JP3698745B2 - ミズカビ病防止組成物 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、魚類のミズカビ病を防止する組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ミズカビ病は、水生菌、特に腐生カビが魚卵や魚体に寄生して起こる魚類の代表的な疾病であり、淡水域の養殖魚で大きな問題となっている。ミズカビ病の予防・治療としては、ふ化槽の魚卵の場合、腐生カビが寄生しやすい死卵を取り除くか、採卵後からマラカイトグリーン、メチレンブルー、2−アミド−3−〔(β−アミノエチル)チオ〕プロピオフェノン誘導体、ベンゾチアゾリルアゾ化合物またはホルマリンで薬浴する方法(特開昭55−89259号、特公昭61−60041号)が知られており、これらのうちでマラカイトグリーンが有効な方法として使用されている。マラカイトグリーンはトリフェニールメタン系色素の一種であり、あらゆるふ化場や養殖場で使用され、その有効濃度は、魚卵では処理液中に対し5〜10ppm(1週間に2回、1回の処理は1時間)である。このため、全体では大量のマラカイトグリーンが使用され、その後は環境へ流出することとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このマラカイトグリーンに発ガン性や突然変異原性のあることが判明したため使用が禁止された。ミズカビ病の特効薬が他に皆無であることおよび中和することによりマラカイトグリーンが塩を形成し除去することが容易となるためと、使用後酸性溶液でマラカイトグリーンを中和することを条件に使用が認められている。しかしマラカイトグリーンの溶液を中和してもその毒性は変わらないことからヒトのみならず、環境汚染につながっていることは明白である。いまだにマラカイトグリーンに代わる有効な薬剤は見出されていない。またミズカビ病に感染した卵を取り除く方法も行われているがかなりの手間を要すること、死卵が発生する頃には、ふ化槽全体にミズカビが広まり他の魚卵にすでに感染している可能性が強く予防は不可能となる問題がある。このような状況下、これら薬剤に代わる安全で、ミズカビ病に対して効果的な物質の開発が強く求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究した結果、ツバキ科の植物等から得られるポリフェノール類、特に(+)−カテキン,(+)−ガロカテキン,(−)−ガロカテキンガレート,(−)−エピカテキン,(−)−エピカテキンガレート,(−)−エピガロカテキン,(−)−エピガロカテキンガレート,遊離型テアフラビン,テアフラビンモノガレートA,テアフラビンモノガレートBおよびテアフラビンジガレート等の化合物が上記ミズカビ病に対し顕著な防止効果の発揮されることをはじめて見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明はポリフェノール類を含有することを特徴とするミズカビ病防止組成物に関するものである。
【0005】
ポリフェノール類が各種微生物に対して抗菌作用を示すことについては、例えば、各種乳酸菌に対する抗菌性(西山ら、農化、49巻、12号、629〜633頁、1975年)、哺乳動物の病原菌に対する抗菌性(Ryu.Eら、Int.J.Zoon、7巻、164〜170頁、1980年)および下痢性細菌に対する抗菌性(戸田ら、日本細菌学会誌、44巻、4号、669〜672頁、1989年)などが知られている。また水産分野への茶の成分の応用として、細菌性魚病への予防・治療効果(特開平4−103537号)および魚類甲殻類の養殖用飼料、養殖方法および治療方法(特開平5−308908号)などが開示されている。上述の各種報告の中には、カビに対する抗菌性についての報告もあるが、本発明のミズカビ病の原因菌は同じ真菌類には属するものの、水中でのみ生育可能であり、その生活環、宿主への感染経路など非常に特殊であり、酸素要求性の高い通常の真菌類とは全く異なる菌類である。従って、このような特殊な魚類のミズカビ病に対して茶のポリフェノール類が、顕著な感染防止効果を発揮することはこれまで全く知られてはおらず、本発明者らがはじめて明らかにした知見である。以下、本発明について詳述する。
【0006】
本発明のミズカビ病とは、水生菌、特に腐生カビが魚卵や魚体またはえらに寄生して起こる魚類の疾病を指し、例えば、サケ、マスの卵のミズカビ病、サケ、マス、アマゴ、ヤマメのミズカビ病、ウナギ、コイ、アユのワタカブリ病等である。その他クルマエビのフザリウム病、マス類の真菌性肉芽腫症、マス類稚魚の内臓真菌症、イクチオフヌス病、デルモシスチジウム症、ブランキオマイセス症等である。すなわちその病原体は、フハイカビ類、ミズカビ類、フシミズカビ類である。また対象となる魚類は、ウナギ、サケ・マス類、アユ、キンギョ、フナ、ボラ、テラピア等である。
【0007】
本発明のポリフェノール類とは、ツバキ科植物等の葉から水、温水、熱水あるいは有機溶剤により抽出し得られるポリフェノール類を指し、特に(+)−カテキン,(+)−ガロカテキン,(−)−ガロカテキンガレート,(−)−エピカテキン,(−)−エピカテキンガレート,(−)−エピガロカテキン,(−)−エピガロカテキンガレート,遊離型テアフラビン,テアフラビンモノガレートA,テアフラビンモノガレートBおよびテアフラビンジガレート等のポリフェノール化合物である。ポリフェノール類の調製法の一例は、特許(特開平2−6499号,特開昭63−214183号)等に詳細に開示されている。また、茶葉もしくは緑茶、ウーロン茶、紅茶等のツバキ科植物を原料とした飲料製造時に多量に廃棄される抽出残渣をそのまま、または粉砕等の処理を行ったものもミズカビ病防止組成物として用いても差し支えない。さらには、他の原料起源のものもしくは化学合成品でも差し支えない。得られたこれらのポリフェノール類を本発明に用いる場合は単独で、もしくは二種以上の混合物として、さらにはポリフェノール類を含む粗抽出物でも使用できる。
【0008】
本発明品を使用する際は、有効成分である茶抽出物をそのまま薬浴用として飼育水に溶解したりして使用することもできる。また、場合によっては本発明のミズカビ防止組成物を、そのままかまたは通常用いられている飼料に添加して経口的に投与することも有効である。また、使用方法により溶液状、粒状、粉状、ゲル状、半固形、固形などの形態で使用できる。さらには、有効成分である茶抽出物が飼育水や飼料中に溶解、または分散しやすいように界面活性剤を併用することができる。界面活性剤としては、大豆レシチン、卵黄レシチン、酵素分解レシチン、各種サポニン(キラヤ、ユッカ、ビート、茶、杜仲茶など)などの食品用の天然界面活性剤、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、などの界面活性剤が使用できる。これらの界面活性剤を併用することにより、飼育水などへの溶解・分散が向上するのはもちろん、ポリフェノール類のミズカビ病の防止効果が促進される。
本発明品の有効濃度は、ポリフェノール類換算で最終の使用濃度が1日当り0.005 〜10%が好ましく、0.005 %より少ない投与量では効果が弱く、10%以上の濃度では魚卵のふ化や魚の成長に悪影響を及ぼす可能性があることから好ましくない。
【0009】
【作用】
本発明の茶抽出物がいかなる作用によりミズカビ病の防止効果を示しているかはいまだ不明であるが、一般に茶の有効成分であるポリフェノール類は蛋白質結合能のあることが知られていることから、本発明のポリフェノール類もミズカビ病の原因となる各種腐生菌の細胞膜又は細胞中のタンパク質に結合し、菌の細胞壁等に損傷を与えることにより繁殖を抑制するものと推測される。
以下、実施例および試験例により詳述する。
【0010】
【実施例】
実施例1
市販緑茶1kgに水、約15リットルを加え撹拌し、80℃で3時間抽出した。濾過により得られた抽出液を濃縮乾固し、緑茶の熱水抽出物350 gタンニン類として125gを得た(酒石酸鉄法にてタンニン類として38%)。
実施例2
実施例1で得た熱水抽出物350 gに水8リットルを加え溶解後、ヘキサンおよびクロロホルムで順次分配した。分配後の水層に酢酸エチル10リットルを加えて激しく撹拌・静置後、酢酸エチル層を分離し、酢酸エチルを留去後、乾燥し酢酸エチル可溶画分70gを得た(タンニン類として52g)。
本酢酸エチル可溶画分の各ポリフェノール化合物の割合は(+)−カテキン3.5%,(+)−ガロカテキン14.8%,(−)−ガロカテキンガレート11.6%,(−)−エピカテキン7%,(−)−エピカテキンガレート4.6%,(−)−エピガロカテキン15%および(−)−エピガロカテキンガレート18.0%である。
【0011】
実施例3
実施例2で得られた酢酸エチル可溶画分10gをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒、クロロホルム:メチルアルコール、20: 1,10: 1,v/v)、セファデックスLH−20カラムクロマトグラフィー(溶媒,メチルアルコール)、リサイクルHPLC(日本分析工業製LC−908 ,GS−320 カラム,溶媒メチルアルコール)を順次用いることにより、(+)−カテキン0.3g,(+)−ガロカテキン1.22g,(−)−ガロカテキンガレート0.9 g,(−)−エピカテキン0.5g,(−)−エピカテキンガレート0.38g,(−)−エピガロカテキン1.2g,および(−)−エピガロカテキンガレート1.5gのポリフェノール化合物を得た。
実施例4
市販緑茶1kgを85℃の熱水20リットルで30分撹拌しながら抽出し、茶葉を濾過により除き17リットルの抽出液を得た。この液を限外濾過装置(DDS社製,膜タイプGR−81PP、分画分子量6000)を用いて通過液15リットルを得た。濃縮残液に水5リットルを加え同様に操作し、通過液6リットルを得た。両液を合わせ逆浸透膜(DDS社製,膜タイプHC−50)により濃縮し1リットルとし、35%のタンニン類を含む本発明品233 gを得た。
【0012】
実施例5
実施例4で得られた濃縮品を吸着樹脂(Duolite S-876 ,住友化学社製)を充填したカラムに流し吸着させ、脱イオン水で洗浄後、樹脂の5倍量の50%エタノールにて溶出し、減圧濃縮によりエタノールを留去し、濃厚水溶液となし、その後常法により凍結乾燥し、74.5%、タンニン類を含む本発明品70gを得た。
得られたタンニン類の成分組成は、(+)−カテキン3.5%,(+)−ガロカテキン14.8%,(−)−ガロカテキンガレート11.6%,(−)−エピカテキン7 %,(−)−エピカテキンガレート4.6%,(−)−エピガロカテキン15%および(−)−エピガロカテキンガレート18.0%である。
実施例6
市販のインスタント紅茶100 gを熱湯3リットルで1時間抽出後、室温にまで冷却し濾過により抽出液を得た。抽出液に等量のクロロホルムを加え分画する。分画により得た水層部を等量のメチルイソブチルケトンにて抽出し、得られたメチルイソブチルケトン層を濃縮乾固し粗テアフラビンとして本発明品2.5gを得た。
【0013】
実施例7
実施例1で得られた緑茶の熱水抽出物100gを、2%キラヤサポニン液200mlに溶解後、スプレードライして本発明品101gを得た。
実施例8
実施例2で得られた緑茶の酢酸エチル可溶画分50gに、2%ユッカサポニン液200mlを加え、ホモミキサーで乳化し本発明品245mlを得た。
【0014】
実施例9
実施例2で得られた緑茶の酢酸エチル可溶画分50gに、2%の茶サポニン液200mlを加え、ホモミキサーで乳化し本発明品240mlを得た。
実施例10
実施例2で得られた緑茶の酢酸エチル可溶画分50gに、2%のビートサポニン液200mlを加え、ホモミキサーで乳化し本発明品240mlを得た。
【0015】
実施例11
実施例2で得られた緑茶の酢酸エチル可溶画分50gに、2%杜仲茶サポニン液200mlを加え、ホモミキサーで乳化し本発明品240mlを得た。
実施例12
実施例2で得られた緑茶の酢酸エチル可溶画分50gに、1%グリセリンモノカプリル酸エステル液200mlを加え、ホモミキサーで乳化し本発明品240mlを得た。
【0016】
実施例13
実施例2で得られた緑茶の酢酸エチル可溶画分50gに、1%のポリグリセリン脂肪酸エステル液(太陽化学社製、商品名サンソフトQ−14S)200mlを加え、ホモミキサーで乳化し本発明品240mlを得た。
実施例14
実施例2で得られた緑茶の酢酸エチル可溶画分50gに1%ショ糖脂肪酸エステル液200mlを加え、ホモミキサーで乳化し本発明品240mlを得た。
【0017】
試験例1.急性毒性試験
ddy系マウスを1群10匹として、各群に生理的食塩水に懸濁した実施例5および6で得られた本発明品を恒温(23±1 ℃)、恒湿(55±5 %)の条件下で経口投与し、リッチフィールド・ウイルコックンソン(Litchfield-wilcoxon )法によりLD50を求めた結果、それぞれ雌で3.1 および3.5 g/kg以上、雄で5および5.5 g/kg以上であった。
試験例2.細胞毒性試験
MA104 細胞(サル腎細胞)を1.2 ×105 cell/tubeになるように10%FCS含有BHKcell培地(抗生物質無添加)に添加した。これに実施例5および6で得た本発明品を5μg/ml、1μg/mlおよび0.5 μg/mlになるように添加し、37℃で4日間培養し、細胞増殖を調べた。その結果、増殖曲線は生理的食塩水だけを加えたコントロールと同様であり細胞毒性は全く認められなかった。
【0018】
試験例3.変異原性試験
実施例5および6で得られた本発明品を用いサルモネラ(ネズミチフス菌)におけるヒスチジン要求性から非要求性への復帰試験を目的とするエームス(Ames)テストを行った。検定菌として、サルモネラ・チフィリウムTA100 およびTA98を用い、直接試験と代謝活性試験を実施した。その結果、直接試験と代謝活性試験における変異コロニーの増加は認められず、変異原性を有しない(陰性)と判断された。
試験例4
実施例5で得られた本発明品のサケ受精卵のふ化に対する毒性試験を実施した。目合い5mm(10×20×10cm)のバスケットに実施例5の本発明品を50、20、10、1、0.1、0g/リットルとなるように処理溶液を調整し、それぞれにサケ受精卵50粒入れ、1回当たり1時間浸漬し、この操作を1週間間隔で4回繰り返して処理した。浸漬処理後、流水条件に戻しふ化まで観察し、ふ化率より毒性の有無を判定した。結果を表1に示した。
【0019】
【表1】
【0020】
表1より明らかなように本発明の有効成分であるポリフェノール化合物はサケ受精卵のふ化に何等影響を及ぼさず、ふ化後の稚魚にも異常は認められなかった。
試験例5
実施例1、2、4〜14で得られた本発明品のサケ受精卵のミズカビ病に対する防止試験を実施した。目合い5mm(10×20×10cm)のバスケットを多数用意し、それぞれにサケ受精卵50粒と故意に衝撃を与えてへい死させた死卵50粒を混合してセットした。死卵を加えたのはミズカビを自然発生させるためである。流水量毎分約200ml中にバスケットを設置して受精卵を1時間インキュベートし感染させた。実施例1、2、4〜14で得られた本発明品の濃度を20、10、5、2、1、0.4、0.2、0.1、0g/リットルとした処理溶液を調整し、各濃度ごとに2バスケットを設けた。各溶液にバスケットごと1回当り1時間浸漬し、この操作を1週間間隔で4回繰り返して処理した。浸漬処理後、流水条件に戻し、5週間インキュベートしてミズカビ病の発生状況をふ化まで観察した。なお、供試した受精卵は卵質の差をできるかぎり小さくするために1尾のサケから採卵したものを受精直後から用いた。ミズカビ病の防止効果はふ化率から判断し、結果の表示は予め加えた死卵数を計数から除き、2バスケットの合算で行った。結果を表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】
表2に結果より、本発明の茶成分はミズカビ病に対する防止効果は明かである。
試験例6
実施例5で得られた本発明のポリフェノール類のフナに対する毒性を試験した。本発明の茶成分を1、0.1、0.01、0g/リットルとした処理溶液を調整し、1群10尾のフナ(体重平均30g)を各濃度の溶液に浸漬処理し、経時的に魚の行動を観察し、さらに1時間後の生存数を測定した。結果を表3に示した。
【0023】
【表3】
【0024】
表3から明らかなように0.01〜1g/リットルの濃度の溶液への浸漬では魚の行動および生存に影響を及ぼさなかった。
試験例7
実施例5で得られた茶成分を用いシラスウナギのミズカビ病に対する防止試験を行った。シラスウナギ100尾をミズカビ病の発生した飼育水に約1時間浸漬感染後、実施例5で得られたポリフェノール類を0.5、0.2、0.1、0.05、0g/リットル濃度とした処理溶液中に20尾づつ、1時間浸漬し通常の飼育水に戻した。その後、ミズカビ病の発生状況を目視もしくは顕微鏡にて観察し、ミズカビ病発生率にて表示した。結果を表4に示す。
【0025】
【表4】
【0026】
表4の結果より、本発明の茶抽出物はウナギのミズカビ病に対する防止効果は明らかである。
本発明の実施態様を挙げれば以下の通りである。
(1)ポリフェノール類を含有することを特徴とするミズカビ病防止組成物。
(2)ポリフェノール類が茶の熱水抽出物である前記(1)記載のミズカビ病防止組成物。
(3)ポリフェノール類が茶の熱水抽出物の酢酸エチル可溶成分である前記(1)記載のミズカビ病防止組成物。
(4)ポリフェノール類が(+)−カテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−ガロカテキンガレート、(−)−エピカテキン、(−)−エピカテキンガレート、(−)−エピガロカテキンおよび(−)−エピガロカテキンガレートである前記(1)記載のミズカビ病防止組成物。
(5)ポリフェノール類が(+)−カテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−エピカテキンおよび(−)−エピガロカテキンである前記(1)記載のミズカビ病防止組成物。
(6)ポリフェノール類が(−)−ガロカテキンガレート、(−)−エピカテキンガレート、および(−)−エピガロカテキンガレートである前記(1)記載のミズカビ病防止組成物。
(7)ポリフェノール類が(−)−エピガロカテキンガレートである前記(1)記載のミズカビ病防止組成物。
(8)緑茶の熱水抽出物に大豆レシチンまたは卵黄レシチンを併用することを特徴とするミズカビ病防止組成物。
(9)緑茶の熱水抽出物および酵素分解レシチンを含有することを特徴とするミズカビ病防止組成物。
(10)(+)−カテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−ガロカテキンガレート、(−)−エピカテキン、(−)−エピカテキンガレート、(−)−エピガロカテキン、(−)−エピガロカテキンガレートおよびキラヤサポニンを含有することを特徴とするミズカビ病防止組成物。
【0027】
(11)(+)−カテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−ガロカテキンガレート、(−)−エピカテキン、(−)−エピカテキンガレート、(−)−エピガロカテキン、(−)−エピガロカテキンガレートおよびユッカサポニンを含有することを特徴とするミズカビ病防止組成物。
(12)(+)−カテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−ガロカテキンガレート、(−)−エピカテキン、(−)−エピカテキンガレート、(−)−エピガロカテキン、(−)−エピガロカテキンガレートおよび茶サポニンを含有することを特徴とするミズカビ病防止組成物。
(13)ポリフェノール類およびビートサポニンを含有することを特徴とするミズカビ病防止組成物。
(14)ポリフェノール類およびビートサポニンを含有することを特徴とするミズカビ病防止組成物。
(15)ポリフェノール類および杜仲茶サポニンを含有することを特徴とするミズカビ病防止組成物。
(16)ポリフェノール類およびグリセリン脂肪酸エステルを含有することを特徴とするミズカビ病防止組成物。
(17)ポリフェノール類およびポリグリセリン脂肪酸エステルを含有することを特徴とするミズカビ病防止組成物。
(18)ポリフェノール類およびショ糖脂肪酸エステルを含有することを特徴とするミズカビ病防止組成物。
(19)茶の粉末を含有することを特徴とするミズカビ病防止組成物。
(20)緑茶の抽出残渣を含有することを特徴とするミズカビ病防止組成物。(21)ミズカビがフハイカビ類、ミズカビ類、フシミズカビ類である前記(1)記載のミズカビ病防止組成物。
【0028】
【発明の効果】
本発明のミズカビ病防止組成物は魚卵や魚体に発生するミズカビ病を防止する。しかも、その有効成分が通常われわれが飲用に供している茶の成分であることからその安全性は極めて高く、マラカイトグリーン等の毒性が懸念されている状況において本発明品をミズカビ病の防止に使用することは産業上有用であると考えられる。
Claims (2)
- 茶から抽出したポリフェノール成分を含有するミズカビ病防止組成物。
- 茶から抽出したポリフェノール成分がテアフラビンであることを特徴とする請求項1記載のミズカビ病防止組成物。
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