JPH08131941A - 基材表面への撥水性付与方法 - Google Patents
基材表面への撥水性付与方法Info
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- JPH08131941A JPH08131941A JP23123695A JP23123695A JPH08131941A JP H08131941 A JPH08131941 A JP H08131941A JP 23123695 A JP23123695 A JP 23123695A JP 23123695 A JP23123695 A JP 23123695A JP H08131941 A JPH08131941 A JP H08131941A
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- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
- Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 基材表面上において、使用環境の温度以上の
融点を有するワックス又は油脂の結晶を析出させ、基材
表面に微細な凹凸構造を形成させることにより基材表面
へ撥水性を付与する方法。 【効果】 本発明によれば、簡便な操作で種々の基材に
優れた撥水性を付与することができる。
融点を有するワックス又は油脂の結晶を析出させ、基材
表面に微細な凹凸構造を形成させることにより基材表面
へ撥水性を付与する方法。 【効果】 本発明によれば、簡便な操作で種々の基材に
優れた撥水性を付与することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材表面への撥水
性付与方法に関し、詳しくは撥水性が要求される製品、
例えば、傘、雨合羽、防水性ビニールバッグ等の雨具、
テーブル、盆、流し台等の台所用製品、おむつ、ナプキ
ン等の衛生用品を覆うためのフィルム、道路標識等の掲
示板、農業用フィルム、携帯用電気製品、建築材料など
の表面処理や車用ワックスに適用し得る撥水性付与方法
に関するものである。
性付与方法に関し、詳しくは撥水性が要求される製品、
例えば、傘、雨合羽、防水性ビニールバッグ等の雨具、
テーブル、盆、流し台等の台所用製品、おむつ、ナプキ
ン等の衛生用品を覆うためのフィルム、道路標識等の掲
示板、農業用フィルム、携帯用電気製品、建築材料など
の表面処理や車用ワックスに適用し得る撥水性付与方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、フッ素樹脂やシリコーン樹脂
等を用いてコーティングするなどの化学的処理により、
金属、ガラス、紙、布、プラスチック等の基材表面に撥
水性を付与することが行われている。また、例えばA.
W.Adamsonによって、基材表面に凹凸を形成す
るなどの構造的処理により基材表面の撥水性が変化する
ことが報告されており〔Physical Chemi
stry of Surfaces(John Wil
ey & Sons,New York)〕、上記方法
の応用として、フッ素樹脂やシリコーン樹脂等からな
り、かつ凹凸を有するコーティング膜を基材表面に形成
することによって撥水性を付与することが行われてい
る。
等を用いてコーティングするなどの化学的処理により、
金属、ガラス、紙、布、プラスチック等の基材表面に撥
水性を付与することが行われている。また、例えばA.
W.Adamsonによって、基材表面に凹凸を形成す
るなどの構造的処理により基材表面の撥水性が変化する
ことが報告されており〔Physical Chemi
stry of Surfaces(John Wil
ey & Sons,New York)〕、上記方法
の応用として、フッ素樹脂やシリコーン樹脂等からな
り、かつ凹凸を有するコーティング膜を基材表面に形成
することによって撥水性を付与することが行われてい
る。
【0003】その具体例として、布地の表面にフッ素系
化合物の凸状体を付加する方法(特開平4−34376
4号公報)、ポリテトラフルオロエチレンオリゴマー粒
子を共析分散した複合メッキ皮膜を金属表面に形成する
方法(特開平4−285119号公報)などが提案され
ている。
化合物の凸状体を付加する方法(特開平4−34376
4号公報)、ポリテトラフルオロエチレンオリゴマー粒
子を共析分散した複合メッキ皮膜を金属表面に形成する
方法(特開平4−285119号公報)などが提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
処理方法では基材表面に十分に満足し得る撥水性を付与
することが困難であると共に作業工程が複雑なものとな
り、またコーティングに用いるフッ素系化合物は高価で
あるため、製品が高価なものになるという問題がある。
従って、本発明の目的は基材表面に安価かつ簡便に、高
度な撥水性を付与する方法を提供することにある。
処理方法では基材表面に十分に満足し得る撥水性を付与
することが困難であると共に作業工程が複雑なものとな
り、またコーティングに用いるフッ素系化合物は高価で
あるため、製品が高価なものになるという問題がある。
従って、本発明の目的は基材表面に安価かつ簡便に、高
度な撥水性を付与する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような実情におい
て、本発明者は鋭意検討を行った結果、基材表面に大き
い周期の凹凸構造と、その構造の中に小さい周期の凹凸
構造を含む多段凹凸構造を形成させることにより、撥水
性が向上することを見出し、先に特許出願した(特願平
5−336424号)。そして、更に検討を重ねたとこ
ろ、ワックス又は油脂を基材表面上で結晶化させれば、
表面に微細な凹凸構造が形成され、優れた撥水性が得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
て、本発明者は鋭意検討を行った結果、基材表面に大き
い周期の凹凸構造と、その構造の中に小さい周期の凹凸
構造を含む多段凹凸構造を形成させることにより、撥水
性が向上することを見出し、先に特許出願した(特願平
5−336424号)。そして、更に検討を重ねたとこ
ろ、ワックス又は油脂を基材表面上で結晶化させれば、
表面に微細な凹凸構造が形成され、優れた撥水性が得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、基材表面上におい
て、使用環境の温度以上の融点を有するワックス又は油
脂の結晶を析出させ、基材表面に微細な凹凸構造を形成
させることを特徴とする基材表面への撥水性付与方法を
提供するものである。
て、使用環境の温度以上の融点を有するワックス又は油
脂の結晶を析出させ、基材表面に微細な凹凸構造を形成
させることを特徴とする基材表面への撥水性付与方法を
提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において撥水性とは、基材
表面の水に対する接触角が90度より大きくなる場合を
いい、このような表面を撥水性表面というが、本発明の
対象は必ずしも水が付着する表面に限定されるものでは
なく、アルコール、界面活性剤等を含む水溶液と表面と
の接触角を増大させるためにも適用されるものである。
表面の水に対する接触角が90度より大きくなる場合を
いい、このような表面を撥水性表面というが、本発明の
対象は必ずしも水が付着する表面に限定されるものでは
なく、アルコール、界面活性剤等を含む水溶液と表面と
の接触角を増大させるためにも適用されるものである。
【0008】本発明で用いるワックス及び油脂として
は、融点が使用環境以上のもの(例えば撥水性を付与し
た基材を室温において使用する場合、室温以上の融点を
有するもの)であれば特に限定されるものではないが、
良好な撥水性を得る点からワックス及び油脂中のアシル
基は飽和であることが好ましく、また、アシル基の水素
原子の一部又は全部がフッ素原子で置き換わったもので
もよい。
は、融点が使用環境以上のもの(例えば撥水性を付与し
た基材を室温において使用する場合、室温以上の融点を
有するもの)であれば特に限定されるものではないが、
良好な撥水性を得る点からワックス及び油脂中のアシル
基は飽和であることが好ましく、また、アシル基の水素
原子の一部又は全部がフッ素原子で置き換わったもので
もよい。
【0009】ワックスとしては、例えばケテンダイマ
ー、ジケトンが挙げられ、ケテンダイマーとしては次式
(1):
ー、ジケトンが挙げられ、ケテンダイマーとしては次式
(1):
【0010】
【化1】
【0011】〔式中、R1 及びR2 は同一又は異なって
炭素数10〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はア
ルケニル基を示す〕で表わされるものが好ましく、撥水
性の向上の点からR1 及びR2 はアルキル基であること
がより好ましい。更に好ましいアルキルケテンダイマー
としてはR1及びR2 が炭素数14〜18の直鎖アルキ
ル基であるものが挙げられ、特にヘキサデシルケテンダ
イマー(パルミチルケテンダイマー)及びテトラデシル
ケテンダイマー(ミリスチルケテンダイマー)が好まし
い。
炭素数10〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はア
ルケニル基を示す〕で表わされるものが好ましく、撥水
性の向上の点からR1 及びR2 はアルキル基であること
がより好ましい。更に好ましいアルキルケテンダイマー
としてはR1及びR2 が炭素数14〜18の直鎖アルキ
ル基であるものが挙げられ、特にヘキサデシルケテンダ
イマー(パルミチルケテンダイマー)及びテトラデシル
ケテンダイマー(ミリスチルケテンダイマー)が好まし
い。
【0012】また、ジケトンとしては次式(2):
【0013】
【化2】
【0014】〔式中、R3 及びR4 は同一又は異なって
炭素数11〜31の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はア
ルケニル基を示す〕で表わされるものが好ましく、撥水
性の向上の点からR3 及びR4 はアルキル基であること
がより好ましく、更に好ましいジアルキルケトンとして
はR3 及びR 4 が炭素数11〜19の直鎖アルキル基で
あるものが挙げられ、特にパルミトン及びステアロンが
好ましい。
炭素数11〜31の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はア
ルケニル基を示す〕で表わされるものが好ましく、撥水
性の向上の点からR3 及びR4 はアルキル基であること
がより好ましく、更に好ましいジアルキルケトンとして
はR3 及びR 4 が炭素数11〜19の直鎖アルキル基で
あるものが挙げられ、特にパルミトン及びステアロンが
好ましい。
【0015】油脂としては、次式(3):
【0016】
【化3】
【0017】〔式中、R5 〜R7 は同一又は異なって炭
素数11〜31の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアル
ケニル基を示す〕で表わされるトリグリセリドが好まし
く、撥水性向上の点からR5 〜R7 はアルキル基である
ことが好ましい。更に好ましいトリグリセリドとしては
R5 〜R7が炭素数15〜17の直鎖アルキル基である
ものが挙げられ、特にトリパルミチン、トリステアリン
が好ましい。
素数11〜31の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアル
ケニル基を示す〕で表わされるトリグリセリドが好まし
く、撥水性向上の点からR5 〜R7 はアルキル基である
ことが好ましい。更に好ましいトリグリセリドとしては
R5 〜R7が炭素数15〜17の直鎖アルキル基である
ものが挙げられ、特にトリパルミチン、トリステアリン
が好ましい。
【0018】これらのワックス又は油脂は二種以上を組
み合わせて用いてもよく、例えば油脂中に炭素数の異な
るものが混入していてもよい。
み合わせて用いてもよく、例えば油脂中に炭素数の異な
るものが混入していてもよい。
【0019】本発明に用いられる基材としては、金属、
ガラス、紙、布、プラスチック、木、陶器等が挙げられ
るが、固体であればよく特に限定されるものではない。
ガラス、紙、布、プラスチック、木、陶器等が挙げられ
るが、固体であればよく特に限定されるものではない。
【0020】基材表面において前記のワックス又は油脂
の結晶を析出させるには、(1)前記のワックス又は油
脂の融液を基材表面に塗布後冷却する方法;(2)前記
のワックス又は油脂の溶液又はエマルジョンを基材表面
に塗布後溶媒又は分散媒を除去する方法;(3)前記の
ワックス又は油脂を基材表面に塗布し、この塗膜を融解
後冷却する方法等が挙げられる。
の結晶を析出させるには、(1)前記のワックス又は油
脂の融液を基材表面に塗布後冷却する方法;(2)前記
のワックス又は油脂の溶液又はエマルジョンを基材表面
に塗布後溶媒又は分散媒を除去する方法;(3)前記の
ワックス又は油脂を基材表面に塗布し、この塗膜を融解
後冷却する方法等が挙げられる。
【0021】上記(1)の方法は、例えば次のような工
程によって実施することができる。まず、使用するワッ
クス又は油脂の融点付近の温度に基材を加熱しておき、
基材表面にワックス又は油脂を塗布する。次に、基材を
室温まで冷却して基材表面に結晶を析出させる。必要に
応じてその後、所定の温度に所定期間保持することによ
りワックス又は油脂からなる撥水性表面を得ることがで
きる。例えば油脂としてトリグリセリドを用いた場合、
約40℃に2週間程度保持することにより良好な撥水性
表面を得ることができる。
程によって実施することができる。まず、使用するワッ
クス又は油脂の融点付近の温度に基材を加熱しておき、
基材表面にワックス又は油脂を塗布する。次に、基材を
室温まで冷却して基材表面に結晶を析出させる。必要に
応じてその後、所定の温度に所定期間保持することによ
りワックス又は油脂からなる撥水性表面を得ることがで
きる。例えば油脂としてトリグリセリドを用いた場合、
約40℃に2週間程度保持することにより良好な撥水性
表面を得ることができる。
【0022】上記(2)の方法は、例えば次のような工
程によって実施することができる。まず、ワックス又は
油脂を有機溶剤に溶解させ、得られた溶液を基材表面に
塗布した後有機溶剤が揮散する温度に基材を保持して基
材表面に結晶を析出させる。必要に応じて、所定の温度
に所定期間保持するのが好ましい。有機溶剤としては、
常温で揮散しやすいもの、例えば、アセトン、エーテ
ル、MEK、MIBK、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸
アミル、n−ヘキサン、四塩化炭素、クロロホルム、ト
ルエン、キシレン、ベンゼン、エチルアルコール、ブチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、キシロール、
あまに油、ボイル油、スタンド油又はこれらの混合物等
を使用することができる。この方法は紙や布などのよう
な基材に対して特に有効である。この場合、ワックスや
油脂の濃度は、0.01〜50重量%(以下、単に%で
示す)、特に0.03〜30%とすることが十分な撥水
性を付与し、かつ十分に溶媒に溶解させる点で好まし
い。
程によって実施することができる。まず、ワックス又は
油脂を有機溶剤に溶解させ、得られた溶液を基材表面に
塗布した後有機溶剤が揮散する温度に基材を保持して基
材表面に結晶を析出させる。必要に応じて、所定の温度
に所定期間保持するのが好ましい。有機溶剤としては、
常温で揮散しやすいもの、例えば、アセトン、エーテ
ル、MEK、MIBK、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸
アミル、n−ヘキサン、四塩化炭素、クロロホルム、ト
ルエン、キシレン、ベンゼン、エチルアルコール、ブチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、キシロール、
あまに油、ボイル油、スタンド油又はこれらの混合物等
を使用することができる。この方法は紙や布などのよう
な基材に対して特に有効である。この場合、ワックスや
油脂の濃度は、0.01〜50重量%(以下、単に%で
示す)、特に0.03〜30%とすることが十分な撥水
性を付与し、かつ十分に溶媒に溶解させる点で好まし
い。
【0023】また、この溶媒にはアルキド樹脂、フェノ
ール樹脂、石油樹脂、マレイン酸樹脂、クマロン樹脂、
塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などの合
成樹脂、ロジン、にかわ、バルサムなどの天然樹脂が混
合されていてもよく、着色のために色素・顔料が混合さ
れてもよい。また、かびや雑菌の繁殖を防止するための
薬品が含まれていてもよい。溶媒として塗料を使用する
場合、ワックス又は油脂と塗料とを混合した後、これら
の融点以上の温度に加熱して溶解することが好ましい。
また、ワックスや油脂のエマルジョンを用いる場合、分
散媒として水を用いることもできる。
ール樹脂、石油樹脂、マレイン酸樹脂、クマロン樹脂、
塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などの合
成樹脂、ロジン、にかわ、バルサムなどの天然樹脂が混
合されていてもよく、着色のために色素・顔料が混合さ
れてもよい。また、かびや雑菌の繁殖を防止するための
薬品が含まれていてもよい。溶媒として塗料を使用する
場合、ワックス又は油脂と塗料とを混合した後、これら
の融点以上の温度に加熱して溶解することが好ましい。
また、ワックスや油脂のエマルジョンを用いる場合、分
散媒として水を用いることもできる。
【0024】上記(3)の方法は、例えば次のような工
程によって実施することができる。まず、基材にワック
ス又は油脂を固形状態で基材に塗布し、当該ワックス又
は油脂の融点以上に基材を加温又は加熱してワックス又
は油脂を融解させた後、冷却して基材表面に結晶を析出
させればよい。
程によって実施することができる。まず、基材にワック
ス又は油脂を固形状態で基材に塗布し、当該ワックス又
は油脂の融点以上に基材を加温又は加熱してワックス又
は油脂を融解させた後、冷却して基材表面に結晶を析出
させればよい。
【0025】上記の如くしてワックス又は油脂の一種の
結晶を析出せしめた基材表面は、微細な凹凸構造を有し
ており、その凹凸構造の幅及び高さの範囲は10nm〜1
00μm、特に50nm〜50μmが好ましく、その構造は
均一でなくともよい。また、凹凸構造の形状は特に限定
されるものではなく、りん片状、角柱状、円柱状、角錐
状、円錐状、針状などのいずれであってもよい。
結晶を析出せしめた基材表面は、微細な凹凸構造を有し
ており、その凹凸構造の幅及び高さの範囲は10nm〜1
00μm、特に50nm〜50μmが好ましく、その構造は
均一でなくともよい。また、凹凸構造の形状は特に限定
されるものではなく、りん片状、角柱状、円柱状、角錐
状、円錐状、針状などのいずれであってもよい。
【0026】本発明で得られた撥水性表面は、その表面
をスポンジ等でこすると撥水性が消失するが、そのまま
放置しておくと塗膜を形成しているワックスや油脂の結
晶が成長し、再び撥水性を有する表面を得ることができ
る。
をスポンジ等でこすると撥水性が消失するが、そのまま
放置しておくと塗膜を形成しているワックスや油脂の結
晶が成長し、再び撥水性を有する表面を得ることができ
る。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、簡便な操作で種々の基
材に優れた撥水性を付与することができる。
材に優れた撥水性を付与することができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0029】実施例1及び比較例1 ガラス板(76mm×26mm×1mm)をホットプレート上
で約90℃に加熱し、これにトリパルミチン及びトリス
テアリン(共に東京化成社製)をそれぞれ厚さ約0.5
mmに塗布し、室温に放置して自然冷却した後40℃に保
ったところ、図1に示すように接触角が増大し、2週間
で上記トリパルミチン及びトリステアリンの塗膜表面の
蒸留水に対する接触角が160度となり、超撥水性の表
面であることが確認された。
で約90℃に加熱し、これにトリパルミチン及びトリス
テアリン(共に東京化成社製)をそれぞれ厚さ約0.5
mmに塗布し、室温に放置して自然冷却した後40℃に保
ったところ、図1に示すように接触角が増大し、2週間
で上記トリパルミチン及びトリステアリンの塗膜表面の
蒸留水に対する接触角が160度となり、超撥水性の表
面であることが確認された。
【0030】塗膜表面の蒸留水に対する接触角は光学式
接触角計(協和界面科学(株)社製、CA−A型)を用
いて測定した。すなわち図2(a)、(b)に示すよう
に試験試料1を上記光学式接触角計の試料台2に載置
し、液滴滴下用のシリンジ3に蒸留水を0.5ml入れ、
シリンジ3の針の先に直径1mmの液滴4を作った。液滴
4と試験試料1との間を約1cmに保ち、シリンジ3に振
動を与えて針先の液滴4を試験試料1の上に落下させ
た。液滴4を落下させた後、液滴4と試験試料1との間
の接触角(θ)を測定した。
接触角計(協和界面科学(株)社製、CA−A型)を用
いて測定した。すなわち図2(a)、(b)に示すよう
に試験試料1を上記光学式接触角計の試料台2に載置
し、液滴滴下用のシリンジ3に蒸留水を0.5ml入れ、
シリンジ3の針の先に直径1mmの液滴4を作った。液滴
4と試験試料1との間を約1cmに保ち、シリンジ3に振
動を与えて針先の液滴4を試験試料1の上に落下させ
た。液滴4を落下させた後、液滴4と試験試料1との間
の接触角(θ)を測定した。
【0031】また、トリパルミチン塗膜表面の2週間後
の表面を走査型電子顕微鏡(日立社製、S4000)で
観察したところ、りん片状の凹凸構造が認められた(図
3及び図4)。
の表面を走査型電子顕微鏡(日立社製、S4000)で
観察したところ、りん片状の凹凸構造が認められた(図
3及び図4)。
【0032】トリパルミチンの固体をガラス板表面に塗
り付け、この表面における水の接触角を測定したとこ
ろ、70〜80度であった。また、電子顕微鏡による観
察によって、この表面では凹凸構造が形成されていない
ことがわかった。
り付け、この表面における水の接触角を測定したとこ
ろ、70〜80度であった。また、電子顕微鏡による観
察によって、この表面では凹凸構造が形成されていない
ことがわかった。
【0033】実施例2及び比較例2 パルミトン(東京化成社製)の飽和クロロホルム溶液を
実施例1で用いたものと同様のガラス板に塗布し、これ
を室温に放置してクロロホルムを蒸発させた。この試料
表面の接触角を実施例1と同様にして測定したところ、
160度であった。
実施例1で用いたものと同様のガラス板に塗布し、これ
を室温に放置してクロロホルムを蒸発させた。この試料
表面の接触角を実施例1と同様にして測定したところ、
160度であった。
【0034】パルミトイルの固体をガラス板表面に塗り
付け、この表面における水の接触角を測定したところ、
70〜80度であった。また、電子顕微鏡による観察に
よって、この表面では凹凸構造が形成されていないこと
がわかった。
付け、この表面における水の接触角を測定したところ、
70〜80度であった。また、電子顕微鏡による観察に
よって、この表面では凹凸構造が形成されていないこと
がわかった。
【0035】実施例3及び比較例3 ステアリン酸クロライド(東京化成社製)からヘキサデ
シルケテンダイマーを常法によって合成し、これをガラ
ス板(76mm×26mm×1mm)をホットプレート上で約
90℃に加熱したものに厚さ約0.5mmに塗り付け、自
然冷却後3日間放置することによって試料を作製した。
この試料の塗膜表面の接触角を実施例1と同様にして測
定したところ、174度であった。また、塗膜表面を走
査型電子顕微鏡で観察したところ、りん片状の凹凸構造
が認められた(図5及び図6)。
シルケテンダイマーを常法によって合成し、これをガラ
ス板(76mm×26mm×1mm)をホットプレート上で約
90℃に加熱したものに厚さ約0.5mmに塗り付け、自
然冷却後3日間放置することによって試料を作製した。
この試料の塗膜表面の接触角を実施例1と同様にして測
定したところ、174度であった。また、塗膜表面を走
査型電子顕微鏡で観察したところ、りん片状の凹凸構造
が認められた(図5及び図6)。
【0036】ヘキサデシルケテンダイマーの固体をガラ
ス板表面に塗り付け、この表面における水の接触角を測
定したところ、74度であった。また、電子顕微鏡によ
る観察によって、この表面では凹凸構造が形成されてい
ないことがわかった。
ス板表面に塗り付け、この表面における水の接触角を測
定したところ、74度であった。また、電子顕微鏡によ
る観察によって、この表面では凹凸構造が形成されてい
ないことがわかった。
【0037】実施例4及び比較例4 実施例3で用いたものと同様のアルキルケテンダイマー
を種々の濃度で塗料(ハウスペイントProの白色、カ
ンペイパピオ社製)22gと混合した。この混合物を一
旦50℃まで加熱してアルキルケテンダイマー(AK
D)を溶解させ、室温まで冷却した後、実施例1で用い
たものと同様のガラス板に厚さ0.1〜0.2mmに刷毛
塗りした。塗膜の表面が乾いた後、3日間室温に放置
し、各濃度における水の接触角を測定したところ、図7
に示す結果が得られ、最大で150度の接触角が得られ
ることがわかった。
を種々の濃度で塗料(ハウスペイントProの白色、カ
ンペイパピオ社製)22gと混合した。この混合物を一
旦50℃まで加熱してアルキルケテンダイマー(AK
D)を溶解させ、室温まで冷却した後、実施例1で用い
たものと同様のガラス板に厚さ0.1〜0.2mmに刷毛
塗りした。塗膜の表面が乾いた後、3日間室温に放置
し、各濃度における水の接触角を測定したところ、図7
に示す結果が得られ、最大で150度の接触角が得られ
ることがわかった。
【0038】塗料22gとAKD約2gとの混合物を塗
布した試料の塗膜表面の顕微鏡写真を図8に示す。ま
た、上記塗料のみを塗布した試料の塗膜表面の顕微鏡写
真を図9に示す。塗料とAKDとの混合物からなる塗膜
表面にはりん片状の凹凸構造が形成されているが、塗料
のみからなる塗膜表面は平滑で凹凸構造が形成されてい
ないことが認められる。
布した試料の塗膜表面の顕微鏡写真を図8に示す。ま
た、上記塗料のみを塗布した試料の塗膜表面の顕微鏡写
真を図9に示す。塗料とAKDとの混合物からなる塗膜
表面にはりん片状の凹凸構造が形成されているが、塗料
のみからなる塗膜表面は平滑で凹凸構造が形成されてい
ないことが認められる。
【0039】塗料22gとAKD約2gとの混合物を塗
布した試料の塗膜表面をスポンジを用いて水洗したとこ
ろ、撥水性が消失した。しかし、これを室温に放置し、
接触角の経時変化を調べたところ、図10に示すように
接触角が回復し、再び撥水性を有する表面となったこと
が認められた。
布した試料の塗膜表面をスポンジを用いて水洗したとこ
ろ、撥水性が消失した。しかし、これを室温に放置し、
接触角の経時変化を調べたところ、図10に示すように
接触角が回復し、再び撥水性を有する表面となったこと
が認められた。
【0040】実施例5 ステアリン酸クロライド(東京化成社製)からヘキサデ
シルケテンダイマーを常法によって合成し、これをクロ
ロホルム−エタノール混合溶媒(容量混合比5:1)に
1%、4%、8%及び12%の濃度で溶かし、市販の霧
吹き機(ガラス製)に入れて、濾紙(ADVANTEC
社製)10cm×10cm、レーザープリンター用紙(コク
ヨ社製、LBP−1039)10cm×10cm及びクラフ
ト紙(新王子製紙社製、OKクラフト)10cm×10cm
に、それぞれ20cmの距離から吹き付けた。溶媒を乾燥
させた後、乾燥窒素下にて3日間放置することによって
試料を作製した。この試料表面での水の接触角を実施例
1と同様に測定した。
シルケテンダイマーを常法によって合成し、これをクロ
ロホルム−エタノール混合溶媒(容量混合比5:1)に
1%、4%、8%及び12%の濃度で溶かし、市販の霧
吹き機(ガラス製)に入れて、濾紙(ADVANTEC
社製)10cm×10cm、レーザープリンター用紙(コク
ヨ社製、LBP−1039)10cm×10cm及びクラフ
ト紙(新王子製紙社製、OKクラフト)10cm×10cm
に、それぞれ20cmの距離から吹き付けた。溶媒を乾燥
させた後、乾燥窒素下にて3日間放置することによって
試料を作製した。この試料表面での水の接触角を実施例
1と同様に測定した。
【0041】
【表1】
【0042】また、電子顕微鏡による観察によって、こ
れらの紙表面には、紙自体の凹凸構造(数十〜100μ
m 程度)以外に数μm 程度の鱗片状の凹凸構造が形成さ
れていることがわかった。
れらの紙表面には、紙自体の凹凸構造(数十〜100μ
m 程度)以外に数μm 程度の鱗片状の凹凸構造が形成さ
れていることがわかった。
【0043】実施例6 トリステアリン(東京化成社製)をクロロホルム−エタ
ノール混合溶媒(容量混合比5:1)に1%、4%、8
%及び12%の濃度で溶かし、市販の霧吹き機(ガラス
製)に入れて、濾紙(ADVANTEC社製)10cm×
10cm、レーザープリンター用紙(コクヨ社製、LBP
−1039)10cm×10cm及びクラフト紙(新王子製
紙社製、OKクラフト)10cm×10cmに、それぞれ2
0cmの距離から吹き付けた。溶媒を乾燥させた後、乾燥
窒素下にて30日間放置することによって試料を作製し
た。この試料表面での水の接触角を実施例1と同様に測
定した。
ノール混合溶媒(容量混合比5:1)に1%、4%、8
%及び12%の濃度で溶かし、市販の霧吹き機(ガラス
製)に入れて、濾紙(ADVANTEC社製)10cm×
10cm、レーザープリンター用紙(コクヨ社製、LBP
−1039)10cm×10cm及びクラフト紙(新王子製
紙社製、OKクラフト)10cm×10cmに、それぞれ2
0cmの距離から吹き付けた。溶媒を乾燥させた後、乾燥
窒素下にて30日間放置することによって試料を作製し
た。この試料表面での水の接触角を実施例1と同様に測
定した。
【0044】
【表2】
【0045】実施例7 ステアリン酸クロライド(東京化成社製)からヘキサデ
シルケテンダイマーを常法によって合成し、これをクロ
ロホルム300mlに5%の濃度で溶かし、濾紙(ADV
ANTEC社製)10cm×5cm、レーザープリンター用
紙(コクヨ社製、LBP−1039)10cm×5cm及び
クラフト紙(新王子製紙社製、OKクラフト)10cm×
5cmを浸漬した。浸漬後、それぞれの紙を容器から取り
出し、室内で溶媒を乾燥させた後、乾燥窒素下にて3日
間放置することによって試料を作製した。この試料表面
での水の接触角を実施例1と同様に測定したところ、そ
れぞれ173度、164度及び161度であった。
シルケテンダイマーを常法によって合成し、これをクロ
ロホルム300mlに5%の濃度で溶かし、濾紙(ADV
ANTEC社製)10cm×5cm、レーザープリンター用
紙(コクヨ社製、LBP−1039)10cm×5cm及び
クラフト紙(新王子製紙社製、OKクラフト)10cm×
5cmを浸漬した。浸漬後、それぞれの紙を容器から取り
出し、室内で溶媒を乾燥させた後、乾燥窒素下にて3日
間放置することによって試料を作製した。この試料表面
での水の接触角を実施例1と同様に測定したところ、そ
れぞれ173度、164度及び161度であった。
【0046】実施例8及び比較例5 ステアリン酸クロライド(東京化成社製)からヘキサデ
シルケテンダイマーを常法によって合成し、これをクロ
ロホルムに5%の濃度で溶かし、市販の霧吹き機(ガラ
ス製)に入れて、布製の傘(市販品、布地;ナイロン1
00%)に20cmの距離から吹き付けた。また、この溶
媒を刷毛により傘の布地に塗り付けた。どちらも、溶媒
を乾燥させた後、室温で7日間放置することによって、
撥水試料を作製した。これら試料表面での水の接触角を
実施例1と同様に測定した。試料表面での水の接触角は
霧を吹き付けたもので155度、刷毛塗りしたもので1
43度であり、ともに高い撥水性を示した。また、傘を
わずかに傾けることにより、水滴は素早く転げ落ち、傘
の表面の残ることはなかった。これらの試料の表面を電
子顕微鏡で観察したところ、繊維の編み目の構造以外
に、大きさが2〜3μm 程度の鱗片状の結晶が観察され
た。
シルケテンダイマーを常法によって合成し、これをクロ
ロホルムに5%の濃度で溶かし、市販の霧吹き機(ガラ
ス製)に入れて、布製の傘(市販品、布地;ナイロン1
00%)に20cmの距離から吹き付けた。また、この溶
媒を刷毛により傘の布地に塗り付けた。どちらも、溶媒
を乾燥させた後、室温で7日間放置することによって、
撥水試料を作製した。これら試料表面での水の接触角を
実施例1と同様に測定した。試料表面での水の接触角は
霧を吹き付けたもので155度、刷毛塗りしたもので1
43度であり、ともに高い撥水性を示した。また、傘を
わずかに傾けることにより、水滴は素早く転げ落ち、傘
の表面の残ることはなかった。これらの試料の表面を電
子顕微鏡で観察したところ、繊維の編み目の構造以外
に、大きさが2〜3μm 程度の鱗片状の結晶が観察され
た。
【0047】比較のため、同じ傘の布地に市販の撥水ス
プレー(住友3M社製、スコッチガード、衣類・布製品
用)を所定の方法でスプレーして、水の接触角を測定し
たところ、120度であった。この表面を電子顕微鏡で
観察したところ、繊維の凹凸以外の凹凸構造は確認でき
なかった。
プレー(住友3M社製、スコッチガード、衣類・布製品
用)を所定の方法でスプレーして、水の接触角を測定し
たところ、120度であった。この表面を電子顕微鏡で
観察したところ、繊維の凹凸以外の凹凸構造は確認でき
なかった。
【図1】本発明の実施例におけるトリグリセリド塗膜表
面の水に対する接触角の経時変化を示す図である。
面の水に対する接触角の経時変化を示す図である。
【図2】(a)及び(b)は接触角測定装置の要部の構
成及び接触角を示す図である。
成及び接触角を示す図である。
【図3】本発明の実施例におけるトリグリセリド塗膜表
面の結晶構造を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真で
ある。
面の結晶構造を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真で
ある。
【図4】本発明の実施例におけるトリグリセリド塗膜表
面の結晶構造を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真で
ある。
面の結晶構造を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真で
ある。
【図5】本発明の実施例におけるアルキルケテンダイマ
ー塗膜表面の結晶構造を示す走査型電子顕微鏡(SE
M)写真である。
ー塗膜表面の結晶構造を示す走査型電子顕微鏡(SE
M)写真である。
【図6】本発明の実施例におけるアルキルケテンダイマ
ー塗膜表面の結晶構造を示す走査型電子顕微鏡(SE
M)写真である。
ー塗膜表面の結晶構造を示す走査型電子顕微鏡(SE
M)写真である。
【図7】本発明の実施例におけるアルキルケテンダイマ
ーと塗料との混合物におけるアルキルケテンダイマーの
重量と水に対する接触角との関係を示す図である。
ーと塗料との混合物におけるアルキルケテンダイマーの
重量と水に対する接触角との関係を示す図である。
【図8】本発明の実施例におけるアルキルケテンダイマ
ーと塗料との混合物の塗膜表面の結晶構造を示す走査型
電子顕微鏡(SEM)写真である。
ーと塗料との混合物の塗膜表面の結晶構造を示す走査型
電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図9】本発明の比較例における塗料による塗膜表面の
構造を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
構造を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図10】本発明の実施例における水に対する接触角の
回復の経時変化を示す図である。
回復の経時変化を示す図である。
1 試験試料 2 試料台 3 シリンジ 4 液滴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/18 101 (72)発明者 辻井 薫 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 基材表面上において、使用環境の温度以
上の融点を有するワックス又は油脂の結晶を析出させ、
基材表面に微細な凹凸構造を形成させることを特徴とす
る基材表面への撥水性付与方法。 - 【請求項2】 結晶を析出させる手段が、使用環境の温
度以上の融点を有するワックス又は油脂の融液を基材表
面に塗布後冷却する方法;使用環境の温度以上の融点を
有するワックス又は油脂の溶液又はエマルジョンを基材
表面に塗布後溶媒又は分散媒を除去する方法;あるいは
使用環境の温度以上の融点を有するワックス又は油脂を
基材表面に塗布し、この塗膜を融解後冷却する方法であ
る請求項1記載の撥水性付与方法。 - 【請求項3】 ワックスがケテンダイマー類もしくはケ
トン類又はこれらの混合物であり、油脂がトリグリセリ
ドである請求項1又は2記載の撥水性付与方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23123695A JPH08131941A (ja) | 1994-09-13 | 1995-09-08 | 基材表面への撥水性付与方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-218560 | 1994-09-13 | ||
JP21856094 | 1994-09-13 | ||
JP23123695A JPH08131941A (ja) | 1994-09-13 | 1995-09-08 | 基材表面への撥水性付与方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08131941A true JPH08131941A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=26522630
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23123695A Pending JPH08131941A (ja) | 1994-09-13 | 1995-09-08 | 基材表面への撥水性付与方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08131941A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002540283A (ja) * | 1999-03-25 | 2002-11-26 | ヴィルヘルム バートロット | 自己洗浄力のある除去可能な表面の製造方法 |
JP2007507405A (ja) * | 2003-09-25 | 2007-03-29 | サグレス ディスカバリー, インコーポレイテッド | 内在性膜タンパク質結晶成長のためのフラクタル形成アルキルケテン二量体 |
JP2010532258A (ja) * | 2007-06-29 | 2010-10-07 | スヴェトリー・テクノロジーズ・アーベー | 急速膨張溶液により固体上に超疎水性表面を調製する方法 |
JP2014177740A (ja) * | 2009-06-25 | 2014-09-25 | Techmer Pm Llc | 織物、繊維及び薄膜とともに使用するための疎水性添加剤 |
US11110013B2 (en) * | 2014-09-10 | 2021-09-07 | The Procter & Gamble Company | Nonwoven webs with hydrophobic and hydrophilic layers |
-
1995
- 1995-09-08 JP JP23123695A patent/JPH08131941A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002540283A (ja) * | 1999-03-25 | 2002-11-26 | ヴィルヘルム バートロット | 自己洗浄力のある除去可能な表面の製造方法 |
JP2007507405A (ja) * | 2003-09-25 | 2007-03-29 | サグレス ディスカバリー, インコーポレイテッド | 内在性膜タンパク質結晶成長のためのフラクタル形成アルキルケテン二量体 |
JP2010532258A (ja) * | 2007-06-29 | 2010-10-07 | スヴェトリー・テクノロジーズ・アーベー | 急速膨張溶液により固体上に超疎水性表面を調製する方法 |
US8722143B2 (en) | 2007-06-29 | 2014-05-13 | Cellutech Ab | Method to prepare superhydrophobic surfaces on solid bodies by rapid expansion solutions |
JP2014177740A (ja) * | 2009-06-25 | 2014-09-25 | Techmer Pm Llc | 織物、繊維及び薄膜とともに使用するための疎水性添加剤 |
US9751993B2 (en) | 2009-06-25 | 2017-09-05 | Techmer Pm, Llc | Hydrophobic additive for use with fabric, fiber, and film |
US10189959B2 (en) | 2009-06-25 | 2019-01-29 | Techmer Pm, Llc | Hydrophobic additive for use with fabric, fiber, and film |
US11110013B2 (en) * | 2014-09-10 | 2021-09-07 | The Procter & Gamble Company | Nonwoven webs with hydrophobic and hydrophilic layers |
US11839531B2 (en) | 2014-09-10 | 2023-12-12 | The Procter And Gamble Company | Nonwoven webs with hydrophobic and hydrophilic layers |
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