロース系繊
維に機械的撹拌処理を施して剪断力を与えた後、105
〜170℃の温度で無拘束の状態での乾燥、及びフラッ
フ化を行う。得られるセルロース系繊維を用いて吸収性
構造物を構成する。
て優れた性能を有し、紙おむつ、生理用ナプキン、失禁
者用パッド等の吸収性部材に好適に使用し得るセルロー
ス系繊維の製造方法及びそのセルロース系繊維を用いた
吸収性構造物を提供する。 【構成】 水湿潤状態にあるマーセル化セルロース系繊
維に機械的撹拌処理を施して剪断力を与えた後、105
〜170℃の温度で無拘束の状態での乾燥、及びフラッ
フ化を行う。得られるセルロース系繊維を用いて吸収性
構造物を構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低い保水度と高い液体
吸収性を有するセルロース系繊維の製造方法及びそれを
用いた吸収性構造物に関する。更に詳しく述べれば、本
発明は、紙おむつ、生理用ナプキン、失禁者用パッド等
の吸収性部材に使用される液体の浸透性と放出性に優れ
たセルロース系繊維の製造方法及び前記繊維を用いた吸
収性構造物に関するものである。
吸収性を有するセルロース系繊維の製造方法及びそれを
用いた吸収性構造物に関する。更に詳しく述べれば、本
発明は、紙おむつ、生理用ナプキン、失禁者用パッド等
の吸収性部材に使用される液体の浸透性と放出性に優れ
たセルロース系繊維の製造方法及び前記繊維を用いた吸
収性構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】使い捨ておむつ、生理用ナプキン、成人
用の失禁パッド等の吸収性物品は、一般に体液を受容
し、かつ保持するために、吸収性部材、即ち絡み合った
繊維塊からなる繊維状ウェブ構造物を有している。この
ような吸収性物品が効率よく機能するためには、体液を
吸収性物品の適用点から吸収性部材に迅速に吸収させた
後、更に吸収性部材の全体にわたって分布させ、最大限
に体液を吸収部材内に封じ込めておく必要がある。
用の失禁パッド等の吸収性物品は、一般に体液を受容
し、かつ保持するために、吸収性部材、即ち絡み合った
繊維塊からなる繊維状ウェブ構造物を有している。この
ような吸収性物品が効率よく機能するためには、体液を
吸収性物品の適用点から吸収性部材に迅速に吸収させた
後、更に吸収性部材の全体にわたって分布させ、最大限
に体液を吸収部材内に封じ込めておく必要がある。
【0003】現在、木質系セルロース繊維を代表とする
セルロース系繊維は、その優れた液体吸収性ゆえに、紙
おむつ、生理用ナプキン等の吸収性部材として幅広く利
用されている。紙おむつを例に取れば、通常、紙おむつ
本体は、液体浸透性トップシート、液体不浸透性バック
シート、及びトップシートとバックシートの間に配置さ
れる吸収性部材とで構成されている。吸収性部材とし
て、種々の構造や物質が検討され、その技術が開示され
ている。ここで用いられる吸収性材としては、例えば吸
収紙、漂白パルプ及び/又はフラッフ化パルプ、高吸収
性ポリマー(以下SAPと略す)等が挙げられる。しか
しながら、SAPは、液体の吸収容量は大きいが、吸収
速度が小さいため、一度に多量の排尿液と接触させても
SAPのみでは全量を短時間に吸収しきれない。従っ
て、一旦セルロース系繊維にそのような液を吸収させて
取り込んだ後、徐々に時間の経過とともに取り込んだ液
をあらためてSAPに吸収させる必要がある。
セルロース系繊維は、その優れた液体吸収性ゆえに、紙
おむつ、生理用ナプキン等の吸収性部材として幅広く利
用されている。紙おむつを例に取れば、通常、紙おむつ
本体は、液体浸透性トップシート、液体不浸透性バック
シート、及びトップシートとバックシートの間に配置さ
れる吸収性部材とで構成されている。吸収性部材とし
て、種々の構造や物質が検討され、その技術が開示され
ている。ここで用いられる吸収性材としては、例えば吸
収紙、漂白パルプ及び/又はフラッフ化パルプ、高吸収
性ポリマー(以下SAPと略す)等が挙げられる。しか
しながら、SAPは、液体の吸収容量は大きいが、吸収
速度が小さいため、一度に多量の排尿液と接触させても
SAPのみでは全量を短時間に吸収しきれない。従っ
て、一旦セルロース系繊維にそのような液を吸収させて
取り込んだ後、徐々に時間の経過とともに取り込んだ液
をあらためてSAPに吸収させる必要がある。
【0004】前記吸収性部材としては、(1)木材パル
プ繊維に代表されるセルロース系物質を微細繊維状にし
て高い空隙を有し、低密度のものとし、その空隙中に高
吸水能力を持つ吸収性ゲル化物質(液体との接触時にヒ
ドロゲルを形成する物質)の粒子を分散させたもの(特
開平2−5945号公報、特開平2−60645号公報
等)、(2)セルロース系繊維をウェブに形成し、この
ウェブ層を上層と下層とし、SAPを中層に用いた三層
構造のもの(特開平5−49658号公報)、更には
(3)剥離剤を含有し、高度に吸収性で柔軟性の穿孔型
押しパルプボードを使用したもの(特開平5−1233
56号公報)が知られている。
プ繊維に代表されるセルロース系物質を微細繊維状にし
て高い空隙を有し、低密度のものとし、その空隙中に高
吸水能力を持つ吸収性ゲル化物質(液体との接触時にヒ
ドロゲルを形成する物質)の粒子を分散させたもの(特
開平2−5945号公報、特開平2−60645号公報
等)、(2)セルロース系繊維をウェブに形成し、この
ウェブ層を上層と下層とし、SAPを中層に用いた三層
構造のもの(特開平5−49658号公報)、更には
(3)剥離剤を含有し、高度に吸収性で柔軟性の穿孔型
押しパルプボードを使用したもの(特開平5−1233
56号公報)が知られている。
【0005】一方、セルロース系繊維としては、従来か
ら、薬品による改質処理が施されていない公知の針葉樹
漂白パルプ及びそのフラッフ化パルプが吸収材として用
いられていることは周知のことであるが、一般にそのよ
うな針葉樹パルプからなる吸収性部材は、液体を極めて
吸収し易いので液体吸収性物質として広汎に用いられて
いる魅力ある材料である。紙おむつを例に説明すると、
元来、紙おむつの吸収性材は針葉樹漂白パルプのみが用
いられていたが、このパルプは、人体の肌の表面から、
直ちに液体をぬぐい去って吸い取ると同時に、吸い取っ
た液体をパルプ層内部に閉じこめるという二つの役割を
担っていた。
ら、薬品による改質処理が施されていない公知の針葉樹
漂白パルプ及びそのフラッフ化パルプが吸収材として用
いられていることは周知のことであるが、一般にそのよ
うな針葉樹パルプからなる吸収性部材は、液体を極めて
吸収し易いので液体吸収性物質として広汎に用いられて
いる魅力ある材料である。紙おむつを例に説明すると、
元来、紙おむつの吸収性材は針葉樹漂白パルプのみが用
いられていたが、このパルプは、人体の肌の表面から、
直ちに液体をぬぐい去って吸い取ると同時に、吸い取っ
た液体をパルプ層内部に閉じこめるという二つの役割を
担っていた。
【0006】しかしながら、前記針葉樹漂白パルプは、
吸液能力が小さく、水や体液の一定量しか保持できない
ため、それを越える量は吸収できない他、吸収した水や
体液を容易に放出して、液の逆戻り現象が起こり易いと
いう問題を抱えていた。これらの問題の解決手段の一つ
として、針葉樹パルプと一緒にSAPが用いられるよう
になった。つまり、フラッフ化された針葉樹漂白パルプ
からなるウェブの上層と下層の間に中間層としてSAP
粒子が設けられ、パルプウェブがSAP層を挟むような
構造の吸収性部材を有する紙おむつが登場した。
吸液能力が小さく、水や体液の一定量しか保持できない
ため、それを越える量は吸収できない他、吸収した水や
体液を容易に放出して、液の逆戻り現象が起こり易いと
いう問題を抱えていた。これらの問題の解決手段の一つ
として、針葉樹パルプと一緒にSAPが用いられるよう
になった。つまり、フラッフ化された針葉樹漂白パルプ
からなるウェブの上層と下層の間に中間層としてSAP
粒子が設けられ、パルプウェブがSAP層を挟むような
構造の吸収性部材を有する紙おむつが登場した。
【0007】こうして吸収性部材の体液吸収のメカニズ
ムが意識し始められ、針葉樹漂白パルプとSAPの役割
分担が認識され始めた。現在では針葉樹漂白パルプは人
体の肌の表面から体液をぬぐい去り、その体液をSAP
に伝達し、そしてSAPはその液体を吸収し、閉じこめ
ておく役割を担うように設計されている。しかしなが
ら、通常の針葉樹漂白パルプを用いた場合、液体は毛細
管現象によりパルプ繊維の内腔中に液体が入り込むの
で、繊維が液体を吸収した後は、逆に液体を放出し難
く、その上パルプ繊維表面は親水性であるため、パルプ
繊維のウェブ層間に吸収した液体をSAPに移行させる
ことが非常に難しいという問題がある。更に、このよう
な繊維を用いて吸収性構造物とした場合、繊維層の嵩は
体液を吸収する前は大きいが、一度体液を吸収してしま
うと嵩が小さくなり、次回以降の体液の吸収速度が急激
に低下するという問題もある。
ムが意識し始められ、針葉樹漂白パルプとSAPの役割
分担が認識され始めた。現在では針葉樹漂白パルプは人
体の肌の表面から体液をぬぐい去り、その体液をSAP
に伝達し、そしてSAPはその液体を吸収し、閉じこめ
ておく役割を担うように設計されている。しかしなが
ら、通常の針葉樹漂白パルプを用いた場合、液体は毛細
管現象によりパルプ繊維の内腔中に液体が入り込むの
で、繊維が液体を吸収した後は、逆に液体を放出し難
く、その上パルプ繊維表面は親水性であるため、パルプ
繊維のウェブ層間に吸収した液体をSAPに移行させる
ことが非常に難しいという問題がある。更に、このよう
な繊維を用いて吸収性構造物とした場合、繊維層の嵩は
体液を吸収する前は大きいが、一度体液を吸収してしま
うと嵩が小さくなり、次回以降の体液の吸収速度が急激
に低下するという問題もある。
【0008】このような針葉樹パルプ繊維が有する問題
を解決するために、例えば、特公平5−71702号公
報には、C2〜C8ジアルデヒドや酸官能価を有するC
2〜C8モノアルデヒドのような化学剛化物質としての
各種の架橋剤を用いてセルロース系繊維のセルロース鎖
上の少なくとも2個の水酸基と反応してセルロース繊維
内部を架橋し、それによって吸収性構造物の膨張に必要
不可欠な剛性をセルロース系繊維に付与することがで
き、保水値(相対遠心力1500〜1700G、19〜
21分で繊維を遠心脱水した後、乾燥して繊維の乾燥重
量当りの吸収された水の重量の割合)が28〜50%の
ように低下した保水度を有するセルロース系架橋繊維の
製造方法が開示されている。又、特開平3−20617
4号公報、特開平3−206175号公報、特開平3−
206176号公報等には、C2〜C9のポリカルボン
酸を用いてセルロース系繊維を内部架橋させ、保水値が
28〜60%の架橋繊維の製造方法が開示されている。
しかしながら、これらの架橋処理の方法により得られる
繊維は、パッドのような構造物とした場合、未処理のセ
ルロース系繊維のものに比べ吸収した液体の放出性能は
向上しているが、液体の吸収性においては、まだ満足で
きる水準の性能を示すに至っていない。
を解決するために、例えば、特公平5−71702号公
報には、C2〜C8ジアルデヒドや酸官能価を有するC
2〜C8モノアルデヒドのような化学剛化物質としての
各種の架橋剤を用いてセルロース系繊維のセルロース鎖
上の少なくとも2個の水酸基と反応してセルロース繊維
内部を架橋し、それによって吸収性構造物の膨張に必要
不可欠な剛性をセルロース系繊維に付与することがで
き、保水値(相対遠心力1500〜1700G、19〜
21分で繊維を遠心脱水した後、乾燥して繊維の乾燥重
量当りの吸収された水の重量の割合)が28〜50%の
ように低下した保水度を有するセルロース系架橋繊維の
製造方法が開示されている。又、特開平3−20617
4号公報、特開平3−206175号公報、特開平3−
206176号公報等には、C2〜C9のポリカルボン
酸を用いてセルロース系繊維を内部架橋させ、保水値が
28〜60%の架橋繊維の製造方法が開示されている。
しかしながら、これらの架橋処理の方法により得られる
繊維は、パッドのような構造物とした場合、未処理のセ
ルロース系繊維のものに比べ吸収した液体の放出性能は
向上しているが、液体の吸収性においては、まだ満足で
きる水準の性能を示すに至っていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、かかる
現状に鑑み、液体を素早く吸収し、しかもその液体を容
易に放出するセルロース系繊維の製造方法について鋭意
研究した結果、水湿潤状態にあるマーセル化セルロース
系繊維に機械的な処理を施し、剪断力を与えた後特定の
温度によって乾燥させることによって、繊維に形態の変
化をさせたまま、その形態を固定化することができ、フ
ラッフ化して、そのような繊維を構造物として用いる際
に液体の吸収性と放出性に優れた性能を発現し得るセル
ロース系繊維が得られることを見出し、本発明を完成さ
せた。
現状に鑑み、液体を素早く吸収し、しかもその液体を容
易に放出するセルロース系繊維の製造方法について鋭意
研究した結果、水湿潤状態にあるマーセル化セルロース
系繊維に機械的な処理を施し、剪断力を与えた後特定の
温度によって乾燥させることによって、繊維に形態の変
化をさせたまま、その形態を固定化することができ、フ
ラッフ化して、そのような繊維を構造物として用いる際
に液体の吸収性と放出性に優れた性能を発現し得るセル
ロース系繊維が得られることを見出し、本発明を完成さ
せた。
【0010】本発明の目的は、保水度が低く、液体の吸
収性と放出性において優れた性能を有し、紙おむつ、生
理用ナプキン、失禁者用パッド等の吸収性部材に好適に
使用し得るセルロース系繊維の製造方法及びそのセルロ
ース系繊維を用いた吸収性構造物を提供することにあ
る。
収性と放出性において優れた性能を有し、紙おむつ、生
理用ナプキン、失禁者用パッド等の吸収性部材に好適に
使用し得るセルロース系繊維の製造方法及びそのセルロ
ース系繊維を用いた吸収性構造物を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の発明は、
水湿潤状態にあるマーセル化セルロース系繊維に機械的
攪拌処理を施して剪断力を加えた後、105〜170℃
の温度で無拘束状態での乾燥、及びフラッフ化を行なう
ことを特徴とするセルロース繊維の製造方法である。本
発明の第二の発明は、前記第一の発明によるマーセル化
セルロース系繊維を用いて構成されることを特徴とする
吸収性構造物である。
水湿潤状態にあるマーセル化セルロース系繊維に機械的
攪拌処理を施して剪断力を加えた後、105〜170℃
の温度で無拘束状態での乾燥、及びフラッフ化を行なう
ことを特徴とするセルロース繊維の製造方法である。本
発明の第二の発明は、前記第一の発明によるマーセル化
セルロース系繊維を用いて構成されることを特徴とする
吸収性構造物である。
【0012】即ち、本発明のセルロース系繊維の製造方
法は、漂白されているセルロース系繊維を苛性ソーダの
ようなアルカリ薬品に浸漬してマーセル化されたセルロ
ース系繊維に水湿潤状態において機械的な攪拌による剪
断力を施してカールやネジレのような変形を付与し、そ
の後そのような変形が付与されたセルロース系繊維を無
拘束の状態で乾燥することにより、繊維の変形を固定
し、フラッフ化することからなっている。
法は、漂白されているセルロース系繊維を苛性ソーダの
ようなアルカリ薬品に浸漬してマーセル化されたセルロ
ース系繊維に水湿潤状態において機械的な攪拌による剪
断力を施してカールやネジレのような変形を付与し、そ
の後そのような変形が付与されたセルロース系繊維を無
拘束の状態で乾燥することにより、繊維の変形を固定
し、フラッフ化することからなっている。
【0013】本発明に用いられるセルロース系繊維は、
公知のクラフトパルプ化法、サルファイトパルプ化法、
アルカリパルプ化法等のケミカルパルプ化法で得られ、
公知の多段漂白法により漂白されているハンター白色度
が80〜95%のパルプを苛性ソーダのようなアルカリ
性液に浸漬して化学的にマーセル化処理されたパルプで
ある。前記パルプ化法に使用される原料としては、松、
杉、ヒノキ等の針葉樹材、ブナ、シイ、ユーカリ等の広
葉樹材、亜麻、ケナフ等の非木材繊維等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。本発明のためのマー
セル化セルロース系繊維は、マーセル化の条件として
は、公知の条件をそのまま適用できるが、アルカリ性液
が苛性ソーダの場合、固形分濃度が5〜25重量%にお
いて前記漂白パルプのようなセルロース系繊維を0〜4
0℃、好ましくは0〜30℃で10〜90分間浸漬し、
その後水で充分洗浄してアルカリを除去したものが好適
に用いられる。アルカリ濃度が5重量%未満ではセルロ
ース系繊維の膨潤が十分でないため所望の繊維特性が得
られず、25重量%を越えて濃度が高くなると、膨潤が
起こり難くなり、かつアルカリ水溶液の粘性が増加し、
アルカリ水溶液の繊維への均一で十分な浸透が得られな
いので適さない。
公知のクラフトパルプ化法、サルファイトパルプ化法、
アルカリパルプ化法等のケミカルパルプ化法で得られ、
公知の多段漂白法により漂白されているハンター白色度
が80〜95%のパルプを苛性ソーダのようなアルカリ
性液に浸漬して化学的にマーセル化処理されたパルプで
ある。前記パルプ化法に使用される原料としては、松、
杉、ヒノキ等の針葉樹材、ブナ、シイ、ユーカリ等の広
葉樹材、亜麻、ケナフ等の非木材繊維等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。本発明のためのマー
セル化セルロース系繊維は、マーセル化の条件として
は、公知の条件をそのまま適用できるが、アルカリ性液
が苛性ソーダの場合、固形分濃度が5〜25重量%にお
いて前記漂白パルプのようなセルロース系繊維を0〜4
0℃、好ましくは0〜30℃で10〜90分間浸漬し、
その後水で充分洗浄してアルカリを除去したものが好適
に用いられる。アルカリ濃度が5重量%未満ではセルロ
ース系繊維の膨潤が十分でないため所望の繊維特性が得
られず、25重量%を越えて濃度が高くなると、膨潤が
起こり難くなり、かつアルカリ水溶液の粘性が増加し、
アルカリ水溶液の繊維への均一で十分な浸透が得られな
いので適さない。
【0014】本発明におけるマーセル化セルロース系繊
維の水湿潤状態とは、前記繊維の固形分濃度で2〜60
%のことであるが、機械的撹拌を施した時にカールやネ
ジレの起こり易さから10〜50%が好ましく、15〜
40%が更に好ましい。このような水湿潤状態にあるマ
ーセル化セルロース系繊維は、ミキサー、ニーダー、レ
ファイナー、ディスパーザー等の如く、機械的な攪拌を
伴って繊維に剪断力を与え、カールやネジレを付与でき
る公知の装置において攪拌処理される。機械的に攪拌処
理を施す際の温度については特に制限はないが、20〜
100℃の温度範囲が好適である。温度が20℃未満
は、工業規模では年間を通して維持するのが困難であ
り、水の沸騰温度近くになると蒸気が大量に発生するの
で、大気圧下での処理に問題が生じるので好ましくな
い。
維の水湿潤状態とは、前記繊維の固形分濃度で2〜60
%のことであるが、機械的撹拌を施した時にカールやネ
ジレの起こり易さから10〜50%が好ましく、15〜
40%が更に好ましい。このような水湿潤状態にあるマ
ーセル化セルロース系繊維は、ミキサー、ニーダー、レ
ファイナー、ディスパーザー等の如く、機械的な攪拌を
伴って繊維に剪断力を与え、カールやネジレを付与でき
る公知の装置において攪拌処理される。機械的に攪拌処
理を施す際の温度については特に制限はないが、20〜
100℃の温度範囲が好適である。温度が20℃未満
は、工業規模では年間を通して維持するのが困難であ
り、水の沸騰温度近くになると蒸気が大量に発生するの
で、大気圧下での処理に問題が生じるので好ましくな
い。
【0015】機械的処理が終わって、前記繊維を乾燥す
る際の温度条件は、105〜170℃、好ましくは12
0〜160℃である。温度が105℃未満のように低い
と乾燥に時間がかかり過ぎ、逆に温度が170℃を越え
て高くなり過ぎるとセルロース系繊維が着色してくるの
でともに適さない。加熱処理時間は、前記繊維のJIS
P 8127による水分が4重量%以下、好ましくは
2重量%以下に達するのに必要な時間を与えればよく、
乾燥後に前記繊維が風乾水分まで吸湿しても繊維の性能
には変化がない。
る際の温度条件は、105〜170℃、好ましくは12
0〜160℃である。温度が105℃未満のように低い
と乾燥に時間がかかり過ぎ、逆に温度が170℃を越え
て高くなり過ぎるとセルロース系繊維が着色してくるの
でともに適さない。加熱処理時間は、前記繊維のJIS
P 8127による水分が4重量%以下、好ましくは
2重量%以下に達するのに必要な時間を与えればよく、
乾燥後に前記繊維が風乾水分まで吸湿しても繊維の性能
には変化がない。
【0016】本発明法により製造されたマーセル化セル
ロース系繊維から吸収性構造物を作製する際には、セル
ロース系繊維を十分ほぐす必要があり、そのためにはセ
ルロース系繊維を離解する方法として通常パルプのフラ
ッフ化に用いられている機械装置、例えば公知のフラッ
ファー、リファイナー、ブレンダー、更には乾燥とフラ
ッフ化を同時に行うことが出来るフラッシュドライヤー
等から選ばれたものが好適に用いられる。
ロース系繊維から吸収性構造物を作製する際には、セル
ロース系繊維を十分ほぐす必要があり、そのためにはセ
ルロース系繊維を離解する方法として通常パルプのフラ
ッフ化に用いられている機械装置、例えば公知のフラッ
ファー、リファイナー、ブレンダー、更には乾燥とフラ
ッフ化を同時に行うことが出来るフラッシュドライヤー
等から選ばれたものが好適に用いられる。
【0017】本発明により得られるセルロース系繊維を
用いて構成されるパッドのような液体吸収性構造物は、
保水度が高いセルロース系繊維や保水度が同一水準のセ
ルロース系繊維を用いて作られた吸収性構造物と比較し
て優れた液体吸収速度及び増大された湿潤レジリエンス
と乾燥レジリエンスを示す。レジリエンスなる用語は、
本発明では、パッドのような構造物に外部から圧縮力を
加えた後、その圧縮力を解除した時に、元の状態に向け
て戻ろうとする膨潤力を意味する。従って、乾燥レジリ
エンスは、セルロース系繊維からなる構造物が実質上乾
燥状態にある際に加えられた圧縮力を解除する時に膨張
して元の形状に向けて復元しようとする吸収性構造物の
能力を意味する。又、湿潤レジリエンスは、同様に構造
物に用いられた繊維が湿り状態にある際に加えられた圧
縮力を解除する時に膨張して、元の形状に向けて復元し
ようとする吸収性構造物の能力を意味する。
用いて構成されるパッドのような液体吸収性構造物は、
保水度が高いセルロース系繊維や保水度が同一水準のセ
ルロース系繊維を用いて作られた吸収性構造物と比較し
て優れた液体吸収速度及び増大された湿潤レジリエンス
と乾燥レジリエンスを示す。レジリエンスなる用語は、
本発明では、パッドのような構造物に外部から圧縮力を
加えた後、その圧縮力を解除した時に、元の状態に向け
て戻ろうとする膨潤力を意味する。従って、乾燥レジリ
エンスは、セルロース系繊維からなる構造物が実質上乾
燥状態にある際に加えられた圧縮力を解除する時に膨張
して元の形状に向けて復元しようとする吸収性構造物の
能力を意味する。又、湿潤レジリエンスは、同様に構造
物に用いられた繊維が湿り状態にある際に加えられた圧
縮力を解除する時に膨張して、元の形状に向けて復元し
ようとする吸収性構造物の能力を意味する。
【0018】本発明では、セルロース系繊維は、マーセ
ル化され、繊維の結晶構造を変えることにより剛性が付
与されており、このような繊維に機械的な攪拌による剪
断力が与えられた後無拘束の状態で乾燥処理を受けるこ
とにより、この繊維に付与されたカールやネジレのよう
な変形がそのままで繊維形状の固定が行なわれている。
この場合のセルロース系繊維の無拘束状態での乾燥処理
とは、例えば湿式でシート化して縦方向又は横方向に張
力をかけた状態で乾燥させる方法ではなく、前記乾燥前
の繊維をシート化せずに、即ち繊維に何ら張力をかけず
に乾燥する方法のことをいう。繊維をシート化して張力
をかけて乾燥させると、機械的な処理によって付与され
たカールやネジレのような変形が破壊されてしまうので
適さない。
ル化され、繊維の結晶構造を変えることにより剛性が付
与されており、このような繊維に機械的な攪拌による剪
断力が与えられた後無拘束の状態で乾燥処理を受けるこ
とにより、この繊維に付与されたカールやネジレのよう
な変形がそのままで繊維形状の固定が行なわれている。
この場合のセルロース系繊維の無拘束状態での乾燥処理
とは、例えば湿式でシート化して縦方向又は横方向に張
力をかけた状態で乾燥させる方法ではなく、前記乾燥前
の繊維をシート化せずに、即ち繊維に何ら張力をかけず
に乾燥する方法のことをいう。繊維をシート化して張力
をかけて乾燥させると、機械的な処理によって付与され
たカールやネジレのような変形が破壊されてしまうので
適さない。
【0019】即ち、前記機械的剪断力が付与された繊維
を無拘束の状態で乾燥を行うことにより生成されたセル
ロース系繊維のカール、ネジレ等の形状がそのまま保存
され、しかもマーセル化処理で膨潤した繊維壁内から水
が除去される際に前記繊維壁内のセルロース間結合が強
くなっているので、そのような繊維が再度水と接触して
も繊維壁内には水は再吸収され難い。本発明によるマー
セル化セルロース系繊維の保水度(遠心力1500G、
20分間、絶乾繊維重量当りの吸収された液体重量の割
合)は18〜28%の範囲に低下しており、マーセル化
の程度によって保水度は前記の範囲内で変動するが、そ
れだけ繊維自体には液体が保持されないことを意味して
いる。
を無拘束の状態で乾燥を行うことにより生成されたセル
ロース系繊維のカール、ネジレ等の形状がそのまま保存
され、しかもマーセル化処理で膨潤した繊維壁内から水
が除去される際に前記繊維壁内のセルロース間結合が強
くなっているので、そのような繊維が再度水と接触して
も繊維壁内には水は再吸収され難い。本発明によるマー
セル化セルロース系繊維の保水度(遠心力1500G、
20分間、絶乾繊維重量当りの吸収された液体重量の割
合)は18〜28%の範囲に低下しており、マーセル化
の程度によって保水度は前記の範囲内で変動するが、そ
れだけ繊維自体には液体が保持されないことを意味して
いる。
【0020】一方、マーセル化処理されたセルロース系
繊維は、膨潤し、剛性が付与されているため、吸収性構
造物とした時の構造物を嵩高にし、密度を極めて低く維
持できる。前記繊維自体の保水度は、18〜28%のよ
うに低下しているので、それだけ繊維自体に液体は吸収
されて保持されず、前記のように予め繊維に形成された
変形が十分に固定化された繊維を用いたパッドのような
構造体と、高分子吸収材を組合せた液体吸収性構造物と
すると、前記繊維パッドは嵩高で低密度を有するので液
体の吸収性(吸収速度と吸収量)に優れ、しかも、その
ように構造物中の繊維パッドに吸収された液体は、繊維
自体には吸収されずに隣接する高分子吸収材料へ時間と
ともに容易に移行されるから繊維パッドに人体の肌が触
れても濡れ感を与えないのである。
繊維は、膨潤し、剛性が付与されているため、吸収性構
造物とした時の構造物を嵩高にし、密度を極めて低く維
持できる。前記繊維自体の保水度は、18〜28%のよ
うに低下しているので、それだけ繊維自体に液体は吸収
されて保持されず、前記のように予め繊維に形成された
変形が十分に固定化された繊維を用いたパッドのような
構造体と、高分子吸収材を組合せた液体吸収性構造物と
すると、前記繊維パッドは嵩高で低密度を有するので液
体の吸収性(吸収速度と吸収量)に優れ、しかも、その
ように構造物中の繊維パッドに吸収された液体は、繊維
自体には吸収されずに隣接する高分子吸収材料へ時間と
ともに容易に移行されるから繊維パッドに人体の肌が触
れても濡れ感を与えないのである。
【0021】以上説明した如く、マーセル化によりセル
ロース系繊維の結晶構造を変えて、繊維に剛性を付与
し、しかも水湿潤状態にある前記マーセル化セルロース
系繊維に機械的攪拌処理を施して剪断力を加えた後、1
05〜170℃の温度で無拘束の状態で乾燥、及びフラ
ッフ化して製造された本発明によるマーセル化セルロー
ス系繊維は、液体吸収性構造物として用いると優れた液
体の吸収性と放出性を示すので、とりわけ紙おむつ、生
理用ナプキン、失禁者用パッド等の液体吸収部材として
の用途に優れたセルロース系繊維とすることができる。
ロース系繊維の結晶構造を変えて、繊維に剛性を付与
し、しかも水湿潤状態にある前記マーセル化セルロース
系繊維に機械的攪拌処理を施して剪断力を加えた後、1
05〜170℃の温度で無拘束の状態で乾燥、及びフラ
ッフ化して製造された本発明によるマーセル化セルロー
ス系繊維は、液体吸収性構造物として用いると優れた液
体の吸収性と放出性を示すので、とりわけ紙おむつ、生
理用ナプキン、失禁者用パッド等の液体吸収部材として
の用途に優れたセルロース系繊維とすることができる。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれらに限定されるものでは
ない。又、実施例及び比較例において%とあるのはすべ
て重量%を示す。
説明するが、勿論本発明はこれらに限定されるものでは
ない。又、実施例及び比較例において%とあるのはすべ
て重量%を示す。
【0023】実施例1 セルロース系繊維としてハンター白色度85%の針葉樹
漂白クラフトパルプを使用し、絶乾30gのパルプ、苛
性ソーダ76.2gに水を400g添加し、全体を50
6.2g(パルプ濃度7.0%、苛性ソーダ濃度16.
0%)とし、十分攪拌した。この状態で20分間攪拌を
継続しながら反応させた後、脱液し、水で十分洗浄して
繊維からアルカリを除去した。得られたマーセル化パル
プを用いて固形分濃度20%の水湿潤状態の繊維を用意
し、これを1リットル容量の双腕型ニーダー(型式:S
1−1、森山製作所製)に入れ、室温で双腕をそれぞれ
60rpmと100rpmで回転させ、20分間攪拌処
理を施した。その後、パルプを前記ニーダーから取り出
し、パルプを手でよくほぐしてから温度160℃の送風
乾燥器に入れ、無拘束の状態で2時間乾燥させた。乾燥
繊維のJIS法による水分は0.04%であった。乾燥
パルプを実験用ワーブルグブレンダーに入れ、パルプ塊
を離解してフラッフ化した。得られたパルプの保水度と
カールファクターを次の試験法で測定し、評価した。
漂白クラフトパルプを使用し、絶乾30gのパルプ、苛
性ソーダ76.2gに水を400g添加し、全体を50
6.2g(パルプ濃度7.0%、苛性ソーダ濃度16.
0%)とし、十分攪拌した。この状態で20分間攪拌を
継続しながら反応させた後、脱液し、水で十分洗浄して
繊維からアルカリを除去した。得られたマーセル化パル
プを用いて固形分濃度20%の水湿潤状態の繊維を用意
し、これを1リットル容量の双腕型ニーダー(型式:S
1−1、森山製作所製)に入れ、室温で双腕をそれぞれ
60rpmと100rpmで回転させ、20分間攪拌処
理を施した。その後、パルプを前記ニーダーから取り出
し、パルプを手でよくほぐしてから温度160℃の送風
乾燥器に入れ、無拘束の状態で2時間乾燥させた。乾燥
繊維のJIS法による水分は0.04%であった。乾燥
パルプを実験用ワーブルグブレンダーに入れ、パルプ塊
を離解してフラッフ化した。得られたパルプの保水度と
カールファクターを次の試験法で測定し、評価した。
【0024】更に、得られたパルプを用いて下記の試験
法に示す手法により吸収性構造物(パッド)を作製し、
人工尿の吸水速度、乾燥レジリエンス及び湿潤レジリエ
ンスを測定した。又、このパルプと高分子吸収材(商品
名:アラリープS−151、荒川化学工業社製)を用い
て吸収性構造物を作製し、次に試験法により水の逆戻り
量を測定し、評価した。
法に示す手法により吸収性構造物(パッド)を作製し、
人工尿の吸水速度、乾燥レジリエンス及び湿潤レジリエ
ンスを測定した。又、このパルプと高分子吸収材(商品
名:アラリープS−151、荒川化学工業社製)を用い
て吸収性構造物を作製し、次に試験法により水の逆戻り
量を測定し、評価した。
【0025】試験法 (1)パルプの保水度 解繊してフラッフ化されたパルプの絶乾0.5gを採取
し、蒸留水100mlを入れた栓付きの容器に入れ、室
温において24時間浸漬した。浸漬したパルプを濾過器
上で捕集し、次いでG2のガラスフィルターを有する遠
心分離器(型式:H−103N、国産遠心機社製)の遠
心管に入れ、遠心力1500Gで20分間遠心脱水し
た。遠心脱水処理したパルプを遠心管より取り出し、湿
潤状態の重量を測定し、その後105℃の乾燥器におい
て恒量になるまで乾燥し、乾燥重量を測定した。保水度
は、式(1)により算出した。 保水度(%)={(W−D)/D}×100・・・(1) 但し、式(1)中のWは、遠心脱水後のパルプの湿潤重
量(g)、Dはパルプの乾燥重量(g)である。
し、蒸留水100mlを入れた栓付きの容器に入れ、室
温において24時間浸漬した。浸漬したパルプを濾過器
上で捕集し、次いでG2のガラスフィルターを有する遠
心分離器(型式:H−103N、国産遠心機社製)の遠
心管に入れ、遠心力1500Gで20分間遠心脱水し
た。遠心脱水処理したパルプを遠心管より取り出し、湿
潤状態の重量を測定し、その後105℃の乾燥器におい
て恒量になるまで乾燥し、乾燥重量を測定した。保水度
は、式(1)により算出した。 保水度(%)={(W−D)/D}×100・・・(1) 但し、式(1)中のWは、遠心脱水後のパルプの湿潤重
量(g)、Dはパルプの乾燥重量(g)である。
【0026】(2)カールファクター フラッフ化した乾燥パルプの繊維100本を顕微鏡用ス
ライドガラス上に置き、画像解析装置を利用して、繊維
の実際の長さLA及び最大投影長さ(繊維を囲む長方形
の最長辺の長さに等しい)LBを測定し、カールファク
ターを式(2)から求め、その平均値を用いた。 カールファクター=LA/LB−1・・・(2)
ライドガラス上に置き、画像解析装置を利用して、繊維
の実際の長さLA及び最大投影長さ(繊維を囲む長方形
の最長辺の長さに等しい)LBを測定し、カールファク
ターを式(2)から求め、その平均値を用いた。 カールファクター=LA/LB−1・・・(2)
【0027】(3)吸収性構造物の乾燥レジリエンス、
湿潤レジリエンス及び液体(体液)の吸収速度 フラッフ化した乾燥パルプ4gを採取し、40メッシュ
の金網を内部に張った直径54mmのプラスチック製パ
イプの中に前記パルプを導入し、反対側から小型クリー
ナーを用いて一定真空度で吸引し、金網上に密度0.0
4g/cm3の吸収性構造物を形成させた。次に、この
構造物を別の同一直径のパイプで底部に40メッシュの
金網を張った透明なパイプ中に移しかえた。その後、こ
の吸収性構造物の上に均一に2.5KPaの圧力相当の
荷重をかけ、この時の構造物の高さh1(cm)を乾燥
レジリエンスとした。更に、荷重状態のままで、吸収性
構造物を入れた透明パイプの金網の部分をパイプ径より
大きい容器に入った人工尿(尿素1.9%、塩化ナトリ
ウム0.8%、塩化カルシウム0.1%、硫酸マグネシ
ウム0.1%、純水97.1%から構成される液体)の
表面に浸し、人工尿が透明パイプ中の吸収性構造物の上
端まで浸透するまでの時間t(秒)を測定し、吸収性構
造物の液体(人工尿)の吸収速度を式(3)から求め
た。 吸収性構造物の液体の吸収速度(cm/秒)=h1/t・・・(3) 但し、h1は、乾燥レジリエンスで液体を吸収させる前
の荷重をかけた時の繊維層の厚さ(cm)、tは、液体
(人工尿)が繊維層の上端に到達するまでに要した時間
(秒)を示す。又、前記の手法において、液体を吸収さ
せて、荷重を取り除いた後の吸収性構造物の高さをh2
(cm)とし、これを湿潤レジリエンスとした。
湿潤レジリエンス及び液体(体液)の吸収速度 フラッフ化した乾燥パルプ4gを採取し、40メッシュ
の金網を内部に張った直径54mmのプラスチック製パ
イプの中に前記パルプを導入し、反対側から小型クリー
ナーを用いて一定真空度で吸引し、金網上に密度0.0
4g/cm3の吸収性構造物を形成させた。次に、この
構造物を別の同一直径のパイプで底部に40メッシュの
金網を張った透明なパイプ中に移しかえた。その後、こ
の吸収性構造物の上に均一に2.5KPaの圧力相当の
荷重をかけ、この時の構造物の高さh1(cm)を乾燥
レジリエンスとした。更に、荷重状態のままで、吸収性
構造物を入れた透明パイプの金網の部分をパイプ径より
大きい容器に入った人工尿(尿素1.9%、塩化ナトリ
ウム0.8%、塩化カルシウム0.1%、硫酸マグネシ
ウム0.1%、純水97.1%から構成される液体)の
表面に浸し、人工尿が透明パイプ中の吸収性構造物の上
端まで浸透するまでの時間t(秒)を測定し、吸収性構
造物の液体(人工尿)の吸収速度を式(3)から求め
た。 吸収性構造物の液体の吸収速度(cm/秒)=h1/t・・・(3) 但し、h1は、乾燥レジリエンスで液体を吸収させる前
の荷重をかけた時の繊維層の厚さ(cm)、tは、液体
(人工尿)が繊維層の上端に到達するまでに要した時間
(秒)を示す。又、前記の手法において、液体を吸収さ
せて、荷重を取り除いた後の吸収性構造物の高さをh2
(cm)とし、これを湿潤レジリエンスとした。
【0028】(4)水の逆戻り量 フラッフ化した乾燥パルプ4gずつを使って5cm×1
5cmのフラッフパルプシートを2枚作製し、これを上
層及び下層とし、高分子吸収材(商標:アラリープS−
151、荒川化学工業社製)の4gを中層とする吸収性
構造物を作製した。この構造物の上から100mlの純
水を注ぎ、構造物に液体(水)を吸収させ、30分経過
後、この構造物の上に濾紙を5枚重ね、5kgの重りを
置き、1分後、濾紙を取り除き、濾紙に吸収された液体
の重量を測定した。濾紙に吸収された液体の重量を水の
逆戻り量とした。
5cmのフラッフパルプシートを2枚作製し、これを上
層及び下層とし、高分子吸収材(商標:アラリープS−
151、荒川化学工業社製)の4gを中層とする吸収性
構造物を作製した。この構造物の上から100mlの純
水を注ぎ、構造物に液体(水)を吸収させ、30分経過
後、この構造物の上に濾紙を5枚重ね、5kgの重りを
置き、1分後、濾紙を取り除き、濾紙に吸収された液体
の重量を測定した。濾紙に吸収された液体の重量を水の
逆戻り量とした。
【0029】実施例2 絶乾重量が30gのパルプ、苛性ソーダ44.4g及び
水400gを混合して用いたこと(パルプ濃度7.0
%、苛性ソーダ濃度10.0%)以外は、実施例1と同
様にしてJIS法による水分が0.04%のフラッフ化
された乾燥マーセル化パルプを作製し、得られたパルプ
の保水度とカールファクター、吸収性構造物の人工尿の
吸水速度、乾燥レジリエンス、湿潤レジリエンス及び水
の逆戻り量を測定し、評価した。
水400gを混合して用いたこと(パルプ濃度7.0
%、苛性ソーダ濃度10.0%)以外は、実施例1と同
様にしてJIS法による水分が0.04%のフラッフ化
された乾燥マーセル化パルプを作製し、得られたパルプ
の保水度とカールファクター、吸収性構造物の人工尿の
吸水速度、乾燥レジリエンス、湿潤レジリエンス及び水
の逆戻り量を測定し、評価した。
【0030】実施例3 絶乾重量が30gのパルプ、苛性ソーダ100.0g及
び水400gを混合して用いたこと(パルプ濃度7.0
%、苛性ソーダ濃度20.0%)、固形分濃度40%の
水湿潤状態でニーダーによる機械的処理を施したこと、
及びマーセル化パルプを温度150℃、3時間で乾燥し
たこと以外は、実施例1と同様にしてJIS法による水
分が0.04%のフラッフ化された乾燥マーセル化パル
プを作製し、得られたパルプの保水度とカールファクタ
ー、吸収性構造物の人工尿の吸水速度、乾燥レジリエン
ス、湿潤レジリエンス及び水の逆戻り量を測定し、評価
した。
び水400gを混合して用いたこと(パルプ濃度7.0
%、苛性ソーダ濃度20.0%)、固形分濃度40%の
水湿潤状態でニーダーによる機械的処理を施したこと、
及びマーセル化パルプを温度150℃、3時間で乾燥し
たこと以外は、実施例1と同様にしてJIS法による水
分が0.04%のフラッフ化された乾燥マーセル化パル
プを作製し、得られたパルプの保水度とカールファクタ
ー、吸収性構造物の人工尿の吸水速度、乾燥レジリエン
ス、湿潤レジリエンス及び水の逆戻り量を測定し、評価
した。
【0031】実施例4 セルロース系繊維としてリンターを用いたこと、固形分
濃度が30%の水湿潤状態で精細刃を備えた実験室用シ
ングルリファイナー(熊谷理機工業社製)で機械的処理
を施したこと、及びマーセル化リンターパルプを温度1
50℃、3時間で乾燥したこと以外は、実施例1と同様
にしてJIS法による水分が0.04%のフラッフ化さ
れた乾燥マーセル化リンターパルプを作製し、得られた
パルプの保水度とカールファクター、吸収性構造物の人
工尿の吸水速度、乾燥レジリエンス、湿潤レジリエンス
及び水の逆戻り量を測定し、評価した。
濃度が30%の水湿潤状態で精細刃を備えた実験室用シ
ングルリファイナー(熊谷理機工業社製)で機械的処理
を施したこと、及びマーセル化リンターパルプを温度1
50℃、3時間で乾燥したこと以外は、実施例1と同様
にしてJIS法による水分が0.04%のフラッフ化さ
れた乾燥マーセル化リンターパルプを作製し、得られた
パルプの保水度とカールファクター、吸収性構造物の人
工尿の吸水速度、乾燥レジリエンス、湿潤レジリエンス
及び水の逆戻り量を測定し、評価した。
【0032】比較例1 針葉樹漂白クラフトパルプにマーセル化処理を施さない
こと及びニーダーによる機械的処理を施さないこと以外
は、実施例1と同様にしてJIS法による水分が0.0
4%のフラッフ化された乾燥パルプを作製し、得られた
パルプの保水度とカールファクター、吸収性構造物の人
工尿の吸水速度、乾燥レジリエンス、湿潤レジリエンス
及び水の逆戻り量を測定し、評価した。
こと及びニーダーによる機械的処理を施さないこと以外
は、実施例1と同様にしてJIS法による水分が0.0
4%のフラッフ化された乾燥パルプを作製し、得られた
パルプの保水度とカールファクター、吸収性構造物の人
工尿の吸水速度、乾燥レジリエンス、湿潤レジリエンス
及び水の逆戻り量を測定し、評価した。
【0033】比較例2 針葉樹漂白クラフトパルプにマーセル化処理を施さない
こと以外は、実施例3と同様にしてJIS法による水分
が0.04%のフラッフ化された乾燥パルプを作製し、
得られたパルプの保水度とカールファクター、吸収性構
造物の人工尿の吸水速度、乾燥レジリエンス、湿潤レジ
リエンス及び水の逆戻り量を測定し、評価した。
こと以外は、実施例3と同様にしてJIS法による水分
が0.04%のフラッフ化された乾燥パルプを作製し、
得られたパルプの保水度とカールファクター、吸収性構
造物の人工尿の吸水速度、乾燥レジリエンス、湿潤レジ
リエンス及び水の逆戻り量を測定し、評価した。
【0034】比較例3 絶乾重量が30gの針葉樹漂白クラフトパルプ、苛性ソ
ーダ16.7g及び水400gを混合して用いたこと
(パルプ濃度7.0%、苛性ソーダ濃度4.0%)以外
は、実施例1と同様にしてJIS法による水分が0.0
4%のフラッフ化された乾燥マーセル化パルプを作製
し、得られたパルプの保水度とカールファクター、吸収
性構造物の人工尿の吸水速度、乾燥レジリエンス、湿潤
レジリエンス及び水の逆戻り量を測定し、評価した。
ーダ16.7g及び水400gを混合して用いたこと
(パルプ濃度7.0%、苛性ソーダ濃度4.0%)以外
は、実施例1と同様にしてJIS法による水分が0.0
4%のフラッフ化された乾燥マーセル化パルプを作製
し、得られたパルプの保水度とカールファクター、吸収
性構造物の人工尿の吸水速度、乾燥レジリエンス、湿潤
レジリエンス及び水の逆戻り量を測定し、評価した。
【0035】比較例4 ニーダーによる機械的処理を施さないこと以外は、実施
例1と同様にしてJIS法による水分が0.04%のフ
ラッフ化された乾燥マーセル化パルプを作製し、得られ
たパルプの保水度とカールファクター、吸収性構造物の
人工尿の吸水速度、乾燥レジリエンス、湿潤レジリエン
ス及び水の逆戻り量を測定し、評価した。
例1と同様にしてJIS法による水分が0.04%のフ
ラッフ化された乾燥マーセル化パルプを作製し、得られ
たパルプの保水度とカールファクター、吸収性構造物の
人工尿の吸水速度、乾燥レジリエンス、湿潤レジリエン
ス及び水の逆戻り量を測定し、評価した。
【0036】実施例及び比較例で得られた結果を表1に
示す。
示す。
【0037】
【表1】
【0038】表から明らかなとおり、本発明によるセル
ロース系繊維は、保水度が低く、カールファクターが高
く、又その繊維を用いて作製された吸収性構造物は液体
吸収速度が高く、水の逆戻り量が低く(即ち、吸収され
た液体は繊維に吸収されていないので、繊維の液体放出
性に優れており)、しかも乾燥及び湿潤レジリエンスに
も優れており、優れた液体吸収適性を有する吸収部材で
ある(実施例1〜4)。これに対し、マーセル化処理と
ニーダーによる機械的処理を施していない従来法による
パルプをフラッフ化したものは、保水度が高い上、カー
ルファクター、乾燥及び湿潤レジリエンス及び人工尿吸
収速度が共に低く、水の逆戻り量が多い(比較例1)。
従来法によるパルプにニーダーによる機械的処理を施し
ても(比較例2)、又パルプのマーセル化の程度が低い
と(比較例3)、カールファクターは高くなるものの、
保水度が高く、乾燥と湿潤レジリエンス及び人工尿吸収
速度も高くならず、水の逆戻り量も悪い。パルプのマー
セル化の程度が十分でも、機械的な剪断力をパルプ繊維
に施さない場合(比較例4)、カールファクターが低い
ので人工尿吸収速度、乾燥と湿潤レジリエンスが低く、
水の逆戻り量も改善されず、吸収性部材として適性を欠
いている。
ロース系繊維は、保水度が低く、カールファクターが高
く、又その繊維を用いて作製された吸収性構造物は液体
吸収速度が高く、水の逆戻り量が低く(即ち、吸収され
た液体は繊維に吸収されていないので、繊維の液体放出
性に優れており)、しかも乾燥及び湿潤レジリエンスに
も優れており、優れた液体吸収適性を有する吸収部材で
ある(実施例1〜4)。これに対し、マーセル化処理と
ニーダーによる機械的処理を施していない従来法による
パルプをフラッフ化したものは、保水度が高い上、カー
ルファクター、乾燥及び湿潤レジリエンス及び人工尿吸
収速度が共に低く、水の逆戻り量が多い(比較例1)。
従来法によるパルプにニーダーによる機械的処理を施し
ても(比較例2)、又パルプのマーセル化の程度が低い
と(比較例3)、カールファクターは高くなるものの、
保水度が高く、乾燥と湿潤レジリエンス及び人工尿吸収
速度も高くならず、水の逆戻り量も悪い。パルプのマー
セル化の程度が十分でも、機械的な剪断力をパルプ繊維
に施さない場合(比較例4)、カールファクターが低い
ので人工尿吸収速度、乾燥と湿潤レジリエンスが低く、
水の逆戻り量も改善されず、吸収性部材として適性を欠
いている。
【0039】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明は低い保水度
と高いカールファクターをセルロース系繊維に付与する
ことができ、このような繊維を用いた吸収性構造物の、
乾燥と湿潤レジリエンス、及び水の逆戻り量を低くでき
るので、紙おむつ、生理用ナプキン、失禁者用パッド等
の吸収性部材に適したセルロース系繊維の製造方法及び
液体吸収性構造物を提供するという効果を奏する。
と高いカールファクターをセルロース系繊維に付与する
ことができ、このような繊維を用いた吸収性構造物の、
乾燥と湿潤レジリエンス、及び水の逆戻り量を低くでき
るので、紙おむつ、生理用ナプキン、失禁者用パッド等
の吸収性部材に適したセルロース系繊維の製造方法及び
液体吸収性構造物を提供するという効果を奏する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61F 13/15 // D04H 1/40 A
Claims (2)
- 【請求項1】 水湿潤状態にあるマーセル化セルロース
系繊維に機械的攪拌処理を施して剪断力を加えた後、1
05〜170℃の温度で無拘束状態での乾燥、及びフラ
ッフ化を行なうことを特徴とするセルロース系繊維の製
造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の製造方法によるマーセ
ル化セルロース系繊維を用いて構成されることを特徴と
する吸収性構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6146714A JPH0813370A (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | セルロース系繊維の製造方法及び吸収性構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6146714A JPH0813370A (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | セルロース系繊維の製造方法及び吸収性構造物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0813370A true JPH0813370A (ja) | 1996-01-16 |
Family
ID=15413884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6146714A Pending JPH0813370A (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | セルロース系繊維の製造方法及び吸収性構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0813370A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001508843A (ja) * | 1997-01-17 | 2001-07-03 | レイオニア プロダクツ アンド ファイナンシャル サーヴィシス カンパニー | 吸収剤物品用の軟質の強力な吸収材料 |
WO2003010384A1 (en) * | 2001-07-24 | 2003-02-06 | Nippon Paper Industries Co., Ltd. | Bulky pulp, method for production thereof and converted paper or multi-ply paper using the bulky pulp |
JP2006274516A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 印刷用塗工紙及びその製造方法 |
JP2008542553A (ja) * | 2005-05-02 | 2008-11-27 | インターナショナル・ペーパー・カンパニー | リグノセルロース系材料及びこれから製造した生成物 |
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1994
- 1994-06-28 JP JP6146714A patent/JPH0813370A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001508843A (ja) * | 1997-01-17 | 2001-07-03 | レイオニア プロダクツ アンド ファイナンシャル サーヴィシス カンパニー | 吸収剤物品用の軟質の強力な吸収材料 |
JP2004255203A (ja) * | 1997-01-17 | 2004-09-16 | Rayonier Products & Financial Services Co | 吸収剤物品用の軟質の強力な吸収材料 |
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