JPH081323Y2 - ギャードケーブル - Google Patents

ギャードケーブル

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JPH081323Y2
JPH081323Y2 JP1988171395U JP17139588U JPH081323Y2 JP H081323 Y2 JPH081323 Y2 JP H081323Y2 JP 1988171395 U JP1988171395 U JP 1988171395U JP 17139588 U JP17139588 U JP 17139588U JP H081323 Y2 JPH081323 Y2 JP H081323Y2
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JP
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wire
plating layer
cable
composite plating
wires
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JP1988171395U
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Inventor
雅之 斉藤
清澄 秋山
勉 原田
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興国鋼線索株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は各種の産業機器において回転運動を押し引き
の力に換えるものに利用されるところのギャードケーブ
ルに係り、特に低荷重および低騒音のギャードケーブル
に関する。
(従来の技術) 従来のギャードケーブルとしては、歯部を形成してい
るワイヤが裸鋼線製のものである。
ところで、ギャードケーブルに要望される性能を挙げ
ると次の通りである。
a.操作荷重(抵抗)が小さく、正確な遠隔操作が可能で
あること。
b.回転にともなう導管との接触により発生する騒音が低
いこと。
c.ギャードケーブル自体そして導管の摩滅が少ないこ
と。
これらの点について、従来品は前記aの達成のため
に、導管との間にグリス等の潤滑剤を充填しているが、
使用にともない潤滑剤が消耗すること及び経年変質する
ことなどの理由により、初期の小さな操作荷重そして正
確な遠隔操作性を維持できない。
又、前記bの達成のために導管内面に滑り性の良い短
毛をブラシ状に植毛しているが、短毛がギャードケーブ
ルとの接触摩擦抵抗によって短期間に摩耗・脱落してし
まうばかりか、その脱毛が目詰まりしてギャードケーブ
ルの移動抵抗が増し、騒音は大きくなることはあっても
小さくなることはない。
又、前記cの達成のために、潤滑剤に頼っているもの
の、前記した理由により、ギャードケーブル自体および
導管の摩滅が大きく、接触抵抗が増大して操作荷重の増
加を起している。
一方、このような問題を解決するものとして、実開昭
54−98942号公報に記載されている合成樹脂コートを有
する有歯可撓軸がある。
このものの構成は、コアの外周面に金属線が等間隔に
緊密につる巻された螺旋歯を有する有歯可撓軸におい
て、該有歯可撓軸の外面形状をほぼ正確に保持する如く
合成樹脂コートが設けられているものである。
そして、コートとして、テフロン,ポリエチレン,ポ
リエチレンテレフタレート,塩化ビニール等からなる熱
収縮性合成樹脂が記載され、またコートは、合成樹脂の
粉末を有歯可撓軸に静電塗着して形成することが記載さ
れ、摩擦が軽減され、騒音が少なく、摩耗も少なく、度
々給油を必要とするものに比し優れている、ものである
ことが記載されている。
しかしながら、コートが有歯可撓軸の外面形状をほぼ
正確に保持する如く被覆されている構造であるため、金
属線と樹脂の密着力を得にくいと言う構造上の重大な問
題がある。すなわち、金属線と樹脂物の密着は、金属線
の脱脂や、錆等の異物の除去をし、表面を清浄にしない
と得られず、有歯可撓軸のような多数の素線を集合して
撚り合わせた軸線を清浄にすることは、撚り目間の隙間
への脱脂剤の浸入そして乾燥(脱脂剤の除去)等、工業
的に容易なことではない。
このように、複雑な工程と高度な技術を必要とし、そ
の上、強力な密着力を得られないという問題があって、
コートが破れたりするのを避けられない構造上の不具合
や、コートの破損により耐蝕性が失われる問題がある。
さらに、コートの耐久性を高めるため、膜厚を厚くし
た場合には、外径が大きくなり、全体の径が大径化して
使用条件の制約、コストアップにもなり、好ましくな
い。
特に、耐磨耗性,耐熱性に関しては、樹脂であるだけ
に十分は望めず、当然の如く耐蝕性,耐久性についても
問題を抱えている。
(考案が解決しようとする問題点) 本考案はこのような事情に鑑みてなされたもので、第
一には、歯面を形成するワイヤそのものに自己潤滑性を
付与して、操作荷重が小さく且つ騒音が低く、しかも耐
蝕性,耐磨耗性,耐久性,耐熱性,製作性,いずれにつ
いても優れているギャードケーブルを、そして第二に
は、騒音がさらに低く良好なギャードケーブルを提供し
ようとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本考案の第一のギャードケーブルでは、固体潤滑剤と
しての黒鉛,弗化黒鉛,窒化ホウ素,四弗化エチレン,
ポリエチレンの単体或いは複合体で分散させた亜鉛をマ
トリックスとする複合メッキ層で形成したワイヤをコア
ーの外周面に、前記複合メッキ層を歯面形成部として等
ピッチの螺旋状に巻装したものである。
そして、第二のギャードケーブルでは、第一のギャー
ドケーブルにおいて、ワイヤ間に、ワイヤの間の谷部が
失われぬように、四弗化エチレン,ナイロン,ポリエス
テルのプラスチック塑性材をスペーサーとして巻装した
ものである。
さらに詳しくは、ワイヤの素線対象としては、鋼線,
鉄線,ステンレス線等の導電性を有する金属線および導
電性被膜を施したものが挙げられ、適宜選択される。
又、複合メッキ層中の亜鉛としては亜鉛合金も選択対
象に挙げられ、固体潤滑剤の分散比率は、多い程滑り性
が良くなるも、或る一定以上になると耐食性,密着性が
低下すること、そして同比率が一定以下であると必要な
潤滑性能が得られないことから、1〜40vol%好ましく
は5〜30vol%で分散される。
複合メッキ層は微粒子状の固定潤滑剤を分散した亜鉛
メッキ浴中に通すことにより形成される。
プラスチック塑性材はワイヤ間に、嵌合状或るいは接
着して嵌着状にするいずれの態様でも良く、さらに、ワ
イヤのズレ防止を考慮して、隙間をあけた状態とするも
良い。又、プラスチック塑性材は丸線、平線、これらに
類する断面形の線で良い。
(作用) ワイヤにおける歯面形成部を、鋼素地にメッキした複
合メッキ層で形成し、且つこの複合メッキ層に自己潤滑
性を付与して形成してあるため、潤滑性,耐磨耗性,耐
久性,いずれについても格段に優れており、潤滑剤の充
填を必要とせず、操作荷重が小さく、騒音が低く、摩滅
が少ない。
そして、亜鉛がマトリックスで適度な耐食性を有する
と共に、鋼素地にメッキ層が強固に密着して密着性極め
て良好であり、メッキ層の一部が磨耗してなくなった場
合でも、犠牲防食作用が働いて、直ちに錆びることもな
い。
歯面形成部の自己潤滑性は、耐久性の優れる複合メッ
キ層が存在する限り、継続して維持されるため、ズリー
ス等の潤滑剤の充填の必要がなく、当初の伝達性能を発
揮し続けることができる。
歯面形成部を複合メッキ層で形成しているワイヤは、
耐熱性が樹脂と比較して格段優れているため、高温度の
使用条件化でも、樹脂のように歯面形成部の損壊を懸念
せずに済む。
あらかじめ鋼素地に複合メッキ層を形成し、然る後
に、このワイヤをコアーに撚り付けて製作することがで
きるため、コスト的にも非常に有利である。
スペイサーがワイヤのズレを阻止して働くと共に、こ
のスペイサーがプラスチック塑性材であるから、ワイヤ
との接触音が発生せず、錆も発生しない。
(実施例) 以下図面を参照して本考案の実施例を詳細に説明す
る。
第1図に例示しているギャードケーブルAは、ワイヤ
ロープ製のコアー1の外周面にワイヤ2を等ピッチの螺
旋状に巻装していて、ワイヤ2で歯3の山部3aを、ワイ
ヤ2間に谷部3bを形成している。
ワイヤ2は、素線4に歯面形成部5という複合メッキ
層6を形成している。
そして複合メッキ層6は適宜の微粒子状固体潤滑剤で
分散させた亜鉛をマトリックスとする亜鉛複合メッキ
で、層中には適宜の分散比率の固体潤滑剤7が分散して
内在している。
この複合メッキ層6における固体潤滑剤7は黒鉛,弗
化黒鉛、窒化ホウ素,四弗化エチレン,ポリエチレンの
単体或いは複合体である。
第2図に例示しているギャードケーブルAは、プラス
チック塑性材8の存在を除いて、第1図に例示したギャ
ードケーブルAと基本的に同構成のもので、以下共通し
ている構成の説明を省略して、相違する構成について説
明する。
プラスチック塑性材8はワイヤ2間に、同ワイヤ2間
の谷部3bが失われぬように巻装している。
このプラスチック塑性材8は丸線である場合、図面に
示す様に、二本並列させて巻装している。この二本のプ
ラスチック線は間隙を持たせることが可能である。又、
平線の場合にはその幅がワイヤ2間と同じものを選択し
て、一本の平線で済ますことも良い。
プラスチック塑性材8は滑り性の良い四弗化エチレ
ン,ナイロン,ポリエステル等で形成しており、使用本
数は特に限定なく形状も丸,平線のどちらでも良い。
次表は本案品と従来品の騒音測定値を示す。
本案品のイ:亜鉛−黒鉛 〃 ロ:亜鉛−黒鉛 〃 ハ:亜鉛−PTFE(四ふっ化エチレン) *歯条ワイヤの鍍金、プラスチック塑性材の使用の有無
以外は、全て同一構成、同一材を使用 *測定条件は、導管とケーブルの接触部で測定 前記表の通り、本案品は従来品に比べて騒音が低く、
特にプラスチック塑性材8を付加した構成のものでは10
〜17dB低いものであった。
さらに、常温,高温,低温各時における騒音レベル差
についても、本案品のものはいずれも3〜7dBの変動値
内で、温度変化にともなう騒音レベルの変化が少なく安
定しているのに比べ、従来品は変動値が10dBと高く不安
定なものであった。
(考案の効果) したがって本考案によれば次の利点がある。
請求項1により、ワイヤにおける歯面形成部を、鋼
素地にメッキした複合メッキ層で形成し、且つこの複合
メッキ層に自己潤滑性を付与して形成したので、潤滑
性,耐蝕性,耐磨耗性,耐久性,いずれについても格段
に優れており、潤滑剤の充填を必要とせず、操作荷重が
小さく、騒音が低く、摩滅が少ない。
同項により、亜鉛がマトリックスで適度な耐食性を
有すると共に、鋼素地にメッキ層が強固に密着して密着
性極めて良好であるから、従来の被覆樹脂のものに比べ
て格段優れた耐久性を有し、また、メッキ層の一部が磨
耗してなくなった場合でも、犠牲防食作用が働いて、直
ちに錆びることもない。
同項により、歯面形成部の自己潤滑性は、耐久性に
優れる複合メッキ層が存在する限り、継続して維持され
るので、グリース等の潤滑剤を充填する必要がなく、導
管との間に潤滑剤が存在していない乾式状態で、当初の
伝達性能を発揮し続けることができ、従来の如く潤滑剤
の変質による回転抵抗の増大等の不都合がない。
同項により、歯面形成部を複合メッキ層で形成して
いるワイヤは、耐熱性が樹脂と比較して格段優れてお
り、高温度の使用条件化でも、樹脂のように歯面形成部
の損壊を懸念せずに済む。
同項により、あらかじめ鋼素地に複合メッキ層を形
成し、然る後に、このワイヤをコアーに撚り付けて製作
することができるため、コスト的にも非常に有利であ
る。
請求項2により、ワイヤの間にスペーサーが介在し
て、ワイヤのズレを阻止しているので、正確な遠隔操作
に有利であると共に、このスペーサーが滑り性の良いプ
ラスチック塑性物で形成されているため、ワイヤーとの
接触が滑らかで、騒音が一層低く、且つ錆も発生しない
ので、その種の用途に好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案のギャードケーブルを例示した正面図で
一部切欠する。第2図は他のギャードケーブルを例示し
た正面図で一部切欠する。第3図はワイヤの拡大断面図
である。 図中 1はコアー 2はワイヤ 5は歯面形成部 6は複合メッキ層 7は固体潤滑剤 8はプラスチック塑性物

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体潤滑剤としての黒鉛,弗化黒鉛,窒化
    ホウ素,四弗化エチレン,ポリエチレンの単体或いは複
    合体で分散させた亜鉛をマトリックスとする複合メッキ
    層で形成したワイヤをコアーの外周面に、前記複合メッ
    キ層を歯面形成部として等ピッチの螺旋状に巻装したこ
    とを特徴とするギャードケーブル。
  2. 【請求項2】請求項1記載のワイヤ間に、ワイヤの間の
    谷部が失われぬように、四弗化エチレン,ナイロン,ポ
    リエステルのプラスチック塑性材をスペーサーとして巻
    装したことを特徴とするギャードケーブル。
JP1988171395U 1988-12-29 1988-12-29 ギャードケーブル Expired - Lifetime JPH081323Y2 (ja)

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