JPH08131089A - 甲殻類の感染症抑制飼料組成物 - Google Patents
甲殻類の感染症抑制飼料組成物Info
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Abstract
ポニンを含有したエビ類の飼料組成物を提供することに
ある。 【構成】 茶成分とサポニンを有効成分とするエビ類感
染症抑制飼料組成物。
Description
対し、その増殖を抑制し、該病原体の感染力の低下ある
いは消失効果を有する甲殻類感染症抑制飼料組成物に関
する。
界各国においてクルマエビ属を中心とした甲殻類の養殖
産業が発展してきている。このような状況下、養殖飼料
の散逸による底質の悪化や過密養殖等の環境悪化にとも
ない、甲殻類感染症が多発し甚大な被害をもたらしてい
る。甲殻類感染症としては、病原性細菌によるビブリオ
病,糸状菌症および病原性ウィルスによるバキュロウィ
ルス性,ラブドウィルス性感染症が挙げられる。
在、ビブリオ病をはじめとする細菌感染症に対して抗生
物質ではオキシテトラサイクリン,合成の抗菌剤ではオ
キソリン酸が用いられており、飼料に添加して投与する
か又は甲殻類を薬液中で薬浴させる方法が行われてい
る。しかし、薬剤の多用にともないそれら薬剤に対する
耐性菌の出現や薬剤の体内への残留性等が問題となり、
薬剤投与による感染症抑制効果が望めなくなってきてい
る。
る防除対策として、現在、水産動物の生体防御機能を活
性化し、感染症に対する抵抗力を付与する方法や抗菌性
の天然物を使用する方法が注目されている。通常、生体
防御機能は抗体を介する体液性免疫機能、あるいはマク
ロファージ,好中球などの貪食細胞を介する細胞性免疫
機能を活性化することにより高めることができる。体液
性免疫機能を活性化する方法としてはワクチンが知られ
ており、水産用ワクチンではアユのビブリオ病不活化ワ
クチンが実用化されている(Aoki et al. ,魚病研究,
19(3) ,181ー185(1984) ,Kawano et al. ,魚病研究,
50,771ー774(1984a),18(4) ,185ー190(1984b) ,川合
・楠田,魚病研究,20(2/3) ,413ー419(1985) )。ま
た、細胞性免疫機能の活性化方法としては、細胞性免疫
機能活性化物質を経口投与する方法が注目され、現在、
その活性化物質としてリポポリサッカライド,ペプチド
グリカン,レバミゾール,β-1,3−グルカン等が知られ
ており、これらが水産動物の感染症防除に有効であるこ
とが報告されている。しかしながら、甲殻類等の無脊椎
動物は抗体を介した免疫機能を有さず、ワクチンによる
有効な予防方法がなかった。近年、クルマエビのビブリ
オ病細菌性疾病に対して、その病原体の不活化ワクチン
を経口法,注射法および浸漬法による予防効果が確認さ
れているが、実用化には至っていない。また、ワクチン
以外の感染症に対する防除方法としては、例えば、抗菌
性を有する天然物を添加した飼料として平成4年特許出
願公告第75745号公報では水産動物の感染症の病原
菌に対する天然抗菌活性物質として植物精油およびその
成分を養殖魚用飼料に配合し利用する技術が開示されて
いる。また、細菌性疾病の予防・治療剤として平成4年
特許出願公開第103537号公報では緑茶抽出物を用
いた養殖魚感染症に対する予防および治療剤に関する技
術が開示されており、平成4年特許出願公開第3608
39号公報では養殖魚の細菌性疾病に対しユーカリ抽出
物およびその成分を利用する養殖魚感染症の予防および
治療剤が開示されている。以上が抗菌性天然物を利用し
た養殖魚感染症,特に細菌性感染症の予防・治療法の例
示であるが、実用的な面での効果が低いという欠点を有
する。平成5年特許出願公開第308908号公報では
養殖魚類甲殻類の飼料に茶成分を含有させることを特徴
とする魚類甲殻類の感染症に対する治療方法が開示され
ているが、この例示でも実用的効果は薄い。一方、ウィ
ルス性感染症に対しては、今だ有効な薬剤が開発されて
おらず、効果的な防除対策がないのが現状である。
殻類感染症に対し抗生物質あるいはワクチン等に代わる
効果的で、安全性の高い実用的な感染防除方法の開発が
強く望まれている。
を解決するために、甲殻類感染症の防除方法として種々
の研究を重ねた結果、われわれが日常飲用している茶の
抽出物が、甲殻類の病原体に対して強い抗菌活性および
抗ウィルス活性を有すること,また、サポニンが甲殻類
の細胞性免疫機能のうち、マクロファージ,顆粒球など
の貪食細胞の貪食能を高める効果を有することを見出し
た。さらに、茶成分とサポニンの両成分を配合した甲殻
類の飼料を調製し、経口投与による甲殻類感染症の抑制
効果について試験をおこなったところ、茶成分またはサ
ポニン単独の場合よりも顕著な感染症抑制効果を見出し
た。すなわち、本発明は、甲殻類感染症の病原体に対
し、その増殖を抑制し、該病原体の感染力の低下あるい
は消失効果を有する茶成分及びサポニンを配合してなる
甲殻類感染症防除組成物に関する。
茶,ウーロン茶などの半醗酵茶,紅茶などの醗酵茶の茶
全草もしくはその一部,例えば木部,根,茎,葉,実等
の生もしくは乾燥物のそのまま、もしくは部分醗酵物お
よび完全醗酵物,もしくはそれらの混合物を水(熱水を
含む),エタノール,メタノール,イソプロピルアルコ
ール,アセトン,酢酸エチル,ヘキサン,クロロホル
ム,石油エーテルなどの有機溶剤,または水とこれら有
機溶剤の混合液等を用いて抽出したものであるが、その
抽出物をさらに精製して純度を高めたものであっても問
題はなく、例えば、緑茶,ウーロン茶,紅茶もしくはそ
れらの混合物の抽出物があげられる。好ましくは、緑茶
の熱水抽出物を精製した製品であるサンフェノン(太陽
化学(株)製,登録商標)をあげることができる。これ
ら茶成分の製造法は、水及び/または有機溶剤による茶
抽出液を分画分子量6,000 〜100,000 である限外濾過膜
を通過させ、濃縮・乾燥により精製粉末を得ることがで
き、平成2年特許出願公開第6499号公報に詳細に例
示される。
ート、ユッカの植物に含まれるサポニンの精製品または
サポニンを含有する植物の粗抽出物または粗抽出物を精
製して得られる精製サポニンである。これらサポニンは
各植物体を粉砕し、水,好ましくは熱水,エタノールも
しくは有機溶剤,または水と有機溶剤の混合液等で抽
出,精製し得ることができる。抽出条件は、特に限定す
るものではないが室温あるいは 40〜60℃加温下でおこ
なうことが望ましい。甲殻類養殖用飼料に添加して使用
する場合、大量のサポニンの供給が要求され、これに適
するサポニンとしてはキラヤサポニン,大豆サポニン,
ビートサポニン,ユッカサポニンをあげることができ
る。この中で、キラヤ皮抽出物より得られるキラヤサポ
ニンが好ましい。
ア,ペルー地域に分布するシャボンの木(学名:Quilla
ja Saponaria Mol. )とよばれるバラ科の常緑高木の樹
皮から得られた抽出物である。キラヤ皮抽出物はキラヤ
サポニン(キラヤ酸をアグリコンとするトリテルペン系
の配糖体)を含有する。キラヤサポニンは優れた界面活
性作用を有し、この作用を利用して、現在、キラヤ皮抽
出物が天然の起泡剤、乳化剤として食品に応用されてい
る。
する経口投与で、その抗体産生能力を高める作用が知ら
れており、その作用機作として腸管からの抗原蛋白質の
吸収を促進すること、また、抗体産生にかかわるB細胞
やT細胞を活性化することが報告されている。しかし、
キラヤサポニンまたはキラヤ皮抽出物の経口投与で魚類
及び甲殻類の細胞性免疫機能、特に、貪食細胞の遊走能
及び貪食能を高めるということは知られていない。
ける茶成分とサポニンの配合量は、使用目的に応じて適
宜選択することができる。通常、飼料に対して茶成分
0.05〜5%,サポニン 0.005〜1%の配合量を選択する。配
合方法としては、例えばブレンダーを使用する場合、茶
成分とサポニンを混合し、均質化することで得られる。
enaeus japonicus) ,ウシエビ(Penaeus monodon) ,バ
ナナエビ(Penaeus morguiensis) ,コウライエビ(Penae
usorientalis)等のクルマエビ族(Penaeidea )やコエ
ビ族(Caridea ),オトヒメエビ族(Stenopodidea)等
の甲殻類である。
オ属に属するビブリオ菌やロイコスリックス属に分類さ
れる糸状菌の細菌性病原体による感染症およびバキュロ
ウィルスやラブドウィルスのウィルス性病原体による感
染症を言う。
状としては、粉末状,顆粒状,ペレット状等どのような
形状であってもよいが、エビ類への経口投与を目的とし
た場合、ペレット状に成型することが最も望ましい。ま
た、エビ類幼生への経口投与を目的とした場合、噴霧乾
燥機や流動造粒乾燥機等により微粒子粉末状に加工する
ことが望ましい。
を基本飼料組成として茶成分とサポニンを配合するだけ
でよく、成エビ類に対してはペレット状(1〜2.5mm ×
5〜15mm)に,幼エビ類に対しては微粒子粉末状(粒径
50〜200μm)の飼料に加工することが望ましい。さら
に、魚類飼料に通常用いられている摂餌誘引・促進物質
(イノシン酸,アミノ酸,ペプチド,ベタイン,プロリ
ン,アラニン,メチオニン,アルギニン,ヌクレオチ
ド,グリシン,アスパラギン酸,イソロイシン,フェニ
ルアラニン,チロシン,リジン,セリン,ロイシン,ヒ
スチジン,イノシン,バリン,スレオニン,グルタミン
酸等)やビタミン類(ビタミンC,E,B1 ,A,D,
B2 ,B6 ,B12,K等),ミネラル類(Ca,P,
K,Na,Mg,Cl,Mn,Fe,Cu,Zn,Mo
等),抗酸化剤(トコフェロール,アスコルビン酸,エ
トキシキン,BHA,BHT等)など適宜配合すること
ができる。
制を目的として利用する。投与量は、緑茶の熱水および
溶剤抽出等による抽出物の場合、薬浴法では 0.01 〜1%
溶液,飼料添加法では 1mg〜10g/尾/日である。サポ
ニンは、飼料に対して 0.0001 〜0.001%の添加が望まし
い。飼料に対しては、茶抽出物 0.005%以下,サポニン
0.0001%以下の濃度では、サポニンとの併用による抗菌
活性の増強作用が期待されない。また、茶抽出物 50%を
越える濃度ではエビ類の摂餌性に影響を及ぼす場合があ
る。
溶剤により得られた抽出物の成分組成は、(+)−カテ
キン,(+)−ガロカテキン,(−)−ガロカテキンガ
レート,(−)−エピカテキン,(−)−エピカテキン
ガレート,(−)−エピガロカテキンおよび(−)−エ
ピガロカテキンガレートより選ばれるタンニン類を1種
または2種以上含有することが好ましく、特に好ましく
は(−)−エピガロカテキンガレートを高濃度含有する
ことが望ましい。
飼料,薬剤等をエビ類に経口法あるいは浸漬法等により
投与すれば、試験例に示したようにエビ類感染症を効果
的に抑制することができる。その抑制メカニズムについ
ては、エビ類等の無脊椎動物の生体防御機構が脊椎動物
のものと著しく異なるため不明な点が多いが、エビ類の
体内において投与された茶成分とサポニンがエビ類感染
症の病原体の表面に付着することにより、病原体の増殖
を抑制し、その病原性,付着感染力等を消去すること,
さらにサポニンが甲殻類の貪食細胞を活性化し病原体を
貪食,消去することによるものであると推測される。
さらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によ
り何ら限定されるものではない。なお、使用したサポニ
ンはキラヤサポニンであるが、他のサポニン(大豆,ビ
ート,ユッカ)を使用してもほぼ同様の結果が得られ
た。
% 配合させた茶成分配合エビ類ビブリオ病抑制飼料を調
製した。すなわち、エビ類基本飼料粉末 100kgに対して
サンフェノン 100gおよび水30リットルを加え混合し
た後、ミートチョッパーにて直径2mm,長さ約5mmのペ
レットに成型した。蒸し工程処理をおこない、80℃の流
動乾燥機で水分含量10%以下になるように乾燥し、エ
ビ類ビブリオ病抑制飼料 100kgを得た。なお、エビ類基
本飼料粉末の処方を表1に示す。
後、ビール乾燥酵母 960gを混合して粉末化(プレミッ
クス)し、実施例1のペレット成型方法により上記プレ
ミックス品を1%配合させたエビ類感染症抑制飼料 100
kgを調製した。
後、ビール乾燥酵母960gを混合して粉末化(プレミック
ス)し、実施例1のペレット成型方法により上記プレミ
ックス品を1%配合させたエビ類感染症抑制飼料 100kg
を調製した。
後、ビール乾燥酵母 960gを混合して粉末化(プレミッ
クス)し、実施例1のペレット成型方法により上記プレ
ミックス品を1%配合させたエビ類感染症抑制飼料 100
kgを調製した。
ち、サンフェノン100g,ビール乾燥酵母 860gを混合し
て粉末化(プレミックス)し、実施例1のペレット成型
方法により上記プレミックスを1%配合させたエビ類感
染症抑制飼料 100kgを調製した。
微粒子飼料の調製 茶成分としてサンフェノン,サポニンとしてキラヤサポ
ニンを表2の処方で配合したエビ類感染症抑制微粒子飼
料を調製した。粉末 500g を水 5リットルに溶解させ、
スプレードライヤー(入口温度 150℃,出口温度 80
℃)で乾燥粉末として、その粉末について流動乾燥造粒
機で粒状化し、エビ類感染症抑制微粒子飼料500gを得
た。エビ類感染症抑制微粒子飼料の処方を表2に示す。
の緑茶抽出物に対する感受性を調べた。緑茶に対して1
0倍量の熱水を加え、30分間撹拌しながら抽出後、液
層部のみを濾過,濃縮し、凍結乾燥品を緑茶の熱水抽出
物とした。上記の緑茶熱水抽出物に水を加えたものを試
料とし、寒天平板希釈法を用いて各種魚病原因細菌に対
する最小発育阻止濃度(MIC,μg/ml)を求め
た。各細菌を 1.5%NaCl加ブレインハート・インフュー
ジョン寒天培地上に1白金耳塗抹し、25℃,24時間
培養後の試験結果を表3に示した。
る茶成分およびキラヤサポニンの効果(感染実験) 平均体重11gのクルマエビを16尾ずつの4群に分
け、試験群にはそれぞれ実施例1,2および5で調製し
た茶成分配合,キラヤサポニン配合および茶成分とキラ
ヤサポニン配合のエビ類感染症抑制飼料を、対照群には
エビ類基本飼料を用い、それぞれエビ体重あたり1%量
/日で21日間投与した。投与開始8日目から、クルマ
エビのビブリオ病原因菌 Vibrio sp.の滅菌海水懸濁液
1.1×104 CFU /mlをエビ第6腹節筋肉に 0.1mlずつ接
種した。感染後14日間、各群の斃死の有無を観察する
とともに、斃死エビからのVibrio sp.の菌分離を試み
た。
を求め、図1に示した。対照群は感染後5日目で16尾
すべてが斃死した(生残率0%)。一方、茶成分のみ,
サポニンのみの投与群ではそれぞれ12尾斃死(生残率
25%),13尾斃死(生残率18.8%)であった
が、茶成分とサポニンを合わせた投与群では8尾斃死
(生残率50%)と明らかに相乗効果が認められた(p<
0.01)。また、斃死したエビの心臓及びリンパ様器官か
らは感染に用いた菌が分離された。
ルス性中腸腺壊死症に対する茶成分およびキラヤサポニ
ンの効果(感染実験) クルマエビのゾエア期幼生を50尾ずつの4群に分け
た。試験群には、実施例6で調製した茶成分およびキラ
ヤサポニンを配合した微粒子飼料をゾエア期からポスト
ラーバ期(PL10)の幼生に 10mg(1尾あたりの1日量と
して約 0.2mg)を7日間投与した。対照区には、実施例
6の対照微粒子飼料を同様に投与した。感染方法は、-8
0℃で保存していたバキュロウィルス性中腸腺壊死症
(BMN)によって斃死したエビを解凍し、その3gを
滅菌海水 30ml 中でホモジナイズした後、0.22μmのミ
リポアフィルターでろ過したろ液をゾエア期幼生を収容
した水槽に10mlずつ入れて感染を試みた。感染後10日
間の各区における斃死尾数を調べ、生残率を求めた。
生の生残率変化を図2に示した。対照区の生残率が0%
であったのに対し、茶成分投与区では20%,キラヤサ
ポニン投与区では10%,茶成分とキラヤサポニン投与
区では44%であり、各投与区と対照区の生残率には有
意な差(p<0.01)が認められた。
げれば以下のとおりである。 (1)茶成分とサポニンを配合することを特徴とする甲
殻類感染症抑制飼料組成物。 (2)サポニンがキラヤの水及び/またはアルコール抽
出成分である前記(1)記載の甲殻類感染症抑制飼料組
成物。 (3)サポニンが大豆の水及び/またはアルコール抽出
成分である前記(1)記載の甲殻類感染症抑制飼料組成
物。 (4)サポニンがビートの水及び/またはアルコール抽
出成分である前記(1)記載の甲殻類感染症抑制飼料組
成物。 (5)サポニンがユッカの水及び/またはアルコール抽
出成分である前記(1)記載の甲殻類感染症抑制飼料組
成物。 (6)サポニンがキラヤ、大豆、ビート、ユッカのいず
れか1種または2種の水及び/またはアルコール抽出成
分である前記(1)記載の甲殻類感染症抑制飼料組成
物。 (7)サポニンがキラヤから抽出し精製したキラヤサポ
ニンである前記(1)記載の甲殻類感染症抑制飼料組成
物。 (8)サポニンが大豆から抽出し精製した大豆サポニン
である前記(1)記載の甲殻類感染症抑制飼料組成物。 (9)サポニンがビートから抽出し精製したビートサポ
ニンである前記(1)記載の甲殻類感染症抑制飼料組成
物。 (10)サポニンがユッカから抽出し精製したユッカサ
ポニンである前記(1)記載の甲殻類感染症抑制飼料組
成物。 (11)サポニンがキラヤ、大豆、ビート、ユッカから
抽出した1種以上の精製サポニンである前記(1)記載
の甲殻類感染症抑制飼料組成物。 (12)サポニンがキラヤサポニンであり、茶成分が緑
茶抽出物である前記(1)記載の甲殻類感染症抑制飼料
組成物。 (13)茶成分が緑茶である前記(1)記載の甲殻類感
染症抑制飼料組成物。 (14)茶成分がウーロン茶である前記(1)記載の甲
殻類感染症抑制飼料組成物。 (15)茶成分が紅茶である前記(1)記載の甲殻類感
染症抑制飼料組成物。 (16)茶成分が水及び/または有機溶剤による抽出物
である前記(1)記載の甲殻類感染症抑制飼料組成物。 (17)茶成分が水及び/または有機溶剤による茶抽出
液を分画分子量6,000〜100,000 である限外濾過膜を通
過させて得られた前記(1)記載の甲殻類感染症抑制飼
料組成物。 (18)茶成分が(+)−カテキン,(+)−ガロカテ
キン,(−)−ガロカテキンガレート,(−)−エピカ
テキン,(−)−エピカテキンガレート,(−)−エピ
ガロカテキンおよび(−)−エピガロカテキンガレート
より選ばれるタンニン類を1種または2種以上である前
記(1)記載の甲殻類感染症抑制飼料組成物。 (19)感染症が細菌性感染症である前記(1)記載の
甲殻類感染症抑制飼料組成物。 (20)感染症がウィルス性感染症である前記(1)記
載の甲殻類感染症抑制飼料組成物。
や合成抗菌剤等の薬剤投与により実施されており、近
年、薬剤大量投与による甲殻類体内への薬物残留の問
題,薬剤耐性菌出現の問題等により薬剤に代わる甲殻類
感染症防除方法の開発が望まれている。また、甲殻類の
ウィルス性感染症に対しては今だ有効な薬剤もなく、甲
殻類養殖においては多大な被害をもたらしている。本発
明は、茶成分とサポニンを含有することにより、従来の
薬剤耐性菌の出現頻度の減少や薬物の体内残留の抑制な
どの効果が期待できる。このような現状において、本発
明によりはじめて、安全性の高い天然物成分を配合した
甲殻類感染症抑制飼料組成物を用いることにより、甲殻
類感染症を効果的に防除でき、産業上非常に貢献大であ
る。
びキラヤサポニンの効果の図である。
壊死症に対する茶成分およびキラヤサポニンの効果の図
である。
添加区 試験区5 茶成分0.1%とキラヤサポニン0.02%
添加区 対照区 無添加区
Claims (6)
- 【請求項1】 茶成分とサポニンを配合することを特徴
とする甲殻類感染症抑制飼料組成物。 - 【請求項2】 サポニンがキラヤ、大豆、ビート、ユッ
カのいずれか1種または2種の水及び/またはアルコー
ル抽出成分である請求項1記載の甲殻類感染症抑制飼料
組成物。 - 【請求項3】 サポニンがキラヤ、大豆、ビート、ユッ
カから抽出した1種以上の精製サポニンである請求項1
記載の甲殻類感染症抑制飼料組成物。 - 【請求項4】 サポニンがキラヤサポニンであり、茶成
分が緑茶抽出物である請求項1記載の甲殻類感染症抑制
飼料組成物。 - 【請求項5】 感染症が細菌性感染症である請求項1〜
4記載の甲殻類感染症抑制飼料組成物。 - 【請求項6】 感染症がウィルス性感染症である請求項
1〜4記載の甲殻類感染症抑制飼料組成物。
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---|---|---|---|
JP29585994A JP3623994B2 (ja) | 1994-11-05 | 1994-11-05 | 甲殻類の感染症抑制飼料組成物 |
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JP29585994A JP3623994B2 (ja) | 1994-11-05 | 1994-11-05 | 甲殻類の感染症抑制飼料組成物 |
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