JPH08131465A - 実験動物固定装置 - Google Patents

実験動物固定装置

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JPH08131465A
JPH08131465A JP27078694A JP27078694A JPH08131465A JP H08131465 A JPH08131465 A JP H08131465A JP 27078694 A JP27078694 A JP 27078694A JP 27078694 A JP27078694 A JP 27078694A JP H08131465 A JPH08131465 A JP H08131465A
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JP
Japan
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aerosol
experimental animal
animal
cylindrical body
inner cylinder
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JP27078694A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Nagatsuka
伸一郎 長塚
Kenji Yoshida
賢二 吉田
Teiji Miyaoka
貞次 宮岡
Atsushi Miyabayashi
厚 宮林
Yuugo Tsuruta
祐吾 鶴田
Akira Yamada
山田  明
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiichi Pure Chemicals Co Ltd
SHIBATA KAGAKU KIKAI KOGYO KK
Original Assignee
Daiichi Pure Chemicals Co Ltd
SHIBATA KAGAKU KIKAI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 周壁部に多数の孔を有する実験動物収容用内
筒体と、実験動物の鼻部のみの露出が可能なエアロゾル
遮閉弁を有する内筒体封入用外筒体とから成る実験動物
固定装置。 【効果】 エアロゾルを噴出させる形式の吸入暴露装置
においても、動物を適正状態に固定して鼻部暴露を行う
ことができ、また、動物のエアロゾル吸入量は極めて均
一である。更に、動物の取り出しの際に噴出するエアロ
ゾルを遮閉することができるため、毒性の強い薬物や、
放射性同位元素で標識された薬物を含むエアロゾルの吸
入暴露実験にも極めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、実験動物固定装置、更
に詳細には鼻部暴露型吸入暴露装置に取り付けて使用す
るエアロゾル(薬物混合空気)吸入実験用動物の固定装
置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】エアロ
ゾルを実験動物に吸入させ、その影響を調べる吸入実験
においては、薬物の皮膚吸収を避け、吸入による影響の
みを検討する目的から動物の鼻部にエアロゾルを暴露す
る方法が主流となっている。この方法においては、動物
を適正状態に固定し、可能な限り鼻部のみにエアロゾル
が到達するようにする必要があり、動物の固定装置の構
造が重要となる。
【0003】このような動物を固定するための装置とし
て、内筒と外筒の二重構造を有し、動物へのエアロゾル
の鼻部暴露を可能とする吸入実験用動物の固定装置が開
発されている(特公昭58−43095号公報)。
【0004】しかしながら、鼻部暴露用の吸入暴露装置
には、エアロゾルのストリーム中に動物の鼻部を突出さ
せエアロゾルを吸入させる形式のものと、エアロゾルを
細管より噴出させ動物の鼻部に吹き付ける形式のものと
があり、特にエアロゾルを噴出する形式の吸入暴露装置
に、上記のような動物の固定装置を接結した場合には、
暴露装置の運転中に内筒を取り出すと鼻部以外の部位に
エアロゾルが到達するのみならず、エアロゾルが外部へ
噴出する危険性があるため、毒性の強い薬物や、放射性
同位元素で標識された薬物を含むエアロゾルの吸入暴露
実験には問題があった。
【0005】従って、エアロゾルを噴出させる形式の吸
入暴露装置においても、動物を適正状態に固定して鼻部
暴露を可能とし、しかも動物の取り出しの際に噴出する
エアロゾルを遮閉することができる吸入実験動物用の固
定装置が望まれていたのが実状であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、動物を収容する内筒
とこれを封入する外筒よりなる固定装置の外筒に、エア
ロゾル遮閉用弁を設ければ、動物を適正状態に固定する
ことができ、しかも動物取り出しの際にエアロゾルを遮
閉することができる吸入実験用動物の固定装置が得られ
ることを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、周壁部に多数の孔を
有する実験動物収容用内筒体と、実験動物の鼻部のみの
露出が可能なエアロゾル遮閉弁を有する内筒体封入用外
筒体とから成る実験動物固定装置である。
【0008】本発明に於ける内筒体としては、単に両端
が開口した円筒体であっても良いが、前部開口部を実験
動物の鼻部のみを露出せしめる先細筒体で形成するのが
エアロゾルの鼻部吸入暴露実験をより有利に行い得る上
で望ましい。
【0009】この内筒体には、更に該内筒体に挿入可能
で、かつ実験動物の尾を外部に挿通せしめつつ該動物の
臀部を押圧して適正位置に固定する固定具を取り付ける
のが、尾の圧迫による動物への苦痛付与を避けることが
できると共に、尾の動きに伴なう固定のゆるみを防止し
得る上で、特に良い結果を与える。
【0010】因に、この固定具と内筒体の具体的構成と
しては、下部に実験動物の尾挿通用切欠部又は挿通孔を
有する押圧板部とその上部に取り付けられた固定ネジ部
とから成る固定具を、該固定ネジ部のネジ軸挿通用切り
込みを内筒体の後部開口部から長手方向壁部に設けて、
内筒体に挿入固定自在とするのが簡便かつ効果的であ
る。
【0011】本発明に於ける外筒体としては、一端に実
験動物の鼻部のみを外気に暴露させる開口部を有し、か
つ気密状に連結一体化し得る少なくとも2部分より成る
筒体、特に当該外気暴露開口部を内筒体前部形状に対応
せしめて実験動物の鼻部のみを露出せしめる先細筒体で
形成したエアロゾル噴入部と容体部と尾栓部の3部分か
ら成る筒体で構成するのが実験動物の収容、固定、密閉
操作性の点で有利である。
【0012】本発明に於けるエアロゾル遮閉弁として
は、中央部に内筒体の前端部が挿通可能な孔又は切れ目
を穿設した弾性弁体、就中シリコンゴム製弁体が実験動
物の鼻部のみを露出すると共に、他部を遮閉し、また内
筒体を外筒体から外部に引き抜いた際のエアロゾルを遮
断する上で特に良い結果を与える。
【0013】斯かるエアロゾル遮閉弁の取り付けは、外
筒体のエアロゾル噴入部と容体部との境界内壁に固着又
は当該エアロゾル噴入部と容体部間に挾持装着して行う
のが好ましい。
【0014】尚、内筒体と容体部は、内部の実験動物が
外部から観察できるよう、アクリル樹脂等の透明硬質プ
ラスチックなどで形成するのが好ましい。
【0015】また、内筒体は外筒体に対して交換が可能
であり、実験動物の種類に応じた形状のものを用意して
おき、交換使用することができる。例えば、ラット用の
ものに対し、より小さいマウス用には、周壁部がより小
径で長さが短く、かつ先端部を収れんさせた形状のもの
で、ラット用内筒体と同径となるようなフランジ部を有
するものなどを用いればよい。
【0016】
【作用】本発明は以上の如く構成されているので、これ
を使用してエアロゾル吸入実験を行うには、まず内筒体
に後部開口部から実験動物を頭部を先にして入れてその
鼻部を前部開口部に露出せしめ、次いで固定具を用いて
実験動物の尾を外部に挿通せしめつつ該動物の臀部を押
圧して適正位置に固定する。然る後、この内筒体を外筒
体の後部開口部から挿入して実験動物の鼻部を前部開口
部に露出せしめ、後部開口部を尾栓部で栓止すれば、外
筒体内はエアロゾル遮閉弁の介在により、実験動物の鼻
部のみが外気との接触が可能な状態となる。斯かる状態
で外筒体の前部開口部からエアロゾルを噴入すれば、実
験動物の鼻部のみが吸入暴露され、エアロゾルが外筒体
内の他部に侵入到達することはなく、自ずと内筒体を引
き抜いてもエアロゾルが外部に放出されることはない。
【0017】
【実施例】以下実施例を示す図面と共に本発明を更に説
明する。
【0018】1は透明アクリル樹脂製内筒体で、両端に
開口部1a,1bを有する円筒体より構成せられ、その
前部が実験動物Mの鼻部のみを露出せしめる先細筒体1
1となっている。この内筒体1の周壁部には動物の体温
による熱を放散するための多数の孔12が形設されてい
る。また、この内筒体1の後部底壁部、換言すれば動物
の肛門対応部にはやや大きい孔が形設されており、糞尿
が内筒体1外に落下排出されるようになっている。
【0019】2は固定具で、下部に実験動物Mの尾挿通
用切欠部22を有する透明アクリル樹脂製押圧板部21
とその上部に取り付けられた固定ネジ部23から構成さ
れている。
【0020】この固定具2は、そのネジ軸23aの挿通
用切り込み13を内筒体1の後部開口部1bから長手方
向壁部に設けて、内筒体1内への押圧板部21の挿入固
定が自在となっており、これにより不必要な苦痛を与え
ることなく動物の臀部のみを押圧して適正位置での動物
の固定が可能となっている。
【0021】3は外筒体で、両端に開口部3a,3bを
有する円筒体より構成せられ、該円筒体は前部が内筒体
1前部形状に対応せしめて実験動物Mの鼻部のみを露出
せしめる先細ステンレス製筒体で形成したエアロゾル噴
入部31と透明アクリル樹脂製容体部32と尾栓部33
の3部分により、気密状に連結一体化し得るようになっ
ている。
【0022】この外筒体のエアロゾル噴入部31は、吸
入暴露装置5のエアロゾル噴出用ノズル51開口部と嵌
合接続し、気密を保持する構造となっており、エアロゾ
ルを動物の鼻部のみに暴露させる。また、尾栓部33
は、中心部に押し込み可能なハンドル33aを有し、前
方のエアロゾル噴入部31と共に内封する内筒体1を固
定する。
【0023】4はエアロゾル遮閉弁で、中央部に円筒体
1の前端部が挿通可能な切れ目41が形設されたシリコ
ンゴム製弁体より成り、外筒体3のエアロゾル噴入部3
1と容体部32間に挾持装着されている。これにより実
験動物の鼻部のみが外筒体3、すなわちエアロゾル噴入
部31の前部開口部3aに暴露可能となっていると共
に、内筒体1を外筒体3から引き抜いてもエアロゾルを
遮断し、外部への放出を防止する。
【0024】次に、試験例を挙げて本発明を更に説明す
る。
【0025】試験例1 体重250g前後の雄性白色ラットを図4に示す固定装
置により固定し、エアロゾル噴出型の吸入暴露装置によ
り、14C標識薬物を含む水溶液1mCi/2.5mlを15分
間かけてエアロゾルとして発生させ、ラットに吸入暴露
した。
【0026】吸入終了直後に動物の全身を可溶化し放射
能測定を行い、動物への放射能吸入量のバラツキを検討
した。動物の固定がゆるい場合には鼻部の気密性が失わ
れ、また固定がきつすぎる場合には動物の呼吸量が変化
するため、いずれも吸入放射能量に大きなバラツキが生
じる。本発明の固定装置を用いた上記条件下での吸入放
射能量は一匹当り2.3±0.097μCi(n=3,C
V4.23%)であり、極めて均一な結果が得られ再現
性も良好であった。
【0027】試験例2 更に、エアロゾル遮閉弁によるエアロゾルの遮断効果を
調べるため、図6に示したように15分間の吸入終了時
に装置を運転したまま内筒体を取りはずす操作を、エア
ロゾル遮閉弁を装置したもの(本発明品)と装着しない
もの(比較品)で行い、それぞれの内筒体1の外側前
部、中部、後部と外筒体容体部32の内側でろ紙でスメ
アして、液体シンチレーションカウンターにより付着し
た放射能量を測定した。結果は内筒体外側前部において
は、エアロゾル遮閉弁有の本発明品が1059.2dpm
に対して、エアロゾル遮閉弁無しの比較品が17357
dpm (本発明品の16.39倍);内筒体外側中部にお
いては、エアロゾル遮閉弁有の本発明品が685.3dp
m に対して、エアロゾル遮閉弁無しの比較品が116
5.3dpm(本発明品の1.70倍);内筒体外側後部
においては、エアロゾル遮閉弁有の本発明品が257dp
m に対して、エアロゾル遮閉弁無しの比較品が269.
9dpm (本発明品の1.05倍);外筒体容体部内側に
おいては、エアロゾル遮閉弁有の本発明品が1934.
8dpm に対して、エアロゾル遮閉弁無しの比較品が93
28dpm (本発明品の4.82倍)であった。噴出エア
ロゾルが直接当る部分において両者の差は著しく、エア
ロゾル遮閉弁による顕著な遮断効果が確認された。
【0028】
【発明の効果】本発明の吸入実験用動物の固定装置は、
エアロゾルを噴出させる形式の吸入暴露装置において
も、動物を適正状態に固定して鼻部暴露を行うことがで
き、また、動物のエアロゾル吸入量は極めて均一であ
る。更に、動物の取り出しの際に噴出するエアロゾルを
遮閉することができるため、毒性の強い薬物や、放射性
同位元素で標識された薬物を含むエアロゾルの吸入暴露
実験にも極めて有用である。また、複数のエアロゾル噴
出口を有する吸入暴露装置に複数個の固定装置を用いて
実験動物を固定した場合に、エアロゾルの噴出を止める
ことなく、その1部の固定装置のみを取り出し、その内
部の動物を観察することができ、観察の際の操作を簡便
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験動物を収容した状態を示す内筒体及び固定
具の概略断面説明図。
【図2】内筒体及び固定具の平面図。
【図3】固定具の正面図。
【図4】実験動物を収容した状態を示す本発明装置の分
離概略説明図。
【図5】使用した状態を示す本発明装置の概略説明図。
【図6】試験例2に於ける実験操作とスメア法により拭
き取り部位を示す概略説明図。
【符号の説明】
1:内筒体 1a:前部開口部 1b:後部開口部 11:先細筒体 12:孔 13:切り込み 2:固定具 21:押圧板部 22:切欠部 23:固定ネジ部 23a:ネジ軸 3:外筒体 3a:前部開口部 3b:後部開口部 31:エアロゾル噴入部 32:容体部 33:尾栓部 33a:ハンドル 4:エアロゾル遮閉弁 41:切れ目 5:吸入暴露装置 51:エアロゾル噴出用ノズル M:実験動物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮岡 貞次 東京都中央区日本橋三丁目13番5号 第一 化学薬品株式会社内 (72)発明者 宮林 厚 埼玉県越谷市大竹414−8 (72)発明者 鶴田 祐吾 神奈川県横浜市保土ヶ谷区上菅田町118 (72)発明者 山田 明 埼玉県鳩ヶ谷市八幡木1−19−10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周壁部に多数の孔を有する実験動物収容
    用内筒体と、実験動物の鼻部のみの露出が可能なエアロ
    ゾル遮閉弁を有する内筒体封入用外筒体とから成る実験
    動物固定装置。
  2. 【請求項2】 内筒体が、両端が開口し、かつその前部
    開口部が実験動物の鼻部のみを露出せしめる先細筒体で
    形成されたものである請求項1記載の実験動物固定装
    置。
  3. 【請求項3】 内筒体が、該内筒体に挿入可能で、かつ
    実験動物の尾を外部に挿通せしめつつ該動物の臀部を押
    圧して適正位置に固定する固定具を備えた内筒体である
    請求項1又は2記載の実験動物固定装置。
  4. 【請求項4】 下部に実験動物の尾挿通用切欠部又は挿
    通孔を有する押圧板部とその上部に取り付けられた固定
    ネジ部とから成る固定具を、該固定ネジ部のネジ軸挿通
    用切り込みを内筒体の後部開口部から長手方向壁部に設
    けて内筒体に挿入固定自在としたことを特徴とする請求
    項3記載の実験動物固定装置。
  5. 【請求項5】 外筒体が、一端に実験動物の鼻部のみを
    外気に暴露させる開口部を有し、かつ気密状に連結一体
    化し得る少なくとも2部分より成る筒体である請求項1
    〜4の何れか1項記載の実験動物固定装置。
  6. 【請求項6】 外筒体の構成部分がエアロゾル噴入部、
    容体部及び尾栓部の3部分である請求項5記載の実験動
    物固定装置。
  7. 【請求項7】 エアロゾル遮閉弁が外筒体のエアロゾル
    噴入部と容体部との境界内壁に固着又は当該エアロゾル
    噴入部と容体部間に挾持装着されたものである請求項1
    〜6の何れか1項記載の実験動物固定装置。
  8. 【請求項8】 エアロゾル遮閉弁が中央部に孔又は切れ
    目を有する弾性弁体である請求項1〜7の何れか1項記
    載の実験動物固定装置。
  9. 【請求項9】 弾性弁体がシリコンゴム製弁体である請
    求項8記載の実験動物固定装置。
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