JPH081336Y2 - メカニカルシール - Google Patents

メカニカルシール

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JPH081336Y2
JPH081336Y2 JP1991112561U JP11256191U JPH081336Y2 JP H081336 Y2 JPH081336 Y2 JP H081336Y2 JP 1991112561 U JP1991112561 U JP 1991112561U JP 11256191 U JP11256191 U JP 11256191U JP H081336 Y2 JPH081336 Y2 JP H081336Y2
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JP
Japan
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ring
retainer
sealing
fluid region
seal
Prior art date
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Application number
JP1991112561U
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English (en)
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JPH0554873U (ja
Inventor
忠之 清水
博文 有坪
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Nippon Pillar Packing Co Ltd
Original Assignee
Nippon Pillar Packing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、複数の環状弾性部材を
介してリテーナに保持された密封環を有するメカニカル
シールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、メカニカルシールにあっては、
図7に示す如く、回転軸1側のリテーナ2にOリング
8,9を介して嵌合保持させた回転密封環3とシールケ
ーシング側に保持させた静止密封環4との相対回転摺接
作用によって、その摺接部分5において被密封流体領域
6と非密封流体領域7とを遮蔽シールするようになって
いる。
【0003】ところで、リテーナ2と回転密封環3との
間のOリング8,9は、両者2,3間の二次シールを行
二次シール材として機能する(以下「二次シール機
能」という)他、回転密封環3の静止密封環4への追従
変位を許容して、両密封環3,4の相対回転摺接作用を
適正に行わしめるクッション材としても機能する(以下
「クッション機能」という)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、リテーナ2と
回転密封環3との間には、Oリング8,9によってシー
ルされた密閉空間10が形成されることから、シール条
件やシール環境の変化によって良好且つ安定したシール
機能を期待し得ない事態が発生する。
【0005】すなわち、かかる密閉空間10内の圧力
は、シール条件やシール環境の変化(例えば、両密封環
3,4間で発生する摩擦熱等による温度変化やスラスト
力の変動による回転密封環3の軸線方向変位等)によっ
て変動することになるが、密閉空間10内の圧力が高く
なると、Oリング8,9によるクッション機能が発揮さ
れ難くなり、回転密封環3の静止密封環4への追従変位
が良好に行われず、両密封環3,4の相対回転摺接作用
が適正に行われなくなる。極端な場合には、回転密封環
3がリテーナ2から飛び出す虞れがある。
【0006】なお、この対策として、図7に鎖線図示す
る如く、リテーナ2に密閉空間10から非密封領域7に
至る連通路11を形成しておくことが試みられてはいる
が、このような連通路11をリテーナ2に形成させるこ
とは、メカニカルシールの製作経済上からは勿論、リテ
ーナ2の強度延いてはメカニカルシールの強度・耐久性
上からも問題があり、好ましいことではない。
【0007】本考案は、上記した問題を生ずることな
く、シール条件やシール環境の変化に拘わらず、常に良
好且つ安定したシール機能を発揮させうるメカニカルシ
ールを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は複数の環状弾
性部材を介してリテーナに保持された密封環を有するメ
カニカルシールにおいて、上記の目的を達成すべく、特
に、これらの環状弾性部材に、そのうちの一の環状弾性
部材を除いて、環状弾性部材により仕切られたリテーナ
と密封環との間の密閉空間を被密封流体領域又は非密封
流体領域に連通開放させる連通路を形成し、前記一の環
状弾性部材のみによってリテーナと密封環との間を二次
シールさせておくことを提案するものである。
【0009】
【作用】密閉空間は連通路を介して被密封流体領域又は
非密封流体領域に連通開放されているから、温度上昇や
スラスト力による密封環の軸線方向変位等のシール条
件,シール環境変化によっては変動することがない。し
たがって、環状弾性部材によるクッション機能が阻害さ
れず、相手密封環との相対回転摺接作用が適正に行われ
る。一方、密封環とリテーナとの二次シール機能は、連
通路を形成しない一の環状弾性部材により行われる。
【0010】したがって、シール条件やシール環境の変
化に拘わらず、常に、良好且つ安定したシール機能を発
揮させることができる。
【0011】
【実施例】以下、本考案の構成を図1〜図3に示す実施
例に基づいて具体的に説明する。
【0012】この実施例のメカニカルシールにあって
は、図1に示す如く、回転軸1に固設せるリテーナ2に
嵌合保持させた回転密封環3とシールケーシング側に軸
線方向移動可能に保持させた静止密封環4との相対回転
摺接作用によって、その摺接部分5において被密封流体
領域6と非密封流体領域7とを遮蔽シールしうるように
なっている。また、リテーナ2と回転密封環3との嵌合
部分には、環状弾性部材たるOリング8,9が適当に圧
縮された状態で介装されている。
【0013】而して、非密封流体領域7側のOリング9
には、図1〜図3に示す如く、回転密封環3への接触部
分9aにおける複数箇所を切欠くことによって、リテー
ナ2と回転密封環3との間にOリング8,9で仕切られ
る密閉空間10を非密封流体領域7に連通開放させる連
通路9b…が形成されている。連通路9b…は、Oリン
グ9の円周方向に等間隔を隔てて形成されている。
【0014】以上のように構成されたメカニカルシール
によれば、Oリング8,9で仕切られた密閉空間10が
連通路9b…を介して非密封流体領域7に開放されてい
ることから、密閉空間10内は非密封流体領域7と同圧
に保持され、シール条件やシール環境の変化によって変
動することがない。その結果、常に、Oリング8,9に
よるクッション機能が担保され、回転密封環3が静止密
封環4に良好に追従変位し得て、両密封環3,4の相対
回転摺接作用が適正に行われることになる。また、リテ
ーナ2と回転密封環3との間の二次シール機能は、連通
路9bを形成していないOリング8によって良好に行わ
れ、一方のOリング9に連通路9bを形成したことによ
る不都合は何ら生じることがない。したがって、良好且
つ安定したシール機能が発揮される。
【0015】なお、本考案は上記実施例に限定されるも
のではなく、本考案の基本思想を逸脱しない範囲におい
て適宜に改良,変更することができる。
【0016】例えば、連通路9bは、Oリング9の一部
を切除したり(図5参照)、Oリング9の一箇所又は複
数箇所を縮径形状とする(図6〜図8参照)等によって
も形成することができる。連通路9bの形状,数は、リ
テーナ2と回転密封環3との間に介装されることによる
Oリング9の弾性変形によって連通路9bが消失しない
こと及びOリング9のクッション機能を損なうものでな
いことを条件として、Oリング9の介装場所等に応じて
任意に設定しておくことができる。
【0017】また、上記実施例において、連通路を被密
封流体領域6側のOリング8に形成して、密閉空間10
を被密封流体領域6に開放させるようにしてもよい。こ
の場合、連通路を形成しない非密封流体領域7側のOリ
ング7が二次シール材として機能する。
【0018】また、本考案は、リテーナ2と回転密封環
3との間に3以上のOリングが介装されている(2以上
の密閉空間が形成される)場合にも適用できる。すなわ
ち、二次シール材として機能させる一のOリングを除い
て、すべてのOリングに連通路を形成しておくのであ
る。この場合、二次シール用Oリングとして、最も被密
封流体領域6又は非密封流体領域7寄りのものを選択す
ると、すべての密閉空間は相互に連通されて被密封流体
領域6又は非密封流体領域7に開放されることになり、
これ以外のものを選択すると、二次シール用Oリングの
両側に位置する密閉空間が夫々両領域6,7に開放され
ることになる。
【0019】また、環状弾性部材としては、上記したO
リング8,9の如く断面形状が円形であるものに限られ
ず、断面形状が方形,楕円形等のものを使用することが
できる。要するに、クッション機能,二次シール機能を
発揮できるものであれば、環状弾性部材の形状,材質は
任意である。
【0020】また、本考案は、密封環が複数の環状弾性
部材を介してリテーナに保持されている密封環保持構造
に適用できるもので、密封環及びリテーナが回転軸側の
ものであるとシールケーシング側(静止側)のものであ
る(例えば、上記実施例において、静止密封環4がシー
ルケーシングに固設されたリテーナ又はシールケーシン
グの一部で構成されるリテーナに複数の環状弾性部材を
介して保持されている場合)とに拘わらず適用すること
ができる。
【0021】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
のメカニカルシールによれば、シール条件やシール環境
の変化にも拘わらず、常に、環状弾性部材によるクッシ
ョン機能及び二次シール機能が良好に発揮されて、良好
且つ安定したシール機能を発揮させることができる。し
かも、その改良点が、二次シール機能を担うもの以外の
環状弾性部材に部分的な切欠等による連通路を形成する
だけであるから、リテーナに連通路を形成する場合にお
ける如き製作経済上や強度・耐久性上の問題を生じるこ
とがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るメカニカルシールの一実施例を示
した半截縦断側面図である。
【図2】その要部(連通路を形成した環状弾性部材)の
正面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】連通路を形成した環状弾性部材の変形例を示す
正面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】連通路を形成した環状弾性部材の他の変形例を
示す正面図である。
【図7】従来のメカニカルシールを示す半截縦断側面図
である。
【符号の説明】
2…リテーナ、3…回転密封環(密封環)、6…被密封
流体領域、7…非密封流体領域、8…Oリング(連通路
を形成しない環状弾性部材)、9…Oリング(連通路を
形成した環状弾性部材)、9b…連通路、10…密閉空
間。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の環状弾性部材を介してリテーナに
    保持された密封環を有するメカニカルシールにおいて、 これらの環状弾性部材に、そのうちの一の環状弾性部材
    を除いて、環状弾性部材により仕切られたリテーナと密
    封環との間の密閉空間を被密封流体領域又は非密封流体
    領域に連通開放させる連通路を形成し 前記一の環状弾性部材のみによってリテーナと密封環と
    の間を二次シールさせ たことを特徴とするメカニカルシ
    ール。
JP1991112561U 1991-12-25 1991-12-25 メカニカルシール Expired - Lifetime JPH081336Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991112561U JPH081336Y2 (ja) 1991-12-25 1991-12-25 メカニカルシール

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JP1991112561U JPH081336Y2 (ja) 1991-12-25 1991-12-25 メカニカルシール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0554873U JPH0554873U (ja) 1993-07-23
JPH081336Y2 true JPH081336Y2 (ja) 1996-01-17

Family

ID=14589761

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1991112561U Expired - Lifetime JPH081336Y2 (ja) 1991-12-25 1991-12-25 メカニカルシール

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Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61172257U (ja) * 1985-04-16 1986-10-25
JPS63285368A (ja) * 1987-05-15 1988-11-22 Hitachi Ltd 歪み量可変のメカニカルシ−ル
JPH0614159Y2 (ja) * 1989-02-23 1994-04-13 イーグル工業株式会社 メカニカルシール

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0554873U (ja) 1993-07-23

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